JP5663613B2 - 車両用ドアロック装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車体及びドアに設けられる車両用ドアロック装置の改良に関する。
ドアアウタハンドルを引くことにより、ロッドを介してラッチユニットが動作し、ドアのラッチが解除される車両用ドアロック装置が知られている(例えば、特許文献1(図3)参照。)。
この特許文献1に示される車両用ドアロック装置は、ラッチ及びラッチ解除運動が可能なラッチユニットと、このラッチユニットのラッチ解除操作をするドアアウタハンドルと、がドアに設けられたものである。ラッチユニットは、車体に設けられているストライカに対してラッチ及びラッチ解除運動するものである。
ドアアウタハンドルを解除操作することにより、ドアアウタハンドルに連結されたロッドが押し下げられ、このロッドがラッチユニットのラッチ解除レバーを押し下げることで、ラッチユニットのラッチが解除される。
特許文献1の概要を図13に基づき説明する。図13(a)は特許文献1の車両用ドアロック装置の通常の状態を説明する図である。ロッド100の下部はクランク形状を呈する。ロッド100は、ラッチ解除レバー101の開口102に嵌合している。開口102の中心線103に対する傾斜部104の傾斜角はθである。傾斜角θが大きいので、ロッド100はラッチ解除レバー101に連結され、ロッド100が下方へ矢印Dwのように移動することによって、ラッチ解除レバー101も下方(Dw)へ移動する。
図13(b)は特許文献1の車両用ドアロック装置の衝突時の状態を説明する図である。車両衝突時、衝撃力によりラッチユニットがドアアウタハンドルに対して相対的に前方へ矢印Frのように移動する(ラッチユニットとドアアウタハンドルが近づく方向に移動する)と、ラッチ解除レバー101も相対的に前方に移動する。すると、ロッド100は、想像線で示す元の位置から、実線で示す位置に傾く。この結果、傾斜角θが小さくなり、ロッド100が下方へすり抜けるように移動することによって、ロッド100とラッチ解除レバー101との連結が解除される。
ところで、自動車のドアは、例えば、車両に側方から衝突荷重が作用したとき、いわゆる側面衝突によりドアが変形して窪む。ドアが変形すると、ドアアウタハンドルが窪み側に引き込まれ、ドアアウタハンドルにロッドも追従して引っ張られる。ドアアウタハンドルがラッチユニットから離れる方向に移動するため、上記構造では連結が解除されない。そして、ドアが変形して窪むことで、ロッドによりラッチ解除レバーが押し下げられる方向に変位し、ラッチが解除し得る。
側面衝突時にラッチ解除レバーが押し下げられることは、車両における乗員の保護性能を高める上で不利である。対策として車両用ドアロック装置に、側面衝突時のラッチ解除防止機構を別に設けることが考えられる。しかし、側面衝突時のラッチ解除防止機構は、複雑で装置のコストが高くなる傾向にある。
特開2008−88748公報
本発明は、低コストで簡単な構成によって、側面衝突時における乗員保護性能を高めた車両用ドアロック装置を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明によれば、車体のドア開口部に設けられているストライカと、このストライカに対してラッチ及びラッチ解除動作が可能なラッチユニットと、このラッチユニットに設けられ下方に回動することにより前記ストライカに対してラッチ解除するラッチ解除レバーと、このラッチ解除レバーをロッドを介してラッチ解除操作するドアアウタハンドルと、を含み、前記ラッチユニットと、このラッチユニットよりも高位に位置する前記ドアアウタハンドルとは、ドアに設けられ、前記ロッドの上端部は、前記ドアアウタハンドルに連結され、前記ロッドの下端部は、前記ドアアウタハンドルのラッチ解除操作に連動して、前記ラッチ解除レバーを前記ラッチ解除方向となる下方に押し変位可能に、前記ラッチ解除レバーに連結された車両用ドアロック装置において、前記ロッドは、前記ラッチ解除レバーに設けられ上下貫通した挿通孔に上から挿通される挿通部を備え、この挿通部は、前記挿通孔に嵌合する大径部と、この大径部から下方に連続して延び前記大径部よりも小径となる小径部とを有する。
請求項2に記載のごとく、好ましくは、前記挿通部の軸線は、下方へ向かうにつれて前記挿通孔の軸線よりも前方に傾斜している。
請求項3に記載のごとく、より好ましくは、前記小径部は、前記大径部の下端から前記ロッドの先端に至るまでの全域が小径に形成されている。
請求項4に記載のごとく、より好ましくは、前記小径部の上端部は、前記大径部に向かって末広がりとなるテーパ部が形成されている。
請求項5に記載のごとく、より好ましくは、前記ラッチ解除レバーは、前記挿通部を前記挿通孔に上から挿通するときに前記挿通孔に案内するためのガイド部を備え、このガイド部は、上から下へ向かって先細りとなるガイド面を有し、このガイド面は、前記挿通孔の車幅方向側方から後方にかけて形成されている。
請求項1に係る発明では、ロッドは、ラッチ解除レバーに設けられ上下貫通した挿通孔に上から挿通される挿通部を備え、この挿通部は、挿通孔に嵌合する大径部と、この大径部から下方に連続して延び大径部よりも小径となる小径部とを有する。車両に側方から衝突荷重が作用したとき、いわゆる側突時に、ドアの変形により、ドアアウタハンドルが車両内側に引き込まれる。これに伴い、ドアアウタハンドルとラッチユニットとが離れる方向に相対変位すると、ロッドがラッチ解除レバーから引き抜かれる方向に移動する。ロッドの挿通孔に嵌合している位置が、大径部から小径部に移動するので、挿通孔とロッドとの隙間が大きくなり、ラッチ解除レバーとロッドとが相対的に傾いても、ロッドがラッチ解除レバーに係合することを防止できる。このため、ドアが変形して窪みドアアウタハンドルが前に傾く様に移動するが、ラッチ解除レバーは押し下げられないので、ドアのロック状態を維持することができる。
加えて、挿通部は、挿通孔に嵌っている部分が大径なので、挿通孔とロッドとの隙間を小さくでき、ロッドとラッチ解除レバーとの間のガタツキを防止することができる。ロッドの挿通部は、大径部と、この大径部から連続して延びる小径部とからなる構成であるので、低コストで簡単な構成によって、側面衝突時における乗員保護性能を高めた車両用ドアロック装置を提供することができる。
請求項2に係る発明では、挿通部の軸線は、下方へ向かうにつれて挿通孔の軸線よりも前方に傾斜しているので、衝突の初期にロッドが車両前方内側に変位した際に挿通部の軸線と挿通孔の軸線の相対角度が零(ゼロ)に近づき、挿通部は挿通孔に引っ掛かることがなく、抜けやすい方向を向く。挿通部の大径部が、挿通孔から抜けやすくなるので、大径部とラッチ解除レバーとが係合することを防止できる。
請求項3に係る発明では、小径部は、大径部の下端からロッドの先端に至るまでの全域が小径に形成されている。衝突時、ドアアウタハンドルとラッチユニットとの相対変位が大きくなった場合であっても、小径部がロッドの先端に至るまで長く形成されているので、小径部によってラッチ解除レバーとロッドとがかじって係合することを防止することができる。加えて、ロッドの先端まで小径に形成されているので、ロッドをラッチ解除レバーの挿通孔に差し込む際の組み付け性が向上する。
請求項4に係る発明では、小径部の上端部は、大径部に向かって末広がりとなるテーパ部が形成されている。ロッドをラッチ解除レバーに組み付ける際、ラッチ解除レバーの挿通孔に差し込みの容易が小径部から挿通させ、テーパ部により滑らかに大径部に移行させることができる。このため、小径部から大径部への移行が引っ掛かることがなく、ロッドのラッチ解除レバーへの組み付け性がより一層向上する。
請求項5に係る発明では、ラッチ解除レバーは、挿通部を挿通孔に上から挿通するときに挿通孔に案内するためのガイド部を備える。ガイド部は、上から下へ向かって先細りとなるガイド面を有し、ガイド面は、挿通孔の車幅方向側方から後方にかけて形成されているので、ロッドのラッチ解除レバーへの組み付けを容易にできる。
本発明に係る車両の車両用ドアロック装置の周りの側面図である。 図1に示された車両用ドアロック装置の基本原理を説明する図である。 図1の要部拡大図である。 図3に示されたラッチユニットの斜視図である。 図4の5矢視図である。 図4の6−6線断面図である。 図5に示されたガイド部の斜視図である。 図5に示された車両用ドアロック装置のドアインナハンドルによってラッチ解除レバーが回動された状態の説明図である。 本発明に係る車両用ドアロック装置のドアアウタハンドルが車内側に変位する作用図である。 本発明に係る車両用ドアロック装置のロッドが変位する途中の作用図である。 図10(b)の要部拡大図である。 比較例及び本発明に係る車両用ドアロック装置の作用図である。 従来技術に係る車両用ドアロック装置の基本原理を説明する図である。
本発明を実施するための形態を添付図に基づいて以下に説明する。
実施例に係る車両用ドアロック装置が取り付けられる車両の側部について説明する。図1に示されるように、車両10は、車体11に左右の前ドア12と左右の後ドア13と、車輪14とを備えた、自動車である。
以下、左の後ドア13に取り付けられた車両用ドアロック装置20について説明する。車両用ドアロック装置20は、車体11に設けられているストライカ15と、ドア13の後端内部に設けられたラッチユニット30と、ドア13の後部外側に設けられたドアアウタハンドル40と、を含む。
ラッチユニット30は、ストライカ15に対してラッチ及びラッチ解除動作を行うものであり、ラッチされることでドア13が閉じた状態となり、ラッチ解除されることでドア13が解放される。
ドア13の前部にセンタサッシュ16が設けられ、ドア13の後部にリヤサッシュ17(以下、ドアサッシュ17という。)が設けられる。センタサッシュ16とドアサッシュ17によりガラス18が昇降自在に支持されている。ドアサッシュ17は、ドア13内部のラッチユニット30の近傍から上方に延びている。
次に車両用ドアロック装置の基本原理について説明する。
図2に示されるように、車両用ドアロック装置20は、ドア13(図1参照)にハンドル軸41を支点に揺動自在に設けられているドアアウタハンドル40と、このドアアウタハンドル40に連結され支軸42を支点に揺動自在に後方に延びている係止片43と、カム軸44を支点に揺動自在に設けられ係止片43によって揺動するベルクランク状のカムプレート45と、このカムプレート45のロッド支持孔46に設けられるロッド50と、を有する。
係止片43は、第1の弾性部材47により車幅方向内側に付勢されている。カムプレート45は、第2の弾性部材48により車幅方向内側に付勢されている。ドアアウタハンドル40を車幅方向外側に引くことで、係止片43の後部が車幅方向外側に移動し、係止片43の後部が車幅方向外側に移動することで、カムプレート45が起こされる。結果、ロッド50は、下方へ押し下げられる。
ラッチユニット30は、ラッチユニット本体31と、このラッチユニット本体31に上下揺動自在に設けられロッド50の下側連結部分51に連結されるラッチ解除レバー32と、ラッチユニット本体31のラッチ軸33に揺動自在に設けられストライカ15に掛けられるラッチ34とを有する。ラッチ34は、第3の弾性部材35によりストライカ15に掛けられる方向に付勢されている。ラッチ解除レバー32が押し下げられることで、ラッチ34は解除される。
すなわち、ドアアウタハンドル40を車幅方向外側に引くことで、ロッド50がラッチ解除レバー32をラッチ解除方向へ押すように押し変位し、ラッチ解除レバー32が押し変位することで、ラッチ34がストライカ15から解除され、ドア13(図1参照)が解放される。その後、ロッド50は引き方向へ戻され、元の位置に戻る。
ロッド50は、下端部52がラッチ解除レバー32に連結される。下端部52は、ラッチ解除レバー32の上下に貫通した挿通孔36に挿通される挿通部53と、この挿通部53の上端から折り曲げられラッチ解除レバー32を押し下げるための水平延在部54とからなる。
また、ロッド50は、カムプレート45のロッド支持孔46に連結される上側連結部分56と、この上側連結部分56の端部から下方へ延びる上下延在部57とを有する。ロッド50の上端部55に上側連結部分56が設けられ、上下延在部57の下端から水平延在部54が延びている。すなわち、ロッド50は、ドアアウタハンドル40側から、ラッチ解除レバー32まで延びているものである。以下、ロッド50及びラッチユニット30について詳しく説明する。
次にラッチユニットの取付位置について説明する。
図3に示されるように、ドア13は、ドアインナパネル61と、ドアアウタパネル62とから構成される。ドアアウタパネル62の後部にドアアウタハンドル40が設けられ、ドアインナパネル61の後部に且つドアアウタハンドル40のより低い位置にラッチユニット30が設けられる。ドアアウタハンドル40は、ラッチユニット30よりも高位に位置する。
ドアアウタハンドル40の後部にカムプレート45(図2参照)を介して連結されたロッド50は、下方に延び、ロッド50の下端部52に形成された下側連結部分51によりラッチ解除レバー32に連結される。
ドアサッシュ17は、ドアアウタハンドル40よりも且つロッド50よりも車幅方向内側(図奥側)に配置され、ラッチユニット本体31よりも車幅方向外側(図手前側)に配置される。すなわち、ドアサッシュ17は、ロッド50とラッチユニット30との間に配置されている。
次にロッドについて詳しく説明する。
図4に示されるように、ラッチ解除レバー32は、ロッド50を挿通させるための上下に貫通した挿通孔36が形成される。この挿通孔36の内径は、ロッド50の外径よりも大きいので、ロッド50は挿通孔36に移動自在に挿通されている。
ロッド50の下端部52に設けられる下側連結部分51は、挿通孔36を挿通する直線状の挿通部53と、この挿通部53の上端から屈曲して延びる水平延在部54とからなる。水平延在部54の端部から上下延在部57が上方に傾斜して延びている。
なお、ドアアウタハンドル40(図3参照)を引くと、ロッド50が矢印aのように移動し、水平延在部54がラッチ解除レバー32を矢印bのように押し下げる方向に変位させる。
図5に示されるように、ラッチ解除レバー32は、ロッド50を挿通孔36に上から挿通するときに挿通孔36に案内するためのガイド部37を備える。ガイド部37は、下部に複数のレバー引っ掛け爪38が設けられており、これらのレバー引っ掛け爪38を挿通孔36に掛けることにより、ガイド部37はラッチ解除レバー32に保持される。また、レバー引っ掛け爪38に突起状の回り止め(不図示)が設けられ、この突起状の回り止めが挿通孔36近傍の切り欠き(不図示)に嵌められているので、ガイド部37は、挿通孔36の軸線36aに対して回転することはない。
挿通部53の軸線53aは、下に向かうにつれて挿通孔36の軸線36aよりも前方に傾斜している。挿通孔36の軸線36aと挿通部53の軸線53aとのなす角は、αである。また、挿通部53は、ラッチ解除レバー32の可動範囲よりも長く設定されている。
図6に示されるように、ロッド50は、上下延在部57の下端に下側連結部分51が接続されている。下側連結部分51は、上下延在部57の下端から略水平方向に折れ曲がる水平延在部54と、この水平延在部54の端部から下方に延び、挿通孔36に挿通される挿通部53とからなる。
挿通部53は、挿通孔36にガイド部37を介して嵌合する大径部71と、この大径部71の下端から下方に連続して延びる小径部72とからなる。小径部72の上端部には、大径部71に向かって末広がりとなるテーパ部72aが形成され、このテーパ部72aの下端から下方に直線状の直線部72bが延びる。
ガイド部37は、上から下へ向かって先細りとなるガイド面39を有する。ロッド50の組み付け時、挿通部53をガイド面39により案内することで、挿通部53を挿通孔36に案内する。挿通孔36の径はD1である。ガイド面39の下端は、挿通孔36の内側に位置し、ガイド部37の下端の内径はD2であり、D2<D1である。
挿通部53の大径部71の外径はd3である。小径部72bの外径はd4であり、d4<d3である。さらに、テーパ部72aも全域が、大径部71の外径d3より小径になるように設定されている。また、d3<D2<D1であり、大径部71と挿通孔36との間には隙間があるので、挿通部53は上下方向に移動が可能である。
大径部71とテーパ部72aとは連続し、滑らかに繋がるように形成されている。テーパ部72aと直線部72bとは連続し、滑らかに繋がるように形成されている。
次にガイド部について説明する。
図7に示されるように、ガイド部37は、略すり鉢状のガイド面39を有する。ガイド面39は、挿通孔36(図6参照)の車幅方向側方から後方にかけて形成されている。ガイド面39は、略すり鉢状であるため、ロッド50(図6参照)の案内が容易である。また、前方が切り欠かかれているので、ロッド50の水平延在部54(図6参照)の配置の妨げにならない。さらに、ガイド面39の下端には、ロッド50(図5参照)がガタツキを防止するための爪39aが設けられる。
次にドアインナハンドルによりラッチ解除された状態について説明する。
図8に示されるように、ドアインナハンドル(付図示)が操作されると、ラッチ解除レバー32のみが、矢印cのように下方に移動し、ラッチ解除状態となる。このとき、ラッチ解除レバー32の挿通孔36は、小径部72の直線部72bに位置する。
ラッチ解除レバー32が元の位置に戻る際、挿通部53は挿通孔36に挿通されたままであるが、テーパ部72aがあるので、挿通部53は挿通孔36に引っ掛かることはない。このため、ラッチ解除レバー32は、滑らかに上昇し元の位置に戻る。
次に本発明に係る車両用ドアロック装置における、車両側突時の作用を図9〜図12で説明する。
図9(a)は実施例の車両用ドアロック装置20の通常の状態における、平面図である。車両用ドアロック装置20は、ラッチユニット30の外側にロッド50が配置され、このロッド50の外側に、ドアアウタハンドル40が配置されている。車両側突時、ドアが矢印Fの衝撃力を受けて、ドアアウタハンドル40は車内側へ変位する。
図9(b)は車両用ドアロック装置20のロッド50の変位を説明する平面図である。ドアアウタハンドル40に引っ張られて、ロッド50は、矢印dのように移動する。
図10(a)は実施例の車両用ドアロック装置20の通常の状態を、側方から見た図である。車両用ドアロック装置20は、ラッチユニット30のラッチ解除レバー32に、ロッド50が移動自在に挿通されている。ロッド50は、ドアアウタハンドルに連結される上側連結部分56、上下延在部57、水平延在部54及び挿通部53により構成される。車両側突時、ドアアウタハンドル40(図3参照)が前に傾く様に移動し、ロッド50も前に傾く様に移動する。
図10(b)は車両用ドアロック装置20のロッドの変位を説明する側面図である。ロッド50は、上方に引っ張られ、ラッチ解除レバー32から抜ける方向に移動するが、挿通部53は、ラッチ解除レバー32の挿通孔36に挿通された状態である。
図11に示されるように、ロッド50がラッチ解除レバー32に対して上方に移動すると、挿通部53は挿通孔36から抜ける方向に移動し、挿通孔36の位置は、大径部71から小径部72へ相対移動する。ロッド50が引っ張られることにより、挿通孔36の軸線36aと挿通部53の軸線53aとのなす角はβとなる。しかし、大径部71から小径部72へ、挿通孔36の位置が移動することにより、小径部72と挿通孔36との隙間は大きくなる。このため、挿通孔36の軸線36aと挿通部53の軸線53aとのなす角βが所定の角度になっても、ロッド50が挿通孔36にかじるように係合することはない。すなわち、車両側突時においても、ロッド50は、ラッチ解除レバー32に対して、上下方向に自由に移動することができる。
図12(a)は比較例における車両側突時のロッドの状態を説明する図であり、ロッド100の外径は一定の大きさで先端まで形成されている。通常状態では、ロッド100は、ラッチ解除レバー101の挿通孔102に対して、上下移動可能である。しかし、車両側突時、ロッド100がドアアウタハンドルに引っ張られることで、斜め上方に移動すると、ロッド100と挿通孔102との隙間は小さいため、ロッド100と挿通孔102とが、かじるように係合する。そして、ドアアウタハンドルが前に傾くことにより、ロッド100は、矢印eのように移動する。これに伴い、ラッチ解除レバー101は矢印fのように移動する虞がある。
図12(b)は実施例における車両側突時のロッドの状態を説明する図であり、車両側突時、ロッド50は、斜め上方に移動すると、挿通孔36は小径部72の直線部72bに相対移動する。小径部72と挿通孔36との隙間は大きいので、ロッド50と挿通孔36とが、かじるように係合せず、ロッド50はラッチ解除レバー32に対して、上下に自由に移動する。ドアアウタハンドルが前に傾く様に移動するが、ラッチ解除レバー32の位置は変動しない。このため、ラッチは解除されない。
以上に述べた車両用ドアロック装置をまとめて以下に記載する。
図1、図6及び図12に示されるように、車両に側方から衝突荷重が作用したとき、いわゆる側突時に、ドア13の変形により、ドアアウタハンドル40が車両内側に引き込まれる。これに伴い、ドアアウタハンドル40とラッチユニット30とが離れる方向に相対変位すると、ロッド50がラッチ解除レバー32から引き抜かれる方向に移動する。ロッド50の挿通孔36に嵌合している位置が、大径部71から小径部72に移動するので、挿通孔36とロッド50との隙間が大きくなり、ラッチ解除レバー32とロッド50とが相対的に傾いても、ロッド50がラッチ解除レバー32にかじって係合することを防止できる。このため、ドアアウタハンドル40が前に傾く様に移動するが、ラッチ解除レバー32は押し下げられないので、ドア13のロック状態を維持することができる。
加えて、挿通部53は、挿通孔36に嵌っている部分が大径なので、挿通孔36とロッド50との隙間を小さくでき、ロッド50とラッチ解除レバー32との間のガタツキを防止することができる。ロッド50の挿通部53は、大径部71と、この大径部71から連続して延びる小径部72とからなる構成であるので、低コストで簡単な構成によって、側面衝突時における乗員保護性能を高めた車両用ドアロック装置20を提供することができる。
図6に示されるように、挿通部53の軸線53aは、下方へ向かうにつれて挿通孔36の軸線36aよりも前方に傾斜しているので、衝突の初期にロッド50が車両前方内側に変位した際、挿通部53は挿通孔36に引っ掛かることがなく、抜けやすい方向を向く。挿通部53の大径部71が、挿通孔36から抜けやすくなるので、大径部71とラッチ解除レバー32とがかじって係合することを防止できる。
図6に示されるように、小径部72は、大径部71の下端からロッド50の先端に至るまでの全域が小径に形成されている。衝突時、ドアアウタハンドル40とラッチユニット30(図3参照)との相対変位が大きくなった場合であっても、小径部72がロッド50の先端に至るまで長く形成されているので、小径部72によってラッチ解除レバー32とロッド50とがかじって係合することを防止することができる。
図8に示されるように、小径部72の上端部は、大径部71に向かって末広がりとなるテーパ部72aが形成されている。衝突時、一旦ロッド50がラッチ解除レバー32に対して引き方向に変位した後、戻る方向に変位しても、テーパ部72aを有するので、挿通孔に嵌る部分が小径部72から大径部71へ引っ掛かることなく滑らかに移動し、ロック解除を防止することができる。
図5、図6に示されるように、ラッチ解除レバー32は、挿通部53を挿通孔36に上から挿通するときに挿通孔36に案内するためのガイド部37を備える。ガイド部37は、上から下へ向かって先細りとなるガイド面39を有し、ガイド面39は、挿通孔の車幅方向側方から後方にかけて形成されているので、ロッド50のラッチ解除レバーへ32の組み付けを容易にできる。
尚、実施例においては、車両用ドアロック装置を車両左の後ドアに設けたが、これに限定されず、車両左の前ドア、車両右の前後のドアに設けた場合であっても差し支えない。
本発明に係る技術は、ドアアウタハンドルに接続されたロッドが、ラッチ解除レバーの挿通孔に挿通された車両用ドアロック装置に好適である。
10…車両(自動車)、11…車体、12…前ドア(ドア)、13…後ドア(ドア)、15…ストライカ、20…車両用ドアロック装置、30…ラッチユニット、32…ラッチ解除レバー、36…挿通孔、36a…挿通孔の軸線、37…ガイド部、39…ガイド面、40…ドアアウタハンドル、50…ロッド、53…挿通部、53a…挿通部の軸線、71…大径部、72…小径部、72a…テーパ部。

Claims (5)

  1. 車体のドア開口部に設けられているストライカと、
    このストライカに対してラッチ及びラッチ解除動作が可能なラッチユニットと、
    このラッチユニットに設けられ下方に回動することにより前記ストライカに対してラッチ解除するラッチ解除レバーと、
    このラッチ解除レバーをロッドを介してラッチ解除操作するドアアウタハンドルと、を含み、
    前記ラッチユニットと、このラッチユニットよりも高位に位置する前記ドアアウタハンドルとは、ドアに設けられ、
    前記ロッドの上端部は、前記ドアアウタハンドルに連結され、
    前記ロッドの下端部は、前記ドアアウタハンドルのラッチ解除操作に連動して、前記ラッチ解除レバーを前記ラッチ解除方向となる下方に押し変位可能に、前記ラッチ解除レバーに連結された車両用ドアロック装置において、
    前記ロッドは、前記ラッチ解除レバーに設けられ上下貫通した挿通孔に上から挿通される挿通部を備え、
    この挿通部は、前記挿通孔に嵌合する大径部と、この大径部から下方に連続して延び前記大径部よりも小径となる小径部とを有することを特徴とする車両用ドアロック装置。
  2. 前記挿通部の軸線は、下方へ向かうにつれて前記挿通孔の軸線よりも前方に傾斜していることを特徴とする請求項1記載の車両用ドアロック装置。
  3. 前記小径部は、前記大径部の下端から前記ロッドの先端に至るまでの全域が小径に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両用ドアロック装置。
  4. 前記小径部の上端部は、前記大径部に向かって末広がりとなるテーパ部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の車両用ドアロック装置。
  5. 前記ラッチ解除レバーは、前記挿通部を前記挿通孔に上から挿通するときに前記挿通孔に案内するためのガイド部を備え、
    このガイド部は、上から下へ向かって先細りとなるガイド面を有し、
    このガイド面は、前記挿通孔の車幅方向側方から後方にかけて形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の車両用ドアロック装置。
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