JP5663491B2 - 標的核酸の検出方法 - Google Patents

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Description

本願は、2009年10月29日に出願した日本国特許出願である特願2009−249122に基づく優先権を主張するものであり、引用により、その全ての内容が、本願に取り込まれるものとする。本発明は、標的核酸を検出する技術に関する。
従来、生物個体の遺伝子解析や、生体試料におけるウイルスや細菌等の感染を調べるための方法として、核酸配列を網羅的に検出または定量する方法が提案されている。例えば、試料中に含まれる検出対象の核酸配列(標的核酸)に関する発現量を検出する方法として、マイクロアレイ(以下、単にアレイと呼ぶ)が用いられている(例えば、非特許文献1〜4)。アレイとは、担体上にあらかじめ塩基配列の明らかな複数の核酸断片(検出用プローブ)をそれぞれ独立に固定化したものである。図8に示すように、従来のアレイ法は、検出対象の標的配列を識別する為に、標的配列を挟み込むように設計した正方向プライマー(Fプライマー)と逆方向プライマー(Rプライマー)を用いて、標的配列を含むDNA断片(標的核酸)を増幅する。次いで増幅した標的核酸を一本鎖に分離する。さらにアレイ上に固定されている検出用プローブの、標的核酸の特徴的な部分配列(標的配列)と相補的な配列を有する部分と、標的配列とがハイブリッドを形成(ハイブリダイズ)することによって、標的核酸を担体上に結合する。このハイブリッドを形成した標的核酸を何らかの手段で検出することにより、試料中の核酸の有無を調べることができる。また、一塩基多型(SNP)の検出に特化したアレイが開発されている(例えば特許文献1、2)。この方法では、試料の標的核酸についてDNAコンピュータ技術を用いて、SNPのタイプを検出することができる。
特開2006−211982号公報 特開2006−101844号公報
バイオ実験で失敗しない!検出と定量のコツ 実験医学別冊 羊土社 第3章−10 マイクロアレイ解析のコツ Bioview, No.45,pp14-18,2004 タカラバイオ バイオテクノロジーシリーズ DNAチップ応用技術 シーエムシー社 第5章 DNAマイクロアレイの実際とその応用 厚生労働科学研究費補助金 食品の安心・安全確保推進事業 いわゆる健康食品の有効性の評価に関する研究(平成18年度 総括・分担研究報告)
上記非特許文献1〜4に記載の方法は、アレイ上に固定されている検出用プローブと標的配列とをハイブリダイズするが、このハイブリダイズ反応に多くの時間を要する。さらに検出用プローブは、標的配列と類似性(ホモロジー)を有する他の核酸配列と非特異的に結合する可能性がある。すなわち、試料に含まれる複数の標的核酸を検出する場合に、正確に標的核酸の有無を検出することができない場合がある。
非特異的結合の問題について、非特許文献2には、検出用プローブを短くすることでホモロジーを最小化できると記載されているが、検出用プローブを短くすると検出時の標識シグナルが低下してしまう。また、非特許文献4には、ハイブリダイズ時の温度を高くすることで非特異的な結合を低減できると記載されているが、それでも解決できない場合には検出用プローブ配列の再設計とアレイの再作製が必要となる。従って、アレイの使用者は、ホモロジーの影響を検討する必要があった。適切な標的核酸のための適切な検出系を得るまでの作業工程は極めて多大なものであった。
一方、特許文献1,2に記載の方法は、SNPの検出に特化した方法であり、精度よくSNPを検出できるものの、一つのSNPの検出に7種ものプローブを要し、さらに操作が煩雑であるといった問題があった。さらに、アレイへのハイブリダイズの前に標的核酸の増幅副産物をライゲーションするための操作があるため、使用者にプローブ設計の煩わしさを生じさせていた。
以上のように、従来の手法では、意図した標的核酸の検出系を構築するための労力は多大なものであった。また、短時間で標的核酸を精度よく検出することもまた困難であった。そこで、本明細書の開示は、効率的に標的核酸の検出系を構築できる標的核酸の検出方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、検出系の構築の効率化のために、担体上に固定した検出用プローブと標的核酸とを、選択性を維持したまま効率的にハイブリダイズする方法を種々検討した。その結果、固相担体上におけるハイブリダイゼーション反応で標的核酸の配列特異性に基づく検出系では、検出系の効率的な構築は極めて困難であるという結論に達した。そして、あらかじめ特異的にハイブリダイズ可能に設計された複数組の検出用プローブとタグ配列とを用い、タグ配列を標的核酸に結合することでハイブリダイゼーション条件の検討等を省略してしかも非特異的な結合を排除して高い選択性を実現できることを見出した。さらに、このようなキメラ標的核酸を、標的配列に特異的なプローブを用いてライゲーションを行わずに、ホモロジーの低い部分配列、すなわち、標的核酸に特徴的な配列と、特異的にハイブリダイズ可能なプライマーを用いて、標識された標的核酸を増幅することによって、標識された標的核酸と検出用プローブとの非特異的な結合を低減することができることを見出した。こうした知見に基づき以下の手段が提供される。
本明細書の開示は、試料中の標的核酸を検出する方法に関する。本検出方法は、それぞれ異なる所定の塩基配列を有する検出用プローブを備える固相体を準備する工程と、前記試料に対してPCRを実施して、前記標的核酸に予め関連付けられた前記検出用プローブに相補的なタグ配列と標識とを有するキメラDNAを取得する工程と、前記キメラDNAと前記検出用プローブとを前記タグ配列によりハイブリダイズ可能に接触させる工程と、前記固相体上の前記標識に基づくシグナル強度情報を取得する工程と、前記シグナル強度情報に基づいて前記標的核酸を検出する工程と、を備えることができる。
本検出前記PCR工程は、前記標的核酸中の標的配列と相補的な識別用配列と前記タグ配列と相補的なタグ付加用配列とを有する第1のプライマーと、前記標的配列に隣接する部分配列に一致する部分配列と、標識とを有する第2のプライマーとを準備し、前記試料に対して前記第1のプライマーと前記第2のプライマーとを用いてPCRを行い、前記標的配列と前記タグ配列と前記標識とを有するキメラDNAを合成することを含むことができる。
また、前記PCR工程は、2以上の前記標的核酸につき、2以上の前記第1のプライマーと2以上の前記標的核酸に共通する1つの前記第2のプライマーとすることができる。
さらに、前記PCR工程は、非対称PCRによって、前記キメラDNAを増幅する工程とすることができる。
前記標的核酸に予め関連付けられたタグ配列とハイブリダイズ可能な検出用プローブを備えるアレイを用いて、標的核酸を検出することができる。
本発明の検出方法の一例の概要を模式的に示す図である。 本発明における固相担体及び固相担体上の検出用プローブとキメラDNAとの関係を示す図である。 本発明における標識済み標的核酸の増幅工程を示す図である。 アレイの作成とターゲットの調製のフローチャートを示す。 検出用プローブに用いる塩基配列を示す表である。 本発明の実施例で得られた検出結果を示す図である。 従来法の実施例で得られた検出結果を示す図である。 従来の標的核酸検出方法の一例を示す図である。
本発明は、検出対象たる標的核酸中の標的配列を検出するためのアレイに関する。本発明の標的核酸の検出方法によれば、それぞれ異なる固有の塩基配列を有する複数の検出用プローブを備える固相担体を準備するため、標的核酸毎に検出用プローブを設計し固定する検出系の構築のための操作が回避される。また、前記標的核酸に予め関連付けられた前記検出用プローブに相補的な検出用配列と標識とを有するキメラDNAを取得するように前記試料に対してPCRを実施することで、ハイブリダイズ用のDNAを調製するPCRにおいて、標的核酸を識別し、しかも既に検出用プローブに関連付けられた検出用配列を有して、標的核酸に特異的であってかつ標識されたキメラDNAを得ることができる。さらに、キメラDNAと検出用プローブとを検出用配列を用いてハイブリダイズさせることで、予め関連付けられた検出用プローブと検出用配列とに基づいてキメラDNAが検出用プローブにハイブリダイズされるため、ハイブリダイズ時の非特異的結合が効果的に抑制又は回避される。
さらに、本明細書の開示によれば、PCRに際して、標的核酸中の標的配列と相補的な識別用配列とタグ付加用配列とを有する第1のプライマーと、標的配列に隣接する部分配列と標識とを有する第2のプライマーとを用いることで、プローブやプライマーの設計時の煩雑さが抑制又は回避される。また、こうしたプライマーセットを用いることで、標的配列を直接識別して標的核酸に特異的である、検出用プローブとのハイブリダイズのためのキメラDNAを簡易に調製することができる。
この方法は、標的核酸が複数の場合でもそれぞれの標的核酸を確実に検出することができるほか、核酸中の一塩基多型(SNP)や遺伝子改変した核酸における改変部位の検出、さらにはRNA等発現遺伝子の検出にも用いることができる。即ち、標的核酸中の多型や変異についても検出対象たる変異と同様のコンセプトでキメラDNAを取得するようにすることで標的核酸中のSNP、改変部位、発現遺伝子、多型や変異等を検出することができる。
図4に、標的核酸を検出するためのアレイの作成とターゲットの調製の手順の概要を示す。図4の手順は、本明細書に開示される方法および従来の検出方法のフローチャートを併せて示している。なお、実線で示すステップは本明細書に開示される方法及び従来法に共通のステップであり、点線で表示されるステップは従来法にのみ必要なステップである。従来法では、標的核酸毎にアレイの作製のために複数工程を実施する。まず、検出対象の標的核酸の配列情報を取得し、この配列情報を参照して検出用プローブを設計する。検出用プローブを設計に基づいて合成し、アレイ用のスポット溶液に調製してアレイに固定する。一方で、検出対象の標的核酸(RNAやDNA等のターゲット)を試料から抽出し、精製する。次いで、標的核酸を増幅するためのプライマーを設計し、これにラベリングを付して合成する。その後、合成したプライマーを用いて標的核酸を増幅する。次いで、増幅した標的核酸と、調製したアレイ上の検出用プローブとをハイブリダイズを行う(ハイブリダイゼーション)。さらにアレイ上の標識シグナルの検出によって、ハイブリダイゼーションが行われたかを検討し、得られた標識シグナルから数値化を行う。ここで、得られた結果が、異常であったり、蛍光シグナルそのものが得られなかったりした場合など、意図する結果でなかったときには、図4の実線及び点線で示すように、再度アレイの設計もしくは試料の調製を見直す必要がある。
例えば、非特許文献1〜4に開示される従来の方法では、ハイブリダイゼーション条件、プライマー、さらにはアレイ上の検出用プローブ配列等、多くの再検討が必要であった。特に検出用プローブのオリゴDNAやクエリプローブ配列の再設計と合成には多くの時間を費やすことになる。本発明の方法では、検出用プローブやクエリプローブは100種の配列から選択するだけでよい(配列表参照)。また、特許文献5〜6に記載の方法では、一種類の標的配列の検出に対してプライマーおよびプローブを7種類要しているが、本発明では、一種類の標的配列の検出に対してプライマーは2種類あればよい。
これに対して、本明細書に開示される方法では、標的核酸にかかわらず予め決定されたそれぞれ固有の検出用配列を有する複数の検出用プローブを備えたアレイを準備すれば足りる。このアレイは、検出対象たる標的核酸にかかわらず適用できるものであるため、従来法のように標的核酸毎のプローブを設計、合成、固定化、ハイブリダイゼーション条件の検討がいずれも回避される。また、本明細書に開示される方法では、ターゲットの調製に際したプライマーの設計のみを中心に検討すれば、検出系を構築することができる。
さらに、本明細書の開示の方法によれば、ハイブリダイゼーション条件を最適化した検出用プローブを準備できるため、短時間で標的核酸を精度よく検出することができる。
なお、本明細書において「核酸」とは、cDNA、ゲノムDNA、合成DNA、mRNA、全RNA、hnRNAおよび合成RNAを含む全てのDNAおよびRNA、並びにペプチド核酸、モルホリノ核酸、メチルフォスフォネート核酸およびS−オリゴ核酸などの人工合成核酸を含む。また、1本鎖であっても2本鎖であってもよい。また、本明細書において「標的核酸」とは、任意の配列を有する任意の核酸である。典型的には、体質、遺伝病、癌などの特定疾患についての発症、疾患診断、治療予後、薬剤や治療の選択などのヒトや非ヒト動物における遺伝子上の指標となる塩基配列を有する可能性のある核酸が挙げられる。指標としては、SNPなどの多型や先天的又は後天的変異が挙げられる。また、病原菌やウイルスなどの微生物由来の核酸なども標的核酸に含まれる。
標的核酸は、後述する試料又はその核酸画分をそのまま用いることもできるが、好ましくは、PCRによる増幅反応、より好ましくはマルチプレックスPCRによる増幅反応により、複数の標的核酸の全てが増幅された増幅産物を用いることが好ましい。
本明細書において「試料」とは、標的核酸を含む可能性のある試料をいう。試料としては、細胞、組織、血液、尿、唾液等が含まれ、核酸を含む任意の試料を用いることができる。こうした各種の試料からの核酸を含む画分は当業者であれば適宜従来技術を参照して取得することができる。
本明細書において「標的配列」とは、検出対象の標的核酸に特徴的な1又は2以上の塩基からなる配列をいう。例えば、標的核酸同士のホモロジーの低い部分配列であってもよいし、試料に含まれる可能性のある他の核酸に相補性もしくは相同性の低い配列であってもよい。標的配列は、標的核酸に特徴的な配列であってもよい。こうした標的配列は、人工的に配列を変更したものであってもよい。
以下では、本明細書の開示の代表的かつ非限定的な具体例について、図面を参照して詳細に説明する。この詳細な説明は、本明細書の開示の好ましい例を実施するための詳細を当業者に示すことを単純に意図しており、本明細書の開示の範囲を限定することを意図したものではない。また、以下に開示される追加的な特徴ならびに開示は、さらに改善された標的核酸の検出方法等を提供するために、他の特徴や発明とは別に、又は共に用いることができる。
また、以下の詳細な説明で開示される特徴や工程の組み合わせは、最も広い意味において本明細書の開示を実施する際に必須のものではなく、特に本明細書の開示の代表的な具体例を説明するためにのみ記載されるものである。さらに、上記及び下記の代表的な具体例の様々な特徴、ならびに、独立及び従属クレームに記載されるものの様々な特徴は、本明細書の開示の追加的かつ有用な実施形態を提供するにあたって、ここに記載される具体例のとおりに、あるいは列挙された順番のとおりに組合せなければならないものではない。
本明細書及び/又はクレームに記載された全ての特徴は、実施例及び/又はクレームに記載された特徴の構成とは別に、出願当初の開示ならびにクレームされた特定事項に対する限定として、個別に、かつ互いに独立して開示されることを意図するものである。さらに、全ての数値範囲及びグループ又は集団に関する記載は、出願当初の開示ならびにクレームされた特定事項に対する限定として、それらの中間の構成を開示する意図を持ってなされている。
図1は、本発明の検出方法の原理を模式的に表す図である。図2は、本発明で用いる固相体100の一例を示し、図3は、図1の増幅工程の詳細を示す。なお、図1及び図3は、試料中に含まれる1種類の標的核酸を検出するための検出方法及びプライマーについての一例である。なお、以下の説明において、ある塩基配列について番号を付して説明するとき、その番号に対して(−)を付して記載しているものは、当該塩基配列に相補的な塩基配列を意味するものとする。
[標的核酸中の標的配列を検出する方法]
本明細書に開示される検出方法は、それぞれ異なる固有の塩基配列を有する複数の検出用プローブを備える固相体を準備する工程と、前記標的核酸に予め関連付けられた前記検出用プローブの検出用配列に相補的なタグ配列と標識とを有するキメラDNAを取得するように前記試料に対してPCRを実施する工程と、前記キメラDNAと前記検出用プローブとを前記検出用配列と前記タグ配列とを用いてハイブリダイズさせる工程と、前記担体上の前記標識に基づくシグナル強度情報を取得する工程と、前記シグナル強度情報に基づいて前記標的核酸を検出する工程と、を備えている。本明細書に開示の検出方法は、1種又は2種以上の標的核酸を適用対象とし、より詳細には、これらの標的核酸中の特徴的な配列に関する標的配列を検出対象とする。以下、主として一種の標的核酸についての一連の工程を説明するが、以下の工程は、複数又は多数の標的核酸を同時に検出する場合にも適用される。
(固相担体の準備工程)
本明細書に開示される検出方法(以下、単に本検出方法という。)は、図1に示すように、固相体100を準備する工程を備えることができる。こうした固相体100は、検出方法の実施に先立って予め準備していてもよいし、商業的に入手してもよいし、検出方法の実施毎に調製してもよい。
図1に示すように、固相体100は、それぞれ異なる固有の塩基配列である検出用配列106を備える複数の検出用プローブ104を担体102上に備えることができる。このような固相体100を準備することで、プローブの設計、合成、アレイの作製、ハイブリダイゼーション条件についての検討を回避することができる。
図2に固相体100の一例を示す。検出用プローブ104は、それぞれプロービングのための固有の塩基配列である検出用配列106を有している。このような検出用配列106は、標的核酸10に特徴的な配列すなわち標的配列12と、無関係に設定することができる。標的配列12と無関係に設定することで、検出用プローブ104の検出用配列106を、複数の検出用プローブ104間での非特異的結合を抑制又は回避できるように、かつ、ハイブリダイゼーションに好適な温度及び時間等のハイブリダイゼーション条件を考慮して設定することができる。また、標的核酸10の種類にかかわらず、いつも同じ検出用プローブ104を用いることができるようになる。
こうした検出用プローブ104の検出用配列106としては、例えば、配列番号1〜配列番号100に記載の塩基配列又はこの塩基配列に相補的な塩基配列を用いることができる。これらの塩基配列は全て同一塩基長であり、融解温度(Tm)が40℃以上80℃以下、好ましくは50℃以上70℃以下であって、同一条件でのハイブリダイズにおいて均質なハイブリダイズ結果が得ることができる。
検出用プローブ104の検出用配列106は、このような候補となる塩基配列から適宜選択して用いることができる。使用する2種類以上の検出用プローブ104の融解温度は、できるだけ近いことが好ましい。同時に網羅的に複数の標的核酸10を検出しようとする場合には、複数の標的核酸10に対してそれぞれ使用する複数の検出用プローブ104の融解温度は互いに最も近似するように組み合わされていることが好ましい。例えば、検出用プローブ104を融解温度の順に配列したとき、例えば、区別しようとする2種類以上の標的核酸10にそれぞれ対応する2種類以上の検出用プローブ104は、溶融温度の順列において隣り合う2種類の塩基配列から選択することができる。また、他の標的核酸10に対応する検出用プローブ104のための検出用配列106を、既に選択した塩基配列にすぐ隣に連続する塩基配列から選択してもよいし、離れた一つづきの塩基配列から選択してもよい。同時に検出しようとする複数の標的核酸10に対応する全ての検出用プローブの融解温度が融解温度の順列において一続きの塩基配列を用いることも好ましい。
なお、融解温度は、GC%法、Wallace法、Current Protocols in Molecular Biologyに準拠した方法(秀潤社刊バイオ実験イラストレイテッド3 本当に増えるPCRp.25に記載)等により算出したものを採用できるが、本発明における融解温度の範囲および塩基配列濃度の影響を加味できるNearest-Neighbor法によって算出されることが好ましい。Nearest-Neighbor法による融解温度は、例えば、Visual OMP(トミーデジタルバイオロジー株式会社製)とのソフトウエアや日本遺伝子研究所(http://www.ngrl.co.jp/)が提供するソフトウエア(OligoCalculator;http://www.ngrl.co.jp/tool/ngrl_tool.html)により容易に取得できる。なお、配列番号1〜配列番号100は、VisualOMPによって算出される融解温度(0.1Mプローブ濃度、50mM Naイオン及び1.5mMMgイオン)の高い順に配列されている。
このような検出用プローブ104における検出用配列106は、正規直交化配列ともいい、たとえば乱数から得られた所定塩基長のDNA配列に対して連続一致長、Nearest-Neighbor法による融解温度予測、ハミング距離、二次構造予測の計算を行うことにより設計される。正規直交化配列は、核酸の塩基配列であって、その融解温度が均一であるもの、即ち融解温度が一定範囲内に揃うように設計された配列であって、核酸自身が分子内(intramolecular)で構造化して、相補的な配列とのハイブリッド形成を阻害することのない配列であり、尚且つこれに相補的な塩基配列以外とは安定したハイブリッドを形成しない塩基配列を意味する。1つの正規直交化配列群に含まれる配列は、所望の組み合わせ以外の配列間および自己配列内において反応が生じ難いか、または反応が生じない。また、正規直交化配列は、PCRにおいて増幅させると、たとえば上述のクロスハイブリダイズのような問題に影響されずに、当該正規直交化配列を有する核酸の初期量に応じた量の核酸が定量的に増幅される性質を有している。上記のような正規直交化配列は、H.Yshida and A.Suyama,“Solution to 3-SAT by breadth first search”,DIMACS Vl.54, 9-20(2000)および特願2003−108126に詳細が記載されている。これらの文献に記載の方法を使用して正規直交化配列を設計することができる。
検出用プローブ104は、担体102に固定化されている。こうした担体102としては、固相担体を用いることができる。例えば、担体102はプラスチックであってもよいし、ガラスであってもよく、材質は特に限定されない。なお、担体102の形状は図1に示すように平板状であってもよいが、ビーズ状であってもよく、形状は特に限定されない。固相体100は、好ましくは、担体102が固相平板状であり、複数の検出用プローブ104が一定の配列で固定されたアレイ(特にマイクロアレイ)である。アレイは、多数個の検出用プローブ104を固定でき、同時に網羅的に各種の標的核酸10を検出するのに都合がよい。また、固相体100は、担体102上に複数個の区画されたアレイ領域を備えていてもよい。これらの複数のアレイ領域は、それぞれ同一の組み合わせからなる検出用プローブ104のセットが固定化されていてもよいし、それぞれ別の組み合わせからなる検出用プローブ104のセットが固定化されていてもよい。複数のアレイ領域に異なる組み合わせの検出用プローブ104のセットが固定化されていれば、個々のアレイ領域を、異なる遺伝子における標的核酸10の検出のために割り当てることができる。
また、好ましい固相体100は、2種類以上の検出用プローブ104がその融解温度に基づく順序で配列された配列状態を備えることができる。例えば、このような固相体100を用いて、検出用プローブ104の順序に沿って、ある遺伝子のある部位に関して存在しうる2種類以上の標的配列12に対応する2種類以上の標的核酸10に対応する2種類以上の検出用プローブ104を割り当てることで、検出用プローブ104の検出用配列106の融解温度の差や検出用プローブ104の固定化位置に由来するハイブリダイズのバラツキを抑制して、精度よく試料中の標的核酸10を検出することができる。
検出用プローブ104の固定化形態は特に限定されない。共有結合性であってもよいし非共有結合性であってもよい。検出用プローブ104は、従来公知の各種の方法で担体102の表面に固定化することができる。また、担体102の表面に対しては適当なリンカー配列を備えていてもよい。リンカー配列は、好ましくは検出用プローブ104間において同一塩基長で同一配列とする。
(キメラDNA取得工程:PCR工程)
図1に示すように、PCR工程は、標識42と、標的核酸10に予め関連付けられた特定の検出用プローブ104の検出用配列106とハイブリダイズ可能なタグ配列66とを有するキメラDNA60を取得するように試料に対してPCRを実施する工程とすることができる。このようなキメラDNA60を取得することで、標的核酸10の標的配列12の塩基配列にかかわらず、予め標的配列12に関係なく決定された固有の検出用配列106を有する検出用プローブ104を利用することができるようになる。タグ配列66は、検出用プローブ104の固有の検出用配列106と特異的にハイブリダイズ可能な程度に相補的であることが好ましく、より好ましくは検出用配列106に完全に相補的である。標識については後述する。
PCR工程は、こうしたキメラDNA60を得ることができればよく、用いるプライマーの形態は特に限定しない。以下に、本検出方法において好適なPCR工程の一例を、図1を参照して説明する。図1の右側上段には、試料中の標的核酸10及びその相補鎖20に対して、第1のプライマー30と第2のプライマー40とを用いてPCRを実施して、その増幅産物としてのキメラDNA60を取得する工程を示している。
(第1のプライマー)
図1に示すように、第1のプライマー30は、識別用配列32とタグ付加用配列36とを有している。第1のプライマー30は、標的核酸10の種類に基づき、その数だけ準備される。ある種の生物のゲノムDNAの所定部分において二通りの変異が想定される場合、例えば、一塩基置換変異であって、天然型がAであり変異型がTの場合、当該部分について標的核酸10は二種類存在することになる。したがって、当該部分について、一つの標的核酸10が天然型塩基を含む標的配列12を有し、他の一つの標的核酸10が変異型塩基を含む標的配列12を有することになる。したがって、遺伝子のある部位に関し2種類の標的核酸10が存在するときには、それぞれの標的核酸10が有する標的配列12に相補的な識別用配列32をそれぞれ備える2種類の第1のプライマー30が準備される。
(識別用配列)
識別用配列32は、標的核酸10中の特徴的配列である標的配列12と特異的にハイブリダイズして試料中の標的核酸10を識別することができる。識別用配列32は、標的核酸10の標的配列12と高い選択性でハイブリダイズ可能な程度に相補的に設定される。好ましくは完全に相補的(特異的)に設定される。なお、識別用配列32として好ましい長さは変異の態様にもよるため、特に限定されないが、たとえば15塩基以上であることが望ましい。識別用配列32の長さ15塩基以上であることによって、高い選択性で標的配列12とハイブリダイズが可能である。また、識別用配列32が60塩基以下であれば、非特異なハイブリダイズが低減するため好ましい。
(タグ付加用配列)
第1のプライマー30は、増幅産物であるキメラDNA60を検出用プローブ104の検出用配列106とハイブリダイズ可能にするためのタグ配列66をキメラDNA60に付与するためのタグ付加用配列36を備えることができる。キメラDNA60におけるタグ配列66は、標的核酸10を検出するものであるため、標的核酸10毎に検出用プローブ104の検出用配列106にハイブリダイズ可能に設定される。したがって、一つの標的核酸10に対応する一つのキメラDNA60は一つの検出用プローブ104に対応付けられることになる。また、タグ配列66は、検出用プローブ104の固有の検出用配列106と完全に相補的であることが好ましい。したがって、タグ付加用配列36は、検出用プローブ104における検出のための固有の検出用配列106と同一の塩基配列であることが好ましい。
以上説明したように、第1のプライマー30を、標的核酸10の標的配列12に特異的に結合するようにし、これを標的核酸10の種類だけ用意することによって、標的核酸10を検出して特異的に増幅可能に形成されている。また、第1のプライマー30は、標的核酸10に対して予め関連付けられた特定の検出用プローブ104にPCR増幅産物であるキメラDNA60が特異的に結合可能に形成されている。
(第2のプライマー)
図1に示すように、第2のプライマー40は、標識42と、標的核酸10の標的配列12に隣接する塩基配列と同一の部分配列44とを有することができる。標識42をその5’側に備えることができる。
(標識)
標識42は、PCR増幅産物であるキメラDNA60を検出するためのものである。標識42としては従来公知のものを適宜選択して用いることができる。それ自体励起されると蛍光シグナルを発する蛍光物質などの各種色素であってもよいし、さらに酵素反応や抗原抗体反応により第2成分と組み合わせて各種シグナルを発する物質であってもよい。典型的には、Cy3、Alexa555、Cy5、Alexa647等の蛍光標識物質を用いることができる。また、ビオチンとストレプトアビイジンHPRとを組み合わせて基質による処理等による発色による検出を用いてもよい。
(部分配列)
部分配列44は、標的核酸10の標的配列12に隣接する部分配列14と同一の塩基配列をからなる。ここで、標的配列12に隣接する部分配列14は、標的配列12に対して一個の塩基(ヌクレオチド)を置かずにすぐ5‘側にあることを意味するものでなく、適当な個数の塩基(ヌクレオチド)を置いて存在するものであってもよい。第2のプライマー40における部分配列44は、第2のプライマー40を標的核酸10の相補鎖20にアニーリングさせるための配列である。
DNA上のある変異を検出する場合、天然型と変異型との双方をそれぞれ標的核酸10として第1のプライマー30及び第2のプライマー40を設計するが、こうした場合には、第2のプライマー40の部分配列44は、これらの標的核酸10で共通化させることができる。すなわち、部分配列44をこれらの標的核酸10の標的配列12に隣接する共通する部分配列とすることができる。共通する部分配列とは、変異に関わらず共通する塩基配列である。こうすることで、標的核酸10の増幅効率を平均化することができるし、使用する第1のプライマー40を減らすことができる。こうした部分配列44は、ある変異を構成する複数の標的配列12に対応する複数の標的核酸10にホモロジーを有する配列といえる。
以上説明したように、第2のプライマー40は、標識42と部分配列44とを有し、その部分配列44に基づいて標的配列12を含むキメラDNA60を増幅産物として合成可能に形成されている。また、本方法が変異を構成する複数の標的配列12を有する複数の標的核酸10を対象とする場合には、第2のプライマー40は、変異を構成する複数の標的配列12を有する複数の標的核酸10を同じ条件で増幅可能な共通の部分配列44を有することができる。
次に、これらの第1のプライマー30及び第2のプライマー40を用いてキメラDNA60を得る工程について図1及び図3を参照しながら説明する。なお、以下の説明においては、目的とするキメラDNA60を得ることができるPCR反応についてのみ取り上げて説明するものとする。
図3に示すように、第1のプライマー30は、その識別用配列32を介して標的核酸10の標的配列12にアニールする。この結果、標的核酸10を鋳型にして、第1のプライマー30を基点として新生DNA鎖が伸張され、新たに合成された部分配列14(−)を含むDNA鎖50が合成される。得られたDNA鎖50は、タグ付加用配列36、識別用配列32及び部分配列14(−)を有している。
次に、こうして得られるDNA鎖50の部分配列14(−)に第2のプライマー40が、その部分配列44を介してアニールする。この結果、DNA鎖50を鋳型とし、第2のプライマー40を基点として新生DNA鎖が伸張され、識別用配列32に相補的な塩基配列とタグ付加用配列36に相補的な塩基配列とを含むDNA鎖60が合成される。識別用配列32は標的配列12(−)と同一の塩基配列であるため、識別用配列32に相補的な塩基配列は、標的配列12に一致する。タグ付加用配列36に相補的は、検出用プローブ104の固有の検出用配列106と同一であるため、これに相補的な塩基配列は検出用プローブ104の固有の検出用配列106に相補的であるタグ配列66である。したがって、こうして得られるDNA鎖60は、標識42と予め標的配列12と検出用プローブ104に関連付けられたキメラDNA60である。こうしたキメラDNA60を鋳型にさらに増幅反応が実施される。
なお、このようなキメラDNA60を得るPCR工程は非対称PCR工程として実施することが好ましい。例えば、第1のプライマーと第2のプライマーの濃度を変えることによって非対称PCRを実行することができる。
キメラDNA60は二本鎖DNAの状態で得られるため、これらを解離して一本鎖とすることで、ハイブリダイズ工程に供することができる。なお、ここでいう解離は、例えば、化学的変性及び熱的変性を含む変性処理によって達成することができる。たとえば、化学的変性によって連結されたオリゴヌクレオチドを解離させる場合には、アルカリ変性などの当業者に周知の処理を行えばよい。熱的変性により連結オリゴヌクレオチドを解離させる場合には、生理的条件下では、85℃以上、好ましくは90℃以上の温度にすればよいが、当業者であれば、適切な解離方法を選択することができる。
このようなPCR工程によると、標的核酸10を含む可能性のある試料に対してPCR工程を実施することで、標的核酸10を予め関連付けられた検出用プローブ104によって特異的に検出可能なキメラDNA60を一挙に取得できる。
また、PCR反応物からキメラDNA60を回収することなく、次工程へと移行することができる。キメラDNA60のみが検出用プローブ104に結合しかつ標識42で検出されるからである。なお、公知の方法によってキメラDNA60を回収してもよい。例えば、一本鎖化した後、例えば、適当な固相担体を用いること等の公知の方法でキメラDNA50を分離・回収することができる。
(ハイブリダイズ工程)
ハイブリダイズ工程は、キメラDNA60中のタグ配列66に相補的な検出用配列106を有する検出用プローブ104を担体102に固定化した固相体100上でこれらの検出用プローブ104とキメラDNA60とをハイブリダイズ可能に接触させる工程である。図1及び図2(c)に示すように、この工程によれば、キメラDNA60が検出用プローブ104中の検出用配列106と一定条件下において特異的にハイブリダイズ部可能な程度に相補的であるとき、これらはハイブリダイズし担体102上の所定の検出用プローブ104において二重鎖を形成する。ハイブリダイズ工程後において、適宜洗浄工程をさらに含んでいてもよい。
ハイブリダイズ工程には、PCR工程で試料中に標的核酸10が存在する場合にのみ合成され、しかも予め関連付けられた検出用プローブ104にしかハイブリダイズしないキメラDNA60が供給される。検出用プローブ104の検出用配列106とキメラDNA60のタグ配列66とは、高度に選択的に設計されておりミスハイブリダイズが高度に抑制されているため、ハイブリダイズ工程においては検出用プローブ104に対して非特異的にキメラDNA60がハイブリダイズすることが高度に抑制される。
(シグナル強度情報取得工程)
シグナル強度情報取得工程は、ハイブリダイズ後の担体102上の標識42に基づく標的核酸10についてのシグナル強度情報を取得する工程である。本件シグナル強度情報取得工程によれば、キメラDNA60が検出用プローブ104とハイブリダイズすることで、標識42に基づきシグナル強度情報を得ることができる。
図1に示すように、シグナル強度情報取得工程では、固相体100の検出用プローブ104に関連付けられて標識42由来の標識シグナル48を検出することができる。関連付けられた検出用プローブ104の固相体100上における位置は予め取得されているため、後段の検出工程で標識シグナル48の検出することで標的核酸10の有無や比率を検知することができる。
シグナル強度情報取得工程は、用いた担体102の形態や標識42の種類に応じて、従来公知の手法を適宜選択して採用すればよい。典型的には、担体102からハイブリダイズしなかったオリゴヌクレオチド等を洗浄操作等によって除去した後、付加した標識物質の蛍光シグナルをアレイスキャナ等により検出したり、標識物質に対して化学発光反応を実施したりすることができる。担体にビーズを用いた場合には、フローサイトメーターによる検出方法が挙げられる。
(検出工程)
検出工程は、検出用プローブ104について得られた標識42のシグナル強度情報に基づいて、試料中の標的核酸10の有無や比率等を検出する工程である。本方法によれば、複数の標的核酸10を同時に検出する場合であっても、確実に検出対象たる標的配列を検出することができる。本方法では、ハイブリダイズ工程において検出用プローブ104に対する非特異的な結合が高度に抑制されているため、精度よくかつ高い検出感度で標的核酸10を検出し、その有無や比率等を取得することができる。
(プライマーセット)
本発明のプライマーセットは、既に説明した第1のプライマーと第2のプライマーとを備えている。このプライマーセットは、検出用プローブ104が固定化された固相体と組み合わされて使用されるものであり、既に説明したキメラDNAを取得するのに好適なプライマーセットである。第1のプライマーは、たとえば、同一の遺伝子等に関して個体内に存在する変異や種や属において存在する相違を検出特定の標的核酸に特異的である識別用配列32と予め検出用配列106に関連付けられたタグ付加用配列36とを有し、第2のプライマーは、標識を備えている。プライマーセットは、2種類以上の標的核酸を検出するためのものであってもよい。この場合、各標的核酸に対して特異的な第1のプライマーと2種類以上の標的核酸に共通化された単一の第2のプライマーとを含んでいてもよい。本発明のプライマーセットは、既に説明した検出用プローブが固定化されたアレイなどの担体とキット化されていてもよい。
以下、本発明を、実施例を挙げて具体的に説明するが、以下の実施例は本発明を限定するものではない。
以下の実施例では、本発明の検出方法による標的核酸の検出を次の手順で行った。以下、これらの順序に従って説明する。
(1)DNAマイクロアレイの作製
(2)標的核酸とプライマーの調製と増幅
(3)ハイブリダイズ
(4)スキャナーを用いた検出
(5)データ解析
(1)DNAマイクロアレイの作製
プラスチック板に、3’末端をアミノ基で修飾した合成オリゴDNA(株式会社日本遺伝子研究所製)を溶かした水溶液を検出用プローブとして、日本ガイシ株式会社にてGENESHOT(登録商標である)スポッターを用いてスポットした。表1に示すように、使用した合成オリゴDNA配列は、文献(Analytical Biochemistry 364(2007)78-85)のSupplementary Table1記載のD1_001からD1_100の100種とした(図5参照)。スポットの後、80℃、1時間のベークを行った。なお、これらのプローブは、そのTmが、VisualOMPによって算出される融解温度(0.1Mプローブ濃度、50mMNa+イオン及び1.5mM Mg+イオン)の高い順に配列されている。
さらに、以下に記載した手順で、合成オリゴDNAの固定化を行った。すなわち、2×SSC/0.2%SDSで15分洗浄後、95℃の2×SSC/0.2%SDSで5分洗浄し、その後、滅菌水で洗浄(10回上下振とう)を3回繰り返した。その後、遠心(1000rpm×3分)により脱水した。
(2)標的核酸とプライマーの調製と増幅
検出対象とするサンプル遺伝子は、口腔内の微生物種のうち、Enterococcus faecalis(サンプル1)とPseudorambibacter alactolyticus(サンプル2)の2種を用いた。それぞれのサンプルの長さは、微生物に特徴的な配列の周辺配列である150bp程度とし、これらの塩基配列からなる人工遺伝子を標的核酸とした。この標的核酸を増幅するためのプライマーを以下のとおりに人工的に合成した。第2のプライマー、すなわち正方向プライマー(Fプライマー)は5´−AGGTTAAAACTCAAAGGAATTGACG−3´(配列番号101)とし、5´側をCy3で標識した。第1のプライマー、すなわち逆方向プライマー(Rプライマー)はサンプルの標的配列に応じて作成した。サンプル1の逆方向プライマーは、5´−GCAGATTCATTGGTCAGAGAACATATCTCTAGAGTGGT−3´(配列番号102)とした。サンプル2の逆方向プライマーは、5´−CATCTAAAGCGTTCCCAGTTCCATATCTCTATTGCGCT−3´(配列番号103)とした。
次に、これらのサンプルを以下のように増幅した。なお、サンプル増幅用試薬として、QIAGEN社のmultiple PCR kitを使用した。サーマルサイクラーとして、Applied Biosystems社のGeneAmp PCR System9700を使用した。
まず、以下に示す試薬を個々のサンプルごとに調製した。なお、FプライマーとRプライマーはそれぞれ10pmol/μlに調製したものを用いた。
(試薬調製)
dHO 15.0μl
multiple PCR kit 25.0μl
Fプライマー 3.75μl
Rプライマー 3.75μl
試料 2.5μl
合計 50.0μl
次に、試薬調製をサーマルサイクルプレートに移し、サーマルサイクル反応(95℃で15分後;94℃で30秒、62℃で30秒、72℃で30分を50サイクル;72℃で10分、その後4℃に下げる)を行った。そして、増幅した標識サンプルはQIAGEN社のMinElute PCR Purification Kitにて精製を行った後、狙いとする長さで増幅していることを確認した。
(3)ハイブリダイズ
(2)得た増幅サンプルをマイクロアレイ上に固定した検出用プローブとハイブリダイズするために、以下のHybri controlとHybri solutionを調製し、これからハイブリダイズ用の試薬を調製した。なお、Hybri controlに使用したAlexa555標識オリゴDNA配列は、図5に記載のプローブのうち、D1_100の配列に相補な配列の5´末端をAlexa555で標識したAlexa555−rD1_100を用いた。
(Hybri control)
Alexa555−rD1_100 10μl
TE(pH8.0) 390μl
合計 400μl
(Hybri solution)
20×SSC 2.0ml
10%SDS 0.8ml
100% Formamide 12.0ml
100mM EDTA 0.8ml
milliQ 24.4ml
合計 40.0ml
(ハイブリダイズ用の試薬)
Hybri control 1.5μl
Hybri solution 9.0μl
小計 10.5μl
標識サンプル 7.5μl
合計 18.0μl
調製した標識サンプル溶液を、Applied Biosystems社のGeneAmp PCR system 9700を使用し、90℃で1分加熱した後、ヒートブロック(TAITEC社DTU−N)を使用し80℃で1分加熱した。上記サンプル溶液を各9μlずつ、マイクロアレイのスポットエリアにかけて、乾燥防止のためコンフォート/プラス用サーもブロックスライド(エッペンドルフ社)を使用し、37℃で30分間静置することによってハイブリダイズ反応を行った。
(洗浄)
ハイブリダイズ後、以下の組成の洗浄液を満たしたガラス染色バットに、ハイブリダイズ反応終了後のマイクロアレイ基板を浸漬し、5分間上下振とうし、滅菌水を入れたガラス染色バットにガラス基板を移し、1分間上下振とうし、2000rpmで1分間遠心乾燥し、マイクロアレイ基板表面に残った水分を除去した。
(洗浄液の組成)
milliQ 188.0ml
20×SSC 10.0ml
10%SDS 2.0ml
合計 200.0ml
(4)スキャナーを用いた検出
Appleied Precision社ArrayWoRxを使用して適宜、露光時間を調節し、蛍光画像を取得した。さらにGenePix Proを使用し、得られた画像の蛍光シグナルの数値化を行った。
(5)データ解析
画像の数値化ソフトウエアとしてGenePix Proを使用し、得られた画像の蛍光シグナルの数値化を行った。図6にサンプル1とサンプル2のそれぞれが、検出用プローブと非特異的結合を起こしているか検証を行った結果を示す。
図6(a)に示すように、サンプル1とサンプル2を混合して反応させた場合、両者とも反応による蛍光シグナルが得られており、サンプルを検出することができた。また、図6(b)及び(c)に示すように、サンプルを混合せずにサンプル1のみあるいはサンプル2のみで反応させた場合、狙いとしないプローブには非特異的結合反応を大幅に低減できることがわかった。また、それぞれのサンプルがそれぞれを識別可能に設計した検出用プローブに特異的に結合したことがわかった。
次いで、比較例として、従来の標的核酸の検出方法(非特許文献4の方法)を検証した。以下の比較例では、従来の検出方法による標的核酸の検出を次の手順で行った。以下、これらの順序に従って説明する。
プラスチック板に、3’末端をアミノ基で修飾した合成オリゴDNA(株式会社日本遺伝子研究所製)を溶かした水溶液を検出用プローブとして、日本ガイシ株式会社にてGENESHOT(登録商標である)スポッターを用いてスポットした。使用した合成オリゴDNA配列は、サンプル1用を5´−ACCACTCTAGAGATA−3´(配列番号104)とし、サンプル2用を5´−AGCGCAATAGAGATA−3´(配列番号105)とした。プラスチック板にスポットの後、80℃、1時間のベークを行い、Tmの高い順に配列した。
検出対象とするサンプル遺伝子は、実施例と同じサンプル1サンプル2を用いた。この標的核酸を増幅するための共通のプライマーを以下のとおりに人工的に合成した。Fプライマーは5´−AGGTTAAAACTCAAAGGAATTGACG−3´(配列番号106)とし、5´側をCy3で標識した。Rプライマーは、5´−ATGGTGTGACGGGCGGTGTGT−3´(配列番号107)とした。
次に、上記(3)〜(5)と同様にサーマルサイクル反応によってサンプル1とサンプル2を増幅し、実施例6で作成した検出用プローブとハイブリダイズ後、洗浄し、シグナルの検出を行った。図7にサンプル1とサンプル2のそれぞれが、検出用プローブと非特異的結合を起こしているか検証を行った結果を示す。
図7(a)〜(c)に示すように、試料中にサンプル1が含まれない場合にも、サンプル1の検出用プローブに弱いながらもシグナルが検出され、一方、試料中にサンプル2が含まれない場合にも、サンプル2の検出用プローブに弱いながらもシグナルが検出された。すなわち、サンプルの非特異的結合が見られた。
また、従来法ではハイブリダイズに要する時間は2時間程度であった。また、検出用プローブへの非特異的反応(蛍光強度で10%程度)が見られた。一方、本発明によりハイブリダイズに必要な時間は30分程度と短縮でき、サンプルのDNAマイクロアレイ上の狙いとしない検出用プローブへの非特異的反応を大幅に低減(蛍光強度で1%未満)することが可能となった。それゆえ、本発明によりハイブリダイズ温度は常に一定(37℃程度)でかつ時間は30分程度で行える(従来の1/4)ことができる。さらに従来よりも高シグナルの結果を得ることができ、特定の核酸中の塩基の検出及び配列の決定を従来よりも正確に行うことができる。また、従来の方法では、望ましい結果が得られるまで、ハイブリダイズ条件の至適化、プローブ配列の再設計、またはアレイ再作製が必要となることもあった。これに対し、本発明では、プローブ配列の再設計、アレイ再作製は必要とせず、常に同一仕様のアレイで評価することができる。
配列用フリーテキスト
配列番号1〜100:プローブ、配列番号101〜103:プライマー、配列番号104〜105:プローブ、配列番号106〜107:プライマー

Claims (3)

  1. 試料中の標的核酸を検出する方法であって、
    前記標的核酸は発症診断、疾患診断、予後診断、薬剤若しくは治療選択に関するヒト及び非ヒト動物におけるSNP以外の遺伝子上の指標となる標的配列又は微生物由来の当該微生物に特徴的な標的配列を含む核酸であり、
    それぞれ異なる所定の塩基配列を有する検出用プローブを備える固相体を準備する工程と、
    前記試料に対してPCRを実施するPCR工程と、
    前記標的核酸に予め関連付けられた前記検出用プローブに相補的なタグ配列と標識とを有するキメラDNAを取得する工程と、
    前記キメラDNAと前記検出用プローブとを前記タグ配列によりハイブリダイズ可能に接触させる工程と、
    前記固相体上の前記標識に基づくシグナル強度情報を取得する工程と、
    前記シグナル強度情報に基づいて前記標的核酸を検出する工程と、
    を備え、
    前記PCR工程は、前記標的核酸中の標的配列と相補的な識別用配列と前記タグ配列と相補的なタグ付加用配列とを有する第1のプライマーと、前記標的配列でない部分配列に一致する部分配列と標識とを有する第2のプライマーとを準備し、
    前記試料に対して前記第1のプライマーと前記第2のプライマーとを用いてPCRを行い、前記標的配列と前記タグ配列と前記標識とを有する前記キメラDNAを取得することを含み、
    前記検出用プローブは、配列番号1〜100で表される塩基配列及びその相補配列から選択される塩基配列を有する、方法。
  2. 前記PCR工程は、2以上の前記標的核酸につき、2以上の前記第1のプライマーと共有する前記第2のプライマーとを用いて、同時にPCRを実施する工程である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記PCR工程は、2以上の前記標的核酸につき、2以上の前記第1のプライマーと2以上の前記第2のプライマーとを用いて、同時にPCRを実施する工程である、請求項1に記載の方法
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