JP4518784B2 - 新規遺伝子型判定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、遺伝子を検出する方法に関する。より特定すれば、本発明はビーズを固相面としたハイブリダイゼーション法を用いた遺伝子検出方法において、変性を加熱により行うことで簡便化した遺伝子検出方法に関する。
ビーズ表面を固相面としたハイブリダイゼーション法を用いた遺伝子検出方法は以前より存在するが、ルミネックス法は使用するポリスチレン製のビーズを蛍光物質で着色し、その蛍光物質の色調と濃度(蛍光量)を測定することで、100種類に識別できる技術である。通常のビーズ法は1本のチューブに1種類のビーズ、つまり1種類のプローブでの検出しかできなかったが、ルミネックス法では1本のチューブで最大100種類のプローブでの検出が可能となり、100倍の処理能力と情報量を得ることが可能である。
ルミネックス法を用いた遺伝子検出技術は幾つか存在するが、ハイブリダイゼーション段階で遺伝子増幅産物等を一本鎖に変性させる場合、アルカリ溶液が用いられていた。
アルカリ溶液には水酸化ナトリウム溶液等が用いられるが、劇物であり取扱いに注意が必要である。変性後には酸性溶液を用いた中和が必要であり、手技的に非常に煩雑である。また、遺伝子増幅産物等に対して溶液を加える段階が多く、コンタミネーションによる検査精度の低下も考えられる。
Fulton RJ, McDade RL, Smith PL et al Clin. Chem. 43:1749-1756 1997.:Advanced multiplexed analysis with the Flow Metrix system. 坂内誠、柏瀬貢一、石川善英ら:日本組織適合性学会誌、8:175-186 2002:日本人集団を対象としたHLA-A, B, DRのSSOPタイピング法 中島文明,中村淳子,横田敏和:日本人の4桁レベルのHLAハプロタイプ分布,日本組織適合性学会誌,8:1-32,2001. 赤座達也:日本人のHLA -HLA頻度についての一考察:日本組織適合性学会誌,5: 18-22,1998. 吉川枝里、宮原詞子、成瀬妙子、島田和典、東 史啓、原 啓高、猪子英俊:日本組織適合性学会誌、10:21-31 2003:PCR-Luminex法を用いた、HLA-A, HLA-BおよびHLA-DRB1遺伝子の日本人対応4桁DNAタイピング方法の検討 http://www.ebi.ac.uk/imgt/hla/docs/rel notes.html http://www.aseatta.org.au/nomencla.htm http://square.umin.ac.jp/JSHI/hla_data/data.html http://www.ebi.ac.uk/imgt/hla/download.html http://www.ncbi.nlm.nih.gov/Web/Search/ http://www.ddbj.nig.ac.jp/
従って、本発明の目的は、ビーズを用いたハイブリダイゼーション法による遺伝子検出技術において、検出対象となる遺伝子を一本鎖に変性させる段階の、従来技術における問題点を解決することで、危険性が少なく、簡便、かつ検査精度の高い方法およびキットを提供することである。
本発明者らはプローブを固相したビーズが耐熱性を有する場合、検出対象となる遺伝子の一本鎖への変性を加熱によって行うことで、上記の問題が解決されることを見いだした。
本発明によれば、ビーズを用いたハイブリダイゼーション法による遺伝子検出方法に関して、溶液の危険性、手技の煩雑性、コンタミネーションの問題等が解決された、遺伝子検出方法およびキットが提供される。
本発明によれば、ビーズを用いた遺伝子検出技術におけるハイブリダイゼーション反応の段階の方法の簡便化が可能である。更に、使用する溶液の危険性の回避やコンタミネーションによる判定精度の低下にも効果的である。本方法を採用したHLA遺伝子型判定方法およびキットは骨髄移植、臓器移植および輸血治療を行う際に重要なHLAの型判定に非常に有用である。
発明の実施をするための最良の形態
本発明は、ビーズ表面に固相したオリゴヌクレオチドプローブと遺伝子増幅産物をハイブリダイゼーションさせる際、プローブ固相ビーズと遺伝子増幅産物を混合し、加熱による熱変性の後にハイブリダイゼーションを行う、遺伝子検出方法を提供する。
好ましい態様において、本発明は、ポリスチレン製の蛍光ビーズ表面に検出用のオリゴプローブを固相したプローブ固相ビーズと、遺伝子検体を鋳型として遺伝子増幅を行った増幅産物を用い、ハイブリダイゼーション法によって遺伝子変異を検出する、ルミネックス(Luminex)社が開発した検出方法(ルミネックス(Luminex)法)において、プローブ固相ビーズと増幅産物を混合した後、増幅産物を一本鎖にする変性を加熱による熱変性とし、変性後至適のハイブリダイゼーション温度まで下げることで熱変性とハイブリダイゼーションを連続して行うことを特長とする、遺伝子型判定方法を提供する。
好ましい態様において、加熱による熱変性の条件は90℃以上において1乃至5分間である。最も好ましい態様において、加熱による熱変性の条件は95℃において2分間である。
好ましい態様において、熱変性後のハイブリダイゼーションの条件は30℃乃至70℃において15乃至90分間である。最も好ましい態様において、熱変性後のハイブリダイゼーションの条件は52℃において60分間である。
本発明の遺伝子型判定方法によれば、WHO(世界保健機構)の表記方法における遺伝子型の、1桁目と2桁目(血清学レベルの判定)、3桁目と4桁目(遺伝子変異が存在し、アミノ酸変異のある遺伝子型の判定)、及び5桁目と6桁目(遺伝子型変異が存在するが、アミノ酸変異がない遺伝子型の判定)の対立遺伝子を従来よりも短い時間で判定することが可能になる。
本発明の遺伝子型判定方法に最も適しているのは、ヒト主要組織適合抗原である、ヒト白血球抗原(HLA)の対立遺伝子の型の判定である。HLAの遺伝子型判定法はPCR-SSO (Sequence Specific Oligonucleatide) 法、PCR-SSP (Sequence Specific Primer) 法、SBT (Sequence Based Typing) 法など、多様な方法を用いたキットが製品化されている。しかしながら、従来の海外メーカーの製品キットでは、日本人の遺伝子型に対応していないものが多く、2桁レベルの判定では問題ないが、4桁レベルでは日本人に存在する遺伝子型で、判別不能な場合がある。また、4桁判定が可能なキットにおいても、稀な遺伝子型との識別不能(ambiguity)の問題がある。
HLAの遺伝子はヒトの第6染色体に存在する。HLAクラスIのHLA-AおよびHLA-B、
HLAクラスIIのHLA-DRB1は、骨髄移植、臓器移植および輸血治療に非常に重要な情報で
ある。更に、HLAの型と疾患の発症やウイルス等の外敵への抵抗性に差があることも示唆されている。これら3つの抗原遺伝子は、新規な遺伝子型が次々と発見され続けており、何れもが既に100を超えており、1000を超えるのは時間の問題である。
例えば、HLAクラスIであるHLA-Aは、約200種類の遺伝子型が登録されており、EMBL
(http://www.ebi.ac.uk/imgt/hla/docs/rel notes.html(非特許文献6))、ASEATTA(The Australasian and South East Asian, Tissue Typing Assoc. Ic.)(http://www.aseatta.org.au/nomencla.htm(非特許文献7))及びJSHI(日本組織適合性学会)(http://square.umin.ac.jp/JSHI/hla_data/data.html(非特許文献8))等のデータを参照)。その遺伝子型を判定するためにはエクソン2領域およびエクソン3領域に存在する遺伝子変異によって決定される。本方法は、これらの遺伝子変異をプローブを用いて検出することで、遺伝子型を判定する。
判定の対象はゲノム遺伝子やm-RNA等となるが、そのものを判定することは量的にも困難であるため、遺伝子増幅を行う。本方法ではPCR法(ポリメラーゼチェーンリアクション)を用いるが、これ以外の増幅方法を用いることも可能である。
HLA-Aのエクソン2領域を増幅するプライマーをイントロン1とイントロン2に、エクソン3を増幅するプライマーをイントロン2とイントロン3に設定する。これらのプライマーには合成オリゴを使用するが、合成の段階でビオチンを修飾させておくことで、増幅産物にビオチンが標識される。修飾する標識物はビオチンに限定されるものではなく、DNP(ジニトロフェニル)やDIG(ジゴキシゲニン)等も使用可能である。
合成した、HLA-Aのエクソン2領域およびエクソン3領域を増幅するためのプライマーを適正濃度比で混合し、dNTPs、Taq DNA ポリメラーゼ、Taq DNA ポリメラーゼ用緩衝液を含む、マスターミックス溶液を作製する。
マスターミックス溶液に、50-100ngの抽出ゲノム遺伝子を鋳型として加え、容量を25μLとし、サーマルサイクラーにセットする。温度時間条件は93℃、30秒→65℃、30秒→72℃、30秒を40回繰り返すことでターゲットであるHLA-A遺伝子のエクソン2領域およびエクソン3領域を増幅させ、遺伝子増幅産物とする。
HLA-Aの遺伝子型を判定するためには41種類のプローブを設定が必要である。これらのプローブは配列内に含まれる1〜数ヶ所の遺伝子変異の有無を判別できるように設計する。この41種類のプローブを41種類の蛍光ビーズに各々1種類ずつ固相する。プローブには合成オリゴを用い、合成の段階でアミノ基を修飾させておく。蛍光ビーズは表面にカルボキシル基が結合したものを用い、EDC(エチルジメチルアミノプロピルカロボジイミド)を用いて、アミノ基を修飾させたオリゴプローブを固相させる。
作製したプローブ固相蛍光ビーズはTMAC(テトラメチルアンモニウムクロライド)、EDTA(エチレンジアミンテトラアセティックアシッド)、ザルコシンおよびトリス緩衝液を含むハイブリダイゼーション緩衝液に再分散させ、ビーズミックス溶液とする。
適量のビーズミックス溶液に遺伝子増幅産物を加え、サーマルサイクラーにセットし、温度条件を95℃、2分→52℃、60分に設定する。この段階で、95℃での遺伝子増幅産物の熱変性と52℃でのハイブリダイゼーション反応を連続して行う。
ハイブリダイゼーション反応により、遺伝子増幅産物が有する遺伝子配列とビーズに固相されたプローブの配列がマッチした場合、プローブと遺伝子増幅産物はハイブリダイゼーションし、結果としてビーズにビオチンが標識される。
ハイブリダイゼーション反応後、SA-PE(ストレプトアビジン標識フィコエリスリン)を加え、ビオチンとSAが結合することで、PEが標識される。
このビーズを専用の検出装置で検出を行う。検出装置は2色のレーザーをビーズに当て、一方でビーズ自体の蛍光色素の色調と濃度を測定して、ビーズの特定を行い、もう一方で反応によって標識されたPEの有無とその蛍光強度を測定する。本検出装置はフローメトリー原理を採用しており、およそ500個/秒というスピードでビーズの特定とPEの蛍光強度を測定可能である。
検出装置で得られた蛍光強度のデータから、各ビーズに固相された各プローブでの陽性陰性を判定する。その判定結果から、専用の判定パターン表もしくは専用判定ソフトウェアを用いてHLA遺伝子型を判定する。
HLA-Bの遺伝子型は、HLA-B遺伝子のエクソン2領域およびエクソン3領域に点在する遺伝子変異の組合せによって、約400種類が登録されている(非特許文献6〜8等を参照)。HLA-Bの遺伝子型は、エクソン2領域およびエクソン3領域を増幅する、遺伝子増幅用のプライマーがHLA-B専用であることと、プローブがHLA-B専用の51種類である以外は、前述したHLA-Aと同様の方法で、判定が可能である。
HLA-DRB1の遺伝子型は、HLA-DRB1遺伝子のエクソン2領域に点在する遺伝子変異の組合せによって、約300種類に分類される(非特許文献6〜8等を参照)。HLA-DRB1の遺伝子型は、遺伝子増幅領域がエクソン2のみであり、増幅は1検体について2本必要である。プローブはHLA-DRB1専用の48種類が必要であるが、それ以外の方法は同一手法により判定は可能である。
HLAについては新たな対立遺伝子が発見され続けているが、本発明は、プライマー及びプローブの設定数及び設定場所をそれらに対応させることにより、型判定を行うことができる。効率の良い判定を行うためのプライマー及びプローブの好ましい長さは、15〜30塩基であり、さらに好ましくはプライマーで16〜28塩基、そしてプローブで16〜26塩基である。HLAについては、例えば、EMBLの配列データベース(http://www.ebi.ac.uk/imgt/hla/download.html (非特許文献9))に基づいて、プライマー及びプローブを設定することができる。あるいは、日本組織適合性学会(http://square.umin.ac.jp/JSHI/hla_data/data.html(非特許文献8))、GenBank(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/Web/Search/(非特許文献10))及びDDBJ(http://www.ddbj.nig.ac.jp/(非特許文献11))等の配列データベースも利用することができる。
さらに、本発明によれば、上記遺伝子型判定方法に使用するキットも提供される。
好ましい態様において、上記キットには、プライマー、プローブ、dNTPs、Taq DNAポリメラーゼ、及び緩衝液が含まれる。
材料と方法
1. 検体とDNA抽出
検体は日本人健常者あるいはそれら由来B細胞よりEBウイルスを用いて樹立した培養細胞の計138検体から、QIAGEN社のキットを用いてゲノムDNAを抽出、精製した。260 nmと280 nmの吸光度を測定することにより、DNAの定量と純度の測定を行い、10-20ng/μlの濃度に調製した。これらの検体のHLA遺伝子型はSBT法などの別法での判定により既知である。
2. PCR
HLA-AおよびHLA-B遺伝子は、エクソン 2およびエクソン 3をPCR法によりそれぞれ増幅した。エクソン 2増幅用の5'-プライマーはHLA-A、-Bとも3種類をイントロン 1領域に、3'-プライマーはHLA-A、-Bとも1種類をイントロン 2領域、エクソン 3増幅用5'-プライマーはHLA-Aで3種類、HLA-Bで2種類をイントロン 2領域に、3'-プライマーはHLA-A、-Bとも2種類をイントロン 3領域に設定し、エクソン 2およびエクソン 3ともにプライマーを混合し、HLA-AおよびHLA-Bを各々1チューブでPCR増幅した(表1)。HLA-DRB1については、エクソン 2をPS1とPS2の2種類のプライマーセットで増幅した。PS1は、5'-プライマーをイントロン 1領域、3'-プライマーをエクソン 2領域に設定し、PS2は、Fプライマー4種類とRプライマー1種類全てについてエクソン 2領域内に設定し、プライマーを混合して1チューブでPCR増幅した(表1)。使用するプライマーは、5’側についてビオチンで修飾を行った。増幅産物のサイズはHLA-A遺伝子のエクソン 2が466 bp、エクソン 3が318 bp、HLA-Bのエクソン 2が448 bp、エクソン 3が359 bp、HLA-DRB1はPS1が280 bp、PS2が265-271 bpである。増幅用緩衝液は最終濃度50 mM KCl、10 mM Tris-HCl pH8.3、1.5 mM MgCl2、2% DMSO、0.2 mM dNTPsとした。これに0.5-1.0 μMの上記プライマーセット、50 U/mlのTaq DNAポリメラーゼおよび検体ゲノムDNA 50-100 ngを加え、全量を25μLとした。準備した4種類(HLA-A、B、DRB1-PS1およびDRB1-PS2)の遺伝子増幅溶液をGeneAmp 9700(Applied biosystems社)にセットし、93℃、30秒→65℃、30秒→72℃、30秒、40サイクルでPCR増幅を行った。なお、GeneAmp9700に関してはブロック部分がゴールドのタイプとアルミのタイプが使用可能であった。GeneAmp9600に関しては変性の温度の変更により、条件の最適化が必要であった。
3. Luminex法(図2)
日本人集団で遺伝子頻度が0.1%以上みられる対立遺伝子(allele)(2-4)について判別可能なタイピングを目的として、HLA-A遺伝子で33種類、Bで46種類、DRB1-PS1で24種類、DRB1-PS2で20種類のプローブを設計した(表2)。これらの中には、HLA-AおよびBではエクソン 2とエクソン 3に、HLA-DRB1ではPS1とPS2用に設計した増幅産物確認用プローブ(陽性コントロールプローブ)を含む。上記、配列特異的オリゴプローブは末端にアミノ基を修飾して合成し、Luminex用の蛍光ビーズにLuminex社が推奨する方法で固相化した。これらのビーズは100ビーズ/μLになるように混合し、HLA-A、-B、DRB1-PS1およびDRB1-PS2用のビーズミックスを、それぞれ作製した。ハイブリダイゼーション反応緩衝液(3.75 M TMAC、62.5 mM TB pH8.0、0.5 mM EDTA、0.125% N-ラウロイルサルコシン)を40μLに、上記ビーズミックスを5μlと、PCR増幅産物を5μL加えて、50μLとした。ビーズミックスとPCR増幅産物はHLA-A、B、DRB1-PS1およびDRB1-PS2でセットとなるため、ABDR同時判定の場合には4チューブが必要となる。これらをGeneAmp 9700にセットし、95℃、2分→52℃、60分で変性およびハイブリダイゼーションを行った。ハイブリダイゼーション後、スイング型のプレート遠心機にて150×g、15分間遠心分離し、上清を除いた。次にストレプトアビジン標識フィコエリスリン(SA-PE、Sigma社)をPBS-tween(1×PBS pH7.5、0.01% Tween-20)で100倍に希釈し、35μLずつ加えた。ピペッティングで撹拌した後、HLA-A、Bまとめて1ウェルに混ぜて70μLとし、同様にDRB1-PS1、DRB1-PS2を1ウェルに混ぜて70μLとした。それらをGeneAmp 9700にセットし、52℃、5分間反応させた後、Luminex100システム(96サンプル用)にセットし、測定を行った。えられた反応パターンを入力した判定ソフトウェアを用いて、型判定をおこなった。この判定ソフトウェアは、日本人のHLA遺伝子頻度0.1%以上の型のすべてについて対応し、識別不能な組合わせについても、それらすべてが表示されるように開発されている。
結果
日本人由来の138検体ゲノムDNAについてPCR増幅を行い、材料と方法に従ってLuminex法によるHLA-A、HLA-BおよびHLA-DRB1遺伝子タイピングを行った。Luminex法の場合、ビーズ自家蛍光値の検出とコンタミネーションの確認のため常に陰性コントロールの測定が必要であるため、同時に測定可能な最大数は95検体であった。今回の試験では、最大検査数の半分である48検体を1セットとし、陰性コントロールを除く47検体について、3回試験を行った。ルミネックス装置を用いた検出の段階はHLA-AとBの79ビーズ、HLA-DRB1ではPS1とPS2を混合した44ビーズの同時測定を行った。表3-5に、HLA-A、HLA-BおよびHLA-DRB1遺伝子タイピングのプローブ判定パターンをそれぞれしめした。本方法は日本人集団で遺伝子頻度が0.1%以上みられる対立遺伝子(allele)(表3-5参照))について、ホモ、ヘテロの組合わせについて4桁レベルのタイピングが可能である。また、日本人以外の他集団では頻繁に観察されるA29やA32の判定についても、型判定可能な方法であるが、今回用いた138検体にはA29やA32は含まれていない(白人由来の検体で型判定可能なことは確認している)。
検出された蛍光強度と各々のビーズについて設定したカットオフ値で陽性と陰性を判定し、遺伝子型判定ソフトウェアを用いて判定を行った結果、HLA-Aで1検体、HLA-Bで1検体を除き、既知のHLA型と4桁レベルで一致した。したがって、判定達成率ならびに精度はともに、HLA-A遺伝子99.3%、HLA-B遺伝子99.3%、HLA-DRB1遺伝子100%であった。表6に、HLA-A、HLA-BおよびHLA-DRB1遺伝子タイピングの代表例をしめした。判定不能であった2検体は、再検査を行っても判定不能であり、陽性ビーズの蛍光値が低いことから、マルチプレックスPCRであるためDNAサンプルからの持ち込みの未知の成分による遺伝子増幅の不良が原因である可能性が考えられた。また、図3に示したように、HLA-Bタイピングに用いたオリゴプローブ結合ビーズB17の蛍光強度とカットオフ値の判定で、増幅不良の陽性検体の蛍光値と増幅過多の陰性検体の非特異蛍光値がほぼ同程度の数値となることがあり、これらの検体については再検査による確認を行った。
以上の結果、[A*2402、2601]と[A*2404、2605]の識別不能(ambiguity)な組合わせを除き、想定した日本人対応4桁遺伝子型のタイピングが可能であった。本法は、日本人での存在がいまだ確認されていない遺伝子型について、例えばHLA-Aで[A*3201、-]の検体については[A*3201、7401]との識別が不可能となるなど(表3)、識別不能(ambiguity)となる何種類かの遺伝子型の組合わせの存在が確認された。日本人での存在が確認されている対立遺伝子については、前述のように[A*2402、2601]と[A*2404、2605]の組合わせのみであった。したがって、本論文で開発したLuminex法は[A*2402、2601]と[A*2404、2605]の組合わせを除き、HLA-A、HLA-BおよびHLA-DRB1遺伝子の日本人の対立遺伝子のどのような組合わせでも、4桁レベルで識別可能である、精度の高いタイピングであることが明らかとなった。
考察
HLA-A用33プローブ、HLA-B用46プローブ、HLA-DRB1-PS1用24プローブ、HLA-DRB1-PS2用20プローブを固相化した蛍光ビーズを用いたLuminex法により、日本人で遺伝子頻度が0.1%以上みられる対立遺伝子について、すなわち、HLA-A遺伝子で33種類、HLA-Bで55種類、HLA-DRB1で34種類について、[A*2402、2601]と[A*2404、2605]の識別不能(ambiguity)となる組合わせを除き、4桁レベルのタイピングがヘテロの組合せも含めて判別可能であった(表3-5)。今回の試験で生じた識別不能(ambiguity)となる組合わせは、[A*2402、2601]と[A*2404、2605]の1種類のみであった。この[A*2402、2601]と[A*2404、2605]の識別不能(ambiguity)な組合わせについては、A*2404と2605はともに日本人で稀な対立遺伝子ではあるが、識別不能(ambiguity)となるA*2402、2601が、今回の138 検体中に8検体が確認されているので、新たなプローブが必要と考えられる。そこで、A*2402とA*2404を判別するプローブを新たに一個追加し、HLA-Aは計34プローブとすることでこの識別不能(ambiguity)の問題を解決する予定である。
低い蛍光値がHLA-Aで1検体、HLA-Bで1検体で認められ、DNAサンプルからの持ち込みの未知の成分に起因するPCR増幅不良が原因と考えられた。すなわち、複数のプライマーを含むマルチプレックスPCRであるため、DNAの純度やヘテロの組合せなどに増幅効率が依存すること、またゲノム上の相同遺伝子の存在のため、ゲノムDNAの溶液の組成などの持ち込みの未知の成分などが、PCR増幅に影響を及ぼしているのかもしれない。これ以外にも使用するサーマルサイクラーによる増幅効率の違いも確認された。今回の試験では、図3のように増幅不良の陽性検体の蛍光値と増幅過多の陰性検体の非特異蛍光値がほぼ同程度の数値となることがあり、これらの検体については再検査による確認を行う必要があった。このように、本測定系では比較的純度の高いDNAの使用による、安定した遺伝子増幅が不可欠であると考えられる。この点に関しては、今後更なる多数検体で追試を行う予定である。
Luminex法による測定において、より簡便に4種類を個別に測定することも可能であるが、Luminex法は最大100種類のビーズを同時に測定可能なため、HLA-Aと-Bを合わせた79種類、およびDRB1-PS1とPS2を合わせた44種類は同時に測定でき、多検体処理が可能(high-throughput) な特性を生かした。したがって、本方法はABDR同時判定の場合、ビーズアドレスの設定と判定ソフトウェアの性能から、Luminex100システムを用いた測定を、4回から2回にすることが可能である。
本測定方法の操作時間は抽出されたDNAを用いて、Luminex装置での蛍光値検出まで、約5時間であった。遺伝子増幅条件、ビーズとの反応条件などがHLA-A、HLA-BおよびHLA-DRB1で共通であるため、GeneAmp 9700が2台とLuminex本体1台(96サンプル用)のセットで47検体の同時測定が可能である(HLA-A、-Bをまとめて1ウェルとし、同様にDRB1-PS1、DRB1-PS2をまとめて1ウェルとして、陰性コントロールとともに、Luminex100システムにて蛍光を計測するため、一度に47検体分の同時計測が可能となる)。更に、この機械セットをもう1セット準備することでA、BおよびDRB1が1名の検査員で同時に95検体測定することも可能であり、大量検体を判定する方法としては非常に有用であると考えられる。
蛍光ビーズを用いたLuminex測定法の原理。 測定方法のフローチャート。 B17ビーズの蛍光強度。Bで46種類のプローブの一つであるB17ビーズについて、138検体の蛍光強度を示した。縦軸に蛍光強度、横軸に検体数をしめした。検体数は陰性コントロールや再検査分を含む。矢印で記載した2検体の他、カットオフ(Cut off)値周辺の検体については再検査を実施した。

Claims (5)

  1. ビーズ表面に固相したオリゴプローブと遺伝子増幅産物をハイブリダイゼーションさせる際、プローブ固相ビーズと遺伝子増幅産物を混合し、加熱による熱変性の後にハイブリダイゼーションを行う、遺伝子検出方法。
  2. ポリスチレン製の蛍光ビーズ表面に検出用のオリゴプローブを固相したプローブ固相ビーズと、遺伝子検体を鋳型として遺伝子増幅を行った増幅産物を用い、ハイブリダイゼーション法によって遺伝子変異を検出する、ルミネックス法において、プローブ固相ビーズと増幅産物を混合した後、増幅産物を一本鎖にする変性を加熱による熱変性とし、変性後至適のハイブリダイゼーション温度まで下げることで熱変性とハイブリダイゼーションを連続して行うことを特長とする、遺伝子型判定方法。
  3. HLA遺伝子型のうち、クラスのIのHLA-Aの遺伝子型を判定するため、
    HLA-A専用の標識プライマーセットである配列番号1乃至9のプライマーセットから選択される少なくとも一つのプライマーセットを用いて遺伝子増幅し、蛍光ビーズに固相したHLA-A専用プローブのセットである配列番号25乃至57のプローブセットから選択される少なくとも一つのプローブセットを用い、加熱による熱変性の温度の条件が95℃であり、そして、熱変性後のハイブリダイゼーションの温度の条件が52℃である、請求項1又は2記載の方法。
  4. HLA遺伝子型のうち、クラスIのHLA-Bの遺伝子型を判定するため、
    HLA-B専用の標識プライマーセットである配列番号10乃至17のプライマーセットから選択される少なくとも一つのプライマーセットを用いて遺伝子増幅し、蛍光ビーズに固相したHLA-B専用プローブのセットである配列番号58乃至103のプローブセットから選択される少なくとも一つのプローブセットを用い、加熱による熱変性の温度の条件が95℃であり、そして、熱変性後のハイブリダイゼーションの温度の条件が52℃である、請求項1又は2記載の方法。
  5. HLA遺伝子型のうち、クラスIIのHLA-DRB1の遺伝子型を判定するため
    、HLA-DRB1専用の標識プライマーセットである配列番号18乃至24のプライマーセットから選択される少なくとも一つのプライマーセットを用いて遺伝子増幅し、蛍光ビーズに固相したHLA-DRB1専用プローブのセットである配列番号104乃至147のプローブセットから選択される少なくとも一つのプローブセットを用い、加熱による熱変性の温度の条件が95℃であり、そして、熱変性後のハイブリダイゼーションの温度の条件が52℃である、請求項1又は2記載の方法。
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