JP6160104B2 - Hla−a*02グループの判定方法 - Google Patents

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本発明は、HLA型がHLA−A*02グループか否かを判定する方法に関する。
HLA(Human Leukocyte Antigen)は、第6染色体短腕部に存在するMHC(Major Histocompatibility Complex) 領域にコードされた遺伝子群の遺伝子産物である。HLAは非常に多様性に富んでおり、特に造血幹細胞の移植や輸血等の医療現場においては、HLAの適合度を向上させることが重要である。このため、できるだけ少ない労力で正確なHLAタイピングを行うことが、医療現場で要求されている。
HLAタイピングの方法は、血清学的タイピング方法とDNAタイピング方法とに大別される。DNAタイピング方法では、血清学的タイピング方法と比較して詳細にHLA型を特定できる。但し、DNAタイピングの方法でも、DNAタイピング結果では判別出来ないアリルが2種類以上存在し、正確にHLA型を特定することができない、というアンビギュイティ(Ambiguity)の問題が生じる場合がある。
例えば、特許文献1には、HLA−A抗原のサブタイプ(型)を遺伝子レベルでタイピングする方法が開示されている。具体的には、HLA−A対立遺伝子(アリル)を特定のグループに分類し、各グループのHLA−Aアリルを特異的に増幅可能なプライマーを用いてPCRを行い、得られたPCR産物に対してRFLP法、PCR−RFLP法、SSOP法、PCR−SSOP法、PCR−SSP法又はPCR−SSCP法を行うことにより、HLA−A型をタイピングする。当該方法のように多段階のアッセイによって、アンビギュイティを解消し、HLA−A型を詳細にタイピングできることが期待されるが、多大な労力を有する、という問題がある。
また、HLA型の分布は人種によって異なっている。日本赤十字社の中央骨髄データセンターによる骨髄提供希望登録者263016人のHLA型遺伝子頻度のタイピング結果(2012年10月4日現在)における、上位43位までのアリルタイプとその遺伝子頻度を表1に、HLA−A*02グループの遺伝子頻度を表2に、それぞれ示す(非特許文献1参照。)。表1及び2に示すように、日本人では、HLA−A型のうちHLA−A*02グループの遺伝子頻度は、24.385%と高い。この中でも頻度の高いHLA−A*02:01型、HLA−A*02:06型、HLA−A*02:07型を区別してタイピングできることが求められる。
Figure 0006160104
Figure 0006160104
特開平11−216000号公報
"HLA−A遺伝子頻度" [on line]、日本赤十字社の中央骨髄データセンター、[平成24年10月04日検索]、インターネット<URL: http://www.bmdc.jrc.or.jp/GF-A.pdf>
本発明は、HLA−A*02グループのタイピングを、アンビギュイティが少なく、かつ簡便に判定するための方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、HLA遺伝子の開始コドンのA(アデニン)を第1番目として、(a)第208番目の塩基、(b)第228番目の塩基、(c)第274番目の塩基、(d)第726番目の塩基、(e)第739番目の塩基、及び(f)第784番目の塩基からなる群より選択される1以上の塩基のタイピング結果に基づくことにより、非常に少ない工程で、アンビギュイティを充分に少なくして高精度に、HLA−A*02グループのアリルを判定できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明に係るHLA−A*02グループを判定する方法及びHLA−A*02グループの判定用キットは、下記(1)〜()である。
(1) HLA−A*02グループを判定する方法であって、
被験者のゲノムDNA中の、HLA遺伝子の開始コドンのA(アデニン)を第1番目として、(a)第208番目の塩基、(b)第228番目の塩基、(c)第274番目の塩基、(d)第726番目の塩基、(e)第739番目の塩基、及び(f)第784番目の塩基からなる群より選択される1以上の塩基のタイピング結果に基づいて判定し、
少なくとも1のアリルにおいて、(b)第228番目の塩基がT(チミン)であり、(e)第739番目の塩基がA(アデニン)であり、さらに、(a)第208番目の塩基がT、又は(c)第274番目の塩基がA、又は(d)第726番目の塩基がG(グアニン)、又は(f)第784番目の塩基がAである場合に、前記被験者のHLA型はHLA−A*02:01であると判定する、HLA−A*02グループの判定方法。
HLA−A*02グループを判定する方法であって、
被験者のゲノムDNA中の、HLA遺伝子の開始コドンのA(アデニン)を第1番目として、(a)第208番目の塩基、(b)第228番目の塩基、(c)第274番目の塩基、(d)第726番目の塩基、(e)第739番目の塩基、及び(f)第784番目の塩基からなる群より選択される1以上の塩基のタイピング結果に基づいて判定し、
少なくとも1のアリルにおいて、(b)第228番目の塩基がAであり、(e)第739番目の塩基がAであり、さらに、(a)第208番目の塩基がT、又は(c)第274番目の塩基がA、又は(d)第726番目の塩基がG、又は(f)第784番目の塩基がAである場合に、前記被験者のHLA型はHLA−A*02:06であると判定するHLA−A*02グループの判定方法。
HLA−A*02グループを判定する方法であって、
被験者のゲノムDNA中の、HLA遺伝子の開始コドンのA(アデニン)を第1番目として、(a)第208番目の塩基、(b)第228番目の塩基、(c)第274番目の塩基、(d)第726番目の塩基、(e)第739番目の塩基、及び(f)第784番目の塩基からなる群より選択される1以上の塩基のタイピング結果に基づいて判定し、
少なくとも1のアリルにおいて、(b)第228番目の塩基がTであり、(e)第739番目の塩基がGであり、さらに、(a)第208番目の塩基がT、又は(c)第274番目の塩基がA、又は(d)第726番目の塩基がG、又は(f)第784番目の塩基がAである場合に、前記被験者のHLA型はHLA−A*02:07であると判定するHLA−A*02グループの判定方法。
) 前記(a)〜(f)のいずれかの塩基のタイピングを、シークエンス解析又は一塩基検出方法により行う、前記(1)〜()のいずれかのHLA−A*02グループの判定方法。
) 3’末端が配列番号3に示す塩基配列からなるプライマーと3’末端が配列番号4に示す塩基配列からなるプライマーを用いたポリメラーゼによる伸長反応により得られた伸長産物に対して前記(a)〜(c)のいずれかの塩基のタイピングを行う、又は3’末端が配列番号5に示す塩基配列からなるプライマーと3’末端が配列番号6に示す塩基配列からなるプライマーを用いたポリメラーゼによる伸長反応により得られた伸長産物に対して前記(d)〜(f)のいずれかの塩基のタイピングを行う、前記(1)〜()のいずれかのHLA−A*02グループの判定方法。
) 3’末端が配列番号7示す塩基配列からなるプライマーと、3’末端が配列番号8に示す塩基配列からなるプライマーと、3’末端が配列番号9に示す塩基配列からなるプライマーと、3’末端が配列番号10に示す塩基配列からなるプライマーとを用いたポリメラーゼによる伸長反応を行い、伸長産物が得られた場合には、前記(a)第208番目の塩基がTであり、前記(c)第274番目の塩基がAであり、前記(d)第726番目の塩基がGであり、前記(f)第784番目の塩基がAであるとタイピングし、さらに当該伸長産物に対して前記(b)第228番目の塩基及び前記(e)第739番目の塩基のタイピングを行う、前記(1)〜()のいずれかのHLA−A*02グループの判定方法。
3’末端が配列番号7に示す塩基配列からなるプライマーと、3’末端が配列番号8に示す塩基配列からなるプライマーと、3’末端が配列番号9に示す塩基配列からなるプライマーと、3’末端が配列番号10に示す塩基配列からなるプライマーとを含み、被験者のゲノムDNAを鋳型とした前記4種のプライマーを用いたポリメラーゼによる伸長反応により、伸長産物が得られた場合に、HLA遺伝子の開始コドンのA(アデニン)を第1番目として、前記被験者の(a)第208番目の塩基がTであり、(c)第274番目の塩基がAであり、(d)第726番目の塩基がGであり、(f)第784番目の塩基がAであるとタイピングし、かつ当該伸長産物について(b)第228番目の塩基及び(e)第739番目の塩基をタイピングするために用いられる、HLA−A*02グループの判定用キット。
) 3’末端が配列番号3に示す塩基配列からなるプライマーと、3’末端が配列番号4に示す塩基配列からなるプライマーと、3’末端が配列番号5に示す塩基配列からなるプライマーと、3’末端が配列番号6に示す塩基配列からなるプライマーとを含む、前記()のHLA−A*02グループの判定用キット。
本発明に係るHLA−A*02グループの判定方法により、HLA−A*02グループのタイピングを精度よくかつより簡便に判定することができる。本発明に係るHLA−A*02グループの判定方法は、特に日本人において遺伝子頻度の高いHLA−A*02グループのアリルを高精度に判定できるため、被験者が日本人である場合の判定に特に好適である。
HLA−A*02:01遺伝子のゲノムDNAの塩基配列中、HLA遺伝子の開始コドンのAを第1番目として、−300番目の塩基から600番目の塩基までを示した図である。 HLA−A*02:01遺伝子のゲノムDNAの塩基配列中、HLA遺伝子の開始コドンのAを第1番目として、601番目の塩基から1500番目の塩基までを示した図である。 HLA−A*02:01遺伝子のゲノムDNAの塩基配列中、HLA遺伝子の開始コドンのAを第1番目として、1501番目の塩基から2400番目の塩基までを示した図である。 HLA−A*02:01遺伝子のゲノムDNAの塩基配列中、HLA遺伝子の開始コドンのAを第1番目として、2401番目の塩基から317番目の塩基までを示した図である。 HLA−A*02:01遺伝子のゲノムDNAの第2エキソン中の第208番目の塩基(図中、「(a)」)及びその付近、第228番目の塩基(図中、「(b)」)及びその付近、第274番目の塩基(図中、「(c)」)及びその付近、第726番目の塩基(図中、「(d)」)及びその付近、第739番目の塩基(図中、「(e)」)及びその付近、第784番目の塩基(図中、「(f)」)及びその付近の各アリルの塩基配列を示した図である。 (a)〜(f)の塩基のタイピング方法の一態様を模式的に示した図である。 (a)〜(f)の塩基のタイピング方法の一態様を模式的に示した図である。
本発明及び本願明細書において、「塩基をタイピングする」とは、当該塩基が、A(アデニン)であるか、G(グアニン)であるか、C(シトシン)であるか。T(チミン)であるかを特定することを意味する。
本発明に係るHLA−A*02グループの判定方法(以下、「本発明の判定方法」ということがある。)は、HLA−A*02グループのアリルを判定する方法であって、被験者のゲノムDNA中の、HLA遺伝子の開始コドンのAを第1番目として、(a)第208番目の塩基、(b)第228番目の塩基、(c)第274番目の塩基、(d)第726番目の塩基、(e)第739番目の塩基、及び(f)第784番目の塩基からなる群より選択される1以上の塩基のタイピング結果に基づいて判定することを特徴とする。
図1に、HLA−A*02:01遺伝子のゲノムDNAの塩基配列(配列番号1)を示す。図1A〜D中、四角で囲われた領域がコーディング領域であり、各塩基の番号は、HLA−A*02:01遺伝子の開始コドンのAを第1番目として振られている。第208番目の塩基(T)、第228番目の塩基(T)、第274番目の塩基(A)、第726番目の塩基(G)、第739番目の塩基(A)、第784番目の塩基(A)は、網掛けしている。また、配列番号2に、HLA−A*02:01遺伝子のコーディング領域の塩基配列と対応するアミノ酸配列を示す。
これらの塩基は、いずれも第2エキソン及び第3エキソンに存在する。図2に、第2エキソン中の第208番目の塩基(図中、「(a)」)及びその付近、第228番目の塩基(図中、「(b)」)及びその付近、第274番目の塩基(図中、「(c)」)及びその付近、第3エキソン中の第726番目の塩基(図中、「(d)」)及びその付近、第739番目の塩基(図中、「(e)」)及びその付近、第784番目の塩基(図中、「(f)」)及びその付近の各アリルの塩基配列を示す。図中の各アリルの塩基において、「−」はHLA−A*02:01と相同な(同種の)塩基であることを示す。
HLA−Aのアリルの多くは、複数の多型の組み合わせに係るものであるため、アリル中の他のアリルと異なる部位(多型部位)の一部分のみをタイピングした場合には、複数のアリルを互いに判別することが難しい。ある特定のアリルの判定を目的とする検査を行う場合、アンビギュイティが発生していると、実際には目的のアリルではないアリルであっても、当該目的のアリルである、と判定されてしまう(偽陽性)。アンビギュイティを全て解消することによりこの偽陽性の問題を解消し得るが、アンビギュイティを全て解消するためには非常に多数の塩基をタイピングする必要があり、検査コストが過大となる。つまり、HLA判定方法を臨床検査等の医療現場に適用するためには、検査精度とコストのバランスを図ることが重要となる。
本発明の判定方法では、HLA−A*02グループを判定するために、遺伝子頻度を加味してアンビギュイティによる偽陽性の発生確率をできるだけ小さくし、かつタイピングすべき塩基の数も最小限にするように、タイピングに用いる塩基を特定している。つまり、本発明の判定方法は、HLA−A*02グループの判定精度が高く、かつ検査コストの点からも優れているため、臨床検査等にも好適である。
各アリルの日本人における遺伝子頻度及び前記(a)〜(f)の塩基を表3に示す。被験者の少なくとも1のアリルにおいて、これらの塩基がいずれもHLA−A*02:01と同じである場合、すなわち、(a)第208番目の塩基がTであり、(b)第228番目の塩基がTであり、(c)第274番目の塩基Aであり、(d)第726番目の塩基がGであり、(e)第739番目の塩基がAであり、(f)第784番目の塩基がAである場合には、前記被験者のHLA型はHLA−A*02:01であると判定される。同様に、被験者の少なくとも1のアリルにおいて、これらの塩基がいずれもHLA−A*02:06又はHLA−A*02:07と同じである場合、前記被験者のHLA型はHLA−A*02:06又はHLA−A*02:07であると判定される。
Figure 0006160104
なお、前記(a)〜(f)の塩基はHLA−A*02:01、HLA−A*02:06、及びHLA−A*02:07を特徴づける塩基であり、タイピング結果によって、HLA−A型のうちのアリル頻度が0.001%以下で存在するアリルとHLA−A*02:01、HLA−A*02:06、又はHLA−A*02:07とを区別できる塩基である。そこで、HLA遺伝子中の前記(a)〜(f)の塩基以外のHLA−A*02:01、HLA−A*02:06、又はHLA−A*02:07を特徴づける塩基のタイピング結果、特にアリル頻度が0.001%以下で存在するその他HLA−AグループのアリルとHLA−A*02:01、HLA−A*02:06、及びHLA−A*02:07とを区別できる塩基のタイピング結果に基づくことによっても、被験者のHLA型がHLA−A*02:01か否か、HLA−A*02:06か否か、又はHLA−A*02:07か否かを判定できる。
本発明の判定方法においては、被験者のHLA型がHLA−A*02:01であるか否かを判定することが好ましい。HLA−A*02:01の判定基準としては、少なくとも1のアリルにおいて、(b)第228番目の塩基がTであり、(e)第739番目の塩基がAであり、さらに、(a)第208番目の塩基がT、又は(c)第274番目の塩基がA、又は(d)第726番目の塩基がG、又は(f)第784番目の塩基がAである場合に、前記被験者のHLA型はHLA−A*02:01であると判定することが好ましい。当該判定基準により、HLA−A*02:01をアンビギュイティが少なく、高精度に判定することができる。
被験者のゲノムDNAに含まれるHLA遺伝子中の前記(a)〜(f)の塩基をタイピングし、得られたタイピング結果について当該被験者のHLA−A型を前記HLA−A*02:01の判定基準に基づいて判定した場合の判定結果と、実際の遺伝子型とを、遺伝子頻度と共に表4及び5に示す。表4及び5中、「HLA−」欄はアリルタイプ(HLA−A型)を示し、「タイプ」欄の「+」はHLA−A*02:01のアリルを含むゲノムDNAを、「−」はHLA−A*02:01のアリルを含まないゲノムDNAを示す。「判定基準」欄の「+」は被験者のゲノムDNAがHLA−A*02:01を含むと判定することを、「−」は被験者のゲノムDNAがHLA−A*02:01を含まないと判定することを示す。さらに、「タイプ」欄と「判定」欄が一致する場合に「正誤」欄を「○」とし、不一致の場合に「×」とした。「遺伝子頻度」は、各アリルの遺伝子頻度の積とした。表4及び5に示すように、前記HLA−A*02:01の判定基準により、アレルがA*02:06とA*01:01/03:01である被験者を除き、被験者のゲノムDNAがHLA−A*02:01を含むか否かを高精度に判断することができる。
Figure 0006160104
Figure 0006160104
本発明の判定方法においては、被験者のHLA型がHLA−A*02:06であるか否かを判定することが好ましい。HLA−A*02:06の判定基準としては、少なくとも1のアリルにおいて、(b)第228番目の塩基がAであり、(e)第739番目の塩基がAであり、さらに、(a)第208番目の塩基がT、又は(c)第274番目の塩基がA、又は(d)第726番目の塩基がG、又は(f)第784番目の塩基がAである場合に、前記被験者のHLA型はHLA−A*02:06であると判定することが好ましい。当該判定基準により、HLA−A*02:06をアンビギュイティが少なく、高精度に判定することができる。
被験者のゲノムDNAに含まれるHLA遺伝子中の前記(a)〜(f)の塩基をタイピングし、得られたタイピング結果について当該被験者のHLA−A型を前記HLA−A*02:06の判定基準に基づいて判定した場合の判定結果と、実際の遺伝子型とを、遺伝子頻度と共に表6及び7に示す。表6及び7中、「HLA−」欄、「タイプ」欄、「判定基準」欄、「正誤」欄、及び「遺伝子頻度」欄は、表4と同様である。表6及び7に示すように、前記HLA−A*02:06の判定基準により、アレルがA*02:01とA*11:01である被験者を除き、被験者のゲノムDNAがHLA−A*02:06を含むか否かを高精度に判断することができる。
Figure 0006160104
Figure 0006160104
本発明の判定方法においては、被験者のHLA型がHLA−A*02:07であるか否かを判定することが好ましい。HLA−A*02:07の判定基準としては、少なくとも1のアリルにおいて、(b)第228番目の塩基がTであり、(e)第739番目の塩基がGであり、さらに、(a)第208番目の塩基がT、又は(c)第274番目の塩基がA、又は(d)第726番目の塩基がG、又は(f)第784番目の塩基がAである場合に、前記被験者のHLA型はHLA−A*02:07であると判定することが好ましい。当該判定基準により、HLA−A*02:07をアンビギュイティが少なく、高精度に判定することができる。
被験者のゲノムDNAに含まれるHLA遺伝子中の前記(a)〜(f)の塩基をタイピングし、得られたタイピング結果について当該被験者のHLA−A型を前記HLA−A*02:07の判定基準に基づいて判定した場合の判定結果と、実際の遺伝子型とを、遺伝子頻度と共に表8及び9に示す。表8及び9中、「HLA−」欄、「タイプ」欄、「判定基準」欄、「正誤」欄、及び「遺伝子頻度」欄は、表4と同様である。表8及び9に示すように、前記HLA−A*02:07の判定基準により、被験者のゲノムDNAがHLA−A*02:07を含むか否かを高精度に判断することができる。
Figure 0006160104
Figure 0006160104
本発明の判定方法に供される核酸サンプルとしては、被験者のゲノムDNAの前記(a)〜(f)の少なくともいずれかの塩基を含む領域、好ましくは少なくとも前記(b)及び(e)の塩基を含む領域、より好ましくは前記(a)〜(f)の全塩基を含む領域の塩基配列が反映されている核酸が含まれていればよい。当該核酸としては、被験者由来のゲノムDNAであってもよく、mRNAであってもよい。mRNA中の各塩基のタイピングは、mRNAを直接タイピングしてもよく、mRNAから逆転写反応により合成されたcDNAを用いて行ってもよい。被験者由来のゲノムDNA又はmRNAは、被験者から採取された生体試料から抽出・精製された核酸であってもよく、精製前の核酸であってもよい。さらに、被験者由来のゲノムDNA又はmRNA中の前記(a)〜(f)の少なくともいずれかの塩基を含む領域、好ましくは少なくとも前記(b)及び(e)の塩基を含む領域、より好ましくは前記(a)〜(f)の全塩基を含む領域をPCR等により増幅して得られた増幅産物であってもよい。
本発明の判定方法において、前記(a)〜(f)の塩基のタイピング方法は特に限定されるものではなく、サンガー法を基礎とするシークエンス解析法であってもよく、一塩基検出方法であってもよい。一塩基検出方法としては、遺伝子の変異や多型の検出等において用いられる公知の各種手法、例えば、PCR−SSO(sequence specific oligonucleotide)法、PCR−SSP(sequence specific プライマー)法や、それらを改変した方法等を用いることができる。PCR−SSO法は、特定のアリルと特異的にハイブリダイズするプローブ(アリル特異的プローブ)を用いて、当該プローブとの会合体形成の有無によりタイピングする方法である。PCR−SSP法は、特定のアリルと特異的にハイブリダイズするプライマー(アリル特異的プローブ)を用いてPCRを行い、PCR産物の有無によりタイピング出する方法である。これらを改変した方法としては、例えば、インベーダー法やTaqmanプローブ法、QProbe法、Scorpion−ARMS法等が挙げられる。検出感度に優れているため、蛍光を利用して検出する方法であることが好ましく、検出感度及び精度に優れているため、インベーダー法やTaqmanプローブ法、QProbe法、Scorpion−ARMS法等のように、特定のアリルを認識するプローブやプライマーを用いる方法であることが好ましい。前記(a)〜(f)の塩基のタイピングに用いられるプローブやプライマーは、例えば、塩基配列1に基づき、常法により設計し、合成することができる。
シークエンス解析法によりタイピングする場合、例えば、図3に示すように、被験者から抽出されたゲノムDNA又はmRNA(以下、単に「ゲノムDNA」ということがある。)を鋳型として、前記(b)の塩基を挟む領域を増幅するPCRプライマー(図3中、プライマー−1及びプライマー−2)を用いてPCRを行い、得られた増幅産物の塩基配列を解析することによって、前記(a)〜(c)の塩基をタイピングすることができる。同様に、前記(e)の塩基を挟む領域を増幅するPCRプライマー(図3中、プライマー−3及びプライマー−4)を用いてPCRを行い、得られた増幅産物の塩基配列を解析することによって、前記(d)〜(f)の塩基をタイピングすることができる。なお、前記(b)及び(e)の塩基のみをシークエンス解析法によりタイピングする場合には、前記(a)、(c)、(d)、(f)の塩基は含まず、かつ前記(b)及び(e)の塩基を含む領域を増幅するPCRプライマーを用いてPCRを行い、得られた増幅産物の塩基配列を解析してもよい。
プライマー−1〜−4としては、前記(a)〜(f)の各塩基を含む目的の領域を増幅し得るプライマーであれば特に限定されるものではない。一例としては、3’末端が表10に示す塩基配列(配列番号3〜6)からなるプライマーが挙げられ、表10に示す塩基配列からなるプライマーが好ましい。3’末端が配列番号3に示す塩基配列からなるプライマーと3’末端が配列番号4に示す塩基配列からなるプライマーを用いたポリメラーゼによる伸長反応により得られた伸長産物に対して塩基配列を解析することによって、前記(a)〜(c)のいずれかの塩基のタイピングを行うことができる。また、3’末端が配列番号5に示す塩基配列からなるプライマーと3’末端が配列番号6に示す塩基配列からなるプライマーを用いたポリメラーゼによる伸長反応により得られた伸長産物に対して塩基配列を解析することによって、前記(d)〜(f)のいずれかの塩基のタイピングを行うことができる。
Figure 0006160104
また、塩基のタイピングは、シークエンス解析法と一塩基検出方法とを組み合わせて行ってもよい。例えば、前記(a)〜(f)の塩基のいずれかを、HLA−A*02グループのアリルと特異的にハイブリダイズするプライマーを用いてPCRを行い、PCR産物の有無によりタイピングし、残る塩基をシークエンス解析によりタイピングしてもよい。
なお、「ある特定のアリルに特異的にハイブリダイズするプライマー」には、標的とするアリルと完全に相補的な塩基配列を有するプライマーに限定されず、その他のアリルよりも標的とするアリルに優先的にハイブリダイズするプライマーであればよく、標的とするアリルとハイブリダイズする領域内に1〜数塩基のミスマッチ塩基を含んでいてもよい。
本発明の判定方法において、被験者のアレルがHLA−A*02:01又はHLA−A*02:06又はHLA−A*02:07を含むか否かを判定する場合には、例えば、前記(a)〜(f)の塩基のいずれかを、HLA−A*02:01と特異的にハイブリダイズするプライマーセット(HLA−A*02:01特異的プライマー)、又はHLA−A*02:06と特異的にハイブリダイズするプライマーセット(HLA−A*02:06特異的プライマー)、HLA−A*02:01と特異的にハイブリダイズするプライマーセット(HLA−A*02:01特異的プライマー)を用いてPCRを行い、PCR産物の有無によりタイピングし、残る塩基をシークエンス解析によりタイピングしてもよい。
例えば、図4に示すように、被験者から抽出されたゲノムDNAを鋳型として、前記(a)、(c)、(d)、(f)の4塩基を含む領域に特異的にハイブリダイズするプライマー(図4中、プライマー−5〜−8)を用いて、PCR等のポリメラーゼによる伸長反応を行い、PCR産物の有無を調べ、かつ当該PCR産物の塩基配列を解析することによって、前記(a)、(c)、(d)、及び(f)の塩基をタイピングすることができる。前記(b)及び(e)の塩基のタイピングは、図3と同様にして実施することができる。
図3に示すタイピング方法の場合には、ゲノムDNAに含まれているHLA遺伝子の多くのアリルが鋳型となってPCR産物が得られる。このため、HLA遺伝子がヘテロタイプの場合、前記(a)〜(f)の塩基は、タイピング方法によっては、2種類の塩基がタイピングされる場合があり、前記(a)〜(f)のタイピング結果を用いても誤判定になる場合がある。これに対して、図4に示すタイピング方法のように、(a)の塩基を含む領域と、(c)の塩基を含む領域と、(d)の塩基を含む領域と、(f)の塩基を含む領域とをプライマーで識別したうえで、(b)及び(e)の塩基をシークエンス解析法等によりタイピングした場合には、(a)〜(f)の全ての塩基を総合した結果が得られる。すなわち、HLA−A*02を含むグループに特異的なプライマーを用いて増幅する場合には、ゲノムDNAがHLA−A*02のグループを含むヘテロタイプであった場合でも、(b)及び(e)の塩基の検出のみにより、HLA−A*02グループのタイピングを、図3のタイピング方法よりも精度よくかつより簡便に判定できる。
プライマー−5〜−8としては、前記(a)、(c)、(d)、又は(f)の4塩基の少なくとも1塩基を含む領域に特異的にハイブリダイズし得るプライマーであれば特に限定されるものではない。HLA−A*02グループ特異的プライマーとして用いられるものとしては、一例としては、3’末端が表11に示す塩基配列(配列番号7〜10)からなるプライマーが挙げられ、表11に示す塩基配列からなるプライマーが好ましい。表11に示すプライマー−5〜−8も、プライマー−1〜−4と同様に、前記(b)及び(e)の塩基をタイピングするためのHLA−A*02のグループ特異的プライマーとして用いることができる。
Figure 0006160104
3’末端が表11に示す塩基配列(配列番号7〜10)からなるプライマーを用いてPCR等のポリメラーゼによる伸長反応を行い、伸長産物が得られた場合には、鋳型とした被験者のゲノムDNAは、前記(a)の塩基がTであり、前記(c)の塩基がAであり、前記(d)の塩基がGであり、前記(f)の塩基がAである。そこで、当該伸長産物に対する前記(b)及び(e)の塩基のタイピング結果により、表12に示した判定とすることができる。
Figure 0006160104
前記(a)〜(f)の塩基のタイピングに用いられるプローブやプライマーをキット化することにより、本発明の判定方法をより簡便に行うことができる。例えば、図3に示すプライマー−1〜−4を組み合わせたものをHLA−A*02グループ判定用キットとすることができる。また、プライマー−1とプライマー−2を少なくとも含むキットや、プライマー−3とプライマー−4を少なくとも含むキットでもよい。本発明においては、HLA−A*02グループ特異的プライマーであるプライマー−5〜−8を含むHLA−A*02グループ判定用キットとすることが好ましい。HLA−A*02グループ特異的プライマーを含むキットは、HLA−A*02:01、HLA−A*02:06、又はHLA−A*02:07であるか否かの判定に好適に用いられる。
また、A−A*02グループ判定用キットには、被験者から採取された生体試料から核酸を抽出・精製するための試薬や器具等を含ませることも好ましい。
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
HLA−A型が[A*02:01/A*11:01]のヘテロタイプ、[A*02:07/A*02:06]のヘテロタイプ、及び[A*02:01/A*03:01]のヘテロタイプである被験者から採取された生体試料から抽出したゲノムDNAを鋳型として、表10に示すプライマー−1及びプライマー−2を用いたPCRと、プライマー−3及びプライマー−4を用いたPCRとを行い、各PCR産物についてシークエンス解析した。
シークエンス解析の結果、及び得られたタイピング結果に基づいて判定した結果を表13に示す。表中、「判定」欄の「+」はゲノムDNAがHLA−A*02:01、HLA−A*02:06、又はHLA−A*02:07を含むという判定を、「−」はゲノムDNAがHLA−A*02:01、HLA−A*02:06、及びHLA−A*02:07を含まないという判定を、それぞれ示す。この結果、[A*02:07/A*02:06]のヘテロタイプ、及び[A*02:01/A*03:01]のヘテロタイプはいずれも正確に判定された。一方で[A*02:01/A*11:01]のヘテロタイプは、想定どおり、偽陽性となった。
Figure 0006160104
[実施例2]
プライマー−1〜−4に代えて表11に示すプライマー−5〜−8を用いた以外は、実施例1と同様にして、HLA−A型が[A*02:01/A*11:01]のヘテロタイプ、[A*02:07/A*02:06]のヘテロタイプ、及び[A*02:01/A*03:01]のヘテロタイプである被験者から採取された生体試料から抽出したゲノムDNAを鋳型として、PCRを行った。この結果、いずれのゲノムDNAを鋳型とした場合でも、プライマー−5及びプライマー−6を用いたPCRとプライマー−7及びプライマー−8を用いたPCRによってそれぞれPCR産物が得られた。つまり、いずれのゲノムDNAにおいても、(a)の塩基がTであり、(c)の塩基がAであり、(d)の塩基がGであり、(f)の塩基がAであることがわかった。各PCR産物についてシークエンス解析したところ、表14に示すように、実施例1と同様の判定結果となった。但し、[A*02:01/A*11:01]のヘテロタイプ由来のゲノムDNAを用いた場合には、実施例1では(b)の塩基はTとAの2種類がタイピングされたが、本実施例では(b)の塩基はTの1種類のみタイピングされ、(e)の塩基は本実施例と同様にAの1種類のみタイピングされた。
Figure 0006160104
[比較例1]
HLA型が未知である血液試料(検体A〜F)をサンプルとして、株式会社エスアールエルによりSBT(Sequence−Based Typing)法を用いてHLA型の検出を行った。検出結果を表15に示す。
[実施例3]
比較例1で用いた血液試料(検体A〜F)をサンプルとして、当該血液試料から精製されたDNAについて、実施例2と同様の方法でHLA型の検出を行った。検出結果を表15に示す。表15中、「(b)」欄及び「(e)」欄の「−」は、PCR産物が得られなかったことを意味する。
Figure 0006160104
この結果、SBT法と実施例2と同様の方法のいずれによっても、検体DのみがHLA−A*02:01を含むと判定され、検体EのみがHLA−A*02:06を含むと判定され、検体FのみがHLA−A*02:07を含むと判定された。つまり、本発明の判定方法により、正しくHLA−A*02:01、HLA−A*02:06、及びHLA−A*02:07を検出できることが証明された。
本発明の判定方法により、HLA−A*02グループのタイピングを精度よくかつより簡便に判定できることから、臨床用遺伝子診断事業等の分野、特に細胞又は臓器移植のためのHLA型判定において利用が可能である。

Claims (8)

  1. HLA−A*02グループを判定する方法であって、
    被験者のゲノムDNA中の、HLA遺伝子の開始コドンのA(アデニン)を第1番目として、(a)第208番目の塩基、(b)第228番目の塩基、(c)第274番目の塩基、(d)第726番目の塩基、(e)第739番目の塩基、及び(f)第784番目の塩基からなる群より選択される1以上の塩基のタイピング結果に基づいて判定し、
    少なくとも1のアリルにおいて、(b)第228番目の塩基がT(チミン)であり、(e)第739番目の塩基がA(アデニン)であり、さらに、(a)第208番目の塩基がT、又は(c)第274番目の塩基がA、又は(d)第726番目の塩基がG(グアニン)、又は(f)第784番目の塩基がAである場合に、前記被験者のHLA型はHLA−A*02:01であると判定する、HLA−A*02グループの判定方法。
  2. HLA−A*02グループを判定する方法であって、
    被験者のゲノムDNA中の、HLA遺伝子の開始コドンのA(アデニン)を第1番目として、(a)第208番目の塩基、(b)第228番目の塩基、(c)第274番目の塩基、(d)第726番目の塩基、(e)第739番目の塩基、及び(f)第784番目の塩基からなる群より選択される1以上の塩基のタイピング結果に基づいて判定し、
    少なくとも1のアリルにおいて、(b)第228番目の塩基がAであり、(e)第739番目の塩基がAであり、さらに、(a)第208番目の塩基がT、又は(c)第274番目の塩基がA、又は(d)第726番目の塩基がG、又は(f)第784番目の塩基がAである場合に、前記被験者のHLA型はHLA−A*02:06であると判定するHLA−A*02グループの判定方法。
  3. HLA−A*02グループを判定する方法であって、
    被験者のゲノムDNA中の、HLA遺伝子の開始コドンのA(アデニン)を第1番目として、(a)第208番目の塩基、(b)第228番目の塩基、(c)第274番目の塩基、(d)第726番目の塩基、(e)第739番目の塩基、及び(f)第784番目の塩基からなる群より選択される1以上の塩基のタイピング結果に基づいて判定し、
    少なくとも1のアリルにおいて、(b)第228番目の塩基がTであり、(e)第739番目の塩基がGであり、さらに、(a)第208番目の塩基がT、又は(c)第274番目の塩基がA、又は(d)第726番目の塩基がG、又は(f)第784番目の塩基がAである場合に、前記被験者のHLA型はHLA−A*02:07であると判定するHLA−A*02グループの判定方法。
  4. 前記(a)〜(f)のいずれかの塩基のタイピングを、シークエンス解析又は一塩基検出方法により行う、請求項1〜のいずれか一項に記載のHLA−A*02グループの判定方法。
  5. 3’末端が配列番号3に示す塩基配列からなるプライマーと3’末端が配列番号4に示す塩基配列からなるプライマーを用いたポリメラーゼによる伸長反応により得られた伸長産物に対して前記(a)〜(c)のいずれかの塩基のタイピングを行う、又は
    3’末端が配列番号5に示す塩基配列からなるプライマーと3’末端が配列番号6に示す塩基配列からなるプライマーを用いたポリメラーゼによる伸長反応により得られた伸長産物に対して前記(d)〜(f)のいずれかの塩基のタイピングを行う、請求項1〜のいずれか一項に記載のHLA−A*02グループの判定方法。
  6. 3’末端が配列番号7示す塩基配列からなるプライマーと、3’末端が配列番号8に示す塩基配列からなるプライマーと、3’末端が配列番号9に示す塩基配列からなるプライマーと、3’末端が配列番号10に示す塩基配列からなるプライマーとを用いたポリメラーゼによる伸長反応を行い、伸長産物が得られた場合には、前記(a)第208番目の塩基がTであり、前記(c)第274番目の塩基がAであり、前記(d)第726番目の塩基がGであり、前記(f)第784番目の塩基がAであるとタイピングし、さらに当該伸長産物に対して前記(b)第228番目の塩基及び前記(e)第739番目の塩基のタイピングを行う、請求項1〜のいずれか一項に記載のHLA−A*02グループの判定方法。
  7. 3’末端が配列番号7に示す塩基配列からなるプライマーと、3’末端が配列番号8に示す塩基配列からなるプライマーと、3’末端が配列番号9に示す塩基配列からなるプライマーと、3’末端が配列番号10に示す塩基配列からなるプライマーとを含み、
    被験者のゲノムDNAを鋳型とした前記4種のプライマーを用いたポリメラーゼによる伸長反応により、伸長産物が得られた場合に、HLA遺伝子の開始コドンのA(アデニン)を第1番目として、前記被験者の(a)第208番目の塩基がTであり、(c)第274番目の塩基がAであり、(d)第726番目の塩基がGであり、(f)第784番目の塩基がAであるとタイピングし、かつ当該伸長産物について(b)第228番目の塩基及び(e)第739番目の塩基をタイピングするために用いられるHLA−A*02グループの判定用キット。
  8. 3’末端が配列番号3に示す塩基配列からなるプライマーと、3’末端が配列番号4に示す塩基配列からなるプライマーと、3’末端が配列番号5に示す塩基配列からなるプライマーと、3’末端が配列番号6に示す塩基配列からなるプライマーとを含む、請求項に記載のHLA−A*02グループの判定用キット。
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