JP5663332B2 - グリル - Google Patents
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Description
グリル庫と、
前記グリル庫内に配設された焼網と、
前記グリル庫内に設けられた、左側領域と右側領域の2つの領域を備えた調理領域と、
前記焼網に載置した被調理物を調理するための、前記左側領域を加熱する左側領域用バーナおよび前記右側領域を加熱する右側領域用バーナと、
前記グリル庫の背面側に設けられた、前記左側領域用バーナからの燃焼排ガスと前記右側領域用バーナからの燃焼排ガスとを排出するための排気筒と、
前記排気筒内の左側に配設された左側温度センサおよび右側に配設された右側温度センサと、
前記左側温度センサおよび右側温度センサとにより検出される、前記被調理物の載置状態に対応した検出温度から、前記被調理物が前記左側領域に偏って載置された左載置状態であるか、または、前記被調理物が前記右側領域に偏って載置された右載置状態であるかを判定する載置状態判定手段と、
前記焼網に載置されている前記被調理物の量を検出する載置量検出手段と
を備え、
前記載置状態判定手段による判定結果と、前記載置量検出手段による検出結果に応じて、前記左側領域用バーナおよび前記右側領域用バーナのうち少なくとも一方の加熱の程度を調整して調理を行うように構成されたグリルであって、
前記載置状態判定手段は、前記載置量検出手段によって検出した前記被調理物の量が所定の量以下で、かつ、加熱開始後所定時間経過した判定時点において前記左側温度センサにより検出した左検出温度と、前記判定時点において前記右側温度センサにより検出した右検出温度との差の絶対値が所定の値以上のとき、偏った載置状態であると判定するように構成されていること
を特徴としている。
前記判定時点における、前記左検出温度と前記右検出温度との差である負荷時温度差と、前記無負荷左検出温度と前記無負荷右検出温度との差である無負荷時温度差とに応じて、前記負荷時温度差と前記無負荷時温度差との差の絶対値が所定の値以上のとき、偏った載置状態であると判定するように構成されていることが好ましい。
なお、左側領域用バーナおよび右側領域用バーナの加熱の程度を調整する方法としては、バーナへの燃料供給量を調節したり、加熱時間を調節したりする方法などが例示される。
このグリル付きガスこんろ80は、図1に示すように、こんろ本体81に、加熱手段としてガスバーナからなるこんろバーナを備えたガスこんろ部82と、加熱手段としてガスバーナからなるグリルバーナ(上バーナ41、下左バーナ(左側領域用バーナ)42L、下右バーナ(右側領域用バーナ)42R(図6など参照))を備えたグリル83とを備えたビルトインタイプのグリル付きガスこんろ80である。
このグリル付きガスこんろ80において、こんろ本体81の内部の左右方向中央部には、グリル83が配設され、こんろ本体81の中央部前面には、グリル扉83aが配置されている。
また、各ガスこんろ部82には、こんろバーナに点火する点火装置としての点火プラグと、こんろバーナの着火を検出する着火検出装置としての熱電対が設けられ、グリル83にも同様に、グリルバーナに点火する点火装置としての点火プラグと、グリルバーナの着火を検出する着火検出装置としての熱電対が設けられる。
図3にはグリル83用調理設定入力部の一例を示しており、図4にはガスこんろ部82用調理設定入力部の一例を示している。
それから、グリル83用調理設定入力部のメニュースイッチ93dや焼き加減スイッチ93eやタイマスイッチ93bを指で押すことにより、調理メニューや焼き加減や調理時間などのグリル83調理の設定入力を行い、次に、点火・消火スイッチ93aを押してグリル83に点火する(図3参照)。
なお、左右の位置決め部35および焼網位置決め孔25の間の距離を前側と後側とで異ならせることにより、焼網3の前側と後側の方向に間違いが生じないようにされている。
そして、制御部86が、温度検出手段53の検出情報に基づいて温度上昇勾配を求める判定用情報算出処理、および、その判定用情報算出処理にて求めた温度上昇勾配の情報に基づいて、判定用情報算出処理を実行してから被調理物95に対する加熱を終了するまでの残加熱時間を設定する残加熱時間設定処理を実行するように構成されている。
次に、本願発明の特徴的な構成について説明する。
<バーナの配設態様>
このグリル付きガスこんろ80においては、上述のように、グリル庫1の上面側に配設された上バーナ41と、焼網3の下側の配設されて、グリル庫1の左側領域を加熱するための左側領域用バーナ42Lと、右側領域を加熱する右側領域用バーナ42Rとを備えている。
このグリル付きガスこんろ80において、温度検出手段53は、上記熱容量判別用経過時間を検出するための熱容量判別用の上温度センサ53b、および、下温度センサ(上記温度上昇勾配を検出するための温度勾配検出用の下中央温度センサ53a、同じく温度勾配検出用の下左温度センサ(左側温度センサ)53Lおよび下右温度センサ(右側温度センサ)53Rを備えた構成とされている。
なお、この実施例のグリルにおいては、上述の各温度センサ53a、53b、53L、53Rが、被調理物の載置状態を検出する手段(載置状態判定手段)の主要部を構成している。
焼網3の下側でかつグリル受皿2の上側を通って、下バーナ42(左側領域用バーナ42L、右側領域用バーナ42R)の燃焼に用いられずに、グリル受皿2の冷却を行う皿上冷却空気(図9、図10中の矢印ホ)は、焼網3に載置された被調理物95の質量が小さいときには上バーナ41からの輻射熱による加熱量が大きい(図9の上バーナ41からの輻射熱Raが大きい。)ため、下側の排気通路51の温度が高くなり、また、焼網3に載置された被調理物95の質量が大きい場合には上バーナ41からの輻射熱による加熱量が小さい(図10の上バーナ41からの輻射熱Raが小さい。)ことから、下側の排気通路51の温度が低くなる。
次に、タイマスイッチ93b操作時以外の自動グリル調理における、下温度センサによる被調理物95の載置状態の判定と該判定に基くグリルの制御動作について説明する。
タイマスイッチ93bを操作して調理時間を設定する場合を除き、グリル83用調理設定入力部を有する操作パネル93を、こんろ本体81の前面から突出させ、メニュースイッチ93dや焼き加減スイッチ93eを押すことにより調理メニューや焼き加減などのグリル83における自動調理の設定入力を行った後、点火・消火スイッチ93aを押して点火入力操作を行うと、グリル83のグリルバーナが点火され、次のような初期判定制御が実行される。
なお、タイマスイッチ93bを操作して 調理時間を手動で設定した場合については、後に詳述する。
なお、この実施例では、左側領域用バーナ用流量制御弁90L、右側領域用バーナ用流量制御弁90Rが、本発明(請求項3)におけるガス量調節手段を構成している。
上述のようにして測定した、左側温度センサ53Lによる検出温度(左検出温度)の値tL、および、右側温度センサ53Rによる検出温度(右検出温度)の値tR、および、後で詳述する、被調理物が載置されていない状態である、無負荷時の左側温度センサ53Lによる、着火検出後5分経過した時点の検出温度(無負荷左検出温度)の値tLN、および、無負荷時の右側温度センサ53Rによる、着火検出後5分経過した時点の検出温度(無負荷右検出温度)の値tRNを用いて、焼網の正面視右側に載置されている被調理物95の大きさが焼網の左側に載置されている被調理物95の大きさに比べて極端に小さい又は被調理物95が左側に寄せて載置されている左載置状態、あるいは、焼網の正面視左側に載置されている被調理物95の大きさが焼網の右側に載置されている被調理物95の大きさに比べて極端に小さい又は被調理物95が右側に寄せて載置されている右載置状態、あるいは、焼網の正面視左側に載置されている被調理物95の大きさと焼網の右側に載置されている被調理物95の大きさとには極端な差が無く、被調理物95が前面視でほぼ左右方向に均一に載置されている全面載置状態の3つの載置状態の内の、何れの載置状態であるのかの判定を、以下の条件に従い行う。
この第1判定は、焼網に載置されている被調理物の量が所定の量より多い場合は、後述する載置状態偏りの判定結果に応じた、左右のいずれかに火力を偏らせた火力調節を行った場合のエネルギー消費効率の向上率が少なく、また、被調理物の量が多いことに起因する温度上昇値の乱れよる載置状態偏りの判定における誤判定が懸念されるため、載置状態偏りに応じた火力調節制御を許可しないようにするための判定である。
b−1) (tL−tR)−(tLN−tRN)が2deg以上である、という条件を満たすときは、被調理物が右側に極端に偏って載置されている、右載置状態であると判定する。
上述の(2−1)載置状態偏りの判定に用いられる、無負荷時の左側温度センサ53Lによる、着火検出後5分経過した時点の検出温度の(無負荷左検出温度)値tLN、無負荷時の右側温度センサ53Rによる、着火検出後5分経過した時点の検出温度(無負荷右検出温度)の値tRNのそれぞれの値は、工場においてグリル庫内に被調理物を載置しない無負荷の状態で、上述の「(2−1)載置状態偏りの判定のための温度上昇勾配の測定」と同様に測定されて、制御部において記憶されている。
a)無負荷(表1参照)
tLN=146℃
着火検出後5分経過した時点の右側温度センサ53Rによる検出温度:
tRN=135℃
であり、以下の判定で使用される。
b−1)秋刀魚1匹を右側に30mm偏らせて載置したとき(表2A参照)
(2)(tL−tR)−(tLN−tRN)=9degであるから、右載置状態であると判定する。
上記(1),(2)により、右に火力を偏らせた火力調節制御を行う。
(2)(tL−tR)−(tLN−tRN)=−10degであるから、左載置状態であると判定する。
上記(1),(2)により、左に火力を偏らせた火力調節制御を行う。
(2)(tL−tR)−(tLN−tRN)=0degであるから、全面載置状態であると判定する。
(1),(2)により、左右に火力を偏らせた火力調節制御を行わない。
c−1)秋刀魚2匹を右側に30mm偏らせて載置したとき(表3A参照)
(2)Δtb(5分)−Δtb(3分)=50degであるから、第1判定a−2の条件を満足する。
(3)(tL−tR)−(tLN−tRN)=4degであるから、右載置状態であると判定する。
上記(1),(2),(3)により、右に火力を偏らせた火力調節制御を行う。
(2)Δtb(5分)−Δtb(3分)=60degであるから、第1判定a−2の条件を満足する。
(3)(tL−tR)−(tLN−tRN)=−8degであるから、左載置状態であると判定する。
上記(1),(2),(3)により、左に火力を偏らせた火力調節制御を行う。
(2)(tL−tR)−(tLN−tRN)=1degであるから、全面載置状態であると判定する。
上記(1),(2)により、左右に火力を偏らせた火力調節制御を行わない。
d−1)秋刀魚3匹を右側に30mm偏らせて載置したとき(表4A参照)
(2)Δtb(5分)−Δtb(3分)=46degであるから、第1判定a−2の条件を満足しない。
(1),(2)により、左右に火力を偏らせた火力調節制御を行わない。
(2)Δtb(5分)<170degであるから、第1判定a−2の条件を満足しない。
(1),(2)により、左右に火力を偏らせた火力調節制御を行わない。
(2)Δtb(5分)−Δtb(3分)=30degであるから、第1判定a−2の条件を満足しない。
(1),(2)により、左右に火力を偏らせた火力調節制御を行わない。
(a)左載置状態のとき
着火検出後5分経過した時点で、左載置状態であると判定された場合には、右側領域用バーナ42Rの火力が弱火力(定格火力の70%)となるように右側領域用バーナ用流量制御弁90Rの開度が制御部86により調整されるとともに、左側領域用バーナ42Lの火力が強火力(定格火力の100%)となるように左側領域用バーナ用流量制御弁90Lの開度が制御部86により調整される(図13A(a)のD以降の期間)。
また、操作パネルPの片寄せ左LED93Lが点灯し、片寄せ右LED93Rは消灯状態に保たれる。
着火検出後5分経過した時点で、右載置状態であると判定された場合には、左側領域用バーナ42Lの火力が弱火力(定格火力の70%)となるように、左側領域用バーナ用流量制御弁90Lの開度が制御部86により調整され、右側領域用バーナ42Rの火力を強火力(定格火力の100%)となるように、右側領域用バーナ用流量制御弁90Rの開度が制御部86により調整される(図13A(b)のD以降の期間)。
また、操作パネルPの片寄せ右LED93Rが点灯し、片寄せ左LED93Lは消灯状態に保たれる。
着火検出後5分経過した時点で、全面載置状態であると判定された場合には、左側領域用バーナ42Lの火力を強火力(定格火力の100%)となるように左側領域用バーナ用流量制御弁90Lの開度が制御部86により調整され、右側領域用バーナ42Rの火力を強火力(定格火力の100%)となるように右側領域用バーナ用流量制御弁90Rの開度が制御部86により調整される(図13B(a)のD以降の期間)。
また、このとき、操作パネルPの片寄せ左LED93L、および、片寄せ右LED93Rはいずれも消灯している。
すなわち、全面載置状態のときには、実質的に、載置状態偏りに応じた左右のいずれかに火力を偏らせた火力調節制御は実行されないことになる。
左載置状態のとき、または、右載置状態のときにおける着火検出後5分経過した時点以降(図13A(a)または(b)のD以降の期間)の左側領域用バーナ42Lまたは右側領域用バーナ42Rの強火力を定格火力(左側領域用バーナ42L、右側領域用バーナ42Rをともに強火力で燃焼させるときの火力)の100%ではなく130%とすることにより、一方の下バーナの火力が定格火力の−30%の時に他方の下バーナの火力を定格火力の+30%とすることになり、両方の下バーナの火力の合計を定格火力の合計に等しくしくすることができるため、左載置状態のとき、または、右載置状態のときにおいて火力の低下を回避することができる。なお、この<載置状態の判定結果に応じた火力調節における改良例>のグリルと従来のグリルとを比較すると以下のようになる。
上バーナ41の火力 =0.83kW
左側領域用バーナ42Lの火力 =0.71kW
右側領域用バーナ42Rの火力 =0.71kW
の条件で、上バーナ41、左側領域用バーナ42L、右側領域用バーナ42Rの火力の総和が2.25kWの従来のグリルを用いて、195gの秋刀魚一匹を、焼網の正面視左側に載置して、5.5分の加熱を行った場合の減水率=9.7%であった。
従来技術のグリルと同様に、上バーナ41、左側領域用バーナ42L、右側領域用バーナ42Rの火力の総和=2.25kWを用い、
上バーナ41の火力 =0.82(≒0.83×1.0)kW
左側領域用バーナ42Lの火力 =0.93(≒0.71×1.3)kW
右側領域用バーナ42Rの火力 =0.50(≒0.71×0.7)kW
の条件で、195gの秋刀魚一匹を焼網の正面視左側に載置して、5.5分の加熱を行った。この場合の減水率は、17.2%で、上記従来技術の場合と同じ総加熱量で、減水率を大きくすることができた。すなわち、従来技術の場合と同じ減水率となるまでの調理時間を短くできること、省エネルギーを実現できることが確認された。
(1)手動での調理条件の設定
グリル83用調理設定入力部を有する操作パネル93を、こんろ本体81の前面から前方に突出露出させタイマスイッチ93bを指で押すことでグリルタイマを設定し、点火・消火スイッチ93aを操作を行ってグリル83に点火する場合は、火加減を使用者が手動により選択することを想定して、前述の自動制御は実行されないように構成されている。
電源スイッチ92をON操作し制御部に通電された初期の状態では、手動設定時制御の設定はOFFの状態で、操作パネルPの片寄せスイッチ上部に備える片寄せ左LED93L、片寄せ右LED93Rともに消灯している。
手動で所定の調理条件の設定がなされた場合には、下記のような手動設定時制御が実行される。
点火入力操作を行ってから、熱電対88(図2)により、上バーナ41、左側領域用バーナ42L、右側領域用バーナ42R(図11、12参照)への着火が検出されるまでは、上バーナ41、左側領域用バーナ42L、右側領域用バーナ42Rともにそれぞれの定格火力(左側領域用バーナ42L、右側領域用バーナ42Rをともに強火力で燃焼させるときの火力)の100%に相当するガス量となるように、グリル用ガス供給路13dに備えるガスガバナ13Gの下流に設けられた上バーナ用流量制御弁90u、左側領域用バーナ用流量制御弁90L、右側領域用バーナ用流量制御弁90Rの各々の開度が、制御部86により調整され、着火が検出された後は、左側領域用バーナ42Lおよび右側領域用バーナ42Rの火力が全面載置状態のときの着火検出後5分経過した時点以降と同じ火力に調整される。
点火入力操作を行ってから、熱電対88(図2)により、上バーナ41、左側領域用バーナ42L、右側領域用バーナ42R(図11、12参照)への着火が検出されるまでは、上バーナ41、左側領域用バーナ42L、右側領域用バーナ42Rともにそれぞれの定格火力(左側領域用バーナ42L、右側領域用バーナ42Rをともに強火力で燃焼させるときの火力)の100%に相当するガス量となるように、グリル用ガス供給路13dに備えるガスガバナ13Gの下流に設けられた上バーナ用流量制御弁90u、左側領域用バーナ用流量制御弁90L、右側領域用バーナ用流量制御弁90Rの各々の開度が制御部86により調整され、着火が検出された後は、左側領域用バーナ42Lおよび右側領域用バーナ42Rの火力が左載置状態のときの着火検出後5分経過した時点以降と同じ火力に調整される。
点火入力操作を行ってから、熱電対88(図2)により、上バーナ41、左側領域用バーナ42L、右側領域用バーナ42R(図11、12参照)への着火が検出されるまでは、上バーナ41、左側領域用バーナ42L、右側領域用バーナ42Rともにそれぞれの定格火力(左側領域用バーナ42L、右側領域用バーナ42Rをともに強火力で燃焼させるときの火力)の100%に相当するガス量となるように、グリル用ガス供給路13dに備えるガスガバナ13Gの下流に設けられた上バーナ用流量制御弁90u、左側領域用バーナ用流量制御弁90L、右側領域用バーナ用流量制御弁90Rの各々の開度が制御部86により調整され、着火が検出された後は、左側領域用バーナ42Lおよび右側領域用バーナ42Rの火力が右載置状態のときの着火検出後5分経過した時点以降と同じ火力に調整される。
タイマスイッチ93bを操作し調理時間を設定する場合以外の、グリル83用調理設定入力部を有する操作パネル93を、こんろ本体81の前面から前方に突出させ、メニュースイッチ93dや焼き加減スイッチ93eを操作して調理メニューや焼き加減などのグリル83における自動調理の設定入力を行い、点火・消火スイッチ93aを操作してグリル83を点火した場合であっても、タイマスイッチ93bを操作し、調理時間を設定する場合と同様に、操作パネルPの片寄せスイッチ93kを操作することにより手動で調理条件の設定をした場合には、自動制御は実行されず手動制御が実行される。
上述の実施例1の場合、図13A(a)、(b)、図13B(a)のB〜Dの期間における、載置状態判定のための温度上昇勾配の測定に際し、左側領域用バーナ42Lの火力が定格火力(100%)で右側領域用バーナ42Rの火力も定格火力(100%)となるように構成されているが、これを左側領域用バーナ42Lおよび右側領域用バーナ42Rの火力を、例えば、左側領域用バーナ42L、右側領域用バーナ42Rともに定格火力の70%とすることにより、省エネルギー化を図ることができる。なお、図13B(b)は、左載置状態の場合における載置状態判定の動作の例を示している。
なお、上記実施例においては、両面焼グリルにおける例を示したが、本発明は、バーナを焼網より上側に配設した(下バーナを備えない)片面焼グリルにも適用することは可能であり、上記実施例の場合と同様に、載置状態の判定を行うことができる。
また、本発明は、熱源がガスの燃焼熱である場合に限らず、ガス以外の燃料を用いる場合にも適用することが可能である。
2 グリル受皿
3 焼網
7 整流板
10 調理領域
10a 調理領域の左側領域
10b 調理領域の右側領域
31 網部
32 脚部
41 上バーナ
42 下バーナ
42L 左側領域用バーナ
42R 右側領域用バーナ
50 排気用開口
51 下側の排気通路
52 上側の排気通路
53 温度検出手段
53a 下中央温度センサ
53b 上温度センサ
53L 下左温度センサ(左側温度センサ)
53R 下右温度センサ(右側温度センサ)
60 仕切板
80 グリル付きガスこんろ
81 こんろ本体
83 グリル
86 制御部
93 グリル側操作パネル
95 被調理物
90u 上バーナ用流量制御弁
90L 左側領域用バーナ用流量制御弁
90R 右側領域用バーナ用流量制御弁
H 排気筒
Claims (5)
- グリル庫と、
前記グリル庫内に配設された焼網と、
前記グリル庫内に設けられた、左側領域と右側領域の2つの領域を備えた調理領域と、
前記焼網に載置した被調理物を調理するための、前記左側領域を加熱する左側領域用バーナおよび前記右側領域を加熱する右側領域用バーナと、
前記グリル庫の背面側に設けられた、前記左側領域用バーナからの燃焼排ガスと前記右側領域用バーナからの燃焼排ガスとを排出するための排気筒と、
前記排気筒内の左側に配設された左側温度センサおよび右側に配設された右側温度センサと、
前記左側温度センサおよび右側温度センサとにより検出される、前記被調理物の載置状態に対応した検出温度から、前記被調理物が前記左側領域に偏って載置された左載置状態であるか、または、前記被調理物が前記右側領域に偏って載置された右載置状態であるかを判定する載置状態判定手段と、
前記焼網に載置されている前記被調理物の量を検出する載置量検出手段と
を備え、
前記載置状態判定手段による判定結果と、前記載置量検出手段による検出結果に応じて、前記左側領域用バーナおよび前記右側領域用バーナのうち少なくとも一方の加熱の程度を調整して調理を行うように構成されたグリルであって、
前記載置状態判定手段は、前記載置量検出手段によって検出した前記被調理物の量が所定の量以下で、かつ、加熱開始後所定時間経過した判定時点において前記左側温度センサにより検出した左検出温度と、前記判定時点において前記右側温度センサにより検出した右検出温度との差の絶対値が所定の値以上のとき、偏った載置状態であると判定するように構成されていること
を特徴とするグリル。 - 前記載置量検出手段が、加熱時における前記左側温度センサおよび前記右側温度センサのうちの少なくとも一方のセンサの検出温度の上昇率によって、前記焼網上に載置されている前記被調理物の量を検出するように構成されていることを特徴とする請求項1記載のグリル。
- 前記左側領域用バーナと前記右側領域用バーナへの燃料供給量を調節するための燃料供給量調節手段を備え、前記載置状態判定手段が前記偏った載置状態であると判定した場合に、前記燃料供給量調節手段による燃料供給量の調節を行い、前記左側領域用バーナと前記右側領域用バーナの少なくとも一方の加熱量を変更するように構成されていることを特徴とする請求項1または2記載のグリル。
- 前記焼網上に前記被調理物が載置されていない状態で、前記左側領域用バーナおよび前記右側領域用バーナによる加熱を行う無負荷加熱の実行中において、前記無負荷加熱の開始後に前記所定時間経過した時点において前記左側温度センサにより検出した無負荷左検出温度と、前記所定時間経過した時点において前記右側温度センサにより検出した無負荷右検出温度とを記憶しておき、
前記判定時点における、前記左検出温度と前記右検出温度との差である負荷時温度差と、前記無負荷左検出温度と前記無負荷右検出温度との差である無負荷時温度差とに応じて、前記負荷時温度差と前記無負荷時温度差との差の絶対値が所定の値以上のとき、偏った載置状態であると判定するように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のグリル。 - 前記無負荷左検出温度と前記無負荷右検出温度とを更新記憶する、更新記憶手段を備えていることを特徴とする請求項4記載のグリル。
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