JP5659423B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関し、更に詳しくは、遊技を進行させることができないフリーズ状態を実行可能な遊技機に関する。
この種の遊技機、たとえばスロットマシンでは、メダルをベットすると遊技が開始可能となり、スタートスイッチを操作すると、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選(役抽選)が行われるとともに、すべての回転リールの回転が開始する。そして、いずれかのストップスイッチを操作すると、当該ストップスイッチに対応した回転リールの回転が停止し、すべてのストップスイッチの操作を終えると、すべての回転リールの回転が停止する。このとき、いずれかの有効な入賞ライン上に、役抽選で当選した役を構成する図柄の組み合わせが揃うと、当該役に入賞となり、入賞した役に応じた利益が遊技者に付与されて、1回の遊技が終了する。
また、従来から、スロットマシンでは、たとえばストップスイッチなどの操作を無効にして、遊技を進行させることができないような状態にするフリーズと称される演出が知られている。
また、特許文献1には、演出の実行(フリーズ)中に、ストップスイッチなどの操作部の少なくともいずれか1つの操作機能を演出の態様に変化を与える演出変化機能に変換させる操作機能変換手段を設けた遊技機が開示されている。
特開2006−230807号公報
しかしながら、特許文献1に開示された遊技機などの従来のスロットマシンでは、フリーズの実行頻度を高くすると、遊技者に飽きられやすいといった問題があった。
そこで、本発明は、フリーズ中に、通常の遊技とは別の、回転リールを用いたミニゲームを行うことができ、遊技者を飽きさせないようにすることができ、遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
各請求項に記載された発明は、上記した各目的を達成するためになされたものであり、本発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、周囲に複数の図柄が付された回転リール45と、回転リール45の図柄を視認可能な図柄表示窓15とを備え、遊技に用いるスイッチとして少なくとも、回転リール45の回転を開始させるためのスタートスイッチ33と、回転リール45の回転を停止させるためのストップスイッチ34と、予め貯留した遊技媒体を内部投入するためのベットスイッチ32とを備え、遊技媒体の直接投入又は内部投入により遊技の開始を可能とし、スタートスイッチ33の操作により回転リール45の回転を開始させるとともに、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選を行い、該抽選の結果及びストップスイッチ34の操作に基づいて回転リール45の回転を停止させ、当選した役を構成する図柄の組み合わせが図柄表示窓15内の所定の位置に揃ったか否かの判定を行い、該判定の結果に応じて所定の利益を遊技者に付与する又は付与しないことで1回の遊技が終了する遊技機であって、
遊技機は、遊技の進行を遅延させるフリーズ状態を実行するフリーズ制御手段150と、フリーズ状態において、回転リール45の停止位置に基づいて、遊技者に前記所定の利益とは異なる他の利益を付与するための所定の表示態様を抽選により決定する表示態様決定手段と、フリーズ状態において、遊技機に設けられたスイッチのうち所定のスイッチの操作に応じて、回転リール45が作動すリール動作制御手段180とを備え、リール動作制御手段180により、回転リール45が作動し、図柄表示窓15内の図柄の停止表示が、表示態様決定手段により決定された前記所定の表示態様とな場合に、遊技者に前記他の利益を付与すことを特徴とする。
ここで、「フリーズ状態」とは、遊技を進行させることができない状態をいい、「フリーズ制御手段」とは、フリーズ状態を制御するものである。また、フリーズ状態は、回転リール45の回転が停止しているときに実行されるものである。ここで、「回転リールの回転が停止しているとき」としては、遊技媒体がベットされたとき、1回の遊技を開始するためのスタートスイッチ33が操作されたとき、ストップスイッチ34が操作されて対応する回転リール45の回転が停止したとき、いずれかの役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されているか否かを判定する処理が行われるとき、この判定の結果に基づく処理、たとえば遊技媒体を払い出す処理が行われるとき、1回の遊技が終了するときなどが挙げられる。
また、ここで、「遊技を進行させることができない状態」にするための制御としては、たとえば、(1)通常の遊技の進行であれば本来有効になるはずのスイッチを有効にしない、(2)通常の遊技の進行であれば本来行われるはずの処理を保留する、又は処理を行わない、(3)通常の遊技の進行に係るスイッチが操作された場合に、そのスイッチから信号を送信させない、又はそのスイッチからの信号の送信を保留して所定時間遅延させる、(4)通常の遊技の進行に係るスイッチが操作された場合に、そのスイッチから信号を受け付けない(無視する)、などとすることができる。
たとえば、上記したスタートスイッチ33の操作を契機に、フリーズ状態を実行する場合に、上記した(2)の前段の制御を行うとすれば、フリーズ制御手段150は、スタートスイッチ33の操作を契機に、通常の遊技の進行であれば本来行われるはずの回転リール45の回転を開始させる処理を保留することで、遊技を進行させることができない状態であるフリーズ状態を実行することができる。なお、この場合では、フリーズ状態が終了した後に、回転リール45の回転を開始させる処理が行われ、回転リール45の回転が開始することとなる。
また、「遊技機に設けられたスイッチ」としては、スタートスイッチ33、ストップスイッチ34、及びベットスイッチ32に限られるものではなく、たとえば、演出に用いる演出用スイッチなどを含むものである。
すなわち本発明では、フリーズ状態において、遊技機に設けられたスイッチのうちの所定のスイッチ、たとえばストップスイッチ34が操作されると、回転リール45を動作させる。そして、回転リール45が動作した結果、図柄表示窓15内の図柄の表示が所定の表示態様になると、遊技者に所定の利益を付与する。
これにより、本発明によれば、フリーズ状態において、通常の遊技とは別の、回転リール45を用いた遊技者参加型のミニゲームを行うことができ、遊技者を飽きさせないようにすることができる。また、ミニゲームの結果により遊技者に所定の利益を付与することで、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、本発明では、回転リール45の停止位置に基づいて、遊技者に所定の利益を付与するための所定の表示態様を決定する。そして、フリーズ状態において、回転リール45が作動した結果、図柄表示窓15内の図柄の表示が決定された所定の表示態様になると、遊技者に所定の利益を付与する。つまり本発明では、遊技者に所定の利益を付与するための所定の表示態様が変化する。
これにより、本発明によれば、フリーズ状態において行われるミニゲームを変化に富んだものとすることができる。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、周囲に複数の図柄が付された回転リール45と、回転リール45の図柄を視認可能な図柄表示窓15とを備え、遊技に用いるスイッチとして少なくとも、回転リール45の回転を開始させるためのスタートスイッチ33と、回転リール45の回転を停止させるためのストップスイッチ34と、予め貯留した遊技媒体を内部投入するためのベットスイッチ32とを備え、遊技媒体の直接投入又は内部投入により遊技の開始を可能とし、スタートスイッチ33の操作により回転リール45の回転を開始させるとともに、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選を行い、該抽選の結果及びストップスイッチ34の操作に基づいて回転リール45の回転を停止させ、当選した役を構成する図柄の組み合わせが図柄表示窓15内の所定の位置に揃ったか否かの判定を行い、該判定の結果に応じて所定の利益を遊技者に付与する又は付与しないことで1回の遊技が終了する遊技機であって、
遊技機は、遊技の進行を遅延させるフリーズ状態を実行するフリーズ制御手段150と、フリーズ状態において、遊技機に設けられたスイッチのうち所定のスイッチの操作に基づいて、回転リール45に特定の回転量の作動を行わせるか否かを決定するリール動作実行決定手段と、リール動作実行決定手段により、回転リール45に特定の回転量の作動を行わせることが決定された場合に、フリーズ状態において、特定の回転量分、回転リール45が作動するリール動作制御手段180とを備え、リール動作制御手段180により、回転リール45が作動し、図柄表示窓15内の図柄の停止表示が、所定の表示態様となる場合に、遊技者に前記所定の利益とは異なる他の利益を付与することを特徴とする。
ここで、「フリーズ状態」、「フリーズ制御手段」の説明、及び、それらに関連した「回転リールの回転が停止しているとき」、「遊技を進行させることができない状態」の説明、さらに「遊技機に設けられたスイッチ」の説明は、上述した請求項1の手段で説明したものと同様である。
すなわち本発明では、フリーズ状態において、遊技機に設けられたスイッチのうちの所定のスイッチ、たとえばストップスイッチ34が操作されると、回転リール45を動作させる。そして、回転リール45が動作した結果、図柄表示窓15内の図柄の表示が所定の表示態様になると、遊技者に所定の利益を付与する。
これにより、本発明によれば、フリーズ状態において、通常の遊技とは別の、回転リール45を用いた遊技者参加型のミニゲームを行うことができ、遊技者を飽きさせないようにすることができる。また、ミニゲームの結果により遊技者に所定の利益を付与することで、遊技の興趣を向上させることができる。
本発明では、フリーズ状態において、遊技機に設けられたスイッチのうちの所定のスイッチ、たとえばストップスイッチ34が操作されると、回転リール45に特定の回転量の作動を行わせるか否かを決定する。そして、回転リール45に特定の回転量の作動を行わせることが決定されると、特定の回転量分、回転リール45を作動させる。つまり本発明では、フリーズ状態において、たとえばストップスイッチ34が操作された場合に、回転リール45が特定の回転量分、作動する場合と作動しない場合とがある。
これにより、本発明によれば、フリーズ状態において行われるミニゲームを変化に富んだものとすることができる。
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
(請求項1及び2
すなわち、請求項1及び2記載の発明は、フリーズ状態において、通常の遊技とは別の、回転リールを用いた遊技者参加型のミニゲームを行うことができ、遊技者を飽きさせないようにすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、請求項1及び2記載の発明は、フリーズ状態において行われるミニゲームを変化に富んだものとすることができる。
本発明の第1の実施の形態であって、遊技機の正面図である。 本発明の第1の実施の形態であって、各回転リールの図柄の配列を説明するための説明図である。 本発明の第1の実施の形態であって、遊技機のブロック図である。 本発明の第1の実施の形態であって、役を説明するための説明図である。 本発明の第1の実施の形態であって、遊技機の動作の概略を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態であって、フリーズ処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態であって、フリーズ処理を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態であって、フリーズ処理を示すフローチャートである。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態を、図1〜図6に基づいて説明する。
以下、「前面」とは、遊技機において遊技を行う際に遊技者が向き合う面をいい、「右側」とは、遊技機の前面に向き合って遊技を行う遊技者から見て右側をいい、「左側」とは、遊技機の前面に向き合って遊技を行う遊技者から見て左側をいう。
(遊技機)
図1に概略を示すように、遊技機としてのスロットマシン10は、前面に開口部を有する箱型の筐体11を備え、筐体11の前面には、開口部を塞ぐ前扉12を備え、筐体11の内部には、3個の回転リール45を横並びに配置したリールユニット40や、スロットマシン10を制御するための制御装置20や、遊技媒体としてのメダルを払い出すためのホッパーユニットや、スロットマシン10が備える各装置に電力を供給するための電源ユニットなどを備えている。
また、3個の回転リール45のうち、左側に位置するのが左リール46であり、中央に位置するのが中リール47であり、右側に位置するのが右リール48である。
また、前扉12の上部には、上パネル13を備え、前扉12の下部には、下パネル14を備え、前扉12の前面における、上パネル13と下パネル14との間には、前方へ向けて突出する操作部16を備えている。
また、上パネル13のほぼ中央には、各回転リール45の周囲に付されている図柄を遊技者に見せるための図柄表示窓15が設けられている。この図柄表示窓15は、3個すべての回転リール45の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄を遊技者に見せるように形成されている。
また、入賞ラインとして、上段の3個の図柄を通る上段入賞ラインと、中段の3個の図柄を通る中段入賞ラインと、下段の3個の図柄を通る下段入賞ラインと、左下・中央・右上の3個の図柄を通る右上り入賞ラインと、左上・中央・右下の3個の図柄を通る右下り入賞ラインとが設けられている。
また、上パネル13における、図柄表示窓15の上方に相当する位置には、画像を表示する表示装置55が設けられている。また、上パネル13の周囲縁には、演出用ランプ17が設けられている。
また、操作部16の上面右側には、遊技媒体としてのメダルを直接投入するためのメダル投入口36が設けられ、操作部16の上面左側には、スロットマシン10に電子的に貯留(クレジット)されているメダルを内部投入するためのベットスイッチ32が設けられ、操作部16の上面左端付近には、クレジットされているメダルを返却するための精算スイッチ35が設けられ、操作部16の前面左側には、回転リール45の回転を開始させるためのスタートスイッチ33が設けられ、操作部16の前面中央には、回転リール45の回転を停止させるためのものであって各回転リール45にそれぞれ対応している3個のストップスイッチ34が横並びに設けられている。
また、前扉12の下部中央には、メダルを払い出すためのメダル払出口37が設けられ、メダル払出口37の下方には、メダル払出口37から払い出されたメダルを受け止めて貯留するためのメダル受け皿38が設けられている。また、前扉12には、図示しないスピーカが設けられている。
(リールユニット40)
リールユニット40は、横並びに設けた3個の回転リール45と、各回転リール45を回転させるためのものであって各回転リール45にそれぞれ対応しているステッピングモータと、これらを支持するためのフレームとを備えている。
また、各回転リール45の周囲には、複数種類の図柄が所定の配列で合計21個付されている。具体的には、各回転リール45の周囲には、図2に示すように、「赤7A」、「赤7B」、「青7」、「BAR」、「リプレイ」、「プラム」、「ベル」及び「チェリー」の図柄が付されている。なお、各回転リール45の周囲に付される図柄の配列としては、図2に示すような配列に限定されるものではない。
また、各ステッピングモータの出力軸には、対応する回転リール45がそれぞれ固定されている。
また、ステッピングモータは、パルス信号によって駆動するものであって、入力されるパルス信号のパターンによって、加速・定速・減速のパターンが決まる。また、ステッピングモータは、パルス信号に応じて、正逆回転に駆動可能に形成されている。そして、ステッピングモータが駆動すると、ステッピングモータの出力軸を中心に、対応する回転リール45が回転する。
また、ステッピングモータは、一のパルス信号の入力により、回転リール45の周囲に付された図柄1個分に相当する量駆動する。そして、ステッピングモータが図柄1個分に相当する量駆動すると、対応する回転リール45が、周囲に付された図柄1個分に相当する量回転する(1コマ回転する)。
また、各回転リール45には、インデックスセンサにより検知されるインデックスが設けられており、インデックスが検知されてからのステッピングモータのパルス数により回転リール45の回転位置及び停止位置を特定できるようになっている。
(制御装置20)
制御装置20は、図3に示すように、主として遊技を制御する遊技制御装置21と、遊技制御装置21からの信号を受信して、主として遊技の演出を制御する演出制御装置22とを備えている。
遊技制御装置21は、メイン基板などとも呼ばれるものであって、CPU、RAM、ROM、及びI/Oなどを備えたマイクロコンピュータを用いて構成されている。CPUがROMに記憶された所定のプログラムを実行することにより、遊技制御装置21を構成するマイクロコンピュータが、図3に示すように、遊技制御手段60、役抽選手段100、回転制御手段110、停止制御手段120、リール停止位置検知手段130、停止図柄判定手段140、フリーズ制御手段150、スイッチ有効化手段160、操作検知手段170、リール動作制御手段180及び表示判定手段190などとして機能する。遊技制御装置21の入力手段としては、ベットスイッチ32、スタートスイッチ33、ストップスイッチ34、精算スイッチ35、及びリールユニット40の各回転リール45のインデックスセンサなどが接続され、遊技制御装置21の出力手段としては、リールユニット40のステッピングモータや、ホッパーユニットなどが接続されている。
また、演出制御装置22は、サブ基板などとも呼ばれるものであって、遊技制御装置21と同様に、CPU、RAM、ROM、及びI/Oなどを備えたマイクロコンピュータを用いて構成されている。CPUがROMに記憶された所定のプログラムを実行することにより、演出制御装置22を構成するマイクロコンピュータが、図3に示すように、利益付与手段200、有利遊技制御手段210及び演出制御手段220などとして機能する。演出制御装置22の入力手段としては、遊技制御装置21が接続され、演出制御装置22の出力手段としては、表示装置55や、演出用ランプ17や、図示しないスピーカなどが接続されている。
また、遊技制御装置21と演出制御装置22との間における信号の送受信は、遊技制御装置21における役抽選に関するデータ等の内部データの信頼性を担保すべく、一方通行となるように形成されている。すなわち、遊技制御装置21から演出制御装置22に向かってのみ信号が出力され、演出制御装置22から遊技制御装置21に向かっていかなる信号も出力されないように形成されている。
(遊技制御手段60)
遊技制御手段60は、遊技を制御するものである。本実施の形態では、遊技制御手段60は、通常の遊技である通常遊技を制御する通常遊技制御手段70と、遊技者にとって通常遊技よりも有利な遊技である特別遊技を制御する特別遊技制御手段80とを備えている。
(通常遊技制御手段70)
通常遊技制御手段70は、通常の遊技である通常遊技を制御するものである。
以下、スロットマシン10における通常遊技について説明する。
遊技開始前の初期状態においては、遊技を開始可能とするためのメダル投入口36から遊技媒体としてのメダルを投入することによるメダルのベット(直接投入)及びベットスイッチ32を操作することによるクレジットされているメダルのベット(内部投入)のみが有効である。また、1回の遊技につき、最小で1枚、最大で3枚のメダルのベットが可能である。メダルをベットすると、メダルのベット枚数に応じた本数の入賞ラインが有効になる。また、予め定められた規定枚数のメダルのベットにより、遊技を開始するためのスタートスイッチ33の操作のみが有効になる。これにより、遊技が開始可能となる。また、再遊技のときには、前回の遊技でベットした枚数と同数のメダルが自動的にベットされて、遊技を開始するためのスタートスイッチ33の操作のみが有効になる。なお、有効になった入賞ラインを、以下、「有効入賞ライン」と称する。
有効になったスタートスイッチ33を操作すると、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選(役抽選)が行われるとともに、3個すべての回転リール45の回転が開始する。また、有効になったスタートスイッチ33を操作すると、遊技を開始可能とするためのメダル投入口36からメダルを投入することによるメダルのベット及びベットスイッチ32を操作することによるクレジットされているメダルのベット、並びに遊技を開始するためのスタートスイッチ33の操作が無効になる。そして、3個すべての回転リール45の回転が所定の定常速度になって定常回転するようになると、遊技を進行させるための3個すべてのストップスイッチ34の操作が有効になる。
有効になった3個のストップスイッチ34のうちのいずれかを操作すると、当該ストップスイッチ34に対応する回転リール45の回転が停止するとともに、遊技を進行させるための当該ストップスイッチ34の操作が無効になる。そして、3個すべてのストップスイッチ34の操作を終えると、3個すべての回転リール45の回転が停止する。このとき、遊技を開始可能とするためのメダル投入口36からメダルを投入することによるメダルのベット及びベットスイッチ32を操作することによるクレジットされているメダルのベット、並びに遊技を開始するためのスタートスイッチ33の操作及び遊技を進行させるための3個すべてのストップスイッチ34の操作が無効になっている。
そして、3個すべての回転リール45の回転が停止したときに、いずれかの有効な入賞ライン上に、役抽選で当選した役を構成する図柄の組み合わせが揃うと、当該役に応じた枚数のメダルを獲得できる。また、獲得したメダルは、クレジットされ、クレジット数が上限値に達したときには、ホッパーユニットが駆動して、上限値を超えた分がメダル払出口37から払い出される。また、メダルの獲得に代えて、あるいはメダルの獲得とともに、遊技者に対して所定の利益が付与されることもある。これにより、1回の遊技が終了する。
1回の遊技が終了すると、再び遊技開始前の初期状態となり、遊技を開始可能とするためのメダル投入口36からメダルを投入することによるメダルのベット及びベットスイッチ32を操作することによるクレジットされているメダルのベットのみが有効になる。そして、予め定められた規定枚数のメダルをベットすることで、遊技が開始可能となる。
ここで、役には、有効入賞ライン上に所定の図柄の組み合わせが停止表示されることにより、メダルが払い出される小役と、有効入賞ライン上に所定の図柄の組み合わせが停止表示されることにより、メダルの払い出しはないがメダルを新たに投入することなく前回の遊技と同じ条件で再度遊技を行うことができる再遊技役と、有効入賞ライン上に所定の図柄の組み合わせが停止表示されることにより、メダルの払い出しはないが特別遊技へ移行する特別遊技役とがある。
具体的には、図4に示すように、小役には、プラム役と、赤7プラム役と、青7プラム役と、BARプラム役と、ベル役と、チェリー役とがある。たとえば、赤7プラム役は、(「赤7A」又は「赤7B」)「プラム」「プラム」の図柄の組み合わせにより構成され、また、たとえば、チェリー役は、「チェリー」「ANY」「ANY」(「ANY」は、いずれの図柄であってもよいことを意味する。)の図柄の組み合わせにより構成される。そして、役を構成する図柄の組み合わせがいずれかの有効入賞ライン上に停止表示されることにより、当該役に応じた所定枚数のメダルが払い出される。たとえば、「ベル」「ベル」「ベル」の図柄の組み合わせがいずれかの有効入賞ライン上に停止表示されることにより、ベル役に応じた所定枚数(たとえば5枚)のメダルが払い出される。
また、再遊技役は、図4に示すように、「リプレイ」「リプレイ」「リプレイ」の図柄の組み合わせにより構成される。そして、いずれかの有効入賞ライン上にこの図柄の組み合わせが停止表示されることにより、メダルを新たに投入することなく前回の遊技と同じ条件で再度遊技を行うことができる。
また、図4に示すように、特別遊技役には、赤7BB1役と、青7BB1役と、BB2役と、RB役とがある。赤7BB1役は、「赤7A」「赤7A」「赤7A」の図柄の組み合わせにより構成される。そして、有効入賞ライン上にこの図柄の組み合わせが停止表示されることにより、後述するビッグボーナス1遊技へ移行する。また、青7BB1役は、「青7」「青7」「青7」の図柄の組み合わせにより構成される。そして、有効入賞ライン上にこの図柄の組み合わせが停止表示されることにより、後述するビッグボーナス1遊技へ移行する。また、BB2役は、「赤7A」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせにより構成される。そして、有効入賞ライン上にこの図柄の組み合わせが停止表示されることにより、後述するビッグボーナス2遊技へ移行する。また、RB役は、「青7」「青7」「赤7A」の図柄の組み合わせにより構成される。そして、有効入賞ライン上にこの図柄の組み合わせが停止表示されることにより、後述するレギュラーボーナス遊技へ移行する。
なお、本実施の形態では、特別遊技役は、メダルの払い出しを行うことなく、特別遊技へ移行するようになっているが、所定枚数(たとえば15枚)のメダルを払い出した後に、特別遊技へ移行するように設定してもよい。
(特別遊技制御手段80)
特別遊技とは、遊技者にとって通常遊技よりも有利な遊技をいい、特別遊技制御手段80は、特別遊技を制御するものである。
特別遊技としては、ビッグボーナス1遊技(BB1遊技)と、ビッグボーナス2遊技(BB2遊技)と、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)とがある。BB1遊技とは、所定の役の当選確率が通常遊技よりも高い遊技を複数回実行可能な遊技であって、所定枚数(たとえば369枚)のメダルの払い出しにより終了する遊技である。また、BB2遊技とは、BB1遊技と同じく、所定の役の当選確率が通常遊技よりも高い遊技を複数回実行可能な遊技であって、BB1遊技よりも少ない所定枚数(たとえば297枚)のメダルの払い出しにより終了する遊技である。また、RB遊技とは、BB1遊技と同じく、所定の役の当選確率が通常遊技よりも高い遊技を複数回実行可能な遊技であって、BB2遊技よりも少ない所定枚数(たとえば99枚)のメダルの払い出しにより終了する遊技である。
また、本実施の形態では、特別遊技制御手段80は、特別遊技(BB1遊技、BB2遊技及びRB遊技)中のメダルの払い出し枚数をカウントする払出枚数カウンタを有している。
具体的には、通常遊技又は後述する有利遊技において、役抽選により赤7BB1役又は青7BB1役に当選すると、いずれかの有効入賞ライン上に、赤7BB1役を構成する「赤7A」「赤7A」「赤7A」又は青7BB1役を構成する「青7」「青7」「青7」の図柄の組み合わせが当選した役に応じて揃い得るようになり、「赤7A」「赤7A」「赤7A」又は「青7」「青7」「青7」の図柄の組み合わせが揃い、停止表示されると、BB1遊技へ移行する。
BB1遊技へ移行すると、役抽選で所定の役に当選する確率が通常遊技中よりも高くなるとともに、2枚のメダルのベットにより遊技が開始可能となり、有効入賞ラインが中段入賞ラインのみとなる。そして、有効入賞ライン(中段入賞ライン)上に、当選した役を構成する図柄の組み合わせが停止表示されると、当該役に応じた所定枚数のメダルが払い出されるとともに、払出枚数カウンタにより払い出されたメダルの枚数がカウントされる。
そして、BB1遊技中のメダルの累計払い出し枚数が所定枚数(たとえば369枚)に達すると、BB1遊技は終了して、通常遊技又は有利遊技へ移行する。
また、通常遊技又は後述する有利遊技において、役抽選によりBB2役に当選すると、いずれかの有効入賞ライン上に、BB2役を構成する「赤7A」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせが揃い得るようになり、「赤7A」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせが揃い、停止表示されると、BB2遊技へ移行する。
BB2遊技へ移行すると、役抽選で所定の役に当選する確率が通常遊技中よりも高くなるとともに、2枚のメダルのベットにより遊技が開始可能となり、有効入賞ラインが中段入賞ラインのみとなる。そして、有効入賞ライン(中段入賞ライン)上に、当選した役を構成する図柄の組み合わせが停止表示されると、当該役に応じた所定枚数のメダルが払い出されるとともに、払出枚数カウンタにより払い出されたメダルの枚数がカウントされる。
そして、BB2遊技中のメダルの累計払い出し枚数が所定枚数(たとえば297枚)に達すると、BB2遊技は終了して、通常遊技又は後述する有利遊技へ移行する。
また、通常遊技又は後述する有利遊技において、役抽選によりRB役に当選すると、いずれかの有効入賞ライン上に、RB役を構成する「青7」「青7」「赤7A」の図柄の組み合わせが揃い得るようになり、「青7」「青7」「赤7A」の図柄の組み合わせが揃い、停止表示されると、RB遊技へ移行する。
RB遊技へ移行すると、BB1遊技と同様の遊技が行われる。そして、有効入賞ライン(中段入賞ライン)上に、当選した役を構成する図柄の組み合わせが停止表示されると、当該役に応じた所定枚数のメダルが払い出されるとともに、払出枚数カウンタにより払い出されたメダルの枚数がカウントされる。
そして、RB遊技中のメダルの累計払い出し枚数が所定枚数(たとえば99枚)に達すると、RB遊技は終了して、通常遊技又は有利遊技へ移行する。
なお、本実施の形態では、特別遊技(BB1遊技、BB2遊技及びRB遊技)は、所定枚数のメダルの払い出しにより終了するものであるが、特別遊技の終了条件としては他の条件(たとえば遊技回数)を設定することもできる。
また、払出枚数カウンタによるカウントは、カウントアップによる方法でもカウントダウンによる方法でもよい。
(役抽選手段100)
役抽選手段100は、規定枚数のメダルがベットされて遊技を開始するためのスタートスイッチ33の操作を契機に、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選を行うものである。役抽選手段100は、乱数発生手段と、乱数抽出手段と、役抽選テーブルと、判定手段とを備えている。
乱数発生手段は、役抽選用の乱数を、所定の範囲内(たとえば、10進数で0〜65535)で発生させるものである。また、乱数抽出手段は、乱数発生手段が発生させた乱数を、所定の契機(たとえば、規定枚数のメダルがベットされた後の遊技を開始するためのスタートスイッチ33の操作)で抽出するものである。なお、乱数発生手段は、カウンタ回路などによって構成されるため、乱数発生手段が発生させる数値は、厳密には乱数ではない。ただ、スタートスイッチ33が操作されるタイミングは、ランダムであると考えられるため、乱数抽出手段が抽出する数値は、実質的には乱数として取り扱うことができる。
また、役抽選テーブルは、乱数発生手段が発生させる範囲内の各乱数について、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかをあらかじめ定めたものである。本実施の形態では、役抽選テーブルには、通常遊技及び後述する有利遊技において用いられる一般役抽選テーブルと、BB1遊技、BB2遊技、及びRB遊技において用いられる特別役抽選テーブルとがある。各役抽選テーブルには、当選の領域と、ハズレの領域とが設定されている。なお、当選の領域としては、1つの役にのみ当選する単独当選領域の他に、複数の役に同時に当選する重複当選領域を設定することができる。
たとえば、特別役抽選テーブルには、プラム役と赤7プラム役と青7プラム役とBARプラム役とベル役とチェリー役の重複当選領域(以下、この重複当選領域に係る複数の役を、「重複小役」と称す。)が設定されている。なお、重複当選領域における複数の役の組み合わせについては、これに限られるものではない。
また、判定手段は、乱数抽出手段が抽出した乱数と、役抽選テーブルとを照合して、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの判定を行うものである。具体的には、判定手段は、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの判定を行う際に、その時点における遊技状態に対応する役抽選テーブルを適宜用いて、当該判定を行うものとなっている。
そして、役抽選手段100による役抽選で、いずれかの役に当選すると、当選した役に対応する当選フラグが成立する。なお、役抽選手段100による役抽選で、複数の役に重複当選した場合には、当選した複数の役それぞれに対応する当選フラグが成立する。そして、このフラグの成立中に、いずれかの有効入賞ライン上に、役抽選で当選した役を構成する図柄の組み合わせが停止表示されると、遊技者に対して、メダルの払い出しや、特別遊技等の利益が付与される。
ここで、当選フラグには、役抽選手段100による抽選結果が、小役の当選である場合に成立する小役当選フラグ(プラム当選フラグ、赤7プラム当選フラグ、青7プラム当選フラグ、BARプラム当選フラグ、ベル当選フラグ、及びチェリー当選フラグ)と、役抽選手段100による抽選結果が、再遊技役の当選である場合に成立する再遊技当選フラグと、役抽選手段100による抽選結果が、特別遊技役の当選である場合に成立する特別遊技当選フラグ(赤7BB1当選フラグ、青7BB1当選フラグ、BB2当選フラグ及びRB当選フラグ)とがある。
そして、小役当選フラグ、及び再遊技当選フラグは、成立した遊技においてのみ有効となるものの、特別遊技当選フラグは、次の遊技へ持ち越すことができるものとなっており、当選した特別遊技役を構成する図柄の組み合わせがいずれかの有効入賞ライン上に停止表示されることにより消去されるものとなっている。
(回転制御手段110)
回転制御手段110は、スタートスイッチ33の操作を契機に、3個すべての回転リール45の回転を開始させるとともに、3個すべての回転リール45の回転駆動を制御するものである。
具体的には、回転制御手段110は、規定枚数のメダルがベットされて遊技を開始するためのスタートスイッチ33の操作を契機に、3個すべての回転リール45の回転を開始させて、その回転速度が所定の定常速度に達するまで加速処理を行う。そして、回転制御手段110は、回転リール45の回転速度が所定の定常速度に達したときには、回転リール45を所定の定常速度で定速回転させる定速処理を行う。
(停止制御手段120)
停止制御手段120は、役抽選手段100の抽選結果と、各ストップスイッチ34が操作された際における対応する回転リール45の回転位置とに基づいて、各回転リール45の回転を適位置で停止させるものである。
具体的には、停止制御手段120は、各ストップスイッチ34が操作された際における対応する回転リール45の回転位置を、対応するインデックスが検知されてから対応するストップスイッチ34が操作されるまでの間における対応するステッピングモータのステップ数で特定しつつ、ストップスイッチ34が操作された時点で、有効入賞ライン上に直ちに停止できる図柄(すなわち、回転リール45の回転位置)を基準として、この図柄から回転方向に予め定められた個数(最大スベリコマ数、たとえば4コマ)移動した図柄までの範囲内で、対応する回転リール45を停止させるように形成されている。
そして、停止制御手段120は、役抽選手段100の抽選結果がいずれかの役に当選の場合には、各回転リール45の回転を停止させるに際し、当選した役を構成する図柄の組み合わせが、いずれかの有効入賞ライン上に極力揃うように、かつ、当選した役以外の役を構成する図柄の組み合わせについては、いずれの有効入賞ライン上にも揃わないように、引き込み制御及び蹴飛ばし制御を行い、一方、役抽選手段100の抽選結果がハズレの場合には、各回転リール45の回転を停止させるに際し、いずれの有効入賞ライン上にも、いずれの役を構成する図柄の組み合わせも揃わないように、蹴飛ばし制御を行う。
また、本実施の形態では、複数の当選フラグが成立している場合があり、このような場合に、停止制御手段120は、引き込み制御において、当選した複数の役のうちいずれの役を優先して引き込むかを予め設定している。具体的には、停止制御手段120は、引き込み優先順位を、「再遊技役」>「小役」>「特別遊技役」に設定している。なお、引き込み優先順位は、これに限られるものではない。
またさらに、本実施の形態では、上述の如く、特別遊技(BB1遊技、BB2遊技、及びRB遊技)中においては、重複小役に当選、すなわち全ての小役に重複当選する場合があり、このような場合に、停止制御手段120は、引き込み制御において、当選した複数の小役のうちいずれの役を優先して引き込むかを予め設定している。具体的には、停止制御手段120は、小役の引き込み優先順位を、「赤7プラム役」>「青7プラム役」>「BARプラム役」>「プラム役」>「ベル役」>「チェリー役」に設定している。なお、小役の引き込み優先順位は、これに限られるものではない。
また、本実施の形態では、停止制御手段120は、図柄の停止位置を予め定めた停止テーブルを備え、上記した引き込み制御及び蹴飛ばし制御を、この停止テーブルを用いて行う。
具体的には、停止制御手段120は、1つのフラグ状態ごとに1つの停止テーブルを備えている。ここで、フラグ状態とは、たとえばプラム当選フラグが成立している状態や、ベル当選フラグと赤7BB1当選フラグが成立している状態などである。
そして、停止制御手段120は、リールユニット40の各ステッピングモータにパルス信号を出力し、回転リール45の回転を適位置で停止させる。
なお、停止制御手段120は、1つのフラグ状態及び遊技状態ごとに、1つの停止テーブルを備えるようにしてもよい。なお、ここで、遊技状態とは、通常遊技であって、特別遊技当選フラグが成立している内部当選状態や、通常遊技であって、特別遊技当選フラグが成立していない内部非当選状態や、BB1遊技や、BB2遊技や、RB遊技などである。
また、停止制御手段120は、引き込み制御及び蹴飛ばし制御を、所定の図柄を停止させるか否かを判断しながら制御を行うプログラム制御により行うようにしてもよい。
(リール停止位置検知手段130)
リール停止位置検知手段130は、回転リール45の停止位置を検知するものである。本実施の形態では、リール停止位置検知手段130は、停止制御手段120がリールユニット40の各ステッピングモータに出力したパルス数により、各回転リール45の停止位置を検知する。
また、本実施の形態では、リール停止位置検知手段130は、後述するリール動作制御手段180により回転リール45を動作させた場合には、リール動作制御手段180がリールユニット40の各ステッピングモータに出力したパルス数により、各回転リール45の停止位置を検知する。
(停止図柄判定手段140)
停止図柄判定手段140は、すべての回転リール45の回転が停止した際に、リール停止位置検知手段130により検知された各回転リール45の停止位置に基づいて、いずれかの役を構成する図柄の組み合わせがいずれかの有効入賞ライン上に停止表示されているか否かを判定するものである。
また、停止図柄判定手段140により判定が行われると、この判定の結果に基づいた制御が各手段により実行される。たとえば、停止図柄判定手段140により、いずれかの小役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されていると判定されると、遊技制御手段60は、ホッパーユニットを作動させて、この小役に応じた所定枚数のメダルを払い出すように制御する。また、たとえば、停止図柄判定手段140により、再遊技役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されていると判定されると、遊技制御手段60は、再度の遊技の制御を行う。また、たとえば、停止図柄判定手段140により、特別遊技役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されていると判定されると、特別遊技制御手段80は、特別遊技を開始する。
(フリーズ制御手段150)
フリーズ制御手段150は、フリーズ状態を制御するものである。本実施の形態では、フリーズ制御手段150は、規定枚数のメダルがベットされてスタートスイッチ33が有効になった後のこの有効になったスタートスイッチ33の操作を契機に(回転リール45の回転が停止しているときの一例)、フリーズ状態を実行する。
ここで、フリーズ状態とは、遊技を進行させることができない状態である。本実施の形態では、フリーズ制御手段150は、スタートスイッチ33の操作を契機に、通常の遊技の進行であれば本来行われるはずの、回転制御手段110による回転リール45の回転を開始させる処理を保留することで、遊技を進行させることができない状態に制御する。なお、この場合では、フリーズ状態が終了した後に、回転制御手段110による回転リール45の回転を開始させる処理が行われ、回転リール45の回転が開始し、遊技を進行させることができるようになる。すなわち、回転リール45の回転が開始し、所定の定常速度に達すると、3個すべてのストップスイッチ34が有効、すなわち遊技を進行させるための操作を受け付ける状態となり、各回転リール45の回転を停止させることができるようになる。
また、本実施の形態では、フリーズ制御手段150は、特別遊技以外の遊技、たとえば通常遊技において、役抽選により、ベル役又はチェリー役に当選した場合に、フリーズ状態を実行するか否かを決定する実行抽選で当選したときに、フリーズ状態を実行する。
また、本実施の形態では、フリーズ制御手段150は、フリーズ状態を15秒間実行する。具体的には、フリーズ制御手段150は、フリーズ状態を実行するフリーズ時間を計測するタイマーを備えている。そして、フリーズ制御手段150は、フリーズ状態を開始する際に、タイマーを作動させて、フリーズ時間を計測する。そして、フリーズ制御手段150は、タイマーにより15秒が計測されたことを契機に、フリーズ状態を終了する。
なお、本実施の形態では、フリーズ制御手段150は、役抽選により、ベル役又はチェリー役に当選したときに、フリーズ状態を実行するものであるが、これに限られるものではない。たとえば、役抽選により特別遊技役に当選したときに、実行するようにしてもよく、また、たとえば、役抽選とは別のフリーズ状態を実行するか否かを決定する実行抽選で当選したときに、実行するようにしてもよく、また、たとえば、特別遊技中に実行するようにしてもよい。
また、タイマーによるフリーズ時間の計測は、カウントアップによる方法でも、カウントダウンによる方法でもよい。
(スイッチ有効化手段160)
スイッチ有効化手段160は、フリーズ状態において、後述するリール動作制御手段180により回転リール45を動作させるために、ストップスイッチ34及びベットスイッチ32を有効にするものである。本実施の形態では、スイッチ有効化手段160は、フリーズ制御手段150によりフリーズ状態が開始されて、タイマーにより5秒が計測されたことを契機に、3個すべてのストップスイッチ34及びベットスイッチ32を有効、すなわち後述するリール動作制御手段180により回転リール45を動作させるための操作を受け付ける状態にする。
また、本実施の形態では、スイッチ有効化手段160は、タイマーにより15秒が計測されたことを契機に、有効にした3個すべてのストップスイッチ34及びベットスイッチ32を無効、すなわち後述するリール動作制御手段180により回転リール45を動作させるための操作を受け付けない状態にする。
なお、フリーズ状態において、スイッチ有効化手段160により有効にされたスイッチ(たとえばストップスイッチ34)が操作されても、遊技は進行しない。
(操作検知手段170)
操作検知手段170は、フリーズ状態において、遊技機に設けられたスイッチのうち所定のスイッチの操作を検知するものである。また、操作検知手段170は、フリーズ状態において、ストップスイッチ34と他の特定のスイッチとの同時操作を検知可能に形成されている。
本実施の形態では、操作検知手段170は、フリーズ状態において、スイッチ有効化手段160により有効にされた、所定のスイッチとしてのストップスイッチ34の操作を検知する。
また、本実施の形態では、操作検知手段170は、フリーズ状態において、スイッチ有効化手段160により有効にされたいずれかのストップスイッチ34と他の特定のスイッチとしてのベットスイッチ32との同時操作を検知する。具体的には、操作検知手段170は、いずれかのストップスイッチ34及びベットスイッチ32が操作された際に、これらの2つのスイッチから出力される操作信号の入力の間隔が、所定時間(たとえば、0.5秒)以内の場合に、ストップスイッチ34とベットスイッチ32が同時に操作されたと検知する。
なお、本実施の形態では、操作検知手段170は、ストップスイッチ34の単独操作及びいずれかのストップスイッチ34とベットスイッチ32との同時操作を検知するものであるが、これに限られるものではない。たとえば、操作検知手段170は、ストップスイッチ34の単独操作及びストップスイッチ34とスタートスイッチ33との同時操作を検知するようにしてもよく、また、たとえば、ベットスイッチ32、スタートスイッチ33及びストップスイッチ34の他に、演出に用いる演出用スイッチを設ける場合には、ストップスイッチ34の単独操作及びストップスイッチ34と演出用スイッチとの同時操作を検知するようにしてもよい。
(リール動作制御手段180)
リール動作制御手段180は、操作検知手段170の検知に応じて、回転リール45を動作させるものである。また、リール動作制御手段180は、操作検知手段170によりストップスイッチ34の操作のみが検知された場合には、所定の回転方向に回転リール45を動作させるとともに、操作検知手段170によりストップスイッチ34と他の特定のスイッチとの同時操作が検知された場合には、所定の回転方向とは反対の方向に回転リール45を動作させるように形成されている。
本実施の形態では、リール動作制御手段180は、操作検知手段170によりストップスイッチ34の操作のみが検知された場合には、操作検知手段170により検知された(すなわち操作された)ストップスイッチ34に対応する回転リール45を、所定の回転方向としての通常の回転方向(以下、「正方向」という。)に、特定の回転量としての回転リール45の周囲に付された図柄1個分に相当する量回転させる(すなわち、正方向に1コマ回転させる)。
また、本実施の形態では、リール動作制御手段180は、操作検知手段170によりストップスイッチ34とベットスイッチ32との同時操作が検知された場合には、操作検知手段170により検知された(すなわち操作された)ストップスイッチ34に対応する回転リール45を、所定の回転方向とは反対の方向としての正方向とは反対の方向(以下、「逆方向」という。)に、回転リール45の周囲に付された図柄1個分に相当する量回転させる(すなわち、逆方向に1コマ回転させる)。
具体的には、リール動作制御手段180は、操作検知手段170により検知されたストップスイッチ34に対応するリールユニット40のステッピングモータにパルス信号を出力する。
なお、リール動作制御手段180は、ストップスイッチ34の操作のみが検知された場合には、対応する回転リール45を逆方向に回転させ、ストップスイッチ34とベットスイッチ32との同時操作が検知された場合には、対応する回転リール45を正方向に回転させるようにしてもよい。
また、リール動作制御手段180は、ストップスイッチ34の操作のみが検知された場合、又はストップスイッチ34とベットスイッチ32との同時操作が検知された場合に、回転リール45の周囲に付された図柄2個分や3個分に相当する量回転させるようにしてもよい。たとえば、リール動作制御手段180は、ストップスイッチ34の操作のみが検知された場合には、対応する回転リール45を正方向に、回転リール45の周囲に付された図柄1個分に相当する量回転させ、ストップスイッチ34とベットスイッチ32との同時操作が検知された場合に、対応する回転リール45を正方向に、回転リール45の周囲に付された図柄2個分に相当する量回転させるようにしてもよい。
また、リール動作制御手段180は、ストップスイッチ34の操作のみが検知された場合、又はストップスイッチ34とベットスイッチ32との同時操作が検知された場合に、予め定められた複数の回転量(たとえば、図柄1個分〜5個分や、また、たとえば、図柄1個分、3個分、5個分など)のうちから抽選により、回転リール45を回転させる回転量を決定するようにしてもよい。
すなわち、リール動作制御手段180は、回転リール45を回転させる際に、回転方向と回転量とを抽選により決定するようにしてもよい。
(表示判定手段190)
表示判定手段190は、フリーズ状態において、リール停止位置検知手段130により検知された回転リール45の停止位置に基づいて、図柄表示窓15内の図柄の停止表示が所定の表示態様であるか否かを判定するものである。
本実施の形態では、表示判定手段190は、リール停止位置検知手段130により検知された各回転リール45の停止位置に基づいて、所定の表示態様としての「赤7B」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせが中段入賞ライン上に停止表示されているか否かを判定する。
また、本実施の形態では、表示判定手段190は、フリーズ制御手段150によりフリーズ状態が開始されて、タイマーにより15秒が計測されたことを契機に、「赤7B」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせが中段入賞ライン上に停止表示されているか否かを判定する。
なお、表示判定手段190は、フリーズ状態において、リール動作制御手段180により、操作検知手段170による検知に基づく回転リール45の動作が行われる度に、「赤7B」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせが中段入賞ライン上に停止表示されているか否かを判定するようにしてもよい。この場合には、表示判定手段190により、「赤7B」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせが中段入賞ライン上に停止表示されていると判定されたことを契機に、フリーズ状態を終了するようにしてもよい。
(利益付与手段200)
利益付与手段200は、リール動作制御手段180により、回転リール45を動作させた結果、表示判定手段190により、図柄表示窓15内の図柄の停止表示が所定の表示態様であると判定された場合に、遊技者に所定の利益を付与するものである。
本実施の形態では、遊技者に付与する「所定の利益」を、後述する有利遊技としてのATとしている。
また、本実施の形態では、利益付与手段200は、通常遊技において、リール動作制御手段180により、回転リール45を動作させた結果、表示判定手段190により、「赤7B」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせが中段入賞ライン上に停止表示されていると判定された場合に、後述する有利遊技としてのATへ移行することを決定する。
また、本実施の形態では、利益付与手段200は、後述する有利遊技としてのATにおいて、リール動作制御手段180により、回転リール45を動作させた結果、表示判定手段190により、「赤7B」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせが中段入賞ライン上に停止表示されていると判定された場合に、有利遊技としてのATの遊技回数を100回加算する。
なお、加算するATの遊技回数としては、100回に限られるものではなく、たとえば、50回や、200回としてもよく、また、予め定められた複数種類の遊技回数(たとえば、50回、100回及び200回)のうちから抽選により決定するようにしてもよい。
(有利遊技制御手段210)
有利遊技制御手段210は、遊技者にとって通常遊技よりも有利な遊技であって、特別遊技とは異なる遊技である有利遊技を制御するものである。本実施の形態では、有利遊技制御手段210は、有利遊技として、表示装置55に、役抽選手段100による役抽選の結果を示唆する情報を表示させることにより、当選した小役を遊技者に対して告知するという態様の遊技を行う。このような態様の遊技は、アシストタイム(AT)などと呼ばれるものである。遊技者は、表示装置55に表示された情報を見て、当選した小役を構成する図柄の組み合わせがいずれかの有効入賞ライン上に停止するようタイミングを図ってストップスイッチ34を操作することにより、告知がない場合と比較してより多くの小役を構成する図柄の組み合わせを有効入賞ライン上に停止表示させることができ、ひいてはより多くの枚数のメダルを獲得することができる。これにより、有利遊技としてのアシストタイム(AT)は、遊技者にとって通常遊技よりも有利な遊技となっている。特に本実施の形態では、当選した赤7プラム役及び青7プラム役を遊技者に対して告知することにより、ATは、遊技者にとって通常遊技よりも有利な遊技となっている。
また、本実施の形態では、有利遊技制御手段210は、通常遊技において、利益付与手段200により有利遊技としてのATへ移行することが決定されている場合であって、特別遊技当選フラグが成立していない場合に、その後の1回目(最初)の遊技から、有利遊技としてのATを開始する。また、有利遊技制御手段210は、利益付与手段200により有利遊技としてのATへ移行することが決定されている場合であって、特別遊技当選フラグが成立している場合には、この特別遊技当選フラグに対応する特別遊技が終了した後に、有利遊技としてのATを開始する。
また、本実施の形態では、有利遊技制御手段210は、原則として、予め定められた100回の遊技を実行したことを契機に、ATを終了する。
また、本実施の形態では、有利遊技制御手段210は、ATにおいて、利益付与手段200によりATの遊技回数が加算された場合には、加算後の遊技回数の遊技を実行したことを契機に、ATを終了する。
なお、ATの遊技回数としては、100回に限られるものではなく、たとえば、50回や、200回などとしてもよく、また、たとえば、予め定められた複数種類の遊技回数(たとえば、50回、100回及び200回)のうちから抽選により決定するようにしてもよい。
また、ATの開始の契機としては、これに限られるものではなく、たとえば、特定の図柄の組み合わせが停止表示されたことなどを契機に、ATを開始するようにしてもよい。
また、ATの終了の契機としては、これに限られるものではなく、たとえば、役抽選により所定の役に当選したことを所定の回数報知したことを契機に、ATを終了するようにしてもよい。また、たとえば、役抽選により特別遊技役に当選したことを契機に、ATを終了するようにしてもよい。また、たとえば、当選した赤7プラム役及び青7プラム役を遊技者に対して所定回数(たとえば、100回)告知したことを契機に、ATを終了するようにしてもよい。
(演出制御手段220)
演出制御手段220は、演出を制御するものである。本実施の形態では、演出制御手段220は、通常遊技、特別遊技及び有利遊技、並びに役抽選の結果に応じて、遊技を盛り上げる種々の演出を実行する。
また、本実施の形態では、演出制御手段220は、フリーズ制御手段150によりフリーズ状態が開始されたことを契機に、「10秒以内に中段ライン上に赤7を揃えろ!」の文字と、「赤7B」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせとを表示装置55に表示させる。
また、本実施の形態では、演出制御手段220は、フリーズ制御手段150によりフリーズ状態が開始されたことを契機に、各回転リール45の周囲に付された図柄の配列を表示装置55に表示させるとともに、表示装置55上における図柄の配列の表示において、リール停止位置検知手段130により検知された各回転リール45の停止位置に基づいて、各回転リール45において中段入賞ライン上に現在表示されている図柄がいずれの図柄であるかを示す表示を、色、点滅等により表示装置55に行わせる。さらに、演出制御手段220は、リール動作制御手段180により各回転リール45が動作した場合には、リール停止位置検知手段130により検知された各回転リール45の停止位置に基づいて、上記した各回転リール45において中段入賞ライン上に現在表示されている図柄を示す表示を、各回転リール45の動作に合わせて変更する。これにより、遊技者は、「赤7B」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせを中段入賞ライン上に停止表示させるために、各回転リール45を正方向又は逆方向のいずれの方向に回転させればよいかを容易に判断することができるようになる。
また、演出制御手段220は、表示装置55上における図柄の配列の表示において、左リール46及び右リール48の図柄の配列の表示では、「赤7B」の図柄の表示を、色、点滅等により目立つように表示装置55に表示を行わせる。同様に、演出制御手段220は、表示装置55上における図柄の配列の表示において、中リール47の図柄の配列の表示では、「赤7A」の図柄の表示を、色、点滅等により目立つように表示装置55に表示を行わせる。これにより、遊技者は、「赤7A」及び「赤7B」の図柄の位置を容易に視認することができるようになる。
また、本実施の形態では、演出制御手段220は、フリーズ制御手段150によりフリーズ状態が開始されたことを契機に、スイッチ有効化手段160によりストップスイッチ34及びベットスイッチ32が有効にされるまで時間(フリーズ状態が開始されてから5秒が経過するまでの時間)を、フリーズ制御手段150のタイマーによるフリーズ時間の計測に基づいて、表示装置55にカウントダウン表示させる。
(スロットマシン10の動作)
以下、図5及び図6に示すフローチャートに基づいて、本実施の形態に係るスロットマシン10の動作の概略を説明する。
図5に示すステップ100において、遊技制御手段60により、特別遊技(BB1遊技、BB2遊技、及びRB遊技)にあっては2枚のメダルがベットされたか否か、及び特別遊技以外の遊技(たとえば通常遊技)にあっては3枚のメダルがベットされたか否かが判断される。ここで、ベットされたと判断されると、ステップ101に進む。一方、ベットされていないと判断されると、再度ステップ100となる。
ステップ101において、遊技制御手段60により、スタートスイッチ33が操作されたか否かが判断される。ここで、操作されたと判断されると、ステップ102に進む。一方、操作されていないと判断されると、再度ステップ101となる。
ステップ102において、役抽選手段100により、役抽選が行われる。そして、次のステップ103に進む。
ステップ103において、有利遊技制御手段210により、役抽選により赤7プラム役又は青7プラム役に当選したか否かが判断される。ここで、赤7プラム役又は青7プラム役に当選したと判断されると、ステップ104に進む。一方、赤7プラム役又は青7プラム役のいずれの役にも当選していないと判断されると、ステップ106に進む。
ステップ104において、有利遊技制御手段210により、有利遊技(AT)であるか否かが判断される。ここで、有利遊技(AT)であると判断されると、ステップ105に進む。一方、有利遊技(AT)でないと判断されると、ステップ111に進む。
ステップ105において、有利遊技制御手段210により、役抽選により当選した役が遊技者に対して告知される。そして、ステップ111に進む。
ステップ106において、フリーズ制御手段150により、役抽選によりチェリー役又はベル役に当選したか否かが判断される。ここで、チェリー役又はベル役に当選したと判断されると、ステップ107に進む。一方、チェリー役又はベル役のいずれの役にも当選していないと判断されると、ステップ111に進む。
ステップ107において、フリーズ制御手段150により、特別遊技であるか否かが判断される。ここで、特別遊技でないと判断されると、ステップ108に進む。一方、特別遊技であると判断されると、ステップ111に進む。
ステップ108において、フリーズ制御手段150により、フリーズ状態を実行するか否かを決定する実行抽選が行われる。そして、次のステップ109に進む。
ステップ109において、フリーズ制御手段150により、実行抽選で当選したか否かが判断される。ここで、当選したと判断されると、ステップ110に進む。一方、当選してないと判断されると、ステップ111に進む。
ステップ110において、フリーズ状態に関する処理であるフリーズ処理が行われる。そして、次のステップ111に進む。
ステップ111において、遊技制御手段60により、ストップスイッチ34が操作されたか否かが判断される。ここで、ストップスイッチ34が操作されたと判断されると、ステップ112に進む。一方、ストップスイッチ34が操作されていないと判断されると、再度ステップ111となる。
ステップ112において、停止制御手段120により、操作されたストップスイッチ34に対応する回転リール45の停止制御が行われる。そして、次のステップ113に進む。
ステップ113において、遊技制御手段60により、3個すべての回転リール45の回転が停止したか否かが判断される。ここで、3個すべての回転リール45の回転が停止したと判断されると、ステップ114に進む。一方、まだ回転中の回転リール45があると判断されると、ステップ111に戻る。
ステップ114において、停止図柄判定手段140により、いずれかの役を構成する図柄の組み合わせが、いずれかの有効入賞ライン上に停止表示されたか否かが判断される。ここで、停止表示されたと判断されると、ステップ115に進む。一方、停止表示されていないと判断されると、ステップ116に進む。
ステップ115において、遊技制御手段60により、停止表示された図柄の組み合わせに応じた処理が行われる。たとえば、いずれかの小役を構成する図柄の組み合わせが停止表示された場合には、当該役に応じた枚数のメダルの払い出しが行われる。そして、次のステップ116に進む。
ステップ116において、有利遊技制御手段210により、有利遊技(AT)へ移行することが決定されているか否かが判断される。ここで、決定されていると判断されると、ステップ117に進む。一方、決定されていないと判断されると、1回の遊技に係る処理が終了する。
ステップ117において、有利遊技制御手段210により、通常遊技であるか否かが判断される。ここで、通常遊技であると判断されると、ステップ118に進む。一方、通常遊技でないと判断されると、1回の遊技に係る処理が終了する。
ステップ118において、有利遊技制御手段210により、特別遊技当選フラグが成立しているか否かが判断される。ここで、成立していないと判断されると、ステップ119に進む。一方、成立していると判断されると、1回の遊技に係る処理が終了する。
ステップ119において、有利遊技制御手段210により、有利遊技(AT)へ移行される。そして、1回の遊技に係る処理が終了する。
次に、上述したステップ110のフリーズ処理について説明する。
図6に示すステップ200において、フリーズ制御手段150により、フリーズ状態が開始される。そして、次のステップ201に進む。
ステップ201において、フリーズ制御手段150のタイマーにより、フリーズ時間の計測が開始される。そして、次のステップ202に進む。
ステップ202において、演出制御手段220により、「10秒以内に中段ライン上に赤7を揃えろ!」の文字、及び「赤7B」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせ等が表示装置55に表示されるとともに、ストップスイッチ34及びベットスイッチ32が有効になるまでの時間が表示装置55にカウントダウン表示される。そして、次のステップ203に進む。
ステップ203において、フリーズ制御手段150により、フリーズ時間が5秒経過したか否かが判断される。ここで、経過したと判断されると、ステップ204に進む。一方、経過していないと判断されると、再度ステップ203となる。
ステップ204において、スイッチ有効化手段160により、3個すべてのストップスイッチ34及びベットスイッチ32が有効にされる。そして、次のステップ205に進む。
ステップ205において、操作検知手段170により、いずれかのストップスイッチ34とベットスイッチ32とが同時に操作されたか否かが判断される。ここで、同時に操作されたと判断されると、ステップ206に進む。一方、同時に操作されていないと判断されると、ステップ207に進む。
ステップ206において、リール動作制御手段180により、操作されたストップスイッチ34に対応する回転リール45が逆方向に図柄1個分に相当する量回転される。そして、ステップ209に進む。
ステップ207において、操作検知手段170により、いずれかのストップスイッチ34のみが操作されたか否かが判断される。ここで、操作されたと判断されると、ステップ208に進む。一方、操作されていないと判断されると、ステップ209に進む。
ステップ208において、リール動作制御手段180により、操作されたストップスイッチ34に対応する回転リール45が正方向に図柄1個分に相当する量回転される。そして、次のステップ209に進む。
ステップ209において、フリーズ制御手段150により、フリーズ時間が15秒経過したか否かが判断される。ここで、経過したと判断されると、ステップ210に進む。一方、経過していないと判断されると、ステップ205に戻る。
ステップ210において、スイッチ有効化手段160により、3個すべてのストップスイッチ34及びベットスイッチ32が無効にされる。そして、次のステップ211に進む。
ステップ211において、表示判定手段190により、「赤7B」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせが中段入賞ライン上に停止表示されているか否かが判断される。ここで、停止表示されていると判断されると、ステップ212に進む。一方、停止表示されていないと判断されると、ステップ215に進む。
ステップ212において、有利遊技制御手段210により、有利遊技(AT)であるか否かが判断される。ここで、有利遊技(AT)であると判断されると、ステップ213に進む。一方、有利遊技(AT)でないと判断されると、ステップ214に進む。
ステップ213において、有利遊技制御手段210により、有利遊技(AT)の遊技回数が100回加算される。そして、ステップ215に進む。
ステップ214において、利益付与手段200により、有利遊技(AT)へ移行することが決定される。そして、次のステップ215に進む。
ステップ215において、フリーズ制御手段150により、フリーズ状態が終了される。そして、当該フリーズ処理が終了する。
(作用・効果)
以上に説明したように、本実施の形態では、スタートスイッチ33の操作を契機に、実行抽選で当選すると、フリーズ状態を15秒間実行する。また、フリーズ状態が開始されて5秒が経過すると、フリーズ状態において回転リール45を動作させるための3個すべてのストップスイッチ34及びベットスイッチ32の操作が有効になる。そして、有効になったいずれかのストップスイッチ34のみが操作されると、対応する回転リール45が正方向に図柄1個分に相当する量回転する(すなわち、正方向に1コマ回転する)。また、有効になったいずれかのストップスイッチ34とベットスイッチ32とが同時に操作されると、対応する回転リール45が逆方向に図柄1個分に相当する量回転する(すなわち、逆方向に1コマ回転する)。
そして、フリーズ状態において、回転リール45が動作(回転)した結果、「赤7B」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせが中段入賞ライン上に停止表示されると、有利遊技(AT)を遊技者に付与する。
これにより、本実施の形態によれば、フリーズ状態において、各回転リール45を動作(回転)させて「赤7B」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせを揃えるというミニゲームを行うことができる。すなわち、本実施の形態によれば、フリーズ状態において、通常の遊技とは別の、回転リールを用いた遊技者参加型のミニゲームを行うことができ、遊技者を飽きさせないようにすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、フリーズ状態において、各回転リール45を正逆方向に回転させることができるので、ミニゲームを変化に富んだものとすることができる。
なお、本実施の形態におけるフリーズ処理では、ステップ211〜ステップ214の処理を、ステップ215の後、すなわちフリーズ状態が終了した後に行うようにすることもできる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態を、図7に基づいて説明する。
本発明の第2の実施の形態は、遊技者に所定の利益を付与するための所定の表示態様が抽選により決定される点が、上記第1の実施の形態とは相違する。具体的には、本発明の第2の実施の形態は、遊技制御装置21が上記第1の実施の形態の機能に加えて表示態様決定手段としても機能する点が、上記第1の実施の形態とは相違する。以下、相違点を中心に本発明の第2の実施の形態を説明する。
(表示態様決定手段)
表示態様決定手段は、リール停止位置検知手段130により検知された回転リール45の停止位置に基づいて、遊技者に所定の利益を付与するための所定の表示態様を決定するものである。
本実施の形態では、表示態様決定手段は、フリーズ制御手段150によりフリーズ状態が実行される場合に、リール停止位置検知手段130により検知された回転リール45の停止位置に基づいて、遊技者に有利遊技(AT)を付与するための所定の表示態様を、「赤7B」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせ、「青7」「青7」「青7」の図柄の組み合わせ、及び「BAR」「BAR」「BAR」の図柄の組み合わせのうちから決定する。
そして、本実施の形態では、表示態様決定手段は、総回転コマ数算出手段と、抽選決定手段とを備えている。
(総回転コマ数算出手段)
総回転コマ数算出手段は、リール停止位置検知手段130により検知された各回転リール45の停止位置に基づいて、「赤7B」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせ、「青7」「青7」「青7」の図柄の組み合わせ、及び「BAR」「BAR」「BAR」の図柄の組み合わせのそれぞれを中段入賞ライン上に停止表示させるための各回転リール45の最小の回転量の合計量をそれぞれ算出するものである。すなわち、総回転コマ数算出手段は、これらの図柄の組み合わせのそれぞれを中段入賞ライン上に停止表示させるための各回転リール45の最小の回転コマ数の合計を、それぞれ算出するものである。
具体的には、たとえば、「赤7B」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせを揃えるための各回転リール45の最小の回転コマ数の合計を算出する場合には、総回転コマ数算出手段は、それぞれの回転リール45の最小の回転コマ数を算出し、それらを加算する。より具体的には、たとえば、左リール46における中段入賞ライン上の現在の図柄が、図2に示す図柄番号0番の「プラム」であった場合には、正方向に20コマ回転するか、又は逆方向に3コマ回転すれば図柄番号3番の「赤7B」の図柄が中段入賞ライン上に停止表示されることとなるので、この場合には、総回転コマ数算出手段は、「赤7B」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせを揃えるための左リール46の最小の回転コマ数を「3コマ」に決定する。同様に、総回転コマ数算出手段は、「赤7B」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせを揃えるための中リール47及び右リール48の最小の回転コマ数を決定する。
そして、総回転コマ数算出手段は、決定した各回転リール45の最小の回転コマ数のぞれぞれを加算することで、「赤7B」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせを揃えるための各回転リール45の最小の回転コマ数の合計(以下、「総回転コマ数」という。)を算出する。
また、同様に、総回転コマ数算出手段は、「青7」「青7」「青7」の図柄の組み合わせ、及び「BAR」「BAR」「BAR」の図柄の組み合わせのそれぞれを揃えるための各回転リール45の最小の回転コマ数の合計(総回転コマ数)を算出する。
(抽選決定手段)
抽選決定手段は、選択抽選により、「赤7B」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせ、「青7」「青7」「青7」の図柄の組み合わせ、及び「BAR」「BAR」「BAR」の図柄の組み合わせのうちのいずれかを決定するものである。本実施の形態では、抽選決定手段は、スロットマシン10における、出玉率を定めた複数段階の設定に応じて、具体的には、出玉率が高くなるのに応じて、総回転コマ数が少ない図柄の組み合わせが選択されやすくなるように、選択抽選を行う。
なお、抽選決定手段は、遊技者にとって相対的に有利な状態となる高確率状態と、遊技者にとって相対的に不利な状態となる低確率状態とを設け、これらの状態を所定の契機により移行するように形成し、これらの状態に応じて、選択抽選を行うようにしてもよい。たとえば、高確率状態では、総回転コマ数が少ない図柄の組み合わせが選択されやすくなるように選択抽選を行うとともに、低確率状態では、総回転コマ数が多い図柄の組み合わせが選択されやすくなるように選択抽選を行うようにすることができる。
(利益付与手段200)
本実施の形態では、利益付与手段200は、リール動作制御手段180により、回転リール45を動作させた結果、表示判定手段190により、図柄表示窓15内の図柄の表示が、表示態様決定手段により決定された所定の表示態様であると判定された場合に、遊技者に所定の利益を付与する。
具体的には、たとえば、表示態様決定手段の抽選決定手段により、遊技者に有利遊技(AT)を付与するための所定の表示態様が「青7」「青7」「青7」の図柄の組み合わせに決定されたとする。この場合には、利益付与手段200は、リール動作制御手段180により、回転リール45を動作させた結果、表示判定手段190により、「青7」「青7」「青7」の図柄の組み合わせが中段入賞ライン上に停止表示されたと判定された場合に、遊技者に有利遊技(AT)を付与する。
(演出制御手段220)
本実施の形態では、演出制御手段220は、フリーズ制御手段150によりフリーズ状態が開始されたことを契機に、たとえば、表示態様決定手段の抽選決定手段により、遊技者に有利遊技(AT)を付与するための所定の表示態様が「青7」「青7」「青7」の図柄の組み合わせに決定された場合には、「10秒以内に中段ライン上に青7を揃えろ!」の文字と、「青7」「青7」「青7」の図柄の組み合わせとを表示装置55に表示させる。
また、本実施の形態では、たとえば、表示態様決定手段の抽選決定手段により、遊技者に有利遊技(AT)を付与するための所定の表示態様が「青7」「青7」「青7」の図柄の組み合わせに決定された場合には、演出制御手段220は、表示装置55上における図柄の配列の表示において、各回転リール45の図柄の配列の表示では、「青7」の図柄の表示を、色、点滅等により目立つように表示装置55に表示を行わせる。
(スロットマシン10の動作)
以下、図7に示すフローチャートに基づいて、フリーズ処理を説明する。また、本実施の形態に係るフリーズ処理は、上記第1の実施の形態に係るフリーズ処理と、ステップ300及びステップ312の処理が主として相違するため、相違点を中心に説明する。なお、本実施の形態に係るスロットマシン10の動作の概略について、上記第1の実施の形態と同様である。
図7に示すステップ300において、表示態様決定手段により、遊技者に有利遊技(AT)を付与するための所定の表示態様が決定される。そして、次のステップ301に進む。
ステップ301〜ステップ311において、上記第1の実施の形態におけるステップ200〜ステップ210と同様の処理が行われ、ステップ312に進む。
ステップ312において、表示判定手段190により、表示態様決定手段により決定された図柄の組み合わせが中段入賞ライン上に停止表示されているか否かが判断される。ここで、停止表示されていると判断されると、ステップ313に進む。一方、停止表示されていないと判断されると、ステップ316に進む。
ステップ313〜ステップ316において、上記第1の実施の形態におけるステップ212〜ステップ215と同様の処理が行われ、当該フリーズ処理が終了する。
(作用・効果)
このような構成としても、上記第1の実施の形態と同様の作用・効果を奏する。
また、本実施の形態では、遊技者に有利遊技(AT)を付与するための所定の表示態様が選択抽選により決定される。これにより、本実施の形態によれば、フリーズ状態において、各回転リール45を動作(回転)させて所定の図柄の組み合わせを揃えるというミニゲームの態様を変化させることができるとともに、ミニゲームの難易度を異ならせることができる。具体的には、選択抽選により総回転コマ数が相対的に少ない図柄の組み合わせが選択された場合には、決定された図柄の組み合わせをフリーズ時間(10秒)内に揃えやすくなり、ミニゲームの難易度が低くなるとともに、選択抽選により総回転コマ数が相対的に多い図柄の組み合わせが選択された場合には、決定された図柄の組み合わせをフリーズ時間(10秒)内に揃え難くなり、ミニゲームの難易度が高くなる。
すなわち、本実施の形態によれば、ミニゲームを変化に富んだものとすることができる。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態を、図8に基づいて説明する。
本発明の第3の実施の形態は、フリーズ状態において動作可能な回転リールの総回転量が予め決定される点が、上記第2の実施の形態とは相違する。具体的には、本発明の第3の実施の形態は、遊技制御装置21が上記第2の実施の形態の機能に加えて総回転量決定手段、回転コマ数カウント手段及び回転コマ数判定手段としても機能する点、並びにスイッチ有効化手段160の構成が異なる点が、上記第2の実施の形態とは相違する。以下、相違点を中心に本発明の第3の実施の形態を説明する。
(総回転量決定手段)
総回転量決定手段は、フリーズ制御手段150によりフリーズ状態が実行される場合に、このフリーズ状態において、リール動作制御手段180により動作可能な回転リール45の総回転量を決定するものである。本実施の形態では、表示態様決定手段の選択決定手段により決定された図柄の組み合わせに対応する、総回転コマ数算出手段により算出された総回転コマ数を、フリーズ状態において、リール動作制御手段180により動作可能な回転リール45の総回転量に決定する。
具体的には、たとえば、表示態様決定手段の選択決定手段により、遊技者に有利遊技(AT)を付与するための所定の表示態様が「BAR」「BAR」「BAR」の図柄の組み合わせに決定されたとする。この場合には、総回転量決定手段は、総回転コマ数算出手段により算出された「BAR」「BAR」「BAR」の図柄の組み合わせを揃えるための総回転コマ数を、フリーズ状態において、リール動作制御手段180により動作可能な回転リール45の総回転量に決定する。
なお、総回転量決定手段は、たとえば、上記の如く決定された総回転コマ数に、所定の回転コマ数(たとえば、予め定められた5コマや、たとえば、1〜10コマのうちから抽選により決定したコマ数)を加算したものを総回転コマ数として決定するようにしてもよく、また、たとえば、5〜20コマのうちから抽選により総回転コマ数を決定するようにしてもよい。
(回転コマ数カウント手段)
回転コマ数カウント手段は、フリーズ状態において、回転リール45が回転したコマ数をカウントするものである。本実施の形態では、回転コマ数カウント手段は、回転リール45が回転したコマ数をカウントする回転コマ数カウンタを備えている。また、回転コマ数カウンタは、初期値として、「0」が設定されている。そして、回転コマ数カウント手段は、フリーズ状態において、いずれかの回転リール45が1コマ回転する度に、回転コマ数カウンタのカウント値に「1」を加算する。
なお、本実施の形態では、フリーズ状態において回転リール45が回転したコマ数をカウントする方法は、カウントアップによる方法であるが、カウントダウンによる方法でもよい。
(回転コマ数判定手段)
回転コマ数判定手段は、回転コマ数カウント手段によりカウントされたフリーズ状態において回転リール45が回転したコマ数が、総回転量決定手段により決定された総回転コマ数であるか否かを判定するものである。本実施の形態では、回転コマ数判定手段は、回転コマ数カウンタのカウント値が総回転量決定手段により決定された総回転コマ数であるか否かを判定する。
(スイッチ有効化手段160)
本実施の形態では、スイッチ有効化手段160は、フリーズ状態において、回転コマ数判定手段により、回転コマ数カウント手段によりカウントされたフリーズ状態において回転リール45が回転したコマ数が、総回転量決定手段により決定された総回転コマ数であると判定された場合に、有効にした3個すべてのストップスイッチ34及びベットスイッチ32を無効、すなわちリール動作制御手段180により回転リール45を動作させるための操作を受け付けない状態にする。
(演出制御手段220(報知手段))
本実施の形態では、演出制御手段220は、総回転量決定手段により決定された回転リール45の総回転量を遊技者に報知する。具体的には、演出制御手段220は、フリーズ制御手段150によりフリーズ状態が開始されたことを契機に、総回転量決定手段により決定された総回転コマ数を表示装置55に表示させる。たとえば、表示態様決定手段の選択決定手段により、遊技者に有利遊技(AT)を付与するための所定の表示態様が「BAR」「BAR」「BAR」の図柄の組み合わせに決定されたとする。この場合には、演出制御手段220は、総回転コマ数算出手段により算出された「BAR」「BAR」「BAR」の図柄の組み合わせを揃えるための総回転コマ数を表示装置55に表示させる。
(スロットマシン10の動作)
以下、図8に示すフローチャートに基づいて、フリーズ処理を説明する。また、本実施の形態に係るフリーズ処理は、上記第2の実施の形態に係るフリーズ処理と、ステップ403、及びステップ407〜ステップ415の処理が主として相違するため、相違点を中心に説明する。なお、本実施の形態に係るスロットマシン10の動作の概略について、上記第1の実施の形態と同様である。
図8に示すステップ400〜ステップ402において、上記第2の実施の形態におけるステップ300〜ステップ302と同様の処理が行われ、ステップ403に進む。
ステップ403において、たとえば、表示態様決定手段の選択決定手段により、遊技者に有利遊技(AT)を付与するための所定の表示態様が「BAR」「BAR」「BAR」の図柄の組み合わせに決定された場合には、演出制御手段220により、「10秒以内に中段ライン上にBARを揃えろ!」の文字、「BAR」「BAR」「BAR」の図柄の組み合わせ、及び総回転コマ数算出手段により算出された「BAR」「BAR」「BAR」の図柄の組み合わせを揃えるための総回転コマ数等が表示装置55に表示されるとともに、ストップスイッチ34及びベットスイッチ32が有効になるまでの時間が表示装置55にカウントダウン表示される。そして、次のステップ404に進む。
ステップ404〜ステップ406において、上記第2の実施の形態におけるステップ304〜ステップ306と同様の処理が行われ、ステップ407に進む。
ステップ407において、リール動作制御手段180により、操作されたストップスイッチ34に対応する回転リール45が逆方向に図柄1個分に相当する量回転される。そして、ステップ410に進む。
ステップ408において、操作検知手段170により、いずれかのストップスイッチ34のみが操作されたか否かが判断される。ここで、操作されたと判断されると、ステップ409に進む。一方、操作されていないと判断されると、ステップ411に進む。
ステップ409において、リール動作制御手段180により、操作されたストップスイッチ34に対応する回転リール45が正方向に図柄1個分に相当する量回転される。そして、次のステップ410に進む。
ステップ410において、回転コマ数カウント手段により、回転コマ数カウンタのカウント値に「1」が加算される。そして、次のステップ411に進む。
ステップ411において、回転コマ数判定手段により、回転コマ数カウンタのカウント値が総回転量決定手段により決定された総回転コマ数であるか否かが判断される。ここで、カウント値が総回転コマ数でないと判断されると、ステップ412に進む。一方、カウント値が総回転コマ数であると判断されると、ステップ414に進む。
ステップ412において、フリーズ制御手段150により、フリーズ時間が15秒経過したか否かが判断される。ここで、経過したと判断されると、ステップ413に進む。一方、経過していないと判断されると、ステップ406に戻る。
ステップ413において、スイッチ有効化手段160により、3個すべてのストップスイッチ34及びベットスイッチ32が無効にされる。そして、ステップ416に進む。
ステップ414において、スイッチ有効化手段160により、3個すべてのストップスイッチ34及びベットスイッチ32が無効にされる。そして、次のステップ415に進む。
ステップ415において、フリーズ制御手段150により、フリーズ時間が15秒経過したか否かが判断される。ここで、経過したと判断されると、ステップ416に進む。一方、経過していないと判断されると、再度ステップ415となる。
ステップ416〜ステップ420において、上記第2の実施の形態におけるステップ312〜ステップ316と同様の処理が行われ、当該フリーズ処理が終了する。
(作用・効果)
このような構成としても、上記第2の実施の形態と同様の作用・効果を奏する。
また、本実施の形態では、フリーズ状態において回転リール45が動作可能な総回転量、具体的には、回転リール45が回転可能な総回転コマ数が決定される。すなわち、本実施の形態では、フリーズ状態において、回転リール45を回転させることができる総量が制限される。
これにより、本実施の形態によれば、フリーズ時間内かつ総回転コマ数の範囲内で所定の図柄の組み合わせを揃えるためには、各回転リール45を正逆方向のいずれの方向に回転させるべきかを遊技者は考える必要があり、ミニゲームを変化に富んだものとすることができる。
なお、本実施の形態では、リール動作制御手段180により、フリーズ状態において、総回転量決定手段により決定された回転リール45の総回転量の動作が行われた場合には、スイッチ有効化手段160により、有効にした3個すべてのストップスイッチ34及びベットスイッチ32が無効、すなわちリール動作制御手段180により回転リール45を動作させるための操作を受け付けない状態になるものであるが、これに限られるものではない。たとえば、リール動作制御手段180は、フリーズ状態において、総回転量決定手段により決定された回転リール45の総回転量の動作を行った場合には、操作検知手段170により、いずれかのストップスイッチ34の操作、又はいずれかのストップスイッチ34とベットスイッチ32との同時操作が検知されたときに、回転リール45を動作(回転)させいないようにしてもよい。
(他の実施の形態)
上述した実施の形態では、リール動作制御手段180は、操作検知手段170の検知に応じて、回転リール45を必ず動作させるものであるが、これに限られるものではない。
たとえば、操作検知手段170による検知に基づいて、回転リール45に図柄1個分に相当する量(1コマ)の回転を行わせるか否かを決定するリール動作実行決定手段を設け、リール動作制御手段180を、いずれかのストップスイッチ34のみが操作された場合に、リール動作実行決定手段により、回転リール45に図柄1個分に相当する量(1コマ)の回転を行わせることが決定されたときに、図柄1個分に相当する量(1コマ)回転リール45を正方向に回転させるとともに、いずれかのストップスイッチ34とベットスイッチ32とが同時に操作された場合に、リール動作実行決定手段により、回転リール45に図柄1個分に相当する量(1コマ)の回転を行わせることが決定されたときに、図柄1個分に相当する量(1コマ)回転リール45を逆方向に回転させるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、リール動作制御手段180は、操作検知手段170により、ストップスイッチ34のみの操作が検知された場合、又はストップスイッチ34とベットスイッチ32との同時操作が検知された場合に、対応する回転リール45を、図柄1個分に相当する量(1コマ)回転させるものであるが、これに限られるものではない。たとえば、リール動作制御手段180は、操作検知手段170により、ストップスイッチ34のみの操作が検知されている間に亘って、又はストップスイッチ34とベットスイッチ32との同時操作が検知されている間に亘って、対応する回転リール45を回転させるようにしてもよい。すなわち、スイッチが操作されている間に亘って、回転リール45を回転させるようにしてもよい。
また、たとえば、リール動作制御手段180は、いずれかのストップスイッチ34のみが操作された場合、又はいずれかのストップスイッチ34とベットスイッチ32とが同時に操作された場合に、操作されたストップスイッチ34に対応する回転リール45とは別の回転リール45を動作させるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、「赤7B」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせ等が中段入賞ライン上に停止表示された場合に、遊技者に有利遊技(AT)が付与されるものであるが、これに限られるものではない。たとえば、「赤7B」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせが、上段入賞ラインや下段入賞ライン上に停止表示された場合に、また、たとえば、「赤7B」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせ等がいずれかの入賞ライン上に停止表示された場合に、遊技者に有利遊技(AT)が付与されるようにしてもよい。
また、たとえば、遊技者に有利遊技(AT)を付与するための「赤7B」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせ等を揃えるべき入賞ラインを、抽選により決定するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、遊技者に有利遊技(AT)を付与するための所定の表示態様は、「赤7B」「赤7A」「赤7B」の図柄の組み合わせ等であるが、これに限られるものではない。所定の表示態様は、たとえば、小役を構成する図柄の組み合わせや、「赤7B」「青7」「赤7A」などのいわゆる「リーチ目」と呼ばれる図柄の組み合わせなどとしてもよい。すなわち、所定の表示態様を、チェリー役を構成する図柄の組み合わせとした場合には、フリーズ状態において、中段入賞ライン上の左リール46の表示図柄を「チェリー」の図柄とすることができたときに、遊技者に有利遊技(AT)を付与するようにすることができる。
また、上述した実施の形態では、フリーズ制御手段150は、フリーズ状態を15秒間実行するものであるが、これに限られるものではなく、たとえば、フリーズ時間を抽選により決定するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、フリーズ制御手段150は、スタートスイッチ33の操作を契機に、実行抽選で当選した場合に、フリーズ状態を実行するものであるが、これに限られるものではない。たとえば、フリーズ制御手段150は、遊技開始前の初期状態においてメダルがベットされたときや、停止制御手段120により回転リール45の回転を停止させる停止制御が行われて、少なくともいずれか1個の回転リール45の回転が停止したときや、停止図柄判定手段140によりいずれかの役を構成する図柄の組み合わせがいずれかの有効入賞ライン上に停止表示されているか否かの判定が行われるときや、遊技制御手段60によりメダルの払い出しが行われるときや、1回の遊技が終了したときなどに、フリーズ状態を実行するようにしてもよい。
これらのうち、停止制御手段120により回転リール45の回転を停止させる停止制御が行われて、少なくともいずれか1個の回転リール45の回転が停止したときにフリーズ状態を実行する場合には、たとえば、フリーズ制御手段150は、停止制御手段120により停止制御が行われて、左リール46の回転が停止したときに、フリーズ状態を実行することができる。そして、この場合には、たとえば、フリーズ状態において、中段入賞ライン上の左リール46の表示図柄を「チェリー」の図柄とすることができたときに、遊技者に有利遊技(AT)を付与するようにすることができる。
また、上述した実施の形態では、有利遊技として、当選した小役を遊技者に対して告知するアシストタイム(AT)を実行するとしたが、ATに限られるものではなく、たとえば、再遊技役の当選確率を通常遊技と異なるように設定したリプレイタイム(RT)を実行するようにしてもよい。また、たとえば、いずれかの回転リール45のスベリコマ数を0コマ又は1コマにすることにより、いわゆる目押しを可能としたチャレンジタイム(CT)を実行するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、ATは、当選した小役を遊技者に対して告知する遊技であるとしたが、これに限られるものではない。ATとしては、たとえば、当選した小役に対する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示可能となるストップスイッチ34の操作順序(いわゆる「押し順」)を報知するタイプのものもある。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形及び改良なども含むものである。また、本発明は、上述した実施の形態を適宜組み合わせる、又は組み替えることもできる。
10 スロットマシン(遊技機) 15 図柄表示窓
32 ベットスイッチ 33 スタートスイッチ
34 ストップスイッチ 45 回転リール
130 リール停止位置検知手段 150 フリーズ制御手段
170 操作検知手段 180 リール動作制御手段
190 表示判定手段 200 利益付与手段
220 演出制御手段(報知手段)

Claims (2)

  1. 周囲に複数の図柄が付された回転リールと、
    回転リールの図柄を視認可能な図柄表示窓とを備え、
    遊技に用いるスイッチとして少なくとも、
    回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
    回転リールの回転を停止させるためのストップスイッチと、
    予め貯留した遊技媒体を内部投入するためのベットスイッチとを備え、
    遊技媒体の直接投入又は内部投入により遊技の開始を可能とし、スタートスイッチの操作により回転リールの回転を開始させるとともに、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選を行い、該抽選の結果及びストップスイッチの操作に基づいて回転リールの回転を停止させ、当選した役を構成する図柄の組み合わせが図柄表示窓内の所定の位置に揃ったか否かの判定を行い、該判定の結果に応じて所定の利益を遊技者に付与する又は付与しないことで1回の遊技が終了する遊技機であって、
    遊技機は、
    遊技の進行を遅延させるフリーズ状態を実行するフリーズ制御手段と、
    フリーズ状態において、遊技者に前記所定の利益とは異なる他の利益を付与するための所定の表示態様を抽選により決定する表示態様決定手段と、
    フリーズ状態において、遊技機に設けられたスイッチのうち所定のスイッチの操作に応じて、回転リールが作動すリール動作制御手段とを備え
    リール動作制御手段により、回転リールが作動し、図柄表示窓内の図柄の停止表示が、表示態様決定手段により決定された前記所定の表示態様とな場合に、遊技者に前記他の利益を付与すことを特徴とする遊技機。
  2. 周囲に複数の図柄が付された回転リールと、
    回転リールの図柄を視認可能な図柄表示窓とを備え、
    遊技に用いるスイッチとして少なくとも、
    回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
    回転リールの回転を停止させるためのストップスイッチと、
    予め貯留した遊技媒体を内部投入するためのベットスイッチとを備え、
    遊技媒体の直接投入又は内部投入により遊技の開始を可能とし、スタートスイッチの操作により回転リールの回転を開始させるとともに、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選を行い、該抽選の結果及びストップスイッチの操作に基づいて回転リールの回転を停止させ、当選した役を構成する図柄の組み合わせが図柄表示窓内の所定の位置に揃ったか否かの判定を行い、該判定の結果に応じて所定の利益を遊技者に付与する又は付与しないことで1回の遊技が終了する遊技機であって、
    遊技機は、
    遊技の進行を遅延させるフリーズ状態を実行するフリーズ制御手段と、
    フリーズ状態において、遊技機に設けられたスイッチのうち所定のスイッチの操作に基づいて、回転リールに特定の回転量の作動を行わせるか否かを決定するリール動作実行決定手段と、
    リール動作実行決定手段により、回転リールに特定の回転量の作動を行わせることが決定された場合に、フリーズ状態において、特定の回転量分、回転リールが作動するリール動作制御手段とを備え、
    リール動作制御手段により、回転リールが作動し、図柄表示窓内の図柄の停止表示が所定の表示態様となる場合に、遊技者に前記所定の利益とは異なる他の利益を付与することを特徴とする遊技機。
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