JP5656130B2 - 熱転写システムおよび熱転写方法 - Google Patents

熱転写システムおよび熱転写方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5656130B2
JP5656130B2 JP2012226197A JP2012226197A JP5656130B2 JP 5656130 B2 JP5656130 B2 JP 5656130B2 JP 2012226197 A JP2012226197 A JP 2012226197A JP 2012226197 A JP2012226197 A JP 2012226197A JP 5656130 B2 JP5656130 B2 JP 5656130B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
ink ribbon
transfer
transfer device
pattern
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012226197A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014076617A (ja
Inventor
月 弘 毅 望
月 弘 毅 望
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2012226197A priority Critical patent/JP5656130B2/ja
Publication of JP2014076617A publication Critical patent/JP2014076617A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5656130B2 publication Critical patent/JP5656130B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electronic Switches (AREA)
  • Impression-Transfer Materials And Handling Thereof (AREA)

Description

本発明は、支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写システムおよび熱転写方法に関する。
インクリボンを用いて、カードなどの被転写体に文字などの像を印字する転写システムが、広く普及している。インクリボンは、帯状に延びるリボン(支持層)と、リボン上に形成され、染料等を含んだインク層と、を有している。インクリボンを用いた印字においては、印字されるべき所望の像に対応したパターンで、インクが被転写体に転写される。
この場合、インク転写済のインクリボンには、被転写体への転写によりインクが抜けた部分が、印字された像に対応したパターンで存在している。このため、インク転写済のインクリボンから、印字された像を特定することが可能である。従って、インクリボンを用いて、被転写体にID情報などの秘匿すべき情報を印字する場合、インク転写済のインクリボンの取り扱いに注意が必要となる。
このような問題に対応するため、例えば特許文献1において、インクリボンのインク層のインクを被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写装置と、インク転写済のインクリボンを巻き取る巻取部と、巻取部の近傍に設けられ、インク転写済のインクリボンを支持層側から加熱する第2転写装置とを設けた熱転写システムが提案されている。この熱転写システムによれば、第2転写装置により加熱されるインクリボンのインク層のインクを、第1転写装置における第1パターンと異なる第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写することができ、これによって、インク転写済のインクリボンから、第1転写装置における第1パターンが特定されるのを防ぐことができる。
特開2011−255564号公報
第1転写装置、第2転写装置、巻取部等はカセットに収容され、インク転写済のインクリボンを廃棄する際は、カセットが取り出される。特許文献1の熱転写システムでは、第1転写装置と第2転写装置との間に位置するインクリボンには、第2転写装置による第2パターンの転写がなされていない。そのため、カセットの取り出し後、巻取部に巻き取られたインクリボンを逆向きに送り出すと、第1転写装置と第2転写装置との間に位置するインクリボンに転写された第1パターンが、外方から視認されるおそれがあった。また、カセットには第2転写装置を出し入れするための開口部が設けられており、この開口部を介して、巻取部に巻取られたインクリボンや、第1転写装置と第2転写装置との間に位置するインクリボンに転写された第1パターンが、外方から視認されるおそれがあった。
本発明は、インク転写済のインクリボンから、印字されたパターンが特定されることを防止することができる熱転写システムおよび熱転写方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様による熱転写方法は、インクリボンを送り出す送出部と、前記送出部の下流側に配置され、前記インクリボンの支持層側に設けられた第1加熱体を有し、前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写装置と、前記第1転写装置の下流側に配置され、インク転写済の前記インクリボンを巻き取る巻取部と、前記巻取部の近傍に設けられ、インク転写済の前記インクリボンを支持層側から加熱する第2加熱体を有する第2転写装置とを備える熱転写システムを用いた熱転写方法において、前記第1転写装置を作動させて前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する工程と、前記第2転写装置を作動させて、前記インクリボンのインク層のインクを前記第1パターンと異なる第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写する工程とを備え、前記第1転写装置を停止して前記第2転写装置を作動させながら、前記巻取部によりインクリボンを前記第1転写装置から前記第2転写装置までの距離の分巻き取って熱転写を終了させることを特徴とする。
本発明の一態様による熱転写方法は、前記巻取部によりインクリボンを前記第1転写装置から前記第2転写装置までの距離だけ巻き取った後、さらに、前記巻取部によりインクリボンを所定長だけ巻き取って熱転写を終了させることを特徴とする。
本発明の一態様による熱転写方法は、前記巻取部によりインクリボンを所定長だけ巻き取る場合、前記巻取部のインクリボンの外周長に対応する長さだけ巻取ることを特徴とする。
本発明の一態様による熱転写方法は、前記巻取部によりインクリボンを所定長だけ巻取る場合、第2転写装置を作動させて、前記インクリボンのインク層のインクを第2パターンで当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写することを特徴とする。
本発明の一態様による熱転写システムは、支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写システムにおいて、前記インクリボンを送り出す送出部と、前記送出部の下流側に配置され、前記インクリボンの支持層側に設けられた第1加熱体を有し、前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写装置と、前記第1転写装置の下流側に配置され、インク転写済の前記インクリボンを巻き取る巻取部と、前記巻取部の近傍に設けられ、インク転写済の前記インクリボンを支持層側から加熱する第2加熱体を有する第2転写装置と、前記送出部、前記第1転写装置、前記巻取部、前記第2転写装置を収納するカセットと、を備え、前記第2転写装置において、前記第2加熱体により加熱されるインクリボンのインク層のインクが、前記第1パターンと異なる第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写され、前記ボックスに前記第2転写装置を出し入れする開口を設けるとともに、当該開口を開閉自在シャッタで覆うことを特徴とする。
本発明の一態様による熱転写システムは、前記巻取部において、前記インクリボンの支持層がインク層よりも外側に位置するようインクリボンが巻き取られ、前記第2加熱体は、前記巻取部に巻き取られた最外周のインクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に、最外周のインクリボンのインク層のインクを前記第2パターンで転写するよう、最外周のインクリボンを外側から加熱することを特徴とする。
本発明の一態様による熱転写システムは、前記インクリボンの終端を検知するセンサをさらに備え、前記センサが前記インクリボンの終端を検知した場合に、前記第1転写装置を停止して前記第2転写装置を作動させながら、前記巻取部によりインクリボンを前記第1転写装置から前記第2転写装置までの距離だけ巻き取って熱転写を終了させることを特徴とする。
本発明によれば、インク転写済のインクリボンから、印字されたパターンが特定されることを防止することができる。
図1は、本発明の実施の形態における熱転写システムを示す図。 図2(a)は、本発明の実施の形態において、インク転写済のインクリボンを示す図、図2(b)は、本発明の実施の形態において、インクリボンのインクが第1パターンで転写された被転写体を示す図。 図3は、図2(a)に示すインク転写済のインクリボンのIII−III線に沿った断面図。 図4は、図1の熱転写システムの巻取装置を拡大して示す図。 図5は、図4に示す巻取装置の第2転写装置の第2加熱体を矢印Vで示す方向から見た場合を示す図。 図6は、図5に示す第2加熱体およびインクリボンのVI−VI線に沿った断面図。 図7(a)(b)は、本発明の実施の形態において、外側インクリボンのインク層のインクが、内側インクリボンの支持層に第2パターンで転写される様子を示す図。 図8(a)は、図7(a)(b)に示す転写が実施された後の外側インクリボンのインク層を示す図、図8(b)は、図7(a)(b)に示す転写が実施された後の内側インクリボンの支持層を示す図。 図9は、変形例による熱転写システムを示す図。
以下、図1乃至図8を参照して、本発明の実施の形態について説明する。はじめに図1を参照して、熱転写システム10の全体構造について説明する。
熱転写システム
図1に示すように、支持層11とインク層12とを有するインクリボン13を用いて被転写体14に所望パターンでインク12aを転写する熱転写システム10は、矢印Rで示す方向にインクリボン13を送り出す送出部16と、送出部16の下流側に配置された第1転写装置17と、第1転写装置17の下流側に配置され、矢印Rで示す方向にインク転写済のインクリボン13を巻き取る巻取部21と、巻取部21の近傍に設けられ、インク転写済のインクリボン13を支持層11側から加熱する第2転写装置22と、を備えている。図1に示すように、インクリボン13は、複数のガイドロール15に沿って搬送される。ここで、図1に示す巻取部21と第2転写装置22とにより、巻取装置20が構成されている。
図1に示すように、第1転写装置17は、被転写体14を支持するプラテンロール19と、インクリボン13および被転写体14を挟んでプラテンロール19と対向するよう設けられた第1加熱体18(例えば印字ヘッド)と、を有している。図1に示すように、第1加熱体18は、インクリボン13の支持層11側に設けられている。この第1加熱体18により、インクリボン13のインク層12のインク12aがID情報に対応する所定のパターン(第1パターン)で加熱され、これによって、インクリボン13のインク層12のインク12aが被転写体14に対して第1パターンで転写される。
また、送出部16と、第1転写装置17と、巻取部21と、第2転写装置22は、全体としてカセット1内に収納されている。カセット1の上面1aのうち第2転写装置22の近傍に、第2転写装置22をカセット1内へ出し入れする開口2が設けられ、この開口2はカセット1の上面1aにヒンジ4を介して連結されたシャッタ3により開閉自在に覆われている。カセット1は、被転写体14の供給部や搬送部などを備えたIDカード作成プリンタの筐体に脱着可能に装着される。
図2(a)は、インク12aが被転写体14に第1パターンで転写された後のインクリボン13をインク層12側から見た場合を示す図であり、図2(b)は、インクリボン13のインク12aが第1パターンで転写された被転写体14を示す図である。図3は、図2(a)に示すインク転写済のインクリボン13のIII−III線に沿った断面図である。図2(a)および図3に示すように、インク転写済のインクリボン13において、インク層12は、被転写体14に転写されずに残留しているインク12aと、被転写体14に印字されたID情報に対応するインク抜け部分12bとからなる。この場合、図2(a)に示すように、インク転写済のインクリボン13におけるインク抜け部分12bのパターンは、上述の第1加熱体18における第1パターンに対応している。このため、インク抜け部分12bのパターンに基づいて、被転写体14に印字されたID情報を特定することが可能となっている。
巻取装置
次に図4を参照して、熱転写システム10の巻取装置20について詳細に説明する。上述のとおり、巻取装置20は、インク転写済のインクリボン13を巻き取るロール状の巻取部21と、巻取部20の近傍に設けられ、インク転写済のインクリボン13を支持層11側から加熱する第2転写装置(巻取装置用転写装置)22と、を有している。このうち第2転写装置22は、ロール形状の発熱体からなる第2加熱体23と、第2加熱体23を矢印Rで示す方向において回動可能に支持する支持機構(図示せず)と、を含んでいる。
(巻取部)
図4に示すように、本実施の形態の巻取部21においては、インクリボン13の支持層11がインク層12よりも外側に位置するようインクリボン13が巻き取られる。なお図4に示すように、本実施の形態において、巻取部21に巻き取られているインクリボン13のうち最外周に位置するインクリボン13が外側インクリボン13Aと称され、外側インクリボン13Aよりも内側で巻取部21に巻き取られ、外側インクリボン13Aに隣接しているインクリボン13が内側インクリボン13Bと称される。
(第2転写装置)
次に図5および図6を参照して、第2転写装置22の第2加熱体23について詳細に説明する。図5は、図4の第2加熱体23を矢印Vで示す方向から見た場合を示す図であり、図6は、図5に示す第2加熱体23およびインクリボン13のVI−VI線に沿った断面図である。なお、巻取部21にインクリボン13が巻き取られる際、巻き取られたインクリボン13は、実際には巻取部21のロール面に沿って湾曲するが、図6においては、便宜上、湾曲状態を無視してインクリボン13が描かれている。また図6においては、外側インクリボン13Aが第2加熱体23により押圧されて外側インクリボン13Aのインク層12の一部のインク12aが内側インクリボン13Bの支持層11に押し付けられる様子を説明するため、便宜上、外側インクリボン13Aと内側インクリボン13Bとの間に若干の隙間が描かれている。しかしながら、これに限られることはなく、外側インクリボン13Aと内側インクリボン13Bとが全面にわたって隙間無く接していてもよい。
図5および図6に示すように、第2加熱体23は、その外周に所定パターン(第2パターン)で配置された突起部23aを含んでいる。このため、図6に示すように、外側インクリボン13Aが第2加熱体23の突起部23aによって外側(支持層11側)から加熱および押圧されると、外側インクリボン13Aのインク層12に残留しているインク12aの一部が、第2パターンで、内側インクリボン13Bの支持層11上に転写される。なお、第2加熱体23の温度は、外側インクリボン13Aのインク層12のインク12aが全域にわたって溶融され、これによって外側インクリボン13Aと内側インクリボン13Bとが接着されるという現象が生じない程度に、低く設定されている。
ここで、第2加熱体23の突起部23aにおける第2パターンは、第1加熱体18における第1パターンとは異なるよう設定されている。このため、外側インクリボン13Aのインク層12に残留しているインク12aの一部を内側インクリボン13Bの支持層11上に転写することにより、外側インクリボン13Aのインク層12における、ID情報に対応する第1パターンからなるインク抜け部分12bのパターンを破壊することができる。このことにより、後に詳細に説明するように、インク抜け部分12bのパターンに基づいて被転写体14に印字されたID情報が特定されるのを防ぐことができる。
なお、巻取部21においては、巻き取りが進むにつれて、巻取部21により巻き取られているインクリボン13により構成されるロール体の外径が増加していく。このようなロール体の外径の増加に対応するため、第2加熱体23は、ロール体の半径方向(図4において矢印Dで示す方向)において移動可能となるよう支持機構(図示せず)により支持されている。また、このような支持機構によって第2加熱体23を支持することにより、巻取り駆動が停止されている場合や、第2加熱体23による加熱が不要な場合に、第2加熱体23を矢印D方向に移動させて、巻取部21に巻き取られているインクリボン13との接触を任意に中止することが可能となる。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。ここでは、熱転写システム10の第1転写装置17により被転写体14にID情報が印字され、その後、インク転写済の外側インクリボン13Aのインク層12のインク12aが、第2転写装置22により第2パターンで内側インクリボン13Bの支持層11上に転写される作用について説明する。
まず被転写体14を準備し、次に、被転写体14を第1転写装置17に向けて搬送する。一方、図1に示すように、インクリボン13を、送出部16から第1転写装置17に向けて送り出す。
被転写体14が第1転写装置17の第1加熱体18とプラテンロール19との間に到達すると、第1加熱体18がインクリボン13を、ID情報に対応する第1パターンで加熱しながら被転写体14に対して押し付ける。これによって、インクリボン13のインク層12のインク12aが第1パターンで被転写体14上に転写される(第1転写工程)。このことにより、被転写体14上にID情報が印字されるとともに、インクリボン13のインク層12に、ID情報に対応したインク抜け部分12bが形成される。
第1転写装置17を経た後のインク転写済のインクリボン13は、巻取装置20の巻取部21により巻き取られる。そして、巻取部21によってインク転写済のインクリボン13が巻き取られている状態において、第2転写装置22により、外側インクリボン13Aが第2パターンで加熱される(第2転写工程)。以下、図7(a)(b)および図8(a)(b)を参照して、外側インクリボン13Aが第2転写装置22により第2パターンで加熱される作用について詳細に説明する。
はじめに、図7(a)に示すように、第2転写装置22の第2加熱体23を巻取部21とともに回転させながら、外側(支持層11側)から第2加熱体23を外側インクリボン13Aに押し付ける。これによって、外側インクリボン13Aが第2加熱体23の突起部23aによって外側から加熱される。このため、外側インクリボン13Aのインク層12に残留しているインク12aの一部が、内側インクリボン13Bの支持層11上に対して、加熱されながら押し付けられる。これによって、図7(b)において符号12cにより示すように、外側インクリボン13Aのインク層12に残留しているインク12aの一部が、内側インクリボン13Bの支持層11上に転写される。
図8(a)は、第2転写装置22による転写が行われた後の外側インクリボン13Aをインク層12側から見た場合を示す図であり、図8(b)は、第2転写装置22による転写が行われた後の内側インクリボン13Bを支持層11側から見た場合を示す図である。
図8(a)に示すように、外側インクリボン13Aのインク層12には、第1転写装置17におけるID情報の印字パターンに基づく第1パターンを有するインク抜け部分12b(1)と、第2転写装置22における第2加熱体23の突起部23aの配列パターンに基づく第2パターン26を有するインク抜け部分12b(2)と、が形成されている。図8(a)に示すように、外側インクリボン13Aのインク層12には、第1パターンと第2パターン26とが混在しており、このため、ID情報に対応する第1パターンからなるインク抜け部分12b(1)のパターンが、認識不可能な程度に破壊されている。このことにより、インク抜け部分12bのパターンに基づいて被転写体14に印字されたID情報が特定されるのを防ぐことができる。
図8(b)に示すように、内側インクリボン13Bの支持層11上には、第2転写装置22によって、外側インクリボン13Aから第2パターン26でインク12cが転写されている。また図8(b)に示すように、このインク12cには、部分的に、外側インクリボン13Aのインク層12の第1パターンからなるインク抜け部分12bに基づくパターンを有するインク抜け部分12dが形成されている。しかしながら、当該インク抜け部分12dは、図8(b)に示すように、第2パターン26と重複する領域において視認されるのみであり、従って、インク抜け部分12dのパターンに基づいて、被転写体14に印字されたID情報が特定されることはない。
更に本実施の形態において、熱転写を終了させる場合、以下のような熱転写終了処理が行なわれる。
すなわち、熱転写を終了させるために第1転写装置17と第2転写装置22を同時に停止した場合、インクリボン13のうち第1転写装置17から第2転写装置22までの間の部分13aには第1パターンのみが残り、この部分13aには第2パターンが転写されることはなく、インクリボン13の部分13aから第1パターンを容易に視認することができてしまう。
そこで、本実施の形態においては、熱転写を終了させる際、まず第1転写装置17を停止して、被転写体14へのインク12aの転写を停止する。
そして巻取部21によりインクリボン13を第1転写装置17から第2転写装置22までの距離(部分13aの長さに対応する)だけ巻取り、この間、第2転写装置22を作動させる。
このようにしてインクリボン13のうち第1転写装置17から第2転写装置22までの部分13aに対して、そのインク層12に第1パターンと第2パターンの双方を転写させることができ、このことによりインクリボン13に第1パターンのみが残ることはない。
第1転写装置17を停止し、第1転写装置17から第2転写装置22までの部分13aに対して第2パターンを転写させた後、さらに巻取部21を、巻取部21のインクリボン13の最外周分だけ巻取るようにしてもよい。この場合、インクリボン13の最外周は、巻取部21により巻取られたインクリボン13の覆いカバーとして機能するため、巻取部21に巻取られたインクリボン13のパターンを視認することがより困難となる。
なお、巻取部21に巻取られたインクリボン13の最外周分とは、インクリボン13のうち第1転写装置17より上流側のうち巻取部21のインクリボン13の最外周分の長さをもつ部分13bに相当するが、インクリボン13の最外周分の長さの半分程度巻取ることにより、覆いカバーを形成してもよい。
また、巻取部21を更にインクリボン13の最外周分だけ巻取る際、第1転写装置17はもちろん停止しているが、第2転写装置22を作動させてインクリボン13に第2パターンを転写してもよく、第1転写装置17および第2転写装置22の双方を停止させてもよい。
このような熱転写終了処理を行った後、熱転写システム10の動作が停止し、カセット1を取り出したりする。
上述のようにして、巻取装置20の巻取部21により巻き取られたインク転写済のインクリボン13が、第2転写装置22により第2パターンで外側から加熱される。そして、一連のインク転写済のインクリボン13を巻取部21により巻き取るとともに、第2転写装置22により第2パターン26で外側から加熱した後、当該インクリボン13を巻取部21から取り外して廃棄する。この際、巻取部21に巻き取られているインクリボン13の間、例えば外側インクリボン13Aと内側インクリボン13Bとの間には接着処理が施されておらず、このため、インクリボン13を巻取部21から容易に取り外すことができる。従って、巻取部21を繰り返し利用することが可能である。このことにより、巻取部21がインク転写済のインクリボン13とともに廃棄される場合に比べて、インク転写済のインクリボン13を処理するためのコストを低くすることができる。
このように本実施の形態によれば、熱転写システム10は、インクリボン13を送り出す送出部16と、送出部16の下流側に配置され、インクリボン13の支持層11側に設けられた第1加熱体18を有し、インクリボン13のインク層12のインク12aを被転写体14に対して第1パターンで転写する第1転写装置17と、第1転写装置17の下流側に配置され、インク転写済のインクリボン13を巻き取る巻取部21と、巻取部21の近傍に設けられ、インク転写済のインクリボン13を支持層11側から加熱する第2加熱体23を有する第2転写装置22と、を備えている。このため、第2転写装置22により加熱される外側インクリボン13Aのインク層12のインク12aを、第1転写装置17における第1パターンと異なる第2パターン26で、外側インクリボン13Aの内側に位置する内側インクリボン13Bの支持層11に転写することができる。このことにより、インク転写済のインクリボン13から、第1転写装置17における第1パターン、すなわち被転写体14に印字されたID情報が特定されるのを防ぐことができる。
また本実施の形態によれば、熱転写を終了させる場合、まず第1転写装置17を停止して被転写体14への転写を停止する。次に巻取部21によりインクリボン13を第1転写装置17から第2転写装置22までの距離だけ巻取って第2転写装置22を作動させるため、インクリボン13に第1パターンのみが残ることはない。更に巻取部21によりインクリボン13を巻取り、インクリボン13の最外周に覆いカバーとして機能する部分を設けることができる。
さらにまた、カセット1に第2転写装置22を出し入れする開口2を設けたので、この開口2を介してカセット1内に第2転写装置22を挿着したり、カセット1内の第2転写装置22を開口2を介して外方へ容易に取り出したりすることができる。さらにまた開口2をシャッタ3で覆うことにより、巻取部21に巻取られたインクリボン13の第1パターンが外方から開口2を介して視認されることを防止できる。
上記実施形態において、第1転写装置17が第1パターンを転写した被転写体14の枚数をカウントし、カウント値が所定値に達した場合に、インクリボン13の終端が近付いたと判断し、熱転写終了処理を行うようにしてもよい。これにより、インクリボン長さが足りずに熱転写終了処理が行えなくなることを防止できる。また、カウント値を表示する表示部(図示せず)を設け、ユーザが、表示されたカウント値に基づいて、操作部(図示せず)から終了指示を入力することで、熱転写終了処理を行うようにしてもよい。また、カウント値が所定値に達した場合に、所定の発光パターンで発光したり、音を発したりして、ユーザにその旨を報知する報知部を設けてもよい。
図9に示すように、送出部16と第1転写装置17との間に、インクリボン13の終端を検知するセンサ30を設け、センサ30によるインクリボン13の終端検知に伴い熱転写終了処理を行うようにしてもよい。
例えば、インクリボン13の終端に透明フィルムを接合し、センサ30が、透過光量の違いに基づいて、インクリボン13の終端を検知する。また、インクリボン13の終端から所定の長さだけ上流の箇所に銀テープ等を貼り、センサ30が反射光に基づいて、インクリボン13の終端を検知する。
透明フィルムの長さ、又は銀テープの貼り付け箇所からインクリボン13の終端までの長さは、第1転写装置17から第2転写装置22までの距離(部分13aの長さ)に、被転写体14の1枚分の長さを加えたもの以上であることが好ましい。これにより、センサ30がインクリボン13の終端を検知した時に第1転写装置17と第2転写装置22との間に位置していたインクリボン13と、センサ30がインクリボン13の終端を検知した時に被転写体14にパターン転写していたインクリボン13とに対して、熱転写終了処理を施すことができる。
熱転写終了処理が完了するまでカセット1を保持するロック機構を備えていてもよい。
また、カセット1の脱着を検知するセンサを設け、熱転写終了処理が完了する前にカセット1が取り出された場合に、アラート(画面表示や音)を発するようにしてもよい。また、このアラート後にカセット1が装填された場合に、ユーザが、熱転写終了処理を開始(再開)するか否かを選択できるようにしてもよい。
また、上述の本実施の形態においては、ロール形状の発熱体からなる第2加熱体23を用いて説明したが、他の例として、サーマルヘッドからなる第2加熱体を設けて構成してもよい。
1 カセット
2 開口
3 シャッタ
10 熱転写システム
11 支持層
12 インク層
12a インク
12b インク抜け部分
12c 第2転写装置により支持層上に転写されたインク
13 インクリボン
13A 外側インクリボン
13B 内側インクリボン
14 被転写体
15 ガイドロール
16 送出部
17 第1転写装置
18 第1加熱体
19 プラテンロール
20 巻取装置
21 巻取部
22 第2転写装置
23 第2加熱体
23a 突起部
26 第2パターン
30 センサ

Claims (2)

  1. インクリボンを送り出す送出部と、前記送出部の下流側に配置され、前記インクリボンの支持層側に設けられた第1加熱体を有し、前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写装置と、前記第1転写装置の下流側に配置され、インク転写済の前記インクリボンを巻き取る巻取部と、前記巻取部の近傍に設けられ、インク転写済の前記インクリボンを支持層側から加熱する第2加熱体を有する第2転写装置とを備える熱転写システムを用いた熱転写方法において、
    前記第1転写装置を作動させて前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する工程と、
    前記第2転写装置を作動させて、前記インクリボンのインク層のインクを前記第1パターンと異なる第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写する工程とを備え、
    前記第1転写装置を停止して前記第2転写装置を作動させながら、前記巻取部によりインクリボンを前記第1転写装置から前記第2転写装置までの距離の分巻き取って熱転写を終了させるものであり、
    前記巻取部によりインクリボンを前記第1転写装置から前記第2転写装置までの距離だけ巻き取った後、さらに、前記巻取部によりインクリボンを所定長だけ巻き取って熱転写を終了させるものであり、
    前記巻取部によりインクリボンを所定長だけ巻き取る場合、前記巻取部のインクリボンの外周長に対応する長さだけ巻取る
    ことを特徴とする熱転写方法。
  2. インクリボンを送り出す送出部と、前記送出部の下流側に配置され、前記インクリボンの支持層側に設けられた第1加熱体を有し、前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写装置と、前記第1転写装置の下流側に配置され、インク転写済の前記インクリボンを巻き取る巻取部と、前記巻取部の近傍に設けられ、インク転写済の前記インクリボンを支持層側から加熱する第2加熱体を有する第2転写装置とを備える熱転写システムを用いた熱転写方法において、
    前記第1転写装置を作動させて前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する工程と、
    前記第2転写装置を作動させて、前記インクリボンのインク層のインクを前記第1パターンと異なる第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写する工程とを備え、
    前記第1転写装置を停止して前記第2転写装置を作動させながら、前記巻取部によりインクリボンを前記第1転写装置から前記第2転写装置までの距離の分巻き取って熱転写を終了させるものであり、
    前記巻取部によりインクリボンを前記第1転写装置から前記第2転写装置までの距離だけ巻き取った後、さらに、前記巻取部によりインクリボンを所定長だけ巻き取って熱転写を終了させるものであり、
    前記巻取部によりインクリボンを所定長だけ巻取る場合、
    第2転写装置を作動させて、前記インクリボンのインク層のインクを第2パターンで当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写する
    ことを特徴とする熱転写方法。
JP2012226197A 2012-10-11 2012-10-11 熱転写システムおよび熱転写方法 Active JP5656130B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012226197A JP5656130B2 (ja) 2012-10-11 2012-10-11 熱転写システムおよび熱転写方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012226197A JP5656130B2 (ja) 2012-10-11 2012-10-11 熱転写システムおよび熱転写方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014240116A Division JP5867837B2 (ja) 2014-11-27 2014-11-27 熱転写システムおよび熱転写方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014076617A JP2014076617A (ja) 2014-05-01
JP5656130B2 true JP5656130B2 (ja) 2015-01-21

Family

ID=50782347

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012226197A Active JP5656130B2 (ja) 2012-10-11 2012-10-11 熱転写システムおよび熱転写方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5656130B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017019242A (ja) * 2015-07-14 2017-01-26 株式会社東芝 個人情報印刷機

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03211077A (ja) * 1990-01-17 1991-09-13 Minolta Camera Co Ltd 熱転写プリンター

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014076617A (ja) 2014-05-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5645106B2 (ja) 熱転写システムまたは熱転写方法、および巻取装置または巻取方法
JP2011020769A (ja) シートの搬送機構、該搬送機構を有する記録装置、およびシートの搬送方法
JP6146656B2 (ja) 熱転写システムまたは熱転写方法
JP5867837B2 (ja) 熱転写システムおよび熱転写方法
JP5656130B2 (ja) 熱転写システムおよび熱転写方法
JP5861608B2 (ja) 熱転写システムおよび熱転写方法
JP5656129B2 (ja) 熱転写方法
JP6229934B2 (ja) 熱転写システム、熱転写方法、巻取装置、および、巻取方法
JP6996334B2 (ja) 熱転写システム
JP2024055575A (ja) 熱転写システム
JP5578402B2 (ja) 熱転写プリンタ
JP3800814B2 (ja) テープカセット
JP7037753B2 (ja) 熱転写システム
JP2014079888A (ja) 熱転写システム
JP6229407B2 (ja) 熱転写システム、熱転写方法、巻取装置、および、巻取方法
JP7275974B2 (ja) 熱転写システム
JP2024056583A (ja) 熱転写システム
JP2022102708A (ja) 熱転写システム
JP5235703B2 (ja) 印刷装置
JP6645170B2 (ja) 熱転写システム
JP2004331284A (ja) 紙送り機構
JP2015067792A (ja) 粘着テープロール
JP2011183598A (ja) インクリボンカセット
JP2022108616A (ja) 熱転写システムおよびその制御方法
JP6213778B2 (ja) 印刷物作成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140520

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20140520

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20140610

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140701

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140811

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141031

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141113

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5656130

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02