JP6229934B2 - 熱転写システム、熱転写方法、巻取装置、および、巻取方法 - Google Patents

熱転写システム、熱転写方法、巻取装置、および、巻取方法 Download PDF

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Description

本発明は、支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写システムおよび熱転写方法に関する。また、本発明は、インク転写済のインクリボンを巻き取る巻取装置および巻取方法に関する。
インクリボンを用いて、カードなどの被転写体に文字などの像を印字する転写システムが、広く普及している。インクリボンは、帯状に延びるリボン(支持層)と、インクリボン上に形成され、染料等を含んだインク層と、を有している。
インクリボンを用いた印字においては、印字されるべき所望の像に対応したパターンで、インクが被転写体に転写される。この場合、インク転写済のインクリボンには、被転写体への転写によりインクが抜けた部分が、印字された像に対応したパターンで存在している。このため、インク転写済のインクリボンから、印字された像を特定することが可能である。従って、インクリボンを用いて、被転写体にID情報などの秘匿すべき情報を印字する場合、インク転写済のインクリボンの取り扱いに注意が必要となる。
このような問題に対応するため、例えば特許文献1において、巻取部に巻き取られた最外周のインクリボンを、最外周のインクリボンの内側に位置するインクリボンに接着させる熱転写システムが提案されている。
特許文献1に記載の熱転写システムによれば、巻取部に巻き取られたインク転写済のインクリボンを一体化させることができ、これによって、インク転写済のインクリボンから、印字された像が特定されるのを防ぐことができる。
また、従来、特許文献2に記載のように、巻取部の近傍に設けられた加熱体を傾斜させて、加熱対のヘッドの密着性を向上させる熱転写システムがある。
また、従来、特許文献3に記載のように、巻取部の近傍に設けられた加熱体を有する転写装置によって、印字されるべき所望の像に対応したパターンと異なるパターンを、インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写する熱転写システムがある。
特開2007−260912号公報 特開2013−111866号公報 特開2011−255564号公報
例えば、既述の特許文献3に記載の熱転写システムにおいては、インクリボン背面にパターンを印字する場合に、パターンの印字面積率を大きくしておくと、上層側の個人情報はインク転写により見え難くなるが、下層側の基材背面へのインク転写が増加し、反転画像(白抜け画像)として判読しやすくなる傾向がある。逆に、パターンの印字面積率を小さくしておくと上層側の個人情報の撹乱性が低下する。
本発明は、以上のような課題を効果的に解決し得る熱転写システムおよび熱転写方法、並びに巻取装置および巻取方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る実施の形態は、
支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写システムにおいて、
前記インクリボンを送り出す送出部と、
前記送出部の下流側に配置され、前記インクリボンの支持層側に設けられた第1加熱体を有し、前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写装置と、
前記第1転写装置の下流側に配置され、インク転写済の前記インクリボンを巻き取る巻取部と、
前記巻取部の近傍に設けられ、前記巻取部に巻き取られたインク転写済の前記インクリボンに支持層側から当接して前記インクリボンを支持層側から加熱する第2加熱体と、
を備え、
前記第2加熱体は、インクリボンのインク層のインクが前記第1パターンと異なる第2パターンで当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写されるよう、前記インクリボンを加熱するようになっており、
前記第2加熱体は、前記第1パターンの印字面積率に応じて、少なくとも前記巻取部に巻き取られた前記インクリボンの領域うち、前記第1パターンのインク転写済の領域に対する加熱エネルギーを、変更する
ことを特徴とする熱転写システムである。
本発明の一態様に係る実施の形態の熱転写システムの前記第2加熱体は、
前記第1パターンの印字面積率が第1の閾値未満の場合には、前記インクリボンに対する加熱エネルギーを、第1の設定値にし、
前記第1パターンの印字面積率が前記第1の閾値以上場合には、前記インクリボンに対する加熱エネルギーを、前記第1の設定値よりも大きい第2の設定値にするようにしてもよい。
本発明の一態様に係る実施の形態の熱転写システムの前記第2加熱体は、
前記第1パターンの印字面積率が前記第1の閾値以上且つ第2の閾値未満の場合には、前記インクリボンに対する加熱エネルギーを、前記第2の設定値にし、
前記第1パターンの印字面積率が前記第2の閾値以上の場合には、前記インクリボンに対する加熱エネルギーを、前記第2の設定値よりも大きい第3の設定値にするようにしてもよい。
本発明の一態様に係る実施の形態の熱転写システムは、
前記第1パターンの印字面積率を取得し、前記第2加熱体の加熱エネルギーを制御する制御部をさらに備えるようにしてもよい。
本発明の一態様に係る実施の形態の熱転写システムは、
前記第2加熱体の前記インクリボンに対する加熱エネルギーを、印字文字ヒ゜ッチ毎、前記被転写体毎、または、ライン毎に変更するようにしてもよい。
本発明の一態様に係る実施の形態の熱転写システムの前記第2加熱体は、前記インクリボンに対する加熱エネルギーを、テーパー状に連続的に減少させ、または、複数ステップでデジタル的に減少さるようにしてもよい。
本発明の一態様に係る実施の形態の巻取装置は、
支持層とインク層とを有するインクリボンであって、インク層のインクが被転写体に対して第1パターンで転写されたインク転写済のインクリボンを巻き取る巻取装置において、
インク転写済の前記インクリボンを巻き取る巻取部と、
前記巻取部の近傍に設けられ、前記巻取部に巻き取られたインク転写済の前記インクリボンに支持層側から当接して前記インクリボンを加熱する巻取側加熱体と、を備え、
前記巻取側加熱体は、インクリボンのインク層のインクが前記第1パターンと異なる第2パターンで当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写されるよう、前記インクリボンを加熱し、
前記第2加熱体は、前記第1パターンの印字面積率に応じて、少なくとも前記巻取部に巻き取られた前記インクリボンの領域うち、前記第1パターンのインク転写済の領域に対する加熱エネルギーを、変更することを特徴とする巻取装置である。
本発明の一態様に係る実施の形態の熱転写方法は、
支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写方法において、
前記インクリボンを送り出す工程と、
前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写工程と、
インク転写済の前記インクリボンを巻取部によって巻き取る工程と、
前記巻取部に巻き取られたインク転写済の前記インクリボンに支持層側から巻取側加熱体を当接させ、前記巻取側加熱体によって前記インクリボンを支持層側から加熱する第2転写工程と、を備え、
前記第2転写工程において、前記巻取側加熱体は、インクリボンのインク層のインクが前記第1パターンと異なる第2パターンで当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写されるよう、前記インクリボンを加熱するものであり、前記巻取側加熱体は、前記第1パターンの印字面積率に応じて、少なくとも前記巻取部に巻き取られた前記インクリボンの領域うち、前記第1パターンのインク転写済の領域に対する加熱エネルギーを、変更する
ことを特徴とする熱転写方法である。
本発明の一態様に係る実施の形態の巻取方法は、
支持層とインク層とを有するインクリボンであって、インク層のインクが被転写体に対して第1パターンで転写されたインク転写済のインクリボンを巻き取る巻取方法において、
インク転写済の前記インクリボンを巻取部によって巻き取る工程と、
前記巻取部に巻き取られたインク転写済の前記インクリボンに支持層側から巻取側加熱体を当接させ、前記巻取側加熱体によって前記インクリボンを支持層側から加熱する工程と、を備え、
前記加熱する工程において、前記巻取側加熱体は、インクリボンのインク層のインクが前記第1パターンと異なる第2パターンで当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写されるよう、前記インクリボンを加熱するものであり、巻取側加熱体は、前記第1パターンの印字面積率に応じて、少なくとも前記巻取部に巻き取られた前記インクリボンの領域うち、前記第1パターンのインク転写済の領域に対する加熱エネルギーを、変更する
ことを特徴とする巻取方法である。
本発明によれば、巻取部の近傍に、巻取部に巻き取られたインク転写済のインクリボンに支持層側から当接してインクリボンを支持層側から加熱する第2加熱体が設けられている。第2加熱体は、インクリボンのインク層のインクが、第1パターンと異なる第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写されるよう、インクリボンを加熱する。
これにより、インク転写済のインクリボンから、第1転写装置における第1パターンが特定されるのを防ぐことができる。
さらに、本発明によれば、第2加熱体は、第1パターンの印字面積率に応じて、少なくとも巻取部に巻き取られたインクリボンの領域うち、第1パターンのインク転写済の領域に対する加熱エネルギーを、変更する。
これにより、第2パターンを変えることなく、巻取部においてインクリボンのインク転写率を容易に増減し、個人情報の撹乱性を保持することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態における熱転写システムを示す図。 図2(a)は、本発明の実施の形態において、インク転写済のインクリボンを示す図、図2(b)は、本発明の実施の形態において、インクリボンのインクが第1パターンで転写された被転写体を示す図。 図3は、図2(a)に示すインク転写済のインクリボンのIII−III線に沿った断面図。 図4は、図1の熱転写システムの巻取装置を拡大して示す図。 図5は、図4に示す巻取装置の第2加熱体を示す斜視図。 図6は、図4に示す巻取装置の第2加熱体を矢印VIで示す方向から見た場合を示す図。 図7は、図6に示す第2加熱体およびインクリボンのX−X線に沿った断面図。 図8(a)(b)は、本発明の第1の実施の形態において、外側インクリボンのインク層のインクが、内側インクリボンの支持層に第2パターンで転写される様子を示す図。 図9(a)は、転写が実施された後の外側インクリボンのインク層を示す図、図9(b)は、転写が実施された後の内側インクリボンの支持層を示す図。
第1の実施の形態
以下、図1乃至図9を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。はじめに図1を参照して、熱転写システム10の全体構造について説明する。
熱転写システム
図1に示すように、支持層11とインク層12とを有するインクリボン13を用いて被転写体14に所望パターンでインク12aを転写する熱転写システム10は、矢印Rで示す方向にインクリボン13を送り出す送出部16と、送出部16の下流側に配置された第1転写装置17と、第1転写装置17の下流側に配置され、矢印Rで示す方向にインク転写済のインクリボン13を巻き取る巻取部21と、巻取部21の近傍に設けられた第2加熱体(巻取側加熱体)22と、を備えている。図1に示すように、インクリボン13は、複数のガイドロール15に沿って搬送される。ここで、図1に示す巻取部21と第2加熱体22とにより、巻取装置20が構成されている。
図1に示すように、第1転写装置17は、被転写体14を支持するプラテンロール19と、インクリボン13および被転写体14を挟んでプラテンロール19と対向するよう設けられた第1加熱体18、例えば印字ヘッドと、を有している。図1に示すように、第1加熱体18は、インクリボン13の支持層11側に設けられている。この第1加熱体18により、インクリボン13のインク層12のインク12aがID情報に対応する所定のパターン(第1パターン)で加熱され、これによって、インクリボン13のインク層12のインク12aが被転写体14に対して第1パターンで転写される。
また、図1に示すように、熱転写システム10は、第1パターンの印字面積率(単位面積当たりの第1パターンの面積の割合)を取得し、第2加熱体22の加熱エネルギーを制御する制御部100を備える。例えば、この制御部100には、第1パターンの内容が画像情報として予め登録される。この制御部100は、例えば、個人情報管理コンピュータである。なお、この制御部100は、熱転写システム10の外部に設けられていてもよい。
図2(a)は、インク12aが被転写体14に第1パターンで転写された後のインクリボン13をインク層12側から見た場合を示す図である。また、図2(b)は、インクリボン13のインク12aが第1パターンで転写された被転写体14を示す図である。図3は、図2(a)に示すインク転写済のインクリボン13のIII−III線に沿った断面図である。
図2(a)および図3に示すように、インク転写済のインクリボン13において、インク層12は、被転写体14に転写されずに残留しているインク12aと、被転写体14に印字されたID情報に対応するインク抜け部分12bとからなる。
この場合、図2(a)に示すように、インク転写済のインクリボン13におけるインク抜け部分12bのパターンは、上述の第1加熱体18における第1パターンに対応している。このため、インク抜け部分12bのパターンに基づいて、被転写体14に印字されたID情報を特定することが可能となっている。
巻取装置
次に、図4を参照して、熱転写システム10の巻取装置20について詳細に説明する。
巻取装置20は、インク転写済のインクリボン13を巻き取るロール状の巻取部21と、巻取部20の近傍に設けられ、巻取部21に巻き取られたインク転写済のインクリボン13に支持層11側から当接してインクリボン13を支持層11側から加熱する第2加熱体(巻取側加熱体)22と、を有している。
(巻取部)
図4に示すように、本実施の形態の巻取部21においては、インクリボン13の支持層11がインク層12よりも外側に位置するようインクリボン13が巻き取られる。
なお、図4に示すように、本実施の形態において、巻取部21に巻き取られているインクリボン13のうち最外周に位置するインクリボン13が外側インクリボン13Aと称され、外側インクリボン13Aよりも内側で巻取部21に巻き取られ、外側インクリボン13Aに隣接しているインクリボン13が内側インクリボン13Bと称される。
(第2加熱体)
図4に示すように、第2加熱体22は、基板23と、基板23の端面23aに設けられた発熱体24と、を有している。また、図4に示すように、発熱体24に電流を流して発熱体24を発熱させるための駆動部25がさらに設けられていてもよい。
ここで、第2加熱体22は、第1パターンの印字面積率(単位面積当たりの第1パターンの面積の割合)に応じて、少なくとも巻取部21に巻き取られたインクリボン13の領域うち、第1パターンのインク転写済の領域に対する加熱エネルギーを、変更するようになっている。
例えば、第2加熱体22は、第1パターンの印字面積率が第1の閾値未満の場合には、インクリボン13に対する加熱エネルギーを、第1の設定値にする。一方、第2加熱体22は、第1パターンの印字面積率が第1の閾値以上場合には、インクリボン13に対する加熱エネルギーを、上記第1の設定値よりも大きい第2の設定値にする。この場合、第2加熱体22は、第1パターンの印字面積率が上記第1の閾値以上且つ上記第2の閾値未満の場合には、インクリボン13に対する加熱エネルギーを、第2の設定値するようにしてもよい。そして、第2加熱体22は、第1パターンの印字面積率が上記第2の閾値以上の場合には、インクリボン13に対する加熱エネルギーを、上記第2の設定値よりも大きい第3の設定値にするようにしてもよい。
このように、第2加熱体22は、第1パターンの印字面積率が小さい場合には、インクリボン13に対する加熱エネルギーを、小さくし、第1パターンの印字面積率が大きい場合には、インクリボン13に対する加熱エネルギーを、大きくする。
これにより、第2パターンを変えることなく、巻取部においてインクリボンのインク転写率を容易に増減し、個人情報の撹乱性を保持することができる。
なお、第2加熱体22は、インクリボン13に対する加熱エネルギーを、複数ステップでデジタル的に減少さる以外にも、テーパー状に連続的に減少させるようにしてもよい。
また、第2加熱体22のインクリボン13に対する加熱エネルギーを、印字文字ヒ゜ッチ毎、被転写体14毎、または、ライン毎に変更するようにしてもよい。
以下、このような第2加熱体22の構造および配置について、図5および図6を参照して詳細に説明する。
図5は、第2加熱体22を示す斜視図であり、図6は、図4の第2加熱体22を矢印Vで示す方向から見た場合を示す図である。なお図5および図6においては、説明の都合上、第2加熱体22の駆動部25が省略されている。
はじめに、図5を参照して、第2加熱体22の構造について説明する。
図5に示すように、第2加熱体22は、第2加熱体22の長手方向Pに平行に延びる基板23と、基板23の端面23aに設けられ、巻取部21に巻き取られたインク転写済のインクリボン13を加熱する発熱体24と、を有している。
発熱体24は、図示はしないが、第2加熱体22の長手方向Pに平行に並べられた複数の発熱区画を含んでいる。各発熱区画は、上述の駆動部25によって各々独立に駆動され得るよう構成されている。
ここで、各発熱区画の寸法および各発熱区画間の間隔は、後述する第2パターンに求められる解像度に応じて適宜設定されている。このように第2加熱体22は、一般に端面ヘッドと称されるサーマルヘッドから構成されている。好ましくは、発熱体24は、基板23の長手方向の略全域にわたって延びている。
好ましくは、図5に示すように、第2加熱体22の基板23の端面23aの角部23bは、丸みを有するよう構成されている。
基板23の端面23aの角部23bに丸みを帯びさせることにより、第2加熱体22をインクリボン13に当接させる際、巻取部21に巻き取られたインクリボン13が第2加熱体22によって損傷されたり、第2加熱体22がインクリボン13に引っかかってしまったりすることを防ぐことができる。
次に、図6を参照して、巻取部21に対する第2加熱体22の配置について説明する。
図6に示すように、第2加熱体22は、その長手方向Pが巻取部21の長手方向P(巻取部21の軸線21aの方向)に対して傾斜するよう配置されている。
ここで「傾斜」とは、第2加熱体22の長手方向Pと巻取部21の長手方向Pとの間に形成される角度θが、0度より大きく、かつ90度より小さくなっていることを意味している。巻取部21に対して第2加熱体22が配置される際の角度θは、巻取部21の具体的な形態(例えば、巻き取り開始時および巻き取り終了時における巻き径と、インクリボン13の幅との関係など)によって最適な値が異なる。一例を挙げると、巻き取り終了時における巻き径が直径54mmであり、インクリボン13の幅が56mmである場合、角度θは3度程度が適している。
なお、第2加熱体22は、その長手方向Pが巻取部21の長手方向P(巻取部21の軸線21aの方向)に対して傾斜しないように配置してもよい。
次に、図7を参照して、巻取部21に巻き取られたインク転写済のインクリボン13に第2加熱体22が当接する際の様子について説明する。
図7は、図6に示す第2加熱体23およびインクリボン13のX−X線に沿った断面図である。なお、巻取部21にインクリボン13が巻き取られる際、巻き取られたインクリボン13は、実際には巻取部21のロール面に沿って湾曲するが、図7においては、便宜上、湾曲状態を無視してインクリボン13が描かれている。また、図7においては、外側インクリボン13Aが第2加熱体22により押圧されて外側インクリボン13Aのインク層12の一部のインク12aが内側インクリボン13Bの支持層11に押し付けられる様子を説明するため、便宜上、外側インクリボン13Aと内側インクリボン13Bとの間に若干の隙間が描かれている。しかしながら、これに限られることはなく、外側インクリボン13Aと内側インクリボン13Bとが全面にわたって隙間無く接していてもよい。
図7に示すように、外側インクリボン13Aが第2加熱体22の基板23の端面23aおよび発熱体24の発熱区画24aによって外側(支持層11側)から押圧および加熱されると、外側インクリボン13Aのインク層12に残留しているインク12aの一部が、第2パターンで、内側インクリボン13Bの支持層11上に転写される。なお、発熱体24の温度は、外側インクリボン13Aのインク層12のインク12aが全域にわたって溶融され、これによって外側インクリボン13Aと内側インクリボン13Bとが接着されるという現象が生じない程度に、低く設定されている。
ここで、第2加熱体22における第2パターンは、第1加熱体18における第1パターンとは異なるよう設定されている。具体的には、第2加熱体22の発熱体24の各発熱区画24aのうち加熱される発熱区画24aのパターンが、第1加熱体18における加熱パターンとは異なるよう選択されている。
このため、外側インクリボン13Aのインク層12に残留しているインク12aの一部を内側インクリボン13Bの支持層11上に転写することにより、外側インクリボン13Aのインク層12における、ID情報に対応する第1パターンからなるインク抜け部分12bのパターンを破壊することができる。
このことにより、後に詳細に説明するように、インク抜け部分12bのパターンに基づいて被転写体14に印字されたID情報が特定されるのを防ぐことができる。なお加熱される発熱区画24aのパターンは、巻取部21に対する第2加熱体22の傾斜の程度を考慮した上で決定される。
なお、巻取部21においては、巻き取りが進むにつれて、巻取部21により巻き取られているインクリボン13により構成されるロール体の外径が増加していく。このようなロール体の外径の増加に対応するため、第2加熱体22は、第2加熱体22と巻取部21との間の間隔を調整することができる支持機構(図示せず)により移動可能に支持されていてもよい。
また、このような支持機構によって第2加熱体22を支持することにより、巻取り駆動が停止されている場合や、第2加熱体22による加熱が不要な場合に、第2加熱体22を巻取部21から遠ざけて、巻取部21に巻き取られているインクリボン13との接触を任意に中止することが可能となる。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。ここでは、熱転写システム10の第1転写装置17により被転写体14にID情報が印字され、その後、インク転写済の外側インクリボン13Aのインク層12のインク12aが、第2加熱体22により第2パターンで内側インクリボン13Bの支持層11上に転写される作用について説明する。
まず被転写体14を準備し、次に、被転写体14を第1転写装置17に向けて搬送する。一方、図1に示すように、インクリボン13を、送出部16から第1転写装置17に向けて送り出す。
被転写体14が第1転写装置17の第1加熱体18とプラテンロール19との間に到達すると、第1加熱体18がインクリボン13を、ID情報に対応する第1パターンで加熱しながら被転写体14に対して押し付ける。これによって、インクリボン13のインク層12のインク12aが第1パターンで被転写体14上に転写される(第1転写工程)。このことにより、被転写体14上にID情報が印字されるとともに、インクリボン13のインク層12に、ID情報に対応したインク抜け部分12bが形成される。
第1転写装置17を経た後のインク転写済のインクリボン13は、巻取装置20の巻取部21により巻き取られる。そして、巻取部21によってインク転写済のインクリボン13が巻き取られている状態において、第2加熱体22により、外側インクリボン13Aが第2パターンで加熱される(第2転写工程)。この第2転写工程において、既述のように、第2加熱体22は、第1パターンの印字面積率に応じて、少なくとも巻取部に巻き取られたインクリボンの領域うち、第1パターンのインク転写済の領域に対する加熱エネルギーを、変更する。例えば、既述のように、第2加熱体22は、第1パターンの印字面積率が小さい場合には、インクリボン13に対する加熱エネルギーを、小さくし、第1パターンの印字面積率が大きい場合には、インクリボン13に対する加熱エネルギーを、大きくする。
以下、図8(a)(b)および図9(a)(b)を参照して、外側インクリボン13Aが第2加熱体22により第2パターンで加熱される作用について詳細に説明する。
はじめに、図8(a)に示すように、外側(支持層11側)から第2加熱体22を外側インクリボン13Aに当接させる。この際、外側インクリボン13Aを第2加熱体22の発熱区画24aによって外側から加熱する。このため、外側インクリボン13Aのインク層12に残留しているインク12aの一部が、内側インクリボン13Bの支持層11上に対して、加熱されながら押し付けられる。これによって、図8(b)において符号12cにより示すように、外側インクリボン13Aのインク層12に残留しているインク12aの一部が、内側インクリボン13Bの支持層11上に転写される。
図9(a)は、第2加熱体22による転写が行われた後の外側インクリボン13Aをインク層12側から見た場合を示す図であり、図9(b)は、第2加熱体22による転写が行われた後の内側インクリボン13Bを支持層11側から見た場合を示す図である。図9(a)に示すように、外側インクリボン13Aのインク層12には、第1転写装置17におけるID情報の印字パターンに基づく第1パターンを有するインク抜け部分12b(1)と、第2加熱体22の各発熱区画24aの加熱パターンに基づく第2パターン26を有するインク抜け部分12b(2)と、が形成されている。図9(a)に示すように、外側インクリボン13Aのインク層12には、第1パターンと第2パターン26とが混在しており、このため、ID情報に対応する第1パターンからなるインク抜け部分12b(1)のパターンが、認識不可能な程度に破壊されている。このことにより、インク抜け部分12bのパターンに基づいて被転写体14に印字されたID情報が特定されるのを防ぐことができる。
なお、図9(a)に示すように、第2パターン26は、インク抜け部分12bのうち氏名、住所またはID番号などの特に重要なID情報のみを破壊するよう設定されていてもよい。すなわち、巻取部21に対する第2加熱体22の傾斜の程度や配置は、巻取部21に巻き取られたインクリボン13の各領域のうち少なくとも特に重要なID情報に対応するインク抜け部分12bが形成されている領域に第2加熱体22が当接するよう設定されていてもよい。
図9(b)に示すように、内側インクリボン13Bの支持層11上には、第2加熱体22によって、外側インクリボン13Aから第2パターン26でインク12cが転写されている。また図9(b)に示すように、このインク12cには、部分的に、外側インクリボン13Aのインク層12の第1パターンからなるインク抜け部分12bに基づくパターンを有するインク抜け部分12dが形成されている。しかしながら、当該インク抜け部分12dは、図9(b)に示すように、第2パターン26と重複する領域において視認されるのみであり、従って、インク抜け部分12dのパターンに基づいて、被転写体14に印字されたID情報が特定されることはない。
上述のようにして、巻取装置20の巻取部21により巻き取られたインク転写済のインクリボン13が、第2加熱体22により第2パターンで外側から加熱される。そして、一連のインク転写済のインクリボン13を巻取部21により巻き取るとともに、第2加熱体22により第2パターン26で外側から加熱した後、当該インクリボン13を巻取部21から取り外して廃棄する。この際、巻取部21に巻き取られているインクリボン13の間、例えば外側インクリボン13Aと内側インクリボン13Bとの間には接着処理が施されておらず、このため、インクリボン13を巻取部21から容易に取り外すことができる。従って、巻取部21を繰り返し利用することが可能である。
このことにより、巻取部21がインク転写済のインクリボン13とともに廃棄される場合に比べて、インク転写済のインクリボン13を処理するためのコストを低くすることができる。
また、既述のように、第2加熱体22は、第1パターンの印字面積率に応じて、少なくとも巻取部に巻き取られたインクリボンの領域うち、第1パターンのインク転写済の領域に対する加熱エネルギーを、変更する。
これにより、第2パターンを変えることなく、巻取部21においてインクリボン13のインク転写率を容易に増減し、個人情報の撹乱性を保持することができる。
以上のように本実施の形態によれば、熱転写システム10は、インクリボン13を送り出す送出部16と、送出部16の下流側に配置され、インクリボン13の支持層11側に設けられた第1加熱体18を有し、インクリボン13のインク層12のインク12aを被転写体14に対して第1パターンで転写する第1転写装置17と、第1転写装置17の下流側に配置され、インク転写済のインクリボン13を巻き取る巻取部21と、巻取部21の近傍に設けられ、巻取部21に巻き取られたインク転写済のインクリボン13に支持層11側から当接してインクリボン13を支持層11側から加熱する第2加熱体22と、第1パターンの印字面積率を取得し、第2加熱体22の加熱エネルギーを制御する制御部100とを備えている。
このため、第2加熱体22は、外側インクリボン13Aのインク層12のインク12aが、第1転写装置17における第1パターンと異なる第2パターン26で、外側インクリボン13Aの内側に位置する内側インクリボン13Bの支持層11に転写されるよう、外側インクリボン13Aを加熱することができる。
このことにより、インク転写済のインクリボン13から、第1転写装置17における第1パターン、すなわち被転写体14に印字されたID情報が特定されるのを防ぐことができる。
そして、第2加熱体22は、上述のように、第1パターンの印字面積率に応じて、少なくとも巻取部に巻き取られたインクリボン13の領域うち、第1パターンのインク転写済の領域に対する加熱エネルギーを、変更する。
これにより、第2パターンを変えることなく、巻取部21においてインクリボン13のインク転写率を容易に増減し、個人情報の撹乱性を保持することができる。
なお本実施の形態において、巻取部21に巻き取られたインクリボン13の積層体の輪郭が凹状となっている例を示した。
しかしながら、これに限られることはなく、巻取部21に巻き取られたインクリボン13の積層体の輪郭が凸状となっている場合であっても、本実施の形態による熱転写システム10および巻取装置20が適用され得る。
実施の形態は例示であり、発明の範囲はそれらに限定されない。
10 熱転写システム
11 支持層
12 インク層
12a インク
12b インク抜け部分
12c 第2加熱体により支持層上に転写されたインク
13 インクリボン
13A 外側インクリボン
13B 内側インクリボン
14 被転写体
15 ガイドロール
16 送出部
17 第1転写装置
18 第1加熱体
19 プラテンロール
20 巻取装置
21 巻取部
21a 軸線
22 第2加熱体
23 基板
23a 端面
23b 角部
24 発熱体
25 駆動部
26 第2パターン
100 制御部

Claims (10)

  1. 支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写システムにおいて、
    前記インクリボンを送り出す送出部と、
    前記送出部の下流側に配置され、前記インクリボンの支持層側に設けられた第1加熱体を有し、前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写装置と、
    前記第1転写装置の下流側に配置され、インク転写済の前記インクリボンを巻き取る巻取部と、
    前記巻取部の近傍に設けられ、前記巻取部に巻き取られたインク転写済の前記インクリボンに支持層側から当接して前記インクリボンを支持層側から加熱する第2加熱体と、
    を備え、
    前記第2加熱体は、インクリボンのインク層のインクが前記第1パターンと異なる第2パターンで当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写されるよう、前記インクリボンを加熱するようになっており、
    前記第2加熱体は、
    前記第1パターンの印字面積率が第1の閾値未満の場合には、前記インクリボンに対する加熱エネルギーを、第1の設定値にし、
    前記第1パターンの印字面積率が前記第1の閾値以上場合には、前記インクリボンに対する加熱エネルギーを、前記第1の設定値よりも大きい第2の設定値にする
    ことを特徴とする熱転写システム。
  2. 前記第2加熱体は、
    前記第1パターンの印字面積率が前記第1の閾値以上且つ第2の閾値未満の場合には、前記インクリボンに対する加熱エネルギーを、前記第2の設定値にし、
    前記第1パターンの印字面積率が前記第2の閾値以上の場合には、前記インクリボンに対する加熱エネルギーを、前記第2の設定値よりも大きい第3の設定値にする
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱転写システム。
  3. 前記第1パターンの印字面積率を取得し、前記第2加熱体の加熱エネルギーを制御する制御部をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の熱転写システム。
  4. 前記第2加熱体の前記インクリボンに対する加熱エネルギーを、印字文字ピッチ毎、前記被転写体毎、または、ライン毎に変更する
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱転写システム。
  5. 前記第2加熱体は、前記インクリボンに対する加熱エネルギーを、前記第1パターンの印字面積率が小さいほど、テーパー状に連続的に減少させ又は複数ステップでデジタル的に減少させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱転写システム。
  6. 支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写システムにおいて、
    前記インクリボンを送り出す送出部と、
    前記送出部の下流側に配置され、前記インクリボンの支持層側に設けられた第1加熱体を有し、前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写装置と、
    前記第1転写装置の下流側に配置され、インク転写済の前記インクリボンを巻き取る巻取部と、
    前記巻取部の近傍に設けられ、前記巻取部に巻き取られたインク転写済の前記インクリボンに支持層側から当接して前記インクリボンを支持層側から加熱する第2加熱体と、
    を備え、
    前記第2加熱体は、インクリボンのインク層のインクが前記第1パターンと異なる第2パターンで当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写されるよう、前記インクリボンを加熱するようになっており、
    前記第2加熱体は、前記インクリボンに対する加熱エネルギーを、前記第1パターンの印字面積率が小さいほど、テーパー状に連続的に減少させ又は複数ステップでデジタル的に減少させる
    ことを特徴とする熱転写システム。
  7. 支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写システムにおいて、
    前記インクリボンを送り出す送出部と、
    前記送出部の下流側に配置され、前記インクリボンの支持層側に設けられた第1加熱体を有し、前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写装置と、
    前記第1転写装置の下流側に配置され、インク転写済の前記インクリボンを巻き取る巻取部と、
    前記巻取部の近傍に設けられ、前記巻取部に巻き取られたインク転写済の前記インクリボンに支持層側から当接して前記インクリボンを支持層側から加熱する第2加熱体と、
    前記第1パターンの印字面積率を取得し、前記第2加熱体の加熱エネルギーを制御する制御部と、
    を備え、
    前記第2加熱体は、インクリボンのインク層のインクが前記第1パターンと異なる第2パターンで当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写されるよう、前記インクリボンを加熱するようになっており、
    前記第2加熱体は、前記第1パターンの印字面積率に応じて、少なくとも前記巻取部に巻き取られた前記インクリボンの領域うち、前記第1パターンのインク転写済の領域に対する加熱エネルギーを、変更する
    ことを特徴とする熱転写システム。
  8. 支持層とインク層とを有するインクリボンであって、インク層のインクが被転写体に対して第1パターンで転写されたインク転写済のインクリボンを巻き取る巻取装置において、
    インク転写済の前記インクリボンを巻き取る巻取部と、
    前記巻取部の近傍に設けられ、前記巻取部に巻き取られたインク転写済の前記インクリボンに支持層側から当接して前記インクリボンを加熱する巻取側加熱体と、を備え、
    前記巻取側加熱体は、インクリボンのインク層のインクが前記第1パターンと異なる第2パターンで当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写されるよう、前記インクリボンを加熱し、
    前記巻取側加熱体は、
    前記第1パターンの印字面積率が第1の閾値未満の場合には、前記インクリボンに対する加熱エネルギーを、第1の設定値にし、
    前記第1パターンの印字面積率が前記第1の閾値以上場合には、前記インクリボンに対する加熱エネルギーを、前記第1の設定値よりも大きい第2の設定値にすることを特徴とする巻取装置。
  9. 支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写方法において、
    前記インクリボンを送り出す工程と、
    前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写工程と、
    インク転写済の前記インクリボンを巻取部によって巻き取る工程と、
    前記巻取部に巻き取られたインク転写済の前記インクリボンに支持層側から巻取側加熱体を当接させ、前記巻取側加熱体によって前記インクリボンを支持層側から加熱する第2転写工程と、を備え、
    前記第2転写工程において、前記巻取側加熱体は、インクリボンのインク層のインクが前記第1パターンと異なる第2パターンで当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写されるよう、前記インクリボンを加熱するものであり、
    前記巻取側加熱体は、
    前記第1パターンの印字面積率が第1の閾値未満の場合には、前記インクリボンに対する加熱エネルギーを、第1の設定値にし、
    前記第1パターンの印字面積率が前記第1の閾値以上場合には、前記インクリボンに対する加熱エネルギーを、前記第1の設定値よりも大きい第2の設定値にする
    ことを特徴とする熱転写方法。
  10. 支持層とインク層とを有するインクリボンであって、インク層のインクが被転写体に対して第1パターンで転写されたインク転写済のインクリボンを巻き取る巻取方法において、
    インク転写済の前記インクリボンを巻取部によって巻き取る工程と、
    前記巻取部に巻き取られたインク転写済の前記インクリボンに支持層側から巻取側加熱体を当接させ、前記巻取側加熱体によって前記インクリボンを支持層側から加熱する工程と、を備え、
    前記加熱する工程において、前記巻取側加熱体は、インクリボンのインク層のインクが前記第1パターンと異なる第2パターンで当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写されるよう、前記インクリボンを加熱するものであり、
    前記巻取側加熱体は、
    前記第1パターンの印字面積率が第1の閾値未満の場合には、前記インクリボンに対する加熱エネルギーを、第1の設定値にし、
    前記第1パターンの印字面積率が前記第1の閾値以上場合には、前記インクリボンに対する加熱エネルギーを、前記第1の設定値よりも大きい第2の設定値にする
    ことを特徴とする巻取方法。
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