JP6146656B2 - 熱転写システムまたは熱転写方法 - Google Patents

熱転写システムまたは熱転写方法 Download PDF

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Description

本発明は、支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写システムまたは熱転写方法に関する。
インクリボンを用いて、カードなどの被転写体に文字などの像を印字する転写システムが、広く普及している。インクリボンは、帯状に延びるリボン(支持層)と、リボン上に形成され、染料等を含んだインク層と、を有している。インクリボンを用いた印字においては、印字されるべき所望の像に対応したパターンで、インクが被転写体に転写される。この場合、インク転写済のインクリボンには、被転写体への転写によりインクが抜けた部分が、印字された像に対応したパターンで存在している。このため、インク転写済のインクリボンから、印字された像を特定することが可能である。従って、インクリボンを用いて、被転写体にID情報などの秘匿すべき情報を印字する場合、インク転写済のインクリボンの取り扱いに注意が必要となる。
このような問題に対応するため、例えば特許文献1において、巻取部に巻き取られた最外周のインクリボンを、最外周のインクリボンの内側に位置するインクリボンに接着させる熱転写システムが提案されている。特許文献1に記載の熱転写システムによれば、巻取部に巻き取られたインク転写済のインクリボンを一体化させることができ、これによって、インク転写済のインクリボンから、印字された像が特定されるのを防ぐことができる。
特開2008−49663号公報
特許文献1に記載の熱転写システムにおいては、巻取部が、当該巻取部に巻き取られたインク転写済のインクリボンと一体化されると考えられる。このため、巻取部に巻き取られたインク転写済のインクリボンを廃棄する際、巻取部もともに廃棄されることになる。すなわち、巻取部を繰り返し利用することができず、このため、インク転写済のインクリボンを処理するためのコストが高くなってしまう。
また、特許文献1に記載の熱転写システムにおいては、巻取部に巻き取られたインク転写済のインクリボンが、内側に位置するインクリボンに接着されるため、いったん巻取部に巻き取られたインクリボンを逆向きに送り出すのは困難である。すなわち、巻取部においては、インクリボンを巻き取る方向における駆動のみが可能となっており、逆方向への駆動(いったん巻き取られたインクリボンを送り出す方向への駆動)が不可能となっていると考えられる。このため、巻取部に巻き取られる前のインクリボンが何らかの障害物にひっかかった場合に、巻取部の駆動方向を逆にすることによってインクリボンの搬送状態を改善することができないと考えられる。このように特許文献1に記載の熱転写システムにおいては、巻取部の駆動方向に関する自由度が低くなっていると考えられる。
本発明は、このような課題を効果的に解決し得る熱転写システムおよび熱転写方法を提供することを目的とする。
本発明は、支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写システムにおいて、前記インクリボンを送り出す送出部と、前記送出部の下流側に配置され、前記インクリボンの支持層側に設けられた第1加熱体を有し、前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写装置と、前記第1転写装置の下流側に配置され、インク転写済の前記インクリボンを巻き取る巻取部と、前記巻取部の近傍に設けられ、インク転写済の前記インクリボンを支持層側から加熱する第2加熱体を有する第2転写装置と、を備え、前記第2転写装置において、前記第2加熱体により加熱されるインクリボンのインク層のインクが、前記第1パターンと異なる第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写され、前記第2パターンは、少なくとも仮想的に描かれ得る輪郭線と、前記輪郭線によって囲まれた領域の内側に互いに分離するよう配置された複数の単位転写要素と、を含む、熱転写システムである。
本発明は、支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写システムにおいて、前記インクリボンを送り出す工程と、前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写工程と、インク転写済の前記インクリボンを巻き取る工程と、インク転写済の前記インクリボンを支持層側から加熱する第2転写工程と、を備え、前記第2転写工程において、支持層側から加熱されるインクリボンのインク層のインクが、前記第1パターンと異なる第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写され、前記第2パターンは、少なくとも仮想的に描かれ得る輪郭線と、前記輪郭線によって囲まれた領域の内側に互いに分離するよう配置された複数の単位転写要素と、を含む、熱転写方法である。
本発明において、前記第2パターンは、前記輪郭線によって囲まれた領域が所定の模様、文字または文字列を表すよう、構成されていてもよい。
本発明において、前記第1パターンは、文字を含んでおり、前記第2パターンは、前記輪郭線によって囲まれた領域が所定の文字または文字列を表すよう、構成されており、前記第2パターンを構成する文字または文字列の角度が、前記第1パターンの文字の角度と異なっていてもよい。
本発明において、前記第2パターンは、順に並べられた複数の単位パターンから構成されており、各単位パターンが、互いに分離するよう配置された前記複数の単位転写要素を含んでいてもよい。
本発明において、前記第2パターンは、前記単位転写要素によって占有される領域の比率が第1の比率となっている第1占有率領域と、前記単位転写要素によって占有される領域の比率が、第1の比率よりも大きい第2の比率となっている第2占有率領域と、を少なくとも含んでいてもよい。
本発明において、前記第2パターンで転写された後の前記インクリボンのインク層には、前記第2パターンに対応したインク抜け部分が形成されており、前記熱転写システムは、前記第2パターンで転写された後の前記インクリボンのインク層のインクを、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に、前記第2パターンに部分的に重なる第3パターンでさらに転写するよう構成されていてもよい。
本発明において、前記第2パターンおよび前記第3パターンはいずれも、文字または文字列を表すよう、構成されていてもよい。
本発明において、インク転写済の前記インクリボンのインク層には、前記第1パターンに対応したインク抜け部分が形成されており、前記第2転写装置は、前記第1パターンに対応した前記インク抜け部分の位置を検出する検出部と、前記検出部によって検出された前記インク抜け部分の位置に関する情報に基づいて、前記第2パターンが前記インク抜け部分に少なくとも部分的に重なるよう前記第2加熱体を制御する制御部と、をさらに有していてもよい。
本発明において、前記第2転写装置は、前記巻取部が前記インクリボンを巻き取ることによって形成されるロール体の半径方向において前記第2加熱体が移動可能となるよう、構成されていてもよい。
本発明において、前記インクリボンにおいて1つの前記被転写体に対応する面積を有する部分を単位区画と称する場合、前記第1パターンが、前記インクリボンの第1の単位区画を用いた転写と、前記インクリボンの第2の単位区画を用いた転写とによって実現されてもよい。
本発明において、前記インクリボンにおいて1つの前記被転写体に対応する面積を有する部分を単位区画と称する場合、前記第2パターンが、前記インクリボンの第1の単位区画を用いた転写と、前記インクリボンの第2の単位区画を用いた転写とによって実現されてもよい。
本発明によれば、巻取部の近傍に、インク転写済のインクリボンを支持層側から加熱する第2加熱体を有する第2転写装置が設けられている。このため、第2転写装置により加熱されるインクリボンのインク層のインクを、第1転写装置における第1パターンと異なる第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写することができる。このことにより、インク転写済のインクリボンから、第1転写装置における第1パターンが特定されるのを防ぐことができる。また本発明によれば、第2パターンは、少なくとも仮想的に描かれ得る輪郭線と、前記輪郭線によって囲まれた領域の内側において互いに分離するよう配置された複数の単位転写要素と、を含んでいる。このため、第2パターンが大きな面積にわたって連続することが抑制されている。このことにより、第2パターンによる転写に起因して内側のインクリボンと外側のインクリボンとが強く密着してしまうことを抑制することができる。このため、巻取部を回収するためにインク転写済みのインクリボンを巻取部から巻きほぐす際に、内側のインクリボンとの密着に起因して外側のインクリボンが切断されてしまうことを抑制することができる。これによって、インク転写済みのインクリボンを巻取部から巻きほぐす作業を容易化することができ、このことにより、巻取部を回収するために要する工数やコストを低減することができる。
図1は、本発明の実施の形態における熱転写システムを示す図。 図2(a)は、本発明の実施の形態において、インク転写済のインクリボンを示す図、図2(b)は、本発明の実施の形態において、インクリボンのインクが第1パターンで転写された被転写体を示す図。 図3は、図2(a)に示すインク転写済のインクリボンのIII−III線に沿った断面図。 図4は、図1の熱転写システムの巻取装置を拡大して示す図。 図5は、図4に示す巻取装置の第2転写装置の第2加熱体を矢印Vで示す方向から見た場合を示す図。 図6は、図5に示す第2加熱体およびインクリボンのVI−VI線に沿った断面図。 図7(a)(b)は、本発明の実施の形態において、外側インクリボンのインク層のインクが、内側インクリボンの支持層に第2パターンで転写される様子を示す図。 図8は、第2パターンの一例を示す平面図。 図9は、図8に示す第2パターンを拡大して示す平面図。 図10は、第2パターンでの転写が実施された後の外側インクリボンのインク層を示す図。 図11は、第2パターンでの転写が実施された後の内側インクリボンの支持層を示す図。 図12は、比較の形態において、第2パターンでの転写が実施された後の外側インクリボンのインク層を示す図。 図13は、比較の形態において、第2パターンでの転写が実施された後の内側インクリボンのインク層を示す図。 図14は、本実施の形態の変形例であって、第1パターンがインクリボンの複数の単位区画を用いて実現される例を示す平面図。 図15は、本実施の形態の変形例であって、第2パターンがインクリボンの複数の単位区画を用いて実現される例を示す平面図。 図16は、本実施の形態の変形例であって、第2パターンが文字を含む例を示す平面図。 図17は、図16に示す第2パターンを拡大して示す平面図。 図18は、本実施の形態の変形例であって、第2パターンに含まれる文字の角度が、第1パターンに含まれる文字の角度と異なる例を示す図。 図19は、本実施の形態の変形例であって、インク転写済みのインクリボンに対して、第2パターンによる転写に加えて第3パターンによる転写が実施される例を示す図。 図20は、本実施の形態の変形例であって、インク転写済みのインクリボンに対して、第2パターンによる転写に加えて第3パターンによる転写が実施される例を示す図。 図21は、本実施の形態の変形例において、様々な階調を有する第2パターンでの転写実施された後の外側インクリボンを示す平面図。 図22は、本実施の形態の変形例において、様々な階調を有する第2パターンでの転写実施された後の内側インクリボンを示す平面図。
以下、図1乃至図11を参照して、本発明の実施の形態について説明する。はじめに図1を参照して、熱転写システム10の全体構造について説明する。
熱転写システム
図1に示すように、支持層11とインク層12とを有するインクリボン13を用いて被転写体14に所望パターンでインク12aを転写する熱転写システム10は、矢印Rで示す方向にインクリボン13を送り出す送出部16と、送出部16の下流側に配置された第1転写装置17と、第1転写装置17の下流側に配置され、矢印Rで示す方向にインク転写済のインクリボン13を巻き取る巻取部21と、巻取部21の近傍に設けられ、インク転写済のインクリボン13を支持層11側から加熱する第2転写装置22と、を備えている。図1に示すように、インクリボン13は、複数のガイドロール15に沿って搬送される。ここで、図1に示す巻取部21と第2転写装置22とにより、巻取装置20が構成されている。
図1に示すように、第1転写装置17は、被転写体14を支持するプラテンロール19と、インクリボン13および被転写体14を挟んでプラテンロール19と対向するよう設けられた第1加熱体18、例えば印字ヘッドと、を有している。図1に示すように、第1加熱体18は、インクリボン13の支持層11側に設けられている。この第1加熱体18により、インクリボン13のインク層12のインク12aがID情報に対応する所定のパターン(第1パターン)で加熱され、これによって、インクリボン13のインク層12のインク12aが被転写体14に対して第1パターンで転写される。
図2(a)は、インク12aが被転写体14に第1パターンで転写された後のインクリボン13をインク層12側から見た場合を示す図であり、図2(b)は、インクリボン13のインク12aが第1パターンで転写された被転写体14を示す図である。図3は、図2(a)に示すインク転写済のインクリボン13のIII−III線に沿った断面図である。図2(a)および図3に示すように、インク転写済のインクリボン13において、インク層12は、被転写体14に転写されずに残留しているインク12aと、被転写体14に印字されたID情報に対応するインク抜け部分12bとからなる。この場合、図2(a)に示すように、インク転写済のインクリボン13におけるインク抜け部分12bのパターンは、上述の第1加熱体18における第1パターンに対応している。このため、インク抜け部分12bのパターンに基づいて、被転写体14に印字されたID情報を特定することが可能となっている。
なお本実施の形態においては、図2(a)(b)から明らかなように、被転写体14の面積と、被転写体14にID情報を印字するために用いられるインクリボン13の面積とがほぼ一致している。すなわち、インクリボン13において1つの被転写体14に対応する面積を有する部分を単位区画と称する場合、上述の第1パターンは、インクリボン13の1つの単位区画を用いた転写によって実現されている。
巻取装置
次に図4を参照して、熱転写システム10の巻取装置20について詳細に説明する。上述のとおり、巻取装置20は、インク転写済のインクリボン13を巻き取るロール状の巻取部21と、巻取部20の近傍に設けられ、インク転写済のインクリボン13を支持層11側から加熱する第2転写装置(巻取装置用転写装置)22と、を有している。このうち第2転写装置22は、ロール形状の発熱体からなる第2加熱体23と、第2加熱体23を矢印Rで示す方向において回動可能に支持する支持機構(図示せず)と、を含んでいる。
(巻取部)
図4に示すように、本実施の形態の巻取部21においては、インクリボン13の支持層11がインク層12よりも外側に位置するようインクリボン13が巻き取られる。なお図4に示すように、本実施の形態において、巻取部21に巻き取られているインクリボン13のうち最外周に位置するインクリボン13が外側インクリボン13Aと称され、外側インクリボン13Aよりも内側で巻取部21に巻き取られ、外側インクリボン13Aに隣接しているインクリボン13が内側インクリボン13Bと称される。
(第2転写装置)
次に図5および図6を参照して、第2転写装置22の第2加熱体23について詳細に説明する。図5は、図4の第2加熱体23を矢印Vで示す方向から見た場合を示す図であり、図6は、図5に示す第2加熱体23およびインクリボン13のVI−VI線に沿った断面図である。なお、巻取部21にインクリボン13が巻き取られる際、巻き取られたインクリボン13は、実際には巻取部21のロール面に沿って湾曲するが、図6においては、便宜上、湾曲状態を無視してインクリボン13が描かれている。また図6においては、外側インクリボン13Aが第2加熱体23により押圧されて外側インクリボン13Aのインク層12の一部のインク12aが内側インクリボン13Bの支持層11に押し付けられる様子を説明するため、便宜上、外側インクリボン13Aと内側インクリボン13Bとの間に若干の隙間が描かれている。しかしながら、これに限られることはなく、外側インクリボン13Aと内側インクリボン13Bとが全面にわたって隙間無く接していてもよい。
図5および図6に示すように、第2加熱体23の外周には、順に並べられた複数の突起部23aが設けられている。このため、図6に示すように、外側インクリボン13Aが第2加熱体23の突起部23aによって外側(支持層11側)から加熱および押圧されると、外側インクリボン13Aのインク層12に残留しているインク12aの一部が、第2パターンで、内側インクリボン13Bの支持層11上に転写される。
ここで、第2加熱体23の突起部23aにおける第2パターンは、第1加熱体18における第1パターンとは異なるよう設定されている。このため、外側インクリボン13Aのインク層12に残留しているインク12aの一部を内側インクリボン13Bの支持層11上に転写することにより、外側インクリボン13Aのインク層12における、ID情報に対応する第1パターンからなるインク抜け部分12bのパターンを破壊することができる。このことにより、後に詳細に説明するように、インク抜け部分12bのパターンに基づいて被転写体14に印字されたID情報が特定されるのを防ぐことができる。
なお、巻取部21においては、巻き取りが進むにつれて、巻取部21により巻き取られているインクリボン13により構成されるロール体の外径が増加していく。このようなロール体の外径の増加に対応するため、第2加熱体23は、ロール体の半径方向(図4において矢印Dで示す方向)において移動可能となるよう支持機構(図示せず)により支持されている。具体的には、第2加熱体23は、ロール体の外径の増加に応じて外方に移動するよう支持されている。これによって、第2加熱体23がインクリボン13に印加する圧力を、ロール体の外径に依らず常に一定とすることができる。また、このような支持機構によって第2加熱体23を支持することにより、巻取り駆動が停止されている場合や、第2加熱体23による加熱が不要な場合に、第2加熱体23を矢印D方向に移動させて、巻取部21に巻き取られているインクリボン13との接触を任意に中止することが可能となる。
(第2パターン)
次に図8および図9を参照して、上述の第2パターンの具体的な形状について説明する。図8は、第2パターン26を全体的に示す平面図であり、図9は、第2パターン26の単位パターン26bを拡大して示す平面図である。
上述のように、第2転写装置22によって得られる第2パターン26は、第1転写装置17によって第1パターンとは異なるように設定されている。例えば図8に示す例において、第2パターン26は、四角形の形状を有する単位パターン26bを順に並べることにより構成されている。図8に示す1つの単位パターン26bは、上述の第2加熱体23の1つの突起部23aに対応している。単位パターン26bは、図9に示すように、互いに分離するよう配置された複数の単位転写要素26cを含んでいる。各単位転写要素26cは、印刷分野におけるいわゆる「網点」に相当する寸法および形状を有するものである。例えば各単位転写要素26cは、肉眼では識別できない程度の寸法で構成されており、より具体的には、400dpi程度のドット密度で配置可能なものとなっている。本実施の形態によれば、このような単位転写要素26cを用いて第2パターン26を構成することにより、後述するように、インク転写済のインクリボン13に残っている第1パターンを十分に撹乱しながら、外側インクリボン13Aと内側インクリボン13Bとが強く密着してしまうことを防ぐことができる。
好ましくは、第2パターン26のうち単位転写要素26cによって占められている領域の比率は、インク転写済みのインクリボン13の第1パターンに対応する部分のうちインク抜け部分12bによって占められている領域の比率とほぼ等しくなっている。例えば、両者の比率の差が±20%以内になっている。これによって、第2パターン26による撹乱効果を高めることができる。
図8および図9において、第2パターン26の輪郭線26aが点線で表されている。なお図8および図9に示す輪郭線26aは、複数の単位転写要素26cの包絡線として仮想的に描かれたものである。本実施の形態による第2パターン26は、輪郭線26aによって囲まれた領域の内側に互いに分離するよう配置された複数の単位転写要素26cによって構成されるものである、と表現することもできる。
なお、単位転写要素26cを得るための突起部23aの具体的な構成が特に限られることはない。例えば、図示はしないが、各突起部23aの表面には、各々が単位転写要素26cに対応する複数の微小な突起が形成されていてもよい。または、単位転写要素26cの分布に対応した転写が生じるよう、突起部23aの表面における温度分布が適切に制御されてもよい。これらのことによって、図8および図9に示すような第2パターン26を実現することができる。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。ここでは、熱転写システム10の第1転写装置17により被転写体14にID情報が印字され、その後、インク転写済の外側インクリボン13Aのインク層12のインク12aが、第2転写装置22により第2パターンで内側インクリボン13Bの支持層11上に転写される作用について説明する。
まず被転写体14を準備し、次に、被転写体14を第1転写装置17に向けて搬送する。一方、図1に示すように、インクリボン13を、送出部16から第1転写装置17に向けて送り出す。
被転写体14が第1転写装置17の第1加熱体18とプラテンロール19との間に到達すると、第1加熱体18がインクリボン13を、ID情報に対応する第1パターンで加熱しながら被転写体14に対して押し付ける。これによって、インクリボン13のインク層12のインク12aが第1パターンで被転写体14上に転写される(第1転写工程)。このことにより、被転写体14上にID情報が印字されるとともに、インクリボン13のインク層12に、ID情報に対応したインク抜け部分12bが形成される。
第1転写装置17を経た後のインク転写済のインクリボン13は、巻取装置20の巻取部21により巻き取られる。そして、巻取部21によってインク転写済のインクリボン13が巻き取られている状態において、第2転写装置22により、外側インクリボン13Aが第2パターンで加熱される(第2転写工程)。以下、図7(a)(b)、図10および図11を参照して、外側インクリボン13Aが第2転写装置22により第2パターンで加熱される作用について詳細に説明する。
はじめに、図7(a)に示すように、第2転写装置22の第2加熱体23を巻取部21とともに回転させながら、外側(支持層11側)から第2加熱体23を外側インクリボン13Aに押し付ける。これによって、外側インクリボン13Aが第2加熱体23の突起部23aによって外側から加熱される。このため、外側インクリボン13Aのインク層12に残留しているインク12aの一部が、内側インクリボン13Bの支持層11上に対して、加熱されながら押し付けられる。これによって、図7(b)において符号12cにより示すように、外側インクリボン13Aのインク層12に残留しているインク12aの一部が、内側インクリボン13Bの支持層11上に転写される。
図10は、第2転写装置22による転写が行われた後の外側インクリボン13Aをインク層12側から見た場合を示す図であり、図11は、第2転写装置22による転写が行われた後の内側インクリボン13Bを支持層11側から見た場合を示す図である。図10に示すように、外側インクリボン13Aのインク層12には、第1転写装置17におけるID情報の印字パターンに基づく第1パターンを有するインク抜け部分12b(1)と、第2転写装置22における第2加熱体23の突起部23aの配列パターンに基づく第2パターン26を有するインク抜け部分12b(2)と、が形成されている。各インク抜け部分12b(2)は、上述の単位転写要素26cに相当する寸法で形成される。
図10に示すように、外側インクリボン13Aのインク層12には、第1パターンと第2パターン26とが混在しており、このため、ID情報に対応する第1パターンからなるインク抜け部分12b(1)のパターンが、認識不可能な程度に破壊されている。このことにより、インク抜け部分12bのパターンに基づいて被転写体14に印字されたID情報が特定されるのを防ぐことができる。
図11に示すように、内側インクリボン13Bの支持層11上には、第2転写装置22によって、外側インクリボン13Aから第2パターン26でインク12cが転写されている。また図11に示すように、このインク12cには、部分的に、外側インクリボン13Aのインク層12の第1パターンからなるインク抜け部分12bに基づくパターンを有するインク抜け部分12dが形成されている。しかしながら、当該インク抜け部分12dは、図11に示すように、第2パターン26と重複する領域において視認されるのみであり、従って、インク抜け部分12dのパターンに基づいて、被転写体14に印字されたID情報が特定されることはない。
なお図10および図11に示す例においては、説明の便宜上、インク抜け部分12b(2)の寸法およびインク抜け部分12dの寸法が、第1パターンを構成する文字の寸法の1/3〜1/2程度となっており、このため、各インク抜け部分12b(2)およびインク抜け部分12dを肉眼で認識できるようになっている。しかしながら、インク抜け部分12b(2)の寸法およびインク抜け部分12dの寸法、すなわち単位転写要素26cの寸法は、上述のように、肉眼で認識することができない程度のものとなっていてもよい。
上述のようにして、巻取装置20の巻取部21により巻き取られたインク転写済のインクリボン13が、第2転写装置22により第2パターンで外側から加熱される。そして、一連のインク転写済のインクリボン13を巻取部21により巻き取るとともに、第2転写装置22により第2パターン26で外側から加熱した後、当該インクリボン13を巻取部21から取り外して廃棄する。この際、巻取部21に巻き取られているインクリボン13の間、例えば外側インクリボン13Aと内側インクリボン13Bとの間には接着処理が施されておらず、このため、インクリボン13を巻取部21から容易に取り外すことができる。従って、巻取部21を繰り返し利用することが可能である。このことにより、巻取部21がインク転写済のインクリボン13とともに廃棄される場合に比べて、インク転写済のインクリボン13を処理するためのコストを低くすることができる。
また本実施の形態によれば、第2パターン26は、少なくとも仮想的に描かれ得る輪郭線26aと、輪郭線26aによって囲まれた領域の内側において互いに分離するよう配置された複数の単位転写要素26cと、を含んでいる。このため、第2パターン26が大きな面積にわたって連続することが抑制されている。このことにより、第2パターン26による転写に起因して内側インクリボン13Bと外側インクリボン13Aとが強く密着してしまうことを抑制することができる。このため、巻取部21を回収するためにインク転写済みのインクリボン13を巻取部21から巻きほぐす際に、内側インクリボン13Bとの密着に起因して外側インクリボン13Aが切断されてしまうことを抑制することができる。これによって、インク転写済みのインクリボン13を巻取部21から巻きほぐす作業を容易化することができ、このことにより、巻取部21を回収するために要する工数やコストを低減することができる。
このように本実施の形態によれば、巻取部21の再利用性を十分に確保しながら、インク転写済のインクリボン13からID情報が特定されるのを防ぐことができる。
好ましくは、第2転写装置22は、インク転写済みのインクリボン13のインク抜け部分12bの位置を検知し、検知した情報に基づいて、第2パターン26がインク抜け部分12bに少なくとも部分的に重なるよう、転写を実施する。これによって、第1パターンを撹乱する上で効果のない部分のインク12aを外側インクリボン13Aから内側インクリボン13Bへ転写させることを防ぐことができる。このことにより、第2パターン26による転写に起因して内側インクリボン13Bと外側インクリボン13Aとが強く密着してしまうことをさらに抑制することができる。このような選択的な転写を実施するため、第2転写装置22は図1に示すように、第1パターンに対応したインク抜け部分12bの位置を検出する検出部28と、検出部28によって検出されたインク抜け部分12bの位置に関する情報に基づいて、第2パターン26がインク抜け部分12bに少なくとも部分的に重なるよう第2加熱体23を制御する制御部と、をさらに有していてもよい。
比較の形態
次に、本実施の形態の効果を、比較の形態と比較して説明する。図12および図13は、比較の形態において、第2パターン26’での転写が実施された後の外側インクリボン13Aおよび内側インクリボン13Bを示す図である。
図12および図13に示す比較の形態において、第2パターン26’は、その輪郭線26a’の内側に位置する全てのインク12aを内側インクリボン13Bに転写するよう設定されている。図12において、外側インクリボン13Aに形成されるインク抜け部分が符号12b(2)’で表されている。
図12に示すように、外側インクリボン13Aのインク層12には、第1パターンと第2パターン26’とが混在しており、このため、ID情報に対応する第1パターンからなるインク抜け部分12b(1)のパターンが、認識不可能な程度に破壊されている。
一方、内側インクリボン13Bにおいては、図13に示すように、外側インクリボン13Aから第2パターン26’で転写されたインク12cには、被転写体14に印字されたID情報がインク抜け部分12dとして多数残っている。すなわち、ID情報のパターンが十分には破壊されていない。このため、インク抜け部分12dのパターンに基づいてID情報が特定されるおそれがある。また比較の形態においては、外側インクリボン13Aから内側インクリボン13Bへインクが大きな面積にわたって連続的に転写されている。このため、第2パターン26’による転写に起因して内側インクリボン13Bと外側インクリボン13Aとが強く密着してしまうことが考えられる。これによって、インク転写済みのインクリボン13を巻取部から巻きほぐす作業が困難になってしまうことが考えられる。
これに対して本実施の形態によれば、互いに分離するよう配置された複数の単位転写要素26cを用いて第2パターン26を構成することにより、巻取部21の再利用性を十分に確保しながら、インク転写済のインクリボン13からID情報が特定されるのを防ぐことができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(第1パターンの変形例)
上述の実施の形態において、第1パターンが、インクリボン13の1つの単位区画を用いた転写によって実現される例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図14に示すように、第1パターンが、インクリボン13の第1の単位区画13aを用いた転写と、インクリボン13の第2の単位区画13bを用いた転写と、によって実現されてもよい。例えば、はじめに、インクリボン13の第1の単位区画13aを用いた転写によって、第1パターンを構成する文字列の下半分の転写を実施する。次に、被転写体14を、インクリボン13の第2の単位区画13bと対向する位置まで移動させる(後退させる)。その後、インクリボン13の第2の単位区画13bを用いた転写によって、第1パターンを構成する文字列の上半分の転写を実施する。これらの2回の転写工程により、被転写体14には、図2(b)に示す上述の実施の形態の場合と同様にインク12aが第1パターンで転写される。一方、インクリボン13には、図14に示すように、第1パターンの文字列の上半分と下半分とがそれぞれ別の単位区画にインク抜け部分12bとして形成される。このため、1つの単位区画に第1パターンのインク抜け部分12bが全て形成される場合に比べて、被転写体14に印字されたID情報がインク抜け部分12bから特定されることを困難にすることができる。また、このインク抜け部分12bに対して上述の第2パターンでの転写をさらに実施することにより、ID情報が特定されることをより確実に防ぐことができる。なお本変形例においては、インクリボン13の2つの単位区画を利用した転写工程によって1つの第1パターンが形成される例を示したが、これに限られることはなく、インクリボン13の3つ以上の単位区画を利用した転写工程によって1つの第1パターンを形成してもよい。
(第2パターンの変形例)
また図14を参照して説明した第1パターンの変形例の場合と同様に、第2パターンも、インクリボン13の第1の単位区画13aを用いた転写と、インクリボンの第2の単位区画13bを用いた転写とによって構成されていてもよい。例えば、はじめに、インクリボン13の第1の単位区画13aを用いた転写によって、第2パターンを構成する単位パターン26bの下半分の転写を実施する。次に、第1の単位区画13aに隣接する第2の単位区画13bを用いた転写によって、第2パターンを構成する単位パターン26bの上半分の転写を実施する。これらの2回の転写工程によって、インク転写済のインクリボン13に残っている第1パターンを撹乱する効果を高めることができる。特に本変形例は、図14に示す上述の変形例の場合のように、第1パターンが、インクリボン13の第1の単位区画13aを用いた転写と、インクリボン13の第2の単位区画13bを用いた転写と、によって実現される場合と組み合わされることにより、第1パターンを撹乱する効果をより高めることができる。図15は、本変形例による第2パターンを利用して、図14に示す第1パターンを撹乱した場合を示す図である。なお本変形例においては、インクリボン13の2つの単位区画を利用した転写工程によって1つの第2パターン26が形成される例を示したが、これに限られることはなく、インクリボン13の3つ以上の単位区画を利用した転写工程によって1つの第2パターン26を形成してもよい。
また上述の実施の形態において、第2パターン26は、輪郭線26aによって囲まれた領域が特定の模様、例えば四角形を表すよう構成されている例を示した。しかしながら、第2パターン26の形態が特に限られることはなく、第1パターンに応じて様々な形態が採用され得る。例えば図16に示すように、第2パターン26は、輪郭線26aによって囲まれた領域(単位パターン26b)が所定の文字、具体的には「大」という文字を表すよう、構成されていてもよい。この場合、第2転写装置22の第2加熱体23として印字ヘッドが用いられてもよい。
図17は、図16の第2パターン26を拡大して示す平面図である。図17に示すように、本変形例においても、単位パターン26bは、互いに分離するよう配置された複数の単位転写要素26cを含んでいる。このため、インク転写済のインクリボン13に残っている第1パターンを十分に撹乱しながら、外側インクリボン13Aと内側インクリボン13Bとが強く密着してしまうことを防ぐことができる。
なお図18に示すように、第2パターン26を構成する文字の角度は、第1パターンを構成する文字の角度と異なっていてもよい。これによって、インク転写済のインクリボン13に残っている第1パターンを撹乱する効果を高めることができる。
なお図16乃至図18に示す変形例において、第2パターン26を構成する文字として「大」という文字が用いられる例を示したが、用いられる文字が特に限られることはない。また文字の寸法や配置ピッチが限られることもない。例えば図17に示す例においては、第2パターン26を構成する文字の配置ピッチPが、第1パターンに含まれる文字の配置ピッチの約2倍となっているが、これに限られることはない。
また図16乃至図18に示す変形例において、「大」という文字からなる単位パターン26bを順に並べることによって第2パターン26が構成される例を示した。すなわち、第2パターン26が同一の文字から構成される例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、第2パターン26は、様々な文字を並べて構成される文字列を含んでいてもよい。
また上述の実施の形態および各変形例において、熱転写システム10は、第2パターン26で転写された後の外側インクリボン13Aのインク層12のインク12aを、外側インクリボン13Aの内側に位置する内側インクリボン13Bの支持層11に、第2パターン26に部分的に重なる第3パターン27でさらに転写するよう、構成されていてもよい。
例えば図19には、「大」という文字の単位パターン26bからなる第2パターン26で転写された後の外側インクリボン13Aのインク層12のインク12aを、外側インクリボン13Aの内側に位置する内側インクリボン13Bの支持層11に、「日」という文字の単位パターン27bからなる第3パターン27でさらに転写した例が示されている。
また図20には、四角形の単位パターン26bからなる第2パターン26で転写された後の外側インクリボン13Aのインク層12のインク12aを、外側インクリボン13Aの内側に位置する内側インクリボン13Bの支持層11に、四角形の単位パターン27bからなる第3パターン27でさらに転写した例が示されている。すなわち、第2パターン26を構成する単位パターン26bと第3パターン27を構成する単位パターン27bとが同一である例が示されている。
いずれの例においても、第3パターン27は、互いに分離するよう配置された複数の単位転写要素27cを含んでいる。このため、インク転写済のインクリボン13に残っている第1パターンを十分に撹乱しながら、外側インクリボン13Aと内側インクリボン13Bとが強く密着してしまうことを防ぐことができる。
上述の第3パターン27での転写は、例えば、図示はしないが、外側インクリボン13Aを内側インクリボン13Bに対して第3パターン27で加熱して押圧する第3転写装置を第2転写装置22の下流側に設けることによって実現される。
第2パターン26と第3パターン27との間の相対的な位置関係が特に限られることはなく、各パターン26,27を構成する模様や文字に応じて適宜設定される。例えば図19に示す例において、第2パターン26における「大」という文字の配置ピッチおよび第3パターン27における「日」という文字の配置ピッチをいずれもPとすると、第2パターン26の「大」という文字の中心と第3パターン27の「日」という文字の中心との間の間隔はP×1/2となっている。
また上述の実施の形態および各変形例において、第2パターン26に含まれる複数の単位転写要素26cの寸法が同一である例を示した。すなわち、第2パターン26のうち単位転写要素26cによって占有される領域の比率が一定である例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、第2パターン26のうち単位転写要素26cによって占有される領域の比率が、場所によって異なっていてもよい。すなわち、第2転写装置22による転写が様々な階調で実施されてもよい。このような例について、図21および図22を参照して説明する。図21および図22はそれぞれ、本変形例において、第2転写装置22による転写が実施された後の外側インクリボン13Aおよび内側インクリボン13Bを示す平面図である。
図21に示すように、第2パターン26は、単位転写要素26cによって占有される領域の比率が第1の比率となっている第1占有領域d1と、単位転写要素26cによって占有される領域の比率が、第1の比率よりも大きい第2の比率となっている第2占有率領域d2と、単位転写要素26cによって占有される領域の比率が、第2の比率よりも大きい第3の比率となっている第3占有率領域d3と、を含んでいる。このため本変形例によれば、図21および図22に示すように、第2パターン26の濃度の階調を様々に表現することができる。これによって、インク転写済のインクリボン13に残っている第1パターンを撹乱する効果を高めることができる。
なお、上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
10 熱転写システム
11 支持層
12 インク層
12a 外側インクリボンのインク
12b 外側インクリボンのインク抜け部分
12c 内側インクリボンのインク
12d 内側インクリボンのインク抜け部分
13 インクリボン
13A 外側インクリボン
13B 内側インクリボン
13a 第1領域
13b 第2領域
14 被転写体
17 第1転写装置
18 第1加熱体
21 巻取部
22 第2転写装置
23 第2加熱体
26 第2パターン
26a 輪郭線
26b 単位パターン
26c 単位転写要素
27 第3パターン
28 検出部
29 制御部

Claims (13)

  1. 支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写システムにおいて、
    前記インクリボンを送り出す送出部と、
    前記送出部の下流側に配置され、前記インクリボンの支持層側に設けられた第1加熱体を有し、前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写装置と、
    前記第1転写装置の下流側に配置され、インク転写済の前記インクリボンを巻き取る巻取部と、
    前記巻取部の近傍に設けられ、インク転写済の前記インクリボンを支持層側から加熱する第2加熱体を有する第2転写装置と、を備え、
    前記第2転写装置において、前記第2加熱体により加熱されるインクリボンのインク層のインクが、前記第1パターンと異なる第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写され、
    前記第2パターンは、少なくとも仮想的に描かれ得る輪郭線と、前記輪郭線によって囲まれた領域の内側に互いに分離するよう配置された複数の単位転写要素と、を含
    前記第1パターンは、文字を含んでおり、
    前記第2パターンは、前記輪郭線によって囲まれた領域が所定の文字または文字列を表すよう、構成されており、
    前記第2パターンを構成する文字または文字列の角度が、前記第1パターンの文字の角度と異なっている、熱転写システム。
  2. 支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写システムにおいて、
    前記インクリボンを送り出す送出部と、
    前記送出部の下流側に配置され、前記インクリボンの支持層側に設けられた第1加熱体を有し、前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写装置と、
    前記第1転写装置の下流側に配置され、インク転写済の前記インクリボンを巻き取る巻取部と、
    前記巻取部の近傍に設けられ、インク転写済の前記インクリボンを支持層側から加熱する第2加熱体を有する第2転写装置と、を備え、
    前記第2転写装置において、前記第2加熱体により加熱されるインクリボンのインク層のインクが、前記第1パターンと異なる第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写され、
    前記第2パターンは、少なくとも仮想的に描かれ得る輪郭線と、前記輪郭線によって囲まれた領域の内側に互いに分離するよう配置された複数の単位転写要素と、を含
    前記第2パターンは、前記単位転写要素によって占有される領域の比率が第1の比率となっている第1占有率領域と、前記単位転写要素によって占有される領域の比率が、第1の比率よりも大きい第2の比率となっている第2占有率領域と、を少なくとも含む、熱転写システム。
  3. 支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写システムにおいて、
    前記インクリボンを送り出す送出部と、
    前記送出部の下流側に配置され、前記インクリボンの支持層側に設けられた第1加熱体を有し、前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写装置と、
    前記第1転写装置の下流側に配置され、インク転写済の前記インクリボンを巻き取る巻取部と、
    前記巻取部の近傍に設けられ、インク転写済の前記インクリボンを支持層側から加熱する第2加熱体を有する第2転写装置と、を備え、
    前記第2転写装置において、前記第2加熱体により加熱されるインクリボンのインク層のインクが、前記第1パターンと異なる第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写され、
    前記第2パターンは、少なくとも仮想的に描かれ得る輪郭線と、前記輪郭線によって囲まれた領域の内側に互いに分離するよう配置された複数の単位転写要素と、を含
    前記第2パターンで転写された後の前記インクリボンのインク層には、前記第2パターンに対応したインク抜け部分が形成されており、
    前記熱転写システムは、前記第2パターンで転写された後の前記インクリボンのインク層のインクを、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に、前記第2パターンに部分的に重なる第3パターンでさらに転写するよう構成されている、熱転写システム。
  4. 前記第2パターンおよび前記第3パターンはいずれも、文字または文字列を表すよう、構成されている、請求項に記載の熱転写システム。
  5. 支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写システムにおいて、
    前記インクリボンを送り出す送出部と、
    前記送出部の下流側に配置され、前記インクリボンの支持層側に設けられた第1加熱体を有し、前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写装置と、
    前記第1転写装置の下流側に配置され、インク転写済の前記インクリボンを巻き取る巻取部と、
    前記巻取部の近傍に設けられ、インク転写済の前記インクリボンを支持層側から加熱する第2加熱体を有する第2転写装置と、を備え、
    前記第2転写装置において、前記第2加熱体により加熱されるインクリボンのインク層のインクが、前記第1パターンと異なる第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写され、
    前記第2パターンは、少なくとも仮想的に描かれ得る輪郭線と、前記輪郭線によって囲まれた領域の内側に互いに分離するよう配置された複数の単位転写要素と、を含
    前記インクリボンにおいて1つの前記被転写体に対応する面積を有する部分を単位区画と称する場合、前記第1パターンが、前記インクリボンの第1の単位区画を用いた転写と、前記インクリボンの第2の単位区画を用いた転写とによって実現される、熱転写システム。
  6. 前記第2パターンが、前記インクリボンの前記第1の単位区画のうち前記第1パターンに重なる部分を用いた転写と、前記インクリボンの前記第2の単位区画のうち前記第1パターンに重なる部分を用いた転写とによって実現される、請求項に記載の熱転写システム。
  7. 前記第2パターンは、順に並べられた複数の単位パターンから構成されており、
    各単位パターンが、互いに分離するよう配置された前記複数の単位転写要素を含む、請求項1乃至のいずれか一項に記載の熱転写システム。
  8. インク転写済の前記インクリボンのインク層には、前記第1パターンに対応したインク抜け部分が形成されており、
    前記第2転写装置は、前記第1パターンに対応した前記インク抜け部分の位置を検出する検出部と、前記検出部によって検出された前記インク抜け部分の位置に関する情報に基づいて、前記第2パターンが前記インク抜け部分に少なくとも部分的に重なるよう前記第2加熱体を制御する制御部と、をさらに有する、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の熱転写システム。
  9. 前記第2転写装置は、前記巻取部が前記インクリボンを巻き取ることによって形成されるロール体の半径方向において前記第2加熱体が移動可能となるよう、構成されている、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の熱転写システム。
  10. 支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写方法において、
    前記インクリボンを送り出す工程と、
    前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写工程と、
    インク転写済の前記インクリボンを巻き取る工程と、
    インク転写済の前記インクリボンを支持層側から加熱する第2転写工程と、を備え、
    前記第2転写工程において、支持層側から加熱されるインクリボンのインク層のインクが、前記第1パターンと異なる第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写され、
    前記第2パターンは、少なくとも仮想的に描かれ得る輪郭線と、前記輪郭線によって囲まれた領域の内側に互いに分離するよう配置された複数の単位転写要素と、を含
    前記第1パターンは、文字を含んでおり、
    前記第2パターンは、前記輪郭線によって囲まれた領域が所定の文字または文字列を表すよう、構成されており、
    前記第2パターンを構成する文字または文字列の角度が、前記第1パターンの文字の角度と異なっている、熱転写方法。
  11. 支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写方法において、
    前記インクリボンを送り出す工程と、
    前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写工程と、
    インク転写済の前記インクリボンを巻き取る工程と、
    インク転写済の前記インクリボンを支持層側から加熱する第2転写工程と、を備え、
    前記第2転写工程において、支持層側から加熱されるインクリボンのインク層のインクが、前記第1パターンと異なる第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写され、
    前記第2パターンは、少なくとも仮想的に描かれ得る輪郭線と、前記輪郭線によって囲まれた領域の内側に互いに分離するよう配置された複数の単位転写要素と、を含
    前記第2パターンは、前記単位転写要素によって占有される領域の比率が第1の比率となっている第1占有率領域と、前記単位転写要素によって占有される領域の比率が、第1の比率よりも大きい第2の比率となっている第2占有率領域と、を少なくとも含む、熱転写方法。
  12. 支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写方法において、
    前記インクリボンを送り出す工程と、
    前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写工程と、
    インク転写済の前記インクリボンを巻き取る工程と、
    インク転写済の前記インクリボンを支持層側から加熱する第2転写工程と、を備え、
    前記第2転写工程において、支持層側から加熱されるインクリボンのインク層のインクが、前記第1パターンと異なる第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写され、
    前記第2パターンは、少なくとも仮想的に描かれ得る輪郭線と、前記輪郭線によって囲まれた領域の内側に互いに分離するよう配置された複数の単位転写要素と、を含
    前記第2パターンで転写された後の前記インクリボンのインク層には、前記第2パターンに対応したインク抜け部分が形成されており、
    前記熱転写方法は、前記第2パターンで転写された後の前記インクリボンのインク層のインクを、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に、前記第2パターンに部分的に重なる第3パターンで転写する工程を更に備える、熱転写方法。
  13. 支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写方法において、
    前記インクリボンを送り出す工程と、
    前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写工程と、
    インク転写済の前記インクリボンを巻き取る工程と、
    インク転写済の前記インクリボンを支持層側から加熱する第2転写工程と、を備え、
    前記第2転写工程において、支持層側から加熱されるインクリボンのインク層のインクが、前記第1パターンと異なる第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写され、
    前記第2パターンは、少なくとも仮想的に描かれ得る輪郭線と、前記輪郭線によって囲まれた領域の内側に互いに分離するよう配置された複数の単位転写要素と、を含
    前記インクリボンにおいて1つの前記被転写体に対応する面積を有する部分を単位区画と称する場合、前記第1パターンが、前記インクリボンの第1の単位区画を用いた転写と、前記インクリボンの第2の単位区画を用いた転写とによって実現される、熱転写方法。
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