JP2014079888A - 熱転写システム - Google Patents

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Abstract

【課題】インクリボンのインク抜け部分から印字されたID情報が特定されるのを防ぐことができる熱転写システムを提供する。
【解決手段】熱転写システム10は、インクリボン13を送り出す送出部16と、送出部16の下流側に配置された第1転写装置17と、第1転写装置17の下流側に配置され、インク転写済のインクリボン13を巻き取る巻取部21と、巻取部21の近傍に設けられ、インク転写済のインクリボン13を支持層11側から加熱する第2転写装置22と、を備えている。第2転写装置22は、インク転写済のインクリボン13を支持層11側から所定のパターンで加熱する第2加熱体23を有している。巻取部21は円筒状巻取コアと、巻取コア21外周に設けられ、巻取コアより軟質の円筒状弾性体とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写システムに関する。
インクリボンを用いて、カードなどの被転写体に文字などの像を印字する転写システムが、広く普及している。インクリボンは、帯状に延びるリボン(支持層)と、リボン上に形成され、染料等を含んだインク層と、を有している。インクリボンを用いた印字においては、印字されるべき所望の像に対応したパターンで、インクが被転写体に転写される。
この場合、インク転写済のインクリボンには、被転写体への転写によりインクが抜けた部分が、印字された像に対応したパターンで存在している。このため、インク転写済のインクリボンから、印字された像を特定することが可能である。従って、インクリボンを用いて、被転写体にID情報などの秘匿すべき情報を印字する場合、インク転写済のインクリボンの取り扱いに注意が必要となる。
このような問題に対応するため、例えば特許文献1において、巻取部に巻き取られた最外周のインクリボンを、最外周のインクリボンの内側に位置するインクリボンに接着させる熱転写システムが提案されている。特許文献1に記載の熱転写システムによれば、巻取部に巻き取られたインク転写済のインクリボンを一体化させることができ、これによって、インク転写済のインクリボンから、印字された像が特定されるのを防ぐことができる。
特開2008−49663号公報
特許文献1に記載の熱転写システムにおいては、巻取部が、当該巻取部に巻き取られたインク転写済のインクリボンと一体化されると考えられる。このため、巻取部に巻き取られたインク転写済のインクリボンを廃棄する際、巻取部もともに廃棄されることになる。
すなわち、巻取部を繰り返し利用することができず、このため、インク転写済のインクリボンを処理するためのコストが高くなってしまう。
また、特許文献1に記載の熱転写システムにおいては、巻取部に巻き取られたインク転写済のインクリボンが、内側に位置するインクリボンに接着されるため、いったん巻取部に巻き取られたインクリボンを逆向きに送り出すのは困難である。すなわち、巻取部においては、インクリボンを巻き取る方向における駆動のみが可能となっており、逆方向への駆動(いったん巻き取られたインクリボンを送り出す方向への駆動)が不可能となっていると考えられる。このため、巻取部に巻き取られる前のインクリボンが何らかの障害物にひっかかった場合に、巻取部の駆動方向を逆にすることによってインクリボンの搬送状態を改善することができないと考えられる。このように特許文献1に記載の熱転写システムにおいては、巻取部の駆動方向に関する自由度が低くなっていると考えられる。
本発明は、このような課題を効果的に解決し得る熱転写システムおよび熱転写方法を提供することを目的とする。
本発明は、支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写システムにおいて、前記インクリボンを送り出す送出部と、前記送出部の下流側に配置され、前記インクリボンの支持層側に設けられた第1加熱体を有し、前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写装置と、前記第1転写装置の下流側に配置され、インク転写済の前記インクリボンを巻き取る巻取部と、前記巻取部の近傍に設けられ、インク転写済の前記インクリボンを支持層側から加熱する第2加熱体を有する第2転写装置とを備え、前記第2転写装置において、前記第2加熱体により加熱されるインクリボンのインク層のインクが、前記第1パターンと異なる第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写され、前記巻取部は円筒状巻取コアと、巻取コア外周に設けられ、巻取コアより軟質の円筒状弾性体とを有することを特徴とする熱転写システムである。
本発明は、前記巻取部において、前記インクリボンの支持層がインク層よりも外側に位置するようインクリボンが巻き取られ、前記第2加熱体は、前記巻取部に巻き取られた最外周のインクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に、最外周のインクリボンのインク層のインクを前記第2パターンで転写するよう、最外周のインクリボンを外側から加熱することを特徴とする熱転写システムである。
本発明は、前記巻取部は金属製の円筒状巻取コアと、巻取コア外周に設けられた樹脂製の円筒状弾性体とを有することを特徴とする熱転写システムである。
本発明は、前記円筒状巻取コアは、軟質の樹脂と、軟質の樹脂より硬質の部材とから形成され、最内周の保持されて摺動する部分が硬質の部材で形成されていることを特徴とする熱転写システムである。
本発明は、前記円筒状巻取コアと前記円筒状弾性体は、二色成形、インサート成形またはアウトサート成形により成形されることを特徴とする熱転写システムである。
本発明によれば、巻取部は円筒状巻取コアと、巻取コア外周に設けられ、巻取コアより軟質の円筒状弾性体とを有するので、とりわけ巻取部に対してインクリボンを巻始める際、インクリボンは弾性体により支持される。このためインクリボンと第2転写装置の第2加熱体との密着性を高めて、インクリボンのインク層のインクを当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に確実に転写することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態における熱転写システムを示す図。 図2(a)は、本発明の第1の実施の形態において、インク転写済のインクリボンを示す図、図2(b)は、本発明の第1の実施の形態において、インクリボンのインクが第1パターンで転写された被転写体を示す図。 図3は、図2(a)に示すインク転写済のインクリボンのIII−III線に沿った断面図。 図4は、図1の熱転写システムの巻取装置を拡大して示す図。 図5は、図4に示す巻取装置の第2転写装置の第2加熱体を矢印Vで示す方向から見た場合を示す図。 図6は、図5に示す第2加熱体およびインクリボンのVI−VI線に沿った断面図。 図7(a)(b)は、本発明の第1の実施の形態において、外側インクリボンのインク層のインクが、内側インクリボンの支持層に第2パターンで転写される様子を示す図。 図8(a)は、図7(a)(b)に示す転写が実施された後の外側インクリボンのインク層を示す図、図8(b)は、図7(a)(b)に示す転写が実施された後の内側インクリボンの支持層を示す図。 図9は、巻取部の詳細を示す側断面図。 図10は巻取部の変形例を示す水平断面図。
以下、図1乃至図9を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。はじめに図1を参照して、熱転写システム10の全体構造について説明する。
熱転写システム
図1に示すように、支持層11とインク層12とを有するインクリボン13を用いて被転写体14に所望パターンでインク12aを転写する熱転写システム10は、矢印Rで示す方向にインクリボン13を送り出す送出部16と、送出部16の下流側に配置された第1転写装置17と、第1転写装置17の下流側に配置され、矢印Rで示す方向にインク転写済のインクリボン13を巻き取る巻取部21と、巻取部21の近傍に設けられ、インク転写済のインクリボン13を支持層11側から加熱する第2転写装置22と、を備えている。図1に示すように、インクリボン13は、複数のガイドロール15に沿って搬送される。ここで、図1に示す巻取部21と第2転写装置22とにより、巻取装置20が構成されている。
図1に示すように、第1転写装置17は、被転写体14を支持するプラテンロール19と、インクリボン13および被転写体14を挟んでプラテンロール19と対向するよう設けられた第1加熱体18、例えば印字ヘッドと、を有している。図1に示すように、第1加熱体18は、インクリボン13の支持層11側に設けられている。この第1加熱体18により、インクリボン13のインク層12のインク12aがID情報に対応する所定のパターン(第1パターン)で加熱され、これによって、インクリボン13のインク層12のインク12aが被転写体14に対して第1パターンで転写される。
また、送出部16と、第1転写装置17と、巻取部21と、第2転写装置22は、全体としてボックス1内に収納されている。ボックス1の上面1aのうち第2転写装置22の近傍に、第2転写装置22をボックス1内へ出入れする開口が設けられ、この開口2はボックス1の上面1aにヒンジ4を介して連結されたシャッタ3により開閉自在に覆われている。
図2(a)は、インク12aが被転写体14に第1パターンで転写された後のインクリボン13をインク層12側から見た場合を示す図であり、図2(b)は、インクリボン13のインク12aが第1パターンで転写された被転写体14を示す図である。図3は、図2(a)に示すインク転写済のインクリボン13のIII−III線に沿った断面図である。図2(a)および図3に示すように、インク転写済のインクリボン13において、インク層12は、被転写体14に転写されずに残留しているインク12aと、被転写体14に印字されたID情報に対応するインク抜け部分12bとからなる。この場合、図2(a)に示すように、インク転写済のインクリボン13におけるインク抜け部分12bのパターンは、上述の第1加熱体18における第1パターンに対応している。このため、インク抜け部分12bのパターンに基づいて、被転写体14に印字されたID情報を特定することが可能となっている。
巻取装置
次に図4を参照して、熱転写システム10の巻取装置20について詳細に説明する。上述のとおり、巻取装置20は、インク転写済のインクリボン13を巻き取るロール状の巻取部21と、巻取部20の近傍に設けられ、インク転写済のインクリボン13を支持層11側から加熱する第2転写装置(巻取装置用転写装置)22と、を有している。このうち第2転写装置22は、ロール形状の発熱体からなる第2加熱体23と、第2加熱体23を矢印Rで示す方向において回動可能に支持する支持機構(図示せず)と、を含んでいる。
(巻取部)
図4に示すように、本実施の形態の巻取部21においては、インクリボン13の支持層11がインク層12よりも外側に位置するようインクリボン13が巻き取られる。なお図4に示すように、本実施の形態において、巻取部21に巻き取られているインクリボン13のうち最外周に位置するインクリボン13が外側インクリボン13Aと称され、外側インクリボン13Aよりも内側で巻取部21に巻き取られ、外側インクリボン13Aに隣接しているインクリボン13が内側インクリボン13Bと称される。
次に図9により巻取部21について詳述する。
図9に示すように、巻取部21は円筒状の巻取コア21aと、巻取コア21a外周に設けられ巻取コア21aより軟質の円筒状弾性体21bとを有している。
このうち円筒状巻取コア21aは、例えばステンレス製巻取コアからなり、円筒状弾性体21bは巻取コア21aより軟質の例えばゴムなどのエラストマーからなる弾性体からなっている。
あるいは円筒状巻取コア21aを例えばポリアセタール樹脂(POM)で構成し、円筒状弾性体21bを例えばシリコンゴムで構成してもよい。
また、図10に示すように、円筒状巻取コア21aを軟質の樹脂21aと軟質の樹脂21aより硬質の部材21aとで構成し、最内周の保持されて摺動する部分を硬質の部材21aで構成するようにしてもよい。
ここで図10は図1に示す巻取部21を示す水平断面図であり、図10に示すように、巻取部21はカセット30の軸部31により支持されている。巻取部21を構成する円筒状コア21aのうち、硬質の部材21aは巻取部21の最内周にきて、使用中カセット30の軸部31と摺動する部分となる。
巻取部21を形成するには、円筒状の巻取コア21aと、巻取コア21a外周に設けられ巻取コア21aより軟質の円筒状弾性体21bとを上述の材質を用いて、二色成形、インサート成形またはアウトサート成形により一体化することで形成される。
(第2転写装置)
次に図5および図6を参照して、第2転写装置22の第2加熱体23について詳細に説明する。図5は、図4の第2加熱体23を矢印Vで示す方向から見た場合を示す図であり、図6は、図5に示す第2加熱体23およびインクリボン13のVI−VI線に沿った断面図である。なお、巻取部21にインクリボン13が巻き取られる際、巻き取られたインクリボン13は、実際には巻取部21のロール面に沿って湾曲するが、図6においては、便宜上、湾曲状態を無視してインクリボン13が描かれている。また図6においては、外側インクリボン13Aが第2加熱体23により押圧されて外側インクリボン13Aのインク層12の一部のインク12aが内側インクリボン13Bの支持層11に押し付けられる様子を説明するため、便宜上、外側インクリボン13Aと内側インクリボン13Bとの間に若干の隙間が描かれている。しかしながら、これに限られることはなく、外側インクリボン13Aと内側インクリボン13Bとが全面にわたって隙間無く接していてもよい。
図5および図6に示すように、第2加熱体23は、その外周に所定パターン(第2パターン)で配置された突起部23aを含んでいる。このため、図6に示すように、外側インクリボン13Aが第2加熱体23の突起部23aによって外側(支持層11側)から加熱および押圧されると、外側インクリボン13Aのインク層12に残留しているインク12aの一部が、第2パターンで、内側インクリボン13Bの支持層11上に転写される。なお、第2加熱体23の温度は、外側インクリボン13Aのインク層12のインク12aが全域にわたって溶融され、これによって外側インクリボン13Aと内側インクリボン13Bとが接着されるという現象が生じない程度に、低く設定されている。
ここで、第2加熱体23の突起部23aにおける第2パターンは、第1加熱体18における第1パターンとは異なるよう設定されている。このため、外側インクリボン13Aのインク層12に残留しているインク12aの一部を内側インクリボン13Bの支持層11上に転写することにより、外側インクリボン13Aのインク層12における、ID情報に対応する第1パターンからなるインク抜け部分12bのパターンを破壊することができる。このことにより、後に詳細に説明するように、インク抜け部分12bのパターンに基づいて被転写体14に印字されたID情報が特定されるのを防ぐことができる。
なお、巻取部21においては、巻き取りが進むにつれて、巻取部21により巻き取られているインクリボン13により構成されるロール体の外径が増加していく。このようなロール体の外径の増加に対応するため、第2加熱体23は、ロール体の半径方向(図4において矢印Dで示す方向)において移動可能となるよう支持機構(図示せず)により支持されている。また、このような支持機構によって第2加熱体23を支持することにより、巻取り駆動が停止されている場合や、第2加熱体23による加熱が不要な場合に、第2加熱体23を矢印D方向に移動させて、巻取部21に巻き取られているインクリボン13との接触を任意に中止することが可能となる。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。ここでは、熱転写システム10の第1転写装置17により被転写体14にID情報が印字され、その後、インク転写済の外側インクリボン13Aのインク層12のインク12aが、第2転写装置22により第2パターンで内側インクリボン13Bの支持層11上に転写される作用について説明する。
まず被転写体14を準備し、次に、被転写体14を第1転写装置17に向けて搬送する。一方、図1に示すように、インクリボン13を、送出部16から第1転写装置17に向けて送り出す。
被転写体14が第1転写装置17の第1加熱体18とプラテンロール19との間に到達すると、第1加熱体18がインクリボン13を、ID情報に対応する第1パターンで加熱しながら被転写体14に対して押し付ける。これによって、インクリボン13のインク層12のインク12aが第1パターンで被転写体14上に転写される(第1転写工程)。このことにより、被転写体14上にID情報が印字されるとともに、インクリボン13のインク層12に、ID情報に対応したインク抜け部分12bが形成される。
第1転写装置17を経た後のインク転写済のインクリボン13は、巻取装置20の巻取部21により巻き取られる。そして、巻取部21によってインク転写済のインクリボン13が巻き取られている状態において、第2転写装置22により、外側インクリボン13Aが第2パターンで加熱される(第2転写工程)。以下、図7(a)(b)および図8(a)(b)を参照して、外側インクリボン13Aが第2転写装置22により第2パターンで加熱される作用について詳細に説明する。
はじめに、図7(a)に示すように、第2転写装置22の第2加熱体23を巻取部21とともに回転させながら、外側(支持層11側)から第2加熱体23を外側インクリボン13Aに押し付ける。これによって、外側インクリボン13Aが第2加熱体23の突起部23aによって外側から加熱される。このため、外側インクリボン13Aのインク層12に残留しているインク12aの一部が、内側インクリボン13Bの支持層11上に対して、加熱されながら押し付けられる。これによって、図7(b)において符号12cにより示すように、外側インクリボン13Aのインク層12に残留しているインク12aの一部が、内側インクリボン13Bの支持層11上に転写される。
図8(a)は、第2転写装置22による転写が行われた後の外側インクリボン13Aをインク層12側から見た場合を示す図であり、図8(b)は、第2転写装置22による転写が行われた後の内側インクリボン13Bを支持層11側から見た場合を示す図である。
図8(a)に示すように、外側インクリボン13Aのインク層12には、第1転写装置17におけるID情報の印字パターンに基づく第1パターンを有するインク抜け部分12b(1)と、第2転写装置22における第2加熱体23の突起部23aの配列パターンに基づく第2パターン26を有するインク抜け部分12b(2)と、が形成されている。図8(a)に示すように、外側インクリボン13Aのインク層12には、第1パターンと第2パターン26とが混在しており、このため、ID情報に対応する第1パターンからなるインク抜け部分12b(1)のパターンが、認識不可能な程度に破壊されている。このことにより、インク抜け部分12bのパターンに基づいて被転写体14に印字されたID情報が特定されるのを防ぐことができる。
図8(b)に示すように、内側インクリボン13Bの支持層11上には、第2転写装置22によって、外側インクリボン13Aから第2パターン26でインク12cが転写されている。また図8(b)に示すように、このインク12cには、部分的に、外側インクリボン13Aのインク層12の第1パターンからなるインク抜け部分12bに基づくパターンを有するインク抜け部分12dが形成されている。しかしながら、当該インク抜け部分12dは、図8(b)に示すように、第2パターン26と重複する領域において視認されるのみであり、従って、インク抜け部分12dのパターンに基づいて、被転写体14に印字されたID情報が特定されることはない。
ところで、上述のように巻取部21は円筒状巻取コア21aと、巻取コア21a外周に設けられた軟質の円筒状弾性体21bとを有している(図9参照)。
巻取部21に対してインクリボン13を巻始める際、インクリボン13は巻取部21により支持されることになる。この場合、巻取部21を単一の樹脂で成形すると、巻取部21の表面に成形歪みによる凹凸が生じ易くなり、インクリボン13の巻始め時に第2転写装置22の第2加熱体23がインクリボン13に対して適切に当接することができず、まだら模様のような転写不良が生じることがある。この場合は、インクリボン13に対して第2加熱体23から第2パターンを適切に転写することはむずかしい。
これに対して本発明によれば、巻取部21は円筒状巻取コア21aと、巻取コア21a外周に設けられた軟質の円筒状弾性体21bとを有するため、インクリボン13の巻始め時において、外側インクリボン13Aと第2転写装置22の第2加熱体23との密着性を高めることができ、外側インクリボン13Aのインク層12のインクを第2パターンで内側インクリボン13Bの支持層11上に確実に転写することができる。
また本発明において、巻取部21は円筒状巻取コア21aと、巻取コア21aとは別材料を有する軟質の円筒状弾性体21bとを有するため、例え、巻取コア21aの表面の円筒度あるいは平滑性が低くても、この円筒度の低下あるいは平滑性の低下を円筒状弾性体21bにより吸収することができ、巻取コア21aを成形する際、高い成形精度が要求されることはない。
ところで本実施の形態において、熱転写を終了させる場合、以下のような操作が行なわれる。
すなわち、熱転写を終了させるために第1転写装置17と第2転写装置22を同時に停止した場合、インクリボン13のうち第1転写装置17から第2転写装置22までの間の部分13aには第1パターンのみが残り、この部分13aには第2パターンが転写されることはなく、インクリボン13の部分13aから第1パターンを容易に視認することができてしまう。
そこで、本実施の形態においては、熱転写を終了させる際、まず第1転写装置17を停止して、被転写体14へのインク12aの転写を停止する。
そして巻取部21によりインクリボン13を第1転写装置17から第2転写装置22までの距離(部分13aの長さに対応する)だけ巻取り、この間、第2転写装置22を作動させる。
このようにしてインクリボン13のうち第1転写装置17から第2転写装置22までの部分13aに対して、そのインク層12に第1パターンと第2パターンの双方を転写させることができ、このことによりインクリボン13に第1パターンのみが残ることはない。
次に巻取部21を更に、巻取部21のインクリボン13の最外周分だけ巻取る。この場合、インクリボン13の最外周は、巻取部21により巻取られたインクリボン13の覆いカバーとして機能するため、巻取部21に巻取られたインクリボン13のパターンを視認することがより困難となる。
なお、巻取部21に巻取られたインクリボン13の最外周分とは、インクリボン13のうち第1転写装置17より上流側のうち巻取部21のインクリボン13の最外周分の長さをもつ部分13bに相当するが、インクリボン13の最外周分の長さの半分程度巻取ることにより、覆いカバーを形成してもよい。
また、巻取部21を更にインクリボン13の最外周分だけ巻取る際、第1転写装置17はもちろん停止しているが、第2転写装置22を作動させてインクリボン13に第2パターンを転写してもよく、第1転写装置17および第2転写装置22の双方を停止させてもよい。
このようにして熱転写システム10を用いた熱転写が終了する。
上述のようにして、巻取装置20の巻取部21により巻き取られたインク転写済のインクリボン13が、第2転写装置22により第2パターンで外側から加熱される。そして、一連のインク転写済のインクリボン13を巻取部21により巻き取るとともに、第2転写装置22により第2パターン26で外側から加熱した後、当該インクリボン13を巻取部21から取り外して廃棄する。この際、巻取部21に巻き取られているインクリボン13の間、例えば外側インクリボン13Aと内側インクリボン13Bとの間には接着処理が施されておらず、このため、インクリボン13を巻取部21から容易に取り外すことができる。従って、巻取部21を繰り返し利用することが可能である。このことにより、巻取部21がインク転写済のインクリボン13とともに廃棄される場合に比べて、インク転写済のインクリボン13を処理するためのコストを低くすることができる。
このように本実施の形態によれば、熱転写システム10は、インクリボン13を送り出す送出部16と、送出部16の下流側に配置され、インクリボン13の支持層11側に設けられた第1加熱体18を有し、インクリボン13のインク層12のインク12aを被転写体14に対して第1パターンで転写する第1転写装置17と、第1転写装置17の下流側に配置され、インク転写済のインクリボン13を巻き取る巻取部21と、巻取部21の近傍に設けられ、インク転写済のインクリボン13を支持層11側から加熱する第2加熱体23を有する第2転写装置22と、を備えている。このため、第2転写装置22により加熱される外側インクリボン13Aのインク層12のインク12aを、第1転写装置17における第1パターンと異なる第2パターン26で、外側インクリボン13Aの内側に位置する内側インクリボン13Bの支持層11に転写することができる。このことにより、インク転写済のインクリボン13から、第1転写装置17における第1パターン、すなわち被転写体14に印字されたID情報が特定されるのを防ぐことができる。
また本実施の形態によれば、熱転写を終了させる場合、まず第1転写装置17を停止して被転写体14への転写を停止する。次に巻取部21によりインクリボン13を第1転写装置17から第2転写装置22までの距離だけ巻取って第2転写装置22を作動させるため、インクリボン13に第1パターンのみが残ることはない。更に巻取部21によりインクリボン13を巻取り、インクリボン13の最外周に覆いカバーとして機能する部分を設けることができる。
さらにまた、ボックス1に第2転写装置22を出入れする開口2を設けたので、この開口2を介してボックス1内に第2転写装置22を挿着したり、ボックス1内の第2転写装置22を開口2を介して外方へ容易に取出すことができる。さらにまた開口2をシャッター3で覆うことにより、巻取部21に巻取られたインクリボン13の第1パターンが外方から開口2を介して視認されることを防止できる。
さらにまた巻取部21は円筒状巻取コア21aと、巻取コア外周に設けられた巻取コア21aにより軟質の円筒状弾性体21bとを有するため、巻取部21に対してインクリボン13を巻始める際、インクリボン13を弾性体21bにより支持することができる。このため、外側インクリボン13Aと第2転写装置22の第2加熱体23との密着性を高めて、外側インクリボン13Aのインク層12のインクを内側インクリボン13Bの支持層11に確実に転写することができる。
また、上述の本実施の形態においては、ロール形状の発熱体からなる第2加熱体23を用いて説明したが、他の例として、サーマルヘッドからなる第2加熱体を設けて構成してもよい。
10 熱転写システム
11 支持層
12 インク層
12a インク
12b インク抜け部分
12c 第2転写装置により支持層上に転写されたインク
13 インクリボン
13A 外側インクリボン
13B 内側インクリボン
14 被転写体
15 ガイドロール
16 送出部
17 第1転写装置
18 第1加熱体
19 プラテンロール
20 巻取装置
21 巻取部
21a 円筒状巻取コア
21a 軟質の樹脂
21a 硬質の部材
21b 円筒状弾性体
22 第2転写装置
23 第2加熱体
23a 突起部
26 第2パターン

Claims (5)

  1. 支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写システムにおいて、
    前記インクリボンを送り出す送出部と、
    前記送出部の下流側に配置され、前記インクリボンの支持層側に設けられた第1加熱体を有し、前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写装置と、
    前記第1転写装置の下流側に配置され、インク転写済の前記インクリボンを巻き取る巻取部と、
    前記巻取部の近傍に設けられ、インク転写済の前記インクリボンを支持層側から加熱する第2加熱体を有する第2転写装置とを備え、
    前記第2転写装置において、前記第2加熱体により加熱されるインクリボンのインク層のインクが、前記第1パターンと異なる第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写され、
    前記巻取部は円筒状巻取コアと、巻取コア外周に設けられ巻取コアより軟質の円筒状弾性体とを有することを特徴とする熱転写システム。
  2. 前記巻取部において、前記インクリボンの支持層がインク層よりも外側に位置するようインクリボンが巻き取られ、
    前記第2加熱体は、前記巻取部に巻き取られた最外周のインクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に、最外周のインクリボンのインク層のインクを前記第2パターンで転写するよう、最外周のインクリボンを外側から加熱することを特徴とする請求項1に記載の熱転写システム。
  3. 前記巻取部は金属製の円筒状巻取コアと、巻取コア外周に設けられた樹脂製の円筒状弾性体とを有することを特徴とする請求項1または2に記載の熱転写システム。
  4. 前記円筒状巻取コアは、軟質の樹脂と、軟質の樹脂より硬質の部材とから形成され、
    最内周の保持されて摺動する部分が硬質の部材で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の熱転写システム。
  5. 前記円筒状巻取コアと前記円筒状弾性体は、二色成形、インサート成形またはアウトサート成形により成形されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の熱転写システム。
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