JP5656103B2 - 内容物充填方法、内容物充填システム、および内容物入ボトル - Google Patents

内容物充填方法、内容物充填システム、および内容物入ボトル Download PDF

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Description

本発明は、内容物充填方法、内容物充填システム、および内容物入ボトルに係り、とりわけボトル内の初期酸素量を減らすことにより、内容物の酸化劣化を抑制することが可能な内容物充填方法、内容物充填システム、および内容物入ボトルに関する。
近年、プラスチックボトルに使用されるプラスチック材料の使用量を減らすことにより、プラスチックボトルを軽量化することが望まれている。しかしながら、プラスチックボトルを軽量化することは、プラスチックボトルの強度および内容物保存(酸素バリア)性を低下させることに繋がる。
このため、内容物保存(酸素バリア)性を高めるために、プラスチックボトルを構成する材料に酸素遮断性や酸素吸収機能性を有する材料をブレンドしたり、プラスチックボトルを多層化することにより、プラスチックボトルのガスバリア性を高める(内容物の経時酸化を抑制する)技術が使用されている。
また、内容物を充填した後、プラスチックボトル内のヘッドスペース中の酸素を不活性ガスによって置換することにより、ヘッドスペース中の酸素を除去する(内容物の初期酸化を抑制する)充填包装技術が存在する(特許文献1)。
他方、特許文献2には、不活性ガスと洗浄水(リンス水)とを混合した状態で空ボトル内に注入させる技術が示されている。
特開2008−155943号公報 特開2002−301441号公報
しかしながら、特許文献1のように、内容物入りのボトルのヘッドスペース中に不活性ガスを吹きかけ、不活性ガスにより酸素を置換することを行うのみでは、そのガス置換率に限界が存在する。とりわけ内容物の種類によっては、充填時に周囲の空気を巻き込み、泡立ち易く、かつこの泡が消えにくいものもある。このような泡立ちやすい内容物が充填されているボトルの場合、ヘッドスペース中の酸素を不活性ガスにより置換する際、ヘッドスペースのうち泡の外部の空間(液面上方空間)に存在する酸素を置換することはできるが、泡の内部に存在する酸素を置換することはできない。このような、泡内部に存在する酸素は、一定時間の経過後、泡の消滅とともにヘッドスペース中に放出されるため、結果的にヘッドスペース中の酸素量が上昇してしまうことになる。
他方、特許文献2においては、不活性ガスを注入する工程と洗浄水(リンス水)を注入する工程とが区別されていないため、洗浄水(リンス水)の水切りを十分に行うことが難しいと考えられる。すなわち、リンス水と不活性ガスとがスプレー状に吹き出してしまうため、リンス水がボトル内壁にミスト状に残り、水切りが難しくなると考えられる。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、とりわけホット充填システムにおいてボトル内に最初から存在する酸素量を減らし、内容物の酸化劣化を抑制することが可能な内容物充填方法、内容物充填システム、および内容物入ボトルを提供することを目的とする。
本発明は、口部と、ボトル本体とを有するボトルに対して内容物を充填する内容物充填方法において、ボトルの口部を下方に向けた状態で、口部からボトル本体内へ下方から上方へ向けて不活性ガスのみを供給してボトル本体内を不活性ガスで置換する不活性ガス置換工程と、口部からボトル本体内へ60℃〜95℃の温度で内容物を充填する内容物充填工程とを備えたことを特徴とする内容物充填方法である。
本発明は、不活性ガス置換工程の前に、口部からボトル本体内へリンス水を供給するリンス工程が設けられていることを特徴とする内容物充填方法である。
本発明は、内容物充填工程の後、口部にキャップを装着するキャップ装着工程が設けられていることを特徴とする内容物充填方法である。
本発明は、キャップ装着工程の後、ボトル本体内を殺菌する殺菌工程が設けられていることを特徴とする内容物充填方法である。
本発明は、不活性ガス置換工程の際ボトル本体内に導入された不活性ガスにより、内容物充填工程の際、ボトル本体内に充填された内容物に、内部に不活性ガスを収納した泡が生じることを特徴とする内容物充填方法である。
本発明は、内容物は、茶飲料、機能性飲料、特定保健用食品飲料、または嗜好飲料からなる流動体を含むことを特徴とする内容物充填方法である。
本発明は、不活性ガス置換工程から内容物充填工程までの間が0.5秒〜20秒で行われることを特徴とする内容物充填方法である。
本発明は、ボトルのボトル本体は、胴部と、陥没部が形成された底部とを有し、陥没部に、放射状に延びる複数の突起が形成されていることを特徴とする内容物充填方法である。
本発明は、ボトルのボトル本体は、胴部と、ペタロイド形状からなる底部とを有することを特徴とする内容物充填方法である。
本発明は、ボトルのボトル本体は、胴部と、陥没部が形成された底部とを有し、陥没部の深さは、胴部の外径の10%〜55%であることを特徴とする内容物充填方法である。
本発明は、口部と、ボトル本体とを有するボトルに対して内容物を充填する内容物充填システムにおいて、ボトルの口部を下方に向けた状態で、口部からボトル本体内へ下方から上方へ向けて不活性ガスのみを供給してボトル本体内を不活性ガスで置換する不活性ガス置換部と、不活性ガス置換部の下流側に設けられ、口部からボトル本体内へ60℃〜95℃の温度で内容物を充填する内容物充填部とを備えたことを特徴とする内容物充填システムである。
本発明は、不活性ガス置換部の上流側に、口部からボトル本体内へリンス水を供給するリンス部が設けられていることを特徴とする内容物充填システムである。
本発明は、内容物充填部の下流側に、口部にキャップを装着するキャップ装着部が設けられていることを特徴とする内容物充填システムである。
本発明は、キャップ装着部の下流側に、ボトル本体内を殺菌する殺菌部が設けられていることを特徴とする内容物充填システムである。
本発明は、不活性ガス置換部でボトル本体内を不活性ガスで置換してから、内容物充填部でボトル本体内へ内容物を充填するまでの間が0.5秒〜20秒で行われることを特徴とする内容物充填システムである。
本発明は、ボトルのボトル本体は、胴部と、陥没部が形成された底部とを有し、陥没部に、放射状に延びる複数の突起が形成されていることを特徴とする内容物充填システムである。
本発明は、ボトルのボトル本体は、胴部と、ペタロイド形状からなる底部とを有することを特徴とする内容物充填システムである。
本発明は、ボトルのボトル本体は、胴部と、陥没部が形成された底部とを有し、陥没部の深さは、胴部の外径の10%〜55%であることを特徴とする内容物充填システムである。
本発明によれば、口部からボトル本体内へ不活性ガスのみを供給してボトル本体内を不活性ガスで置換した後、口部からボトル本体内へ60℃〜95℃の温度で内容物を充填する。このため、ボトル本体内に不活性ガスが充填されるとともに、内容物に、内部に不活性ガスを収納した泡が形成される。これにより、ホット充填システムにおいて、ボトル内に最初から存在する酸素量(初期容器内総酸素量)を減らすことができ、内容物の初期酸化劣化を抑制することができる。
図1は、本発明の一実施の形態による内容物充填システムを示す構成図。 図2は、本発明の一実施の形態による内容物充填システムのリンス部および不活性ガス置換部を示す概略断面図。 図3は、本発明の一実施の形態による内容物充填方法を示すフロー図。 図4(a)〜図4(c)は、本発明の一実施の形態による内容物充填方法の各工程におけるボトルを示す図。 図5は、味覚試験機による試験結果を示す図。 図6(a)および図6(b)は、実施例Aによるボトルを示す図。 図7(a)および図7(b)は、実施例Bによるボトルを示す図。 図8(a)および図8(b)は、実施例Cによるボトルを示す図。 図9(a)および図9(b)は、実施例Dによるボトルを示す図。 図10(a)および図10(b)は、実施例Eによるボトルを示す図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図4は本発明の一実施の形態を示す図である。
(内容物充填システム)
まず図1乃至図2により本実施の形態による内容物充填システム(ホット充填システム)について説明する。
図1に示す内容物充填システム10は、口部31と、ボトル本体32とを有するボトル30に対して内容物43を充填するシステムである。この内容物充填システム10は、リンス部12と、不活性ガス置換部13と、内容物充填部14と、キャップ装着部16と、殺菌部19とを備えている。これらリンス部12、不活性ガス置換部13、内容物充填部14、キャップ装着部16、および殺菌部19は、上流側から下流側に向けてこの順に配設されている。
不活性ガス置換部13と内容物充填部14との間には、ボトル30を不活性ガス置換部13から内容物充填部14へ搬送する第1搬送機構18が設けられている。内容物充填部14とキャップ装着部16との間には、ボトル30を内容物充填部14からキャップ装着部16へ搬送する第2搬送機構15が設けられている。またキャップ装着部16と殺菌部19との間には、ボトル30をキャップ装着部16から殺菌部19へ搬送する第3搬送機構36が設けられている。
リンス部12は、空のボトル30の口部31からボトル本体32内へリンス水41を供給するものである。このリンス水41は、例えば25℃〜80℃程度の温水(無菌水)からなっている。なおリンス部12において、ボトル30は、口部31が下方を向くように倒立されている。
不活性ガス置換部13は、リンス部12でリンスされたボトル30に対し、その口部31からボトル本体32内へ不活性ガス42のみを供給し、これによりボトル本体32内を不活性ガス42で置換するものである。この不活性ガス42としては各種のガスを用いることができるが、とりわけ窒素(N2)を用いることが好ましい。また充填する不活性ガス42の量は、ボトル30の容積を上回る量とすることが好ましい。なお、不活性ガス置換部13において、ボトル30は口部31を下方に向けたままの状態である。このように、不活性ガス42を用いてボトル30内の空気(酸素)を置換することにより、ボトル30内に不活性ガス42が充填される。
次に図2を用いて、このリンス部12および不活性ガス置換部13の構成について更に詳細に説明する。
図2に示すように、リンス部12および不活性ガス置換部13は、それぞれディストリビュータ50上に配置されている。このディストリビュータ50は、固定部51と、固定部51上で一定方向に回転する回転部52とを有している。このうち回転部52に、上方に向けて突出する複数のノズル53が連結されている。そしてボトル30は、回転部52の回転に伴い、口部31内に挿入された各ノズル53とともに一定方向に回転するようになっている。なお、ディストリビュータ50は平面円形形状からなっているが、図2では、便宜上、ディストリビュータ50の一部分のみを模式的に示している。
リンス部12は、リンス水41を収容したリンス水タンク59と、リンス水タンク59に連結されたリンス水供給管54と、リンス水供給管54に連結されたリンス水供給空間55とを有している。このうちリンス水供給空間55は、固定部51内に形成されるとともに、回転部52の回転に伴ってリンス水供給空間55上方に移動してきたノズル53と連通するようになっている。これによりリンス水41は、リンス水タンク59から、リンス水供給管54、リンス水供給空間55、および各ノズル53を順次介してボトル30内に供給され、ボトル30内が洗浄される。
他方、不活性ガス置換部13は、不活性ガス42を収容した不活性ガスタンク56と、不活性ガスタンク56に連結された不活性ガス供給管57と、不活性ガス供給管57に連結された不活性ガス供給空間58とを有している。このうち不活性ガス供給空間58は、固定部51内に形成されるとともに、回転部52の回転に伴って不活性ガス供給空間58上方に移動してきたノズル53と連通するようになっている。これにより不活性ガス42は、不活性ガスタンク56から、不活性ガス供給管57、不活性ガス供給空間58、および各ノズル53を順次介してボトル30内に供給され、ボトル30内の空気と置換される。
再び図1を参照すると、不活性ガス置換部13の下流側に、ボトル30の口部31からボトル本体32内へ内容物43を充填する内容物充填部14が設けられている。この内容物充填部14において、不活性ガス42が充填された状態のボトル30に対して内容物43がホット充填される。この場合、充填時における内容物43の温度は60℃〜95℃であり、好ましくは85℃〜90℃である。なお内容物43は、各種の飲料等からなっていて良いが、とりわけ、緑茶、ウーロン茶、麦茶、紅茶等の茶飲料、機能性飲料、特定保健用食品飲料、または嗜好飲料等の流動体を好適に用いることができる。
なお不活性ガス置換部13と内容物充填部14との間の第1搬送機構18において、口部31が上方を向くようにボトル30を上下反転するようになっている。
内容物充填部14の下流側には、第2搬送機構15が設けられている。上述したように、第2搬送機構15は、ボトル30を内容物充填部14からキャップ装着部16へ搬送するためのものである。なお、第2搬送機構15において、ボトル30の口部31からボトル本体32内へ不活性ガス42を供給し、ボトル本体32のうち内容物43の液面上方の空間(液面上方空間32a)内に不活性ガス42を充填しても良い(不活性ガス供給部)。この場合、不活性ガス42としては、不活性ガス置換部13において供給されるガスと同様に、例えば窒素(N2)を用いることができる。なお、第2搬送機構15で不活性ガスを供給する場合、この不活性ガスが、不活性ガス置換部13で供給される不活性ガスと異なる種類のガスからなっていても良い。また、この第2搬送機構15で充填される不活性ガス42の量は、泡43aおよび液面上方空間32aの合計容積と同等以上の量とすることが好ましい。ここで本明細書中、液面上方空間32aとは、ボトル本体32内部の空間のうち、内容物43の液面上方に形成される空間であって、内容物43に発生する泡43aを除いたものをいう。したがって、泡43aおよび液面上方空間32aに含まれる気体が、市場に出た後におけるヘッドスペース中の気体に相当する。
内容物充填部14の下流側に設けられたキャップ装着部16は、ボトル30の口部31にキャップ33を装着することにより、ボトル30を密閉するものである。このように、ボトル30の口部31にキャップ33を装着することにより、内容物入ボトル35が得られる。
また殺菌部19は、内容物入ボトル35を例えば水平に傾けることにより、高温の状態の内容物43をキャップ33の裏面に接触させ、これによりキャップ33の裏面やボトル本体32の内部を殺菌するものである。
(内容物充填方法)
次に、図1、図3、および図4(a)〜図4(c)により、本実施の形態による内容物充填方法(ホット充填方法)について説明する。本実施の形態による内容物充填方法は、上述した内容物充填システム10(図1)を用いて行われるものである。
まず空のボトル30が、口部31を下方に向けた状態でリンス部12に搬送されてくる。次にこのリンス部12において、ボトル30の口部31からボトル本体32内へリンス水41が供給される(リンス工程)(図3のステップS1)。このように、リンス水41を用いてボトル30内を洗浄することにより、ボトル30内に残存する異物等を取り除く。
続いて、ボトル30は、口部31を下方に向けた状態のまま不活性ガス置換部13に搬送される(図2参照)。この不活性ガス置換部13において、ボトル30の口部31からボトル本体32内へ不活性ガス42のみを供給し、ボトル本体32内を不活性ガス42で置換する(不活性ガス置換工程)(図3のステップS2)。このように、ボトル本体32内に下方から不活性ガス42を噴射することにより、ボトル本体32内に残存するリンス水41を効果的に取り除くことができるという効果もある。
次に、不活性ガス42が充填されたボトル30は、第1搬送機構18において口部31が上方を向くように上下反転され、内容物充填部14に搬送される。続いて、内容物充填部14において、ボトル30の口部31からボトル本体32内へ内容物43が充填される(内容物充填工程)(図3のステップS3、図4(a))。この場合、内容物43は60℃〜95℃、好ましくは85℃〜90℃の温度でホット充填される。そしてボトル30内部のうち内容物43に接触している部分は、加熱された内容物43によって殺菌される。なお、充填される内容物43は、その溶存酸素濃度を抑えるように、予め液処理工程において制御(液脱気)管理されている。
この内容物充填工程の際、ボトル30のボトル本体32に充填された内容物43の内部および表面に、充填時の巻き込みにより多数の泡43aが生じる。この場合、上述したように、不活性ガス置換工程において、ボトル本体32内に不活性ガス42が導入されている。したがって、内容物43には、内部に不活性ガス42が収納された泡43aが生じる。また、内容物43中にも不活性ガス42が包み込まれる(図4(b))。
本実施の形態において、内容物43は、上述したように茶飲料、機能性飲料、特定保健用食品飲料、または嗜好飲料等の流動体からなっていることが好ましい。すなわち本実施の形態によれば、内容物43の初期酸化を抑制する効果が高いため、内容物43として、緑茶等の茶飲料に代表されるような、酸化劣化によって風味や色差が変わりやすい性質を持つ液体が非常に適している。
内容物充填工程の後、ボトル30は第2搬送機構15に搬送される。なお、この第2搬送機構15において、ボトル30の口部31からボトル本体32内へ不活性ガス42が供給されても良い(不活性ガス供給工程)。これにより、ボトル本体32の液面上方空間32a内に不活性ガス42が充填され、不活性ガス置換部13から内容物充填部14を経て第2搬送機構15に至るボトル30の搬送中に一部失われた不活性ガス42が、ボトル本体32内に補填される。
その後、ボトル30はキャップ装着部16に搬送される。その後、キャップ装着部16において、ボトル30の口部31にキャップ33を装着することにより、内容物入ボトル35が得られる(キャップ装着工程)(図3のステップS4、図4(c))。
この密栓後の内容物入ボトル35は、ボトル本体32と口部31とを有するボトル30と、ボトル30の口部31に装着されたキャップ33と、ボトル30のボトル本体32内に充填された内容物43とを備えている。また、ボトル本体32の液面上方空間32a内に不活性ガス42が充填されるとともに、内部に不活性ガス42を収納した泡43aが形成されている(図4(c))。したがって、ボトル30内に最初から存在する酸素量(初期容器内総酸素量)がきわめて少なく抑えられている。
その後、内容物入ボトル35は、第3搬送機構36により殺菌部19に搬送される。この殺菌部19において、内容物入ボトル35内部のうち、内容物43に接触していない部分を殺菌する(殺菌工程)(図3のステップS5)。この際、内容物入ボトル35を例えば水平に傾けることにより、高温状態(例えば60℃〜95℃)の内容物43をキャップ33の裏面に接触させ、これによりキャップ33の裏面やボトル本体32の内部を殺菌する。この場合、ボトル本体32の内部を周方向均一に殺菌するため、内容物入ボトル35をその中心軸線に沿って回転させることが好ましい。
ところで、本実施の形態において、上述したように、ボトル30の口部31からボトル本体32内へ60℃〜95℃、好ましくは85℃〜90℃の温度で内容物43を充填している。すなわち、いわゆるホット充填方式が採用されている。
ここで、本実施の形態によるホット充填方式は、上述したように60℃〜95℃、好ましくは85℃〜90℃の高温下で内容物を充填する。他方、無菌充填方式においては、周囲を無菌雰囲気としたうえで、内容物を5℃〜55℃の温度で充填する。以下、ホット充填方式と無菌充填方式との相違点について説明する。
(1)充填温度の違い
上述したように、ホット充填方式と無菌充填方式とでは、その充填温度が異なっている。一般に、内容物の温度が低いほど溶存酸素濃度が高くなるため、充填温度の違いは内容物の溶存酸素濃度に影響する。従って、5℃〜55℃の温度で充填する無菌充填方式においては、ホット充填方式と比べて、内容物中の溶存酸素濃度が高くなる傾向にある。
(2)容器重量差
ホット充填方式においては、充填温度がPETのガラス転移点よりも高温に設定されている。このため、ホット充填方式に用いられる容器は、耐熱性を付与する必要があり、容器が厚肉(重量大)かつブロー成形時のヒートセットによりボトルの表面を結晶化させて耐熱性を付与したり、残留応力を除去して熱変形を緩和したものを使用する。したがって、無菌充填方式で用いられるボトルよりもホット充填方式に用いられるボトルは酸素バリア性が高い。
(3)ヘッドスペース体積
ホット充填方式における充填時のボトルのヘッドスペースに含まれる気体は、その大半が水蒸気である。したがって、内容物の温度が常温まで低下したとき、ヘッドスペース体積は充填時よりも減少する(減圧現象)。これに対して無菌充填方式においては、充填温度が常温に近いため、このような現象はほとんど見られない。つまり、ホット充填方式を用いて作製されたボトルのヘッドスペース体積は、無菌充填方式の場合のそれに比べて著しく小さい。
すなわち、ホット充填方式は元来、無菌充填方式の場合に比べて容器内初期酸素量が少ない((1)、(3))上に、耐熱性を付与するためにボトルを厚肉化していることにより、ボトルの酸素ガスバリア性が優れている((2))。このため、ホット充填方式を用いて作製されたボトルは、内容物の長期保存性に優れているといえる。さらに本実施の形態による内容物充填方法を用いることにより、初期酸素量((1)、(2))をより一層抑えることができる。
なお、本実施の形態において、内容物入ボトル35の生産(搬送)速度は、100bpm〜2000bpmとすることが好ましい。ここでbpm(bottle per minute)とは、1分間当たりのボトル30の搬送速度をいう。この場合、不活性ガス置換工程(図3のステップS2)から内容物充填工程(図3のステップS3)までの間が0.5秒〜20秒で行われることが好ましい。
なお、ボトル30の材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリ乳酸(PLA)等の合成樹脂材料を用いることができる。なお、ボトル30の好ましい形状については後述する。
以上のように本実施の形態によれば、ボトル30の口部31からボトル本体32内へ不活性ガス42のみを供給してボトル本体32内を不活性ガス42で置換した後、口部31からボトル本体32内へ内容物43を充填する。このことにより、ボトル本体32内に不活性ガス42が充填されるとともに、内容物43に、内部に不活性ガス42を収納した泡43aが形成される。この結果、ボトル30内の初期容器内総酸素量(製造直後における、液面上方空間32a内部に存在する酸素量、泡43a内部に存在する酸素量、および内容物43に溶解している酸素量の合計)を減らすことができ、内容物43の初期酸化劣化を抑制することができる。具体的には、500mlサイズのボトル30の場合、初期容器内総酸素量を2.0ml以下に抑えることができる。
また本実施の形態によれば、ボトル30の口部31からボトル本体32内へリンス水41を供給し(リンス工程)、その後、口部31からボトル本体32内へ不活性ガス42のみを供給してボトル本体32内を不活性ガス42で置換する(不活性ガス置換工程)。したがって、不活性ガス42によってリンス水41を効果的に除去することができる。
また本実施の形態によれば、口部31からボトル本体32内へ60℃〜95℃で内容物43を充填している(ホット充填方式)。一般に、ホット充填方式は、無菌充填方式と比べてボトル30内の初期容器内総酸素量が少ない(上述)。ただし、ホット充填方式といえども、充填時の空気巻き込みは避けられない。このため、本実施の形態による内容物充填方法を用いることにより、初期容器内総酸素量を更に低減することが可能となる。この結果、内容物入ボトル35の製品寿命を更に延ばすことが可能となる。
さらに本実施の形態によれば、内容物入ボトル35の生産(搬送)速度は、100bpm〜2000bpmであり、また不活性ガス置換工程から内容物充填工程までの間が0.5秒〜20秒で行われるので、ボトル30に対して高速で内容物43を充填することが可能である。
次に、図1、図3、および図5を用いて本発明の具体的実施例を説明する。
(実施例)
図1に示す内容物充填システム10を用い、かつ図3に示す内容物充填方法により内容物入ボトル35(実施例)を作製した(ホット充填方式)。なお、ボトル30としては容量500mlのPETボトルを用い、さらにボトル30の搬送速度は600bpmとした。
まずボトル30の口部31からボトル本体32内へリンス水を供給し(リンス工程)、続いて、口部31からボトル本体32内へ窒素からなる不活性ガス42を550ml供給して、ボトル本体32内を窒素ガスで置換した(不活性ガス置換工程)。次に、口部31からボトル本体32内へ緑茶からなる内容物43を90℃の温度で充填した(内容物充填工程)。
その後、口部31にキャップ33を装着し(キャップ装着工程)、ボトル30内を殺菌することにより(殺菌工程)、本実施例による内容物入ボトル35を得た。
(比較例)
リンス工程の後、口部31からボトル本体32内へ窒素ではなく無菌化した空気からなるガスを550ml供給したこと、以外は、上記実施例と同様にして内容物入ボトル(比較例)を作製した。
このようにして得られた内容物入ボトル35(実施例)について、充填直後の内容物43中のVc(ビタミンC)残存率および色を測定するとともに、官能試験(味覚試験機による優位差判定)を実施した。さらに内容物入ボトル35(実施例)および内容物入ボトル(比較例)を温度40℃の環境下で12週間保存し、各ボトルにおける内容物43中のVc(ビタミンC)残存率および色差ΔE*を測定するとともに、官能試験(味覚試験機による優位差判定)を実施した。この結果を表1および図5に示す。なお色差ΔE*とは、充填直後の内容物43の色を0とした場合における、12週間経過後の内容物43の色の変化を数値化したものである。
Figure 0005656103
この結果、本実施の形態による内容物入ボトル35(実施例)は、比較例による内容物入ボトルと比べて、12週間経過後におけるVc(ビタミンC)残存率が高く、色差ΔE*が小さかった。また味覚試験機による試験結果によれば、本実施の形態による内容物入ボトル35(実施例)に関しては、比較例による内容物入ボトルと比べて、12週間経過後における内容物43の味覚の変化が小さかった(図5参照)。とりわけ、「苦味雑味」および「渋味」の点で基準サンプルとの相違が小さかった。これらのことからも、本実施の形態による内容物充填方法の有効性を確認することができた。
(ボトルの構成)
次に、図6乃至図10を用いて、本実施の形態による内容物充填方法および内容物充填システムにおいて好適に用いられるボトルの構成について説明する。
上述したように、本実施の形態においては、ボトル30の口部31からボトル本体32内へ不活性ガス42のみを供給してボトル本体32内を不活性ガス42で置換し(不活性ガス置換工程)、その後口部31からボトル本体32内へ内容物43を充填している(内容物充填工程)。
また上述したように、内容物充填工程の際、充填時の巻き込みにより内容物43に多数の泡43aが生じる。この泡43aの内部には、不活性ガス42が閉じこめられている。したがって、多数の泡43aの合計体積(以下、泡立ち体積ともいう)が大きければ大きいほど、ボトル本体32の液面上方空間32a内の酸素量を相対的に減少させることができる。また泡43a内部の不活性ガス42は、キャップ装着工程までの間に外部の酸素とほとんど置換されない。したがって、ボトル30内に存在する酸素量(初期容器内総酸素量)を低く抑えることができる。本発明者らは、このような泡立ち体積はボトル30の形状による影響を受けやすく、とりわけボトル30の底部の形状による影響を受けやすいことを見出した。
以下、図6乃至図10により、本実施の形態において用いられるボトル(実施例A〜実施例E)について順次説明する。
(実施例A)
図6(a)および図6(b)は、本実施の形態による内容物充填方法および内容物充填システムに好適に用いられるボトル30(30a)を示している(実施例A)。なお図6(a)は、実施例Aによるボトルを示す斜視図であり、図6(b)は、実施例Aによるボトルの底部を示す断面図(図6(a)のVI−VI線断面図)である。
図6(a)および図6(b)に示すボトル30(30a)は、口部31と、ボトル本体32とを有している。このうちボトル本体32は、胴部21と、胴部21に連接する底部37とを有している。底部37の中央部には、内方に向けて陥没する陥没部38が形成されている。また陥没部38には、放射状に延びる複数(この場合は8個)の突起39が形成されている。さらに陥没部38の中央には、内方に凹む円形凹部46が設けられている。この場合、胴部21の外径(胴径)は55mm乃至70mm、好ましくは60mm乃至70mmとなっている。
(実施例B)
図7(a)および図7(b)は、本実施の形態による内容物充填方法および内容物充填システムに好適に用いられるボトル30(30b)を示している(実施例B)。なお図7(a)は、実施例Bによるボトルを示す斜視図であり、図7(b)は、実施例Bによるボトルの底部を示す断面図(図7(a)のVII−VII線断面図)である。
図7(a)および図7(b)に示すボトル30(30b)は、口部31と、ボトル本体32とを有している。このうちボトル本体32は、胴部21と、胴部21に連接するとともにペタロイド形状からなる底部22とを有している。底部22は、周方向に等間隔に配置された5つの脚部23を有している。この場合、胴部21の外径(胴径)は55mm乃至70mm、好ましくは60mm乃至70mmとなっている。
(実施例C)
図8(a)および図8(b)は、本実施の形態による内容物充填方法および内容物充填システムに好適に用いられるボトル30(30c)を示している(実施例C)。なお図8(a)は、実施例Cによるボトルを示す斜視図であり、図8(b)は、実施例Cによるボトルの底部を示す断面図(図8(a)のVIII−VIII線断面図)である。
図8(a)および図8(b)に示すボトル30(30c)は、口部31と、ボトル本体32とを有している。このうちボトル本体32は、胴部21と、胴部21に連接するとともに中央に陥没部25が形成された底部24とを有している。この場合、胴部21の外径(胴径)は55mm乃至70mm、好ましくは60mm乃至70mmとなっている。
このボトル30cは、底部24の中央部に内方に向けて陥没する陥没部25を有している。この陥没部25は、内部に向けて傾斜したテーパー状周壁26と、その上端に設けられた略星形状の中心凹部27とを有している。また陥没部25の深さ、すなわち接地部28から陥没部25の最深部までの距離Hbは、胴径の10%〜55%、好ましくは22〜50%である。距離Hbが胴径の10%よりも小さいと、泡43aの泡立ち体積を十分大きくすることができないうえに、耐熱性が不足することにより熱変形による底部の肉だれが生じ、極端な場合、底部にバックリングが生じてしまう。一方、距離Hbが胴径の55%を越えると、成形性の安定が悪くなり、底部24の形状が出にくいので好ましくない。
(実施例D)
一方、図9(a)および図9(b)は、本実施の形態による内容物充填方法および内容物充填システムに用いることが可能なボトル60を示している(実施例D)。なお図9(a)は、実施例Dによるボトルを示す斜視図であり、図9(b)は、実施例Dによるボトルの底部を示す断面図(図9(a)のIX−IX線断面図)である。
図9(a)および図9(b)に示すボトル60は、口部31と、ボトル本体32とを有している。このうちボトル本体32は、胴部21と、胴部21に連接するとともに凹部62が形成された底部61とを有している。凹部62は、複数の段部63、63を有している。この場合、胴部21の外径(胴径)は55mm乃至70mmとなっている。また凹部62の深さ、すなわち接地部64から凹部62の最深部までの距離Hcは、胴径の18%〜35%である。
(実施例E)
図10(a)および図10(b)は、本実施の形態による内容物充填方法および内容物充填システムに用いることが可能なボトル70を示している(実施例E)。なお図10(a)は、実施例Eによるボトルを示す斜視図であり、図10(b)は、実施例Eによるボトルの底部を示す断面図(図10(a)のX−X線断面図)である。
図10(a)および図10(b)に示すボトル70は、口部31と、ボトル本体32とを有している。このうちボトル本体32は、胴部21と、胴部21に連接するとともに凹部72が形成された底部71とを有している。この場合、胴部21の外径(胴径)は55mm乃至70mmとなっている。また凹部72の深さ、すなわち接地部73から凹部72の最深部までの距離Hdは、胴径の10%〜15%である。
(実施例)
次に、図6乃至図10に示すボトルを用いた具体的実施例を説明する。
まず図6乃至図10に示すボトルを準備した(それぞれ、実施例Aのボトル30a、実施例Bのボトル30b、実施例Cのボトル30c、実施例Dのボトル60、実施例Eのボトル70という)。各ボトル30a、30b、30c、60、70の内容量は500mlであり、底部を除いて各ボトルの形状は互いに同一であった。次にそれぞれのボトルについて、内容物入ボトルを作製した。具体的には以下のようにして、内容物入ボトルを作製した。
(実施例A)
図6(a)および図6(b)に示す実施例Aのボトル30bを用いて、内容物入ボトル35(実施例A)を作製した。具体的には、図1に示す内容物充填システム10を用い、かつ図3に示す内容物充填方法により内容物入ボトル35(実施例A)を作製した(ホット充填方式)。なお、ボトル30aとして容量500mlのPETボトルを用い、さらにボトル30aの搬送速度は600bpmとした。
この際、まずボトル30aの口部31からボトル本体32内へリンス水を供給し(リンス工程)、続いて、口部31からボトル本体32内へ窒素ガスからなる不活性ガス42を600ml供給して、ボトル本体32内を窒素ガスで置換した(不活性ガス置換工程)。次に、口部31からボトル本体32内へ緑茶からなる内容物43を90℃の温度で充填した(内容物充填工程)。
その後、口部31にキャップ33を装着し(キャップ装着工程)、ボトル30a内を殺菌することにより(殺菌工程)、実施例Aによる内容物入ボトル35を得た。この場合、ヘッドスペースの容量は20mlであった。
このようにして得られた内容物入ボトル35(実施例A)の泡立ち体積および初期容器内総酸素量を測定した。この結果、泡立ち体積は3.5mlであり、初期容器内総酸素量は1.5mlとなった。
(実施例B)
図7(a)および図7(b)に示すボトル30bを用いたこと、以外は、実施例Aと同様にして内容物入ボトル35(実施例B)を作製した。この内容物入ボトル35(実施例B)の泡立ち体積および初期容器内総酸素量を測定したところ、泡立ち体積は3.6mlであり、初期容器内総酸素量は1.4mlとなった。
(実施例C)
図8(a)および図8(b)に示すボトル30cを用いたこと、以外は、実施例Aと同様にして内容物入ボトル35(実施例C)を作製した。この内容物入ボトル35(実施例C)の泡立ち体積および初期容器内総酸素量を測定したところ、泡立ち体積は3.4mlであり、初期容器内総酸素量は1.5mlとなった。
(実施例D)
図9(a)および図9(b)に示すボトル60を用いたこと、以外は、実施例Aと同様にして内容物入ボトル(実施例D)を作製した。この内容物入ボトル(実施例D)の泡立ち体積および初期容器内総酸素量を測定したところ、泡立ち体積は2.1mlであり、初期容器内総酸素量は2.0mlとなった。
(実施例E)
図10(a)および図10(b)に示すボトル70を用いたこと、以外は、実施例Aと同様にして内容物入ボトル(実施例E)を作製した。この内容物入ボトル(実施例E)の泡立ち体積および初期容器内総酸素量を測定したところ、泡立ち体積は0.8mlであり、初期容器内総酸素量は2.2mlとなった。
この結果、実施例A〜実施例Cによるボトル30a〜30cは、実施例Dおよび実施例Eによるボトル60、70と比較して、不活性ガス42の泡43aによる泡立ちが生じやすい形状を有しており、これにより、実施例A〜実施例Cによる内容物入ボトル35の初期容器内総酸素量を相対的に低く抑えられることが分かった。すなわち、実施例A〜実施例Cによるボトル30a〜30cは、それぞれその底部37、22、24に比較的大きい凹凸が形成されている。このため、内容物43を充填する際に泡立ちが生じやすく、これにより初期容器内総酸素量を低く抑えることができたと考えられる。他方、底部が平底形状の場合、充填液を充填した際、液の乱流現象が起こりにくく、泡立ちも起こりにくいので、初期容器内総酸素量を低く抑えるという効果は小さい。逆に言えば、底部に陥没部が形成されていたり(実施例A、実施例C)、底部がペタロイド形状からなっている場合(実施例B)には、底部の形状が複雑であるため、充填時に乱流が起こりやすく、泡が発生し、且つその泡の中は窒素で満たされるようになる。なお、実施例Dおよび実施例Eによるボトル60、70については、初期容器内総酸素量を抑制する効果は相対的に低くなるが、効果が得られないわけではない。
10 内容物充填システム
12 リンス部
13 不活性ガス置換部
14 内容物充填部
15 第2搬送機構
16 キャップ装着部
18 第1搬送機構
19 殺菌部
30 ボトル
31 口部
32 ボトル本体
33 キャップ
35 内容物入ボトル
36 第3搬送機構
41 リンス水
42 不活性ガス
43 内容物
43a 泡

Claims (18)

  1. 口部と、ボトル本体とを有するボトルに対して内容物を充填する内容物充填方法において、
    ボトルの口部を下方に向けた状態で、口部からボトル本体内へ下方から上方へ向けて不活性ガスのみを供給してボトル本体内を不活性ガスで置換する不活性ガス置換工程と、
    口部からボトル本体内へ60℃〜95℃の温度で内容物を充填する内容物充填工程とを備えたことを特徴とする内容物充填方法。
  2. 不活性ガス置換工程の前に、口部からボトル本体内へリンス水を供給するリンス工程が設けられていることを特徴とする請求項1記載の内容物充填方法。
  3. 内容物充填工程の後、口部にキャップを装着するキャップ装着工程が設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の内容物充填方法。
  4. キャップ装着工程の後、ボトル本体内を殺菌する殺菌工程が設けられていることを特徴とする請求項3記載の内容物充填方法。
  5. 不活性ガス置換工程の際ボトル本体内に導入された不活性ガスにより、内容物充填工程の際、ボトル本体内に充填された内容物に、内部に不活性ガスを収納した泡が生じることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項記載の内容物充填方法。
  6. 内容物は、茶飲料、機能性飲料、特定保健用食品飲料、または嗜好飲料からなる流動体を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項記載の内容物充填方法。
  7. 不活性ガス置換工程から内容物充填工程までの間が0.5秒〜20秒で行われることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項記載の内容物充填方法。
  8. ボトルのボトル本体は、胴部と、陥没部が形成された底部とを有し、陥没部に、放射状に延びる複数の突起が形成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項記載の内容物充填方法。
  9. ボトルのボトル本体は、胴部と、ペタロイド形状からなる底部とを有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項記載の内容物充填方法。
  10. ボトルのボトル本体は、胴部と、陥没部が形成された底部とを有し、陥没部の深さは、胴部の外径の10%〜55%であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項記載の内容物充填方法。
  11. 口部と、ボトル本体とを有するボトルに対して内容物を充填する内容物充填システムにおいて、
    ボトルの口部を下方に向けた状態で、口部からボトル本体内へ下方から上方へ向けて不活性ガスのみを供給してボトル本体内を不活性ガスで置換する不活性ガス置換部と、
    不活性ガス置換部の下流側に設けられ、口部からボトル本体内へ60℃〜95℃の温度で内容物を充填する内容物充填部とを備えたことを特徴とする内容物充填システム。
  12. 不活性ガス置換部の上流側に、口部からボトル本体内へリンス水を供給するリンス部が設けられていることを特徴とする請求項11記載の内容物充填システム。
  13. 内容物充填部の下流側に、口部にキャップを装着するキャップ装着部が設けられていることを特徴とする請求項11または12記載の内容物充填システム。
  14. キャップ装着部の下流側に、ボトル本体内を殺菌する殺菌部が設けられていることを特徴とする請求項13記載の内容物充填システム。
  15. 不活性ガス置換部でボトル本体内を不活性ガスで置換してから、内容物充填部でボトル本体内へ内容物を充填するまでの間が0.5秒〜20秒で行われることを特徴とする請求項11乃至14のいずれか一項記載の内容物充填システム。
  16. ボトルのボトル本体は、胴部と、陥没部が形成された底部とを有し、陥没部に、放射状に延びる複数の突起が形成されていることを特徴とする請求項11乃至15のいずれか一項記載の内容物充填システム。
  17. ボトルのボトル本体は、胴部と、ペタロイド形状からなる底部とを有することを特徴とする請求項11乃至15のいずれか一項記載の内容物充填システム。
  18. ボトルのボトル本体は、胴部と、陥没部が形成された底部とを有し、陥没部の深さは、胴部の外径の10%〜55%であることを特徴とする請求項11乃至15のいずれか一項記載の内容物充填システム。
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