JP5655641B2 - Pbフリーはんだペースト - Google Patents
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Biは本発明の高温用Pbフリーはんだ合金の主成分である。BiはVa族元素(N、P、As、Sb、Bi)に属し、その結晶構造は対称性の低い三方晶(菱面体晶)で非常に脆い金属であり、引張試験などを行うとその破面は脆性破面であることが容易に見て取れる。つまり純Biは延性的な性質に乏しい金属であり、本発明者の実験ではBi単体のワイヤの伸び率は1%以下であった。
Snは本発明の高温用のPbフリーはんだペーストの必須の元素である。Snを添加することによって得られる主な効果は、加工性の向上と、NiとBiとの間で生じる反応抑制・Ni拡散の抑制効果である。まず、加工性向上の効果について述べる。Biは非常に脆い元素であるため、Biと共晶合金を生成するSnを添加することにより加工性が向上する。
Znは本発明の高温用Pbフリーはんだ合金において、ZnおよびAlの内の少なくとも一方が添加されるという条件の下で添加される元素である。BiにZnやAlを添加することによって、脆さを克服することができる上、Znの場合、Bi中にZnが固溶して加工性が改善される。ZnはBiと共晶合金を生成するため、加工性を向上させることができる。さらに共晶点を越えて添加することにより脆いBi相が相対的に減り、加工性をより一層向上させることができる。
Alは、前述したように、ZnおよびAlの内の少なくとも一方が添加されるという条件の下で添加される元素であり、加工性や濡れ性をより一層向上させたい場合に好適に添加される。Alの添加で濡れ性が向上する理由は、Alは還元性が強いため自ら酸化し、少量の添加ではんだ母相の酸化を抑制することができるからである。一方、Alの添加で加工性が向上する理由は、Znとともに添加される場合において働く以下の2つメカニズムによる。
本発明のはんだペーストに使用するフラックスの種類はとくに限定がなく、例えば、樹脂系、無機塩化物系、有機ハロゲン化物系などを用いてよい。ここでは最も一般的なフラックスである、ベース材にロジンを使用してこれに活性剤および溶剤を添加したものについて述べる。
ペースト用はんだ合金粉の製造方法はとくに限定されないが、アトマイズ法により製造するのが一般的である。アトマイズ法は気相中、液相中どちらで行ってもよく、目的とするはんだ粉の粒径や粒度分布等を考慮し選定すればよい。本実施例では、生産性が高く、比較的細かい粉末の製造ができる気相中アトマイズ法によりはんだ合金の粉末を作製した。
次に、はんだ母合金の試料からそれぞれ作製したはんだ微粉をそれぞれフラックスと混合し、はんだペーストを作製した。フラックスには、ベース材としてロジンを、活性剤としてジエチルアミン塩酸塩((C2H5)2NH・HCl)を、溶剤としてエチルアルコールを用いた。それぞれの含有量はフラックスを100質量%として、ロジンが23質量%、ジエチルアミン塩酸塩が0.3質量%、残部をエチルアルコールとした。このフラックスと上記はんだ微粉とをフラックス9.2質量%、はんだ微粉90.8質量%の割合で調合し、小型ブレンダーを用いて混合してはんだペーストとした。
濡れ性(接合性)評価は、上記はんだペーストを用いて行った。まず、濡れ性試験機(装置名:雰囲気制御式濡れ性試験機)を起動し、加熱されるヒーター部分に2重のカバーをしてヒーター部の周囲4箇所から窒素を流した(窒素流量:各12L/分)。その後、ヒーター設定温度を340℃にして加熱した。
Cu基板に設けたNi膜がBiと反応して薄くなったり、NiがBi中に拡散したりする問題が生じているか否かを確認するために接合部断面のEMPAによるライン分析を行った。なお、この分析は、上記濡れ性評価と同様にして得たはんだ合金が接合されたCu基板を用いて行った。
はんだ接合の信頼性を評価するためにヒートサイクル試験を行った。なお、この試験は、上記濡れ性評価と同様にして得たはんだ合金が接合されたCu基板を用いて行った。まず、はんだ合金が接合されたCu基板に対して、−50℃の冷却と150℃の加熱を1サイクルとして、これを所定のサイクル繰り返した。
Claims (3)
- はんだ合金とフラックスとを含んだはんだペーストであって、該はんだ合金はその合計を100質量%としたとき、Snを0.2質量%以上1.5質量%未満(0.5質量%以下を除く)含有するとともに、Znを0.03質量%以上7.00質量%以下および/またはAlを0.03質量%以上0.70質量%以下含有し、残部が不可避的に含まれる不純物を除いてBiからなることを特徴とするPbフリーはんだペースト。
- 前記フラックスがロジンを含むことを特徴とする、請求項1に記載のPbフリーはんだペースト。
- 前記はんだ合金のSn、ZnおよびAlの合計の含有量が8質量%を越えないことを特徴とする、請求項1または2に記載のPbフリーはんだペースト。
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