JP5655525B2 - シリンダヘッドの冷却構造 - Google Patents

シリンダヘッドの冷却構造 Download PDF

Info

Publication number
JP5655525B2
JP5655525B2 JP2010264197A JP2010264197A JP5655525B2 JP 5655525 B2 JP5655525 B2 JP 5655525B2 JP 2010264197 A JP2010264197 A JP 2010264197A JP 2010264197 A JP2010264197 A JP 2010264197A JP 5655525 B2 JP5655525 B2 JP 5655525B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder head
cooling
partition wall
opening
cooling structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010264197A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012112360A (ja
Inventor
金子 誠
誠 金子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Co Ltd
Original Assignee
Suzuki Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Co Ltd filed Critical Suzuki Motor Co Ltd
Priority to JP2010264197A priority Critical patent/JP5655525B2/ja
Priority to CN201110390890.8A priority patent/CN102562348B/zh
Publication of JP2012112360A publication Critical patent/JP2012112360A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5655525B2 publication Critical patent/JP5655525B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、シリンダヘッドの冷却構造に関する。
シリンダヘッドは、燃焼室と動弁室とを仕切るとともに、燃焼室に連通する吸気ポートおよび排気ポートと、プラグホールを有する点火プラグ取付部と、クランク室から動弁室に連通するカムチェーン室を仕切るカムチェーントンネルと、シリンダヘッドの外周を取り囲むように突出する冷却フィンと、を備える。
また、シリンダヘッドは、高熱に晒されるため、燃焼室を仕切るシリンダ側の隔壁と動弁室を仕切るヘッドカバー側の隔壁とを離間する隙間を有する。この隙間は、点火プラグ、吸気ポートおよび排気ポートの周囲に冷却風を導く冷却風通路である。
点火プラグ取付部は、カムチェーントンネルから離れた位置にあり、カムチェーントンネルとの間に吸気ポートおよび排気ポートを挟む。
両隔壁間の隙間は、吸気ポート周囲の開口、排気ポート周囲の開口および点火プラグ取付部周囲の開口を有する。点火プラグ取付部周囲の開口は、点火プラグを配置可能な開口であり、冷却フィンを分断する。
冷却フィンは、シリンダボアの中心に直交する方向へ延びて、両隔壁の離間方向へ複数列に並ぶ。シリンダヘッドは、冷却フィンに交差して両隔壁の離間方向へ延びるリブを備え、冷却フィンを補強して、その強度、剛性の向上、振動の低減を図る。(例えば、特許文献1参照。)。
特開2007−187004号公報
従来のシリンダヘッドは、冷却フィンに交差して延びるリブを備える。このリブが、冷却風通路に冷却風を導く開口(吸気ポート周囲の開口、排気ポート周囲の開口および点火プラグ取付部周囲の開口のいずれかであり、特許文献1では、排気ポート周囲かつ点火プラグ取付部周囲の開口)の近傍に有った場合、冷却風の導入が妨げられてシリンダヘッドの冷却が不十分になる。
そこで、本発明は、シリンダヘッドを効率的に冷却可能なシリンダヘッドの冷却構造を提案する。
前記の課題を解決するため本発明に係るシリンダヘッドの冷却構造は、燃焼室を仕切る第一隔壁と、前記第一隔壁との間に隙間を隔てて対向し動弁室を仕切る第二隔壁と、前記第一隔壁を貫いて前記燃焼室に延びる点火プラグを配置可能であるとともに前記隙間に連通する開口を有して前記第一隔壁と前記第二隔壁とを繋げる架橋部と、前記燃焼室に連通する吸気ポートおよび排気ポートと、前記開口の縁部のうち前記排気ポートに近い側にあって前記吸気ポート側から前記架橋部の外側近傍を流れる冷却風を前記隙間へ導く導風板と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、シリンダヘッドを効率的に冷却可能なシリンダヘッドの冷却構造を提供できる。
本発明の実施形態に係るシリンダヘッドの冷却構造を備えたスクーター型の自動二輪車を示した左側面透視図。 本発明の実施形態に係るシリンダヘッドの冷却構造を備えるパワーユニットを示した平面図。 本発明の実施形態に係るシリンダヘッドの冷却構造を備えるパワーユニットを示した右側面図。 図3のIV−IV線において本発明の実施形態に係るシリンダヘッドの冷却構造を備えるパワーユニットを示した断面図。 本発明の実施形態に係るシリンダヘッドの冷却構造を示した斜視図。 本発明の実施形態に係るシリンダヘッドの冷却構造を示した正面図。 図4のVII−VII線において本発明の実施形態に係るシリンダヘッドの冷却構造を示した断面図。
以下、本発明に係るシリンダヘッドの冷却構造の実施の形態について、図1から図7を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るシリンダヘッドの冷却構造を備えたスクーター型の自動二輪車を示した左側面透視図である。
なお、自動二輪車1の構造を説明するにあたり、図1中の実線矢Fを前方、図1中の実線矢Rを後方と定義する。左右に関しては、自動二輪車1のライダーが前方を見たとき、ライダーの左手側を自動二輪車1の左方、その反対側を自動二輪車1の右方と定義する。上下に関しては、ライダーの頭部側を自動二輪車1の上方、その反対側を自動二輪車1の下方と定義する。また、自動二輪車1を構成する各部の方向については自動二輪車1に準じる。
図1に示すように、自動二輪車1は、鋼管製の車体フレーム2と、車体フレーム2に左右回転自在に軸支されるフロントフォーク3と、フロントフォーク3に軸支される前輪5と、車体フレーム2に上下揺動自在に軸支されるパワーユニット6と、パワーユニット6に軸支される後輪7と、パワーユニット6の揺動を緩衝および復元するショックアブソーバー8と、パワーユニット6の上部に配置される吸気装置9と、吸気装置9に接続するエアクリーナー11と、パワーユニット6の上方に配置される物品収納ボックス12と、物品収納ボックス12を開閉自在に閉じるとともにライダーが着座可能な着座シート13と、物品収納ボックス12の後方に配置される燃料タンク15と、車体フレーム2を覆うフロントフレームカバー16およびリヤフレームカバー17と、を備える。
車体フレーム2は、前頭部にあるヘッドパイプ21と、ヘッドパイプ21から後下方に延びるダウンパイプ22と、ダウンパイプ22の後端付近から後斜め上方に延びる左右一対のリヤパイプ23と、ダウンパイプ22の上方に配置されるステップフレーム24と、ダウンパイプ22とリヤパイプ23との接合部付近に設けられるエンジンブラケット25と、を備える。ヘッドパイプ21は、ハンドルバー27、ヘッドランプ28およびフロントフェンダー29を左右回転自在に軸支する。エンジンブラケット25は、リンク31を介してパワーユニット6を上下揺動自在に軸支する。
パワーユニット6は、リンク31の後端に架設されたピボット軸32回りに上下揺動して後輪7のスイングアームの役割を果たす。
ショックアブソーバー8は、リヤパイプ23の後部とパワーユニット6の後部とを連結する。
物品収納ボックス12は、上方に開口する有底箱形容器であり、リヤパイプ23の上部に設置される。
着座シート13は、前端部のヒンジ部33を中心に揺動自在であり、後端が持ち上がると物品収納ボックス12を開く。
燃料タンク15は、物品収納ボックス12の上縁から後方に延びるトレー部34を貫通して上方に臨む給油部35を備える。
フロントフレームカバー16は、車体フレーム2の前部を覆う樹脂製のカバーである。
リヤフレームカバー17は、車体フレーム2の後部を覆う樹脂製のカバーである。
また、自動二輪車1は、リヤフレームカバー17の後端に設けられたテールランプ36と、後輪7の上方に設けられたリヤフェンダー37と、ステップフレーム24の上部に配置された樹脂製のステップボード38と、を備える。
フロントフレームカバー16、リヤフレームカバー17およびステップボード38は、相互に滑らかに連接する。
図2は、本発明の実施形態に係るシリンダヘッドの冷却構造を備えるパワーユニットを示した平面図である。
図3は、本発明の実施形態に係るシリンダヘッドの冷却構造を備えるパワーユニットを示した右側面図である。
図4は、図3のIV−IV線において本発明の実施形態に係るシリンダヘッドの冷却構造を備えるパワーユニットを示した断面図である。
図2から図4に示すように、自動二輪車1のパワーユニット6は、エンジン41および変速ユニット42を一体に備える。
エンジン41は、例えば、OHC(OverHead Camshaft)、2バルブの吸排気弁機構を有する強制空冷式4サイクルエンジンである。エンジン41は、クランクケース43と、クランクケース43の前方に延びるシリンダアッセンブリー45と、クランクケース43の左側から後方に延びる変速ユニット42と、クランクケース43の右側に設けられるジェネレータ46と、を備える。
クランクケース43は、左右に分割された左ケース半身47および右ケース半身48を組み合わせたものである。クランクケース43は、回転軸線を車幅方向(左右方向)に向けるクランク軸49を軸支する。クランク軸49は、クランクケース43の左右それぞれに突出する。
シリンダアッセンブリー45は、シリンダボア50の中心線を略水平(詳細には、やや前上がり)に向ける。シリンダアッセンブリー45は、クランクケース43の前側に組み付くシリンダブロック51と、シリンダブロック51の前側に組み付くシリンダヘッド52と、シリンダヘッド52の前側に組み付くヘッドカバー53と、を備える。シリンダブロック51は、円筒形状のシリンダボア50を仕切る内面を有する。シリンダヘッド52は、シリンダボア50の頂部(前側)を閉塞して上死点にあるピストン56とともに燃焼室57を仕切る。
また、シリンダアッセンブリー45は、シリンダボア50内に往復動自在に嵌め込まれるピストン56と、ピストン56およびクランク軸49を連結するコネクティングロッド58と、シリンダヘッド52に装着されて燃焼室57を臨む点火プラグ59と、シリンダヘッド52とヘッドカバー53とが仕切る動弁室60にあって回転軸線を車幅方向(左右方向)に向けるカム軸61と、クランク軸49に設けられるカムドライブスプロケット62と、カム軸61に設けられるカムドリブンスプロケット63と、シリンダブロック51およびシリンダヘッド52を貫いてカムドライブスプロケット62とカムドリブンスプロケット63との間に巻掛かる無端状のカムチェーン65と、を備える。
シリンダアッセンブリー45は、ピストン56の往復運動をクランク軸49の回転運動に変換する。
カムドライブスプロケット62およびカムドリブンスプロケット63は、クランク軸49の回転を1/2に減速してカム軸61に伝達する。カム軸61は、カム軸61に形成された吸気カム66および排気カム67とロッカーアーム68とを介して吸気バルブ(図示省略)および排気バルブ(図示省略)のそれぞれを所定のタイミングで開閉する。
カムチェーン65は、シリンダブロック51、シリンダヘッド52およびヘッドカバー53の左側に仕切られたカムチェーン室69に収容される。
変速ユニット42は、左ケース半身47の左側に設けられて後方に延びる変速ケース71と、変速ケース71の内部に収容されるベルト式変速装置72および減速ミッション機構73と、を備える。
変速ケース71は、左ケース半身47に一体に形成されて左側へ開口する変速ケース本体74と、変速ケース本体74の開口を閉塞する変速ケースカバー75と、を備える。
ベルト式変速装置72は、変速ケース71の内部に延びるクランク軸49の左端部に回転一体に固定されるドライブプーリ76と、ドリブン軸77に設けられるドリブンプーリ78と、両プーリ76、78の間に巻掛かる無端状のVベルト79と、ドリブンプーリ78の左側に並設される遠心クラッチ81と、を備える。ベルト式変速装置72は、ドライブプーリ76はクランク軸49の回転にともなう遠心力の増加によって有効径を拡大し、他方、ドリブンプーリ78は有効径を縮小することによってクランク軸49の回転を無段階に自動変速(増速)してドリブン軸77に伝達する。
ジェネレータ46は、クランクケース43(右ケース半身48)に固定されたステータ82と、クランク軸49の右端部に回転一体に設けられたロータ83と、を備える。ジェネレータ46は、クランク軸49の回転によってステータ82の周囲にロータ83を周回し、発電する。
エンジン41は、ピストン56の往復運動をクランク軸49の回転運動に変換し、この回転運動をドライブプーリ76、Vベルト79、ドリブンプーリ78、遠心クラッチ81、ドリブン軸77へ順次に伝えて減速ミッション機構73で減速して後輪7を駆動する。
また、エンジン41は、シリンダアッセンブリー45およびクランクケース43の右側を覆う樹脂製の冷却カウリング85と、シリンダアッセンブリー45の冷却風を生じるエンジン冷却ファン86と、を備える。
冷却カウリング85は、エンジン冷却ファン86の右側に開口する冷却空気吸入口87と、シリンダアッセンブリー45の下方に開口する冷却空気排出口(図示省略)とを有する。
エンジン冷却ファン86は、クランク軸49の右端部、より詳しくはジェネレータ46のロータ83に固定される。エンジン冷却ファン86は、クランク軸49の回転にともなってロータ83とともに回転して冷却空気吸入口87から空気を吸い込み、冷却カウリング85内に吐出する。
エンジン41は、クランク軸49とともにエンジン冷却ファン86を回転し、冷却カウリング85内に冷却風を生じる。冷却カウリング85を流れる冷却風は、シリンダアッセンブリー45を強制的に冷却して温められ、冷却空気排出口から排気される。
次に、シリンダヘッド52の冷却構造について説明する。
図5は、本発明の実施形態に係るシリンダヘッドの冷却構造を示した斜視図である。
図6は、本発明の実施形態に係るシリンダヘッドの冷却構造を示した正面図である。
図7は、図4のVII−VII線において本発明の実施形態に係るシリンダヘッドの冷却構造を示した断面図である。
図4から図7に示すように、エンジン41のシリンダヘッド52は、シリンダブロック51側に燃焼室57を仕切る下隔壁91(第一隔壁)と、下隔壁91との間に隙間92を隔てて対向し、ヘッドカバー53側に動弁室60を仕切る上隔壁93(第二隔壁)と、下隔壁91を貫いて燃焼室57に延びる点火プラグ59を配置可能であるとともに隙間92に連通する開口95を有して下隔壁91と上隔壁93とを繋げる架橋部96と、開口95の縁部にあって架橋部96の外側近傍を流れる冷却風を隙間92へ導く導風板97と、を備える。
また、シリンダヘッド52は、燃焼室57に連通する吸気ポート101および排気ポート102と、下隔壁91と上隔壁93とを繋いで動弁室60へ連通するカムチェーン室69の一部を仕切るトンネル103と、下隔壁91を貫くプラグホール105を有する点火プラグ取付部106と、シリンダヘッド52の外周に設けられた複数の冷却フィン107と、を備える。
吸気ポート101および排気ポート102は、それぞれ単一の燃焼室57側の開口(図示省略)を有する。燃焼室57側の各開口は、それぞれ吸気バルブまたは排気バルブにより開閉する。
吸気ポート101は、スロットルボディ(図示省略)の取付フランジ108と燃焼室57とを連通する流通路である。吸気ポート101は、燃焼室57から湾曲してシリンダヘッド52の第一側面52a(ここでは、エンジン41の上側に位置する側面)側にある取付フランジ108に至る。
排気ポート102は、燃焼室57と排気管(図示省略)の取付フランジ109とを連通する流通路である。排気ポート102は、燃焼室57から湾曲してシリンダヘッド52の第一側面52aに対向する第二側面52b(ここでは、エンジン41の下側に位置する側面)側にある取付フランジ109に至る。
トンネル103は、吸気ポート101および排気ポート102から離れ、シリンダヘッド52の第三側面52c(ここでは、エンジン41の左側に位置する側面)側に形成される。トンネル103の内部空間(すなわち、カムチェーン室69の一部)は、シリンダヘッド52の幅よりも狭く扁平な空間であり、下隔壁91または上隔壁93と一体の内壁部103aと、内壁部103aに連なる断面コ字形状の外壁部103bと、を備える。内壁部103aは、ヘッドカバー53、シリンダヘッド52、シリンダブロック51をクランクケース43に締結するボルト(図示省略)の挿通孔部111を備える。
トンネル103と吸気ポート101との隙間112およびトンネル103と排気ポート102との隙間113は、隙間92に連通する開口115、116である。開口115、116は、冷却風を隙間92から抜く冷却風排出口である。
点火プラグ取付部106は、シリンダヘッド52の第三側面52cに対向する第四側面52d(ここでは、エンジン41の右側に位置する側面)側から点火プラグ59を取り付けやすいように、トンネル103から極力離れる第四側面52dの近傍に位置し、トンネル103との間に吸気ポート101および排気ポート102を挟む。プラグホール105は、点火プラグ59をネジ止めする雌ネジである。
冷却フィン107は、もっぱらシリンダヘッド52の第四側面52d側、より詳しくは、架橋部96に設けられる。冷却フィン107は、シリンダヘッド52の幅方向(下隔壁91と上隔壁93との離間方向に直交する方向)に延びる平板形状を有し、下隔壁91と上隔壁93との離間方向へ複数列並ぶ。
架橋部96は、シリンダヘッド52の第四側面52d側にあり、下隔壁91と上隔壁93とを繋ぐ。架橋部96は、ヘッドカバー53、シリンダヘッド52、シリンダブロック51をクランクケース43に締結するボルト(図示省略)の挿通孔部117を備える。開口95は、冷却風を隙間92に導く冷却風導入口である。開口95は、下隔壁91と上隔壁93との離間方向へ延びて互いに対向する一対の対向縁部95a、95bを有し、シリンダヘッド52の幅方向略中央に位置する矩形口である。開口95は、架橋部96および冷却フィン107を第一側面52aと第二側面52bとに分断する。また、開口95は、シリンダヘッド52の第四側面52d側から点火プラグ取付部106を見通すことのできる点火プラグ59の挿入口でもある。点火プラグ取付部106に装着された点火プラグ59は、開口95を介して隙間92から第四側面52dの外側へ延びる。
導風板97は、開口95の対向縁部95a、95bの一方、具体的には対向縁部95aにあり、下隔壁91と上隔壁93との離間方向へ延びる平板形状を有する。また、導風板97は、対向縁部95aを有する架橋部96a側の冷却フィン107aの開口95近傍における端118を固定して、隣り合う冷却フィン107aを繋げて強度、剛性の向上、振動の低減を図る。導風板97は、点火プラグ59よりも冷却風の下流側に位置することが好ましい。換言すれば、シリンダヘッド52の冷却構造は、導風板97の延長方向と架橋部96の外面または冷却フィン107起端の延長方向とがなす角の範囲α(図7)から冷却風が開口95へ流れ込むことが好ましい。
エンジン41は、熱的負荷の大きいシリンダヘッド52、特に点火プラグ59の周囲を効果的に冷却できるように、下隔壁91と上隔壁93との間に冷却風が流通する冷却風流通路としての隙間92を有する。隙間92は、吸気ポート101、排気ポート102、トンネル103の内壁部103a、締結ボルト(図示省略)の挿通孔部111、117を避ける空間である。
シリンダヘッド52は、エンジン冷却ファン86が冷却カウリング85に送り出してシリンダヘッド52の周囲(より詳しくは、架橋部96の近傍であり、特に冷却フィン107)を流れる冷却風(図7中、実線矢F)を開口95から隙間92に導入して点火プラグ59を冷却し、かつシリンダヘッド52の奥側へ流し込んで吸気ポート101近傍の開口115または排気ポート102近傍の開口116から吐き出して、冷却性を向上する(図7中、実線矢B)。そして、導風板97は、架橋部96bの外側近傍、あるいは冷却フィン107bのフィン間を流れる冷却風を開口95へ導き、より多くの冷却風を隙間92に流し込む(図7中、破線矢A)。なお、冷却カウリング85からシリンダヘッド52の隙間92に流れ込む冷却風は、導風板97の延長方向と架橋部96の外面または冷却フィン107起端の延長方向とがなす角の範囲αから導風板97に吹き付けることが好ましい。また、シリンダヘッド52の冷却構造は、必ずしも冷却カウリング85を必要とせず、導風板97の延長方向と架橋部96の外面または冷却フィン107起端の延長方向とがなす角の範囲αから導風板97に自動二輪車1の走行風を吹き付けることによってもシリンダヘッド52を冷却できる。
本実施形態に係るシリンダヘッド52の冷却構造によれば、シリンダヘッド52の周囲(より詳しくは、架橋部96の近傍であり、特に冷却フィン107)を流れる冷却風を下隔壁91と上隔壁93との隙間92に効率的に流し込んで点火プラグ59およびシリンダヘッド52全体をより強制的に冷却できる。すなわち、本実施形態に係るシリンダヘッド52の冷却構造は、シリンダヘッド52の周囲を流れる冷却風のうち、隙間92に流れ込む流量を増やして、点火プラグ59およびシリンダヘッド52全体をより強制的に冷却する。
また、本実施形態に係るシリンダヘッド52の冷却構造によれば、導風板97によって冷却フィン107を繋げて強度、剛性の向上、振動の低減を図ることができる。すなわち、本実施形態に係るシリンダヘッド52の冷却構造は、冷却フィン107を補強するリブ(下隔壁91と上隔壁93との離間方向に延びるリブ)を必要としない。下隔壁91と上隔壁93との離間方向に延びるリブが有った場合、隙間92に流れ込む冷却風が遮られてしまい、冷却風の流入量が減少してしまうところ、本実施形態に係るシリンダヘッド52の冷却構造は、導風板97によって冷却フィン107の補強と隙間92に流れ込む流量の増加を両立できる。
したがって、本実施形態に係るシリンダヘッド52の冷却構造によれば、シリンダヘッド52を効率的に冷却できる。
1 自動二輪車
2 車体フレーム
3 フロントフォーク
5 前輪
6 パワーユニット
7 後輪
8 ショックアブソーバー
9 吸気装置
11 エアクリーナー
12 物品収納ボックス
13 着座シート
15 燃料タンク
16 フロントフレームカバー
17 リヤフレームカバー
21 ヘッドパイプ
22 ダウンパイプ
23 リヤパイプ
24 ステップフレーム
25 エンジンブラケット
27 ハンドルバー
28 ヘッドランプ
29 フロントフェンダー
31 リンク
32 ピボット軸
33 ヒンジ部
34 トレー部
35 給油部
36 テールランプ
37 リヤフェンダー
38 ステップボード
41 エンジン
42 変速ユニット
43 クランクケース
45 シリンダアッセンブリー
46 ジェネレータ
47 左ケース半身
48 右ケース半身
49 クランク軸
50 シリンダボア
51 シリンダブロック
52 シリンダヘッド
52a 第一側面
52b 第二側面
52c 第三側面
52d 第四側面
53 ヘッドカバー
56 ピストン
57 燃焼室
58 コネクティングロッド
59 点火プラグ
60 動弁室
61 カム軸
62 カムドライブスプロケット
63 カムドリブンスプロケット
65 カムチェーン
66 吸気カム
67 排気カム
68 ロッカーアーム
69 カムチェーン室
71 変速ケース
72 ベルト式変速装置
73 減速ミッション機構
74 変速ケース本体
75 変速ケースカバー
76 ドライブプーリ
77 ドリブン軸
78 ドリブンプーリ
79 Vベルト
81 遠心クラッチ
82 ステータ
83 ロータ
85 冷却カウリング
86 エンジン冷却ファン
87 冷却空気吸入口
91 下隔壁
92 隙間
93 上隔壁
95 開口
95a、95b 対向縁部
96、96a、96b 架橋部
97 導風板
101 吸気ポート
102 排気ポート
103 トンネル
103a 内壁部
103b 外壁部
105 プラグホール
106 点火プラグ取付部
107、107a、107b 冷却フィン
108、109 取付フランジ
111 挿通孔部
112、113 隙間
115、116 開口
117 挿通孔部
118 端

Claims (5)

  1. 燃焼室を仕切る第一隔壁と、
    前記第一隔壁との間に隙間を隔てて対向し動弁室を仕切る第二隔壁と、
    前記第一隔壁を貫いて前記燃焼室に延びる点火プラグを配置可能であるとともに前記隙間に連通する開口を有して前記第一隔壁と前記第二隔壁とを繋げる架橋部と、
    前記燃焼室に連通する吸気ポートおよび排気ポートと、
    前記開口の縁部のうち前記排気ポートに近い側にあって前記吸気ポート側から前記架橋部の外側近傍を流れる冷却風を前記隙間へ導く導風板と、を備えることを特徴とするシリンダヘッドの冷却構造。
  2. 前記架橋部から突出する複数の冷却フィンを備え、
    前記導風板は、前記冷却フィンの前記開口近傍における端を固定することを特徴とする請求項1に記載のシリンダヘッドの冷却構造。
  3. 前記開口は、前記両隔壁の離間方向へ延びて互いに対向する一対の対向縁部を有し、
    前記導風板は、前記対向縁部の一方にあることを特徴とする請求項1または2に記載のシリンダヘッドの冷却構造。
  4. 前記導風板は、前記点火プラグよりも前記冷却風の下流側に位置することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のシリンダヘッドの冷却構造。
  5. 導風板の延長方向と架橋部の外面の延長方向とがなす角の範囲から冷却風が開口へ流れ込むことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のシリンダヘッドの冷却構造。
JP2010264197A 2010-11-26 2010-11-26 シリンダヘッドの冷却構造 Active JP5655525B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010264197A JP5655525B2 (ja) 2010-11-26 2010-11-26 シリンダヘッドの冷却構造
CN201110390890.8A CN102562348B (zh) 2010-11-26 2011-11-25 气缸盖的冷却结构

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010264197A JP5655525B2 (ja) 2010-11-26 2010-11-26 シリンダヘッドの冷却構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012112360A JP2012112360A (ja) 2012-06-14
JP5655525B2 true JP5655525B2 (ja) 2015-01-21

Family

ID=46408716

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010264197A Active JP5655525B2 (ja) 2010-11-26 2010-11-26 シリンダヘッドの冷却構造

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5655525B2 (ja)
CN (1) CN102562348B (ja)

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3650250A (en) * 1970-12-16 1972-03-21 Farymann Diesel Aircooled cylinder head
JPS5592022U (ja) * 1978-12-22 1980-06-25
JPS6319567Y2 (ja) * 1980-03-04 1988-06-01
JP2001241355A (ja) * 2000-02-29 2001-09-07 Yamaha Motor Co Ltd 強制空冷式4サイクルエンジンのシリンダヘッド冷却構造
JP4545361B2 (ja) * 2001-09-18 2010-09-15 株式会社やまびこ 4サイクル内燃機関用冷却装置
JP4689474B2 (ja) * 2006-01-11 2011-05-25 本田技研工業株式会社 内燃機関
JP4209440B2 (ja) * 2006-01-13 2009-01-14 本田技研工業株式会社 車両用内燃機関
CN201144736Y (zh) * 2008-01-22 2008-11-05 重庆润通动力有限公司 风冷式通用发动机汽缸头

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012112360A (ja) 2012-06-14
CN102562348B (zh) 2015-04-15
CN102562348A (zh) 2012-07-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4732375B2 (ja) 強制空冷式内燃機関
JP3907903B2 (ja) 内燃機関の冷却水循環構造
JP3154536U (ja) 鞍乗り型車両
JP4602235B2 (ja) 内燃機関と自動二輪車
JP5531657B2 (ja) パワーユニットのブリーザ構造
EP2620611B1 (en) Internal combustion engine and straddle-type vehicle including the same
EP1895147B1 (en) Internal Combustion Engine
JP5668471B2 (ja) 空冷式エンジン
JP5655525B2 (ja) シリンダヘッドの冷却構造
JP4901619B2 (ja) 内燃機関のブリーザ装置
JP7236267B2 (ja) 鞍乗型車両の空冷エンジン
JP3539584B2 (ja) スクータ型自動二輪車
JP5648292B2 (ja) エンジンの配索構造
WO2011132574A1 (ja) エンジンのオイル通路構造
JP7342056B2 (ja) 内燃機関の冷却構造
JP5215721B2 (ja) エンジン
JPH08175450A (ja) スクータ型自動二輪車
JP4682579B2 (ja) 自動二輪車のパワーユニット
JP7362822B1 (ja) 内燃機関の油路構造
WO2016147915A1 (ja) 内燃機関のシリンダヘッドのオイル通路構造
WO2024029021A1 (ja) 内燃機関のシリンダブロック
JP5172406B2 (ja) 鞍乗り型車両のエンジン懸架構造
JP6870413B2 (ja) 内燃機関
JP2024025032A (ja) 内燃機関の油路配置構造
JP2005233012A (ja) 内燃機関本体へのラジエータ取り付け構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130620

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20130620

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140325

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140401

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140520

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141028

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141110

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5655525

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151