JP5652260B2 - 吸収性物品,吸収性物品の製造方法,及び吸収性物品の製造装置 - Google Patents

吸収性物品,吸収性物品の製造方法,及び吸収性物品の製造装置 Download PDF

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Description

本発明は,液保持性を有する吸収性物品,吸収性物品の製造方法,及び吸収性物品の製造装置に関する。具体的に説明すると,本発明は,例えば使い捨ておむつや尿パッドのような着用者の排泄物を受けとり保持するための吸収性物品,吸収性物品の製造方法,及び吸収性物品の製造装置に関する。
従来から,例えば使い捨ておむつや尿パッドのような,バックシートと,トップシートと,これらのシート間に介在する吸収体を含む吸収性物品が知られている。
また,上記構成の吸収性物品において,吸収体の両側縁部を,弾性部材の収縮力を利用して,着用者の肌に沿うように起立させ,着用者の排泄物が吸収体の外方へ漏れ出すことを防止するための防漏壁として機能させるようにした吸収性物品が知られている(特許文献1)。このような吸収体の両側縁部を起立させる構成の場合,一般的に,吸収体には,その長手方向に伸びる溝部(スリット)が形成されている。
吸収体に形成された溝部は,吸収体の両側縁部を立ち上がらせる際の折れ目となるため,吸収体の両側縁部が立ち上がり易くなる。また,吸収体に溝部が形成されていることにより,吸収体の両側縁部が立ち上がった際の歪みを防止できる。また,吸収体に溝部を設けることにより,吸収体が受けた尿などの液体は,溝部を通って溝部が形成されている方向に拡散される。従って,吸収体は,尿などの液体を全体的に拡散して吸収保持できるため,液体を受けた箇所が破け,そこから液体が漏れてしまう事態を防止できる。
特開2008−206539号公報
しかしながら,従来の吸収体の溝部自体には,液体を吸収保持する機能がなかった。つまり,一般的に,吸収体は,高吸収性ポリマーや繊維材料を含む吸収性コアを,コアラップシートで被覆することにより構成され,コアラップシート同士を接合することにより溝部が形成される。そして,溝部を形成するために接合されたコアラップシートの間には,高吸収性ポリマーや繊維材料は存在しない。これは,高吸収性ポリマーや繊維材料が溝部に存在すると,吸収体の両側縁部を起立させる際の妨げとなるからであり,従来は溝部に高吸収性ポリマーや繊維材料を設けることを積極的に排除していた。従って,吸収体の溝部には,例えば高吸収性ポリマーのような高い吸水力を有する材料がなく,コアラップシートを形成する素材(例えば,ティッシュペーパ)によって,尿などの液体を吸収するだけであった。
このように,吸収体に形成された溝部は,吸収体が受けた液体を吸収体全体に拡散させる機能を有しているが,液体が拡散する際に通過する溝部自体には,液体を吸収・保持する機能がない。このため,吸収体の溝部には,尿などの液体が長く残留し続けることとなる。このように,尿などの液体が,吸収体(吸収性コア)に吸収されずに,吸収体の表面(溝部)に残留していると,その残留した液体に触れた着用者の肌がかぶれてしまう等,衛生的な問題が存在していた。
従って,現在,吸収体に形成された溝部の利点を損なわずに,尿などの液体が溝部に残留することを防止するための技術が求められている。
そこで,本発明者は,上記従来技術の問題を解消するために鋭意検討した結果,吸収体の溝部において,あえて,コアラップシートの間に高吸収性ポリマーを挟み込むことにより,溝部自体にも液吸収性をもたせることができるという知見を得た。また,本発明者は,吸収体の溝部において,コアラップシートの間に適量の高吸収性ポリマーを容易に挟み込ませることができる吸収性物品の製造方法,及び製造装置を見出した。このように,吸収体の溝部自体が液吸収性を有していることにより,吸収体の両側縁部を起立させる際の利点や,吸収体の液拡散性を維持しつつ,衛生面上においても好適な吸収性物品を提供することができる。
具体的に,本発明は,以下の構成を有する。
まず,本発明の第1の側面は,バックシート1と,トップシート2と,これらのシート間に介在する吸収体3を含む吸収性物品10である。
ここで,吸収体3は,吸収性コア31と,下層コアラップシート32と,上層コアラップシート33を含む。
吸収性コア31は,高吸収性ポリマー31aが繊維材料31bに埋没保持されることにより形成される。
下層コアラップシート32は,吸収性コア31を,バックシート1側から被覆するシート材である。
上層コアラップシート33は,吸収性コア31を,トップシート2側から被覆するシート材である。
また,吸収性コア31は,吸収体3の長手方向に伸びた空隙を設けて下層コアラップシート32上に配設されており,下層コアラップシート32と上層コアラップシート33が,吸収性コア31の空隙箇所に対応する部分において接合されることにより,少なくとも吸収体3の上層コアラップシート33に吸収体3の長手方向に伸びた溝部34が形成される。
そして,溝部34における下層コアラップシート32と上層コアラップシート33の間には,高吸収性ポリマー31aが挟み込まれている。
このように,下層コアラップシート32と上層コアラップシート33が,吸収性コア31の空隙箇所に対応する部分において接合されることにより溝部34が形成される。そして,溝部34において,下層コアラップシート32と上層コアラップシート33の間に,高吸収性ポリマー31aが挟み込まれていることにより,溝部34においても尿などの液体を吸収することができる。従って,尿などの液体が溝部に残留することがなくなるため,着用者の肌がかぶれてしまうといった事態を効果的に防止することができる。
本発明の第1の側面において,溝部34における下層コアラップシート32と上層コアラップシート33の間には,吸収性コア31のうち,繊維材料31bに埋没保持されていた高吸収性ポリマー31aのみが挟み込まれていることが好ましい。
このように,本発明の第1の側面において,溝部34には,繊維材料31bが存在しないことが好ましい。つまり,繊維材料31bは,高吸収性ポリマー31aと比較し,吸水力が低く,圧力がかかると離水しやすいという性質を有する。従って,繊維材料31bが溝部34に存在すると,吸収体3の両側縁部が溝部34を折れ目として起立し,折れ目である溝部34に圧力がかかった場合,繊維材料31bから液体が離水し,結局溝部34に液体が残留すること場合が考えられる。一方,高吸収性ポリマー31aは,繊維材料31bと比較し,給水力が高く(一般的に,自重の100倍から1000倍の量の水を吸収可能),かつ,圧力をかかった場合でも離水しにくいという性質を有する。従って,溝部34に存在するものが,高吸収性ポリマー31aのみであれば,溝部34に圧力がかかった場合でも液体は離水しにくく,かつ,十分に溝部に存在する液体を給水可能である。
また,下層コアラップシート32と上層コアラップシート33の間に,繊維材料31bが存在すると,これらの両シート31,32を接着して溝部34を形成するに際して,繊維材料31bが両シート31,32の接着を阻害し,溝部34の深さを維持できなくなることもある。一方,下層コアラップシート32と上層コアラップシート33の間に存在する物体が,高吸収性ポリマー31aのみであれば,このような事態を解消することができる。
なお,ここにいう「高吸収性ポリマーのみ」とは,下層コアラップシート32と上層コアラップシート33の間に,意図的に繊維材料31bを挟みこむことを排除する意味である。従って,不可避的に繊維材料32bが挟み込まれている場合も「高吸収性ポリマーのみ」が挟み込まれているといえる。
また,本発明の第1の側面において,溝部34において下層コアラップシート32と上層コアラップシート33の間に挟み込まれた高吸収性ポリマー31aは,1mg/cm以上20mg/cm以下であることが好ましい。
溝部34において,高吸収性ポリマーが1mg/cm以上存在していれば,溝部34に残留する液体を十分に吸収し切ることができると判明している。また,高吸収性ポリマーが20mg/cmより多く存在する場合,溝部34は,吸収体が受けた液体を拡散させることができなくなると判明している。そこで,溝部34に液体を残留させず,かつ,溝部34によって液体を拡散させるためには,高吸収性ポリマー31aが1mg/cm以上20mg/cm以下挟み込まれていることが最適である。
次に,本発明の第2の側面は,吸収体3を含む吸収性物品10の製造方法である。
具体的に説明すると,本発明の第2の側面は,本発明の第1の側面に係る吸収性物品の製造方法に関する。
第1の工程では,所定の回転軸を中心として回転する略円筒形状の吸引ドラム110を利用する。この吸引ドラムは,その周側面に吸引領域111と吸引領域111上に配設された非通気性のマスキングプレート112を有する。そして,吸引ドラム110を回転させながら,高吸収性ポリマー31aが繊維材料31bに埋没保持された吸収性材料を吸引領域111に吸着させ,マスキングプレート112の形状に対応した空隙を有する連続体である吸収性コアシート31´を形成する(材料吸着工程)
第2の工程では,所定の回転軸を中心として吸引ドラム110とは反対方向に回転する略円筒形状の反転ドラム130を利用する。そして,反転ドラム130の周側面に,吸引ドラム110に吸着されている吸収性コアシート31´のうち,吸引ドラム110に吸着されている面とは反対の面を吸着させる(反転工程)。
第3の工程では,回転する前記反転ドラム130の周側面に接触又は接近しつつ,反転ドラム130の回転方向に移動する下層コアラップシート32上に,反転ドラム130の周側面から吸収性コアシート31´を転写する(転写工程)。
第4の工程では,下層コアラップシート32上に転写された吸収性コアシート31´を,下層コアラップシート32とは反対側から,上層コアラップシート33によって被覆する(被覆工程)。
第5の工程では,吸収性コアシート31´の空隙箇所に対応する部分において,下層コアラップシート32と上層コアラップシート33を接合することにより,溝部34が形成された連続体である吸収体シートを形成する(接合工程)。
第6の工程では,吸収体シートを所定間隔で切断して,下層コアラップシート32及び上層コアラップシート33により周囲が被覆された吸収性コア31を有する吸収体3を形成する(切断工程)。
ここで,吸引ドラム110のマスキングプレート112は,吸収ドラム110の吸引領域111上に,吸収ドラム110の周側方向に長手に延びて配設されている。
また,マスキングプレート112の短手方向の断面形状は,吸引領域111に当接する辺である下辺が,下辺に対向する辺である上辺より長い四角形状となっている
そして,吸収性コアシート31´が下層コアラップシート32に転写されてから,吸収性コアシート31´の空隙箇所において下層コアラップシート32と上層コアラップシート33が接合されるまでの間に,吸収性コアシート31´の繊維材料31aに埋没保持されている高吸収性ポリマー31aを,吸収性コアシート31´の空隙箇所に落下させる。
上記した方法により,溝部34における下層コアラップシート32と上層コアラップシート33の間に,高吸収性ポリマー31aが挟み込まれた吸収体3を有する吸収性物品を容易に製造することができる。要するに,本発明は,まず,マスキングされた吸引ドラム110に吸収性材料を吸着させることにより逆台形(断面において上底の長さが下底の長さより長い四角形状)の吸収性コアシート31´を作る。次に,反転ドラム130によって,逆台形の吸収性コアシート31´を反転させ台形(断面において下底の長さが上底の長さより長い四角形状)とする。そして,反転ドラム130から下層コアラップシート32に台形の吸収性コアシート31´を転写することにより,下層コアラップシート32上には,逆台形の吸収性コアシート31´が配設される。このように,下層コアラップシート32に転写された段階において,吸収性コアシート31´の断面形状は,下底が短く上底が長い逆台形となっている。従って,吸収性コアシート31´に含まれる高吸収性ポリマーは,その搬送工程において,その自重で,下層コアラップシート32上に重力方向に落下する。このようにして,下層コアラップシート32上に落下した高吸収性ポリマーを,下層コアラップシート32と上層コアラップシート33の間に挟みこむようにして接合する。
このように,溝部34に高吸収性ポリマー31aが挟み込まれた吸収体3を有する吸収性物品を容易に製造することができる。
なお,溝部34に高吸収性ポリマー31aが配設されていることの技術的意義は,上述したとおりである。
本発明の第2の側面において,マスキングプレート112は,その短手方向の断面形状において,その上辺の両端に位置する角が,100度以上150度以下であることが好ましい。
本発明の第2の側面においては,マスキングプレート112の形状によって,最終的に下層コアラップシート32に転写される吸収性コアシート31´の形状が決まる。そして,下層コアラップシート32に転写された吸収性コアシート31´の形状に,溝部34に配設される高吸収性ポリマーの量は依存する。つまり,マスキングプレート112の短手方向の断面形状において,その上辺の両端に位置する角の角度が大きければ大きいほど,高吸収性ポリマー31aが,下層コアラップシート32上に落下しやすくなる。ここで,溝部34に存在する高吸収性ポリマー31aは,1mg/cm以上20mg/cm以下である最適であることについては上述した。そして,溝部34に存在する高吸収性ポリマー31aの量を,1mg/cm以上20mg/cm以下とするためには,マスキングプレート112は,その短手方向の断面形状において,その上辺の両端に位置する角が,100度以上150度以下であることが好ましいことが判明している。
本発明の第2の側面においては,吸収性コアシート31´が下層コアラップシート32に転写されてから,吸収性コアシート31´の空隙箇所において下層コアラップシート32と上層コアラップシート33が接合されるまでの間に,振動装置を利用して,吸収性コアシート31´又は吸収性コアシート31´の搬送装置を振動させることにより,吸収性コアシート31´の繊維材料31aに埋没保持されている高吸収性ポリマー31aを,吸収性コアシート31´の空隙箇所に落下させることが好ましい。
本発明では,上述したとおり,繊維材料31bに埋没保持された高吸収性ポリマー31aは,搬送装置における搬送中に,自重により,自然と重力方向に落下することが期待できる。しかしながら,振動装置を利用して,吸収性コアシート31´又はその搬送装置を振動させることで,所望する量の高吸収性ポリマー31aを迅速に下層コアラップシート32上に落下させることができる。これにより,より効率的な吸収性物品の製造が可能である。
また,本発明の第3の側面は,吸収体3を含む吸収性物品10の製造装置である。
具体的に説明すると,本発明の第3の側面は,本発明の第1の側面に係る吸収性物品の製造装置に関する。また,本発明の第3の側面は,本発明の第2の側面に係る吸収体物品の製造方法を実行するための装置である。
本発明の第3の側面に係る吸収体物品の製造装置100は,吸引ドラム110,吸収性材料供給手段120,反転ドラム130,被覆手段141,接合手段142,及び切断手段143を備えている。
吸引ドラム110は,所定の回転軸を中心として回転する略円筒形状であって,その周側面に,吸引領域111と,吸引領域111上に配設された非通気性のマスキングプレート112を有する。
吸収性材料供給手段120は,吸引ドラム110の周側面に,高吸収性ポリマー31aに埋没保持された繊維材料31bを含む吸収性材料を供給する。そして,吸収性材料供給手段120は,吸収性材料を吸引ドラム110の吸引領域111に吸着させ,吸引ドラム110にマスキングプレート112の形状に対応した空隙を有する連続体である吸収性コアシート31´を形成させる。
反転ドラム130は,所定の回転軸を中心として前記吸引ドラム110とは反対方向に回転する略円筒形状である。反転ドラム130は,その周側面において,吸引ドラム110に吸着されている吸収性コアシート31´のうち,吸引ドラム110に吸着されている面とは反対の面を吸着する。そして,反転ドラム130は,回転する前記反転ドラム130の周側面に接触又は接近しつつ,反転ドラム130の回転方向に移動する下層コアラップシート32上に,反転ドラム130の周側面から吸収性コアシート31´を転写する。
被覆手段141は,反転ドラム130によって下層コアラップシート32上に転写された吸収性コアシート31´に,下層コアラップシート32とは反対側の面から,上層コアラップシート33を被覆させる。
接合手段142は,被覆手段141により被覆された上層コアラップシート33と,下層コアラップシート32を,吸収性コアシート31´の空隙箇所に対応する部分において接合することにより,溝部34が形成された連続体である吸収体シートを形成する。
切断手段143は,接合手段142により形成された吸収体シートを所定間隔で切断して,下層コアラップシート32及び上層コアラップシート33により周囲が被覆された吸収性コア31を有する吸収体3を形成する。
ここで,マスキングプレート112は,吸収ドラム110の吸引領域111上に,吸収ドラム110の周側方向に長手に延びて配設されている。
マスキングプレート112の短手方向の断面形状は,吸引領域111に当接する辺である下辺が,当該下辺に対向する辺である上辺より長い四角形状である。
これにより,吸収体物品の製造装置は,吸収性コアシート31´が下層コアラップシート32に転写されてから,吸収性コアシート31´の空隙箇所において下層コアラップシート32と上層コアラップシート33が接合されるまでの間に,吸収性コアシート31´の繊維材料31aに埋没保持されている高吸収性ポリマー31aを,吸収性コアシート31´の空隙箇所に落下させる。
上記の構成を有することにより,本発明の第3の側面に係る製造装置は,本発明の第1の側面に係る吸収性物品を好適に製造することができる。また,本発明の第3の側面に係る製造装置は,本発明の第2の側面に係る吸収体物品の製造方法を好適に実行することができる。
図1は,吸収性物品例を示す展開図であり,トップシート側からみた平面図を示している。 図2は,図1に示された吸収性物品をA−Aの位置において,吸収性物品の短手方向に切断した断面概略図である。 図3は,吸収体の製造工程において,吸収性コアが下層コアラップシート上に配設されてから,吸収体に溝部が形成されるまでの過程を概念的に示した図である。 図4は,吸収性物品製造装置の全体構成の例を示す概略図である。 図5は,吸収ドラムの構成を説明するための概略図である。 図6は,反転ドラムの構成を説明するための概略図である。
以下,図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。本発明は,以下に説明する形態に限定されるものではなく,以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜修正したものも含む。
(1.吸収性物品の全体構成)
図1は,本発明の一実施形態に係る吸収性物品10の展開図であり,トップシート側からみた平面図である。具体的に説明すると,図1に示された吸収性物品は,テープ型の使い捨ておむつである。テープ型の使い捨ておむつは,バックシート1,トップシート2,及び両シートの間に配置された吸収体3を基本構成とする。また,テープ型の使い捨ておむつは,前身頃51から後身頃52にかけて長手方向に起立可能な立体ギャザー4が形成されており,立体ギャザー4はトップシート上に固定端を有する。さらに,テープ型の使い捨ておむつは,後身頃52の両側縁に延出するサイドフラップの側縁部に,ファスニングテープ53が取付けられている。テープ型の使い捨ておむつは,前身頃51を着用者の腹部に,後身頃52を着用者の背部に,吸収体4を着用者の股下にあてがい,後身頃52に取り付けられているファスニングテープ53を前身頃51に貼り付けることにより,着用者に装着される。
図2は,吸収性物品10を,図1に示されたA−Aの位置において,吸収性物品1の短手方向に切断した断面概略図である。なお,図2においては,シート材のそれぞれについて概念的に厚みを持たせて作図を行っている。図2に示されるように,吸収性物品10は,着用者の肌に接する面(図2中の上面)に液透過性のトップシート2,トップシート2と反対側の面に液不透過性のバックシート1を有し,バックシート1とトップシート2の間に吸収体3を有している。また,吸収性物品10は,長手方向のほぼ全長にわたって,バックシート1とトップシート2の両側縁部を挟持するように配設された立体ギャザーを備えている。また,これらのバックシート1,トップシート2,吸収体3,及び立体ギャザー4の下層には,バックシートを補強しその手触りを良くするためのカバーシート54が貼り合わせられている。
図1に示されるように,吸収体3は,平面視において後身頃52及び前身頃51寄りの幅が中間部の幅よりも広くなっている形状(いわゆる,砂時計型の形状)を有する。そして,吸収体3には,後身頃52から前身頃51にかけて,溝部34が形成されている。図1に示された例において,吸収体3に形成された溝部34は,2本の平行な直線で形成されているが,溝部34の形状はこれに限定されるものではない。つまり,溝部34は,吸収体3の長手方向に延びて形成されているものであればよく,例えば,2本の線が湾曲した形状,2本の直線が交差した形状(X字型形状),1本の直線が途中で2手に別れた形状(Y字型形状)であってもよい。
(2.吸収性物品の具体的構成)
以下,本発明に係る吸収性物品10の実施の形態について,使い捨ておむつを例として,具体的に説明する。ただし,本発明は,使い捨てのおむつに限定されるものではなく,例えば尿パッドにも適用可能である。要するに,本発明は,吸収体3を有する吸収性物品に広く適用可能である。
(2−1.トップシート)
トップシート2は,着用者の股下の肌に直接接し,尿などの液体を吸収体3に透過させるための部材である。このため,トップシート2は,柔軟性が高い液透過性材料で構成されることが好ましい。トップシート2は,吸収体3の表面を被覆するように配置される。
トップシート2を構成する液透過性材料の例は,織布,不織布,又は多孔性フィルムである。また,例えばポリプロピレンやポリエチレン,ポリエステル,ナイロンのような熱可塑性樹脂の繊維を親水化処理してさらに不織布にしたものを用いることとしてもよい。
(2−2.バックシート)
バックシート1は,トップシート2を透過し,吸収体3に吸収された液体が,漏出することを防止するための部材である。このため,バックシート1は,液不透過性材料によって構成される。そして,バックシート1は,吸収体3の底面からの液漏れを防止するため,吸収体3の底面を被覆するように配置される。
バックシート1を構成する不透過材料の例は,ポリエチレン樹脂からなる液不透過性のフィルムである。特に,0.1〜0.4μmの微細な孔が複数形成された微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。
なお,本明細書において,「A〜B」とは「A以上B以下」であることを意味する。
バックシート1の外表面には,バックシート1を補強しその手触りを良くするために,カバーシート54を貼り合わせることとしても良い。カバーシート54を構成する材料としては,織布や不織布が用いられる。特に,カバーシート54を構成する材料として,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエステルのような熱可塑性樹脂からなる不織布又は湿式不織布を用いることが好ましい。
(2−3.吸収体)
吸収体3は,尿などの液体を吸収し,吸収した液体を保持するための部材である。吸収体3は,液不透過性のバックシート1と,液透過性のトップシート2の間に配置される。吸収体3は,トップシート2を透過した液体を吸収する機能を有する。吸収体3は,高吸収性ポリマー31aが繊維材料31bに埋没保持された吸収性コア31,吸収性コア31をバックシート1側から被覆する下層コアラップシート32,及び吸収性コア31をトップシート2側から被覆する上層コアラップシート33から構成される。
また,吸収性コア31は,吸収体3の長手方向に伸びた空隙を設けて下層コアラップシート32上に配設されている。そして,下層コアラップシート32と上層コアラップシート33が,吸収性コア31の空隙箇所に対応する部分において接合されることにより,少なくとも吸収体3の上層コアラップシート33に吸収体3の長手方向に伸びた溝部34が形成される。そして,溝部34において,下層コアラップシート32と上層コアラップシート33の間には,高吸収性ポリマー31aが挟み込まれている。
吸収性コア31は,図2に示されるように,親水性の繊維材料31bに,粒状の高吸収性ポリマー(SAP:Super Absorbent Polymer)が混合されることにより形成される。繊維材料31bは,極細の繊維が絡まり合って形成されており,高吸収性ポリマー31aは,繊維材料31bに混合されることにより,通常,繊維材料31bに埋没保持されている。
繊維材料31bとしては,吸収体3の製造工程において,空気流に乗せて搬送可能なものが用いられ,特に,短繊維であることが好ましい。また,繊維材料31bとしては,例えばパルプ繊維,レーヨン繊維,又はコットン繊維のようなセルロース系繊維の短繊維や,例えばポリエチレン,ポリプロピレン,又はポリエチレンテレフタレートのような合成繊維に親水化処理を施した短繊維であってもよい。これらの繊維は,1種を単独で用いてもよいし,2種以上を組み合わせて,用いることとしてもよい。
高吸収性ポリマー31aとしては,従来から,使い捨ておむつや尿パッドのような吸収性物品における吸収体の材料として用いられている各種のものを用いることができる。高吸収性ポリマー31aとしては,例えば,自重の5倍以上1000倍以下の水を吸収し保持することが可能なものが採用される。また,高吸収性ポリマー31aとしては,例えば,デンプン系,セルロース系,又は合成ポリマー系の物を用いることとしてもよい。高吸収性ポリマー31aは,例えばデンプン−アクリル酸(塩)グラフト共重合体,デンプン−アクリロニトリル共重合体のケン化物,ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物,又はアクリル酸(塩)重合体からなるものであってもよい。高吸収性ポリマー31aの製造方法としては,例えば特表2005−536598号公報によって既に公知となっている方法を使用することができる。
また,高吸収性ポリマー31aの嵩高比重は,例えば,0.2g/ml〜1.0g/ml,又は0.3g/ml〜0.9g/ml,特に,0.5g/ml〜0.8g/ml,であることが好ましい。また,繊維材料31bの繊維粗度は,例えば,0.1mg/m〜0.5mg/m,又は0.1mg/m〜0.4mg/mであり,特に,0.1mg/m〜0.3mg/mであることが好ましい。
このように,粒状の高吸収性ポリマー31aが親水性の繊維材料31bに埋没保持された吸水性コア31は,下層コアラップシート32及び上層コアラップシート33によりその周囲を被覆されることにより形状が維持される。下層コアラップシート32は,バックシート1側の面(図2中の下面)から吸水性コア31を被覆する。一方,上層コアラップシート33は,トップシート側の面(図2中の上面)から吸水性コア31を被覆する。
これらの下層コアラップシート32及び上層コアラップシート33としては,従来から,使い捨ておむつや尿パッドのような吸収性物品の構成材料として用いられているシート材を用いることができる。コアラップシートとしては,例えば,ティッシュペーパのような紙であってもよいし,不織布であってもよい。不織布としては,例えば,スパンボンド不織布,ニードルパンチ不織布,スパンレース不織布,エアースルー不織布を採用することとしてもよい。
次に,図3を参照して,吸収体3に形成される溝部34について説明する。図3は,吸収体3の製造工程において,吸収性コア31が下層コアラップシート32上に配設されてから,吸収体3に溝部が形成されるまでの過程を概念的に示した図である。図3(a)から図3(c)においては,吸収体3をその短手方向に切断した概略断面図が示されている。
図3(a)は,吸収性コア31が,下層コアラップシート32上に転写された状態の例を示している。図3(a)に示されるように,吸収性コア31は,所定の幅の空隙35を設けて,下層コアラップシート32上に配置されている。吸収コア31の空隙35は,吸収性コア3の長手方向に延びて形成されている。特に,図3(a)に示された例では,吸収性コア31には,吸収体3の長手方向に伸びる2本の平行線上に空隙35が設けられており,吸収性コア31は,その空隙35をはさんで,左コア31c,中央コア31d,及び右コア31eの3つに区分されている。
吸収性コア31の空隙35の長手方向の長さは,吸収性物品の用途に応じて適宜設計可能であるが,例えば100mm〜300mm,又は150mm〜250mmで形成される。また,吸収性コア31の空隙35の短手方向の幅も,吸収性物品の用途に応じて適宜設計可能であるが,例えば5mm〜60mm,又は15mm〜35mmで形成される。
ここで,図3(a)に示されるように,吸収性コア31に形成された空隙35は,その短手方向の断面形状が,下辺が上辺よりも長い四角形となっている。具体的には,空隙35の断面形状は,下辺と上辺が平行であり,下辺が上辺よりも長く,下辺の両端部に位置する角が等角である左右対象の台形となっている。つまり,後述するとおり,吸収性コア31の空隙35は,マスキングプレート112の形状と同じ形状になっている。
また,空隙35が形成された位置における吸収性コア31の短手方向の断面形状は,左コア31c,中央コア31d,及び右コア31eのそれぞれの上部(上層コアラップシート33に接する面)が,空隙35が存在する方向に向かって突出した四角形状となっている。つまり,左コア31c,中央コア31d,及び右コア31eの断面形状は,それぞれ,上辺が下辺よりも空隙35が存在する方向に向かって長く延びている。従って,左コア31c,中央コア31d,及び右コア31eのそれぞれは,空隙35側が存在する方向に向かって傾斜した傾斜面36を有する。このとき,左コア31c,中央コア31d,及び右コア31eのそれぞれの,下面(下層コアラップシート32に接する面)と傾斜面36がなす角(∠α)は,100度〜150度,又は120度〜140度であることが好ましい。
このように,吸収性コア31は,空隙35に面する吸収性コア31の側面(傾斜面36)が,空隙35が存在する方向に向かって傾斜している。従って,傾斜面36付近において,繊維材料31bに埋没保持されている高吸収性ポリマー31aは,その自重で,重力方向に落下しやすくなっている。図3(a)では,空隙35において,下層コアラップシート32上に,高吸収性ポリマー31aが落下した状態が示されている。吸収性コア31の傾斜面36から空隙35に落下する高吸収性ポリマー31aの量は,1mg/cm〜20mg/cm,5mg/cm〜15mg/cm,又は8mg/cm〜12mg/cmであることが好ましい。
図3(b)は,上層コアラップシート33が,下層コアラップシート32とは反対の面から吸収性コア31を被覆した状態の例を示す図である。このように,上層コアラプシート32は,吸収性コア31の上面に当接するように配置されている。そして,上層コアラップシート33を,吸収性コア31に当接させる際,吸収コア31に振動が伝わる。このように,上層コアラップシート33を当接させる際の振動を利用して,吸収性コア31から,下層コアラップシート32上に,高吸収性ポリマー31aを落下させることとしてもよい。
例えば,高吸収性ポリマー31aを上層コアラップシート33側に多く配置することにより,下層コアラップシート32上に落下する高吸収性ポリマー31aの量を多くすることができる。
図3(c)は,吸収性コア31の空隙35に対応する位置において,下層コアラップシート32と上層コアラップシート33を接合し,吸収体3に溝部34を形成した状態の例を示す図である。また,図3(c)では,吸収性コア31の両側縁部においても,下層コアラップシート32と上層コアラップシート33が接合され,吸収性コア31がコアラップシート内に封入されている。
図3(c)に示されるように,吸収性コア31の空隙35に対応する位置において,下層コアラップシート32と上層コアラップシート33が接合されると,その間には,吸収性コア31の空隙35に落下していた高吸収性ポリマー31aが挟み込まれる。溝部34においてコアラップシート間に挟み込まれる高吸収性ポリマー31aの量は,1mg/cm〜20mg/cm,5mg/cm〜15mg/cm,又は8mg/cm〜12mg/cmであることが好ましい。このように,高吸収性ポリマー31aがコアラップシート間に挟み込まれているため,溝部34に流れ込んだ液体は,残留することなく,高吸収性ポリマー31aに吸収保持される。
図3(c)に示す例においては,下層コアラップシート32側と上層コアラップシート33側のそれぞれに,溝部34が形成されている。このように,下層コアラップシート32を押し上げ,上層コアラップシート33を押し下げるようにして,両者を接合することで,溝部34を形成することとしてもよい。また,例えば,コアラップシートを接合する際には,上層コアラップシート33のみを押し下げることにより接合し,上層コアラップシート33側にのみ溝部34が形成されることとしてもよい。また,溝部34が吸収体3の受けた液体を吸収体全体に拡散させる機能を有することに鑑みれば,溝部34は,少なくとも,上層コアラップ34を押し下げることにより形成されたものであることが好ましい。
その他,吸収体3の形状は,適宜,使い捨ておむつの形状や,大きさ,用途に合せて設計することができる。例えば,吸収体3の形状は,砂時計型としてもよい。また,一般的な使い捨ておむつに使用されている,矩形型,楕円形型,又はひょうたん型とすることとしてもよい。
(2−4.立体ギャザー)
立体ギャザー4は,トップシート2の側縁に沿って起立し,着用者が排泄した尿の横漏れを防止するための部材である。立体ギャザー4は,起立した状態(弾性伸縮体が収縮した状態)において尿の防漏壁となるため,トップシート2を透過しなかった尿や,吸収体3により吸収しきれなった尿が,使い捨ておむつの脚部周り開口部などから漏出する横漏れを防止する。
立体ギャザー4は,トップシート2上に固定端を有するものである。例えば,使い捨ておむつがパンツ型である場合,一対の立体ギャザー4は,トップシート2及びバックシート1の両側縁を挟みこむようにして,トップシート2及びバックシート1に固定されることとしてもよい。この場合,立体ギャザー4のそれぞれを形成するシート材は,トップシート2やバックシート1を形成するシート材とは別体として構成される。
立体ギャザー4のそれぞれは,一又は複数の弾性伸縮体41が,立体ギャザー4の長手方向に沿って配設されており,弾性伸縮体41の収縮力を利用して起立するものである。つまり,弾性伸縮体41は,伸張された状態で,立体ギャザー4にシート材に固定されており,弾性伸縮体41が収縮すると,立体ギャザー4のシート材も縮退し,立体ギャザー4が起立線において立ち上がる。弾性伸縮体41を立体ギャザー4に配設する位置は,使い捨ておむつの形状や大きさに合せて適宜変更可能であるが,一般的に,立体ギャザー4の上端縁近傍に配設される。
(3.吸収性物品の製造装置)
次に,吸収性物品10を製造するための装置100について説明する。図4は,吸収性物品製造装置100の全体構成を示す概略図である。吸収性物品製造装置100は,吸収性材料を吸引し吸収性コアシート31´を形成するための吸引ドラム110と,吸引ドラム110に吸収性材料を供給するための吸収性材料供給手段120と,吸引ドラム110が形成した吸収性コアシート31´を反転させる反転ドラム130と,吸収性コア31を含む吸収体3を形成するための吸収体形成機構140と,吸収体3を含む吸収性物品を形成するための吸収性物品形成機構150とを含む。
なお,図4に示される吸収性物品製造装置100の製造ラインは,図左手が下流であり,図右手が上流である。
(3−1.吸収性材料供給手段)
吸収性材料供給手段120は,繊維材料を粉砕する粉砕シリンダ121を備える。粉砕シリンダ121は,回転軸に沿って配列された複数の粉砕ブレードを備え,粉砕ブレードの複数の歯によって,薄板状の繊維材料を粉砕することにより,粉砕繊維材料を生成する。
また,吸収性材料供給手段120は,粉砕シリンダ121により生成された粉砕繊維材料を,送風機から送られる空気によりその内部を搬送されるダクト122を備える。また,ダクト122の途中には,粉砕繊維材料に高吸水性ポリマーを混合して吸収性材料を生成するポリマー供給部123が設置されている。吸収性材料供給手段120は,繊維材料に高吸収性ポリマーを混合した吸収性材料を,送風機による風圧を利用して,吸引ドラム110の周側面に供給する。
(3−2.吸引ドラム)
吸引ドラム110は,略円筒形状のドラムであり,図4中の奥行方向の回転軸を中心として回転する。また,吸引ドラム110は,回転をしながら,内部に接続された吸引機構により空気を吸引する。そして,吸引ドラム110は,微細な吸引孔(メッシュ)が設けられた吸引領域111を有する周側面上に,吸収性材料供給手段120により供給された吸収性材料を吸着する。
図5は,吸引ドラム110の構成を説明するための概略図であり,図5(a)は,吸引ドラム110の概略斜視図を示し,図5(b)及び(c)は,図5(a)に示されたB−Bの位置において切断された吸引ドラム110の周側面付近の概略断面図を示している。
図5に示されるように,吸引ドラム110の周側面には,微細な吸引孔(メッシュ)により形成された吸引領域111が設けられている。また,吸引領域111上の一部は,吸引ドラム110の周側方向に延びて配置された空気を透過しないマスキングプレート112により覆われている。図5に示す例において,マスキングプレート112は,吸引領域111上に,2本配置され,互いに吸引ドラム110の周側方向と平行に配置されている。このマスキングプレート112の配置によって,吸収体3に形成される溝部34の形状が決定される。ただし,マスキングプレート112の配置は,図に示された例に限定されるものではない。このように,吸引ドラム110では,吸収性材料供給手段120から供給された吸収性材料は,吸引ドラム110の周側面において,マスキングプレート112が存在しない領域(吸着領域)に吸着される。
図5(b)では,マスキングプレート112を中心に,回転ドラム110の周側面付近の断面図が示されている。図5(b)に示されるように,マスキングプレート112をその短手方向に切断した場合の断面形状は,吸引領域111に当接する辺である下辺が,当該下辺に対向する辺である上辺より長い四角形状となっている。具体的には,マスキングプレート112の断面形状は,下辺と上辺が平行であり,下辺が上辺よりも長く,下辺の両端部に位置する角が等角である左右対象の台形となっている。
マスキングプレート112は,その短手方向の断面形状において,上辺の両端に位置する角(∠β)が,100度〜150度であることが好ましい。特に,∠βは,120度〜130度であることが好ましい。マスキングプレート112の∠βの角度は,結果的に,吸収体3に形成される溝部34においてコアラップシートに挟み込まれる高吸収性ポリマー31aの量に影響を与える。
図5(c)では,吸収ドラム110の周側面(吸着領域)に,吸収性材料供給手段120から供給された吸収性材料が,吸着した状態の例が示されている。図5(c)に示されるように,図上方から供給された吸収性材料は,吸収ドラム110の吸引領域111のうち,マスキングプレート112が存在しない領域(吸着領域)に堆積する。このように,吸収性材料は,吸引ドラム110に堆積することにより,連続体である吸収性コアシート31´となる。吸収性コアシート31´には,マスキングプレート112の位置に対応する部分において,マスキングプレート112の形状に対応した形状の空隙35が形成される
吸引ドラム110の周側面は,反転ドラム130と接する又は近接し,形成した吸収コアシートを,反転ドラム130に移送する。吸収ドラム110は,反転ドラム130に吸収コアシートを移送する部分においては,内部に接続された吸引機構により空気が吸引されていない。一方,反転ドラム130は,吸収ドラム110が吸収コアシートを移送する部分において,内部に接続された吸引機構により空気を吸引している。このため,吸収ドラム110から反転ドラム130への吸収コアシートの移送が達成される。
(3−3.反転ドラム)
反転ドラム130は,略円筒形状のドラムであり,吸引ドラム110の回転軸と平行な回転軸を中心として,吸引ドラム110とは反対方向に回転する。また,回転ドラム130は,回転をしながら,内部に接続された吸引機構により空気を吸引する。また,回転ドラム130は,その周側面が微細な吸引孔(メッシュ)が設けられた吸引領域131となっており,吸引ドラム110から移送された吸収性コアシート31´を吸着する。そして,反転ドラム130は,反転ドラム130の回転方向に移動する下層コアラップシート32上に,反転ドラム130の周側面から吸収性コアシート31´を転写する。
図6は,吸引ドラム110の構成を説明するための概略図である。図6(a)は,吸引ドラム110と反転ドラム130の概略斜視図を示す。図6(b)は,図6(a)に示されたC−Cの位置において切断された反転ドラム130の周側面付近の概略断面図を示す。図6(c)は,図6(a)に示されたD−Dの位置において切断された下層コアラップシート及び吸収性コアシート31´の概略断面図を示す。
図6(a)に示されるように,反転ドラム130は,その周側面が微細な吸引孔(メッシュ)が設けられた吸引領域131となっている。また,図6(b)は,反転ドラム130が,吸引領域131において,吸引ドラム110から吸収性コアシート31´を受けた状態を示している。図6(b)に示されるように,反転ドラム131に吸着した状態の吸収性コアシート31´の断面形状は,吸引領域131に当接する辺である下辺が,当該下辺に対向する辺である上辺より長い四角形状となっている。このように,図5(c)に示された状態(吸引ドラム110に吸着している状態)と比較し,吸収性コアシート31´の表裏が反転していることがわかる。
そして,反転ドラム130は,周側面に吸着している吸収性を下層コアラップシート32上に転写する。この転写の際にも,吸収性コアシート31´はその表裏が反転する。従って,図6(c)に示されるように,下層コアラップシート32及び吸収性コアシート31´の断面形状は,下層コアラップシート32に当接する辺である下辺が,当該下辺に対向する辺である上辺より長い四角形状となる。なお,図6(c)に示された状態は,図3(a)に示された状態と同様の状態である。
(3−4.吸収体形成機構)
図4に示されるように,吸収体形成機構140は,吸収体3の下層コアラップシート32及び上層コアラップシート33となるシート部材が,それぞれ巻回されたロールが取り付けられるロール取付部144,145を有する。また,吸収体形成機構140は,上層コアラップシート33を吸収性コアシート31´に被覆する被覆手段141を有する。また,吸収体形成機構140は,下層コアラップシート32と上層コアラップシート33を接合する接合手段142,及び吸収体シートを所定間隔で切断する切断手段143を有する。さらに,吸収体形成機構140は,搬送装置(コンベヤ)146を備える。
(3−5.吸収性物品形成機構)
図4に示されるように,吸収性物品形成機構150は,吸収性物品10のバックシート1及びトップシート2となるシートが巻回されたロールが取り付けられるロール取付部151,152を有する。また,吸収性物品形成機構150は,バックシート1及びトップシート2を吸収体シートに被覆する被覆手段153を備える,また,吸収性物品形成機構150は,バックシート1及びトップシート2となるシート部材を接合する接合手段154,及び吸収性物品シートを所定間隔で切断する切断手段155を有する。さらに,吸収性物品形成機構150は,搬送装置(コンベヤ)156を備える。
また,図4に示されるように,下層コアラップシート32を搬送する搬送装置146を振動させる振動装置160を設けることとしてもよい。振動装置160は,任意の構成である。また,振動装置160は,下層コアラップシート32を振動させるものであってもよい。図4に示された例において,振動装置160は,搬送装置146の下方に設置されている。振動装置160は,搬送装置146を上下方向(重力方向)に振動させるものであってもよいし,横方向(搬送装置の短手方向)に振動させるものであってもよい。
(4.吸収性物品の製造方法)
次に,吸収性物品製造装置100による吸収性物品1の製造の流れについて説明する。
吸収性物品製造装置100により吸収性物品10が製造される際には,まず,図4に示された吸収性材料供給手段120によって,順次,繊維材料が粉砕されて粉砕繊維材料が生成される。
そして,送風機構からの送風により,粉砕された繊維材料が,ダクト122の中を吸引ドラム110に向かって移動する。ダクト122の途中には,ポリマー供給部123が設けられており,粉砕された繊維材料内に高吸水性ポリマーが混合されて吸収性材料とされる。その後,図4においては時計回りに一定の速度で回転している吸引ドラム120の周側面に向けて,吸収性材料が吹き付け供給される。吸引ドラム120に吹きつけられた吸収性材料は,吸引ドラム110の周側面の吸引領域111によって吸引され,マスキングプレート112が存在しない領域(吸着領域)において,所定の厚さまで堆積する。また,マスキングプレート112が存在する領域は,吸収性材料にとって空隙35となる。このようにして,吸収性材料が,吸引ドラム110の周側面において堆積することにより,空隙53を有する連続体の吸収性コアシート31´が形成される。
吸引ドラム110により形成された吸収性コアシート31´は,吸引ドラム110を回転し,反転ドラム130に接する又は近接する地点に到達したときに,吸引ドラム110からの吸引が解除される。一方,反転ドラム120は,吸引ドラム110とは反対周りに一定の速度で回転しており,吸引ドラム110に接する又は近接する地点においては,周側面に設けられた吸引領域131によって吸引を行っている。従って,吸引ドラム110から吸引が止まると,吸引性コアシートは反転ドラム130に引きつけられて,反転ドラム130の周側面に吸着する。吸引ドラム110に吸着していた吸収性コアシート31´は,反転ドラム130へと移送される際に,その表裏が反転する。
ここで,下層コアラップシート32を形成するシート材が,ロール取付部144に取り付けられたシートロールから繰り出され,例えばホットメルトのような接着材がその上面に塗布された後,搬送装置146上に保持される。搬送装置146のベルトは,回転する反転ドラム130の周側面に接触または近接しつつ,反転ドラムの回転方向に従って移動する。このように,下層コアラップシート32のシート材は,搬送装置146により製造装置の下流側(図4右方向)へと搬送される。
反転ドラム130の周側面に吸着されている吸収性コアシート31´は,反転ドラム130の回転に伴って反転ドラム139の下方へと移動する。反転ドラム130による吸引は,下層コアラップシート32に接触又は近接する位置において解除され,周側面の吸引領域131から搬送装置146上の下層コアラップシート32のシート材に順次転写される。下層コアラップシート32のシート材上では,転写された吸収性コアシート31´が接着剤により接着される。
反転ドラム130から,下層コアラップシート32に吸収性コアシート31´が転写されると,繊維材料31bに埋没保持されていた高吸収性ポリマー31aが,吸収性コアシート31´の空隙箇所35に落下する。前述したとおり吸収性コアシート31´は,その上部が,空隙が存在する方向に向かって突出した形状となっているため,高吸収性ポリマー31aが,自重によって,重力方向に落下しやすくなっている。ここで,高吸収性ポリマーが落下することを助長させるために,下層コアラップシート32の搬送装置146を,振動装置160により,振動させることとしてもよい。
吸収性コアシート31´及び下層コアラップシート32が製造装置の下流側に搬送されると,ロール取付部145に取り付けられたロールシートから上層コアラップシート33のシート材が繰り出される。そして,被覆手段141により,上層コアラップシート33のシート材の片面に,例えばホットメルトのような接着剤が塗布される。被覆手段141は,上層コアラップシート33の接着剤の塗布面を,下層コアラップシート32上の吸収性コアシート31´に接着させる。これにより,吸収性コアシート31´は,下層コアラップシート32とは反対側から上層コアラップシート33により覆われる。
続いて,被覆手段141の下流に位置する接合部142において,吸収性コアシート31´の両側縁部を覆うように,下層コアラップシート32と上層コアラップシート33が接合される。また,下層コアラップシート32上に形成された吸収性コアシート31´の空隙35の箇所に対応した位置においても,下層コアラップシート32と上層コアラップシート33は,接合される。下層コアラップシート32と上層コアラップシート33の接合には,公知の手段を用いることができ,例えば,下層コアラップシート32と上層コアラップシート33は,片面に塗布されたホットメルト接着剤により接合される。このように,下層コアラップシート32と上層コアラップシート33が,吸収性コアラップシート33´の空隙35に対応した位置において接合されることで,溝部34が形成される。また,溝部34が形成される前工程において,吸収性コアシートの空隙箇所には,高吸収性ポリマー31aが落下しているため,溝部34において,下層コアラップシート32と上層コアラップシート33の間には,高吸収性ポリマー31aが挟み込まれる。このように,収性コアシート31´の両側縁部を覆うように,下層コアラップシート32と上層コアラップシート33が接合されることにより,吸収体3の連続体である吸収体シート3´が形成される。
接合部142においては,吸収体シート3´を2つのローラによって上下から挟み込み,圧縮することとしてもよい。これにより,上層コアラップシート33,下層コアラップシート32および吸収性コアシート31´間の接着強度が向上する。
吸収体シート3´は,接合部142を通過すると,搬送装置146によりさらに下流側へと搬送され,切断手段143において,所定の間隔で,搬送方向に垂直に順次切断される。所定の間隔は,例えば,溝部34の長手方向の長さに合せて適宜調節でき,1の吸収性3に,一対の溝部34が形成されるように切断すればよい。このとき,吸収性コアシート31´を形成する吸収性材料は,下層コアラップシート32及び上層コアラップシート33によって完全に封入される。吸収性コアシート31´は切断されると,吸収性コア31となる。これにより,コアラップシートの間に吸収性コア31が内包された複数の吸収体3が形成される。
複数の吸収体3は,搬送装置156上に配置されたバックシート1のシート材により受け取られ,バックシート1のシート材上に所定のピッチで配列される。そして,複数の吸収体3は,バックシート1のシート材上に接着された状態で装置下流側へと搬送される。
吸収体3及びバックシート1のシート材が下流側に搬送されると,ロール152に取り付けられたロールからトップシート2のシート材が繰り出され,片面に接着剤が塗布される。被覆手段153は,トップシート2のシート材の接着剤の塗布面を,バックシート1のシート材上の吸収体3に接着させる。これにより,吸収体3は,バックシート1とは反対側からトップシート2により覆われる。そして,接合手段154により,吸収体3の周囲にてバックシート1とトップシート2が接合されて,吸収性物品10の連続体である吸収性物品シート10´が形成される
吸収性物品シート10´は,接合手段154を通過すると,搬送装置156によりさらに下流側へと搬送され,切断手段155において,所定の間隔で,搬送方向に垂直に順次切断される。所定の間隔は,例えば,吸収性物品10の長手方向の長さに合せて適宜調節すればよい。このとき,吸収体3は,バックシート1及びトップシート2によって封入される。吸収性物品シート10´は切断されると,複数の吸収性物品10となる。これにより,バックシート1とトップシート2の間に吸収体3が介在する複数の吸収性物品を形成できる。
本発明に係る吸収性物品は,例えば乳幼児や高齢者用の使い捨ておむつや尿パッドに適用することができる。また,本発明に係る吸収性物品の製造装置及び製造方法によれば,本発明に係る吸収性物品を好適に製造することができる。従って,本発明は,育児及び介護に関する産業において利用し得る。
1 バックシート
2 トップシート
3 吸収体
4 立体ギャザー
10 吸収性物品
31 吸収性コア
31´ 吸収性コアシート
31a 高吸収性ポリマー
31b 繊維材料
32 下層コアラップシート
33 上層コアラップシート
34 溝部
35 空隙
36 傾斜面
41 弾性伸縮体
51 前身頃
52 後身頃
53 ファスニングテープ
54 カバーシート
100 製造装置
110 吸引ドラム
111 吸引領域
112 マスキングプレート
120 吸収性材料供給手段
121 粉砕シリンダ
122 ダクト
123 ポリマー供給部
130 反転ドラム
131 吸引領域
140 吸収体形成機構
141 被覆手段
142 接合手段
143 切断手段
144 ロール取付部(下層コアラップシート)
145 ロール取付部(上層コアラップシート)
146 搬送装置
150 吸収性物品形成機構
151 ロール取付部(バックシート)
152 ロール取付部(トップシート)
153 被覆手段
154 接合手段
155 切断手段
156 搬送装置
160 振動装置

Claims (6)

  1. バックシート(1)と,トップシート(2)と,前記バックシート(1)と前記トップシート(2)の間に介在する吸収体(3)を含む吸収性物品(10)であって,
    前記吸収体(3)は,
    高吸収性ポリマー(31a)が繊維材料(31b)に埋没保持された吸収性コア(31)と,
    前記吸収性コア(31)を前記バックシート(1)側から被覆する下層コアラップシート(32)と,
    前記吸収性コア(31)を前記トップシート(2)側から被覆する上層コアラップシート(33)を備え,
    前記吸収性コア(31)は,前記吸収体(3)の長手方向に伸びた空隙を設けて前記下層コアラップシート(32)上に配設されており,
    前記下層コアラップシート(32)と前記上層コアラップシート(33)が,前記吸収性コア(31)の空隙箇所に対応する部分において接合されることにより,少なくとも前記吸収体(3)の上層コアラップシート(33)に前記吸収体(3)の長手方向に伸びた溝部(34)が形成され,
    前記溝部(34)における前記下層コアラップシート(32)と前記上層コアラップシート(33)の間には,前記吸収性コア(31)のうち,前記繊維材料(31b)に埋没保持されていた前記高吸収性ポリマー(31a)のみが挟み込まれている
    吸収性物品(10)。
  2. 前記溝部(34)において前記下層コアラップシート(32)と前記上層コアラップシート(33)の間に挟み込まれた高吸収性ポリマー(31a)は,1mg/cm以上20mg/cm以下である
    請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 吸収体(3)を含む吸収性物品(10)の製造方法であって,
    所定の回転軸を中心として回転する略円筒形状の吸引ドラム(110)であって,その周側面に吸引領域(111)と前記吸引領域(111)上に配設された非通気性のマスキングプレート(112)を有する吸引ドラム(110)を回転させながら,高吸収性ポリマー(31a)が繊維材料(31b)に埋没保持された吸収性材料を前記吸引領域(111)に吸着させ,前記マスキングプレート(112)の形状に対応した空隙を有する連続体である吸収性コアシートを形成する材料吸着工程と,
    所定の回転軸を中心として前記吸引ドラム(110)とは反対方向に回転する略円筒形状の反転ドラム(130)の周側面に,前記吸引ドラム(110)に吸着されている吸収性コアシートのうち,前記吸引ドラム(110)に吸着されている面とは反対の面を吸着させる反転工程と,
    回転する前記反転ドラム(130)の周側面に接触又は接近しつつ,前記反転ドラム(130)の回転方向に移動する下層コアラップシート(32)上に,前記反転ドラム(130)の周側面から前記吸収性コアシートを転写する転写工程と,
    前記下層コアラップシート(32)上に転写された吸収性コアシートを,前記下層コアラップシート(32)とは反対側から,上層コアラップシート(33)によって被覆する被覆工程と,
    前記吸収性コアシートの空隙箇所に対応する部分において,前記下層コアラップシート(32)と上層コアラップシート(33)を接合することにより,溝部(34)が形成された連続体である吸収体シートを形成する接合工程と,
    前記吸収体シートを所定間隔で切断して,前記下層コアラップシート(32)及び上層コアラップシート(33)により周囲が被覆された吸収性コア(31)を有する吸収体(3)を形成する切断工程と
    を有し,
    前記マスキングプレート(112)は,前記吸収ドラム(110)の吸引領域(111)上に,前記吸収ドラム(110)の周側方向に長手に延びて配設されており,
    前記マスキングプレート(112)の短手方向の断面形状は,前記吸引領域(111)に当接する辺である下辺が,当該下辺に対向する辺である上辺より長い四角形状であり,
    前記吸収性コアシートが前記下層コアラップシート(32)に転写されてから,前記吸収性コアシートの空隙箇所において前記下層コアラップシート(32)と上層コアラップシート(33)が接合されるまでの間に,前記吸収性コアシートの繊維材料(31a)に埋没保持されている高吸収性ポリマー(31a)を,前記吸収性コアシートの空隙箇所に落下させる
    吸収性物品の製造方法。
  4. 前記マスキングプレート(112)は,その短手方向の断面形状において,前記上辺の両端に位置する角が,100度以上150度以下である
    請求項3に記載の吸収性物品の製造方法。
  5. 前記吸収性コアシートが前記下層コアラップシート(32)に転写されてから,前記吸収性コアシートの空隙箇所において前記下層コアラップシート(32)と上層コアラップシート(33)が接合されるまでの間に,振動装置によって,前記吸収性コアシート又は吸収性コアシートの搬送装置を振動させることにより,前記吸収性コアシートの繊維材料(31a)に埋没保持されている高吸収性ポリマー(31a)を,前記吸収性コアシートの空隙箇所に落下させる
    請求項3又は請求項4に記載の吸収性物品の製造方法。
  6. 吸収体(3)を含む吸収性物品(10)の製造装置(100)であって,
    吸引ドラム(110),吸収性材料供給手段(120),反転ドラム(130),被覆手段(141),接合手段(142),及び切断手段(143)を備え,
    前記吸引ドラム(110)は,
    所定の回転軸を中心として回転する略円筒形状であって,その周側面に,吸引領域(111)と,前記吸引領域(111)上に配設された非通気性のマスキングプレート(112)を有し,
    前記吸収性材料供給手段(120)は,
    前記吸引ドラム(110)の周側面に,高吸収性ポリマー(31a)に埋没保持された繊維材料(31b)を含む吸収性材料を供給し,前記吸収性材料を前記吸引ドラム(110)の吸引領域(111)に吸着させ,前記吸引ドラム(110)に前記マスキングプレート(112)の形状に対応した空隙を有する連続体である吸収性コアシートを形成させ,
    前記反転ドラム(130)は,
    所定の回転軸を中心として前記吸引ドラム(110)とは反対方向に回転する略円筒形状であり,その周側面において,前記吸引ドラム(110)に吸着されている吸収性コアシートのうち,前記吸引ドラム(110)に吸着されている面とは反対の面を吸着するとともに,回転する前記反転ドラム(130)の周側面に接触又は接近しつつ,前記反転ドラム(130)の回転方向に移動する下層コアラップシート(32)上に,前記反転ドラム(130)の周側面から前記吸収性コアシートを転写し,
    被覆手段(141)は,
    反転ドラム(130)によって前記下層コアラップシート(32)上に転写された吸収性コアシートに,前記下層コアラップシート(32)とは反対側の面から,上層コアラップシート(33)を被覆させ,
    前記接合手段(142)は,
    前記被覆手段(141)により被覆された上層コアラップシート(33)と,前記下層コアラップシート(32)を,前記吸収性コアシートの空隙箇所に対応する部分において接合することにより,溝部(34)が形成された連続体である吸収体シートを形成し,
    切断手段(143)は,
    前記接合手段(142)により形成された吸収体シートを所定間隔で切断して,前記下層コアラップシート(32)及び上層コアラップシート(33)により周囲が被覆された吸収性コア(31)を有する吸収体(3)を形成し,
    ここで,
    前記マスキングプレート(112)は,前記吸収ドラム(110)の吸引領域(111)上に,前記吸収ドラム(110)の周側方向に長手に延びて配設されており,
    前記マスキングプレート(112)の短手方向の断面形状は,前記吸引領域(111)に当接する辺である下辺が,当該下辺に対向する辺である上辺より長い四角形状であり,
    これにより,
    前記吸収性コアシートが前記下層コアラップシート(32)に転写されてから,前記吸収性コアシートの空隙箇所において前記下層コアラップシート(32)と上層コアラップシート(33)が接合されるまでの間に,前記吸収性コアシートの繊維材料(31a)に埋没保持されている高吸収性ポリマー(31a)を,前記吸収性コアシートの空隙箇所に落下させる
    吸収性物品の製造装置(100)。
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