JP2003180721A - 吸収性物品 - Google Patents

吸収性物品

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JP2003180721A
JP2003180721A JP2001385573A JP2001385573A JP2003180721A JP 2003180721 A JP2003180721 A JP 2003180721A JP 2001385573 A JP2001385573 A JP 2001385573A JP 2001385573 A JP2001385573 A JP 2001385573A JP 2003180721 A JP2003180721 A JP 2003180721A
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absorption
absorber
absorbent
sheet
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JP2001385573A
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Sachiko Nakazawa
幸子 中澤
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 側臥位で使用した場合に、漏れがなく安価で
好適に使用される吸収性物品を提供する。 【解決手段】 液透過性の表面シートと、裏面シート
と、これら両シート間に配置された吸収体からなる吸収
性物品において、前記吸収性物品の吸収性能が吸収性物
品の長手方向中心線に対して左右で異なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、身体に装着して
使用するおむつなどの吸収性物品に関する。
【0002】
【従来の技術】 一般の吸収性物品は、液透過性の表面
シートと液不透過性の裏面シートと、両シートに間に挟
まれた吸収体とにより構成され、背側部と腹側部を予め
接合しパンツ形状にしたパンツ型おむつや、背側部と腹
側部を着用者の体型に合わせてテープなどで留めるテー
プ型おむつ、また、下着の内側やパンツ型おむつ、テー
プ型おむつの内側に配置して使用する尿パッドなどが知
られている。これらの吸収性物品は、着用者がいずれの
姿勢で排泄しても良い様に、また、排尿位置に近い腹側
部に吸収力を持たせるように吸収体を配置していた。こ
のため、吸収体の吸収性能は背腹方向、すなわち吸収性
物品の長手方向に対しては異なることがあったが、左右
の吸収性能は異なることはなかった。
【0003】ところが、着用者の中には、背骨が曲がっ
ていたり、片側にマヒがあるというような理由で、一方
向のみの側臥位でのみ寝る場合がある。このような着用
者は、横向きでの排尿になる為、吸収性物品の長手方向
一方のみが重点的に濡れるということがあった。この場
合、吸収体が有効に使用されず、片側は未使用のまま、
他方は吸収力不足で漏れるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 本発明者等は、かか
る現状に鑑み、液透過性の表面シートと、裏面シート
と、これら両シート間に配置された吸収体からなる吸収
性物品において、一方向の側臥位でしか寝ることの出来
ない方に対しては、体の下側になる方の吸収体の吸収性
能を重点的に上げることが必要であり、その為には、前
記吸収体の吸収性能が吸収性物品の長手方向中心線に対
して左右で異なることが必要であるとの結論に至った。
【0005】本発明の目的は、一方向の側臥位でしか寝
ることの出来ない着用者に対して、側臥位用の吸収性物
品を提供することであり、横向き寝での体の下側になる
側の吸収体からの漏れを防止すると共に、体の上側のほ
とんど使用されない吸収体の無駄を省いて材料も節約で
きる吸収性物品を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】 本発明の第1は、液透
過性の表面シートと、裏面シートと、これら両シート間
に配置された吸収体からなる吸収性物品において、前記
吸収性物品の吸収性能が吸収性物品の長手方向中心線に
対して左右で異なることを特徴とする吸収性物品であ
る。
【0007】本発明の第2は、前記吸収性能が、吸収速
度の違いであることを特徴とする第1の発明に記載の吸
収性物品である。
【0008】本発明の第3は、前記吸収性能が、吸収量
の違いであることを特徴とする第1の発明に記載の吸収
性物品である。
【0009】本発明の第4は、前記吸収速度の差が、3
0%以上であることを特徴とする第2の発明に記載の吸
収性物品である。
【0010】本発明の第5は、前記吸収量の差が、30
%以上であることを特徴とする第3の発明に記載の吸収
性物品である。
【0011】本発明の第6は、前記吸収体のパルプ量及
び/又はSAP量が左右で異なることにより、前記吸収
性物品の長手方向中心線に対して前記吸収性能が左右で
異なることを特徴とする第1から第5の発明のいずれか
に記載した吸収性物品である。
【0012】本発明の第7は、前記吸収体の形状が、左
右非対称であり、コの字型またはL字型であることを特
徴とする第1から第6の発明のいずれかに記載した吸収
性物品である。
【0013】前記吸収性物品の吸収性能を左右で異なる
ようにする方法としては、吸収体の吸収性能を変化させ
る方法以外に、セカンドシートの配置を左右で異なるよ
うにする方法もある。
【0014】本発明の第8は、前記吸収性物品の吸収性
能が左右で異なる側臥位用である旨を表示したことを特
徴とする第1から第7の発明のいずれかに記載した吸収
性物品である。表示は、吸収性物品その物になされてい
てもよく、吸収性物品の包装材料になされていてもよ
い。
【0015】
【発明の実施の形態】 本発明の吸収性物品は、吸収体
に特徴があり、吸収性物品の長手方向中心線に対して吸
収性能が左右で異なることで、一方向の側臥位でしか寝
ることの出来ない着用者に対しても、体の下側になる方
の吸収体の吸収性能が高く、横向き寝での漏れを防止
し、体の上側になる方のほとんど使用されない吸収体の
無駄を省き、材料の節約もできるようにしたものであ
る。
【0016】本発明において使用される表面シートは、
親水性あるいは疎水性の不織布、織布、多孔性プラスチ
ックフィルム等であり、その構成繊維は、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン等の単繊
維、またはポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ナイロン等の2成分以上からなる複合繊維等であ
り、特には、ポリエステル/ポリエステル、ポリエステ
ル/ポリエチレン、ポリプロピレン/ポリエチレンの複
合繊維が強度の面から好ましいが、特に制限をうけるも
のではない。表面シートは、単一のシートで構成される
必要はなく、吸収体上面と側部フラップでシートを替え
るなど複数枚のシートで構成しても良い。また、複数枚
のシートで表面シートを構成する際、各シートは別の素
材を使っても良いが、同一の素材でも良い。
【0017】本発明において使用される裏面シートは、
ポリエチレン等の液不透過性フィルム、液不透過性フィ
ルムと不織布との貼合わせ、液不透過性フィルムと織布
との貼り合わせの素材等でもよいが、表面シートと同じ
様な液透過性の親水性あるいは疎水性の不織布、織布、
多孔性プラスチックフィルム等でも良い。
【0018】本発明において使用される吸収体は、綿状
パルプ、高吸水性ポリマー(以後省略してSAPとい
う)、親水性シート等からなり、特に制限を受けるもの
ではない。また、本発明において使用される吸収体は、
従来の使いすておむつその他の吸収性物品の通常使用さ
れる公知の吸収性材料から作られている。すなわち、綿
状パルプ、レーヨン等の吸収性繊維からなる単層もしく
は多層のマットから形成され、さらに親水性シートによ
りくるまれている。そして、通常はSAPが各マット中
に均一に混合もしくは各マット間に層状に配設されてい
るが、本発明の吸収性物品は左右で吸収性能が異なるの
で、吸収体の左右でSAPの量を変化させる方法を用い
ることも出来る。また、綿状パルプに対して3〜60重
量%の熱融着性物質を混合して熱圧着してもよい。もし
くは、SAPのみが親水性シートによりくるまれている
ものでも良い。
【0019】綿状パルプとしては、化学パルプシートも
しくは、機械パルプシートを粉砕機で解繊することによ
り得られる繊維長5mm以下のものが用いられる。パル
プ原料としては、針葉樹に限らず、広葉樹、わら、竹お
よびケナフも適用される。また、古紙パルプを使用して
も良い。この綿状パルプの使用量は、目的とする吸収体
により、例えば、単独で用いるか、複数積層して用いる
か、他の吸収材を併用するかなどにより異なるが、一般
的には、50〜400g/mにされる。本発明におい
ては、吸収性物品の吸収性能が左右で異なるので、綿状
パルプの量(質量)を左右で異なるようにすることができ
る。綿状パルプの量により吸収体の左右で吸収性能に差
を設ける場合は、好ましくは、吸収性能の大きい側を
300g/m 以上とし、吸収性能の小さい側を 15
0g/m 以下 とする。
【0020】SAPとしては、デンプン系、セルロース
系、合成ポリマー系が挙げられる。すなわち、デンプン
−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、デンプン−アク
リル酸エチルグラフト共重合体のケン化物、デンプン−
メタクル酸メチルグラフト共重合体のケン化物、デンプ
ン−アクリロニトリルグラフト共重合体のケン化物、デ
ンプン−アクリルアミドグラフト共重合体のケン化物、
アクリル酸(塩)重合体、アクリル酸で架橋されたポリ
エチレンオキシド、ナトリウムカルボキシメチルセルロ
ーズの架橋物、ポリビニールアルコール−無水マレイン
酸反応物の架橋物などである。これらの中で、自重の2
0倍以上の尿、体液及び水を吸収するもので、ポリアク
リル酸ナトリウム系のものが吸収性能の点から最も適当
である。SAPの分布量は、乾燥した綿状パルプ100
質量部に対して10〜500質量部、好ましくは15〜
300質量部であり、かかる量のSAPが綿状パルプに
実質的に均一に分布、もしくは、一部分に集中散布され
ている。SAPの量のみにより吸収体の左右で吸収性能
に差を設ける場合は、好ましくは、吸収性能の大きい側
を100質量部以上とし、吸収性能の小さい側を50質
量部以下とする。この場合、吸収性能の小さい側のSA
Pの分布量が0であっても良い。SAPが尿や体液など
を吸収し膨潤したとき、その粒子は相互の干渉が最小に
とどめられ、連続的に接触して透過障壁を形成すること
が少なく、尿や体液を3次元方向に透過、吸収する。
【0021】親水性シートは、例えば、ティシュ、吸収
紙、親水性不織布等、親水性のシートであれば良い。吸
収体の圧縮方法としては、周面が平滑なロールなどによ
り、吸収体の密度がその全体にわたり実質的に均等にな
るように連続する面状に圧縮してもよいし、周面が凹凸
状であるロールなどにより、吸収体の密度が部分的に異
なり、尿や体液を縦方向及び斜め方向に導く模様配列の
エンボスとなるように圧縮してもよい。エンボスの場
合、圧縮部、非圧縮部は、連続、非連続のいずれであっ
てもよい。
【0022】吸収体の形状は、矩形でも砂時計型でも良
く、従来の使いすておむつその他の吸収性物品の通常使
用される公知の形状のいずれでを用いても良いが、本発
明の吸収性物品は左右で吸収性能が異なるので、左右非
対称の形状とすることができる。形状に関しては特に限
定するものではない。また、吸収体上の少なくとも一部
にセカンドシート等の拡散層を設けても良い。拡散層を
設けることで、装着者の姿勢等により表面シート下の空
間が十分に設けられない場合でも、尿、体液等の吸収速
度を低下させることなく、尿、体液等の漏れを防ぐこと
が可能となる。
【0023】セカンドシートは、親水性液透過性の不織
布、織布、多孔性プラスチック、綿状パルプ等であり、
その構成成分はポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエ
ステル、レーヨン、パルプまたはこれらの複合繊維等で
も良く、特に制限を受けるものではない。パルプでは、
カーリーセルロースファイバーなど、けん縮繊維などが
有効である。セカンドシートは、液体の拡散性を高める
ために表面シートと吸収体の間に配設され、接着剤等で
吸収体に接着固定される。もしくは、セカンドシートが
親水性液透過性の不織布、織布、多孔性プラスチックな
どのシート状素材の場合は、表面シートの上面に配置さ
れ、接着剤等で接着固定されても良い。後述するよう
に、セカンドシートの配置方法により吸収性物品の左右
の吸収性能に差を付けることも出来る。
【0024】立体ギャザーは、シートと弾性部材により
形成される。シートは表面シートである中央部表面シー
トや側部表面シート(サイドシート)で形成しても良い
が、セカンドシートや別部材でも良い。またこれらを部
分的に貼り合わせても良い。つまり、表面シート、サイ
ドシートもしくはこれらに貼り合わせた別部材のシート
から形成される。
【0025】立体ギャザーシートの素材は、親水性ある
いは疎水性の不織布、織布、多孔性プラスチックフィル
ム等であり、織布及び不織布の構成繊維は、ポリプロピ
レン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン等の単繊
維または、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ナイロン等の2成分以上からなる複合繊維等であ
り、特には、ポリエステル/ポリエステル、ポリエステ
ル/ポリエチレン、ポリプロピレン/ポリエチレンの複
合繊維が強度の面から好ましいが、特に制限をうけるも
のではない。
【0026】弾性部材は、天然、合成ゴム、ウレタンな
どの糸状、ひも状、ネット状、平型形状のものを設置位
置に応じて用いる。弾性部材の配設はシートに接着剤等
により固定される。接着方法としては、ホットメルト、
澱粉系またはCMC(カルボキシメチルセルロース)な
どの水溶性の糊又は、流動性の高い接着剤を用いてもよ
いし、熱や超音波等による溶着でも良い。
【0027】吸収速度の測定方法としては、吸収性物品
を表面シートを上にして平らに広げ、穴径54mm、1
50mm角、1.3kgのステンレス板を測定位置に設
置し、0.9%生理食塩水300mlをステンレス板穴
部に注入したときの吸収にかかった時間である。測定位
置は、吸収性物品の長手方向中心線の左右それぞれの長
手方向の中央部、背側部、腹側部であり、右側、左側の
吸収速度は、前記中央部、背側部、腹側部の3点を平均
したものである。
【0028】吸収量の測定方法としては、充分量となる
30℃、0.9%生理食塩水の中に、吸収性物品を浸漬
し、10分後に引き上げ、吸収性物品の表面を内側にし
て2つ折りにし、横に渡した丸棒に5分間吊るして水分
を切る。吸収量は、吸収性物品を浸漬前と水分を切った
後に測定してその質量差で求める。
【0029】
【実施例】以下、図面により、本発明の一実施例である
展開型使いすておむつを詳細に説明するが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。図1は、展開型使いす
ておむつの一部切り欠き平面図である。図1において、
使い捨ておむつは、液透過性の表面シート1と液不透過
性の裏面シート2の間に砂時計型の吸収体3が配置さ
れ、吸収体3から延出したシート部分でサイドフラップ
4を形成している。使い捨ておむつは、背側部11、股
下部12及び腹側部13からなっており、前記股下部1
2の吸収体3の両側部に脚周り弾性部材5がそれぞれ3
本ずつ配置されている。また、脚周り弾性部材5の側部
には使い捨ておむつの長手方向に沿って立体ギャザー8
が形成されている。さらに、使い捨ておむつの腹側部1
3及び背側部11にはウエスト周り弾性部材6を配置し
ている。背側部11サイドフラップ4のおむつ幅方向端
部には、着用時に背側部11と腹側部13を接合させパ
ンツ型となるように、結合手段10が設けられている。
【0030】図面では、吸収性物品の長手方向中心線1
6に対して吸収体3が左右対象の砂時計型になっている
が、T字型や矩形でも良く、特に限定されない。また、
ウエスト周り弾性部材6、脚周り弾性部材5や立体ギャ
ザー8は配置しない構成とすることもできる。また、配
置する場合の弾性部材の本数は特に限定されず、何本配
置されても良い。ウエスト周り弾性部材6も腹側部1
3、背側部11の一方のみの配置でも良い。脚周り弾性
部材5は、使い捨ておむつの股下部12に沿って、直線
状に配置されているが、曲線状でも良く、立体的に配置
されいても良く、特に限定されない。立体ギャザー8は
吸収性物品の長手方向中心部に対して内倒しでも外倒し
でも良く、Z折りやC折りでも良く、特に限定されな
い。また、配置数も一対でも良いが複数対配置しても良
い。結合手段10は粘着部材によるものでもよいが、機
械的接合でも良く、特に限定されない。
【0031】図2は、図1の使いすておむつのX−X’
断面図である。図2において、液透過性の表面シート1
と液不透過性の裏面シート2の間に親水性シート15に
包まれた吸収体3が配置され、吸収体3側部にサイドシ
ート7と裏面シート2に挟まれて一対の脚周り弾性部材
5が配置され、吸収体3に向かってサイドシート7と1
本の立体ギャザー弾性部材9による一対の内倒し立体キ
ャザー8が形成されている。図面では、吸収体3の中心
部を境に吸収体3の厚さが左右で異なっている。吸収体
3の厚さが異なる分岐点は、吸収体3の長手方向中心部
に限定されず、左右どちらかにずれていても良い。ま
た、吸収体3の厚さが、図面では、一線を境に急激に変
化しているが、なだらかな変化でも良く、特に限定され
ない。
【0032】図3は、図1の使い捨ておむつの吸収体3
の例を示す図であり、高吸収性能部の配置例を示してい
る。吸収性能の違いは、吸収速度でも良く、吸収量でも
良い。吸収速度の違いは高吸収性能部へのセカンドシー
トの配置などによるものでも良いが、吸収体の構成の違
いでも良く、エンボスパターンの違い、吸収体緊度の違
いでも良い。セカンドシートの配置によるものの場合
は、吸収体3は従来の吸収性物品と同じ様に作りなが
ら、長手方向中心線に沿って左右の必要な部位にのみセ
カンドシートを配置することで簡便に左右の吸収速度に
差をつけることが可能である。この場合、吸収体3の左
右に同じ様にセカンドシートを配置するよりも安価に製
造が可能になる。吸収体の構成により吸収速度に差をつ
ける場合は、熱有着繊維の配合の有無、SAPの種類、
SAPの配置方法、パルプ量とSAP量の比率などを変
更する方法がある。SAPをパルプに混合するか、層状
に蒔くか、また、蒔く場合でも一面に蒔くか、筋状に蒔
くかで、吸収速度が異なる。吸収量は、パルプ量とSA
P量の差によって、大きく異なる。また、同じSAP量
でも、SAP種類の変更により生ずることもある。
【0033】(a)は、砂時計型吸収体3が長手方向中
心線16に対して、左右で吸収性能が異なる図である。
図面では、吸収性能は長手方向中心線部で左右の吸収性
能が異なっているが、特に長手方向中心線部16を境に
する必要はなく、吸収性能の差異境界部が長手方向中心
線部16よりも左右のいずれかに偏っていても良い。ま
た、図面では吸収性能の差異境界部において、左右の吸
収性能の差異が急激な段差となって生じているが、吸収
性能が緩やかに連続的に変化していても良い。長手方向
中心線16の左右で吸収体3の吸収性能が異なっていれ
ば良く、特に限定されない。さらに、図面では、吸収体
3は砂時計型であるが、矩形やT字型でも良く、特に限
定されない。一方向のみの側臥位で寝る方の重点的濡れ
る側のみ吸収性能を高める方法として有効である。高吸
収性能部14のみ、吸収体3を厚く形成するなどの方法
が一例として考えられ、図2の断面図は、本例において
吸収体3の厚さを左右で変化させた例である。
【0034】(b)は、砂時計型吸収体3の幅方向の一
部領域が長手方向に沿って高吸収性能部14を有し、長
手方向中心線16に対して、左右で吸収性能が異なる図
である。図面では、高吸収性能部14は長手方向中心線
部を境にしているが、特に長手方向中心線部16を境に
する必要はなく、吸収性能の差異境界部が長手方向中心
線部16よりも左右のいずれかに偏っていても良い。ま
た、左右の吸収性能の差異が図面では急激な段差となっ
て生じているが、緩やかに連続的に変化していても良
い。長手方向中心線16の左右で吸収体3の吸収性能が
異なっていれば良く、特に限定されない。さらに、図面
では、吸収体3は砂時計型であるが、矩形やT字型でも
良く、特に限定されない。一方向のみの側臥位で寝る方
の重点的濡れる側のみ吸収性能を高める方法として有効
である。高吸収性能部14のみ、吸収体3を厚く形成す
る、長手方向に沿ってセカンドシートを配置するなどの
方法が例として考えられる。
【0035】(c)は、砂時計型吸収体3の一部に高吸
収性能部14を有し、長手方向中心線16に対して、左
右で吸収性能が異なる図である。図面では、高吸収性能
部14は長手方向中心線部を境にしているが、特に長手
方向中心線部16を境にする必要はなく、吸収性能の差
異境界部が長手方向中心線部16よりも左右のいずれか
に偏っていても良い。また、図面では高吸収性能部14
は、吸収体3の長手方向中心部に配置されているが、背
側部11や腹側部13に偏って配置されていても良く、
特に限定されない。さらに、左右の吸収性能の差異が図
面では急激な段差となって生じているが、緩やかに連続
的に変化していても良い。長手方向中心線16の左右で
吸収体3の吸収性能が異なっていれば良く、特に限定さ
れない。さらに、図面では、吸収体3は砂時計型である
が、矩形やT字型でも良く、特に限定されない。一方向
のみの側臥位で寝る方の重点的に濡れる側の排尿位置付
近のみ吸収性能を高める方法として有効である。必要最
小限の部位にのみセカンドシートを配置する方法などが
一例として考えられる。
【0036】(d)は、砂時計型吸収体3の一部に曲線
状に高吸収性能部14を配置し、長手方向中心線16に
対して、左右で吸収性能が異なる図である。図面では、
高吸収性能部14の境界部分は長手方向中心線16をま
たがって曲線状に配置されているが、特に長手方向中心
線部16をまたがって配置する必要はなく、吸収性能の
差異境界部が長手方向中心線部16よりも左右のいずれ
かに偏っていても良い。また、図面では高吸収性能部1
4は、吸収体3の長手方向に対して、背側部11と腹側
部13が対称に配置されているが、非対称に背側部11
や腹側部13に偏って配置されていても良く、特に限定
されない。さらに、左右の吸収性能の差異が図面では急
激な段差となって生じているが、緩やかに連続的に変化
していても良い。長手方向中心線16の左右で吸収体3
の吸収性能が異なっていれば良く、特に限定されない。
図面では、吸収体3は砂時計型であるが、矩形やT字型
でも良く、特に限定されない。一方向のみの側臥位で寝
る方の重点的に濡れる部分である股下部を幅広に高吸収
とし、寝姿勢で下部になる方の背側部11と腹側部13
の一部も吸収性能を高める方法として有効である。高吸
収性能部14のみ、吸収体3を厚く形成するなどの方法
が一例として考えられる。
【0037】(e)は、吸収体3が、砂時計型吸収体に
おける四隅の突起部分の内の三隅の突起部分を無くし
て、一個所のみ残したL字形状であり、長手方向中心線
16に対して、左右で吸収体形状が異なる図である。長
手方向中心線16に対して左右で吸収体形状が異なる
為、左右の吸収量が異なっている。図面では、L字の突
起部分が腹側部13にあるが、背側部11でも良く、ま
た、L字は逆L字を含み左右どちらに突起部があっても
良く、特に限定されない。また、図面では、吸収体の微
小単位面積毎の吸収性能は全体に一様であるが、(a)
から(d)で示されたように、一部分において吸収性能
が異なっていても良い。一方向のみの側臥位で寝る方の
重点的濡れる側のみの吸収量を上げる方法として簡便で
ある。
【0038】(f)は、吸収体3が、砂時計型吸収体に
おける四隅の突起部分の内の左右いずれかの突起部分を
無くし、二隅の突起部分のみを残したコの字形状であ
り、長手方向中心線16に対して、左右で吸収体形状が
異なる図である。長手方向中心線16に対して左右で吸
収体形状が異なる為、左右の吸収量が異なっている。図
面の吸収体形状は、コの字であるが、砂時計型の突起部
分を一個所のみ無くした形状とすることもできる。ま
た、図面では、吸収体の微小単位面積毎の吸収性能は全
体に一様であるが、(a)から(d)で示されたよう
に、一部分において吸収性能が異なっていても良い。一
方向のみの側臥位で寝る方の重点的濡れる側のみの吸収
量を上げる方法として簡便である。
【0039】吸収速度の差は好ましくは30%以上であ
る。左右の吸収速度が遅く時間が長い方を100%とし
た時、吸収速度が速いほうが70%以下の時間になる。
吸収速度の差は、少しでもあれば、漏れ防止効果はある
が、側臥位での漏れを防止し、長手方向中心線を境にし
た左右での吸収性能の差として、有効に吸収体3を使う
為には30%以上の差であることが好ましい。
【0040】吸収量(吸収質量)の差は好ましくは30%
以上である。左右の吸収量の少ない方を100%とした
時、吸収量が多い方が130%の吸収量になる。吸収量
の差は、少しでもあれば、漏れ防止効果はあるが、側臥
位での漏れを防止し、長手方向中心線を境にした左右で
の吸収性能の差として、有効に吸収体3を使う為には3
0%以上の差であることが好ましい。
【0041】吸収性能の差は、吸収速度、吸収量の差の
いずれでも良く、また、両方兼ね備えていても良い。本
実施例では、テープ型使い捨ておむつを示したが、パン
ツ型おむつや尿パッドなど、既存のいずれの吸収性物品
でも良く、特に限定されない。尿パッドの場合は、裏面
シートが必ずしも液不透過性である必要はなく、液透過
性のシートであっても良い。いずれの場合も、吸収性物
品は長手方向中心線に対して左右対称の形状であっても
よいが、吸収体の吸収性能は吸収性物品の長手方向中心
線に対して左右で異なる。
【0042】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明の吸収性
物品は、吸収体の吸収性能を吸収性物品の長手方向中心
線に対して左右で異なるようにすることで、一方向の側
臥位でしか寝ることの出来ない方に対して、体の下側に
なる方の吸収体の吸収性能を重点的に上げて、横向き寝
での漏れを防止し、体の上側になる方のほとんど使用さ
れない吸収体の吸収性能を下げることで、無駄を省き安
価に製造できる、好適な側臥位用の吸収性物品を提供す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の使いすておむつの展開状態を示す一部
切欠き平面図。
【図2】図1の使いすておむつのX−X’断面図。
【図3】図1の使いすておむつ吸収体の図。
【符号の説明】
1.液透過性の表面シート 2.液不透過性の裏面シート 3.吸収体 4.サイドフラップ 5.脚周り弾性部材 6.ウエスト周り弾性部材 7.サイドシート 8.立体ギャザー 9.立体ギャザー弾性部材 10.結合手段 11.背側部 12.股下部 13.腹側部 14.高吸収性能部 15.親水性シート 16.長手方向中心線

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液透過性の表面シートと、裏面シート
    と、これら両シート間に配置された吸収体からなる吸収
    性物品において、前記吸収性物品の吸収性能が吸収性物
    品の長手方向中心線に対して左右で異なることを特徴と
    する吸収性物品。
  2. 【請求項2】 前記吸収性能が、吸収速度の違いである
    ことを特徴とする請求項1記載の吸収性物品。
  3. 【請求項3】 前記吸収性能が、吸収量の違いであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の吸収性物品。
  4. 【請求項4】 前記吸収速度の差が、30%以上である
    ことを特徴とする請求項2記載の吸収性物品。
  5. 【請求項5】 前記吸収量の差が、30%以上であるこ
    とを特徴とする請求項3記載の吸収性物品。
  6. 【請求項6】 前記吸収体のパルプ量及び/又はSAP
    量が左右で異なることにより、前記吸収性物品の長手方
    向中心線に対して前記吸収性能が左右で異なることを特
    徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載した吸
    収性物品。
  7. 【請求項7】 前記吸収体の形状が、左右非対称であ
    り、コの字型またはL字型であることを特徴とする請求
    項1から請求項6のいずれかに記載した吸収性物品。
  8. 【請求項8】 前記吸収性物品は吸収性能が左右で異な
    る側臥位用である旨を表示したことを特徴とする請求項
    1から請求項7のいずれかに記載した吸収性物品。
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