JP2008086335A - 吸収性物品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸収性物品の長手方向への体液拡散を抑制することにより、製品の前後端からの漏れを防止する。
【解決手段】透液性表面シートと裏面シートとの間に吸収体が介在されるとともに、前記透液性表面シートと吸収体との間に親水性セカンドシートが介在された吸収性物品において、
前記透液性表面シート及び/又は親水性セカンドシートは、一方向に繊維配向を有する不織布が使用されるとともに、吸収性物品の略短手方向に繊維配向性を持つように配置するか、シートを構成する総繊維重量の内、50%以上が吸収性物品の短手方向に対して−45°〜+45°の範囲で繊維配向性を持つように配向する。
【選択図】図1

Description

本発明は、使い捨て紙おむつ、生理用ナプキン、吸収パッド等の吸収性物品に係り、詳しくは吸収性物品の長手方向への液流れや体液拡散を抑制し得る吸収性物品に関する。
使い捨ておむつ、生理用ナプキン等の吸収性物品として、透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸収体を介在したものが知られている。この種の吸収性物品において、肌に対するドライタッチ感を満足するとともに、体液の吸収速度を速めるために、前記透液性表面シートとして、親水性不織布や多孔シート(所謂メッシュシート)を使用し、透液性表面シートと吸収体との間にセカンドシートと呼ばれる親水性シートを介在させるようにしたものが存在する。
例えば、下記特許文献1では、吸収体およびこの吸収体を囲繞するクレープ紙からなる吸収ユニットと、この吸収ユニットの表面側を覆う透液性表面シートと、前記吸収ユニットの裏面側を覆うバックシートとを備える使い捨て紙おむつにおいて、前記吸収ユニットは、吸収体と、この吸収体を囲繞するクレープ紙,具体的には上層クレープ紙、下層クレープ紙とからなる尿、便汁等の体液の吸収に寄与する構成要素であって、全体として変形が可能な半剛性の性質を有し、この吸収ユニットの上面に、その中央エリアを覆うべく透液性セカンドシートが配設されるとともに、この透液性セカンドシートの上面位置に透液性表面シートが吸収ユニットのほぼ全面を覆うようにホットメルト接着剤により固定された構造が開示されている(段落[0022]参照)。
また、下記特許文献2〜4等では、前記透液性表面シートと吸収体との間にセカンドシートと言われる親水性シートを介在し、所定のエンボスパターンにより前記メッシュシートとセカンドシートとを不連続に接合したものが提案されている。
特開2002−85452号公報 特開平7−328060号公報 特開平8−117277号公報 特開平10−272152号公報
しかしながら、前記親水性セカンドシートは、製造ライン方向にシートを繰出し、吸収体上に配置するようにしているが、ライン方向に引張強度を有する必要性からライン方向に沿って繊維を配向したシートが用いられている。一般的に吸収体長軸方向(以下、縦方向または長手方向ともいう。):吸収体単軸方向(以下、横方向または短手方向ともいう。)の繊維配向割合は95:5〜80:20程度としているのが通常である。
そのため、排出された尿は、縦方向へ拡散し易く、横方向への拡散が少ないまま吸収体に体液を移行させるため、吸収体の一部分に大量の体液が集中する結果となり、吸収体の横方向へ体液収容余力はあるにも拘わらず、縦方向の体液収容能力が限界点を超えて、製品の前後端部から漏れが発生することがあった。従来より、このような縦方向への拡散を抑制するために、シートを嵩高としたり、目付けを大きくするなどして吸液能力の向上を図ったり、起毛処理や繊維の捲縮、親水性の向上などの処理を行い縦方向へ体液が流れづらくしているが、根本的な解決に至ってはいない。
また、近年は吸収体中に長手方向に配向された連続繊維(アセテート繊維)を混入した吸収体が提供されているが、このような吸収体の場合は、ほぼ100%長手方向に繊維が配向するため、長手方向に体液が拡散し易いため、ポリマーが体液を吸収するために必要な時間、体液を吸収体内に貯蔵することができず、製品の前後端から漏れが生じることがあった。
そこで本発明の主たる課題は、透液性表面シートと裏面シートとの間にコアラップシートによって囲繞された吸収体が介在されるとともに、前記透液性表面シートと吸収体との間に親水性セカンドシートが介在された吸収性物品において、長手方向への体液拡散を抑制することにより、製品の前後端からの漏れを防止するようにした吸収性物品を提供することにある。
前記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、透液性表面シートと裏面シートとの間にコアラップシートによって囲繞された吸収体が介在されるとともに、前記透液性表面シートと吸収体との間に親水性セカンドシートが介在された吸収性物品において、
前記透液性表面シート、親水性セカンドシート及びコアラップシートの内の少なくとも1つが、一方向に繊維配向を有する不織布が使用されるとともに、吸収性物品の略短手方向に繊維配向性を持つように配置されていることを特徴とする吸収性物品が提供される。
上記請求項1記載の発明においては、透液性表面シート、親水性セカンドシート及びコアラップシートの少なくとも1つが、一方向に繊維配向を有する不織布が使用され、吸収性物品の組立に当たり、吸収性物品の略短手方向に繊維配向性を持つように配置される。従って、吸収物品の短手方向の拡散性が向上するため、長手方向へ移動する体液流量が減少することになり、製品の前後端からの漏れを防止できるようになる。また、吸収体中に長手方向に配向された連続繊維(アセテート繊維)を混入した吸収体を用いた場合であっても、吸収性物品の短手方向の拡散性が向上する結果、長手方向の液流れに時間を要するようになり、ポリマーが体液を吸収するために必要な時間、体液を吸収体内に貯蔵できるようになる。なお、繊維配向性が一方向とは、一方向への繊維配向割合が概ね80%を超える場合をいうものとする。
請求項2に係る本発明として、透液性表面シートと裏面シートとの間にコアラップシートによって囲繞された吸収体が介在されるとともに、前記透液性表面シートと吸収体との間に親水性セカンドシートが介在された吸収性物品において、
前記透液性表面シート、親水性セカンドシート及びコアラップシートの内の少なくとも1つが、シートを構成する総繊維重量の内、50%以上が吸収性物品の短手方向に対して−45°〜+45°の範囲で繊維配向性を持つように配向されていることを特徴とする吸収性物品が提供される。
上記請求項2記載の発明においては、透液性表面シート、親水性セカンドシート及びコアラップシートの内の少なくとも1つが、シートを構成する総繊維重量の内、50%以上が吸収性物品の短手方向に対して−45°〜+45°の範囲で繊維配向性を持つように配向する。従って、上記請求項1よりも効果の程度が低下するものの、ほぼ同様の効果を奏することが可能となる。
上記請求項1、2記載の発明において、前記透液性表面シート、親水性セカンドシート及びコアラップシートの三者の内、吸収性物品の短手方向に対して繊維配向性を持たせる部材は、前記親水性セカンドシートとするのが望ましい。前記親水性セカンドシートは、一般的に繊維構成や厚み・目付けにより繊維配向方向への液体輸送性を向上させたシートが用いられる。特に、アセテート繊維のような長手方向の拡散が非常によい繊維を吸収体に用いるようなケースでは、短手方向の拡散を補うために最も効果的なのは、前記液体輸送性に優れたセカンドシートの向きを調整することが最も確実な手段となる。また、製造上も、一般的に立体ギャザー(やウエストシート等)と接合されるトップシートや、吸収剤を包被するコアラップよりも、90°反転による製造を容易に行うことができる。
請求項3に係る本発明として、透液性表面シートと裏面シートとの間にコアラップシートによって囲繞された吸収体が介在されるとともに、前記透液性表面シートと吸収体との間に親水性セカンドシートが介在された吸収性物品において、
前記透液性表面シート及び親水性セカンドシートとして不織布が使用されるとともに、該透液性表面シート不織布と親水性セカンドシート不織布の繊維配向が実質的に直交することを特徴とする吸収性物品が提供される。
上記請求項3記載の発明においては、透液性表面シート不織布及び親水性セカンドシート不織布が実質的に直交する繊維配向性を有する不織布が使用されていることにより、吸収体への体液の移行が長手方向と短手方向で均一に拡散するようになるため、双方向にバランス良く吸収できるようになる。
請求項4に係る本発明として、透液性表面シートと裏面シートとの間にコアラップシートによって囲繞された吸収体が介在されるとともに、前記透液性表面シートと吸収体との間に親水性セカンドシートが介在された吸収性物品を製造する工程において、
前記透液性表面シート、親水性セカンドシート及びコアラップシートの内の少なくと1つが、製造ラインに沿って繊維配向性を有する状態で供給された後、所定の長さに切断されるとともに、90°反転装置によって吸収性物品の略短手方向に繊維配向性を持つように反転され、吸収性物品の所定部位に配置されることを特徴とする吸収性物品の製造方法が提供される。
以上詳説のとおり本発明によれば、透液性表面シートと裏面シートとの間にコアラップシートによって囲繞された吸収体が介在されるとともに、前記透液性表面シートと吸収体との間に親水性セカンドシートが介在された吸収性物品において、長手方向への体液拡散を抑制することにより、製品の前後端からの漏れを防止できるようになる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
〔使い捨て紙おむつの構造例〕
図1は本発明に係る使い捨て紙おむつの一部破断展開図、図2は横断面図である。
図1及び図2において、使い捨ておむつ1は、綿状パルプ等からなり、たとえば砂時計形状または長方形状等のある程度の剛性を有するとともに、クレープ紙、親水性不織布などのコアラップシート5によって囲繞された吸収体4と、該吸収体4の表面側(使用面側)を覆うように配設された有孔または無孔の不織布や孔開きプラスチックシート等からなる透液性表面シート3と、前記吸収体4の裏面側に配設され、少なくとも吸収体4の全面積を覆うように配設されたポリエチレン等からなる防漏シート6と、この防漏シート6の外面側(非肌当接面側)に設けられた不織布からなるとともに、おむつ外形を画成する外面バックシート2と、紙おむつの両側部に表面側に起立する立体ギャザーBSを形成するとともに、おむつ両側部では前記防漏シート6及びバックシート2と共にサイドフラップ部SFを構成するためのサイド不織布7、7と、前記透液性表面シート3と吸収体4との間に介在された親水性セカンドシート11と、おむつ背側両側部に設けられた機械接合式のファスニングテープ10,10とから主に構成されている。また、紙おむつの腹部ウエスト部および背側ウエスト部では、前記外面バックシート2、防漏シート6および透液性表面シート3が共に延在し、吸収体4の存在しないエンドフラップ部EFが形成されている。
装着に当たっては、図3に示されるように、紙おむつ1の前身頃および後身頃をそれぞれ着用者の身体に当てがった後、前記ファスニングテープ10,10を腹側に持ち込み、外面バックシート2の表面に直接的に係合させて紙おむつを装着する。
以下、更に各構成について具体的に詳述すると、
前記吸収体4は、たとえばフラッフ状パルプと吸水性ポリマーとにより構成される。前記吸水性ポリマーは吸収体を構成するパルプ中に、例えば粒状粉として混入されている。前記パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶解パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用される。また、前述したように、吸収体中に長手方向に配向された連続繊維(アセテート繊維)を混入した吸収体を用いることができ、この吸収体を使用した場合は特に長手方向への液拡散性が高くなるため、本発明を適用することにより、短手方向の拡散を促し前後漏れを防止することができる。
また、図示例のように、吸収体4をコアラップシート5で囲繞する場合には、結果的に透液性表面シート3と吸収体4との間にコアラップシート5が介在することになり、吸収性に優れる前記コアラップシート5によって体液を速やかに拡散させるとともに、これら経血等の逆戻りを防止するようになる。
前記透液性表面シート3は、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、エアスルー法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、スパンボンド法はドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法及びエアースルー法は嵩高でソフトである点で優れている。
前記防漏シート6は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂シートなどの少なくとも遮水性を有するシート材が用いられ、漏れを防止するために少なくとも吸収体4の全面積を覆う範囲に設置される。近年は、ムレ防止の点から透湿性を有するものが好適に用いられる。この遮水・透湿性シートは、たとえばポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン樹脂中に無機充填材を溶融混練してシートを形成した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートであり、仮にシート厚が同じであれば無孔シートよりも剛性が低下するため、柔軟性の点で勝るものとなる。
前記サイド不織布7としては、重要視する機能の点から撥水処理不織布または親水処理不織布を使用することができる。たとえば、経血やおりもの等が浸透するのを防止する、あるいは肌触り感を高めるなどの機能を重視するならば、シリコン系、パラフィン系、アルキルクロミッククロリド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布を用いることが望ましい。また、体液等の吸収性を重視するならば、合成繊維の製造過程で親水基を持つ化合物、例えばポリエチレングリコールの酸化生成物などを共存させて重合させる方法や、塩化第2スズのような金属塩で処理し、表面を部分溶解し多孔性とし金属の水酸化物を沈着させる方法等により合成繊維を膨潤または多孔性とし、毛細管現象を応用して親水性を与えた親水処理不織布を用いるようにすることが望ましい。
前記透液性表面シート3は、吸収体4側縁よりも若干外方に突出し、前記防漏シート6と接合されている。前記サイド不織布7は、前記吸収体4の側縁部近傍よりも外側部分が外縁まで延び、前記防漏シート6及び外面バックシート2と接合され、この積層シート部分によってサイドフラップSFを構成している。
このサイドフラップ部SFにおいては、紙おむつ長手方向に複数本、図示の例では2本の弾性伸縮部材8,8が配設され、平面ギャザーが形成されている。この平面ギャザーは、着用した際に紙おむつをきっちりと脚周りにて保持することにより、フィット性を向上させ紙おむつがずれるのを防止する。
他方、前記サイド不織布7の前記固着部よりも内方側の不織布シート部分によって表面側に起立する立体ギャザーBSが形成されている。この立体ギャザーBSは、吸収体4の側縁近傍位置に起立端を有し、その先端が紙おむつ長手方向に沿って二重に折り返され、この折り返し部の内方に1本の弾性伸縮部材9を、または必要により複数本の弾性伸縮部材を配設することにより、その伸縮力を利用して立体ギャザーBSを起立させるようになっている。
前記弾性伸縮部材8,9としては、通常使用されるスチレン系ゴム、オレフィン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンブタジエン、シリコン、ポリエステル等の素材を用いることができる。
前記サイド不織布7を構成する素材繊維としては、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンボンド法、エアスルー法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工方法に得られた不織布を用いることができるが、特にサイドフラップ部SFを構成する前記サイド不織布7は、ゴワ付き感を無くすとともに、ムレを防止するために、坪量を抑えて通気性に優れた不織布を用いるのがよい。
前記機械接合式のファスニングテープ10は、プラスチック、ポリラミ不織布、不織布、紙等のファスニング基材10Aの基部がおむつに接合されている。前記ファスニング基材10Aの突出片部分でかつ表面側(透液性表面シート3側の面)にフック要素10Bを有する。前記フック要素10Bは、ファスニング基材10Aに接着剤により剥離不能に接着されている。前記フック要素10Bは、その外面に多数の係合片10b、10b…を有する。係合片10bの形状としては、例えば(A)レ字状、(B)J字状、(C)マッシュルーム状、(D)T字状、(E)ダブルJ字状(J字状のものを背合わせに結合した形状のもの)等のものが存在するが、いずれの形状であってもよい。前記ファスニングテープ10は製品状態では、透液性表面シート3側に折り畳まれ、前記フック要素10Bがサイド不織布7に対して剥離可能に接合された状態となっている。
前記外面バックシート2の不織布を構成する素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、エアスルー法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。
〔セカンドシート11の構造〕
前記透液性表面シート3と吸収体4との間に介在された親水性セカンドシート11は、吸収体4上面の内方側エリアを覆うようにされる。また、綿、レーヨン等のセルロース繊維、アクリロニトリル、ポリビニルアルコール等の親水性基を有する合成繊維や、ポロエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の疎水性繊維を親水化剤で表面処理して親水性を付与した繊維等が用いられている。なお、前記親水性セカンドシート11は、吸収体4を端縁を越えて透液性表面シート3の側縁まで延在していてもよい。特に、親水性セカンドシート11を吸収体4の側方まで延在させた場合は、吸収体4と立体ギャザーBSの間に形成されるポケットに溜まった排泄物の水分が吸収体4に移行し易いという効果が生まれる。また、前記親水性セカンドシート11を吸収体4の前後方向に延在させると、エンドフラップEFにコシが出るようになり、装着時のフィット性が向上するようになる。
本発明において、前記親水性セカンドシート11としては、一方向に繊維配向を有する不織布が使用される。不織布は一般的に、ウエブの形成方法による分類、ウエブの接着方法による分類の他に、ウエブ中の繊維配向状態からの分類が存在するが、本親水性セカンドシート11としては、前記繊維配向状態からの分類、すなわち繊維が一方向に配向されたパラレルウエブ、繊維が直交したクロスウエブ、繊維の配向がランダムなランダムウエブの内、前記繊維が一方向に配向されたパラレルウエブが使用される。
そして、前記親水性セカンドシート11は、一方向に配向された繊維がおむつの略短手方向(X方向)に繊維配向性を持つように配置される。
前記親水性セカンドシート11を配置するには、図4に示されるように、製造ラインで吸収体4,4…を搬送する過程で、前記親水性セカンドシート11を製造ラインに沿って繊維配向性を有する状態で供給し、所定の長さに切断する。この切断後の搬送状態で、親水性セカンドシート11のライン方向寸法は図1に示される短手寸法(X方向)であり、ライン直交寸法は長手寸法(Y寸法)となっており、製造ライン方向に繊維配向性を有する。搬送された前記親水性セカンドシート11は、90°反転装置12によって、ドラム上を搬送される過程で平面的に90°反転され、吸収体4の上面に配置される。
ところで、前記親水性セカンドシート11としては、繊維が一方向に配向されたパラレルウエブの他に、製造工程で繊維方向制御の程度に応じて、パラレルウエブに準じた不織布、或いは複合不織布も存在するため、前記セカンドシート11の繊維方向は、シートを構成する総繊維重量の内、50%以上が吸収性物品の短手方向に対して−45°〜+45°の範囲で繊維配向性を持つように配向されていれば、概ね本願発明の所望の目的を達し得るものとなる。
〔その他の形態例〕
(1)上記形態例では、透液性表面シート3と吸収体4との間に介在された親水性セカンドシート11に本発明を適用した例を説明したが、前記透液性表面シート3及びコアラップシート5についても同様に適用することができ、これらの内の少なくとも1つの部材が一方向に繊維配向を有する不織布を使用し、紙おむつの略短手方向に繊維配向性を持つように配置するか、シートを構成する総繊維重量の内、50%以上が吸収性物品の短手方向に対して−45°〜+45°の範囲で繊維配向性を持つように配向すればよい。また、紙おむつ構成部材、特にサイドフラップSFを構成し、装着時に短手方向の負荷がかかり易いバックシート2及びサイド不織布7については、短手方向に繊維配向性を持つと、使用中のおむつの破損を防ぐ点でも有効である。
(2)本発明は、透液性表面シート、親水性セカンドシート及びコアラップシートの内の少なくとも1つの部材について、一方向に繊維配向を有する不織布を使用し、紙おむつの略短手方向に繊維配向性を持つように配置するか、シートを構成する総繊維重量の内、50%以上が吸収性物品の短手方向に対して−45°〜+45°の範囲で繊維配向性を持つように配向するものであるが、透液性表面シート3及び親水性セカンドシート11として、実質的に直交する繊維配向性を有する不織布(クロスウエブ)を使用することによっても、ある程度縦方向への液の拡散を抑制し、横方向への拡散を促進することが可能である。
(3)上記形態例では、テープ式使い捨て紙おむつを例に採り本発明を説明したが、本発明はパンツ型使い捨て紙おむつはもとより、生理用ナプキン、吸収パッド等の吸収性物品に対しても同様に適用することが可能である。
本発明に係る使い捨て紙おむつの一部破断展開図である。 その横断面図(II−II線矢視図)である。 装着状態を示す斜視図である。 親水性セカンドシート11の配置要領図である。
符号の説明
1…使い捨ておむつ、2…外面バックシート、3…透液性表面シート、4…吸収体、5…コアラップシート、6…防漏シート、7…サイド不織布、10…ファスニングテープ、11…親水性セカンドシート、12…90°反転装置

Claims (4)

  1. 透液性表面シートと裏面シートとの間にコアラップシートによって囲繞された吸収体が介在されるとともに、前記透液性表面シートと吸収体との間に親水性セカンドシートが介在された吸収性物品において、
    前記透液性表面シート、親水性セカンドシート及びコアラップシートの内の少なくとも1つが、一方向に繊維配向を有する不織布が使用されるとともに、吸収性物品の略短手方向に繊維配向性を持つように配置されていることを特徴とする吸収性物品。
  2. 透液性表面シートと裏面シートとの間にコアラップシートによって囲繞された吸収体が介在されるとともに、前記透液性表面シートと吸収体との間に親水性セカンドシートが介在された吸収性物品において、
    前記透液性表面シート、親水性セカンドシート及びコアラップシートの内の少なくとも1つが、シートを構成する総繊維重量の内、50%以上が吸収性物品の短手方向に対して−45°〜+45°の範囲で繊維配向性を持つように配向されていることを特徴とする吸収性物品。
  3. 透液性表面シートと裏面シートとの間にコアラップシートによって囲繞された吸収体が介在されるとともに、前記透液性表面シートと吸収体との間に親水性セカンドシートが介在された吸収性物品において、
    前記透液性表面シート及び親水性セカンドシートとして不織布が使用されるとともに、該透液性表面シート不織布と親水性セカンドシート不織布の繊維配向が実質的に直交することを特徴とする吸収性物品。
  4. 透液性表面シートと裏面シートとの間にコアラップシートによって囲繞された吸収体が介在されるとともに、前記透液性表面シートと吸収体との間に親水性セカンドシートが介在された吸収性物品を製造する工程において、
    前記透液性表面シート、親水性セカンドシート及びコアラップシートの内の少なくと1つが、製造ラインに沿って繊維配向性を有する状態で供給された後、所定の長さに切断されるとともに、90°反転装置によって吸収性物品の略短手方向に繊維配向性を持つように反転され、吸収性物品の所定部位に配置されることを特徴とする吸収性物品の製造方法。
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