JP5650286B2 - 農作業車 - Google Patents

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本願発明は、乗用型田植機等の農作業車に関するものである。
乗用型田植機はエンジンで走行する走行車体を備えており、走行車体の後方に植付け装置を昇降自在に配置している。走行車体は座席を有しており、座席の左右両側(場合によっては座席の後ろ側も)はフロアー部よりも高くなった肩部になっており、苗継ぎは肩部に載って行うことが多い(施肥装置を設けている場合は、肥料の補給も肩部に載うことが多い。)。
操縦エリアの床や肩部のようにオペレータが載る部分は車体カバー装置で構成されており、この車体カバー装置はフレーム材等からなる骨組みに載せて固定している。この車体カバー装置は合成樹脂を材料としたブロー成形で製造されるのが一般的であり、従来はフロアー部や肩部を含む全体が単一構造になっていることが多かった。
しかし、乗用型田植機が大型化すると車体カバー装置も大型化するが、車体カバー装置の全体を一体品とする手法では大型化によって加工や運搬・保管等の面から不具合が生じていた。すなわち、製造用の金型が大型化して加工コストが嵩むと共に、非常に嵩張るため運搬や保管が厄介になるといった問題が顕れるに至った。そこで車体カバー装置を複数のパーツに分離することが行われており、その一例として特許文献1には、車体カバー装置をフロアー部の箇所で前後に分離することが開示されている。
特開2006−1462号公報
車体カバー装置は製造の容易性や防錆といった点から樹脂の成形品が使用されているが、人が載るものであるため可能な限り高い剛性を確保すべきであり、そこで、下面に多数のリブを設ける等して強度確保を図っている。しかし、特許文献1のように前後の部材をフロアー部の箇所で分離すると、前部のパーツは基本的には平板構造になるため、下向きの荷重で撓み変形し易くなることは否めない。このため、例えば前後パーツの接合部の箇所に段差が生じてオペレータの足が引っ掛かるといった不具合が懸念される。
本願発明はこのような現状を改善すべく成されたものである。更に本願の実施形態では従来にない新規な構造を開示しているが、これらも独立した発明たり得るものであり、従って、改良された乗用型田植機を提供することも本願の課題として把握できるものである。
請求項1の発明は、走行車体を覆う車体カバーを備える農作業車において、前記車体カバーを、一方の車体カバーと他方の車体カバーとの二つに分離構成し、前記一方の車体カバーの端縁側の壁部と、前記他方の車体カバーの端縁側の壁部とを接合しており、前記一方の車体カバーの前記壁部と前記他方の車体カバーの前記壁部とは、溝形嵌合部と雄形嵌合部との嵌め合わせによって接合しているというものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の農作業車において、前記一方の車体カバーは、オペレータが着座状態で足を載せ得るフロアー部を有する前カバーであり、前記他方の車体カバーは、少なくとも座席の左右両側に位置した肩部を有する後ろカバーであり、前記前カバーの前記壁部の溝形嵌合部と前記後ろカバーの前記壁部の雄型嵌合部を嵌め合わせているというものである。
本願発明では、二つの車体カバーが壁部の箇所で分離しているため、特許文献1のように前記両車体カバーの接合部に段差が生じるといった不具合は全く生じない。しかも、前記一方の車体カバーの端縁側に壁部を形成し、前記他方の車体カバーの端縁側にも壁部を形成し、前記両壁部が強靱なリブの役割を果たすため、前記両車体カバーとも下向きの荷重に対する(曲げ力に対する)断面係数が格段に高くなっており、その結果、高い剛性を確保して農作業車の品質向上に貢献できる。
前記両車体カバーの壁部同士とは例えばビスのようなファスナーで締結することも可能であるが、これは手間がかかる。これに対して請求項のように溝形嵌合部と雄形嵌合部との嵌め合わせ構造を採用すると、両カバーは単なる嵌め合わせでずれ不能に保持されるため、組み立ての容易性と形状安定性との両方を担保できる利点である。また、溝形嵌合部の箇所は二重構造になるためリブを設けた場合と同様の補強効果があり、このため壁部は変形しにくくなって剛性が一層高くなる。
第1実施形態に係る田植機の左側面図である。 田植機の走行車体のみの斜視図である。 走行車体の側面図である。 車体カバー装置を分離した状態での走行車体の側面図である。 走行車体の分離斜視図である。 (A)はボンネットを取り付けた状態での車体カバー装置の斜視図、(B)は車体カバー装置のみの斜視図である。 車体カバー装置を主要要素とした平面図である。 車体カバー装置の支持態様を示す底面図である。 車体カバー装置を裏返した状態での斜視図である。 (A)は前カバーと後ろカバーとの部分的な斜視図(後ろカバーは裏返している)、(B)はカバーの締結部の断面図、(C)は図7のXC−XC視断面図、(D)は(C)の変形例を示す図である。 座席の支持構造を示す図で、(A)は側面図、(B)は座席を下方から見た斜視図である。 第2実施形態に係る車体カバーの分離平面図である。 車体カバーの分離平面図である。 前カバーを裏返した状態での斜視図である。 前カバーの部分的な側面図である。 前カバーの部分斜視図である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は乗用型田植機(以下、単に「田植機」と略す)に適用している。以下の説明では方向を特定するために「前後」「左右」の文言を使用するが、これらの文言は、前進方向を向いて着座した運転者の向きを基準にしている。
(1).田植機の概要
乗用型田植機は基本的には従来と同じであり、大きな要素として走行車体1と苗植装置2とを有しており、植付装置2は走行車体1に高さ調節自在に取り付けられている。植付装置2の構成自体は本願発明との関連はないので、詳細な説明は省略する。
例えば図2に示すように、走行車体1には、オペレータが腰掛ける座席5、座席5の前方に配置された操縦ハンドル6を設けている。座席5と操縦ハンドル6は走行車体1の左右中間位置に配置されており、操縦ハンドル6は、前後2つ割り式のボンネット7,8で覆われた操縦機構部に設けている。また、図1に示すように、座席5の前方で左右両側には予備苗台9を設けており、座席5の後ろには施肥装置10を設けている。
例えば図5に示すように、走行車体1は、前後方向に延びる左右の角形鋼管製サイドフレーム12と、左右のサイドフレーム12をその前端寄り部位において連結したフロントフレーム13と、左右サイドフレーム12の後端に連結された左右長手のリアフレーム14とを有している。これらサイドフレーム12とフロントフレーム13とリアフレーム14とを主要部材として、走行車体1の骨組みの一環を成す車体フレーム(シャーシ)が構成されている。
また、左右のサイドフレーム12には左右横長で外向きに突出した外向き枝フレーム15が複数本ずつ溶接によって固着されており、手前に位置した左右4本の外向き枝フレーム15に予備苗台9が取り付けられている。また、サイドフレーム12の左右外側には前後方向に延びる補助フレーム16が平面視で平行に配置されている。補助フレーム16は外向き枝フレーム15に溶接されている。補助フレーム16には、昇降ステップ16aを曲げ形成している。
サイドフレーム12は、ほぼ前後中間部を境にして略前半部は略水平姿勢になって後半部は後傾姿勢となるように屈曲しており、概ね屈曲部の上方部に座席5を配置している。また、例えば図4から理解できるように、側面視でサイドフレーム12における傾斜部の下方に位置した部位にはエンジン17が配置されており、エンジン17の手前でかつサイドフレーム12より低い位置には、走行変速装置を構成するミッションケース18が配置されている。
エンジン17は、クランク軸が左右方向に延びる姿勢でかつシリンダボアは後傾した姿勢で配置されており、エンジン17の動力はベルトでミッションケース18の入力軸に伝達される。ミッションケース18の前部の左右側面にはフロントアクスル装置20が取り付けられており、フロントアクスル装置20に前輪3を取り付けている。
図1及び図4に示すように、座席5とエンジン17との間には燃料タンク21が配置されている。エンジン17の後ろにはリアアクスルケース22が配置されており、リアアクスルケース22に後輪4を取り付けている。リアアクスルケース22とリアフレーム14とは左右2本のリア支柱23で連結されている。走行車体1のうち人が載る部分は、樹脂製の車体カバー25で覆われている。この点を次に説明する。
(2).車体カバー装置
車体カバー装置25は、フロアー部26を有する前カバー27と肩部28を有する後ろカバー29とに分離構成されている。肩部28は座席5の左右両側と後ろとに広がっている。前カバー27の後端縁と後ろカバー29の前端縁とは平面視で後ろ向きに凹状に凹んでおり、前カバー27の後端縁には上向き壁部30を一体に設けて、後ろカバー29の前端縁には下向き壁部31を一体に設けており、これら上向き壁部30と下向き壁部31とを嵌め合わせている。まず、この連結構造を説明する。
上向き壁部30と下向き壁部31との嵌め合わせ構造としては、図10(C)に示すように、上向き壁部30に上向き開口の溝形嵌合部32を形成し、この溝形嵌合部32に下向き壁部31の下端部を嵌め込んでいる。従って、本実施形態では下向き壁部31の下端部が請求項に記載した雄形嵌合部になる。
図10(C)(D)に示すように、上向き壁部30は、その上部を外周板33と内周板34との二枚構造とすることで溝形嵌合部32に形成されているが、外周板33はその下方の部分と段差なく滑らかに連続しており、内周板34が外周板33の後ろに突出している。このため美感に優れている。また、内周板34の上端部は外周板33の上端よりも上に突出した補助片35になっている。従って、前カバー27と後ろカバー29との嵌め合わせに際しては、下向き壁部31の下端部を上向き壁部30の補助片34に前から当てて、その状態で下方にずらしたら良い。
上下の壁部30,31は左右方向にかなりの長さを持っており、しかも、加工誤差が発生したり、人が持つことで撓み変形したりすることも有り得る。このため、外周板33と内周板34との高さが同じであると、溝形嵌合部32への下向き壁部31の嵌め込みが面倒になる虞があるが、本実施形態のように補助片35を設けると、下向き壁部31は補助片35で位置決めされるため嵌め合わせをごく簡単に行える利点がある。
図10(A)に示すように、溝形嵌合部32の左右両端部は後ろ向きに延びるように姿勢を変えた屈曲部32aになっており、また、下向き壁部31の左右両端部も後ろ向きに延びるように姿勢を変えた屈曲部31aになっている。このような屈曲部31a,32aがリブ効果を発揮することにより、壁部30,31はその左右両端部の剛性が高くなっていて全体としても変形しにくくなっている。溝形嵌合部32の左右両端はエンド板36で閉塞しており、このため強度面でより一層優れている。
溝形嵌合部32に排水穴を設けても良い。また、図10(B)に示すように下向き壁部31に溝形嵌合部32を形成して上向き壁部30の上端部を雄形嵌合部と成すことも可能である。この場合は、外周板33の下端部が補助片35になる。補助片35は必ずしも一連に連続している必要はないのであり、飛び飛びの状態で形成したり、壁部30,31に部分的に形成したりすることも可能である。
溝形嵌合部32と雄形嵌合部との嵌め合わせの容易性を図る手段としては、例えば、上向き壁部に溝形嵌合部32を形成した場合であると、下向き壁部31の下端は正面視でフラットに形成する一方、溝形嵌合部32をその左右中間部が最も高くて左右両端に行くに従って低くなるように正面視山形に形成して、両者の嵌め込みを左右中間部から左右両側に移行させるという方法も採用できる。或いは、溝形嵌合部32の上面は全長にわたって同じ高さに設定して、下向き壁部31の下面を正面視下向き凸の山形に形成しても同じ効果を得ることができる(下向き壁部31に溝形嵌合部32を形成した場合は、上下の関係が逆になる。)。
本実施形態では、前カバー27の上向き壁部30の高さ寸法よりも後ろカバー29の下向き壁部31と高さ寸法が大きくなっているが、両者の寸法は任意に設定できる。但し、後ろカバー29の前端部が座席の前倒しを許容するため等の理由で傾斜していることから、後ろカバー29の下向き壁部31はある程度の高さが必要になるという制約があり、従って、本実施形態のように上向き壁部部30よりも下向き壁部31を高くするのは合理的であると言える。
(3).車体カバー装置の形態・支持構造
次に、車体カバー装置25の形態と支持構造を説明する。例えば図6に示すように、前カバー27の前部にはボンネット7,8が嵌まる前部空所38が前向きに切り開かれた状態に形成されている。前部空所38の内周には全周上向き片39が略全周に延びるように形成されており、上向き片39の外側にボンネット7,8の下端部が嵌まっている。上向き片39のリブ効果により、前カバー27は高い剛性を確保できる。上向き片39は飛び飛びに設けてよい。また、ボンネット7,8の下端部を上向き片39に嵌合する溝形に形成するか、逆に、上向き片39を上向き開口の溝形に形成してその溝にボンネット7,8の下端を嵌め込むといったことも可能である。
前カバー27のうち前部空所38が最も深く入り込んだ部分には上向きに開口した筒部40が形成されている。この筒部40はペットボトルや水筒などの収納部(ドリンクホルダー)である。また、前カバー27の前面部及び左右外周部には下向き補強片41を形成している。このため前カバー27は全体的には下向きに開口した浅いシェル状(或いはトレー状)の外観を呈している。前カバー27の左右両側部には多数のスリット42を形成している。また、前カバー27の下面には互いに交叉して延びる多数の補強リブ43を設けている。図9ではリブ43はスリット42の箇所にしか表示していないが、図8と後述する第2実施形態では全面にリブ43を形成している。
例えば図9に示すように、前カバー27は、ペダル類やレバー類等を露出させるための複数の穴44が空いている。これらの穴44の内周には下向きのリブ44aが形成されている。
前カバー27は左右のサイドフレーム12やフロントフレーム13、外向き枝フレーム15、補助フレーム16といったフレーム類に載っている。例えば図9ではこれらフレーム類に載る部分を突起45として表示しているが、前カバー27の下面に形成した補強リブ43をフレーム類で支持するのが好ましい。また、図5や図9に示すように、左サイドフレーム12にはミッションケース18の上方に向け延びる内向き枝フレーム46を固定しており、前カバー27はこの内向き枝フレーム46でも支持されている。内向き枝フレーム46での持部として例えば図9では中間突起47を表示しているが、補強リブ43の群を内向き枝フレーム46に当てても良い。
前カバー27はミッションケース18によっても支持されている。そこで、図9ではミッションケース18に対する支持部として下向きの足体48を表示している。言うまでもないが、足体48は複数個設けても良い。
前カバー27の前後左右4箇所の部位には下向きに突出した椀形のボス部50を設けている。前部のボス部50は外向き枝フレーム15に固定されている。すなわち、図10(B)に示すように、外向き枝フレーム15の下面にナット51を溶接し、ボルト52を上方からナット51にねじ込むことでボス部50を締結している。後部に位置した左右のボス部50は、サイドフレーム12と補助フレーム16に差し渡して設けた支持ブラケット53に締結している。ボス部50には水抜き穴54を空けている。
例えば図5に示すように、車体カバー装置25の後ろカバー29の下方には、正面視門形の第1中間フレーム56、リアフレーム14に近い部位に位置した左右長手の第2中間フレーム57、これら第1中間フレーム56と第2中間フレーム57とに差し渡して固定した左右の第3中間フレーム58が配置されている。第1中間フレーム56と第2中間フレーム57とはサイドフレーム12で支持されている。
これら中間フレーム56,57,58は請求項に記載した肩部フレーム材を構成しており、これらの中間フレーム類56,57,58で後ろカバー29を支持している。補助フレーム16の後端部は水平状になっており、車体カバー装置25の後ろカバー29は補助フレーム16の後端部によっても支持されている。車体カバー装置25は左右2カ所の部位において第2中間フレーム57に固定されており、このため、後ろカバー29には第2中間フレーム57に重なるボス部50を設けている。
例えば図11に示すように、第1中間フレーム56の上端部には前向きに延びる左右一対の下シートブラケット60を固着している一方、座席5の下面には左右の側板61aを有する上シートブラケット61が固定されており、上シートブラケット61の左右側板61aが左右の下シートブラケット60に左右横長のピン62で回動可能に連結されている。従って、座席5はピン62を中心にして前倒しすることができる。座席5の後部下面には、ゴム等の弾性体から成る円柱状(又は円筒状)の受け体(スペーサ)63が固定されている。受け体63は後ろカバー29を介して第3中間フレーム58で支持されている。従って、受け体63は平面視で第3中間フレーム58と重なるように配置されている。
座席5は樹脂を素材にした中空成形品であり、その下面には前後長手の補強リブ5aを下向き突設しており、補強リブ5aの下面にスタッドボルト64を取り付け、このスタッドボルト64にナット(図示せず)をねじ込むことで上シートブラケット61を座席5に締結している。また、受け体63も補強リブ5aに取り付けている。補強リブ5aを一体成形することに代えて鋼材製のサポートを使用することも可能である。
図11に示すように、上シートブラケット61にはピン62が嵌まるピン穴65を前後方向に3つ並べて形成しており、このため、座席5の前後位置を3段階に調節できる。座席5の前後位置を変更しても、受け体63は後ろカバー29を介して第3中間フレーム58で支持される。本実施形態のように後ろカバー29を介して第3中間フレーム58で座席5を支持すると、後ろカバー29には受け体63が嵌まる穴を空ける必要はないため、雨水等の水がエンジン17に垂れ落ちることを防止又は抑制できる利点がある。
例えば図5〜7に示すように、車体カバー装置25を構成する後ろカバー29のうち前寄り部位には、ブラケット穴66やレバー穴67、注油用穴68が空いている。ブラケット穴66は既述の下シートブラケット60を露出させるための穴であり、レバー穴67はレバー類を露出させるための穴であり、注油用穴68は燃料タンク21の注油口(図示せず)を露出させるための穴であり、注油口には図5に示すキャップ69が装着される。図示していなが、燃料タンク21の上面には注油口を囲う平面視リング状の受け皿が配置されており、こぼれた燃料を受けるようになっている。受け皿にはドレン管を設けており、燃料(ガソリン)はエンジン17にかからない状態で安全に排出される。
図4に示すように、燃料タンク21の前端面のうち左右略中間部に縦長の前向き突起21aを設けている一方、例えば図5に示すように、後ろカバー29の下向き壁部31には、前向き突起21aが嵌まる長穴31bを設けている。突起21aと長穴31bとの嵌まり合いにより、燃料タンク21と後ろカバー29とは姿勢が互いに規制されている。
後ろカバー29には例えば燃料タンク21を抜き差しするための穴や座席5が嵌まり込む穴と言った大きな面積の穴は空いておらず、ブラケット穴66、レバー穴67、注油用穴68といった必要最小限の面積の穴しか空いていないため、後ろカバー29は高い剛性を確保することができる。
図2及び図5に示すように、後ろカバー29の後ろにはリアステップ70を配置している。リアステップ70は後ろカバー29に一体成形することも可能である。
(4).第2実施形態
図12〜図15では第2実施形態を示している。この実施形態では、前カバー28のうち左右のスリット42の群の内側にマット71を配置している。マット71はゴム又は軟質樹脂からなっており、前カバー28にビス等で固定されている。第1実施形態でも、実際にはマットが取り付けられる。マット71は複数の部材に分割することも可能であるが、単一品であると取り付けが容易であると共にめくれ防止機能も高い利点がある。
第1実施形態では、例えば図5に示すように前カバー28にドリンクホルダー40を形成していたが、本実施形態ではこれは設けていない。図12に示すように、本実施形態では、昇降ステップ16aは補助フレーム16に溶接で固定している。また、第1中間フレーム56から枝分かれして略後ろ向きに延びる左右の第4支持フレーム72を設けており、第4中間フレーム56は補助フレーム16の後部と並んだ状態で第2中間フレーム57に固定されている。昇降ステップ16aとサイドフレーム12とはサイドサポート73で連結されている。
更に、昇降ステップ16aの後部と補助フレーム16の後部とは側面視鉤型のサイドガード74で連結されている。すなわち、サイドガイド74は下向き開口のつ字形になっていて、その前部の下端は昇降ステップ16aにブラケットを介して固定され、後部の下端はブラケットを介して補助フレーム16に固定されている。サイドガード74の上部は後ろカバー29よりも上に位置した上向き突出部になっており、この上向き突出部に人が掴むグリップ(手すり:図16の符号84参照)を取り付けることができる。
後ろカバー19は第4中間フレーム72や補助フレーム16でも支持されるが、サイドガード74が第4中間フレーム72の上部及び補助フレーム16の上部を支える支柱の役割を果たすため、後ろカバー29の支持強度を向上できる利点がある。サイドガード74は補助フレーム16の水平部に固定することも可能である。また、サイドガード74は必ずしも後ろカバー29の上方に突出している必然性はないのであり、サイドガード74で後ろカバー29を下方から支持することも可能である。
図14(A)に示すように、前カバー27の下面には互いに交叉して延びる多数の補強リブ43が形成されており、この補強リブ43がサイドフレーム12等に載るようになっている。骨組みに対する前カバー27の固定構造は第1実施形態と同じである。
図1に示すようにエンジン17のシリンダヘッドは走行車体1の後部に位置しており、従って、エンジン17のシリンダヘッドは後ろカバー29の後部の下方に位置している。また、エンジン17は、例えば点火プラグを交換したりエアクリーナを点検したりと言うように、ヘッドの部分を中心にして簡単なメンテナンスを行うことがある。そこで本実施形態では、図12及び図13に示すように、後ろカバー29における肩部28のうちエンジンにおけるシリンダヘッドの概ね上方の部分に後ろ向きに開口した凹所75を切欠いた状態に形成し、この凹所75を蓋76で塞いでいる。
従って、一々後ろカバー29を取り外さなくても、蓋76を取り外すことによって簡単なメンテナンスを行うことできるため、重宝である。凹所75には、施肥装置10の駆動軸を引きだすための補助凹所77が連通した状態で形成されている。蓋76は蝶番等を使用して開閉式とすることも可能である。
図14(B)に示すように、蓋76の左右両側部には段落ちした状態の受け座77を下向きに突設している一方、左右の第3中間フレーム58には受け座77を支持するサポート片78を溶接しており、サポート片78に固着したスタッドボルト79に蝶ナット80をねじ込むことで、蓋76を第3中間フレーム58に固定している。従って、小カバー76は着脱自在であり、また、蝶ナット80は受け座77の内部に隠れているので人の歩行の邪魔にはならない。蝶ナット80に代えて六角ナットを使用することや、蝶ボルトを使用してこれをサポート片78にねじ込むといったことも可能であるが、本実施形態のようにスタッドボルト79と蝶ナット80とを使用すると、小カバー76の位置決めがワンタッチで行われると共に、工具なしで簡単に着脱できる利点がある。
本実施形態では、後ろカバー29と前カバー27との嵌め合わせ構造が若干相違している。この点を図15で表示している。すなわち、本実施形態では、前カバー27における溝形嵌合部32の後ろ内面に補強リブを81を飛び飛びの状態で多数形成し、また、溝形嵌合部32の左右両端は開口している。溝形嵌合部32を構成する外周板33の上端は内周板34よりも僅かに低くなっているに過ぎないが、補強リブ81の上端面は外周板33に近づくに従って低くなるよう傾斜したガイド面81aになっているため、上向き壁部30の下向き壁部31を溝形嵌合部32に簡単に嵌め込むことができる。
敢えて述べるまでもないが、補強リブ81の存在によって溝形嵌合部32の強度がアップしており、また、溝形嵌合部32はその左右両端が開口しているため、底部に穴を空けることをしなくても水抜きが確実になる。更に、補強リブ81を設けて溝形嵌合部32の溝巾を大きくした状態で補強リブ81にガイド面81aを設けているため、後ろカバー29の嵌め込みが一層容易になっている。
(5).変形例
田植機は、4条植え、5条植え、6条植え、8条植えというように植付け条数が異なる機種が存在しているが、異なる植付け常数の機種で走行車体を共通化することがある。この場合、苗植装置の左右横幅は相違するので、車体カバー25のうち少なくとも肩部28の左右横幅を苗植装置2の左右横幅に応じて変更せねばならない。
そして、第1実施形態と第2実施形態とは4条植えの機種であるが、これを6条植えに適用する場合の措置として、図16に示す変形例では、車体カバー25は4条植えの機種と共通としつつ、上向き壁部30における肩部28の左右両側に補助ステップ82を配置している。補助ステップ82を支持するため第5中間フレーム83を設けており、第5中間フレーム83はサイドガード74や第2補助フレーム57等に直接に又はブラケットを介して固定されている。サイドガード73にはグリップ84を取り付けている。
6条植え機種は走行車体が4条植え機種に比べて少し長くなっており、そこで、リアステップ70を前部材70aと後ろ部材70bとに分離している。端的に述べると、リアステップ70は、4条植えの場合は後ろ部材70bのみ使用して6条植えの場合は前後部材70a,70bを使用して継ぎ足し方式にしているのであり、このため異なる機種間において部材をフルに活用でき、その結果、複数機種群の全体でコストダウンに貢献できるのである。
(6).その他
本願発明は、上記の各実施形態他にも様々に具体化できる。例えば車体カバーの具体的な形態(平面形状・側面形状等)は必要に応じて様々に変更できる。
本願発明は田植機等の乗用型農作業機に具体化することができて高い有用性を有している。従って、産業上の利用可能性を有する。
1 走行車体
2 苗植装置
3 前輪
4 後輪
5 座席
6 ハンドル
7,8 ボンネット
12 サイドフレーム
14 リアフレーム
15 外向き枝フレーム
16 補助フレーム
18 ミッションケース
21 燃料タンク
25 車体カバー装置
26 フロアー部
27 前カバー
28 肩部
29 後ろカバー
30 前カバーの上向き壁部
31 後ろカバーの下向き壁部
32 溝形嵌合部
60 座席用穴
61 注油用穴

Claims (2)

  1. 走行車体を覆う車体カバーを備える農作業車において、
    前記車体カバーを、一方の車体カバーと他方の車体カバーとの二つに分離構成し、
    前記一方の車体カバーの端縁側の壁部と、前記他方の車体カバーの端縁側の壁部とを接合しており、
    前記一方の車体カバーの前記壁部と前記他方の車体カバーの前記壁部とは、溝形嵌合部と雄形嵌合部との嵌め合わせによって接合している、
    農作業車。
  2. 前記一方の車体カバーは、オペレータが着座状態で足を載せ得るフロアー部を有する前カバーであり、前記他方の車体カバーは、少なくとも座席の左右両側に位置した肩部を有する後ろカバーであり、
    前記前カバーの前記壁部の溝形嵌合部と前記後ろカバーの前記壁部の雄型嵌合部を嵌め合わせている、
    請求項1に記載の農作業車。
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