JP5649388B2 - 蒸気圧縮式ヒートポンプおよびその制御方法 - Google Patents
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Description
一方、特許文献2に示すように、パッケージエアコンよりも大きな容量の熱源機として遠心圧縮機(ターボ圧縮機)を用いたヒートポンプが知られている。この場合、パッケージエアコンのスクロール圧縮機やロータリ圧縮機等の容量式圧縮機と異なり、遠心圧縮機の回転数は、その圧縮方式の性質上、一般には出力熱量の制御を主たる制御対象とせず、冷媒の高低圧差であるヘッド差を主たる制御対象とし、出力熱量の制御は吸込冷媒流量調整手段(例えばインレットガイドベーン(IGV))で行っている。
このため、温熱媒体の入口温度変化、温熱媒体の流量変化、熱源媒体の入口温度変化、低圧側の熱源媒体の流量変化、ヒートポンプの設置環境に依存する雰囲気温度変化等のサイクルの外乱が生じると安定した運転を確保することができないという問題がある。
すなわち、本発明にかかる蒸気圧縮式ヒートポンプは、冷媒を圧縮する遠心圧縮機と、該遠心圧縮機へ流入する冷媒の流量を調整する吸込冷媒流量調整手段と、前記遠心圧縮機によって圧縮された冷媒により外部負荷へと提供する温熱媒体を加熱する温熱生成熱交換器と、該温熱生成熱交換器から導かれた冷媒を膨張させる膨張弁と、前記遠心圧縮機の回転数、前記吸込冷媒流量調整手段の開度、及び、前記膨張弁の開度を制御する制御部とを備えた蒸気圧縮式ヒートポンプにおいて、前記制御部は前記遠心圧縮機によって前記冷媒が超臨界状態まで圧縮された場合に、前記吸込冷媒流量調整手段の開度を略全開とした上で、前記温熱生成熱交換器における前記温熱媒体の出口温度に基づいて前記遠心圧縮機の回転数を制御することを特徴とする。
これにより、外部負荷の直接的な要求量である温熱媒体の出口温度を制御できる(温熱媒体温度制御)ので、温熱媒体の入口温度変化、温熱媒体の流量変化、熱源媒体の入口温度変化、熱源媒体の流量変化、雰囲気温度変化等のサイクルの外乱に影響されずに高品質の温熱媒体を外部負荷に提供することができる。
例えば、入口温熱媒体温度と出口冷媒温度との温度差が所望値よりも小さい場合は高圧が上昇気味であると判断して膨張弁開度を大きくし、入口温熱媒体温度と出口冷媒温度との温度差が所望値よりも大きい場合は高圧が不足気味であると判断して膨張弁開度を小さくする。
また、このように遠心圧縮機の回転数を固定することとしたので、遠心圧縮機の回転数による温熱媒体温度の制御(温熱媒体温度制御)が停止されることになる。これにより、吐出圧力制御と温熱媒体温度制御との干渉がなくなり、安定にシステムを運転することができる。
第3圧力閾値としては、上述の第1圧力閾値と同等とすることが好ましい。
また、このように遠心圧縮機の回転数を固定することとしたので、遠心圧縮機の回転数による温熱媒体温度の制御(温熱媒体温度制御)が停止されることになる。これにより、吐出圧力制御と温熱媒体温度制御との干渉がなくなり、安定にシステムを運転することができる。
第3温度閾値としては、上述の第1温度閾値と同等とすることが好ましい。
また、ホットガスバイパス弁の開度については、外部負荷が増加してホットガスバイパス弁を閉めていくときの開度のスケジュールと、外部負荷が減少してホットガスバイパス弁を開けていくときの開度のスケジュールを異ならせてヒステリシスを持たせることが更に好ましい。これにより、システムに大きな影響を与えるホットガスバイパス弁の開度変更を少なくし、安定的にシステムを運転することができる。
これにより、外部負荷の直接的な要求量である温熱媒体の出口温度を制御できる(温熱媒体温度制御)ので、温熱媒体の入口温度変化、温熱媒体の流量変化、熱源媒体の入口温度変化、熱源媒体の流量変化、雰囲気温度変化等のサイクルの外乱に影響されずに高品質の温熱媒体を外部負荷に提供することができる。
図1には、遠心式(ターボ式)の圧縮機(以下単に「圧縮機」という。)を用いたターボヒートポンプ(蒸気圧縮式ヒートポンプ)1の概略構成図が示されている。冷媒としては、例えば代替フロン冷媒(R134a)が用いられる。
圧縮機3は、増速機18を介して接続された電動機17によって駆動される。電動機17は、制御部7によって制御され、インバータ20による周波数制御によって回転数が適宜変更され得るようになっている。
圧縮機3の吸込側には吸込冷媒圧力P0を計測する圧力センサおよび吸込冷媒温度T0を計測する温度センサが、圧縮機3の吐出側には吐出冷媒圧力P1を計測する圧力センサおよび吐出冷媒温度T1を計測する温度センサが、それぞれ設けられている。これらセンサの出力値は、それぞれ制御部7へと送られる。
温熱生成熱交換器6の冷媒出口には、出口冷媒温度T3を計測する温度センサが設けられており、この温度センサの出力値は制御部7へと送られる。
インタークーラ10と膨張弁9とを接続するインタークーラ下流側冷媒配管23には、インタークーラ流量調整弁25が設けられている。温熱生成熱交換器6とインタークーラ10とを接続するインタークーラ上流側冷媒配管24と、インタークーラ下流側冷媒配管23との間には、インタークーラ10をバイパスして冷媒を流すインタークーラバイパス冷媒配管27が設けられており、このインタークーラバイパス冷媒配管27には冷媒流量を調整するインタークーラバイパス弁28が設けられている。インタークーラ流量調整弁25とインタークーラバイパス弁28の開度を制御部7によって適宜調整することにより、インタークーラ10へと送り込む温熱生成熱交換器6からの高温冷媒の流量を調整する。
インタークーラ下流側冷媒配管23には、インタークーラ流量調整弁25と膨張弁9との間から分岐して吸込冷媒配管29へと至るインジェクション配管30が設けられている。インジェクション配管30にはインジェクション弁31が設けられている。このインジェクション弁31の開度は、制御部7によって制御される。インジェクション弁31にて所望量に調整された冷媒を吸込冷媒配管29へ吹き込むことにより、圧縮機3へと供給される吸込冷媒の温度を蒸発温度よりも低くできる。
なお、ホットガスバイパス弁35の開度については、外部負荷が増加してホットガスバイパス弁35を閉めていくときの開度のスケジュールと、外部負荷が減少してホットガスバイパス弁35を開けていくときの開度のスケジュールを異ならせてヒステリシスを持たせることが更に好ましい。これにより、システムに大きな影響を与えるホットガスバイパス弁35の開度変更の回数を少なくし、安定的にシステムを運転することができる。
圧縮機3は、電動機17によって駆動され、制御部7によるインバータ制御により所定周波数で回転させられる。
蒸発器5及びインタークーラ10から吸い込まれた低圧ガス冷媒は、圧縮機3によって超臨界状態まで圧縮される。このとき、IGV21は全開とされている。
圧縮機3から吐出された冷媒は、温熱生成熱交換器6へと導かれる。温熱生成熱交換器6において、高温高圧のガス冷媒は略等圧的に冷却され、高圧低温の冷媒となる。この際に得られる放出熱によって、温水配管11内を流れる温水が加熱される。制御部7は、出口温水温度Tbが所望値となるように、圧縮機3の回転数を制御する。
インタークーラ10にて熱交換を終えた高圧冷媒は、インタークーラ下流側冷媒配管23を通り膨張弁9へと導かれ、この膨張弁9によって等エンタルピ的に膨張させられる。膨張弁9の開度は、制御部7によって所望のヘッド差(ヒートポンプサイクルにおける冷媒の高低圧差)が得られるように制御される。
図2に示されているように、温度センサによって計測された出口温水温度Tbと、予め設定された出口温水温度設定値tb*との差分を差分器40にて演算した後、所定の比例ゲインを与える。その後、信号を2つに分け、一方の信号に対しては不完全微分を行い、他方の信号に対しては所定の積分時間(CON 30)で除算を行い、これらを加算器42にて合算する。
なお、図2,図4及び図5において、「CON」は定数を意味し、その後の数値(例えば「30」)は与えられる仮の定数値を意味する。この定数値は本実施形態の説明の便宜上仮に与えた数値である。
加算器42にて合算された信号は、第1スイッチ44及び第2スイッチ46がオン(下方側の接点)になっている場合には(図2ではスイッチ44,46はオフ(上方側の接点)になっている)、これらスイッチ44,46を通り、積分器48に入力される。積分器48では、過去の入力値を積分した後に圧縮機回転数指令値を出力する。このように、圧縮機回転数の指令値は、出口温水温度Tbに基づいてPI制御されるようになっている。
一方で、圧縮機3から吐出される吐出冷媒圧力P1が過剰となった場合に機器の保護をかけるために吐出圧力制御が行われる。
図2の上方に示されているように、圧力センサによって計測された吐出冷媒圧力P1が入力され、第1圧力スイッチ50にて第1圧力閾値(同図では53)でONまたはOFFに切り替えられる。すなわち、第1圧力閾値以上であればONとなり、第1圧力閾値未満であればOFFとなる。
なお、図2,図4及び図5において、圧力スイッチ(図2の符号50、52等)や温度スイッチ(図5の符号60,62等)にて与えられる閾値の数値は、本実施形態の説明の便宜上仮に与えた数値である。
第1圧力スイッチ50にてONになると、第1スイッチ44では上方の接点が選択され「CON 0」が選択される。すなわち、定数0(ゼロ)が与えられることになり、回転数指令値に対して変化を施さず回転数指令値を固定することを意味する。他方、第1圧力スイッチ50にてOFFになると、第1スイッチ44では下方の接点が選択され、出口温水温度Tbに基づく信号が積分器48へ入力されることになる。
第2圧力スイッチ52にてONになると、第2スイッチ46では上方の接点が選択され「CON -100」が選択される。すなわち、負の値である定数-100が信号に与えられることになり、回転数指令値を減ずることを意味する。他方、第2圧力スイッチ52にてOFFになると、第2スイッチ46では下方の接点が選択され、出口温水温度Tbに基づく信号が積分器48へ入力されることになる。
さらに、膨張弁9でも吐出圧力制御を行うようになっており、後述する図4に示すように、吐出冷媒圧力P1が第1圧力閾値(図4では53)に達した場合には、第3圧力スイッチ53がONとなり、スイッチ44bにて「CON +100」が選択されて、膨張弁9の開度が増大する(開く)ようになっている。なお、第3圧力スイッチ53で用いる圧力閾値としては、図2の第1圧力閾値に合わせることが好ましいが、これ以外の閾値を用いても良い。
次に、図4を用いて膨張弁9の制御について説明する。
膨張弁9は、ヒートポンプサイクルにおける冷媒の高低圧力差であるヘッド差に基づいて制御される。図4に示した実施形態は、出口冷媒温度T3と入口温水温度Taとの差に基づいて制御される。すなわち、出口冷媒温度T3と入口温水温度Taとの温度差は、温熱生成熱交換器6における圧力(高圧)に対応し(温度差が大きい場合は冷媒圧力が低いことを意味し、温度差が小さい場合は冷媒圧力が高いことを意味する)、この冷媒圧力の高圧値は膨張弁9によってヘッド差を調整することによって変化させることができる。
また、図4の吐出圧力制御についても既に説明したので、その説明は省略する。
本実施形態の膨張弁ヘッド差制御では、出口冷媒温度T3と入口温水温度Taとの温度差に基づいて膨張弁開度を制御し、温度差が大きい場合は膨張弁開度指令値を減じて(絞り)高圧を高め、温度差が小さい場合は膨張弁開度指令値を増大させて(開けて)高圧を低めるようにする。これにより、温熱生成熱交換器6における交換熱量が調整され、温熱生成熱交換器6の内部に保有する冷媒量を適性に制御することとなり、安定的なヒートポンプサイクルを実現できる。
なお、図2では、機器保護のために吐出冷媒圧力P1を用いた吐出圧力制御を行ったが、これに代えて、図5に示すように吐出冷媒温度T1を用いた吐出温度制御を行ってもよい。図5において、図2と同一構成要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
第1温度スイッチ60及び第2温度スイッチ62では、図2の圧力スイッチ50,52と同様の動作をする。すなわち、第1温度閾値を超えた場合には第1温度スイッチ50がONとなり、第1スイッチ44にて圧縮機回転数指令値が固定されるようになっており、第2温度閾値を超えた場合には第2温度スイッチ62がONとなり、第2スイッチ46にて圧縮機回転数指令値が減じられるようになっている。
さらに、膨張弁9でも吐出温度制御を行うようになっており、後述する図6に示すように、吐出冷媒温度T1が第1温度閾値(図6では53)に達した場合には、第3温度スイッチ63がONとなり、スイッチ44bにて「CON +100」が選択されて、膨張弁9の開度が増大する(開く)ようになっている。なお、第3温度スイッチ63で用いる温度閾値としては、図5の第1温度閾値に合わせることが好ましいが、これ以外の閾値を用いても良い。
図4に示した膨張弁ヘッド差制御では、出口冷媒温度T3と入口温水温度Taとの差に基づいて膨張弁開度を制御することとしたが、これに代えて、図6に示すように吐出冷媒圧力P1に基づいて制御しても良い。吐出冷媒圧力P1についても、膨張弁9の開度調整によってヘッド差を調整すれば制御することができる。なお、図6の各符号は、図4と同様の構成要素については同一符号を用いており、これらの説明については省略する。
このように吐出冷媒圧力P1を制御することとしても、温熱生成熱交換器6における高圧を制御することができるので、温熱生成熱交換器6における交換熱量が調整され、温熱生成熱交換器6の内部に保有する冷媒量を適性に制御することとなり、安定的なヒートポンプサイクルを実現できる。
冷媒が超臨界状態まで圧縮された場合には、IGV21の開度を略全開とした上で、温熱生成熱交換器6における温熱媒体の出口温度に基づいて圧縮機3の回転数を制御することにより出力熱量を制御することとした。
これにより、外部負荷の直接的な要求量である温水の出口温度Tbを制御できる(温熱媒体温度制御)ので、温水の入口温度変化、温水の流量変化、熱水の入口温度変化、熱源水の流量変化、ヒートポンプの設置環境に依存する雰囲気温度変化等のサイクルの外乱に影響されずに高品質の温熱媒体を外部負荷に提供することができる。
3 圧縮機(遠心圧縮機)
5 蒸発器
6 温熱生成熱交換器
9 膨張弁
10 インタークーラ
21 IGV(吸込冷媒流量調整手段)
Claims (14)
- 冷媒を圧縮する遠心圧縮機と、
該遠心圧縮機へ流入する冷媒の流量を調整する吸込冷媒流量調整手段と、
前記遠心圧縮機によって圧縮された冷媒により外部負荷へと提供する温熱媒体を加熱する温熱生成熱交換器と、
該温熱生成熱交換器から導かれた冷媒を膨張させる膨張弁と、
該膨張弁から導かれた冷媒を熱源媒体との熱交換によって蒸発させる蒸発器と、
前記遠心圧縮機の回転数、前記吸込冷媒流量調整手段の開度、及び、前記膨張弁の開度を制御する制御部と、
を備えた蒸気圧縮式ヒートポンプにおいて、
前記制御部は、
前記遠心圧縮機によって前記冷媒が超臨界状態まで圧縮された場合に、
前記吸込冷媒流量調整手段の開度を略全開とした上で、
前記温熱生成熱交換器における前記温熱媒体の出口温度に基づいて前記遠心圧縮機の回転数を制御し、
前記遠心圧縮機によって圧縮された前記冷媒の吐出冷媒圧力が第1圧力閾値に達した場合には、該遠心圧縮機の回転数を増加させずに固定し、
前記遠心圧縮機によって圧縮された前記冷媒の吐出冷媒圧力が第3圧力閾値に達した場合には、前記膨張弁の開度を増加させることを特徴とする蒸気圧縮式ヒートポンプ。 - 前記制御部は、前記遠心圧縮機によって圧縮された前記冷媒の吐出冷媒圧力が前記第1圧力閾値を超えて第2圧力閾値に達した場合には、該遠心圧縮機の回転数を減少させることを特徴とする請求項1に記載の蒸気圧縮式ヒートポンプ。
- 冷媒を圧縮する遠心圧縮機と、
該遠心圧縮機へ流入する冷媒の流量を調整する吸込冷媒流量調整手段と、
前記遠心圧縮機によって圧縮された冷媒により外部負荷へと提供する温熱媒体を加熱する温熱生成熱交換器と、
該温熱生成熱交換器から導かれた冷媒を膨張させる膨張弁と、
該膨張弁から導かれた冷媒を熱源媒体との熱交換によって蒸発させる蒸発器と、
前記遠心圧縮機の回転数、前記吸込冷媒流量調整手段の開度、及び、前記膨張弁の開度を制御する制御部と、
を備えた蒸気圧縮式ヒートポンプにおいて、
前記制御部は、
前記遠心圧縮機によって前記冷媒が超臨界状態まで圧縮された場合に、
前記吸込冷媒流量調整手段の開度を略全開とした上で、
前記温熱生成熱交換器における前記温熱媒体の出口温度に基づいて前記遠心圧縮機の回転数を制御し、
前記遠心圧縮機によって圧縮された前記冷媒の吐出冷媒温度が第1温度閾値に達した場合には、該遠心圧縮機の回転数を増加させずに固定し、
前記遠心圧縮機によって圧縮された前記冷媒の吐出冷媒温度が第3温度閾値に達した場合には、前記膨張弁の開度を増加させることを特徴とする蒸気圧縮式ヒートポンプ。 - 前記制御部は、前記遠心圧縮機によって圧縮された前記冷媒の吐出冷媒温度が前記第1温度閾値を超えて第2温度閾値に達した場合には、該遠心圧縮機の回転数を減少させることを特徴とする請求項3に記載の蒸気圧縮式ヒートポンプ。
- 前記温熱生成熱交換器から前記蒸発器へと向かう冷媒と、前記蒸発器から前記遠心圧縮機へと向かう冷媒とを熱交換させるインタークーラ、及び、
前記温熱生成熱交換器から前記インタークーラへ向かう冷媒をバイパスさせて前記蒸発器へと導くインタークーラバイパス流路に設けられたインタークーラバイパス弁、
を備え、
前記制御部は、前記遠心圧縮機によって圧縮された前記冷媒の吐出冷媒温度が所定値以上となった場合には、前記インタークーラバイパス弁の開度を増加させることを特徴とする請求項3または4に記載の蒸気圧縮式ヒートポンプ。 - 前記制御部は、請求項1または3の前記出口温度に基づいて得られた前記遠心圧縮機の回転数と、請求項1または2の前記吐出冷媒圧力あるいは請求項3または4の前記吐出冷媒温度によって得られた前記遠心圧縮機の回転数とが入力され、過去の入力値を積分して最終回転数を出力する積分器を備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の蒸気圧縮式ヒートポンプ。
- 前記制御部は、ヒートポンプサイクルにおける前記冷媒の高低圧力差であるヘッド差を前記膨張弁の開度によって制御することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の蒸気圧縮式ヒートポンプ。
- 前記制御部は、前記温熱生成熱交換器における入口温熱媒体温度と出口冷媒温度との差が所望値となるように前記膨張弁の開度を制御することを特徴とする請求項7に記載の蒸気圧縮式ヒートポンプ。
- 前記制御部は、前記遠心式圧縮機の吐出冷媒圧力、前記遠心圧縮機の吐出冷媒温度、前記遠心圧縮機の吸込冷媒温度、前記吐出冷媒圧力と前記遠心圧縮機の吸込冷媒圧力との差圧、前記吐出冷媒温度と前記吸込冷媒温度との温度差、及び、前記蒸発器における蒸発温度のうちのいずれか1つ又は複数を用いて、所望値となるように前記膨張弁の開度を制御することを特徴とする請求項7に記載の蒸気圧縮式ヒートポンプ。
- 前記制御部は、請求項7から9のいずれかにより得られた前記膨張弁の開度と、請求項1または3によって得られた膨張弁の開度とが入力され、過去の入力値を積分して最終開度を出力する積分器を備えていることを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の蒸気圧縮式ヒートポンプ。
- 前記遠心圧縮機によって圧縮された前記冷媒の一部を前記蒸発器の下流側へと導くホットガスバイパス流路に設けられたホットガスバイパス弁を備え、
前記外部負荷へと出力する出力熱量が所定値以下となった場合に、前記ホットガスバイパス弁の開度を増加させることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の蒸気圧縮式ヒートポンプ。 - 冷媒を圧縮する遠心圧縮機と、
該遠心圧縮機へ流入する冷媒の流量を調整する吸込冷媒流量調整手段と、
前記遠心圧縮機によって圧縮された冷媒により外部負荷へと提供する温熱媒体を加熱する温熱生成熱交換器と、
該温熱生成熱交換器から導かれた冷媒を膨張させる膨張弁と、
該膨張弁から導かれた冷媒を熱源媒体との熱交換によって蒸発させる蒸発器と、
前記遠心圧縮機の回転数、前記吸込冷媒流量調整手段の開度、及び、前記膨張弁の開度を制御する制御部と、
を備えた蒸気圧縮式ヒートポンプの制御方法において、
前記制御部は、
前記遠心圧縮機によって前記冷媒が超臨界状態まで圧縮された場合に、
前記吸込冷媒流量調整手段の開度を略全開とした上で、
前記温熱生成熱交換器における前記温熱媒体の出口温度に基づいて前記遠心圧縮機の回転数を制御し、
前記遠心圧縮機によって圧縮された前記冷媒の吐出冷媒圧力が第1圧力閾値に達した場合には、該遠心圧縮機の回転数を増加させずに固定し、
前記遠心圧縮機によって圧縮された前記冷媒の吐出冷媒圧力が第3圧力閾値に達した場合には、前記膨張弁の開度を増加させることを特徴とする蒸気圧縮式ヒートポンプの制御方法。 - 冷媒を圧縮する遠心圧縮機と、
該遠心圧縮機へ流入する冷媒の流量を調整する吸込冷媒流量調整手段と、
前記遠心圧縮機によって圧縮された冷媒により外部負荷へと提供する温熱媒体を加熱する温熱生成熱交換器と、
該温熱生成熱交換器から導かれた冷媒を膨張させる膨張弁と、
該膨張弁から導かれた冷媒を熱源媒体との熱交換によって蒸発させる蒸発器と、
前記遠心圧縮機の回転数、前記吸込冷媒流量調整手段の開度、及び、前記膨張弁の開度を制御する制御部と、
を備えた蒸気圧縮式ヒートポンプの制御方法において、
前記制御部は、
前記遠心圧縮機によって前記冷媒が超臨界状態まで圧縮された場合に、
前記吸込冷媒流量調整手段の開度を略全開とした上で、
前記温熱生成熱交換器における前記温熱媒体の出口温度に基づいて前記遠心圧縮機の回転数を制御し、
前記遠心圧縮機によって圧縮された前記冷媒の吐出冷媒温度が第1温度閾値に達した場合には、該遠心圧縮機の回転数を増加させずに固定し、
前記遠心圧縮機によって圧縮された前記冷媒の吐出冷媒温度が第3温度閾値に達した場合には、前記膨張弁の開度を増加させることを特徴とする蒸気圧縮式ヒートポンプの制御方法。 - 前記制御部は、ヒートポンプサイクルにおける前記冷媒の高低圧力差であるヘッド差を前記膨張弁の開度によって制御することを特徴とする請求項12または13に記載の蒸気圧縮式ヒートポンプの制御方法。
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