JP2009236428A - 圧縮式冷凍機 - Google Patents
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Abstract
【課題】定格負荷条件から部分負荷条件までの幅広い範囲で高効率運転が行なえる圧縮式冷凍機を提供すること。
【解決手段】蒸発器10と圧縮機13と凝縮器15と膨張弁17とを具備する圧縮式冷凍機1−1である。膨張弁17として開度を可変できる膨張弁を用いる。さらに蒸発器10の圧力を測定する圧力検出器23と、凝縮器15の圧力を測定する圧力検出器25と、蒸発器10と凝縮器15の圧力測定値P1,P2から両者の圧力差ΔPを求めて求めた圧力差ΔPに応じて膨張弁17の開度を変更する制御手段27とを設ける。膨張弁17の開度を変更することで、凝縮器15で凝縮した冷媒液を膨張させる冷媒量を調整する。
【選択図】図1
【解決手段】蒸発器10と圧縮機13と凝縮器15と膨張弁17とを具備する圧縮式冷凍機1−1である。膨張弁17として開度を可変できる膨張弁を用いる。さらに蒸発器10の圧力を測定する圧力検出器23と、凝縮器15の圧力を測定する圧力検出器25と、蒸発器10と凝縮器15の圧力測定値P1,P2から両者の圧力差ΔPを求めて求めた圧力差ΔPに応じて膨張弁17の開度を変更する制御手段27とを設ける。膨張弁17の開度を変更することで、凝縮器15で凝縮した冷媒液を膨張させる冷媒量を調整する。
【選択図】図1
Description
本発明は、冷凍空調装置などに利用される圧縮式冷凍機にかかり、特に部分負荷特性の向上を図るのに好適な圧縮式冷凍機に関するものである。
従来、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行なう圧縮式冷凍機は、冷媒を封入したクローズドシステムで構成され、例えば特許文献1の図18に示すように、冷水(被冷却流体)から熱を奪って冷媒が蒸発して冷凍効果を発揮する蒸発器と、前記冷媒蒸気を圧縮して高圧蒸気にする圧縮機と、高圧蒸気を冷却水(冷却流体)で冷却して凝縮させる凝縮器と、前記凝縮した冷媒を減圧して膨張させる膨張弁(膨張機構)とを、冷媒配管によって連結して構成されている。
そして従来の圧縮式冷凍機に用いる膨張機構としては、固定開度のオリフィスを利用している場合が多い。オリフィスのCv値(容量係数、Coefficient of flow)は、圧縮式冷凍機の定格運転条件で最適設計されており、冷却水温度が低い低ヘッドの運転条件や部分負荷特性の向上を考慮していない。また凝縮器の冷媒液面制御としてフロート弁を用いて、凝縮冷媒量を機械的に調整している場合も多い。
しかしながら凝縮冷媒の膨張機構として前記固定開度のオリフィスを使用すると、冷却水温度が低い中間期においては、凝縮器と蒸発器の圧力差が小さくなり、冷媒液が凝縮器から蒸発器に戻りにくくなる。その結果、凝縮器に冷媒が滞留しがちになり、蒸発器の冷媒量が不足して液面レベルも低下する。そのため蒸発器の伝熱特性が低下して、冷凍機としての効率低下の原因になる。
また凝縮器の冷媒液面制御としてフロート弁を用いて凝縮冷媒量を機械的に調整している場合でも、冷却水温度が低く且つ冷凍負荷が小さい場合には、フロート弁の絞り制御動作が追従できずに、効率を落としている場合が多い。
特開2007−183078号公報
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、定格負荷条件から部分負荷条件(低負荷条件)までの幅広い範囲で高効率運転が行なえる圧縮式冷凍機を提供することにある。
本願請求項1に記載の発明は、冷媒を封入した冷凍サイクルから構成され、前記冷凍サイクルは、被冷却流体から熱を奪って冷媒が蒸発し冷凍効果を発揮する蒸発器と、蒸発して蒸気となった冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮蒸気を冷却流体で冷却して凝縮させる凝縮器と、凝縮した冷媒液を膨張させる膨張機構とを具備する圧縮式冷凍機において、前記膨張機構として開度を可変できる膨張弁を用い、この膨張機構によって前記凝縮器で凝縮した冷媒液を膨張させる冷媒量を調整することを特徴とする圧縮式冷凍機にある。
本願請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の圧縮式冷凍機において、前記蒸発器の圧力を測定する圧力検出器と、前記凝縮器の圧力を測定する圧力検出器とを設け、さらに前記蒸発器と凝縮器の圧力測定値から両者の圧力差を求め、求めた圧力差に応じて前記膨張機構の開度を変更する制御手段を設けたことを特徴とする圧縮式冷凍機にある。
本願請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の圧縮式冷凍機において、前記蒸発器の冷媒温度を測定する冷媒温度検出器と、前記凝縮器の冷媒温度を測定する冷媒温度検出器とを設け、さらに前記蒸発器と凝縮器の冷媒温度測定値から両者の温度差を求め、求めた温度差に応じて前記膨張機構の開度を変更する制御手段を設けたことを特徴とする圧縮式冷凍機にある。
本願請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の圧縮式冷凍機において、前記蒸発器の冷媒液面レベルを測定する冷媒液面レベル検出器を設け、さらに前記蒸発器の冷媒液面レベルが一定値になるように前記膨張機構の開度を変更する制御手段を設けたことを特徴とする圧縮式冷凍機にある。
冷媒液面レベルの目標値は、蒸発器冷媒温度と冷水出口温度の温度差(LTD)が最小になるように決めるのが望ましい。
冷媒液面レベルの目標値は、蒸発器冷媒温度と冷水出口温度の温度差(LTD)が最小になるように決めるのが望ましい。
請求項1に記載の発明によれば、開度可変の膨張弁を有する膨張機構によって凝縮冷媒を膨張させる冷媒量を調整するので、例えば冷却水温度が低い中間期においても冷媒液が凝縮器から蒸発器に戻り易くなって蒸発器の冷媒量が不足せず、定格負荷条件から部分負荷条件(低負荷条件)までの幅広い範囲で圧縮式冷凍機の高効率運転が可能になる。
請求項2に記載の発明によれば、蒸発器と凝縮器の圧力差を求めるだけで膨張機構の開度を一義的に決定でき、従って膨張機構による膨張冷媒量の調整を容易且つ確実に行なうことができる。
請求項3に記載の発明によれば、蒸発器と凝縮器の冷媒温度差を求めるだけで膨張機構の開度を一義的に決定でき、従って膨張機構による膨張冷媒量の調整を容易且つ確実に行なうことができる。
請求項4に記載の発明によれば、蒸発器の液面レベルを直接制御するので、定格負荷条件から冷却水低温度条件(低負荷条件)までの幅広い範囲で圧縮式冷凍機の高効率運転が可能になる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は本発明の第1実施形態にかかる圧縮式冷凍機1−1の全体概略構成図である。同図に示す圧縮式冷凍機1−1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う圧縮式冷凍機であって、冷媒を注入したクローズドサイクル(冷凍サイクル)から構成され、この冷凍サイクルは、冷水(被冷却流体)から熱を奪って冷媒が蒸発し冷凍効果を発揮する蒸発器10と、蒸発して蒸気となった冷媒(冷媒蒸気)を圧縮する圧縮機13と、圧縮蒸気を冷却水(冷却流体)で冷却して凝縮させる凝縮器15と、凝縮冷媒を減圧して膨張させる膨張機構としての膨張弁17とを、冷媒を循環する冷媒配管19によって連結し、さらに前記圧縮機13を駆動するモータ21を具備して構成されている。
〔第1実施形態〕
図1は本発明の第1実施形態にかかる圧縮式冷凍機1−1の全体概略構成図である。同図に示す圧縮式冷凍機1−1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う圧縮式冷凍機であって、冷媒を注入したクローズドサイクル(冷凍サイクル)から構成され、この冷凍サイクルは、冷水(被冷却流体)から熱を奪って冷媒が蒸発し冷凍効果を発揮する蒸発器10と、蒸発して蒸気となった冷媒(冷媒蒸気)を圧縮する圧縮機13と、圧縮蒸気を冷却水(冷却流体)で冷却して凝縮させる凝縮器15と、凝縮冷媒を減圧して膨張させる膨張機構としての膨張弁17とを、冷媒を循環する冷媒配管19によって連結し、さらに前記圧縮機13を駆動するモータ21を具備して構成されている。
またこの圧縮式冷凍機1−1においては、前記蒸発器10の圧力を測定する圧力検出器23と、凝縮器15の圧力を測定する圧力検出器25とを設置し、さらに前記各圧力検出器23,25からの信号を入力して前記膨張弁17を開閉制御する制御手段27を設置している。またこの圧縮式冷凍機1−1に用いている膨張弁17は、外部(制御手段27)からの信号に基いて開度を可変できる構造の自動弁である。
上記圧縮式冷凍機1−1において、冷水を蒸発器10に流し、冷却水を凝縮器15に流し、同時にモータ21を起動して圧縮機13を駆動すれば、この冷凍サイクルにおいて冷媒が循環し、圧縮式冷凍機1−1が運転される。
そして圧縮式冷凍機1−1の運転中に、蒸発器10の圧力値P1と凝縮器15の圧力値P2とをそれぞれ圧力検出器23,25によって検出し、両圧力測定値P1,P2を制御手段27に入力する。制御手段27は入力した両圧力測定値P1,P2から両者の圧力差ΔP(=P2−P1)を求める。そして制御手段27は予め規定されている図2に示す圧力差ΔPと膨張弁17の開度Veとの相関図データ(制御手段27に記憶されている)から、膨張弁17の開度を一義的に決定し、決定した開度となるように膨張弁17に制御信号を出力する。これによって膨張弁17は開閉動作して最適な開度になる。
図2は圧縮式冷凍機1−1の運転範囲を顧みて凝縮器15と蒸発器10の圧力差ΔPと、その圧力差ΔPにおいて圧縮式冷凍機1−1が最高効率を得る膨張弁開度Veとの関係(その1例)を示す図であり、前述のようにこの関係式を用いて運転中の膨張弁17の開閉動作を制御するものである。具体的には、圧力差ΔPが増加した場合は膨張弁開度Veを小さく(閉動作)して膨張弁17で膨張される冷媒量を絞るようにし、逆に圧力差ΔPが減少した場合は膨張弁開度Veを広げて(開動作)膨張弁17で膨張される冷媒量を増やすようにする。これによって例えば冷却水温度が低い中間期において、凝縮器15と蒸発器10の圧力差ΔPが小さくなって冷媒液が凝縮器15から蒸発器10に戻りにくくなろうとしても、膨張弁開度Veを広げることで前記冷媒液が戻り易くなり、凝縮器15への冷媒の滞留が防止できて蒸発器10の冷媒量を十分確保することが可能になる。
以上説明したようにこの圧縮式冷凍機1−1によれば、定格負荷条件から部分負荷条件までの幅広い範囲で高効率運転が可能になる。特にこの圧縮式冷凍機1−1によれば、蒸発器10と凝縮器15の圧力差ΔPを求めるだけで膨張弁17の開度Veを一義的に決定できるので、膨張弁17による膨張冷媒量の調整を容易且つ確実に行なうことができる。
〔第2実施形態〕
図3は本発明の第2実施形態にかかる圧縮式冷凍機1−2の全体概略構成図である。同図に示す圧縮式冷凍機1−2において、前記図1に示す圧縮式冷凍機1−1と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図1に示す圧縮式冷凍機1−1と同じである。図3に示す圧縮式冷凍機1−2において図1に示す圧縮式冷凍機1−1と相違する点は、圧縮式冷凍機1−1で用いた2つの圧力検出器23,25の代りに、蒸発器10の冷媒温度を測定する冷媒温度検出器29と、凝縮器15の冷媒温度を測定する冷媒温度検出器31とを設置し、これら冷媒温度検出器29,31からの信号を前記膨張弁17を開閉制御する制御手段27に入力している点のみである。
図3は本発明の第2実施形態にかかる圧縮式冷凍機1−2の全体概略構成図である。同図に示す圧縮式冷凍機1−2において、前記図1に示す圧縮式冷凍機1−1と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図1に示す圧縮式冷凍機1−1と同じである。図3に示す圧縮式冷凍機1−2において図1に示す圧縮式冷凍機1−1と相違する点は、圧縮式冷凍機1−1で用いた2つの圧力検出器23,25の代りに、蒸発器10の冷媒温度を測定する冷媒温度検出器29と、凝縮器15の冷媒温度を測定する冷媒温度検出器31とを設置し、これら冷媒温度検出器29,31からの信号を前記膨張弁17を開閉制御する制御手段27に入力している点のみである。
上記圧縮式冷凍機1−2の運転を開始すると、前記圧縮式冷凍機1−1で説明したのと同様に、この冷凍サイクルにおいて冷媒が循環し、圧縮式冷凍機1−2が運転される。そして圧縮式冷凍機1−2の運転中に、蒸発器10の冷媒温度T1と凝縮器15の冷媒温度T2とをそれぞれ冷媒温度検出器29,31によって検出し、両冷媒温度測定値T1,T2を制御手段27に入力する。制御手段27は入力した両冷媒温度測定値T1,T2から両者の温度差ΔT(=T2−T1)を演算によって求める。そして制御手段27は予め規定されている図4に示す冷媒温度差ΔTと膨張弁17の開度Veとの相関図データ(制御手段27に記憶されている)から、膨張弁17の開度を一義的に決定し、決定した開度となるように膨張弁17に制御信号を出力する。これによって膨張弁17は開閉動作して最適な開度になる。
図4は圧縮式冷凍機1−2の運転範囲を顧みて凝縮器15と蒸発器10の冷媒温度差ΔTと、その冷媒温度差ΔTにおいて圧縮式冷凍機1−2が最高効率を得る膨張弁開度Veとの関係(その1例)を示す図であり、前述のようにこの関係式を用いて運転中の膨張弁17の開閉動作を制御するものである。具体的には、検出温度差ΔTが増加した場合は膨張弁開度Veを小さく(閉動作)して膨張弁17で膨張される冷媒量を絞るようにし、逆に検出温度差ΔTが減少した場合は膨張弁開度Veを広げて(開動作)膨張弁17で膨張される冷媒量を増やすようにする。これによって例えば冷却水温度が低い中間期において、凝縮器15と蒸発器10の冷媒温度差ΔTが小さくなって冷媒液が凝縮器15から蒸発器10に戻りにくくなろうとしても、膨張弁開度Veを広げることで前記冷媒液が戻り易くなり、凝縮器15への冷媒の滞留が防止できて蒸発器10の冷媒量を十分確保することが可能になる。
以上説明したようにこの圧縮式冷凍機1−2によっても、定格負荷条件から部分負荷条件までの幅広い範囲で高効率運転が可能になる。特にこの圧縮式冷凍機1−2によれば、蒸発器10と凝縮器15の冷媒温度差ΔTを求めるだけで膨張弁17の開度Veを一義的に決定できるので、膨張弁17による膨張冷媒量の調整を容易且つ確実に行なうことができる。
〔第3実施形態〕
図5は本発明の第3実施形態にかかる圧縮式冷凍機1−3の全体概略構成図である。同図に示す圧縮式冷凍機1−3において、前記図1に示す圧縮式冷凍機1−1と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図1に示す圧縮式冷凍機1−1と同じである。図5に示す圧縮式冷凍機1−3において図1に示す圧縮式冷凍機1−1と相違する点は、圧縮式冷凍機1−1で用いた2つの圧力検出器23,25の代りに、蒸発器10の冷媒液面レベルを測定する冷媒液面レベル検出器33を設置し、この冷媒液面レベル検出器33からの信号を前記膨張弁17を開閉制御する制御手段27に入力している点のみである。
図5は本発明の第3実施形態にかかる圧縮式冷凍機1−3の全体概略構成図である。同図に示す圧縮式冷凍機1−3において、前記図1に示す圧縮式冷凍機1−1と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図1に示す圧縮式冷凍機1−1と同じである。図5に示す圧縮式冷凍機1−3において図1に示す圧縮式冷凍機1−1と相違する点は、圧縮式冷凍機1−1で用いた2つの圧力検出器23,25の代りに、蒸発器10の冷媒液面レベルを測定する冷媒液面レベル検出器33を設置し、この冷媒液面レベル検出器33からの信号を前記膨張弁17を開閉制御する制御手段27に入力している点のみである。
上記圧縮式冷凍機1−3の運転を開始すると、前記圧縮式冷凍機1−1で説明したのと同様に、この冷凍サイクルにおいて冷媒が循環し、圧縮式冷凍機1−3が運転される。そして圧縮式冷凍機1−3の運転中に、蒸発器10の冷媒液面レベルを冷媒液面レベル検出器33によって検出し、この冷媒液面レベル測定値を制御手段27に入力する。制御手段27は入力した冷媒液面レベル測定値が、予め規定されている冷媒液面レベル目標値になるように、即ち蒸発器10の冷媒液面レベルが一定値になるように膨張弁17の開度を決定し、決定した開度となるように膨張弁17に制御信号を出力する。これによって膨張弁17は最適な開度になるように開閉動作する。
ここで前記冷媒液面レベル目標値は、蒸発器10のLTD〔蒸発器冷媒温度(蒸発温度,冷媒沸騰温度)と冷水出口温度との温度差〕が最小になる蒸発器保有冷媒液量で決まる。この例の蒸発器10は、伝熱管内に冷水を通水し、シェルに冷媒を満たす満液式シェルアンドチューブ熱交換器の構造である。この場合、伝熱管群が冷媒に浸漬する高さで沸騰伝熱特性が変化するので、その結果、蒸発器10のLTDが変化し、冷凍機としての効率も変化する。よってこの圧縮式冷凍機1−3では、膨張弁開度Veを制御することにより凝縮器15から蒸発器10に戻る冷媒量を制御し、負荷や冷却水温度条件によらず蒸発器10の冷媒液面レベルを蒸発器10のLTDが最小になるレベルに一定制御するようにしている。即ち冷媒液面レベルが目標値より上昇した場合は膨張弁17を閉動作(膨張弁開度Veを小さく)させて膨張弁17で膨張される冷媒量を減少するようにし、逆に低下した場合は膨張弁17を開動作(膨張弁開度Veを広げ)させて膨張弁17で膨張される冷媒量を増やすようにする。この制御により蒸発器10の冷媒液面レベルを直接制御して蒸発器10の冷媒量を常に最適な量にすることができ、定格負荷条件から冷却水低温度条件までの幅広い範囲での圧縮式冷凍機1−3の高効率運転が可能になる。
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載がない何れの構成であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えば冷却流体としては冷却水の他に、冷却用空気等の他の顕熱変化をする流体を用いても良い。また上記各例では圧縮式冷凍機として1つの冷凍サイクルのものを示したが、複数の冷凍サイクルを具備する圧縮式冷凍機に本発明を適用しても良い。即ち冷媒を封入した複数の冷凍サイクルを具備し、各冷凍サイクルが、被冷却流体から熱を奪って冷媒が蒸発し冷凍効果を発揮する蒸発器と、蒸発して蒸気となった冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮蒸気を冷却流体で冷却して凝縮させる凝縮器と、凝縮した冷媒液を膨張させる膨張機構とを有する構造の圧縮式冷凍機に本発明を用いても良い。その場合、1台のモータで前記複数の圧縮機を駆動することが好ましい。
1−1 圧縮式冷凍機
10 蒸発器
13 圧縮機
15 凝縮器
17 膨張弁(膨張機構)
19 冷媒配管
21 モータ
23 圧力検出器
25 圧力検出器
27 制御手段
1−2 圧縮式冷凍機
29 冷媒温度検出器
31 冷媒温度検出器
1−3 圧縮式冷凍機
33 冷媒液面レベル検出器
10 蒸発器
13 圧縮機
15 凝縮器
17 膨張弁(膨張機構)
19 冷媒配管
21 モータ
23 圧力検出器
25 圧力検出器
27 制御手段
1−2 圧縮式冷凍機
29 冷媒温度検出器
31 冷媒温度検出器
1−3 圧縮式冷凍機
33 冷媒液面レベル検出器
Claims (4)
- 冷媒を封入した冷凍サイクルから構成され、前記冷凍サイクルは、被冷却流体から熱を奪って冷媒が蒸発し冷凍効果を発揮する蒸発器と、蒸発して蒸気となった冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮蒸気を冷却流体で冷却して凝縮させる凝縮器と、凝縮した冷媒液を膨張させる膨張機構とを具備する圧縮式冷凍機において、
前記膨張機構として開度を可変できる膨張弁を用い、この膨張機構によって前記凝縮器で凝縮した冷媒液を膨張させる冷媒量を調整することを特徴とする圧縮式冷凍機。 - 請求項1に記載の圧縮式冷凍機において、
前記蒸発器の圧力を測定する圧力検出器と、前記凝縮器の圧力を測定する圧力検出器とを設け、
さらに前記蒸発器と凝縮器の圧力測定値から両者の圧力差を求め、求めた圧力差に応じて前記膨張機構の開度を変更する制御手段を設けたことを特徴とする圧縮式冷凍機。 - 請求項1に記載の圧縮式冷凍機において、
前記蒸発器の冷媒温度を測定する冷媒温度検出器と、前記凝縮器の冷媒温度を測定する冷媒温度検出器とを設け、
さらに前記蒸発器と凝縮器の冷媒温度測定値から両者の温度差を求め、求めた温度差に応じて前記膨張機構の開度を変更する制御手段を設けたことを特徴とする圧縮式冷凍機。 - 請求項1に記載の圧縮式冷凍機において、
前記蒸発器の冷媒液面レベルを測定する冷媒液面レベル検出器を設け、
さらに前記蒸発器の冷媒液面レベルが一定値になるように前記膨張機構の開度を変更する制御手段を設けたことを特徴とする圧縮式冷凍機。
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