JP2007225140A - ターボ冷凍機およびその制御装置ならびにターボ冷凍機の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 冷温水の流量を設定冷温水流量(推定値)として設定しておき、冷温水出口温度が、設定温度に到達しておらず(ステップS2)、入口ベーンの開度が80%よりも大きい場合(ステップS5)には、設定冷温水流量を増側に変更する(ステップS6)ことを特徴とする。
【選択図】 図4
Description
一方、特許文献2には、複数のターボ冷凍機を備えている場合であっても、1つの流量計と安価な差圧計によって流量を測定する技術が示されているが、少なくとも1つの流量計は用いる必要があり、また安価とはいえ差圧計のコストも無視できるものではない。
すなわち、本発明の第1態様にかかるターボ冷凍機の制御装置は、外部負荷から流入する熱媒を冷却または加熱する外部負荷側熱交換器の入口熱媒温度および出口熱媒温度に基づいて、冷媒を圧縮するターボ圧縮機の回転数と、該ターボ圧縮機へ流入する前記冷媒の流量を調整する吸込冷媒流量調整手段の開度と、を制御するターボ冷凍機の制御装置であって、前記熱媒の流量を設定熱媒流量として設定しておき、前記出口熱媒温度が、所望の設定温度に到達しておらず、前記吸込冷媒流量調整手段の開度が第1開度よりも大きい場合には、前記設定熱媒流量を増側に変更することを特徴とする。
出口熱媒温度(計測値)が所望の設定温度(例えば、暖房の場合は45℃、冷房の場合は7℃)に到達していない場合(例えば、暖房の場合は44℃、冷房の場合は8℃)には、外部負荷からの要求熱量を下回る能力しか出力していないことになる。また、吸込冷媒流量調整手段の開度が第1開度(例えば80%開度)よりも大きい場合には、これ以上開度を上げても冷媒流量の増大を望めないばかりか、ターボ圧縮機の性能低下を来すことになる。
そこで、第1態様にかかる発明は、設定熱媒流量を増側に変更することとした。設定熱媒流量が増えることにより、冷凍機に要求される要求熱量が増大するので、ターボ圧縮機の回転数が増大する。ターボ圧縮機の回転数が増大すると、吸込冷媒流量が増大し、吸込冷媒流量調整手段の開度を低下させることができる。このように、結果として吸込冷媒流量調整手段の開度を適正な範囲に保つことができる。
また、設定熱媒流量を増側に変化させて補正することができるので、設定熱媒流量を実際に流れている熱媒流量に近付けることができる。
出口熱媒温度(計測値)が所望の設定温度(例えば、暖房の場合は45℃、冷房の場合は7℃)を超過している場合(例えば、暖房の場合は46℃、冷房の場合は6℃)には、外部負荷からの要求熱量を上回る能力を出力していることになる。また、吸込冷媒流量調整手段の開度が第2開度(例えば30%開度)よりも小さい場合には、これ以上開度を下げても冷媒流量の減少を望めないばかりか、ターボ圧縮機の性能低下を来すことになる。
そこで、第2態様にかかる発明は、設定熱媒流量を減側に変更することとした。設定熱媒流量が減少することにより、冷凍機に要求される要求熱量が減少するので、ターボ圧縮機の回転数が低下する。ターボ圧縮機の回転数が低下すると、吸込冷媒流量が減少し、吸込冷媒流量調整手段の開度を増大させることができる。このように、結果として吸込冷媒流量調整手段の開度を適正な範囲に保つことができる。
また、設定熱媒流量を減側に変化させて補正することができるので、設定熱媒流量を実際に流れている熱媒流量に近付けることができる。
なお、本態様にかかる発明は、上述の第1態様にかかる発明と組み合わせることができる。この場合には、第1開度は、第2開度よりも大きな値となる。また、第1開度と第2開度との間に、吸込冷媒流量調整手段の最適開度を設けることが好ましい。
ターボ圧縮機の吸込冷媒の過熱度が第1過熱度(例えば5℃)以上の場合には、過熱度が過剰に付きすぎており、ターボ冷凍機の能力が不足しているおそれがある。
そこで、第3態様にかかる発明は、設定熱媒流量を増側に変更することとした。設定熱媒流量が増えることにより、冷凍機に要求される要求熱量が増大するので、ターボ圧縮機の回転数が増大する。ターボ圧縮機の回転数が増大すると、吸込冷媒流量が増大して循環冷媒流量が増大するので、冷凍機の能力が増大する。冷凍機の能力の増大により、過熱度は低下し、適正範囲に保たれることになる。
また、設定熱媒流量を増側に変化させて補正することができるので、設定熱媒流量を実際に流れている熱媒流量に近付けることができる。
なお、「第1過熱度」は、好ましくは、吸込冷媒の適正な過熱度の上限値として設定される。
ターボ圧縮機の吸込冷媒の過熱度が第2過熱度(例えば2℃)以下の場合には、過熱度が0に近くなり、液冷媒を吸い込んでしまうキャリーオーバのおそれがある。また、過熱度が0に近いということは、ターボ冷凍機の能力が過剰となっているおそれがある。
そこで、第4態様にかかる発明は、設定熱媒流量を減側に変更することとした。設定熱媒流量が減少することにより、冷凍機に要求される要求熱量が減少するので、ターボ圧縮機の回転数が低下する。ターボ圧縮機の回転数が低下すると、吸込冷媒流量が減少して循環冷媒流量が減少するので、冷凍機の能力が低下する。冷凍機の能力の低下により、過熱度は上昇し、適正範囲に保たれることになる。これにより、キャリーオーバを防ぐことができる。
また、設定熱媒流量を減側に変化させて補正することができるので、設定熱媒流量を実際に流れている熱媒流量に近付けることができる。
なお、「第2過熱度」は、好ましくは、吸込冷媒の適正な過熱度の下限値として設定される。
また、本態様にかかる発明は、上述の第3態様にかかる発明と組み合わせることができる。この場合には、第1過熱度は、第2過熱度よりも大きな値となる。
ターボ圧縮機の吐出冷媒の過熱度が第3過熱度(例えば8℃)以上とされ、かつ、吸込冷媒の過熱度が第1過熱度(例えば5℃)以上の場合には、過熱度が過剰に付きすぎており、ターボ冷凍機の能力が不足しているおそれがある。
そこで、第5態様にかかる発明は、設定熱媒流量を増側に変更することとした。設定熱媒流量が増えることにより、冷凍機に要求される要求熱量が増大するので、ターボ圧縮機の回転数が増大する。ターボ圧縮機の回転数が増大すると、吸込冷媒流量が増大して循環冷媒流量が増大するので、冷凍機の能力が増大する。冷凍機の能力の増大により、過熱度は低下し、適正範囲に保たれることになる。
また、設定熱媒流量を増側に変化させて補正することができるので、設定熱媒流量を実際に流れている熱媒流量に近付けることができる。
なお、「第1過熱度」は、好ましくは、吸込冷媒の適正な過熱度の上限値として設定される。
また、「第3過熱度」は、好ましくは、吐出冷媒の適正な過熱度の上限値として設定される。
ターボ圧縮機の吐出冷媒の過熱度が第3過熱度(例えば8℃)以上とされ、かつ、吸込冷媒の過熱度が第2過熱度(例えば2℃)以上第1過熱度(例えば5℃)以下の場合には、吐出過熱度については過剰であるが,吸込過熱度としては適正レベルであるといえる。
そこで、第6態様にかかる発明は、液インジェクションを行うこととした。液インジェクションを行うことにより,冷凍機能力に対するバランスを保ったまま、吐出過熱度は低下し、適正範囲に保たれることになる。
なお、「第1過熱度」は、好ましくは、吸込冷媒の適正な過熱度の上限値として設定される。
また、「第2過熱度」は、好ましくは、吸込冷媒の適正な過熱度の下限値として設定される。
また、「第3過熱度」は、好ましくは、吐出冷媒の適正な過熱度の上限値として設定される。
ターボ圧縮機の吐出冷媒の過熱度が第4過熱度(例えば4℃)以下とされ、かつ、吸込冷媒の過熱度が第2過熱度(例えば2℃)以下の場合には、過熱度が0に近くなり、液冷媒を吸い込んでしまうキャリーオーバのおそれがある。また、過熱度が0に近いということは、ターボ冷凍機の能力が過剰となっているおそれがある。
そこで、第7態様にかかる発明は、設定熱媒流量を減側に変更することとした。設定熱媒流量が減少することにより、冷凍機に要求される要求熱量が減少するので、ターボ圧縮機の回転数が低下する。ターボ圧縮機の回転数が低下すると、吸込冷媒流量が減少して循環冷媒流量が減少するので、冷凍機の能力が低下する。冷凍機の能力の低下により、過熱度は上昇し、適正範囲に保たれることになる。これにより、キャリーオーバを防ぐことができる。
また、設定熱媒流量を減側に変化させて補正することができるので、設定熱媒流量を実際に流れている熱媒流量に近付けることができる。
なお、本態様にかかる発明は、上述の第5態様及び第6態様にかかる発明と組み合わせることができる。この場合には、第3過熱度は、第4過熱度よりも大きな値となる。
また、「第2過熱度」は、好ましくは、吸込冷媒の適正な過熱度の下限値として設定される。
また、「第4過熱度」は、好ましくは、吐出冷媒の適正な過熱度の下限値として設定される。
ターボ圧縮機の吐出冷媒の適正過熱度をターボ圧縮機のヘッドに応じて予め決定しておき、この適正過熱度よりも実際の過熱度が所定値以上(例えば2℃以上)となった場合には、過熱度が過剰に付きすぎており、ターボ冷凍機の能力が不足しているおそれがある。
そこで、第8態様にかかる発明は、設定熱媒流量を増側に変更することとした。設定熱媒流量が増えることにより、冷凍機に要求される要求熱量が増大するので、ターボ圧縮機の回転数が増大する。ターボ圧縮機の回転数が増大すると、吸込冷媒流量が増大して循環冷媒流量が増大するので、冷凍機の能力が増大する。冷凍機の能力の増大により、過熱度は低下し、適正範囲に保たれることになる。
また、設定熱媒流量を増側に変化させて補正することができるので、設定熱媒流量を実際に流れている熱媒流量に近付けることができる。
また、ターボ圧縮機の吐出冷媒の適正過熱度をターボ圧縮機のヘッドに応じて予め決定し、この適正過熱度を用いて制御することとしたので、あらゆる運転状態に対して適正な過熱度を保つことができる。
ターボ圧縮機の吐出冷媒の適正過熱度をターボ圧縮機のヘッドに応じて予め決定しておき、この適正過熱度よりも実際の過熱度が所定値以下(例えば2℃以下)となった場合には、過熱度が0に近くなり、液冷媒を吸い込んでしまうキャリーオーバのおそれがある。また、過熱度が0に近いということは、ターボ冷凍機の能力が過剰となっているおそれがある。
そこで、第8態様にかかる発明は、設定熱媒流量を減側に変更することとした。設定熱媒流量が減少することにより、冷凍機に要求される要求熱量が減少するので、ターボ圧縮機の回転数が低下する。ターボ圧縮機の回転数が低下すると、吸込冷媒流量が減少して循環冷媒流量が減少するので、冷凍機の能力が低下する。冷凍機の能力の低下により、過熱度は上昇し、適正範囲に保たれることになる。これにより、キャリーオーバを防ぐことができる。
また、設定熱媒流量を減側に変化させて補正することができるので、設定熱媒流量を実際に流れている熱媒流量に近付けることができる。
また、ターボ圧縮機の吐出冷媒の適正過熱度をターボ圧縮機のヘッドに応じて予め決定し、この適正過熱度を用いて制御することとしたので、あらゆる運転状態に対して適正な過熱度を保つことができる。
なお、本態様にかかる発明は、上述の第8態様にかかる発明と組み合わせることができる。
第10態様にかかる発明は、適正な過熱度の上限値を超えた値である第5過熱度および第6過熱度を超えた場合には、液インジェクションを行うこととした。液インジェクションを行うことにより,吸込冷媒および吐出冷媒の過熱度は低下し、適正範囲に戻すことができる。
また、同時に設定熱媒流量を増側に変化させて補正することとして、設定熱媒流量を実際に流れている熱媒流量に近付けるようにしても良い。
ターボ圧縮機の吸込冷媒の過熱度がさらに大きくなり、第7過熱度(例えば20℃)以上、または、吐出冷媒の過熱度が第8過熱度(例えば20℃)以上の場合には、過熱度が過剰に付き過ぎていると共に、設定熱媒流量の修正のみでは運転を継続することが難しいので、ターボ冷凍機の運転が停止される。
なお、本態様にかかる発明は、上述の第1態様から第9態様にかかる発明と組み合わせることができる。
出口熱媒温度(計測値)が所望の設定温度(例えば、暖房の場合は45℃、冷房の場合は7℃)に到達していない場合(例えば、暖房の場合は44℃、冷房の場合は8℃)には、外部負荷からの要求熱量を下回る能力しか出力していないことになる。また、吸込冷媒流量調整手段の開度が第1開度(例えば80%開度)よりも大きい場合には、これ以上開度を上げても冷媒流量の増大を望めないばかりか、ターボ圧縮機の性能低下を来すことになる。
そこで、第1態様にかかる発明は、設定熱媒流量を増側に変更することとした。設定熱媒流量が増えることにより、冷凍機に要求される要求熱量が増大するので、ターボ圧縮機の回転数が増大する。ターボ圧縮機の回転数が増大すると、吸込冷媒流量が増大し、吸込冷媒流量調整手段の開度を低下させることができる。このように、結果として吸込冷媒流量調整手段の開度を適正な範囲に保つことができる。
また、設定熱媒流量を増側に変化させて補正することができるので、設定熱媒流量を実際に流れている熱媒流量に近付けることができる。
出口熱媒温度(計測値)が所望の設定温度(例えば、暖房の場合は45℃、冷房の場合は7℃)を超過している場合(例えば、暖房の場合は46℃、冷房の場合は6℃)には、外部負荷からの要求熱量を上回る能力を出力していることになる。また、吸込冷媒流量調整手段の開度が第2開度(例えば30%開度)よりも小さい場合には、これ以上開度を下げても冷媒流量の減少を望めないばかりか、ターボ圧縮機の性能低下を来すことになる。
そこで、第2態様にかかる発明は、設定熱媒流量を減側に変更することとした。設定熱媒流量が減少することにより、冷凍機に要求される要求熱量が減少するので、ターボ圧縮機の回転数が低下する。ターボ圧縮機の回転数が低下すると、吸込冷媒流量が減少し、吸込冷媒流量調整手段の開度を増大させることができる。このように、結果として吸込冷媒流量調整手段の開度を適正な範囲に保つことができる。
また、設定熱媒流量を減側に変化させて補正することができるので、設定熱媒流量を実際に流れている熱媒流量に近付けることができる。
なお、本態様にかかる発明は、上述の第1態様にかかる発明と組み合わせることができる。この場合には、第1開度は、第2開度よりも大きな値となる。また、第1開度と第2開度との間に、吸込冷媒流量調整手段の最適開度を設けることが好ましい。
ターボ圧縮機の吸込冷媒の過熱度が第1過熱度(例えば5℃)以上の場合には、過熱度が過剰に付きすぎており、ターボ冷凍機の能力が不足しているおそれがある。
そこで、第3態様にかかる発明は、設定熱媒流量を増側に変更することとした。設定熱媒流量が増えることにより、冷凍機に要求される要求熱量が増大するので、ターボ圧縮機の回転数が増大する。ターボ圧縮機の回転数が増大すると、吸込冷媒流量が増大して循環冷媒流量が増大するので、冷凍機の能力が増大する。冷凍機の能力の増大により、過熱度は低下し、適正範囲に保たれることになる。
また、設定熱媒流量を増側に変化させて補正することができるので、設定熱媒流量を実際に流れている熱媒流量に近付けることができる。
なお、「第1過熱度」は、好ましくは、吸込冷媒の適正な過熱度の上限値として設定される。
ターボ圧縮機の吸込冷媒の過熱度が第2過熱度(例えば2℃)以下の場合には、過熱度が0に近くなり、液冷媒を吸い込んでしまうキャリーオーバのおそれがある。また、過熱度が0に近いということは、ターボ冷凍機の能力が過剰となっているおそれがある。
そこで、第4態様にかかる発明は、設定熱媒流量を減側に変更することとした。設定熱媒流量が減少することにより、冷凍機に要求される要求熱量が減少するので、ターボ圧縮機の回転数が低下する。ターボ圧縮機の回転数が低下すると、吸込冷媒流量が減少して循環冷媒流量が減少するので、冷凍機の能力が低下する。冷凍機の能力の低下により、過熱度は上昇し、適正範囲に保たれることになる。これにより、キャリーオーバを防ぐことができる。
また、設定熱媒流量を減側に変化させて補正することができるので、設定熱媒流量を実際に流れている熱媒流量に近付けることができる。
なお、「第2過熱度」は、好ましくは、吸込冷媒の適正な過熱度の下限値として設定される。
また、本態様にかかる発明は、上述の第3態様にかかる発明と組み合わせることができる。この場合には、第1過熱度は、第2過熱度よりも大きな値となる。
ターボ圧縮機の吐出冷媒の過熱度が第3過熱度(例えば8℃)以上とされ、かつ、吸込冷媒の過熱度が第1過熱度(例えば5℃)以上の場合には、過熱度が過剰に付きすぎており、ターボ冷凍機の能力が不足しているおそれがある。
そこで、第5態様にかかる発明は、設定熱媒流量を増側に変更することとした。設定熱媒流量が増えることにより、冷凍機に要求される要求熱量が増大するので、ターボ圧縮機の回転数が増大する。ターボ圧縮機の回転数が増大すると、吸込冷媒流量が増大して循環冷媒流量が増大するので、冷凍機の能力が増大する。冷凍機の能力の増大により、過熱度は低下し、適正範囲に保たれることになる。
また、設定熱媒流量を増側に変化させて補正することができるので、設定熱媒流量を実際に流れている熱媒流量に近付けることができる。
なお、「第1過熱度」は、好ましくは、吸込冷媒の適正な過熱度の上限値として設定される。
また、「第3過熱度」は、好ましくは、吐出冷媒の適正な過熱度の上限値として設定される。
ターボ圧縮機の吐出冷媒の過熱度が第3過熱度(例えば8℃)以上とされ、かつ、吸込冷媒の過熱度が第2過熱度(例えば2℃)以上第1過熱度(例えば5℃)以下の場合には、吐出過熱度については過剰であるが,吸込過熱度としては適正レベルであるといえる。
そこで、第6態様にかかる発明は、液インジェクションを行うこととした。液インジェクションを行うことにより,冷凍機能力に対するバランスを保ったまま,吐出過熱度は低下し、適正範囲に保たれることになる。
なお、「第1過熱度」は、好ましくは、吸込冷媒の適正な過熱度の上限値として設定される。
また、「第2過熱度」は、好ましくは、吸込冷媒の適正な過熱度の下限値として設定される。
また、「第3過熱度」は、好ましくは、吐出冷媒の適正な過熱度の上限値として設定される。
ターボ圧縮機の吐出冷媒の過熱度が第4過熱度(例えば4℃)以下とされ、かつ、吸込冷媒の過熱度が第2過熱度(例えば2℃)以下の場合には、過熱度が0に近くなり、液冷媒を吸い込んでしまうキャリーオーバのおそれがある。また、過熱度が0に近いということは、ターボ冷凍機の能力が過剰となっているおそれがある。
そこで、第7態様にかかる発明は、設定熱媒流量を減側に変更することとした。設定熱媒流量が減少することにより、冷凍機に要求される要求熱量が減少するので、ターボ圧縮機の回転数が低下する。ターボ圧縮機の回転数が低下すると、吸込冷媒流量が減少して循環冷媒流量が減少するので、冷凍機の能力が低下する。冷凍機の能力の低下により、過熱度は上昇し、適正範囲に保たれることになる。これにより、キャリーオーバを防ぐことができる。
また、設定熱媒流量を減側に変化させて補正することができるので、設定熱媒流量を実際に流れている熱媒流量に近付けることができる。
なお、本態様にかかる発明は、上述の第5態様及び第6態様にかかる発明と組み合わせることができる。この場合には、第3過熱度は、第4過熱度よりも大きな値となる。
また、「第2過熱度」は、好ましくは、吸込冷媒の適正な過熱度の下限値として設定される。
また、「第4過熱度」は、好ましくは、吐出冷媒の適正な過熱度の下限値として設定される。
ターボ圧縮機の吐出冷媒の適正過熱度をターボ圧縮機のヘッドに応じて予め決定しておき、この適正過熱度よりも実際の過熱度が所定値以上(例えば2℃以上)となった場合には、過熱度が過剰に付きすぎており、ターボ冷凍機の能力が不足しているおそれがある。
そこで、第8態様にかかる発明は、設定熱媒流量を増側に変更することとした。設定熱媒流量が増えることにより、冷凍機に要求される要求熱量が増大するので、ターボ圧縮機の回転数が増大する。ターボ圧縮機の回転数が増大すると、吸込冷媒流量が増大して循環冷媒流量が増大するので、冷凍機の能力が増大する。冷凍機の能力の増大により、過熱度は低下し、適正範囲に保たれることになる。
また、設定熱媒流量を増側に変化させて補正することができるので、設定熱媒流量を実際に流れている熱媒流量に近付けることができる。
また、ターボ圧縮機の吐出冷媒の適正過熱度をターボ圧縮機のヘッドに応じて予め決定し、この適正過熱度を用いて制御することとしたので、あらゆる運転状態に対して適正な過熱度を保つことができる。
ターボ圧縮機の吐出冷媒の適正過熱度をターボ圧縮機のヘッドに応じて予め決定しておき、この適正過熱度よりも実際の過熱度が所定値以下(例えば2℃以下)となった場合には、過熱度が0に近くなり、液冷媒を吸い込んでしまうキャリーオーバのおそれがある。また、過熱度が0に近いということは、ターボ冷凍機の能力が過剰となっているおそれがある。
そこで、第9態様にかかる発明は、設定熱媒流量を減側に変更することとした。設定熱媒流量が減少することにより、冷凍機に要求される要求熱量が減少するので、ターボ圧縮機の回転数が低下する。ターボ圧縮機の回転数が低下すると、吸込冷媒流量が減少して循環冷媒流量が減少するので、冷凍機の能力が低下する。冷凍機の能力の低下により、過熱度は上昇し、適正範囲に保たれることになる。これにより、キャリーオーバを防ぐことができる。
また、設定熱媒流量を減側に変化させて補正することができるので、設定熱媒流量を実際に流れている熱媒流量に近付けることができる。
また、ターボ圧縮機の吐出冷媒の適正過熱度をターボ圧縮機のヘッドに応じて予め決定し、この適正過熱度を用いて制御することとしたので、あらゆる運転状態に対して適正な過熱度を保つことができる。
なお、本態様にかかる発明は、上述の第8態様にかかる発明と組み合わせることができる。
第10態様にかかる発明は、適正な過熱度の上限値を超えた値である第5過熱度および第6過熱度を超えた場合には、液インジェクションを行うこととした。液インジェクションを行うことにより,吸込冷媒および吐出冷媒の過熱度は低下し、適正範囲に戻すことができる。
また、同時に設定熱媒流量を増側に変化させて補正することとして、設定熱媒流量を実際に流れている熱媒流量に近付けるようにしても良い。
ターボ圧縮機の吸込冷媒の過熱度がさらに大きくなり、第7過熱度(例えば20℃)以上、または、吐出冷媒の過熱度が第8過熱度(例えば20℃)以上の場合には、過熱度が過剰に付き過ぎていると共に、設定熱媒流量の修正のみでは運転を継続することが難しいので、ターボ冷凍機の運転が停止される。
なお、本態様にかかる発明は、上述の第1態様から第9態様にかかる発明と組み合わせることができる。
以下に、本発明にかかる第1実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
図1には、ターボ圧縮機(以下単に「圧縮機」という。)を用いたターボ冷凍機1の概略構成図が示されている。同図に示されたターボ冷凍機1は、2段圧縮2段膨張のサイクルを構成している。
羽根車の冷媒流れ上流側には、流入する冷媒の流量を調節する入口ベーン(吸込冷媒量調整手段)15が設けられている。この入口ベーン15は、制御部(ターボ冷凍機の制御装置)によって制御される入口ベーン駆動モータ(図示せず)によって開度が変更されるようになっており、これにより流入する冷媒流量が調節される。
圧縮機3は、電動機17によって駆動される。電動機17は、制御部によって制御され、インバータによる周波数制御によって回転数が適宜変更され得るようになっている。
空気熱交換器5の上方には、ファン5cが設けられており、このファン5cによってチューブ5a及びフィン5b周りを流れる空気の流れを促進し、熱交換を向上させるようになっている。ファン5cは、インバータモータ5dによって回転数制御される。もちろん、インバータモータ5dに代えて、一定速の電動モータを用いても良い。
なお、ヒートポンプ運転を示す図1では、水熱交換器6は凝縮器となっているが、冷房を行う際には蒸発器となる。
中間冷却器7には、圧縮機3の中間段との間に、中間圧冷媒配管7aが接続されている。中間圧冷媒配管7aの下端(冷媒流れの上流端)は、中間冷却器7内の上方空間に位置しており、中間冷却器7内のガス冷媒を吸い込むようになっている。
中間冷却器7では、凝縮器(水熱交換器6)からの高圧液冷媒が蒸発するようになっており、この蒸発潜熱によって中間圧冷媒配管7aを介して圧縮機3の中間段へと導かれるガス冷媒が冷却される。そして、このように冷却されて飽和温度付近とされたガス冷媒は、圧縮機3において低圧から中間段まで圧縮されたガス冷媒と混合され、中間段から圧縮されるガス冷媒を冷却している。
図2には、制御部の概略構成が示されている。
制御部は、制御演算装置30と、流量補正演算装置32とを備えている。
制御演算装置30には、流入水温度センサ11aにより得られる冷温水入口温度T0と、流出水温度センサ11bにより得られる冷温水出口温度T1と、設定値として与えられた冷温水流量(設定熱媒流量)と、吐出圧力センサ3bにより得られる圧縮機吐出圧力P1と、吸込圧力センサ3aにより得られる圧縮機吸込圧力P0とが入力される。制御演算装置では、これらの入力値に基づいて演算が行われ、圧縮機回転数、膨張弁開度、およびホットガスバイパス弁開度(HGBP弁開度)が出力される。
圧縮機3から吐出された高圧ガス冷媒は、冷媒配管21aを通り、凝縮器(水熱交換器6)へと導かれる、
凝縮器(水熱交換器6)において、高温高圧のガス冷媒は略等圧的に凝縮し、高圧低温の液冷媒となる(図3の状態E)。この際に得られる凝縮熱によって、冷温水管11内を流れる水が加熱される。これにより、40℃で流入した温水は45℃で負荷側に返送されることになる。
低圧まで膨張させられた冷媒は、蒸発器(空気熱交換器5)において蒸発する(図3の状態Gから状態A)。
蒸発器(空気熱交換器5)において蒸発した低圧ガス冷媒は、レシーバ13を通過した後、圧縮機3の低圧段へと導かれ、再び圧縮される。レシーバ13では、蒸発せずに凝縮したままの液冷媒が貯留される。
先ず、流出水温度センサ11bによる得られた温水出口温度T1と温水出口温度設定値の差が1.0℃以内か否かを判断する(ステップS1)。この温度差が1.0℃よりも大きい場合には、合流点Aに戻り、ステップS1の判断が繰り返される。例えば、温水出口温度設定値45℃に対して、温水出口温度が43℃の場合には、合流点Aに戻る。
上記温度差が1.0℃以内の場合には、ステップS2へと進む。例えば、温水出口温度設定値45℃に対して、温水出口温度が44℃の場合には、ステップS2に進む。
温水出口温度T1が温水出口温度設定値よりも大きい場合には、ステップS3へと進む。
ステップS3では、入口ベーン15のベーン開度が30%(第2開度)未満か否かを判断する。ベーン開度が30%以上の場合には合流点Aへと戻る。ベーン開度が30%未満の場合には、ステップS4へと進み、現在設定値として用いている冷温水流量を減側に補正する。
ステップS5では、入口ベーン15のベーン開度が80%(第1開度)より大きいか否かを判断する。ベーン開度が80%以下の場合には合流点Aへと戻る。ベーン開度が80%よりも大きい場合には、ステップS6へと進み、現在設定値として用いている冷温水流量を増側に補正する。
冷温水の流量を計測する流量計を用いずに、冷温水の流量を設定冷温水流量(推定値)として制御演算装置30に与えておき、この仮想の設定冷温水流量に基づいて、ターボ圧縮機3の回転数、入口ベーン15の開度、およびホットガスバイパス弁の開度を調整することとした。
温水出口温度T1が所望の設定温度に到達していない場合(ステップS2においてNOとなる場合)には、外部負荷からの要求熱量を下回る能力しか出力していないことになる。また、入口ベーン15の開度が80%よりも大きい場合(ステップS5においてYESとなる場合)には、これ以上開度を上げても冷媒流量の増大を望めないばかりか、ターボ圧縮機の性能低下を来すことになる。
そこで、本実施形態では、現在設定されている冷温水流量を増側に変更することとした(ステップS6)。設定冷温水流量が増えることにより、冷凍機に要求される要求熱量が増大するので、制御演算装置30の指令によりターボ圧縮機3の回転数が増大する。ターボ圧縮機3の回転数が増大すると、吸込冷媒流量が増大し、入口ベーン15の開度を低下させることができる。このように、結果として入口ベーンの開度を適正な範囲に保つことができる(一般に、約60%程度を設計値としている。)。
また、設定冷温水流量を増側に変化させて補正することができるので、設定冷温水流量を実際に流れている冷温水流量に近付けることができる。
そこで、本実施形態では、現在設定されている冷温水流量を減側に変更することとした(ステップS4)。設定冷温水流量が減少することにより、冷凍機に要求される要求熱量が減少するので、制御演算装置30の指令によりターボ圧縮機3の回転数が低下する。ターボ圧縮機3の回転数が低下すると、吸込冷媒流量が減少し、入口ベーン15の開度を増大させることができる。このように、結果として入口ベーン15の開度を適正な範囲に保つことができる。
また、設定冷温水流量を減側に変化させて補正することができるので、設定冷温水流量を実際に流れている冷温水流量に近付けることができる。
次に、本発明の第2実施形態について、図5および図6を用いて説明する。
本実施形態にかかるターボ冷凍機の構成は、第1実施形態とほぼ同様であり、流量補正演算装置の構成が異なる。したがって、その他の構成については、その説明を省略する。
本実施形態のターボ冷凍機の制御部の構成が図5に示されている。
本実施形態は、冷温水の流量を計測する流量計を用いずに、圧縮機3の吸込冷媒の過熱度を適正範囲に制御するものである。
フィン・アンド・チューブ式やプレート式の蒸発器を適用する場合、十分に蒸発できなかった液冷媒が蒸発してガス化することが無く圧縮機に吸込まれる。そこで空気や冷水の熱量に対して,適切な冷媒量の制御が必要となるが、計測していない流量が設定値と異なる場合、蒸発器5から圧縮機3へと送られる冷媒の過熱度が大きく変化する。このように、圧縮機3の吸込冷媒の過熱度が変化すると、場合によっては、空気熱交換器5において蒸発しきれなかった液冷媒が圧縮機3へ送られ、圧縮機3の吸込み冷媒の重量流量が異常に過大となり損傷するおそれがある(いわゆるキャリーオーバ)。
一方、シェル・アンド・チューブ式の蒸発器を適用する場合、冷水流量が設定値と異なった場合でも、蒸発できなかった冷媒は満液式の空間を戻り再度蒸発ガス化することができるため冷媒の過熱度はほぼ一定となり、キャリーオーバのおそれが殆ど無い。
本実施形態の流量補正演算装置36は、圧縮機3の吸込冷媒の過熱度を入力値とし、この入力値に基づいて、現在設定されている冷温水流量を補正する。
吸込冷媒の過熱度は、吸込圧力センサ3aから得られる吸込冷媒圧力P0を得て、この吸込冷媒圧力P0から飽和温度を求め、この飽和温度と、吸込温度センサ3cから得られる吸込冷媒温度T2との差から算出する。
先ず、吸込過熱度が5℃(第1過熱度)よりも大きいか否かを判断する(ステップS10)。吸込過熱度が5℃よりも大きい場合には、ステップS11へと進み、現在設定されている冷温水流量を増側に補正する。ここで、第1過熱度は、好ましくは、吸込冷媒の適正な過熱度の上限値として設定される。
吸込過熱度が2℃以上の場合には、吸込過熱度は適正範囲であると判断し、現在設定されている冷温水流量の補正は行わずに、合流点Bへと戻る。
吸込過熱度が2℃よりも小さい場合には、ステップS13へと進み、現在設定されている冷温水流量を減側に補正する。
冷温水の流量を計測する流量計を用いずに、冷温水の流量を設定冷温水流量(推定値)として制御演算装置34に与えておき、この仮想の設定冷温水流量に基づいて、ターボ圧縮機3の回転数、入口ベーン15の開度、およびホットガスバイパス弁の開度を調整することとした。
圧縮機3の吸込冷媒の過熱度が5℃よりも大きい場合には、設定冷温水流量を増側に変更することとした。これは、過熱度が過剰に付きすぎており、ターボ冷凍機1の能力が不足しているおそれがあると判断されるからである。設定冷温水流量を増側に補正して、設定冷温水流量を増加させることにより、冷凍機1に要求される要求熱量が増大するので、制御演算装置34の指令により圧縮機3の回転数が増大する。圧縮機3の回転数が増大すると、吸込冷媒流量が増大して循環冷媒流量が増大するので、冷凍機1の能力が増大する。冷凍機1の能力の増大により、吸込過熱度は低下し、適正範囲に保たれることになる。
また、設定冷温水流量を増側に変化させて補正することができるので、設定冷温水流量を実際に流れている冷温水流量に近付けることができる。
設定冷温水流量を減側に補正して設定冷温水流量を減少させることにより、冷凍機1に要求される要求熱量が減少するので、制御演算装置34の指令により圧縮機3の回転数が低下する。圧縮機3の回転数が低下すると、吸込冷媒流量が減少して循環冷媒流量が減少するので、冷凍機1の能力が低下する。冷凍機の能力の低下により、過熱度は上昇し、適正範囲に保たれることになる。これにより、キャリーオーバを防ぐことができる。
また、設定冷温水流量を減側に変化させて補正することができるので、推定値である設定冷温水流量を実際に流れている冷温水流量に近付けることができる。
次に、本発明の第3実施形態について、図7および図8を用いて説明する。
本実施形態にかかるターボ冷凍機の構成は、第1実施形態とほぼ同様であり、流量補正演算装置の構成が異なる。したがって、その他の構成については、その説明を省略する。
本実施形態のターボ冷凍機の制御部の構成が図7に示されている。
本実施形態は、冷温水の流量を計測する流量計を用いずに、圧縮機3の吸込冷媒の過熱度を適正範囲に制御するものである。この点は、第2実施形態と同様である。第2実施形態と異なる点は、圧縮機3から吐出する冷媒の過熱度をさらに用いて制御する点である。
また、本実施形態が適用される理由は、第2実施形態と同様なので、その説明は省略する。
図7に示すように、制御演算装置38は、第1実施形態において図2に示した制御演算装置30と同様なので、その説明を省略する。
本実施形態の流量補正演算装置40は、圧縮機3の吐出冷媒の過熱度および吸込冷媒の過熱度を入力値とし、この入力値に基づいて、現在設定されている冷温水流量を補正する。
吐出冷媒の過熱度は、吐出圧力センサ3bから得られる吐出冷媒圧力P1を得て、この吐出冷媒圧力P1から飽和温度を求め、この飽和温度と、吐出温度センサ3dから得られる吐出冷媒温度T3との差から算出する。
先ず、吐出過熱度が8℃(第3過熱度)よりも大きいか否かを判断する(ステップS20)。ここで、第3過熱度は、好ましくは、吐出冷媒の適正な過熱度の上限値として設定される。
吐出過熱度が8℃よりも大きい場合には、ステップS21へと進み、吸込過熱度が5℃(第1過熱度)よりも大きいか否かを判断する。
吸込過熱度が5℃以上の場合には,ステップS22へと進み、現在設定されている冷温水流量を増側に補正する。
吸込過熱度が5℃よりも小さい場合には,ステップS23へと進み,吸込過熱度が2℃(第2過熱度)よりも小さいか否かを判断する。
吸込過熱度が2℃以上の場合には,ステップS24へと進み,液インジェクションを行い,吐出過熱度を下げる。
吸込過熱度が2℃よりも小さい場合には,合流点Cへと戻る。
吐出過熱度が4℃以上の場合には、吸込過熱度は適正範囲であると推定し、現在設定されている冷温水流量の補正は行わずに、合流点Cへと戻る。
吐出過熱度が4℃よりも小さい場合には、ステップS26へと進み、吸込過熱度が2℃(第2過熱度)よりも小さいか否かを判断する。
吸込過熱度が2℃以上の場合には,吸込過熱度は適正範囲であると推定し、現在設定されている冷温水流量の補正は行わずに、合流点Cへと戻る。
吸込過熱度が2℃よりも小さい場合には,ステップS27へと進み,現在設定されている冷温水流量を減側に補正する。
冷温水の流量を計測する流量計を用いずに、冷温水の流量を設定冷温水流量(推定値)として制御演算装置38に与えておき、この仮想の設定冷温水流量に基づいて、ターボ圧縮機3の回転数、入口ベーン15の開度、およびホットガスバイパス弁の開度を調整することとした。
圧縮機3の吐出冷媒の過熱度が8℃よりも大きいかつ吸込冷媒の過熱度が5℃よりも大きい場合には、現在設定されている設定冷温水流量を増側に変更することとした。これは、過熱度が過剰に付きすぎており、ターボ冷凍機の能力が不足しているおそれがあると判断されるからである。
設定冷温水流量を増側に補正して設定冷温水流量を増加させることにより、冷凍機1に要求される要求熱量が増大するので、制御演算装置38の指令により圧縮機3の回転数が増大する。圧縮機3の回転数が増大すると、吸込冷媒流量が増大して循環冷媒流量が増大するので、冷凍機1の能力が増大する。冷凍機1の能力の増大により、吐出冷媒の過熱度は低下し、結果として吸込冷媒の過熱度も適正範囲に保たれることになる。
また、設定冷温水流量を増側に変化させて補正することができるので、推定値である設定冷温水流量を実際に流れている冷温水流量に近付けることができる。
また,圧縮機3の吐出冷媒の過熱度が8℃よりも大きくかつ吸込冷媒の過熱度が2℃から4℃の場合には、液インジェクションを行うこととした。これは、吐出過熱度のみが過剰に付きすぎており、ターボ冷凍機の能力としては適正であると判断されるからである。液インジェクションを行うことにより,冷凍機能力に対するバランスを保ったまま、吐出過熱度は低下し、適正範囲に保たれることになる。
設定冷温水流量を減側に補正して設定冷温水流量を減少させることにより、冷凍機1に要求される要求熱量が減少するので、制御演算装置38の指令により圧縮機3の回転数が低下する。圧縮機3の回転数が低下すると、吸込冷媒流量が減少して循環冷媒流量が減少するので、冷凍機1の能力が低下する。冷凍機1の能力の低下により、吐出冷媒の過熱度は上昇し、結果として吸込冷媒の過熱度が適正範囲に保たれることになる。これにより、キャリーオーバを防ぐことができる。
また、設定冷温水流量を減側に変化させて補正することができるので、推定値である設定熱媒流量を実際に流れている冷温水流量に近付けることができる。
ステップS22のように、冷温水流量が増側に補正される場合(第3過熱度(8℃)以上かつ第1過熱度(5℃)以上)が、同図の領域iに示されている。
ステップS24のように、液インジェクションが実施される場合(第2過熱度(2℃)以上第1過熱度(5℃)以下かつ第3過熱度(8℃)以上)が、同図の領域iiに示されている。
ステップS27のように、冷温水流量が減側に補正される場合(第2過熱度(2℃)以下かつ第4過熱度(4℃)以下)が、同図の領域ixに示されている。
また、第2実施形態において図6を用いて示したステップS13のように、冷温水流量が減側に補正される場合(第2過熱度(2℃)以下)が、同図の領域iii,vi,ixに示されている。
したがって、第2実施形態では、領域ii,v,viiiが適正範囲と判断されることになる。
図11に示したように、第1過熱度よりも大きい第5過熱度を越えた場合、または、第3過熱度よりも大きい第6過熱度を超えた場合には(領域xに相当)、強制的に液インジェクションを行うこととする。これにより、吸込冷媒および吐出冷媒の過熱度を低下させ、適正な範囲に戻すことができる。
また、吸込冷媒の過熱度がさらに大きくなり、第7過熱度(例えば20℃)以上、または、吐出冷媒の過熱度が第8過熱度(例えば20℃)以上の場合には(領域xiに相当)、過熱度が過剰に付き過ぎていると共に、設定熱媒流量の修正のみでは運転を継続することが難しいので、ターボ冷凍機の運転が停止される。
次に、本発明の第4実施形態について、図9および図10を用いて説明する。
本実施形態にかかるターボ冷凍機の構成は、第1実施形態とほぼ同様であり、制御演算装置の一部と流量補正演算装置の構成が異なる。したがって、その他の構成については、その説明を省略する。
本実施形態のターボ冷凍機の制御部の構成が図9に示されている。
本実施形態は、冷温水の流量を計測する流量計を用いずに、圧縮機3の吸込冷媒の過熱度を適正範囲に制御するものである。この点は、第2実施形態と同様である。第2実施形態と異なる点は、圧縮機3のヘッドを用いて吸込冷媒の過熱度を制御する点である。
流量補正演算装置44には、上述のように得られた適正吐出冷媒過熱度と、圧縮機3の吐出冷媒の過熱度とを入力値とし、これらの入力値に基づいて、現在設定されている冷温水流量を補正する。
吐出冷媒の過熱度は、吐出圧力センサ3bから得られる吐出冷媒圧力P1を得て、この吐出冷媒圧力P1から飽和温度を求め、この飽和温度と、吐出温度センサ3dから得られる吐出冷媒温度T3との差から算出する。
先ず、制御演算装置42において、圧縮機3の回転数を演算する際に、圧縮機3のヘッドを算出する(ステップS30)。そして、算出されたヘッドに基づいて、予め決定されている適正な吐出過熱度を算出する(ステップS31)。この適正吐出過熱度は、ヘッドの大きさに応じて決定されており、冷凍機1を納入する前の確認試験または設計計算時において決定される。
そして、流量補正演算装置44において、吐出過熱度が、適正吐出過熱度に2℃(所定値)加えた値よりも大きいか否かを判断する(ステップS32)。吐出過熱度が適正吐出過熱度に2℃加えた値よりも大きい場合には、ステップS33へと進み、現在設定されている冷温水流量を増側に補正する。
吐出過熱度が適正吐出過熱度から2℃減じた値以上の場合には、吸込過熱度は適正範囲であると推定し、現在設定されている冷温水流量の補正は行わずに、合流点Dへと戻る。
吐出過熱度が適正吐出過熱度から2℃減じた値よりも小さい場合には、ステップS35へと進み、現在設定されている冷温水流量を減側に補正する。
温水の流量を計測する流量計を用いずに、温水の流量を設定冷温水流量(推定値)として制御演算装置42に与えておき、この仮想の設定冷温水流量に基づいて、ターボ圧縮機3の回転数、入口ベーン15の開度、およびホットガスバイパス弁の開度を調整することとした。
圧縮機3の吐出冷媒の適正過熱度を圧縮機3のヘッドに応じて予め決定しておき、この適正過熱度よりも実際の吐出冷媒の過熱度が、適正吐出過熱度に2℃加えた値よりも大きくなった場合には、設定冷温水流量を増側に変更することとした。これは、過熱度が過剰に付きすぎており、ターボ冷凍機の能力が不足しているおそれがあると判断されるからである。
設定冷温水流量を増側に補正して設定冷温水流量を増加させることにより、冷凍機1に要求される要求熱量が増大するので、制御演算装置42の指令により圧縮機3の回転数が増大する。圧縮機3の回転数が増大すると、吸込冷媒流量が増大して循環冷媒流量が増大するので、冷凍機の能力が増大する。冷凍機の能力の増大により、吐出冷媒過熱度は低下し、結果として吸込冷媒の過熱度が適正範囲に保たれることになる。
また、設定冷温水流量を増側に変化させて補正することができるので、推定値としての設定熱媒流量を実際に流れている熱媒流量に近付けることができる。
また、圧縮機3の吐出冷媒の適正吐出過熱度を圧縮機3のヘッドに応じて予め決定し、この適正吐出過熱度を用いて制御することとしたので、あらゆる運転状態に対して適正な過熱度を保つことができる。
設定冷温水流量を減側に補正して設定冷温水流量を減少させることにより、冷凍機1に要求される要求熱量が減少するので、制御演算装置42からの指令により圧縮機3の回転数が低下する。圧縮機3の回転数が低下すると、吸込冷媒流量が減少して循環冷媒流量が減少するので、冷凍機1の能力が低下する。冷凍機1の能力の低下により、吐出過熱度は上昇し、結果として吸込冷媒の過熱度が適正範囲に保たれることになる。これにより、キャリーオーバを防ぐことができる。
また、設定冷温水流量を減側に変化させて補正することができるので、設定冷温水流量を実際に流れている冷温水流量に近付けることができる。
また、図12に示すように、圧縮機3の吐出冷媒の適正吐出過熱度を圧縮機3のヘッドに応じて予め決定し、この適正吐出過熱度を用いて制御することとした。つまり、本実施形態では、図11を用いて示した第3実施形態等と異なり、増側補正および減側補正を行う過熱度を、ヘッドに応じて変更することとした。したがって、本実施形態によれば、あらゆる運転状態に対して適正な過熱度を保つことができる。
3 ターボ圧縮機
6 水熱交換器(外部負荷側熱交換器)
15 入口ベーン(吸込冷媒流量調整手段)
30,34,38,42 制御演算装置(ターボ冷凍機の制御装置)
32,36,40,44 流量補正演算装置(ターボ冷凍機の制御装置)
T0 流入水温度(入口熱媒温度)
T1 流出水温度(出口熱媒温度)
Claims (21)
- 外部負荷から流入する熱媒を冷却または加熱する外部負荷側熱交換器の入口熱媒温度および出口熱媒温度に基づいて、
冷媒を圧縮するターボ圧縮機の回転数と、
該ターボ圧縮機へ流入する前記冷媒の流量を調整する吸込冷媒流量調整手段の開度と、
を制御するターボ冷凍機の制御装置であって、
前記熱媒の流量を設定熱媒流量として設定しておき、
前記出口熱媒温度が、所望の設定温度に到達しておらず、
前記吸込冷媒流量調整手段の開度が第1開度よりも大きい場合には、
前記設定熱媒流量を増側に変更する
ことを特徴とするターボ冷凍機の制御装置。 - 外部負荷から流入する熱媒を冷却または加熱する外部負荷側熱交換器の入口熱媒温度および出口熱媒温度に基づいて、
冷媒を圧縮するターボ圧縮機の回転数と、
該ターボ圧縮機へ流入する前記冷媒の流量を調整する吸込冷媒流量調整手段の開度と、
を制御するターボ冷凍機の制御装置であって、
前記熱媒の流量を設定熱媒流量として設定しておき、
前記出口熱媒温度が、所望の設定温度を超過しており、
前記吸込冷媒流量調整手段の開度が第2開度よりも小さい場合には、
前記設定熱媒流量を減側に変更する
ことを特徴とするターボ冷凍機の制御装置。 - 外部負荷から流入する熱媒を冷却または加熱する外部負荷側熱交換器の入口熱媒温度および出口熱媒温度に基づいて、
冷媒を圧縮するターボ圧縮機の回転数と、
該ターボ圧縮機へ流入する前記冷媒の流量を調整する吸込冷媒流量調整手段の開度と、
を制御するターボ冷凍機の制御装置であって、
前記熱媒の流量を設定熱媒流量として設定しておき、
前記ターボ圧縮機の吸込冷媒の過熱度が第1過熱度以上の場合には、
前記設定熱媒流量を増側に変更する
ことを特徴とするターボ冷凍機の制御装置。 - 外部負荷から流入する熱媒を冷却または加熱する外部負荷側熱交換器の入口熱媒温度および出口熱媒温度に基づいて、
冷媒を圧縮するターボ圧縮機の回転数と、
該ターボ圧縮機へ流入する前記冷媒の流量を調整する吸込冷媒流量調整手段の開度と、
を制御するターボ冷凍機の制御装置であって、
前記熱媒の流量を設定熱媒流量として設定しておき、
前記ターボ圧縮機の吸込冷媒の過熱度が第2過熱度以下の場合には、
前記設定熱媒流量を減側に変更する
ことを特徴とするターボ冷凍機の制御装置。 - 外部負荷から流入する熱媒を冷却または加熱する外部負荷側熱交換器の入口熱媒温度および出口熱媒温度に基づいて、
冷媒を圧縮するターボ圧縮機の回転数と、
該ターボ圧縮機へ流入する前記冷媒の流量を調整する吸込冷媒流量調整手段の開度と、
を制御するターボ冷凍機の制御装置であって、
前記熱媒の流量を設定熱媒流量として設定しておき、
前記ターボ圧縮機の吐出冷媒の過熱度が第3過熱度以上とされ、かつ、
吸込冷媒の過熱度が第1過熱度以上の場合には、
前記設定熱媒流量を増側に変更する
ことを特徴とするターボ冷凍機の制御装置。 - 外部負荷から流入する熱媒を冷却または加熱する外部負荷側熱交換器の入口熱媒温度および出口熱媒温度に基づいて、
冷媒を圧縮するターボ圧縮機の回転数と、
該ターボ圧縮機へ流入する前記冷媒の流量を調整する吸込冷媒流量調整手段の開度と、
を制御するターボ冷凍機の制御装置であって、
前記熱媒の流量を設定熱媒流量として設定しておき、
前記ターボ圧縮機の吐出冷媒の過熱度が第3過熱度以上とされ、かつ、
前記ターボ圧縮機の吸込冷媒の過熱度が第2過熱度以上第1過熱度以下の場合には、
前記ターボ圧縮機の冷媒吸込側に液冷媒を噴射する液インジェクションを行う
ことを特徴とするターボ冷凍機の制御装置。 - 外部負荷から流入する熱媒を冷却または加熱する外部負荷側熱交換器の入口熱媒温度および出口熱媒温度に基づいて、
冷媒を圧縮するターボ圧縮機の回転数と、
該ターボ圧縮機へ流入する前記冷媒の流量を調整する吸込冷媒流量調整手段の開度と、
を制御するターボ冷凍機の制御装置であって、
前記熱媒の流量を設定熱媒流量として設定しておき、
前記ターボ圧縮機の吐出冷媒の過熱度が第4過熱度以下とされ、かつ、
前記ターボ圧縮機の吸込冷媒の過熱度が第2過熱度以下の場合には、
前記設定熱媒流量を減側に変更する
ことを特徴とするターボ冷凍機の制御装置。 - 外部負荷から流入する熱媒を冷却または加熱する外部負荷側熱交換器の入口熱媒温度および出口熱媒温度に基づいて、
冷媒を圧縮するターボ圧縮機の回転数と、
該ターボ圧縮機へ流入する前記冷媒の流量を調整する吸込冷媒流量調整手段の開度と、
を制御するターボ冷凍機の制御装置であって、
前記熱媒の流量を設定熱媒流量として設定しておき、
前記ターボ圧縮機の吐出冷媒の適正過熱度を、該ターボ圧縮機のヘッドに応じて決定しておき、
前記ターボ冷凍機の吐出冷媒の過熱度が、前記適正過熱度に対して所定値以上となる場合には、
前記設定熱媒流量を増側に変更する
ことを特徴とするターボ冷凍機の制御装置。 - 外部負荷から流入する熱媒を冷却または加熱する外部負荷側熱交換器の入口熱媒温度および出口熱媒温度に基づいて、
冷媒を圧縮するターボ圧縮機の回転数と、
該ターボ圧縮機へ流入する前記冷媒の流量を調整する吸込冷媒流量調整手段の開度と、
を制御するターボ冷凍機の制御装置であって、
前記熱媒の流量を設定熱媒流量として設定しておき、
前記ターボ圧縮機の吐出冷媒の適正過熱度を、該ターボ圧縮機のヘッドに応じて決定しておき、
前記ターボ冷凍機の吐出冷媒の過熱度が、前記適正過熱度に対して所定値以下となる場合には、
前記設定熱媒流量を減側に変更する
ことを特徴とするターボ冷凍機の制御装置。 - 外部負荷から流入する熱媒を冷却または加熱する外部負荷側熱交換器の入口熱媒温度および出口熱媒温度に基づいて、
冷媒を圧縮するターボ圧縮機の回転数と、
該ターボ圧縮機へ流入する前記冷媒の流量を調整する吸込冷媒流量調整手段の開度と、
を制御するターボ冷凍機の制御装置であって、
前記熱媒の流量を設定熱媒流量として設定しておき、
前記ターボ圧縮機の吸込冷媒の過熱度が第5過熱度以上とされ、または、
前記ターボ圧縮機の吐出冷媒の過熱度が第6過熱度以上の場合には、
前記ターボ圧縮機の冷媒吸込側に液冷媒を噴射する液インジェクションを行う
ことを特徴とするターボ冷凍機の制御装置。 - 請求項1から10のいずれかに記載のターボ冷凍機の制御装置を備えていることを特徴とするターボ冷凍機。
- 外部負荷から流入する熱媒を冷却または加熱する外部負荷側熱交換器の入口熱媒温度および出口熱媒温度に基づいて、
冷媒を圧縮するターボ圧縮機の回転数と、
該ターボ圧縮機へ流入する前記冷媒の流量を調整する吸込冷媒流量調整手段の開度と、
を制御するターボ冷凍機の制御方法であって、
前記熱媒の流量を設定熱媒流量として設定しておき、
前記出口熱媒温度が、所望の設定温度に到達しておらず、
前記吸込冷媒流量調整手段の開度が第1開度よりも大きい場合には、
前記設定熱媒流量を増側に変更する
ことを特徴とするターボ冷凍機の制御方法。 - 外部負荷から流入する熱媒を冷却または加熱する外部負荷側熱交換器の入口熱媒温度および出口熱媒温度に基づいて、
冷媒を圧縮するターボ圧縮機の回転数と、
該ターボ圧縮機へ流入する前記冷媒の流量を調整する吸込冷媒流量調整手段の開度と、
を制御するターボ冷凍機の制御方法であって、
前記熱媒の流量を設定熱媒流量として設定しておき、
前記出口熱媒温度が、所望の設定温度を超過しており、
前記吸込冷媒流量調整手段の開度が第2開度よりも小さい場合には、
前記設定熱媒流量を減側に変更する
ことを特徴とするターボ冷凍機の制御方法。 - 外部負荷から流入する熱媒を冷却または加熱する外部負荷側熱交換器の入口熱媒温度および出口熱媒温度に基づいて、
冷媒を圧縮するターボ圧縮機の回転数と、
該ターボ圧縮機へ流入する前記冷媒の流量を調整する吸込冷媒流量調整手段の開度と、
を制御するターボ冷凍機の制御方法であって、
前記熱媒の流量を設定熱媒流量として設定しておき、
前記ターボ圧縮機の吸込冷媒の過熱度が第1過熱度以上の場合には、
前記設定熱媒流量を増側に変更する
ことを特徴とするターボ冷凍機の制御方法。 - 外部負荷から流入する熱媒を冷却または加熱する外部負荷側熱交換器の入口熱媒温度および出口熱媒温度に基づいて、
冷媒を圧縮するターボ圧縮機の回転数と、
該ターボ圧縮機へ流入する前記冷媒の流量を調整する吸込冷媒流量調整手段の開度と、
を制御するターボ冷凍機の制御方法であって、
前記熱媒の流量を設定熱媒流量として設定しておき、
前記ターボ圧縮機の吸込冷媒の過熱度が第2過熱度以下の場合には、
前記設定熱媒流量を減側に変更する
ことを特徴とするターボ冷凍機の制御方法。 - 外部負荷から流入する熱媒を冷却または加熱する外部負荷側熱交換器の入口熱媒温度および出口熱媒温度に基づいて、
冷媒を圧縮するターボ圧縮機の回転数と、
該ターボ圧縮機へ流入する前記冷媒の流量を調整する吸込冷媒流量調整手段の開度と、
を制御するターボ冷凍機の制御方法であって、
前記熱媒の流量を設定熱媒流量として設定しておき、
前記ターボ圧縮機の吐出冷媒の過熱度が第3過熱度以上とされ、かつ、
前記ターボ圧縮機の吸込冷媒の過熱度が第1過熱度以上の場合には、
前記設定熱媒流量を増側に変更する
ことを特徴とするターボ冷凍機の制御方法。 - 外部負荷から流入する熱媒を冷却または加熱する外部負荷側熱交換器の入口熱媒温度および出口熱媒温度に基づいて、
冷媒を圧縮するターボ圧縮機の回転数と、
該ターボ圧縮機へ流入する前記冷媒の流量を調整する吸込冷媒流量調整手段の開度と、
を制御するターボ冷凍機の制御装置であって、
前記熱媒の流量を設定熱媒流量として設定しておき、
前記ターボ圧縮機の吐出冷媒の過熱度が第3過熱度以上とされ、かつ、
前記ターボ圧縮機の吸込冷媒の過熱度が第2過熱度以上第1過熱度以下の場合には、
前記ターボ圧縮機の冷媒吸込側に液冷媒を噴射する液インジェクションを行う
ことを特徴とするターボ冷凍機の制御方法。 - 外部負荷から流入する熱媒を冷却または加熱する外部負荷側熱交換器の入口熱媒温度および出口熱媒温度に基づいて、
冷媒を圧縮するターボ圧縮機の回転数と、
該ターボ圧縮機へ流入する前記冷媒の流量を調整する吸込冷媒流量調整手段の開度と、
を制御するターボ冷凍機の制御方法であって、
前記熱媒の流量を設定熱媒流量として設定しておき、
前記ターボ圧縮機の吐出冷媒の過熱度が第4過熱度以下とされ、かつ、
前記ターボ圧縮機の吸込冷媒の過熱度が第2過熱度以下の場合には、
前記設定熱媒流量を減側に変更する
ことを特徴とするターボ冷凍機の制御方法。 - 外部負荷から流入する熱媒を冷却または加熱する外部負荷側熱交換器の入口熱媒温度および出口熱媒温度に基づいて、
冷媒を圧縮するターボ圧縮機の回転数と、
該ターボ圧縮機へ流入する前記冷媒の流量を調整する吸込冷媒流量調整手段の開度と、
を制御するターボ冷凍機の制御方法であって、
前記熱媒の流量を設定熱媒流量として設定しておき、
前記ターボ圧縮機の吐出冷媒の適正過熱度を、該ターボ圧縮機のヘッドに応じて決定しておき、
前記ターボ冷凍機の吐出冷媒の過熱度が、前記適正過熱度に対して所定値以上となる場合には、
前記設定熱媒流量を増側に変更する
ことを特徴とするターボ冷凍機の制御方法。 - 外部負荷から流入する熱媒を冷却または加熱する外部負荷側熱交換器の入口熱媒温度および出口熱媒温度に基づいて、
冷媒を圧縮するターボ圧縮機の回転数と、
該ターボ圧縮機へ流入する前記冷媒の流量を調整する吸込冷媒流量調整手段の開度と、
を制御するターボ冷凍機の制御方法であって、
前記熱媒の流量を設定熱媒流量として設定しておき、
前記ターボ圧縮機の吐出冷媒の適正過熱度を、該ターボ圧縮機のヘッドに応じて決定しておき、
前記ターボ冷凍機の吐出冷媒の過熱度が、前記適正過熱度に対して所定値以下となる場合には、
前記設定熱媒流量を減側に変更する
ことを特徴とするターボ冷凍機の制御方法。 - 外部負荷から流入する熱媒を冷却または加熱する外部負荷側熱交換器の入口熱媒温度および出口熱媒温度に基づいて、
冷媒を圧縮するターボ圧縮機の回転数と、
該ターボ圧縮機へ流入する前記冷媒の流量を調整する吸込冷媒流量調整手段の開度と、
を制御するターボ冷凍機の制御装置であって、
前記熱媒の流量を設定熱媒流量として設定しておき、
前記ターボ圧縮機の吸込冷媒の過熱度が第5過熱度以上とされ、または、
前記ターボ圧縮機の吐出冷媒の過熱度が第6過熱度以上の場合には、
前記ターボ圧縮機の冷媒吸込側に液冷媒を噴射する液インジェクションを行う
ことを特徴とするターボ冷凍機の制御方法。
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