JP5640529B2 - 赤外線センサ及びこれを備えた回路基板 - Google Patents

赤外線センサ及びこれを備えた回路基板 Download PDF

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Description

本発明は、測定対象物からの赤外線を検知して該測定対象物の温度等を測定する赤外線センサ及びこれを備えた回路基板に関する。
従来、測定対象物から輻射により放射される赤外線を非接触で検知して測定対象物の温度を測定する温度センサとして、赤外線センサが使用されている。
例えば、特許文献1には、保持体に設置した樹脂フィルムと、該樹脂フィルムに設けられ保持体の導光部を介して赤外線を検知する赤外線検知用感熱素子と、樹脂フィルムに遮光状態に設けられ保持体の温度を検知する温度補償用感熱素子と、を備えた赤外線センサが提案されている。この赤外線センサでは、導光部の内側面に赤外線吸収膜を形成すると共に、樹脂フィルムにカーボンブラック等の赤外線吸収材料を含有させて赤外線の吸収を高めている。
また、特許文献2には、赤外線検知用感熱素子と、温度補償用感熱素子と、これらを密着固定する樹脂フィルムと、赤外線の入射窓側に赤外線検知用感熱素子を配置すると共に赤外線を遮蔽する遮蔽部側に温度補償用感熱素子を配置した枠体を有するケースと、を備えた赤外線検出器が提案されている。この赤外線検出器では、樹脂フィルムにカーボンブラック等の赤外線吸収材料を含有させて赤外線の吸収を高めていると共に、赤外線検知用感熱素子と温度補償用感熱素子との熱勾配を無くすために熱伝導の良い材料で枠体を形成している。また、赤外線検知用感熱素子及び温度補償用感熱素子には、リード線がサーミスタに接続された松葉型のサーミスタが採用されている。
特開2002−156284号公報(段落番号0026、図2) 特開平7−260579号公報(特許請求の範囲、図2)
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
すなわち、特許文献1及び2の赤外線センサでは、樹脂フィルムにカーボンブラック等の赤外線吸収材料を含有させると共に一方の感熱素子側を温度補償用に遮光する構造が採用されているが、赤外線吸収材料を含有した樹脂フィルムの熱伝導が高く、赤外線検知用と温度補償用との感熱素子間で温度差分が生じ難いという不都合があった。また、これら感熱素子間で温度差分を大きくするためには、感熱素子間の距離を大きくする必要があり、全体形状が大きくなってしまい、小型化が困難になる問題がある。さらに、温度補償用の感熱素子を遮光する構造をケース自体に設ける必要があるため、高価になってしまう。
また、特許文献2では、熱伝導の良い枠体を採用しているため、赤外線吸収膜からの熱も放熱されてしまい感度が劣化する不都合がある。また、リード線が接続された松葉型のため、サーミスタとリード線との間で熱の空間伝導が生じてしまう。
さらに、一方の感熱素子について赤外線を筐体で遮光する構造を採用しているが、赤外線を遮っているだけで遮蔽部分が赤外線を吸収してしまい、遮蔽部分の温度が変化してしまうことからリファレンスとして不完全となってしまう不都合があった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、赤外線検知用と温度補償用との感熱素子間で高い温度差分が得られると共に小型化が可能で、安価な構造を有している赤外線センサ及びこれを備えた回路基板を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明の赤外線センサは、絶縁性フィルムと、該絶縁性フィルムの一方の面に互いに離間させて設けられた第1の感熱素子及び第2の感熱素子と、前記絶縁性フィルムの一方の面に形成され前記第1の感熱素子に接続された導電性の第1の配線膜及び前記第2の感熱素子に接続された導電性の第2の配線膜と、前記第2の感熱素子に対向して前記絶縁性フィルムの他方の面に設けられた赤外線反射膜と、を備えていることを特徴とする。
この赤外線センサでは、第2の感熱素子に対向して絶縁性フィルムの他方の面に設けられた赤外線反射膜を備えているので、第1の感熱素子は赤外線が照射されて赤外線吸収した絶縁性フィルムの部分的な温度を測定するのに対し、第2の感熱素子は赤外線反射膜によって赤外線が反射されて赤外線吸収が大幅に抑制された絶縁性フィルムの部分的な温度を測定する。したがって、第1の感熱素子に対して赤外線の影響を抑制して高いリファレンスが得られる赤外線反射膜下の第2の感熱素子と、薄く熱伝導性の低い絶縁性フィルムと、によって、第1の感熱素子と第2の感熱素子との良好な温度差分を得ることができる。
すなわち、フィルムに赤外線吸収材料等を含有させていない低熱伝導性の絶縁性フィルムでも、赤外線反射膜によって第2の感熱素子の直上部分における赤外線を反射してその吸収を阻止することができ、赤外線を反射しない部分の直下にある第1の感熱素子との温度差分が得られ、第2の感熱素子を高いリファレンスとすることができる。
また、第1の感熱素子と第2の感熱素子との間の熱を伝導する媒体が、空気以外に絶縁性フィルムのみとなり、伝導する断面積が小さくなる。したがって、相互の感熱素子への熱が伝わり難くなり、干渉が少なくなって検出感度が向上する。このように第1の感熱素子と第2の感熱素子との熱結合が低いので、互いに近づけて配置することも可能になり、全体の小型化を図ることができる。さらに、枠体やケースによる遮光構造ではなく、赤外線反射膜によって赤外線を遮光しているので、安価に作製することができる。
さらに、赤外線反射膜が導電性材料で構成されていても、絶縁性フィルムを挟んで設置された第1の感熱素子及び第2の感熱素子との絶縁が確保されているので、膜の絶縁性を問わずに効率の良い材料の選択が可能になる。
このように、低熱伝導性の絶縁性フィルム上で互いに熱の影響が抑制された第1の感熱素子と第2の感熱素子とが、それぞれ絶縁性フィルムにおいて赤外線が照射される部分の直下と赤外線が反射される部分の直下との温度を測定する構造を有している。したがって、赤外線検知用とされる第1の感熱素子と温度補償用とされる第2の感熱素子との良好な温度差分を得られ、高感度化を図ることができる。
なお、絶縁性フィルム上であって第1の感熱素子の直上に赤外線吸収膜を形成しても構わない。この場合、さらに第1の感熱素子における赤外線吸収効果が向上して、第1の感熱素子と第2の感熱素子とのより良好な温度差分を得ることができる。
また、本発明の赤外線センサは、前記第1の配線膜が、前記第1の感熱素子の周囲にまで配されて前記第2の配線膜よりも大きな面積で形成されていることを特徴とする。
すなわち、この赤外線センサでは、第1の配線膜が、第1の感熱素子の周囲にまで配されて第2の配線膜よりも大きな面積で形成されているので、絶縁性フィルムの赤外線を吸収した部分からの熱収集を改善すると共に、絶縁性フィルムの赤外線反射膜が形成された部分と熱容量が近づくので、変動誤差を小さくすることができる。なお、第1の配線膜の面積及び形状は、絶縁性フィルムの赤外線反射膜が形成された部分と熱容量がほぼ等しくなるように設定することが好ましい。
また、本発明の赤外線センサは、前記第2の配線膜が、前記第2の感熱素子の周囲にまで配されていることを特徴とする。
すなわち、この赤外線センサでは、第2の配線膜が、第2の感熱素子の周囲にまで配されているので、絶縁性フィルムの一方の面側(センサ下面側)からの赤外線を第2の配線膜が反射又は遮光して、センサ下面からの赤外線が絶縁性フィルムの赤外線反射膜が形成された部分に与える影響を小さくすることができる。
また、本発明の赤外線センサは、前記絶縁性フィルムが、ポリイミド基板で形成され、前記赤外線反射膜、前記第1の配線膜及び前記第2の配線膜が銅箔で形成されていることを特徴とする。
すなわち、この赤外線センサでは、絶縁性フィルムが、ポリイミド基板で形成され、赤外線反射膜、第1の配線膜及び第2の配線膜が銅箔で形成されているので、材料費が安い汎用的な両面フレキシブル基板を利用することができ、低コスト化を図ることができる。
さらに、本発明の赤外線センサは、前記赤外線反射膜が、前記銅箔と、該銅箔上に積層された金メッキ膜と、で構成されていることを特徴とする。
すなわち、この赤外線センサでは、赤外線反射膜が、銅箔と、該銅箔上に積層された金メッキ膜と、で構成されているので、金メッキ膜が、銅箔の酸化防止膜として機能すると共に赤外線の反射率を向上させることができる。
また、本発明の赤外線センサは、前記感熱素子が、Mn,CoおよびFeの金属酸化物を含有するセラミックス焼結体で形成されたサーミスタ素子であることを特徴とする。
すなわち、この赤外線センサでは、感熱素子が、Mn,CoおよびFeの金属酸化物を含有するセラミックス焼結体、すなわちMn−Co−Fe系材料で形成されたサーミスタ素子であるので、温度係数であるB定数が高いため、赤外線吸収膜の温度変化を感度良く検出することができる。また、Mn−Co−Cu系材料などの他のサーミスタ材料に比べ機械的強度も高いため、耐環境に対する信頼性も高い。
さらに、本発明の赤外線センサは、前記セラミックス焼結体が、立方晶スピネル相を主相とする結晶構造を有していることが望ましい。
すなわち、この赤外線センサでは、セラミックス焼結体が、立方晶スピネル相を主相とする結晶構造を有しているので、異方性もなく、また不純物層がないので、セラミックス焼結体内で電気特性のバラツキが小さく、複数の赤外線センサを用いる際に高精度な測定が可能になる。また、安定した結晶構造のため、耐環境に対する信頼性も高い。なお、セラミックス焼結体としては、立方晶スピネル相からなる単相の結晶構造が最も望ましい。
また、本発明の赤外線センサは、前記第1の感熱素子と前記第2の感熱素子とが、セラミックス焼結体で形成された同一のウエハから得たサーミスタ素子の中から所定の許容誤差内の抵抗値で選別したものであることを特徴とする。
すなわち、この赤外線センサでは、第1の感熱素子と第2の感熱素子とが、セラミックス焼結体で形成された同一のウエハから得たサーミスタ素子の中から所定の許容誤差内の抵抗値で選別したものであるので、対となる第1の感熱素子と第2の感熱素子とでB定数の相対誤差が小さくなり、同時に温度を検出する両者の温度差分を高精度に検出することができる。また、第1の感熱素子と第2の感熱素子とについて、B定数の選別作業や抵抗値の調整工程が不要になると共に組み合わせの履歴管理なども不要になり、生産性を向上させることができる。
本発明の回路基板は、上記本発明の赤外線センサと、前記絶縁性フィルム上に形成された回路部と、を備えていることを特徴とする。
すなわち、この回路基板では、上記本発明の赤外線センサと、前記絶縁性フィルム上に形成された回路部と、を備えているので、赤外線センサと共にその制御回路等の回路部とが同一基板上に一体化されることで、全体の小型化及び低コスト化が可能になる。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係る赤外線センサ及びこれを備えた回路基板によれば、第2の感熱素子に対向して絶縁性フィルムの他方の面に設けられた赤外線反射膜を備えているので、第1の感熱素子に対して赤外線の影響を抑制して高いリファレンスが得られる赤外線反射膜下の第2の感熱素子と、薄く熱伝導性の低い絶縁性フィルムと、によって、第1の感熱素子と第2の感熱素子との良好な温度差分を得ることができる。これにより、高感度化を図ることができると共に、小型かつ安価に作製可能である。
本発明に係る赤外線センサの第1実施形態を示す斜視図である。 第1実施形態において、赤外線センサを示す正面図である。 第1実施形態において、感熱素子が接着される前の絶縁性フィルムを示す底面図である。 第1実施形態において、感熱素子が接着される前の絶縁性フィルムを示す平面図である。 図3のA−A線矢視断面図である。 本発明に係る赤外線センサの第2実施形態において、感熱素子が接着される前の絶縁性フィルムを示す底面図である。 本発明に係る赤外線センサ及びこれを備えた回路基板の第3実施形態を示す斜視図である。 第3実施形態において、感熱素子が接着される前の絶縁性フィルムを示す底面図である。 B定数と抵抗値とにおいて補償温度と最大検出誤差温度との関係を示すグラフである。 本発明に係る赤外線センサの第4実施形態を示す斜視図である。 図10のB−B線断面図である。 第4実施形態の赤外線センサを表面実装したリード型の赤外線センサ装置を示す斜視図である。 第4実施形態の赤外線センサを表面実装したブリッジ回路型の赤外線センサ装置を示す斜視図である。 第4実施形態の赤外線センサを表面実装した検出回路内蔵型の赤外線センサ装置を示す斜視図である。 本発明に係る赤外線センサの第5実施形態を示す斜視図である。 第5実施形態の他の例として、赤外線センサを表面実装したブリッジ回路型の赤外線センサ装置を示す斜視図である。
以下、本発明に係る赤外線センサの第1実施形態を、図1及び図2を参照しながら説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能又は認識容易な大きさとするために縮尺を適宜変更している。
本実施形態の赤外線センサ1は、図1及び図2に示すように、絶縁性フィルム2と、該絶縁性フィルム2の一方の面(下面)に互いに離間させて設けられた第1の感熱素子3A及び第2の感熱素子3Bと、絶縁性フィルム2の一方の面に形成され第1の感熱素子3Aに接続された導電性金属膜である一対の第1の配線膜4A及び第2の感熱素子3Bに接続された導電性金属膜である一対の第2の配線膜4Bと、第2の感熱素子3Bに対向して絶縁性フィルム2の他方の面に設けられた赤外線反射膜6と、を備えている。
上記第1の配線膜4Aは、図3に示すように、第1の感熱素子3Aの周囲にまで配されて第2の配線膜4Bよりも大きな面積で形成されている。これらの第1の配線膜4Aは、一対の中央に第1の感熱素子3Aを配し、一対で外形状が赤外線反射膜6と略同じの四角形状に設定されている。すなわち、第1の配線膜4Aの面積及び形状は、絶縁性フィルム2の赤外線反射膜6が形成された部分と熱容量がほぼ等しくなるように設定している。
また、一対の第1の配線膜4Aには、その一端部にそれぞれ絶縁性フィルム2上に形成された第1の接着電極5Aが接続されていると共に、他端部にそれぞれ絶縁性フィルム2上に形成された第1の端子電極7Aが接続されている。
また、一対の第2の配線膜4Bは、線状に形成されており、その一端部にそれぞれ絶縁性フィルム2上に形成された第2の接着電極5Bが接続されていると共に、他端部にそれぞれ絶縁性フィルム2上に形成された第2の端子電極7Bが接続されている。
なお、上記第1の接着電極5A及び第2の接着電極5Bには、それぞれ第1の感熱素子3A及び第2の感熱素子3Bの端子電極3aが半田等の導電性接着剤で接着される。
また、上記第1の端子電極7A及び第2の端子電極7Bは、外部の回路との接続を行うための電極である。
上記絶縁性フィルム2は、ポリイミド樹脂シートで形成され、赤外線反射膜6、第1の配線膜4A及び第2の配線膜4Bが銅箔で形成されている。すなわち、これらは、絶縁性フィルム2とされるポリイミド基板の両面に、赤外線反射膜6、第1の配線膜4A及び第2の配線膜4Bとされる銅箔のフロート電極がパターン形成された両面フレキシブル基板によって作製されたものである。
さらに、上記赤外線反射膜6は、図4に示すように、第2の感熱素子3Bの直上に四角形状で配されており、図5に示すように、銅箔8と、該銅箔8上に積層された金メッキ膜9と、で構成されている。なお、絶縁性フィルム2の下面には、第1の端子電極7A及び第2の端子電極7Bを除いて第1の配線膜4A及び第2の配線膜4Bを含む下面全体を覆うポリイミド樹脂のカバーレイ2aが形成されている。
この赤外線反射膜6は、絶縁性フィルム2よりも高い赤外線放射率を有する材料で形成され、上述したように、銅箔8上に金メッキ膜9が施されて形成されている。なお、金メッキ膜9の他に、例えば鏡面のアルミニウム蒸着膜やアルミニウム箔等で形成しても構わない。この赤外線反射膜6は、第2の感熱素子3Bよりも大きなサイズでこれを覆うように形成されている。
上記第1の感熱素子3A及び第2の感熱素子3Bは、両端部に端子電極3aが形成されたチップサーミスタである。このサーミスタとしては、NTC型、PTC型、CTR型等のサーミスタがあるが、本実施形態では、第1の感熱素子3A及び第2の感熱素子3Bとして、例えばNTC型サーミスタを採用している。このサーミスタは、Mn−Co−Cu系材料、Mn−Co−Fe系材料等のサーミスタ材料で形成されている。なお、これら第1の感熱素子3A及び第2の感熱素子3Bは、各端子電極3aを対応する第1の接着電極5A上又は第2の接着電極5B上に接合させて絶縁性フィルム2に実装されている。
特に、本実施形態では、第1の感熱素子3Aおよび第2の感熱素子3Bとして、Mn,CoおよびFeの金属酸化物を含有するセラミックス焼結体、すなわちMn−Co−Fe系材料で形成されたサーミスタ素子を採用している。さらに、このセラミックス焼結体は、立方晶スピネル相を主相とする結晶構造を有していることが好ましい。特に、セラミックス焼結体としては、立方晶スピネル相からなる単相の結晶構造が最も望ましい。
なお、通常、複数の感熱素子で同時に物体の熱を比較する場合、互いに同一の特性を持つことが検出精度を向上させるために重要であるが、異なる生産工程で作製されたサーミスタ素子の場合、互いにB定数や抵抗値等の特性がばらついてしまう不都合がある。特に、絶対温度の1/100程度の温度差を検出する場合、B定数の相対誤差の影響が大きくなる。
例えば、抵抗値(R値)が−0.10%、B定数が−0.10%の誤差がある場合、抵抗値が−0.05%、B定数が−0.10%の誤差がある場合、また抵抗値が−0.10%、B定数が−0.05%の誤差がある場合のそれぞれについて、補償温度と最大検出誤差温度との関係を図9に示す。
このため、高精度な検出を得るためには、B定数の選別工程を設けたり、抵抗値の調整工程が必要となる。例えば、調整用の電極部を設けて該電極部を部分的に切断して抵抗値を調整する等の調整工程が必要である。
しかしながら、これらの工程を導入することで、工程が複雑化し、高コスト化を招いてしまう。また、抵抗値の調整では、B定数誤差を広範囲に補正することが難しい。
これらの対策として、本実施形態の第1の感熱素子3Aと第2の感熱素子3Bとは、上記のようなセラミックス焼結体で形成された同一のウエハから得たサーミスタ素子の中から所定の許容誤差内の抵抗値で選別したものである。
例えば、第1の感熱素子3Aおよび第2の感熱素子3Bを作製するには、まず上記材料のセラミックス焼結体よりなる薄板状サーミスタ素体のウエハを作製し、このウエハを短冊状に切断して角柱状サーミスタ素体とした後、該角柱状サーミスタ素体の長手方向に延在する側面にガラス層等の絶縁層を形成する。次に、この角柱状サーミスタ素体を長手方向と直交する方向に切断して複数のチップ状サーミスタ素体を製造し、さらに各チップ状サーミスタ素体の絶縁層未被覆の両端面に端子電極3aを形成して複数のチップ型のサーミスタ素子を作製する。次に、このように同一のウエハから作製した複数のチップ型のサーミスタ素子について、それぞれ抵抗値を測定し、所定の許容誤差内のものを一対選別して、第1の感熱素子3Aおよび第2の感熱素子3Bとする。例えば、本実施形態では、±0.05%の許容誤差で抵抗値を選別している。
このように第1の感熱素子3Aと第2の感熱素子3Bとが、セラミックス焼結体で形成された同一のウエハから得たサーミスタ素子の中から所定の許容誤差内の抵抗値で選別したものであるので、対となる第1の感熱素子3Aと第2の感熱素子3BとでB定数の相対誤差が小さくなり、同時に温度を検出する両者の温度差分を高精度に検出することができる。また、第1の感熱素子3Aと第2の感熱素子3Bとについて、B定数の選別作業や抵抗値の調整工程が不要になると共に組み合わせの履歴管理なども不要になり、生産性を向上させることができる。
このように本実施形態の赤外線センサ1は、第2の感熱素子3Bに対向して絶縁性フィルム2の他方の面に設けられた赤外線反射膜6を備えているので、第1の感熱素子3Aは赤外線が照射されて赤外線吸収した絶縁性フィルム2の部分的な温度を測定するのに対し、第2の感熱素子3Bは赤外線反射膜6によって赤外線が反射されて赤外線吸収が大幅に抑制された絶縁性フィルム2の部分的な温度を測定する。したがって、第1の感熱素子3Aに対して赤外線の影響を抑制して高いリファレンスが得られる赤外線反射膜6下の第2の感熱素子3Bと、薄く熱伝導性の低い絶縁性フィルム2と、によって、第1の感熱素子3Aと第2の感熱素子3Bとの良好な温度差分を得ることができる。
すなわち、フィルムに赤外線吸収材料等を含有させていない低熱伝導性の絶縁性フィルム2でも、赤外線反射膜6によって絶縁性フィルム2の第2の感熱素子3Bの直上部分における赤外線を反射してその吸収を阻止することができ、赤外線を反射しない部分の直下にある第1の感熱素子3Aとの温度差分が得られ、第2の感熱素子3Bを高いリファレンスとすることができる。
また、第1の感熱素子3Aと第2の感熱素子3Bとの間の熱を伝導する媒体が、空気以外に絶縁性フィルム2のみとなり、伝導する断面積が小さくなる。したがって、相互の感熱素子への熱が伝わり難くなり、干渉が少なくなって検出感度が向上する。このように第1の感熱素子3Aと第2の感熱素子3Bとの熱結合が低いので、互いに近づけて配置することも可能になり、全体の小型化を図ることができる。さらに、枠体やケースによる遮光構造ではなく、赤外線反射膜6によって赤外線を遮光しているので、安価に作製することができる。
さらに、赤外線反射膜6が導電性材料で構成されていても、絶縁性フィルム2を挟んで設置された第1の感熱素子3A及び第2の感熱素子3Bとの絶縁が確保されているので、膜の絶縁性を問わずに効率の良い材料の選択が可能になる。
このように、低熱伝導性の絶縁性フィルム2上で互いに熱の影響が抑制された第1の感熱素子3Aと第2の感熱素子3Bとが、それぞれ絶縁性フィルム2において赤外線が照射される部分の直下と赤外線が反射される部分の直下との温度を測定する構造を有している。したがって、赤外線検知用とされる第1の感熱素子3Aと温度補償用とされる第2の感熱素子3Bとの良好な温度差分を得られ、高感度化を図ることができる。
また、第1の配線膜4Aが、第1の感熱素子3Aの周囲にまで配されて第2の配線膜4Bよりも大きな面積で形成されているので、絶縁性フィルム2の赤外線を吸収した部分からの熱収集を改善すると共に、絶縁性フィルム2の赤外線反射膜6が形成された部分と熱容量が近づくので、変動誤差を小さくすることができる。
さらに、赤外線反射膜6が、銅箔8と、該銅箔8上に積層された金メッキ膜9と、で構成されているので、金メッキ膜9が、銅箔8の酸化防止膜として機能すると共に赤外線の反射率を向上させることができる。
また、第1の感熱素子3Aおよび第2の感熱素子3Bが、Mn,CoおよびFeの金属酸化物を含有するセラミックス焼結体、すなわちMn−Co−Fe系材料で形成されたサーミスタ素子であるので、温度係数であるB定数が高いため、赤外線吸収膜の温度変化を感度良く検出することができる。また、Mn−Co−Cu系材料などの他のサーミスタ材料に比べ機械的強度も高いため、耐環境に対する信頼性も高い。
さらに、第1の感熱素子3Aおよび第2の感熱素子3Bのセラミックス焼結体が、立方晶スピネル相を主相とする結晶構造を有しているので、異方性もなく、また不純物層がないので、セラミックス焼結体内で電気特性のバラツキが小さく、第1の感熱素子3Aと第2の感熱素子3Bとで高精度な測定が可能になる。また、安定した結晶構造のため、耐環境に対する信頼性も高い。
次に、本発明に係る赤外線センサの第2実施形態及び第3実施形態について、図6から図8を参照して以下に説明する。なお、以下の実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、第1の配線膜4Aが第2の配線膜4Bよりも面積が大きく設定されているのに対し、第2実施形態の赤外線センサ21は、図6に示すように、第2の配線膜24Bが第2の感熱素子3Bの周囲にまで配されていると共に、第1実施形態の第1の配線膜4Aと同様の形状かつ同様の大きな面積に設定されている点である。
すなわち、第2実施形態の赤外線センサ21では、第2の配線膜24Bが、第2の感熱素子3Bの周囲にまで配されているので、第2の配線膜24Bの赤外線の反射効果及び遮光効果により、絶縁性フィルム2の一方の面側(センサ下面側)からの赤外線を第2の配線膜24Bが反射又は遮光して、センサ下面からの赤外線が絶縁性フィルム2の赤外線反射膜6が形成された部分に与える影響を小さくすることができる。
第3実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、絶縁性フィルム2に第1の感熱素子3Aと第2の感熱素子3Bとを実装した赤外線センサ1のみが設けられているのに対し、第3実施形態では、絶縁性フィルム32に上記赤外線センサ1だけでなく、該赤外線センサ1に接続されたセンサ制御用の回路である回路部35も一体に設けられている点である。
すなわち、第3実施形態の回路基板30は、上記赤外線センサ1と、絶縁性フィルム32上に形成され第1の配線膜34A及び第2の配線膜34Bに接続された回路部35と、を備えている。
したがって、第3実施形態の回路基板30では、赤外線センサ1と、絶縁性フィルム32上に形成され第1の配線膜34A及び第2の配線膜34Bに接続された回路部35と、を備えているので、赤外線センサ1と共にその制御回路等の回路部35とが同一基板上に一体化されることで、全体の小型化及び低コスト化が可能になる。なお、絶縁性フィルム32上に赤外線センサ1と共に形成される回路部35は、赤外線センサ1の制御回路以外の回路であっても構わないと共に、回路基板30も赤外線センサ専用基板だけでなく、他の回路基板と共用した基板でも構わない。
次に、本発明に係る赤外線センサの第4実施形態および第5実施形態について、図10から図16を参照して以下に説明する。
第4実施形態と第1実施形態との異なる点は、第4実施形態の赤外線センサ41が、図10および図11に示すように、絶縁性フィルム2の一方の面に固定されて該絶縁性フィルム2を支持する筐体27を備え、該筐体27に、第1の感熱素子3A及び第2の感熱素子3Bをそれぞれ個別に収納すると共に絶縁性フィルム2よりも熱伝導率の低い空気で覆う第1の収納部27a及び第2の収納部27bが設けられている点である。
また、第4実施形態の赤外線センサ41では、第1の配線膜4Aおよび第2の配線膜4Bが絶縁性フィルム2の側端まで形成されている。そして、この赤外線センサ41は、筐体27の側面に設けられ第1の配線膜4Aまたは第2の配線膜4Bに上端が接続されていると共に筐体27の底部まで延在された複数の側面電極部44aと、筐体27の側面下部において側面電極部44aの下端に接続されて設けられ外部の回路基板上に接続させる複数の実装用外部端子44bと、を備えた表面実装型とされている。
例えば、図12に示すように、この赤外線センサ41を、複数の配線パターン45が形成された実装基板43A上に載せ、実装用外部端子44bを配線パターン45の所定位置に半田等で接合することで、表面実装することができる。この実装基板43Aは、各配線パターン45に一端が接続された複数のリード線46と、これらリード線46の他端に接続されたコネクタ47と、を備えている。このように実装基板43A上に赤外線センサ41を表面実装することで、リード型の赤外線センサ装置48Aが得られる。この赤外線センサ装置48Aによれば、リード線46を備えた実装基板43Aに赤外線センサ41が実装されているので、リード線46およびコネクタ47によって取り付けおよび接続が容易になる。
また、別の表面実装例としては、図13に示すように、赤外線センサ41を、ブリッジ回路を有する実装基板43Bに表面実装したブリッジ回路型の赤外線センサ装置48Bとしてもよい。この赤外線センサ装置48Bでは、2つの抵抗Rが実装され赤外線センサ41の第1の感熱素子3Aと第2の感熱素子3Bとの間でブリッジ回路を構成した実装基板43Bを備えている。この赤外線センサ装置48Bでは、ブリッジ回路を構成しているので、第1の感熱素子3Aと第2の感熱素子3Bとの抵抗値を高精度に検出することができる。
さらに、別の表面実装例として、図14に示すように、赤外線センサ41を、検出回路を内蔵した実装基板43Cに表面実装した検出回路内蔵型の赤外線センサ装置48Cとしてもよい。この赤外線センサ装置48Cでは、6つの抵抗Rと、1つのコンデンサCと、差分増幅回路を構成するOPアンプ49と、が実装されてこれらで検出回路を構成している実装基板43Cを備えたモジュールタイプである。
したがって、この赤外線センサ装置48Cでは、赤外線センサ41が差分増幅回路を内蔵する実装基板43Cに実装されているので、差分バランスの調整部分が1枚の実装基板43C内で閉じており、第1の感熱素子3Aと第2の感熱素子3Bとの温度差分を電圧出力として検出することができる。
これらの赤外線センサ装置48A〜48Cは、例えばバッテリーユニット、複写機、IHクッキングヒータ等における温度センサ等に採用される。
なお、実装基板43B,43Cでは、配線パターンの図示を省略している。
次に、第5実施形態と第4実施形態との異なる点は、第4実施形態では、赤外線反射膜6がそのまま上面に露出しているが、第5実施形態の赤外線センサ51では、図15に示すように、筐体27の周囲を囲むように設けられたケース57を備えている点である。なお、各実装用外部端子44bは、表面実装のためケース57から外部に突出している。
このケース57は、空気対流の影響を防ぐ風防ケースや、外部からの光干渉を防ぐ光学ケースとして機能する。なお、空気対流の影響を防ぐ風防ケースとしてのみ採用する場合は、上方を開口させたケースでも構わない。また、ケース57は、例えば樹脂やガラス材等のうち赤外線を透過し易い材料で形成されている。なお、光学ケースとして採用する場合は、受光部にシリコンなどの赤外線の波長について選択性のある材料を使用することが好ましい。
また、他の例として、図16に示すように、ブリッジ型の赤外線センサ装置48Bにおいて、表面実装された赤外線センサ51と共に実装基板43全体を樹脂製のモールドケース67で覆っても構わない。この場合、ブリッジ回路全体をモールドケース67で保護するため、信頼性を向上させることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記各実施形態では、第1の感熱素子が赤外線を直接吸収した絶縁性フィルムから伝導される熱を検出しているが、第1の感熱素子の直上であって絶縁性フィルム上に赤外線吸収膜を形成しても構わない。この場合、さらに第1の感熱素子における赤外線吸収効果が向上して、第1の感熱素子と第2の感熱素子とのより良好な温度差分を得ることができる。すなわち、この赤外線吸収膜によって測定対象物からの輻射による赤外線を吸収するようにし、赤外線を吸収し発熱した赤外線吸収膜から絶縁性フィルムを介した熱伝導によって、直下の第1の感熱素子の温度が変化するようにしてもよい。
この赤外線吸収膜は、絶縁性フィルムよりも高い赤外線吸収率を有する材料で形成され、例えば、カーボンブラック等の赤外線吸収材料を含むフィルムや赤外線吸収性ガラス膜(二酸化珪素を71%含有するホーケー酸ガラス膜など)で形成されているもの等が採用可能である。特に、赤外線吸収膜は、アンチモンドープ酸化錫(ATO)膜であることが望ましい。このATO膜は、カーボンブラック等に比べて赤外線の吸収率が良いと共に耐光性に優れている。また、ATO膜は、紫外線で硬化させるので、接着強度が強く、カーボンブラック等に比べて剥がれ難い。
なお、この赤外線吸収膜は、第1の感熱素子よりも大きなサイズでこれを覆うように形成することが好ましい。
また、チップサーミスタの第1の感熱素子及び第2の感熱素子を採用しているが、薄膜サーミスタで形成された第1の感熱素子及び第2の感熱素子を採用しても構わない。
なお、感熱素子としては、上述したように薄膜サーミスタやチップサーミスタが用いられるが、サーミスタ以外に焦電素子等も採用可能である。
また、絶縁性フィルムの一方の面に固定されて該絶縁性フィルムを支持する筐体を設け、該筐体に、第1の感熱素子及び第2の感熱素子をそれぞれ個別に収納すると共に絶縁性フィルムよりも熱伝導率の低い空気や発泡樹脂で覆う第1の収納部及び第2の収納部を設けても構わない。
1,21,41,51…赤外線センサ、2,32…絶縁性フィルム、3A…第1の感熱素子、3B…第2の感熱素子、4A,34A…第1の配線膜、4B,24B,34B…第2の配線膜、6…赤外線反射膜、8…銅箔、9…金メッキ膜、30…回路基板、35…回路部、48A〜48C…赤外線センサ装置

Claims (8)

  1. 絶縁性フィルムと、
    該絶縁性フィルムの一方の面に互いに離間させて設けられた第1の感熱素子及び第2の感熱素子と、
    前記絶縁性フィルムの一方の面に形成され前記第1の感熱素子に接続された導電性の一対の第1の配線膜及び前記第2の感熱素子に接続された導電性の一対の第2の配線膜と、
    前記第2の感熱素子に対向して前記絶縁性フィルムの他方の面に設けられた赤外線反射膜と、を備え
    一対の前記第1の配線膜が、その間に前記第1の感熱素子を配して前記第1の感熱素子の周囲にまで配されて前記第2の配線膜よりも大きな面積で形成されていることを特徴とする赤外線センサ。
  2. 請求項に記載の赤外線センサにおいて、
    前記第2の配線膜が、前記第2の感熱素子の周囲にまで配されていることを特徴とする赤外線センサ。
  3. 請求項1又は2に記載の赤外線センサにおいて、
    前記絶縁性フィルムが、ポリイミド基板で形成され、
    前記赤外線反射膜、前記第1の配線膜及び前記第2の配線膜が銅箔で形成されていることを特徴とする赤外線センサ。
  4. 請求項に記載の赤外線センサにおいて、
    前記赤外線反射膜が、前記銅箔と、該銅箔上に積層された金メッキ膜と、で構成されていることを特徴とする赤外線センサ。
  5. 請求項1からのいずれか一項に記載の赤外線センサにおいて、
    前記感熱素子が、Mn,CoおよびFeの金属酸化物を含有するセラミックス焼結体で形成されたサーミスタ素子であることを特徴とする赤外線センサ。
  6. 請求項に記載の赤外線センサにおいて、
    前記セラミックス焼結体が、立方晶スピネル相を主相とする結晶構造を有していることを特徴とする赤外線センサ。
  7. 請求項1からのいずれか一項に記載の赤外線センサにおいて、
    前記第1の感熱素子と前記第2の感熱素子とが、セラミックス焼結体で形成された同一のウエハから得たサーミスタ素子の中から所定の許容誤差内の抵抗値で選別したものであることを特徴とする赤外線センサ。
  8. 請求項1からのいずれか一項に記載の赤外線センサと、
    前記絶縁性フィルム上に形成された回路部と、を備えていることを特徴とする回路基板。
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