JP3440583B2 - 半導体装置及び赤外線検出素子 - Google Patents

半導体装置及び赤外線検出素子

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JP3440583B2 JP28829794A JP28829794A JP3440583B2 JP 3440583 B2 JP3440583 B2 JP 3440583B2 JP 28829794 A JP28829794 A JP 28829794A JP 28829794 A JP28829794 A JP 28829794A JP 3440583 B2 JP3440583 B2 JP 3440583B2
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    • G01J5/0245Shape of the cavity itself or of elements contained in or suspended over the cavity for performing thermal shunt

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜サーミスタ等の薄
膜抵抗素子を備えた半導体装置及び赤外線検出素子に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】温度や温度変化を測定するためにサーミ
スタが従来からよく用いられている。サーミスタとして
は、金属(例えば、Pt)製の抵抗体や半導体薄膜製の抵
抗体等の、温度変化に伴いその抵抗値が変わる感温材料
が用いられている。これらのサーミスタでは、熱応答性
を向上させるために小型化・薄膜化が進められている
が、薄膜化に対しては、白金(Pt) またはアモルファス
シリコン(以下、適宜a-Siとする)の材料が適してい
る。特に、a-Si薄膜は、抵抗値範囲が広く、信号処理回
路を形成した基板と同一の基板上に形成可能であること
などから非常に有用視されている。a-Si薄膜の場合、ノ
ンドープの i型、例えば、ボロン(B )ドープの P型、
リン(P )ドープのn 型があり、室温での導電率10-2
1010s/cm程度、B定数(抵抗温度変化率)が2000〜8000
程度のものが得られている。導電率σと活性化エネルギ
ーEaとの関係は次式となる。 σ= σ0exp(-Ea/kT) ここで、σ0 は、絶対温度での導電率、T は絶対温度、
kはボルツマン定数である。また、 B定数B と活性化エ
ネルギーEaとの関係式B=Ea/k及び導電率σと比抵抗R と
の関係式R=1/σより、絶対温度T と比抵抗R との関係は
次式の通りとなる。 R=R0exp(B/T)・・・(1) 但し、R0は絶対温度での比抵抗である。式(1)より B
定数が大きいほど温度変化に対する比抵抗変化が大き
く、サーミスタの材料として適していることがわかる。
また、 i型a-Si、 P型a-Si、n 型a-Siのうち、 P型a-Si
が、他の2つの材料に比べて電極(引出電極)との接触
が良好であるため、サーミスタの材料として期待がもた
れている。
【0003】例えば、 P型a-Siは、ジボラン(B2H6)と
シラン(SiH4)を用い、グロー放電分解法により形成す
ることができる。この場合、製膜条件は、普通、圧力0.
05〜5Torr 、放電電力1 〜50W 、基板温度170 〜260
℃、ジボランとシランの濃度比10-1〜10-5程度とする。
【0004】一方、ジボランとシランの濃度比(B2H6/
SiH4)が、比抵抗R 及び B定数B に与える影響は、図1
4及び図15に示す通りである。図14は、ジボランと
シランの濃度比(B2H6/ SiH4)と、光を照射しない場合
の P型a-Siの比抵抗R の関係を表した線図、図15は、
ジボランとシランの濃度比(B2H6/ SiH4)と B定数Bの
関係を表した線図である。 P型a-Siの場合、このよう
に、ジボランとシランの濃度比を変えることにより、 B
定数B を変化させることができるのである。
【0005】また、半導体薄膜を用いたサーミスタとし
て、特願平5-68121 で提案されているものがある。特願
平5-68121 に記載された半導体薄膜サーミスタは、温度
によってその抵抗値が変化する抵抗体が、アモルファス
シリコンカーバイド等のアモルファス合金半導体薄膜か
ら構成されており、そのアモルファス合金半導体薄膜の
両面に、アモルファス合金半導体薄膜と逆導電型のアモ
ルファスシリコン等の単一元素半導体が形成されたも
の、または、アモルファス合金半導体薄膜とアモルファ
スシリコン等の単一元素半導体との間に、例えば、アモ
ルファス合金半導体薄膜の組成から単一元素半導体の組
成までのいずれかを有する緩衝層を設けたものである。
【0006】特願平5-68121 に記載された半導体薄膜サ
ーミスタは、アモルファスシリコンカーバイド等のアモ
ルファス合金半導体薄膜の組成比を変えることにより、
抵抗値、 B定数B の制御が容易で、再現性良く実現でき
る等の特徴を備えたものとなっている。図16にアモル
ファス合金半導体薄膜として、アモルファスシリコンカ
ーバイドを用いた場合のガス比と、導電率σ及び B定数
B との関係を示す。また、特願平5-68121 では、この半
導体薄膜サーミスタを用いた赤外線検出素子が提案され
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、サーミ
スタを用いて赤外線検出回路等を形成する場合、ブリッ
ジ回路が多く用いられるが、サーミスタの他に固定抵抗
を形成する場合が多く、1つの基板上にサーミスタと固
定抵抗を形成する場合は、それらの固定抵抗はサーミス
タを形成する工程とは別の工程で形成する必要があっ
た。または、サーミスタを形成した基板に外付けの固定
抵抗を実装する必要があった。さらに、1つの基板上に
特定のサーミスタと、そのサーミスタと B定数B の異な
るサーミスタを形成する必要がある場合も、別々の工程
で形成しなければならなかった。
【0008】本発明は上記問題点に鑑みなされたもの
で、その目的とするところは、特定の薄膜抵抗素子(薄
膜サーミスタを含む)の形成工程で、他の性質の異なる
薄膜抵抗素子を同時に形成することができる半導体装置
の構造を提供すること、または、特定の薄膜サーミスタ
の形成工程で、固定抵抗または特定の薄膜サーミスタと
B定数の異なる薄膜サーミスタを同時に形成することが
できる、赤外線検出素子の構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の半導体装置は、第1抵抗層を備える
と共に、最上層または最下層として、前記第1抵抗層の
材料より抵抗率の低い材料で構成された低抵抗率層を備
えた積層抵抗体を、基板上に複数形成した半導体装置で
あって、前記積層抵抗体に前記積層抵抗体を上下から挟
む一対の電極を接続した第1種抵抗素子と、前記積層抵
抗の前記低抵抗率層に接触する一対の電極を接続した第
2種抵抗素子とを備えたことを特徴とするものである。
【0010】請求項2記載の半導体装置は、請求項1記
載の半導体装置で、前記積層抵抗体の少なくとも1つの
層が、温度変化により抵抗値が変化する感温材料で構成
されていることを特徴とするものである。
【0011】請求項3記載の半導体装置は、請求項1記
載の半導体装置で、前記第1抵抗層がアモルファス合金
半導体で構成され、少なくとも1つの前記低抵抗率層が
単一元素半導体で構成されていることを特徴とするもの
である。
【0012】請求項4記載の半導体装置は、請求項1記
載の半導体装置で、前記第1抵抗層がアモルファス合金
半導体で構成され、少なくとも1つの前記低抵抗率層が
アモルファスシリコンで構成されていることを特徴とす
るものである。
【0013】請求項5記載の赤外線検出素子は、中空部
が形成された基板と、前記中空部を覆って周辺部が前記
基板に支持された熱絶縁膜と、前記中空部上の前記熱絶
縁膜上に、薄膜サーミスタを用いて構成された赤外線検
出部とを備えた赤外線検出素子において、第1抵抗層を
備えると共に、最上層または最下層として、前記第1抵
抗層の材料より抵抗率の低い材料で構成された低抵抗率
層を備えた積層抵抗体を前記基板上に複数形成し、前記
積層抵抗体に前記積層抵抗体を上下から挟む一対の電極
を接続した少なくとも1つの第1種抵抗素子、及び、前
記積層抵抗体に、前記積層抵抗体の前記低抵抗率層に接
触する一対の電極を接続した少なくとも1つの第2種抵
抗素子を用いて、前記薄膜サーミスタを含む複数の薄膜
抵抗素子を形成したことを特徴とするものである。
【0014】
【作用】本発明の半導体装置は、第1抵抗層を備え、最
上層または最下層に、第1抵抗層を構成する材料より抵
抗率の低い材料で構成された低抵抗率層を備えた積層抵
抗体を用いて、同一基板上に複数の性質の異なる薄膜抵
抗素子を形成した半導体装置であって、積層抵抗体の構
造、及び、それらの積層抵抗体に接続する電極の構造を
工夫することによって、同一基板上に特性の異なる薄膜
抵抗素子(薄膜サーミスタを含む)を同一工程で形成可
能なように構成したことを特徴とするものである。
【0015】以下、本発明の半導体装置に用いる薄膜抵
抗素子の実施例を図11乃至図13の断面図に基づいて
説明する。まず、図11(a)に示す薄膜抵抗素子は、
温度変化に従って抵抗値が変化する感温材料で構成され
た第1抵抗層1の上部に、第1抵抗層1の材料に比べて
低抵抗率の材料で構成された低抵抗率層2を形成した積
層抵抗体3を、第1抵抗層1の下部に形成された、略平
板状の下部電極4と、低抵抗率層2の上部に形成され
た、略平板状の上部電極5とで上下から挟んで抵抗値を
取り出せるように構成したものである。以下の説明で、
積層抵抗体に、積層抵抗体を上下から挟む一対の電極を
接続した構造(サンドイッチ構造)の薄膜抵抗素子を第
1種抵抗素子として説明する。低抵抗率層2は、温度変
化による抵抗値変化が小さい材料で構成しても、感温材
料で構成してもよい。このように構成した場合、薄膜抵
抗素子の抵抗値は、第1抵抗層1で構成される抵抗と低
抵抗率層2で構成される抵抗とを直列に接続した場合の
合成抵抗値となる。
【0016】次に、図11(b)に示す薄膜抵抗素子
は、図11(a)に示した薄膜抵抗素子に用いられた積
層抵抗体3に対し、低抵抗率層2の上面の略両端部に、
それぞれ、略櫛歯状の上部電極6,7を互いに平行とな
るように形成したものである。但し、図は櫛歯の部分の
みを図示したものである。積層抵抗体3は、図11
(a)に示したものと同じもので、図11(a)に示し
た薄膜抵抗素子と図11(b)に示した薄膜抵抗素子の
積層抵抗体(積層抵抗体3)は同一の工程で構成するこ
とができるが、このように構成した場合の薄膜抵抗素子
の抵抗値は、略、第1抵抗層1で構成される抵抗と低抵
抗率層2で構成される抵抗とを並列に接続した場合の合
成抵抗値となる。以下の説明で、積層抵抗体に、積層抵
抗体の、最上層または最下層である、低抵抗率層に接触
する一対の電極を接続した構造の薄膜抵抗素子を第2種
抵抗素子として説明する。
【0017】図11(a),(b)に示した実施例で、
感温材料で構成された第1抵抗層1の抵抗値に比べて、
低抵抗率層2の抵抗値が、十分小さいとすると、図11
(a)に示す薄膜抵抗素子は、温度変化に従って抵抗値
が変化する薄膜感温素子(薄膜サーミスタ)となり、図
11(b)に示す薄膜抵抗素子は、主電流路が低抵抗率
層2となるので、低抵抗率層2が温度変化による抵抗値
変化が小さい材料で構成された場合は薄膜固定抵抗とな
り、低抵抗率層2が感温材料で構成された場合は薄膜サ
ーミスタとなる。
【0018】このように、積層抵抗体3は同じでも、そ
の積層抵抗体3に接続する電極の構造によって、薄膜抵
抗素子の性質を変えることができるので、一連の工程
で、例えば、薄膜サーミスタと薄膜固定抵抗、または、
性質の異なる2種類の薄膜サーミスタを同一基板上に同
時に形成することができる。また、第1抵抗層または低
抵抗率層と、電極との接触面積、または、略櫛歯状の電
極間の距離を調整することによって抵抗値の調整を行う
ことができる。例えば、図11(a)では、上部電極5
の大きさ(低抵抗率層2と、上部電極5との接触面積)
を変化させることにより、薄膜サーミスタの抵抗値を調
整することができる。また、図11(b)では、上部電
極6,7の大きさ、または、上部電極6と上部電極7と
の距離を変化させることにより、薄膜抵抗素子の抵抗値
を調整することができる。
【0019】図12に示すように、第1抵抗層の下部に
低抵抗率層を形成してもよい。図11に示した構成と同
等構成については同符号を付すこととする。(a)で、
8は第1抵抗層1の下部に形成された低抵抗率層、9は
第1抵抗層1と、低抵抗率層8とで構成された積層抵抗
体である。(b)で、10,11は低抵抗率層8の下部
に櫛歯状に形成された下部電極である。感温材料で構成
された第1抵抗層1の抵抗値に比べて、低抵抗率層8の
抵抗値が、十分小さいとすると、(a)に示す薄膜抵抗
素子は、温度変化に従って抵抗値が変化する薄膜感温素
子(薄膜サーミスタ)、(b)に示す薄膜抵抗素子は、
低抵抗率層8が温度変化による抵抗値変化が小さい薄膜
抵抗体である場合は薄膜固定抵抗となり、低抵抗率層8
が感温材料で構成されている場合は薄膜サーミスタとな
る。
【0020】さらに、図13に示すように、積層抵抗体
12を、感温材料で構成された第1抵抗層13と、第1
抵抗層13の下部に形成した低抵抗率層14と、第1抵
抗層13の上部に形成した低抵抗率層15とで構成して
もよい。(a)は、積層抵抗体12を、下部電極16と
上部電極17で挟んで第1種抵抗素子の構造に形成され
た薄膜サーミスタで、下部電極16と上部電極17か
ら、各層で構成される抵抗の抵抗値の和となる合成抵抗
値を取り出すことができる。(b)は、積層抵抗体12
の低抵抗率層15の上部に櫛歯状の上部電極18,19
を形成して第2種抵抗素子を形成したもの、(c)は、
積層抵抗体12の低抵抗率層14の下部に櫛歯状の下部
電極20,21を形成して第2種抵抗素子を形成したも
のである。
【0021】低抵抗率層15が、第1抵抗層13より十
分抵抗率の小さい材料で構成されているとすると、
(b)に示した構造の薄膜抵抗素子は、上部電極18,
19から主に低抵抗率層15の抵抗値を取り出すことが
できる薄膜抵抗素子となり、低抵抗率層14が、第1抵
抗層13より十分抵抗率の小さい材料で構成されている
とすると、(c)に示した構造の薄膜抵抗素子は、下部
電極20,21から主に低抵抗率層14の抵抗値を取り
出すことができる薄膜抵抗素子となる。(b)または
(c)に示す薄膜抵抗素子の場合も、低抵抗率層14ま
たは低抵抗率層15を構成する材料によって、薄膜固定
抵抗、または、薄膜サーミスタとなる。
【0022】以上に説明したように、同一構造の抵抗体
でも、その抵抗体を積層抵抗体として、その積層抵抗体
に接続する電極構造を変えることによって、薄膜抵抗素
子の性質を変えることができる。本発明の半導体装置
は、この点に着目し、特性の異なる薄膜抵抗素子を同一
基板上に形成する半導体装置において、複数の薄膜抵抗
素子の抵抗体となる部分を同一の積層抵抗体で構成し、
それらの薄膜抵抗素子のうち、特定の薄膜抵抗素子を、
積層抵抗体と、その積層抵抗体を上下から挟む一対の電
極(上部電極及び下部電極)とを備えた、サンドイッチ
構造の第1種抵抗素子として構成すると共に、別の薄膜
抵抗素子を、積層抵抗体と、積層抵抗体の、最上層また
は最下層となる低抵抗率層に接続された一対の電極とを
備えた第2種抵抗素子として構成することを特徴とする
ものである。このように構成することによって、第1種
抵抗素子の抵抗体と第2種抵抗素子の抵抗体とを同工程
で形成することができるので、従来よりも工程数を低減
することができる。
【0023】本発明は、例えば、第1抵抗層を、その第
1抵抗層より十分抵抗率の低いコンタクト層で挟んだ構
造の積層抵抗体を用いて構成する薄膜サーミスタと、薄
膜固定抵抗とを同一基板上に形成する赤外線検出素子に
適用することができる。この場合、その薄膜サーミスタ
の積層抵抗体を基板上に複数形成し、ある積層抵抗体
の、最上層または最下層であるコンタクト層を薄膜固定
抵抗に流用することによって、薄膜固定抵抗の抵抗体と
なる部分を形成するための工程を別途設ける必要がなく
なる。
【0024】薄膜サーミスタのコンタクト層は、第1抵
抗層に比べて十分抵抗率が低い材料で構成されているの
で、積層抵抗体の上下を電極で挟み第1種抵抗素子を形
成しても、第1抵抗層によって構成される抵抗値の高い
抵抗に、コンタクト層によって構成される抵抗値の低い
抵抗を2個直列に接続した構成となるため、薄膜サーミ
スタの抵抗値は、抵抗の高い第1抵抗層によって略決定
され、コンタクト層の、薄膜サーミスタの抵抗値に対す
る影響は小さいものとなる。
【0025】一方、薄膜サーミスタの積層抵抗体の、最
上層または最下層のどちらか一方のコンタクト層に、一
対の略櫛歯状の電極を接続して櫛型構造の第2種抵抗素
子を形成した場合、コンタクト層によって構成される抵
抗値の低い抵抗に、第1抵抗層によって構成される抵抗
値の高い抵抗を並列に接続した構成と略同等の構成とな
るため、薄膜固定抵抗の抵抗値は、抵抗の低いコンタク
ト層によって略決定され、第1抵抗層の、薄膜固定抵抗
の抵抗値に対する影響は小さいものとなる。このよう
に、積層抵抗体を用いたサンドイッチ構造の薄膜サーミ
スタでは、略、中心部の薄膜(第1抵抗層)のみの特性
が現れ、櫛型構造の薄膜サーミスタでは、櫛形の電極を
接続した、最上層または最下層の薄膜(コンタクト層)
のみの特性が現れることになる。
【0026】薄膜サーミスタでは、 B定数を高くするた
めに、ノンドープのアモルファスシリコン、 P型または
n 型にドープしたアモルファスシリコンカーバイド(a-
SiC)またはアモルファスシリコンナイトライド(a-SiN
)またはアモルファス酸化シリコン(a-SiO )または
アモルファス酸化窒化シリコン(a-SiON)等のアモルフ
ァスシリコン合金半導体を、薄膜サーミスタの中心部の
層(第1抵抗層)として用いることがある。この場合
は、第1抵抗層と電極とをオーミック接触させるため
に、 P型またはn 型にドープしたアモルファスシリコン
等の単一元素半導体をコンタクト層として第1抵抗層と
電極間に挿入した、特願平5-68121 に記載された構造を
用いることができる。このような薄膜サーミスタのコン
タクト層は、中心部の薄膜(第1抵抗層)と比較して十
分導電率が高いため、本発明の半導体装置の構造を適用
することができる。
【0027】また、積層抵抗体の第1抵抗層、最上層、
最下層をそれぞれ異なる材料で構成してもよい。例え
ば、第1抵抗層を特定の B定数の感温材料で構成し、最
上層を第1抵抗層の感温材料とは B定数の異なる感温材
料で構成し、最下層を感温材料でない材料で構成した積
層抵抗体を複数同一基板上に形成しておき、それらの積
層抵抗体に、積層抵抗体を上下から挟む電極、または、
積層抵抗体の最上層に接続される一対の電極、または、
積層抵抗体の最下層に接続される一対の電極のいずれか
の電極を接続することにより、薄膜サーミスタと、その
薄膜サーミスタとは B定数の異なる薄膜サーミスタと、
固定抵抗とを、同一基板上に、1つの積層抵抗体を形成
する工程で形成することができる。これにより、マスク
合わせ工程数を削減でき、マスクのズレを吸収するため
に余分に設ける寸法を小さくすることができるので、半
導体装置を小型化することができる。
【0028】次に、薄膜抵抗素子の抵抗値の調整方法に
ついて説明する。通常、薄膜を用いて抵抗素子を形成す
る場合、サンドイッチ構造(第1種抵抗素子の構造)の
場合には、その薄膜抵抗素子の抵抗値R は次式のように
なる。 R=1/σ・t/S 但し、σは薄膜の導電率、t は薄膜の膜厚、S は電極面
積であり、これらの値を変化させることによって、薄膜
抵抗素子の抵抗値R を調整することができる。また、積
層抵抗体の、最上層または最下層の低抵抗率層に櫛歯状
の電極を設ける櫛型構造の場合には、薄膜抵抗素子の抵
抗値R は次式のようになる。 R=1/σ・d/(t・l) 但し、σは薄膜の導電率、t は薄膜の膜厚、d は電極間
隔、l は電極幅であり、これらの値を変化させることに
よって、薄膜抵抗素子の抵抗値R を調整することができ
る。これにより、同じ積層抵抗体を用いる場合でも、積
層抵抗体の構成、または、それぞれの積層抵抗体の接続
する電極形状を変化させることによって個々に抵抗値を
調整することができる。
【0029】
【実施例】図1及び図2に基づいて本発明の半導体装置
の一実施例を説明する。図に示す半導体装置は、特定の
薄膜サーミスタと、その特定の薄膜サーミスタとは B定
数の異なる薄膜サーミスタとを備えたもので、図1は薄
膜サーミスタ周辺部分のみを示した断面図、図2はその
部分の上面図である。図2では、薄膜サーミスタの積層
抵抗体を覆う保護層等は図示を省略している。同様に、
図2以降の上面図においても、適宜、積層抵抗体を覆う
保護層等は図示を省略することとする。
【0030】図で、22は基板、23は基板22上に形
成された絶縁膜、24は薄膜サーミスタである。薄膜サ
ーミスタ24は、積層抵抗体25と、積層抵抗体25の
下部に形成された略平板状の下部電極26、積層抵抗体
25の上部に形成された略平板状の上部電極27と、積
層抵抗体25を局所的に覆う保護膜28と、積層抵抗体
25及び下部電極26及び上部電極27及び保護膜28
とを保護する保護膜29と、下部電極26及び上部電極
27の、引出し部分(下部電極26及び上部電極27
の、略平板状の部分から外側に引き出されている略線状
の部分)に接続されるパッド30a,30bとで構成さ
れている。
【0031】また、積層抵抗体25は、温度変化により
抵抗値が変化する感温材料で構成された、第1抵抗層2
5aと、第1抵抗層25aの下部に形成された低抵抗率
層25bと、第1抵抗層25aの上部に形成された低抵
抗率層25cとで構成されており、低抵抗率層25b及
び低抵抗率層25cは、第1抵抗層25aを構成してい
る材料よりも十分抵抗率の低い材料で構成されている。
【0032】一方、31は薄膜サーミスタ24とは B定
数の異なる薄膜サーミスタで、積層抵抗体32と、積層
抵抗体32の下部に略櫛歯状に形成された、一対の対向
する下部電極33,34と、積層抵抗体32を局所的に
覆う保護膜35と、積層抵抗体32と下部電極33,3
4を保護する保護膜36と、下部電極33,34の引出
し部に接続されるパッド37a,37bとで構成されて
いる。
【0033】また、積層抵抗体32は、積層抵抗体25
と同様に、温度変化により抵抗値が変化する感温材料で
構成された、第1抵抗層32aと、第1抵抗層32aの
下部に形成された低抵抗率層32bと、第1抵抗層32
aの上部に形成された低抵抗率層32cとで構成されて
いる。積層抵抗体25と積層抵抗体32は、接続される
電極の構造が異なるため外形は異なるが、同一の層構造
を有する抵抗体で、同一の工程によって同時に形成する
ことができる。
【0034】図に示すように、薄膜サーミスタ24は、
積層抵抗体25を、下部電極26と上部電極27とで挟
んだサンドイッチ構造の第1種抵抗素子である。一方、
薄膜サーミスタ31は、積層抵抗体32の最下層である
低抵抗率層32bの下部に、一対の略櫛歯状の下部電極
33,34を形成した櫛型構造の第2種抵抗素子であ
る。このように構成することによって、薄膜サーミスタ
24の抵抗値として、パッド30a,30bから主に積
層抵抗体25の第1抵抗層25aの抵抗値を取り出すこ
とができると共に、薄膜サーミスタ31の抵抗値とし
て、パッド37a,37bから主に積層抵抗体32の低
抵抗率層32bの抵抗値を取り出すことができ、積層抵
抗体32の低抵抗率層32bを薄膜サーミスタ31の抵
抗体に流用することができるので、積層抵抗体25の形
成工程と別に、薄膜サーミスタ31の抵抗体を形成する
工程を設ける必要がなくなる。
【0035】次に、図1に示した半導体装置の製造方法
の一実施例について説明する。まず、基板22上に絶縁
膜23を形成し、その絶縁膜23上に、電子ビーム蒸着
法で、厚み2000Åのクロム膜を基板温度150 ℃で成膜
し、フォトリソグラフィー法でパターン化し、下部電極
26,33,34を形成した。
【0036】続いて、グロー放電分解法により、厚み10
00Åの P型のアモルファスシリコン(a-Si)、厚み1000
0 Åの P型のアモルファスシリコンカーバイド(a-SiC
)、厚み300 Åの P型のアモルファスシリコン(a-S
i)の3層からなる薄膜を成膜し、フォトリソグラフィ
ー法でパターン化し、積層抵抗体25,32を形成し
た。積層抵抗体25,32のサイズは、平面視略0.8mm
角である。a-Si薄膜の成膜条件は、0.25% のジボランを
加えたモノシランを用い、基板温度270 ℃、圧力0.9Tor
r 、放電電力20W 、周波数13.56MHzとした。また、a-Si
C 薄膜の成膜条件は、0.25% のジボランを加えたモノシ
ランを用い、基板温度270 ℃、圧力0.9Torr 、放電電力
20W 、周波数13.56MHzとした。
【0037】次に、グロー放電分解法により、厚み3000
Åの酸化シリコン(SiO2)薄膜を成膜し、フォトリソグ
ラフィー法でパターン化し、保護膜28,35を形成し
た。ついで、電子ビーム蒸着法で、厚み1500Åのクロム
膜を基板温度150 ℃で成膜し、フォトリソグラフィー法
でパターン化し、積層抵抗体25上に上部電極27を形
成した。その後、グロー放電分解法により、厚み15000
Åの酸化シリコン(SiO2)薄膜を成膜し、フォトリソグ
ラフィー法でパターン化し、保護膜29及び保護膜36
を形成した。
【0038】最後に、電子ビーム蒸着法で、厚み15000
Åのアルミ膜を基板温度200 ℃で成膜し、フォトリソグ
ラフィー法でパターン化し、パッド30a,30b,3
7a,37bを形成した。このような方法により、同一
の工程で、2種類の薄膜サーミスタ24,31を形成す
ることができる。
【0039】図3及び図4に基づいて本発明の半導体装
置の異なる実施例を示す。図3及び図4に示す半導体装
置は、図1に示した半導体装置と同様の薄膜サーミスタ
を形成したもので、図3は薄膜サーミスタ周辺部分を示
した断面図、図4はその部分の上面図である。図1及び
図2に示した構成と同等構成については同符号を付すこ
ととする。図に示す薄膜サーミスタが、図1に示した薄
膜サーミスタと異なる点は、薄膜サーミスタ31に設け
られる電極の構造が異なる点である。図1に示した半導
体装置では、積層抵抗体32の最下層である低抵抗率層
32bを、薄膜サーミスタ24と B定数の異なる薄膜サ
ーミスタに流用したが、図3に示す半導体装置は、積層
抵抗体32の最上層である低抵抗率層32cを、薄膜サ
ーミスタ24と B定数の異なる薄膜サーミスタに流用可
能なように電極を設けたものである。
【0040】図3及び図4で、薄膜サーミスタ31で
は、積層抵抗体32の上部に、略櫛歯状の上部電極3
8,39が形成された構成となっている。上部電極3
8,39の櫛歯状の部分からは、図2に示した半導体装
置と同様の引出し部がそれぞれ設けられており、それら
の引出し部の端部には、パッド40a,40bがそれぞ
れ接続されている。このように構成することによって、
薄膜サーミスタ24の抵抗値として、パッド30a,3
0bから主に積層抵抗体25の第1抵抗層25aの抵抗
値を取り出すことができると共に、薄膜サーミスタ31
の抵抗値として、パッド40a,40bから主に積層抵
抗体32の最上層である低抵抗率層32cの抵抗値を取
り出すことができるので、積層抵抗体32の低抵抗率層
32cを薄膜サーミスタ31の抵抗体に流用することが
でき、積層抵抗体25の形成工程と別に、薄膜サーミス
タ31の抵抗体を形成する工程を設ける必要がなくな
る。
【0041】図3に示した半導体装置の製造方法の一実
施例を説明する。まず、絶縁膜23上に、電子ビーム蒸
着法で、厚み2000Åのクロム膜を基板温度150 ℃で成膜
し、フォトリソグラフィー法でパターン化し、下部電極
26を形成した。続いて、グロー放電分解法により、厚
み300 Åの P型のアモルファスシリコン(a-Si)、厚み
10000 Åの P型のアモルファスシリコンカーバイド(a-
SiC )、厚み1000ÅのP型のアモルファスシリコン(a-S
i)の3層からなる薄膜を成膜し、フォトリソグラフィ
ー法でパターン化し、積層抵抗体25,32を形成し
た。
【0042】積層抵抗体25,32のサイズは、平面視
略0.8mm 角である。a-Si薄膜の成膜条件は、0.25% のジ
ボランを加えたモノシランを用い、基板温度270 ℃、圧
力0.9Torr 、放電電力20W 、周波数13.56MHzとした。ま
た、a-SiC 薄膜の成膜条件は、0.25% のジボランを加え
たモノシランを用い、基板温度270 ℃、圧力0.9Torr、
放電電力20W 、周波数13.56MHzとした。次に、グロー放
電分解法により、厚み3000Åの酸化シリコン(SiO2)薄
膜を成膜し、フォトリソグラフィー法でパターン化し、
保護膜28,35を形成した。
【0043】ついで、電子ビーム蒸着法で、厚み1500Å
のクロム膜を基板温度150 ℃で成膜し、フォトリソグラ
フィー法でパターン化し、積層抵抗体25の上部に上部
電極27を形成すると共に、積層抵抗体32の上部に上
部電極38,39を形成した。その後、グロー放電分解
法により、厚み15000 Åの酸化シリコン(SiO2)薄膜を
成膜し、フォトリソグラフィー法でパターン化し、保護
膜29,36を形成した。最後に、電子ビーム蒸着法
で、厚み15000 Åのアルミ膜を基板温度200 ℃で成膜
し、フォトリソグラフィー法でパターン化し、パッド3
0a,30b,40a,40bを形成した。
【0044】図5及び図6に基づいて本発明の半導体装
置のさらに異なる実施例を示す。図5及び図6に示す半
導体装置は、薄膜サーミスタと、薄膜固定抵抗とを備え
た半導体装置の一実施例を示したもので、図5は薄膜サ
ーミスタ及び薄膜固定抵抗を形成した部分のみを示した
断面図、図4はその部分の上面図である。図3及び図4
に示した構成と同等構成については同符号を付すことと
する。図に示す半導体装置が、図3に示した半導体装置
と異なる点は、積層抵抗体の最上層を感温材料でない抵
抗体材料(微結晶シリコン)で構成して、一方の薄膜サ
ーミスタ(図3に示した実施例の薄膜サーミスタ31)
の代わりに薄膜固定抵抗41を形成した点と、薄膜固定
抵抗41を構成する積層抵抗体の外形を、略垂直壁状の
抵抗体を所定の矩形領域内で繰り返し屈曲させた形状と
した点である。
【0045】薄膜固定抵抗41は、積層抵抗体42と、
積層抵抗体42の最上層に接続された略線状の上部電極
43,44と、積層抵抗体42及び上部電極43,44
を保護する保護膜45と、上部電極43,44の引出し
部の端部に接続されるパッド46a,46bとで構成さ
れている。
【0046】積層抵抗体42は、第1抵抗層42aをア
モルファス合金半導体であるアモルファスシリコンカー
バイドで構成し、最下層である低抵抗率層42bをアモ
ルファスシリコンで構成し、最上層である低抵抗率層4
2cを微結晶シリコンで構成した、3層構造の抵抗体
で、略垂直壁状の抵抗体を絶縁膜23上の所定の矩形領
域内で繰り返し屈曲させた形状に形成されている。積層
抵抗体42の最下層である低抵抗率層42bを構成する
アモルファスシリコン及び積層抵抗体42の最上層であ
る低抵抗率層42cを構成する微結晶シリコンは、第1
抵抗層42aを構成するアモルファスシリコンカーバイ
ドより十分抵抗率が低い材料である。略線状の上部電極
43,44の一端は、以上に説明した積層抵抗体42の
最上層の上面の一端、及び、最上層の上面の他端にそれ
ぞれ接続されており、上部電極43,44の他端は、パ
ッド46a,46bにそれぞれ接続されている。
【0047】薄膜サーミスタ24を構成している積層抵
抗体25と、薄膜固定抵抗41を構成している積層抵抗
体42とは外形が異なるが、層構造が同じ抵抗体であ
り、同一工程で形成されたものである。このように構成
することによって、薄膜サーミスタ24の抵抗値とし
て、パッド30a,30bから主に積層抵抗体25の薄
膜抵抗層25aの抵抗値を取り出すことができると共
に、薄膜固定抵抗41の抵抗値として、パッド46a,
46bから主に積層抵抗体42の最上層である、微結晶
シリコンで構成された低抵抗率層42cの抵抗値を取り
出すことができるので、積層抵抗体42の低抵抗率層4
2cを薄膜固定抵抗41の抵抗体に流用することができ
る。
【0048】図5に示した半導体装置の製造方法の一実
施例を説明する。まず、絶縁膜23上に、電子ビーム蒸
着法で、厚み2000Åのクロム膜を基板温度150 ℃で成膜
し、フォトリソグラフィー法でパターン化し、下部電極
26を形成した。
【0049】続いて、グロー放電分解法により、厚み30
0 Åの P型のアモルファスシリコン(a-Si)、厚み1000
0 Åの P型のアモルファスシリコンカーバイド(a-SiC
)、厚み1000Åの P型の微結晶シリコン(μc-Si)の
3層からなる薄膜を成膜し、フォトリソグラフィー法で
パターン化し、略直方体状の積層抵抗体25、及び、繰
り返し屈曲させた、略垂直壁状の積層抵抗体42を形成
した。
【0050】積層抵抗体25のサイズは、平面視略0.8m
m 角である。μc-Siの成膜条件は、1.0%のホスフィンを
加えたモノシランを用い、基板温度270 ℃、圧力0.7Tor
r 、放電電力300W、周波数13.56MHzとした。また、a-Si
C 薄膜の成膜条件は、0.25%のジボランを加えたモノシ
ランを用い、基板温度270 ℃、圧力0.9Torr 、放電電力
20W 、周波数13.56MHzとした。次に、グロー放電分解法
により、厚み3000Åの酸化シリコン(SiO2)薄膜を成膜
し、フォトリソグラフィー法でパターン化し、保護膜2
8を形成した。
【0051】ついで、電子ビーム蒸着法で、厚み1500Å
のクロム膜を基板温度150 ℃で成膜し、フォトリソグラ
フィー法でパターン化し、積層抵抗体25の上部に上部
電極27を形成すると共に、積層抵抗体42の上部に上
部電極43,44を形成した。その後、グロー放電分解
法により、厚み15000 Åの酸化シリコン(SiO2)薄膜を
成膜し、フォトリソグラフィー法でパターン化し、保護
膜29及び保護膜45を形成した。
【0052】この後、電子ビーム蒸着法で、厚み15000
Åのアルミ膜を基板温度200 ℃で成膜し、フォトリソグ
ラフィー法でパターン化し、パッド30a,30b,4
6a,46bを形成した。このような製造方法により、
薄膜サーミスタ24の積層抵抗体25と、薄膜固定抵抗
41の積層抵抗体42とを同一の工程で形成することが
できる。
【0053】図7に基づいて本発明の半導体装置のさら
に異なる実施例を示す。図7に示す半導体装置は、薄膜
サーミスタ47と、薄膜固定抵抗48と、薄膜サーミス
タ47とは B定数の異なる薄膜サーミスタ49とを備え
た半導体装置の一実施例を示した断面図である。但し、
2種類の薄膜サーミスタと薄膜固定抵抗の周辺部分のみ
を図示することとし他の部分は省略することとする。
【0054】図で、薄膜サーミスタ47は、積層抵抗体
50の構造以外は、図1に示した薄膜サーミスタ24と
同構造であるので、同等構成については同符号を付すこ
ととする。積層抵抗体50は、3層構造の抵抗体で、中
心部分の第1抵抗層50aをアモルファスシリコンカー
バイドで構成し、最下層の低抵抗率層50bを多結晶シ
リコンで構成し、最上層の低抵抗率層50cをアモルフ
ァスシリコンで構成したものである。これらの材料の組
み合わせにより、低抵抗率層50b及び低抵抗率層50
cは、第1抵抗層50aより十分抵抗の低い層となって
いる。
【0055】薄膜固定抵抗48は、積層抵抗体51の下
部に、下部電極52,53を形成して、多結晶シリコン
で構成された低抵抗率層51bの抵抗値を取り出せるよ
うに構成されたものである。積層抵抗体51は、積層抵
抗体50と同工程で形成された抵抗体であるが、積層抵
抗体51は、図5及び図6に示した薄膜固定抵抗41と
同様に、3層構造の略垂直壁状の構造を所定矩形領域内
で屈曲させた形状に形成されている。積層抵抗体51の
形状に合わせて、積層抵抗体51の最下層である低抵抗
率層51bに接続される下部電極52,53も、図5及
び図6に示した上部電極43,44と同様に、略線状に
形成されている。保護膜及びパッドについては、図5に
示した実施例と同様であるので説明を省略する。薄膜サ
ーミスタ49の積層抵抗体54は、積層抵抗体50と同
工程で形成された略直方体状の抵抗体である。積層抵抗
体54の最上層である、アモルファスシリコンで構成さ
れた低抵抗率層54cに接続された上部電極55,56
は、図3及び図4に示した上部電極38,39と同様
に、低抵抗率層54cに接触する略櫛歯状の部分に略線
状の引出し部を接続した形状に形成されている。薄膜サ
ーミスタ47の積層抵抗体50、及び、薄膜固定抵抗4
8の積層抵抗体51、及び、薄膜サーミスタ49の積層
抵抗体54は同一の工程で形成されるので、工程削減を
図ることができる。
【0056】図7に示した半導体装置の製造方法の一実
施例を説明する。まず、絶縁膜23上に、電子ビーム蒸
着法で、厚み2000Åのクロム膜を基板温度150 ℃で成膜
し、フォトリソグラフィー法でパターン化し、下部電極
26、下部電極52,53を形成した。
【0057】続いて、グロー放電分解法により、各積層
抵抗体の最下層となる、厚み1000Åの P型の多結晶シリ
コン(poly-Si )と、各積層抵抗体の第1抵抗体層とな
る、厚み10000 Åの P型のアモルファスシリコンカーバ
イド(a-SiC )と、各積層抵抗体の最上層となる、厚み
1000Åの P型のアモルファスシリコン(a-Si)の、3層
からなる薄膜を成膜し、フォトリソグラフィー法でパタ
ーン化し、積層抵抗体50,51,54を形成した。
【0058】積層抵抗体50,54のサイズは、平面視
略0.8mm 角である。poly-Si 薄膜の成膜条件は、1.0%の
ホスフィンを加えたモノシランを用い、基板温度500
℃、圧力0.7Torr 、放電電力300W、周波数13.56MHzとし
た。また、a-Si薄膜の成膜条件は、0.25% のジボランを
加えたモノシランを用い、基板温度270 ℃、圧力0.9Tor
r 、放電電力20W 、周波数13.56MHzとした。また、a-Si
C 薄膜の成膜条件は、0.25% のジボランと300%のメタン
を加えたモノシランを用い、基板温度270 ℃、圧力0.9T
orr 、放電電力20W 、周波数13.56MHzとした。次に、グ
ロー放電分解法により、厚み3000Åの酸化シリコン(Si
O2)薄膜を成膜し、フォトリソグラフィー法でパターン
化し、薄膜サーミスタの各保護膜を形成した。
【0059】ついで、電子ビーム蒸着法で、厚み1500Å
のクロム膜を基板温度150 ℃で成膜し、フォトリソグラ
フィー法でパターン化し、積層抵抗体50上に上部電極
27を形成すると共に、積層抵抗体54上に上部電極5
5,56を形成した。その後、グロー放電分解法によ
り、厚み15000 Åの酸化シリコン(SiO2)薄膜を成膜
し、フォトリソグラフィー法でパターン化し、薄膜サー
ミスタ及び薄膜固定抵抗の、各保護膜を形成した。さら
に、電子ビーム蒸着法で、厚み15000 Åのアルミ膜を基
板温度200 ℃で成膜し、フォトリソグラフィー法でパタ
ーン化し、各パッドを形成した。
【0060】次に、図8及び図9に基づいて本発明の赤
外線検出素子の一実施例を示す。図8及び図9に示す赤
外線検出素子は、薄膜サーミスタを用いて構成された赤
外線検出部と、その薄膜サーミスタに用いられた積層抵
抗体と同じ層構造の積層抵抗体を用いた薄膜固定抵抗と
を、同一基板上に形成したものである。図8は赤外線検
出素子の赤外線検出部及び薄膜固定抵抗の周辺部分の断
面図、図9はその部分の上面図である。
【0061】図で、57はシリコン基板で、シリコン基
板57の一部が除去されて中空部57aが形成されてい
る。58は中空部57aの表面側開口を覆って周辺部が
シリコン基板57に支持された熱絶縁膜、59は薄膜サ
ーミスタを用いて、中空部57a上方の熱絶縁膜58上
に形成された赤外線検出部、60は熱絶縁膜58上に形
成された薄膜固定抵抗である。熱絶縁膜58は電気絶縁
性も有する薄膜である。赤外線検出部59の下方に形成
された中空部57aは、赤外線検出部59をシリコン基
板57から熱的に分離するための熱分離空間で、このよ
うに構成することによって、赤外線吸収によって赤外線
検出部59(薄膜サーミスタ)で発生した熱を、赤外線
検出部59(薄膜サーミスタ)の温度上昇に効率的に利
用することができるので、赤外線検出部59(薄膜サー
ミスタ)の抵抗値変化を大きくすることができ、赤外線
検出素子の感度向上を図ることができる。
【0062】赤外線検出部59は、図1に示した薄膜サ
ーミスタと同様の構造を備えたもので、積層抵抗体61
と、その積層抵抗体61を上下から挟む一対の電極(下
部電極62及び上部電極63)と、保護膜64,65
と、パッド66a,66bとで構成されている。
【0063】積層抵抗体61は、第1抵抗層61aをア
モルファス合金半導体であるアモルファスシリコンカー
バイドで構成し、最下層である低抵抗率層61bを微結
晶シリコンで構成し、最上層である低抵抗率層61cを
アモルファスシリコンで構成した、3層構造の抵抗体で
ある。積層抵抗体61の最上層である低抵抗率層61c
を構成するアモルファスシリコン、及び、積層抵抗体6
1の最下層である低抵抗率層61bを構成する微結晶シ
リコンは、第1抵抗層61aを構成するアモルファスシ
リコンカーバイドより、十分抵抗率が低い材料であるの
で、パッド66a,66bより、主に、第1抵抗層61
aの抵抗値を取り出すことができる。
【0064】薄膜固定抵抗60は、積層抵抗体61と層
構造が同じである積層抵抗体67と、積層抵抗体67の
下部に形成された下部電極68,69と、保護膜70
と、パッド71a,71bとで構成されている。積層抵
抗体67は、図5及び図6に示した積層抵抗体42と同
様に、3層構造の略垂直壁状の構造を所定矩形領域内で
繰り返し屈曲させた形状に形成されている。積層抵抗体
67の形状に合わせて、積層抵抗体67の最下層である
低抵抗体層67bに接続される下部電極68,69も、
図5及び図6に示した上部電極43,44と同様に、略
線状に形成されている。保護膜70及びパッド71a,
71bについては、図5に示した実施例と同様であるの
で説明を省略する。このように構成することによって、
パッド71a,71bより、主に、低抵抗率層67bの
抵抗値を取り出すことができる。
【0065】図8に示した赤外線検出素子の製造方法の
一実施例を説明する。まず、シリコン基板57の表面
に、LPCVD (定圧CVD )法により、厚み1000Åの窒化シ
リコン、厚み8000Åの酸化シリコン、厚み1000Åの窒化
シリコンの3層からなる熱絶縁膜58を形成した。そし
て、この熱絶縁膜58上に、電子ビーム蒸着法で、厚み
2000Åのクロム膜を基板温度150 ℃で成膜し、フォトリ
ソグラフィー法でパターン化し、赤外線検出部59の下
部電極62、及び、薄膜固定抵抗60の下部電極68,
69を形成した。
【0066】続いて、グロー放電分解法により、厚み10
00Åのn 型の微結晶シリコン(μc-Si)、厚み10000 Å
の P型のアモルファスシリコンカーバイド(a-SiC )、
厚み300 Åの P型のアモルファスシリコン(a-Si)の3
層からなる薄膜を成膜し、フォトリソグラフィー法でパ
ターン化し、積層抵抗体61,67を形成した。
【0067】積層抵抗体61のサイズは、平面視略0.8m
m 角である。a-Si薄膜の成膜条件は、1.0%のジボランを
加えたモノシランを用い、基板温度270 ℃、圧力0.9Tor
r 、放電電力20W 、周波数13.56MHzとした。また、a-Si
C 薄膜の成膜条件は、0.25%のジボランと300%のメタン
を加えたモノシランを用い、基板温度270 ℃、圧力0.9T
orr 、放電電力20W 、周波数13.56MHzとした。μc-Si薄
膜の成膜条件は、1.0%のホスフィンを加えたモノシラン
を用い、基板温度270 ℃、圧力0.7Torr 、放電電力20W
、周波数13.56MHzとした。
【0068】次に、グロー放電分解法により、厚み3000
Åの酸化シリコン(SiO2)薄膜を成膜し、フォトリソグ
ラフィー法でパターン化し、保護膜64を形成した。つ
いで、電子ビーム蒸着法で、厚み1500Åのクロム膜を基
板温度150 ℃で成膜し、フォトリソグラフィー法でパタ
ーン化し、積層抵抗体61の上部に、平面視略平板状の
上部電極63を形成した。その後、グロー放電分解法に
より、厚み15000 Åの酸化シリコン(SiO2)薄膜を成膜
し、フォトリソグラフィー法でパターン化し、保護膜6
4,65,70を形成した。
【0069】さらに、電子ビーム蒸着法で、厚み15000
Åのアルミ膜を基板温度200 ℃で成膜し、フォトリソグ
ラフィー法でパターン化し、パッド66a,66b,7
1a,71bを形成した。最後に、シリコン基板57の
裏側から、赤外線検出部59の下方のシリコン基板部分
を、水酸化カリウム溶液等を使用する異方性エッチング
により堀り込み、ダイヤフラム構造とし、中空部57a
を形成した。なお、中空部57aの表面側開口のサイズ
は1.2mm 角であった。
【0070】図10に基づいて本発明の赤外線検出素子
を用いた放射型温度計の回路の一実施例を説明する。図
で、A 〜C は薄膜サーミスタ、d は薄膜固定抵抗であ
り、薄膜サーミスタA 〜C 及び薄膜固定抵抗d によるホ
イートストンブリッジ回路が形成されている。ホイート
ストンブリッジ回路では、薄膜サーミスタA と薄膜固定
抵抗d が、対向する位置に配置されると共に、薄膜サー
ミスタB と薄膜サーミスタC が、対向する位置に配置さ
れている。薄膜サーミスタA と薄膜サーミスタCとの接
続点である端子P1と、薄膜サーミスタB と薄膜固定抵抗
d との接続点である端子P2とは、直流電源E よりホイー
トストンブリッジ回路に電源を供給する端子である。ま
た、薄膜サーミスタC と薄膜固定抵抗d との接続点であ
る端子P3と、薄膜サーミスタA と薄膜サーミスタB との
接続点である端子P4とは、ホイートストンブリッジ回路
の出力端子である。
【0071】薄膜サーミスタA 〜C としては、第1抵抗
層をアモルファスシリコンカーバイドで構成し、最下層
を微結晶シリコンで構成し、最上層をアモルファスシリ
コンで構成した積層抵抗体に、その積層抵抗体を上下か
ら挟む一対の電極を接続したものを用いる。薄膜固定抵
抗d は、薄膜サーミスタA 〜C を構成する積層抵抗体と
同様の積層抵抗体を流用して形成する。薄膜サーミスタ
A 〜C 及び薄膜固定抵抗d は、同一基板上の熱絶縁膜上
に実装されるが、薄膜サーミスタA 〜C の実装箇所の下
方の基板部分は、基板の裏側から堀りこまれており、図
8に示した実施例と同様の空洞部が形成される。薄膜サ
ーミスタA 〜C のうち、例えば、薄膜サーミスタA を赤
外線検出部として、薄膜サーミスタA に赤外線が入射す
るように光学系を構成すると共に、薄膜サーミスタB ,
C には、赤外線が入射しないように遮蔽等を行う。この
ように構成することによって、赤外線検出部である薄膜
サーミスタA に赤外線が入射した場合、薄膜サーミスタ
A の温度が上昇し抵抗値が低くなる。これにより、ホイ
ートストンブリッジ回路の平衡がくずれて、出力端子P
3,P4に、入射した赤外線に応じた電圧が出力されるの
で、この出力電圧を測定することによって物体の温度を
求めることができる。
【0072】なお、本発明の半導体装置は実施例に限定
されるものではなく、3層構造の積層抵抗体の各層をB
定数の異なる感温材料で構成した、積層抵抗体を用いて
3種類の薄膜サーミスタを形成することもできる。これ
により、例えば、測定温度を、低温用、室温用、高温用
と切り換えることができる放射温度計の薄膜サーミスタ
の部分を1チップで構成することができる。また、本発
明の半導体装置の実施例として、薄膜サーミスタを備え
た放射温度計を示したが、実施例に限定されるものでは
なく、回路もホイートストンブリッジ回路に限定される
ものではない。さらに、積層抵抗体の最上部に形成され
た低抵抗率層が上部電極を兼ねるように、または、積層
抵抗体の最下部に形成された低抵抗率層が下部電極を兼
ねるように構成してもよい。さらに、第1抵抗層と、最
上層または最下層となる低抵抗率層との間に、第1抵抗
層より抵抗率の低い別の層が形成されていてもよい。
【0073】また、温度変化に応じて抵抗値が変化する
感温材料としては、アモルファスシリコン(a-Si)また
はアモルファスシリコン系(a-Si系)の材料を用いるこ
とができる。例えば、アモルファスシリコンカーバイド
(a-SiC )、アモルファスシリコンゲルマニウム(a-Si
Ge)、アモルファスシリコンナイトライド(a-SiN )、
アモルファス酸化シリコン(a-SiO )、アモルファス酸
化窒化シリコン(a-SiON)等である。これらの材料の場
合、プラズマCVD 法、スパッタリング法、熱CVD 法等で
形成される。温度変化に対して抵抗値変化が小さい(ほ
とんど変化しない)材料としては、 P型またはn 型にド
ープされて微結晶シリコン、または、多結晶シリコンま
たは金属等が用いられる。
【0074】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1乃至請
求項4記載の半導体装置によれば、特性の異なる薄膜抵
抗素子の抵抗体部分を同時に形成することができるた
め、従来と比較して工程の削減を図ることができる。ま
た、マスク数を削減できるため、小型化が図れる。
【0075】請求項5記載の赤外線検出素子によれば、
薄膜サーミスタを含む複数の薄膜抵抗素子の抵抗体部分
を同時に形成することができるため、従来と比較して工
程の削減が図れる。また、マスク数を削減できるため、
小型化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の一実施例を示す断面図で
ある。
【図2】本発明の半導体装置の一実施例を示す上面図で
ある。
【図3】本発明の半導体装置の異なる実施例を示す断面
図である。
【図4】本発明の半導体装置の異なる実施例を示す上面
図である。
【図5】本発明の半導体装置のさらに異なる実施例を示
す断面図である。
【図6】本発明の半導体装置のさらに異なる実施例を示
す上面図である。
【図7】本発明の半導体装置のさらに異なる実施例を示
す断面図である。
【図8】本発明の赤外線検出素子の一実施例を示す断面
図である。
【図9】本発明の赤外線検出素子の一実施例を示す上面
図である。
【図10】本発明の赤外線検出素子の異なる実施例を示
す回路図である。
【図11】本発明の半導体装置を説明するための断面図
である。
【図12】本発明の半導体装置を説明するための断面図
である。
【図13】本発明の半導体装置を説明するための断面図
である。
【図14】ジボランとシランの濃度比(B2H6/ SiH4
と、光を照射しない場合の P型a-Siの比抵抗R の関係の
一例を表した線図である。
【図15】ジボランとシランの濃度比(B2H6/ SiH4)と
B定数B の関係の一例を表した線図である。
【図16】アモルファスシリコンカーバイドを用いて薄
膜サーミスタを構成した一例の、ガス比と、導電率σ及
び B定数B との関係を示す線図である。
【符号の説明】
1,13,25a,32a,42a,50a,61a,
67a第1抵抗層 2,15,25c,32c,42c,50c,54c,
61c低抵抗率層(最上層) 8,14,25b,32b,42b,50b,51b,
61b,67b低抵抗率層(最下層) 22 基板 4,10,11,16,20,21,26,33,3
4,52,53,62,63,68,69 下部電極
(電極) 5,6,7,17,18,19,27,38,39,4
3,44,55,56,63 上部電極(電
極) 24 薄膜サーミスタ(第1種抵抗素子) 31 薄膜サーミスタ(第2種抵抗素子) 57 シリコン基板(基板) 57a 中空部 58 熱絶縁膜 59 赤外線検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01C 1/142 H01C 1/142 7/04 7/04

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1抵抗層を備えると共に、最上層また
    は最下層として、前記第1抵抗層の材料より抵抗率の低
    い材料で構成された低抵抗率層を備えた積層抵抗体を、
    基板上に複数形成した半導体装置であって、前記積層抵
    抗体に前記積層抵抗体を上下から挟む一対の電極を接続
    した第1種抵抗素子と、前記積層抵抗の前記低抵抗率層
    に接触する一対の電極を接続した第2種抵抗素子とを備
    えたことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記積層抵抗体の少なくとも1つの層
    が、温度変化により抵抗値が変化する感温材料で構成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記第1抵抗層がアモルファス合金半導
    体で構成され、少なくとも1つの前記低抵抗率層が単一
    元素半導体で構成されていることを特徴とする請求項1
    記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記第1抵抗層がアモルファス合金半導
    体で構成され、少なくとも1つの前記低抵抗率層がアモ
    ルファスシリコンで構成されていることを特徴とする請
    求項1記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 中空部が形成された基板と、前記中空部
    を覆って周辺部が前記基板に支持された熱絶縁膜と、前
    記中空部上の前記熱絶縁膜上に、薄膜サーミスタを用い
    て構成された赤外線検出部とを備えた赤外線検出素子に
    おいて、 第1抵抗層を備えると共に、最上層または最下層とし
    て、前記第1抵抗層の材料より抵抗率の低い材料で構成
    された低抵抗率層を備えた積層抵抗体を前記基板上に複
    数形成し、前記積層抵抗体に前記積層抵抗体を上下から
    挟む一対の電極を接続した少なくとも1つの第1種抵抗
    素子、及び、前記積層抵抗体に、前記積層抵抗体の前記
    低抵抗率層に接触する一対の電極を接続した少なくとも
    1つの第2種抵抗素子を用いて、前記薄膜サーミスタを
    含む複数の薄膜抵抗素子を形成したことを特徴とする赤
    外線検出素子。
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US10501003B2 (en) * 2015-07-17 2019-12-10 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device, lighting device, and vehicle
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