JP5747628B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents
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Description
すなわち、電磁コイル(加熱コイル)の温度上昇により赤外線センサ周辺の温度が急激に変化するために検出誤差が生じてしまう問題があった。このため、特許文献1に記載の誘導加熱調理器のように赤外線センサを冷却するなどの構造や装置が必要になり、構造が複雑化したり高コストになってしまうと共に急速に加熱することができないという不都合があった。
また、特許文献1に記載の誘導加熱調理器では、赤外線センサにサーモパイルを用いているが、サーモパイルは、素子がガスで封止され周囲の温度変動に鈍感なため、高精度な温度検出が困難であった。さらに、トッププレート上の被加熱物からの赤外線を受ける温度検知用の赤外線センサと周囲温度だけを検出する温度補償用の赤外線センサとを別々に設置した場合、検知側と補償側とで材料、構造および設置状態などが異なるので、熱容量に差が生じ、温度分布が生じてしまうことから高精度な温度測定ができないという問題があった。
例えば、特許文献2に記載の赤外線温度センサを用いた場合、この赤外線温度センサでは、樹脂フィルムにカーボンブラック等の赤外線吸収材料を含有させると共に一方の感熱素子側を温度補償用に遮光する構造が採用されているが、赤外線吸収材料を含有した樹脂フィルムの熱伝導が高く、赤外線検知用と温度補償用との感熱素子間で温度差分が生じ難いという不都合があった。また、これら感熱素子間で温度差分を大きくするためには、感熱素子間の距離を大きくする必要があり、全体形状が大きくなってしまい、小型化が困難になる問題がある。さらに、温度補償用の感熱素子を遮光する構造をケース自体に設ける必要があるため、高価になってしまう。
さらに、一方の感熱素子について赤外線を筐体で遮光する構造を採用しているが、赤外線を遮っているだけで遮蔽部分が赤外線を吸収してしまい、遮蔽部分の温度が変化してしまうことからリファレンスとして不完全となってしまう不都合があった。
すなわち、赤外線センサの第1の配線膜が、第1の感熱素子の周囲にまで配されて第2の配線膜よりも大きな面積で形成されているので、絶縁性フィルムの赤外線を吸収した部分からの熱収集を改善すると共に、絶縁性フィルムの赤外線反射膜が形成された部分と熱容量が近づくので、変動誤差を小さくすることができる。このため、周囲の温度変動の影響を絶縁性フィルム上の両方の感熱素子が同時に受けると共に敏感に反応することから、トッププレートを介した被加熱物からの輻射熱を精度良く検出することができる。なお、第1の配線膜の面積及び形状は、絶縁性フィルムの赤外線反射膜が形成された部分と熱容量がほぼ等しくなるように設定することが好ましい。
すなわち、この誘導加熱調理器では、絶縁性フィルムが、ポリイミド基板で形成され、赤外線反射膜、第1の配線膜及び第2の配線膜が銅箔で形成されているので、材料費が安い汎用的な両面フレキシブル基板を利用することができ、低コスト化を図ることができる。
すなわち、この誘導加熱調理器では、赤外線反射膜が、銅箔と、該銅箔上に積層された金メッキ膜とで構成されているので、金メッキ膜が、銅箔の酸化防止膜として機能すると共に赤外線の反射率を向上させることができる。
すなわち、この誘導加熱調理器では、第1の感熱素子および第2の感熱素子が、サーミスタ素子であるので、フォトダイオードの赤外線センサに比べて、高温での特性劣化が少なく、高い耐熱性を有しており、高温のトッププレート等に近接させて設置することが可能になる。また、トッププレート等に近接させて設置可能になるため、赤外線センサにおける赤外線の視界内に他のものが入り難くなり、外部からの赤外線による干渉を抑制することができるため、より正確な温度測定が可能になる。なお、赤外線センサをトッププレートから離して使用する場合、焦点を絞るレンズ等の光学機構が必要になるが、本発明の場合は、トッププレートへの近接設置が可能であるため、前記光学機構が不要になり、部品コストを低減することができる。
すなわち、本発明に係る誘導加熱調理器によれば、赤外線センサが、絶縁性フィルムの一方の面に互いに離間させて設けられた第1の感熱素子及び第2の感熱素子と、第2の感熱素子に対向して絶縁性フィルムの他方の面に設けられた赤外線反射膜とを備えているので、赤外線センサが受ける熱量が大きくても、高精度に鍋底(被加熱物)の温度を非接触に検出可能であると共に、簡易な支持構造ですみ、小型化や低コスト化が可能になる。
したがって、高精度に鍋底(被加熱物)の温度が制御されて、安定した調理が可能になると共に全体の小型化や低コスト化を実現することができる。
このトッププレート12の下面には、該下面を覆うと共に一部が赤外線透過窓(図示略)として開けられた赤外線遮蔽層(図示略)が設けられている。
該赤外線遮蔽層は、例えばトッププレート12下面に貼り付けられたカーボンブラックを含む結晶化ガラスの吹付材などの赤外線遮蔽シートである。なお、この赤外線遮蔽層は、赤外線遮蔽シート以外にも赤外線遮蔽効果のある塗料をトッププレート12の下面に塗って形成しても構わない。また、上記赤外線透過窓は、赤外線センサ1の直上に位置する部分のみ赤外線遮蔽層に開口部を設けてトッププレート12を露出させて形成したものである。
上記電磁コイル13は、トッププレート12の下方かつ本体ケース14内に円環形状または渦巻き形状に配置され、交流電流による電力が供給されると高周波磁界を発生させてトッププレート12上の被加熱物Nを誘導加熱するものである。
また、一対の第2の配線膜4Bは、線状に形成されており、その一端部にそれぞれ絶縁性フィルム2上に形成された第2の接着電極5Bが接続されていると共に、他端部にそれぞれ絶縁性フィルム2上に形成された第2の端子電極7Bが接続されている。
なお、上記第1の接着電極5A及び第2の接着電極5Bには、それぞれ第1の感熱素子3A及び第2の感熱素子3Bの端子電極3aが半田等の導電性接着剤で接着される。
この実験では、センサ性能を比較し易くするために、図7に示すように、誘導加熱調理器のトッププレートではなく、黒体テープTを貼った机Dを測定対象物とし、この机Dの上方に間隔を空けて赤外線センサ1を設置し、さらに赤外線センサ1上にペルチェ素子Pを載せ、赤外線センサ1を直接加熱冷却しながら机Dの温度を測定した。なお、机Dには、別途、他の温度センサ(図示略)を直接取り付けて、机Dの温度(実測値)を測定した。
図8および図9からわかるように、上記従来の赤外線センサでは、吸収膜温度と反射膜温度との温度差の時間変化(両者の傾き差)が大きいのに対し、本発明に用いられる赤外線センサ1では、吸収膜温度と反射膜温度との温度差の時間変化が小さい。
なお、この赤外線吸収膜は、第1の感熱素子よりも大きなサイズでこれを覆うように形成することが好ましい。
なお、感熱素子としては、上述したように薄膜サーミスタやチップサーミスタが好ましいが、サーミスタ素子以外に焦電素子等も採用可能である。
Claims (4)
- 被加熱物を載置するトッププレートと、該トッププレートの下部に設置され前記被加熱物を電磁誘導加熱により加熱する電磁コイルと、前記トッププレートの下方に該トッププレートから離間して設置され前記トッププレートを介して被加熱物から放射される赤外線を検出する赤外線センサとを備えた誘導加熱調理器であって、
前記赤外線センサが、絶縁性フィルムと、該絶縁性フィルムの一方の面に互いに離間させて設けられた第1の感熱素子及び第2の感熱素子と、前記絶縁性フィルムの一方の面に形成され前記第1の感熱素子に接続された導電性の第1の配線膜及び前記第2の感熱素子に接続された導電性の第2の配線膜と、前記第2の感熱素子に対向して前記絶縁性フィルムの他方の面に設けられた赤外線反射膜とを備え、
前記第1の配線膜が、前記第1の感熱素子の周囲にまで配されて前記第2の配線膜よりも大きな面積で形成されていることを特徴とする誘導加熱調理器。 - 請求項1に記載の誘導加熱調理器において、
前記絶縁性フィルムが、ポリイミド基板で形成され、
前記赤外線反射膜、前記第1の配線膜及び前記第2の配線膜が銅箔で形成されていることを特徴とする誘導加熱調理器。 - 請求項1又は2に記載の誘導加熱調理器において、
前記赤外線反射膜が、前記銅箔と、該銅箔上に積層された金メッキ膜とで構成されていることを特徴とする誘導加熱調理器。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の誘導加熱調理器において、
前記第1の感熱素子および前記第2の感熱素子が、サーミスタ素子であることを特徴とする誘導加熱調理器。
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