JP5639182B2 - ビームスプリッタ装置、光源装置および走査型観察装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ビームスプリッタ装置、光源装置および走査型観察装置に関するものである。
従来、光源から発せられた1本のレーザ光線を複数本のレーザ光線に分岐するビームスプリッタ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このビームスプリッタ装置は、平坦な半透過鏡を挟んで互いに異なる距離を開けて配置された少なくとも2つの高反射鏡を備え、半透過鏡に全反射体もしくは反射防止体として形成された部分を有している。
このビームスプリッタ装置によれば、半透過鏡の一側から入射させたレーザ光線が半透過鏡によって分岐され、半透過鏡の両側に配置された高反射鏡によって反射されて半透過鏡に戻される。この工程を繰り返すことにより、1本のレーザ光線が、光路長の異なる複数本のレーザ光線に分岐される。そして、高反射鏡に微小角度を付与しておくことにより、分岐された複数本のレーザ光線を一箇所に集合させることができる。
特許第3927513号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているビームスプリッタ装置を走査型顕微鏡などの走査型観察装置に応用した場合、被検体からの光応答を効果的に発生させると同時に、発生した光応答を照射位置ごとに区別して検出しなければならない。
すなわち、特許文献1記載のビームスプリッタ装置のように、複数本の光によって被検体を同時に照射する場合、被検体表面及び内部における光の散乱によって、異なる照射位置で発生した光応答が検出器上で空間的に重なり、該光応答が照射位置ごとに区別できなくなってしまうという不都合が生じる。これは、被検体のより深部からの光応答を観察しようとすればするほど、光の散乱はより強くなり、空間的な重なりはより顕著になってしまう。
また、被検体に照射される光は、適切な間隔を持って調整され照射される必要がある。しかしながら、特許文献1に開示されているビームスプリッタ装置では、高反射鏡の角度設定のみによって、分岐された各レーザ光線を異なる相対角度に設定する場合、集合点が光軸方向に移動してしまうという不都合がある。集合点を光軸方向に移動させることなくレーザ光線間の相対角度を異ならせるためには、高反射鏡の角度設定を変更するだけでは足りず、その位置も移動しなければならない。また、レーザ光線を複数に分岐する場合、分岐ごとに反射鏡の角度設定を細かく変更する必要がある。そのため、高反射鏡の設定作業が繁雑になり、装置構成も複雑になるという不都合がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、複数本の光によって被検体を照射する場合の被検体からの光応答が検出器上で空間的に重なり合っても、該光応答を時間軸上で分離して検出することが可能なビームスプリッタ装置および光源装置と、前述のビームスプリッタ装置を用いた高速なスキャニングを可能とする走査型観察装置を提供することを目的とする。さらに本発明は、1本のビームを、光路長の異なる複数本のビームに分岐しつつ、ビーム間の相対角度が異なっても、簡易な構成で、光軸方向の同一位置に集合させることができるビームスプリッタ装置および光源装置と、前述のビームスプリッタ装置を用いた高速なスキャニングを可能とする走査型観察装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、入力されるパルス光から被検体に照射される複数のパルス光を生成するビームスプリッタ装置であって、入力されたパルス光を2つの光路に分岐する1以上の分波部と、該分波部によって分岐された2つの光路を通過するパルス光に、該パルス光によって生じる被検体における反応を分離するに足る相対的な時間遅延を付与する1以上の遅延部と、該遅延部によって相対的な時間遅延を付与された複数のパルス光に相対的な角度を付与して同一箇所に集合させるビーム角度設定部とを備えるビームスプリッタ装置である。
本発明の第1の態様によれば、入力されたパルス光が分波部によって2つの光路に分岐される。各光路に分岐されたパルス光は、各光路を通過する間に、遅延部によって相対的な時間遅延を付与される。そして、相対的な時間遅延を付与された2つのパルス光は、ビーム角度設定部によって相対的な角度を付与されて同一箇所に集合されて被検体に照射される。
相対的な角度を以て同一箇所に集合されることで、その集合位置をその後段の光学系(例えは、対物光学系)の瞳位置またはその光学的に共役な位置に配置して全てのパルス光を通過させることができる。そして、その光学系の焦点位置には、空間的に間隔をあけて多点に集光させることができる。
この場合において、遅延部による相対的な時間遅延は、被検体における蛍光や散乱等の応答時間より長い。斯くして、各パルス光による被検体における反応が合成されてしまうことなく、時間軸上で分離して検出することが可能となる。
上記態様においては、前記分波部によって分岐された各光路に配置され、各光路において瞳をリレーするリレー光学系と、該リレー光学系によってリレーされた複数のパルス光を合波する1以上の合波部とを備え、前記ビーム角度設定部が、前記分波部によって分岐されたパルス光の一方に、もう一方のパルス光に対して相対的な角度を持つように角度を付与してもよい。
このようにすることで、入力されたパルス光が、分波部によって光路長の異なる2つの光路に分岐され、それぞれの光路に配置されたリレー光学系によってリレーされた後、合波部によって合波される。この際、分波部によって2つの光路に分岐されたパルス光の一方は、ビーム角度設定部によってもう一方のパルス光に対して相対的な角度を持つように角度が付与される。これにより、光路長が異なり、相対的な角度が付与された2つの光路のパルス光を一箇所に集合させることができる。
この場合において、分波部によって2つの光路に分岐されたパルス光は、それぞれの光路に配置されたリレー光学系によって瞳がリレーされるため、分岐された各パルス光を異なる相対角度に設定する場合にも、その集合点が光軸方向に移動してしまうことを防止することができる。すなわち、この態様によれば、各パルス光の相対角度が異なっても、リレー光学系という簡易な構成によって、光軸方向の同一の瞳位置に複数のパルス光を集合させることができる。
これにより、各パルス光の相対角度を変更しても、後段に配置される光学系に同一の入射条件で入射させることができる。例えば顕微鏡対物レンズの瞳位置に相対的な角度が付与された複数のパルス光を集合させることで、対物レンズの焦点面上の異なる位置にパルス光を照射することができる。そして、相対角度を異ならせることで、照射位置の間隔を異ならせることができ、その際に光量が変動してしまうことを防止することができる。
上記態様において、前記リレー光学系が、少なくとも一対のレンズを備え、前記ビーム角度設定部が、前記一対のレンズの間もしくは、複数対のレンズ間に配置されていることとしてもよい。
このようにすることで、ビーム角度設定部によって分岐されたパルス光に相対的な角度が付与された場合にも、一対のレンズによって瞳がリレーされるため、その集合点が光軸方向に移動してしまうことを防止することができる。また、このようなレンズを複数対備え、これら複数対のレンズによって2つの光路の瞳をリレーすることで、そのレンズ径を小さくすることができる。
上記態様において、前記ビーム角度設定部が、前記分波部によって分岐されたパルス光を反射する第1のミラーと、該第1のミラーによって反射されたパルス光を前記合波部に向けて反射する第2のミラーと、前記第1のミラーおよび前記第2のミラーを、これらミラー間における光軸方向に一体的に平行移動させる平行移動機構とを備えることとしてもよい。
平行移動機構によって、第1のミラーおよび第2のミラーを、これらミラー間における光軸方向に一体的に平行移動させることで、分波部によって分岐されたパルス光に相対的な角度を付与することができる。
上記態様において、前記ビーム角度設定部が、前記分波部によって分岐されたパルス光を前記合波部に向けて反射するミラーと、該ミラーをパルス光の光軸に直交する軸線回りに揺動させる揺動機構とを備えることとしてもよい。
揺動機構によって、ミラーをパルス光の光軸に直交する軸線回りに揺動させることで、分波部によって分岐されたパルス光に相対的な角度を付与することができる。
上記態様において、前記ビーム角度設定部が、前記分波部と前記合波部の少なくとも一方をパルス光の光軸に直交する軸線回りに揺動させる揺動機構とを備えることとしてもよい。
揺動機構によって、分波部と合波部の少なくとも一方をパルス光の光軸に直交する軸線回りに揺動させることで、分波部によって分岐されたパルス光に相対的な角度を付与することができる。
上記態様において、前記分波部、前記合波部、前記リレー光学系、および前記ビーム角度設定部から構成されるユニットを直列に複数備え、前記ビーム角度設定部が、前記分波部と前記合波部との間にそれぞれ配置されていることとしてもよい。
分波部、合波部、リレー光学系、およびビーム角度設定部からなるユニットを複数備えることで、入力されたパルス光を複数の光路に分岐し、分岐した各パルス光にビーム角度設定部によって相対的な角度を付与することができる。これにより、光路長が異なり、相対的な角度が付与された複数の光路のパルス光を一箇所に集合させることができる。
上記態様において、前記分波部によって分岐された2つの光路のパルス光を合波するとともに、合波したパルス光を光路長の異なる2つの光路に分岐する合分波部を少なくとも1つ備え、前記リレー光学系が、前記合分波部によって分岐されたそれぞれの光路に配置され、前記ビーム角度設定部が、前記合分波部によって分岐されたパルス光に相対的な角度を付与することとしてもよい。
このような合分波部を少なくとも1つ備えることで、入力されたパルス光を分波部および合分波部によって複数の光路に分岐し、分岐した各パルス光にビーム角度設定部によって相対的な角度を付与することができる。これにより、光路長の異なり、相対的な角度が付与された複数の光路のパルス光を一箇所に集合させることができる。
上記態様において、前記合波部の上流側のいずれかの光路に配置され、2つの光路の偏光状態を相互に直交させる偏光変調部を備え、前記合波部が、偏光ビームスプリッタであることとしてもよい。
偏光変調部により2つの光路の偏光状態を相互に直交させるとともに、合波部を偏光ビームスプリッタとすることで、分波部または合分波部により分岐された2つの光路のパルス光のうち、一方を透過させるとともに、他方を反射することができる。これにより、合波部によって2つの光路のパルス光を漏れなく合波して、これらパルス光の光量損失を抑制することができ、入力されたパルス光の利用効率を向上することができる。
また、本発明の第2の態様は、入力されるパルス光から被検体に照射される複数のパルス光を生成するビームスプリッタ装置であって、入力されたパルス光を2つの光路に分岐する1以上の分波部と、該分波部によって分岐された2つの光路を通過するパルス光に、該パルス光によって生じる被検体における反応を分離するに足る相対的な時間遅延を付与する1以上の遅延部と、該遅延部によって時間遅延を付与された2つのパルス光を合波する1以上の合波部と、前記分波部によって分岐された各光路に設けられ、前記合波部により合波されるパルス光を該合波部上において異なる位置に入射させ、最終の前記合波部後において、各前記パルス光の光束の主光線を互いに平行にする固定変位部と、最後の前記合波部後に配置された少なくとも1枚のレンズとを備えるビームスプリッタ装置である。
本態様によれば、入力されたパルス光が分波部によって2つの光路に分岐される。各光路に分岐されたパルス光は、各光路を通過する間に、遅延部によって相対的な時間遅延を付与される。そして、相対的な時間遅延を付与された2つのパルス光は、各光路に設けられた固定変位部によって該合波部上への入射位置を調整された後、合波部によって合波される。固定変位部により最終の合波部後において各パルス光の光束の主光線が互いに平行に調節されるので、その後段に配置されるレンズによって、正しく同一箇所に集合される。
この場合において、遅延部は、被検体における反応を分離するに足る相対的な時間遅延を2つのパルス光に与えるので、各パルス光による被検体における反応が合成されてしまうことなく、時間軸上で分離して検出することが可能となる。
上記態様においては、前記分波部によって分岐された各光路に配置され、各光路において瞳をリレーするリレー光学系を備えていてもよい。
このようにすることで、分波部によって分岐された各パルス光の光束径を、リレー光学系によって同一光束径とすることができる。これにより、生成された複数のパルス光を走査型観察装置に適用した場合に、分解能の変化を防止することができる。
また、上記態様においては、前記固定変位部が、少なくとも2枚のミラーと、該ミラーの内、少なくとも1枚のミラーを、該ミラーに入射するパルス光の光軸と平行な面内で該ミラー間の光路長を変化させるように平行移動させる平行移動機構とを備えていてもよい。
平行移動機構の作動により、ミラー間の光路長を変化させることができ、これによって、合波部により合波される2つのパルス光の合波部上における入射位置の間隔を変化させることができる。
また、上記態様においては、前記平行移動機構が、2枚のミラーを該ミラー間の光軸と平行な方向に移動可能に移動させてもよい。
このようにすることで、合波部により合波される2つのパルス光の合波部上における入射位置の間隔を変化させることができ、その場合においても、光路長の変化を防止することができる。光路長の変化を防止することで、光路長を新たに設定する必要がない。パルス光がレーザ光である場合に、伝播に従って、光束径に応じた所定の角度で発散するため、光路長が変化すると伝播後の光束径が変動することになるが、光路長を変化させないことで、光束径の変動を防止し、走査型観察装置に適用した場合における分解能の変化を防止することができる。
また、上記態様においては、前記固定変位部の後段に、少なくとも1つのレンズ群と、該レンズ群を、前記固定変位部による光軸の変位に同期させて、前記光軸の変位量と同一量だけ光軸に直交する方向に移動させるレンズ群移動機構とを備えていてもよい。
このようにすることで、固定変位部により光軸が変位されてもレンズ群移動機構によって光軸の変位量と同一量だけ光軸に直交する方向にレンズ群を移動させることができる。これにより、固定変位部によってパルス光の相対角度が変化しても、合波後のパルス光の主光線の互いに平行な状態を維持し、集合点の光軸方向へのズレを防止することができる。
また、前記固定変位部の後段と、前記最後の前記合波部後に配置された少なくとも1枚のレンズとの間に、図19のように少なくとも1対のレンズ(36bと106c、37bと107a)が各レンズの焦点位置が一致するように配置されていてもよい。(すなわち4f光学系となっている。)
このようにすることで、固定変位部により光軸が変位されても、後段の光学系が4f光学系となっているため、最後の合波部後のパルス光の主光線の互いに平行な状態を維持し、集合点の光軸方向へのズレを防止することができる。
また、本発明の第3の態様は、入力されるパルス光から被検体に照射される複数のパルス光を生成するビームスプリッタ装置であって、入力されたパルス光を2つに分岐する1以上の分波部と、該分波部によって分岐されたパルス光をそれぞれ伝播する光路長の異なる2以上の導光部材と、複数の前記導光部材の射出端から射出される複数のパルス光に相対的な角度を付与して同一箇所に集合させるビーム角度設定部とを備えるビームスプリッタ装置である。
上記態様によれば、入力されたパルス光が分波部によって2つに分岐され、分岐されたパルス光は、2以上の導光部材を伝播して、各導光部材の射出端から射出され、ビーム角度設定部によって、相対的な角度が付与されて同一箇所に集合させられる。2以上の導光部材はそれぞれ光路長が異なっているので、各射出端から射出されるパルス光には相対的な時間遅延が付与されている。これにより、導光部材の長さを調節するだけで、装置を大型化することなく各パルス光に十分な時間遅延を与えることができ、各パルス光による被検体における反応が合成されてしまうことなく、時間軸上で分離して検出することが可能となる。
この場合に、ビーム角度設定部としては、各導光部材の光軸が1点で交差するように射出端の方向を設定することにより構成してもよいし、各導光部材の光軸を平行となるように配置した場合には、これらの射出端から射出されたパルス光を同一箇所に集合するレンズにより構成してもよい。
また、本発明の第4の態様は、パルス光を射出するパルス光源と、該パルス光源から発せられたパルス光が入射される上記いずれかのビームスプリッタ装置とを備える光源装置である。
このような光源装置によれば、パルス光源から射出され、光路長が異なり、かつ、相対的な角度が付与された複数のパルス光の束を同一位置に集合させることができ、後段に配置される光学系の瞳位置に全て通過させることができる。
上記態様においては、前記ビームスプリッタ装置から射出された複数のパルス光を空間的に走査する走査部とを備えていてもよい。
このようにすることで、時間遅延の付与された複数のパルス光を、被検体上において多点のスポットを形成しつつ、該スポットを、走査部の作動により、被検体上において走査することができる。これにより、被検体のより広い範囲にパルス光を照射することができる。
また、本発明の第5の態様は、パルス光を射出するパルス光源と、該パルス光源から発せられたパルス光が入射される上記いずれかのビームスプリッタ装置と、該ビームスプリッタ装置から射出された複数のパルス光を、複数の前記導光部材の射出端を空間的に振動させることにより、空間的に走査する走査部とを備える光源装置である。
本発明の第6の態様は、上記いずれかのビームスプリッタ装置と、該ビームスプリッタ装置からの複数のパルス光を被検体上で走査する走査部と、該走査部により走査されたパルス光を前記被検体に照射する観察光学系と、該被検体からの信号光を検出する検出部とを備える走査型観察装置である。
上記様態において、検出部によって検出された信号光を、前記走査されたパルス光と同期させる処理部と、該処理部により同期された信号光を、被検体上の各点と対応付けて2次元情報もしくは3次元情報として復元する復元部と、2次元情報もしくは3次元情報を表示する表示部と、を備えることであることとしてもよい。
このような走査型観察装置によれば、ビームスプリッタ装置によって、光路長が異なり、相対的な角度が付与された複数のパルス光を一箇所に集合させ、被検体上の異なる位置に照射することができる。そして、走査部によって被検体上の照射位置を2次元的、もしくは3次元的に走査し、検出部によって被検体からの光を検出することによって、被検体の画像を生成することができる。
本発明によれば、ビーム間の相対角度が異なっても、簡易な構成で、光軸方向の同一位置に集合させることができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態のビームスプリッタ装置の概略構成図である。 図1のビームスプリッタ装置による時間多重を説明する図であり、(a)は反射光学系で生じる時間遅延、(b)はパルス光列を示している。 図1の変形例のビームスプリッタ装置の概略構成図である。 本発明の参考例として示すビームスプリッタ装置の概略構成図である。 図4のビームスプリッタ装置による時間多重を説明する図であり、(a)は反射光学系により生じる時間遅延、(b)は反射光学系により生じる時間遅延、(c)はパルス光列を示している。 本発明の第2の実施形態のビームスプリッタ装置の概略構成図である。 図6のビームスプリッタ装置によるパルス光の偏向方法を説明する図であり、(a)は無偏向時、(b)は偏向時を示している。 図6の変形例のビームスプリッタ装置の概略構成図である。 本発明の第3の実施形態のビームスプリッタ装置の概略構成図である。 本発明の第4の実施形態のビームスプリッタ装置の概略構成図である。 図10の変形例のビームスプリッタ装置の概略構成図である。 本発明の第5の実施形態のビームスプリッタ装置の概略構成図である。 本発明の第6の実施形態のビームスプリッタ装置の概略構成図である。 本発明の第7の実施形態の走査型顕微鏡の概略構成図である。 図14の走査型顕微鏡による時間多重を説明する図であり、(a)はパルス光のパルス列、(b)は検出される蛍光のパルス列を示している。 本発明の第8の実施形態に係るビームスプリッタ装置を示す概略構成図である。 本発明の第9の実施形態に係るビームスプリッタ装置を示す概略構成図である。 本発明の第10の実施形態に係るビームスプリッタ装置を示す概略構成図である。 本発明の第11の実施形態に係るビームスプリッタ装置を示す概略構成図である。 図19の領域AAを示す拡大図である。 図19の領域ABを示す拡大図である。 本発明の第12の実施形態に係るビームスプリッタ装置を示す概略構成図である。 図22のビームスプリッタ装置の光路長の経路を示す図であり、(a)は最短光路長の経路、(b)は2番目に短い光路長の経路、(c)は2番目に長い光路長の経路、(d)は最長光路長の経路をそれぞれ実線で示している。 図22のビームスプリッタ装置により生成される4つのパルス光の時間間隔を示す図である。 図24のパルス光の間隔と可干渉時間との関係を示す図である。 図22のビームスプリッタ装置の適用例の変形例を示す概略構成図である。 図23のビームスプリッタ装置を用いた蛍光観察装置の一例を示す全体構成図である。 図27の蛍光観察装置により被検体に照射するパルス光と被検体から発せられる蛍光との関係を示す図である。 本発明の第13の実施形態に係るビームスプリッタ装置を示す概略構成図である。 図29のビームスプリッタ装置の4本の光ファイバを束ねた光ファイバ束の横断面を示す図である。 図30の4本の光ファイバを束ねることに代えて、溶融させて一体化させたクラッド内に正方配列される4つのコアを有する光ファイバ束端部の形態の一例を示す横断面図である。 図31のコアの配列の変形例を示す横断面図である。 図29のビームスプリッタ装置を備える蛍光観察装置の一例を示す全体構成図である。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係るビームスプリッタ装置1について、図1から図3を参照して説明する。
本実施形態に係るビームスプリッタ装置1は、図1に示すように、反射光学系(ビーム角度設定部)12と、ビームスプリッタ(分波部)13と、ビームスプリッタ(合波部)14と、リレー光学系(瞳伝達光学系)16,17とを備えている。また、本実施形態のビームスプリッタ装置1と、パルス光源11とで光源装置101を構成している。
図1において、光軸IZ上と、ビームスプリッタ13およびビームスプリッタ14の反射面との交点をそれぞれ点A、点Cと呼ぶこととする。また、点Aと点Cとの中点を点D、反射光学系12とビームスプリッタ13からのパルス光の光軸との交点を点Bとする。ここで、三角形ABCは、点Bを頂点とする二等辺三角形であり、辺ABと辺BCは長さが等しいこととする。
上記の構成要素の機能について以下に説明する。
パルス光源11は、繰り返し周波数Rでパルス光を発振するようになっている。
ビームスプリッタ13は、パルス光を光路長の異なる2つの光路、すなわち、光路A−D−C(以下、「光路10」という。)と光路A−B−C(以下、「光路20」という。)に分波させる分波部である。
反射光学系12は、ビームスプリッタ13からのパルス光を全反射するミラーと、該ミラーをパルス光の光軸に直交する軸線回りに揺動させる揺動機構(図示略)とを備えている。
反射光学系12は、図示しない揺動機構によって、ミラーをパルス光の光軸に直交する軸線回りに揺動させることで、ビームスプリッタ13によって分岐されたパルス光の光軸の角度を変化させるようになっている。
これにより、反射光学系12は、ビームスプリッタ13によって分岐された光路20を通るパルス光に対して、反射面の傾斜によって偏向角度θを与える固定偏向部として機能する。また、反射光学系12は、光路10と光路20との間に光路長差Lが生じるように、光路20を通るパルス光を遅延させる遅延部としても機能する。
光路10および光路20には、各光路におけるパルス光の瞳をリレーするリレー光学系16,17がそれぞれ設けられている。
リレー光学系16は、一対のレンズ16a,16bから構成され、点A近傍の瞳が点C近傍にリレーされる。
リレー光学系17は、二対のレンズ17a,17b,17c,17dから構成されており、レンズ17bとレンズ17cとの間には、反射光学系12が配置されている。レンズ17a,17b,17c,17dはいずれも焦点距離が等しい。このため、レンズ17aとレンズ17bで点A近傍にある瞳を反射光学系12上近傍にリレーする。また、レンズ17cとレンズ17dで反射光学系12上近傍にリレーされた瞳を再び、点C近傍にリレーする。
ビームスプリッタ14は、光路10および光路20を通ってきたパルス光を合波する合波部である。
なお、本実施例形態では、分波部および合波部として、ビームスプリッタを用いたが、これに代えて、例えばハーフミラーやダイクロイックミラーを用いてもよい。また、これは他の実施形態においても同様である。
上記構成を有するビームスプリッタ装置1において、パルス光源11により発振されたパルス光が、時間多重および空間多重(空間偏向)される様子について説明する。
まず、時間多重について以下に説明する。
パルス光源11から発振されたパルス光が点Aから点Zに至るまでには、最短の光路長を有する光路10と、光路10よりも光路長差Lだけ長い光路長を有する光路20の2つの光路が存在する。ここで、光路10を通るパルス光をP0、光路20を通るパルス光をP1と表す。
光路20は、光路10に対して光路長差Lだけ長いので、光速をcとすると、光路20を通るパルス光P1は、光路10を通るパルス光P0よりもL/cだけ遅れてビームスプリッタ14上の点Cに到達する。つまり、光路10を通ってきたパルス光P0が点Zに到達した時刻をt0とすると、光路20を通ってきたパルス光P1が点Zに到達する時刻t1は、t1=t0+L/cとなる(図2(a)参照)。ここで、光路長差Lをパルス光源11の繰り返し周波数Rに対して、L=c/2Rを満足するように選ぶと、図2(b)に示すように、元のパルス光源11の繰り返し周波数Rに対して、2倍の繰り返し周波数2Rの時間多重されたパルス光列が生成される。
次に、上記のように時間多重されたパルス光を空間に偏向させる空間多重について説明する。
まず、空間多重をせずに、ビームスプリッタ14で合波されたとき、パルス光P0とパルス光P1との相対的な角度が0である場合を基準として説明する。
辺AB=辺BC=L/2、辺AC=d、辺AD=辺DC=d/2とすると、ビームスプリッタ13における入射角度φ1は、以下のように表される。
φ1=(π−cos−1(d/L))/2
このとき、反射光学系12における入射角度φ2は、以下のように表される。
φ2=π/2−cos−1(d/L)
このとき、パルス光P0とパルス光P1とは、時間的にはL/cだけずれているが、空間的にはずれていない。
次に、反射光学系12の反射面への入射角度をφ2からθ/2だけずらした入射角度φ2’に変換すると、光路20を通るパルス光P1は反射光学系12によってθだけ偏向することとなる。そして、レンズ17cと17dによって反射光学系12上の点B近傍にある瞳が点C上にリレーされるので、光路20を通るパルス光P1は、反射光学系12が偏向していない場合と比較して、偏向角θを保ったままでビームスプリッタ14上の点Cで反射して、点Z’に向けて伝播する。このとき、辺CZと辺CZ’の偏向角度の差がθとなる。つまり、偏向角度が0とθの空間多重が実現できることとなる。
また、光路10を通ってきたパルス光P0は、それぞれリレー光学系16によって瞳がリレーされる。
以上より、パルス光源11から発振されたパルス光は、偏向角度間隔θで空間多重され、かつ時間間隔L/cだけずれた時間多重が実現されることとなる。
上記の空間多重および時間多重が同時にビームスプリッタ装置1において起こるため、空間を複数の光束で照射して生じるパルス光が、検出側で空間的に重なりを生じたとしても、時間軸上で分離することが可能となる。
以上のように、本実施形態に係るビームスプリッタ装置1によれば、パルス光源11から発振されたパルス光が、ビームスプリッタ13によって光路長の異なる2つの光路10,20に分岐され、それぞれの光路に配置されたリレー光学系16,17によってリレーされた後、ビームスプリッタ14によって合波される。この際、ビームスプリッタ13によって2つの光路10,20に分岐されたパルス光P0,P1は、反射光学系12によって相対的な角度が付与される。これにより、光路長の異なり、相対的な角度が付与された2つの光路10,20のパルス光P0,P1を一箇所に集合させることができる。
この場合において、ビームスプリッタ13によって2つの光路10,20に分岐されたパルス光P0,P1は、それぞれの光路に配置されたリレー光学系16,17によって瞳がリレーされる。これにより、分岐されたパルス光P0,P1を異なる相対角度に設定する場合にも、その集合点が光軸方向に移動してしまうことを防止することができる。すなわち、本実施形態に係るビームスプリッタ装置1によれば、パルス光P0,P1の相対角度が異なっても、リレー光学系16,17という簡易な構成によって、光軸方向の同一の瞳位置にパルス光P0,P1を集合させることができる。
これにより、パルス光P0,P1の相対角度を変更しても、後段に配置される光学系に同一の入射条件で入射させることができる。例えば顕微鏡対物レンズの瞳位置に相対的な角度が付与されたパルス光P0,P1を集合させることで、対物レンズの焦点面上の異なる位置にパルス光P0,P1を照射することができる。そして、相対角度を異ならせることで、照射位置の間隔を異ならせることができ、その際に光量が変動してしまうことを防止することができる。
また、リレー光学系16,17が、それぞれ一対のレンズ16a,16bと二対のレンズ17a,17bと17c,17dを備え、反射光学系12が、二対のリレーレンズ17a,17bと、17c,17dの各対の間に配置されていることで、反射光学系12によって分岐されたパルス光P0,P1に相対的な角度が付与された場合にも、二対のレンズ17a,17bと17c,17dによって瞳がリレーされるため、その集合点が光軸方向に移動してしまうことを防止することができる。また、このようなレンズを複数対備え、これら複数対のレンズによって2つの光路10,20のパルス光P0,P1の瞳をリレーすることで、そのレンズ径を小さくすることができる。
また、ビームスプリッタ13、ビームスプリッタ14、リレー光学系16,17、および反射光学系12から構成されるユニットを直列に複数備え、反射光学系12を、ビームスプリッタ13とビームスプリッタ14との間にそれぞれ配置することとしてもよい。
このようにすることで、パルス光源11から発振されたパルス光を複数の光路に分岐し、分岐した各パルス光に反射光学系12によって相対的な角度を付与することができる。これにより、光路長が異なり、相対的な角度が付与された複数の光路のパルス光を一箇所に集合させることができる。
また、このようなビームスプリッタ装置1を備える光源装置101によれば、パルス光源11から発振され、光路長が異なり、かつ、相対的な角度が付与された複数のパルス光の束を、後段に配置される光学系の瞳位置に全て通過させることができる。
[変形例]
また、本実施形態の変形例として、リレー光学系17を一対のレンズ17a,17bで構成し、反射光学系12に代えて、ビームスプリッタ13とビームスプリッタ14の少なくとも一方によって、光路20を通るパルス光P1に対して偏向角度を与えることとしてもよい。ここでは、図3に示すように、ビームスプリッタ14によって、光路20を通るパルス光P1に対して偏向角度を与える場合について以下に説明する。
本変形例に係るビームスプリッタ装置1’において、ビームスプリッタ14は、光路10を通ってきたパルス光P0を透過させるとともに、光路20を通ってきたパルス光P1を反射するハーフミラーと、該ハーフミラーをパルス光の光軸に直交する軸線回りに揺動させる揺動機構(図示略)とを備えている。
ビームスプリッタ14は、図示しない揺動機構によって、ハーフミラーをパルス光P1の光軸に直交する軸線回りに揺動させることで、反射光学系12によって反射されたパルス光P1を偏向して反射するようになっている。
本変形例において、パルス光源11から点Aに入射する平行光束は、ビームスプリッタ13によって光路10を通る光束と、光路20を通る光束に分岐される。光路10を通る光束は、リレー光学系16によって平行光束に変換されるが、この際に偏向角度は与えられない。これに対し、光路20を通る光束は、点Bに配置される反射光学系12で反射され、リレー光学系17によって平行光束に変換される。
ビームスプリッタ14は、光路20を通ってきた光束と、点Cにて光路10を通った光束とを合波させる。このとき、光路20を通ってきた光束が、光路10を通った光束に対して有限の角度を有するように、ビームスプリッタ14には点Cを中心として偏向角度が与えられている。リレー光学系16,17はそれぞれ点A近傍にある瞳を点Cに伝播することになるので、点C近傍にて2つの光束を空間的に重ねることが可能となる。
なお、本変形例において、ビームスプリッタ14によって偏向角度を与える例を説明したが、これに代えて、ビームスプリッタ13、または、ビームスプリッタ13とビームスプリッタ14の両方によってパルス光P1に偏向角度を与えることとしてもよい。
また、本実施形態では、パルス光源を用いた。しかしながら、光源はパルス光を放出する光源ならばどのようなものでもよく、例えば、これに代えてLEDなどの光源やレーザ光を放出するレーザ光源を用いてもよい。
[参考例]
次に、本発明の参考例として、ビームスプリッタ装置2について、図4および図5を参照して説明する。本参考例の説明において、第1の実施形態に係るビームスプリッタ装置1と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
本参考例に係るビームスプリッタ装置2が第1の実施形態に係るビームスプリッタ装置1と異なる点は、ビームスプリッタ23とビームスプリッタ25との間に、2つの光路のパルス光を合波するともに、合成したパルス光を光路長の異なる2つの光路に分岐するビームスプリッタ24を設けた点である。
図4に示すように、本参考例に係るビームスプリッタ装置2は、反射光学系21,22と、ビームスプリッタ(分波部)23と、ビームスプリッタ(合分波部)24と、ビームスプリッタ(合波部)25とを備えている。また、本参考例のビームスプリッタ装置2と、パルス光源(レーザ光源)11とで光源装置102を構成している。
パルス光源11から発振させたパルス光の光軸IZと、ビームスプリッタ23、ビームスプリッタ24、ビームスプリッタ25との交点をそれぞれ点A、点C、点Fと呼ぶ。
ビームスプリッタ23とビームスプリッタ24との間において、ビームスプリッタ23によって分岐された2つ光路のうち、短い方の光路中点を点D、長い方の光路中点を点Bと呼ぶ。また、ビームスプリッタ24とビームスプリッタ25との間において、ビームスプリッタ24によって分岐された2つ光路のうち、短い方の光路中点を点G、長い方の光路中点を点Eと呼ぶ。
上記の構成要素の機能について説明する。
パルス光源11は、繰り返し周波数Rでパルス光を発振するようになっている。
ビームスプリッタ23は、パルス光を光路長の異なる2つの光路、すなわち、光路A−D−C(以下、「光路10」という。)と光路A−B−C(以下、「光路20」という。)に分波させる分波部である。
反射光学系21は、2つのミラー21a,21bからなり、ビームスプリッタ23で分波された2つの光路10,20を通るパルス光に対して、相対的な角度(偏向角)2θを与える。また、反射光学系21は、2つのミラー21a,21bを動作させ、光路10と光路20との間で光路長差Lが生じるように光路20を通るパルス光を遅延させるようになっている。
ビームスプリッタ24は、ビームスプリッタ23によって分岐された2つの光路10,20のパルス光を合波するとともに、合成したパルス光を光路長の異なる2つの光路、すなわち光路C−G−F(以下、「光路30」という。)と光路C−E−F(以下、「光路40」という。)とに分岐するようになっている。
反射光学系22は、反射光学系21と同様に、2つのミラー22a,22bからなり、ビームスプリッタ24で分波することで生成される2つの光路30,40を通るパルス光に対して、相対的な角度(偏向角)θを与える。また、反射光学系22は、2つのミラー22a,22bを動作させ、光路30と光路40との間で光路長差2Lが生じるように光路40を通るパルス光を遅延させるようになっている。
ビームスプリッタ25は、4つの光路10,20,30,40を通ってきたパルス光を合波するようになっている。
上記構成を有するビームスプリッタ装置2において、パルス光源11から発振されたパルス光が、時間多重および空間多重(空間偏向)される様子について説明する。
まず、時間多重について以下に説明する。
パルス光源11は、繰り返し周波数R(Hz)でパルス光が発振される。ある時刻に発振されたパルス光P0は、点Aに配置されるビームスプリッタ23によって2つのパルス光P0,P1に分岐され、パルス光P0は光路10、パルス光P1は光路20を通る。図4に示すように、光路20は光路10に対して光路長がLだけ長いため、パルス光P0,P1は点Cに異なる時間で到達する。その様子を図5(a)から図5(c)に示す。
図5(a)は反射光学系21により生じる時間遅延、図5(b)は反射光学系22により生じる時間遅延、図5(c)はパルス光列を示している。
図5(a)から図5(c)において、パルス光P0が点Cに到達した時間を到達時間t0として示している。光路10と光路20の光路長差がLなので、光速をcとすると、時刻t0からL/c遅れた時刻t1に、パルス光P1が点Cに到達することとなる。
パルス光P0,P1は、いずれも点Cに置かれたビームスプリッタ24によって合波されるが、ビームスプリッタ24は、パルス光P0,P1の分波も同時に行う。このため、光路30と光路40の2つの光路に、パルス光P0,P1がそれぞれ伝播していく。図4に示すように、光路40は光路30に対して光路長が2Lだけ長いため、パルス光P0,P1は光路40を通ってきた場合と光路30を通ってきた場合とで、2L/cの時間差をもって点Fに到達する。ここで、光路40を通るパルス光P0,P1を、それぞれパルス光P2,P3と改めて呼ぶこととする。
結局、点Aから点Zに至るには4つの光路が存在し、パルス光P0〜P3は、以下に示すいずれかの光路を通って点Z近傍に到達する。
光路10(P0):A−D−C−G−F−Z(最短の光路長)
光路20(P1):A−B−C−G−F−Z
光路30(P2):A−D−C−E−F−Z
光路40(P3):A−B−C−E−F−Z
点Fには合波部であるビームスプリッタ25が配置されているので、4つのパルス光P0〜P3は点Zの方向に光軸を向けて合波される。従って、点Z近傍に到達する時刻は、図5(b)に示すように、時間軸上で等間隔のパルス光の時間多重が実現される。ここで、光路長差Lをパルス光源11の繰り返し周波数Rに対して、L=c/4Rを満足するように選ぶと、図5(c)に示すように、繰り返し周波数4Rの時間多重されたパルス光列が生成される。
次に、上記のように時間多重されたパルス光を空間に偏向させる空間多重について説明する。
本参考例の場合、ビームスプリッタ23、24、25の反射面および反射光学系21の2つのミラー21a,21bは、光軸IZに対して45度の角度をなすように配置されている。反射光学系21のミラー21a,21bの中心をそれぞれ点L、点Mとすると、四角形ALMCは長方形となる。従って、光路20を通ってきたパルス光P1がビームスプリッタ24によってパルス光P0と合波したとき、完全に同軸となる状態を基準とすると、パルス光P0とパルス光P1とのなす偏向角度は0である。これに対し、反射光学系21の少なくとも一方のミラーを図4に示すように、回転角θだけ基準の場合と比較して回転させると、パルス光P1は2θの偏向角度をもって点Cに到達する。図4では、21bのみを回転した場合を図示している。
従って、ビームスプリッタ24においてパルス光P0,P1が合波すると、光路30,光路40に入射した直後に2つのパルス光は2θの偏向角度をなすこととなる。同様に、反射光学系22の少なくとも一方のミラーを回転角θ/2だけ回転させると、パルス光P0、P1に対してθの偏向角度を持つパルス光P2,P3となってビームスプリッタ25によって合波される。図4では、22bのみを回転した場合を図示している。
パルス光P2は、パルス光P0が点Cで分波されて、反射光学系22で偏向角度θに偏向される。一方、パルス光P3は、パルス光P1が反射光学系22で偏向角度θを与えられることにより生成するが、既に反射光学系21にて偏向角度2θを与えられているので、合計3θの偏向角度を有することとなる。結局、図4に示すように、光軸IZに対して、パルス光P0、P1、P2、P3は、偏向角度0、2θ、θ、3θの方向に伝播していき、空間多重が実現できることになる。
本参考例においては、遅延量(光路長差)Lの際に偏向角2θ、遅延量2Lの際に偏向角θとしているので、パルス光P0,P1,P2,P3の遅延量が0,L,2L,3Lのとき、それぞれの偏向角度が0,2θ,θ,3θとなっている。
上記の空間多重および時間多重が同時にビームスプリッタ装置2上で起こるため、パルス光源11から出射されたパルス光は、時間間隔L/cを有する時間多重と、偏向角度間隔θの空間多重を有することとなる。
以上のように、本参考例に係るビームスプリッタ装置2によれば、パルス光の分波および合波を行うビームスプリッタ24を備えることで、入力されたパルス光をビームスプリッタ23およびビームスプリッタ24によって複数の光路に分岐し、分岐した各パルス光に反射光学系21,22によって相対的な角度を付与することができる。これにより、光路長の異なり、相対的な角度が付与された複数の光路のパルス光を生成させることができる。
また、本参考例においては、1つのパルス光を4つに多重化できるため、単位時間当たりの信号取得が多くなり、例えば顕微鏡に適用した場合に画像生成処理を高速化することができる。
なお、本参考例において、パルス光の分波および合波を行うビームスプリッタ24を1つ備える例を説明したが、2つ以上備えることとしてもよい。このようにすることで、パルス光源11からのパルス光の分割数を増加させ、画像生成処理の更なる高速化を図ることができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係るビームスプリッタ装置3について図6から図8を参照して説明する。本実施形態の説明において、前述の実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
本実施形態に係るビームスプリッタ装置3が参考例に係るビームスプリッタ装置2と異なる点は、瞳位置を伝達させるための手段としてのリレー光学系(瞳伝達光学系)36,37,38,39を備えている点である。
図6に示すように、本実施形態に係るビームスプリッタ装置3は、反射光学系31,32と、ビームスプリッタ(分波部)33と、ビームスプリッタ(合分波部)34と、ビームスプリッタ(合波部)35と、瞳位置を伝達させるための手段としてのリレー光学系36,37,38,39とを備えている。また、本実施形態のビームスプリッタ装置3と、パルス光源11とで光源装置103を構成している。
リレー光学系36,37,38,39は、それぞれ一対のレンズを有しており、分岐された各光路に1つずつ配置されている。リレー光学系36,37,38,39は、各光路におけるパルス光の瞳をリレーするようになっている。
具体的には、例えばリレー光学系36は、一対のレンズ36a,36bから構成されており、ビームスプリッタ33によって分岐された光路20を通るパルス光の瞳をリレーするようになっている。同様に、リレー光学系37、38、39についても、一対のレンズ37a,37b、レンズ38a,38b、レンズ39a,39bをそれぞれ有しており、ビームスプリッタ33またはビームスプリッタ34によって分岐された光路を通るパルス光の瞳を、それぞれリレーするようになっている。
反射光学系31は、ビームスプリッタ33によって分岐されたパルス光を反射するミラー(第1のミラー)31aと、ミラー31aによって反射されたパルス光をビームスプリッタ34に向けて反射するミラー(第2のミラー)31bと、これらミラー31a,31bを、これらミラー間における光軸方向に一体的に平行移動させるステージ(平行移動機構)31cとを備えている。
反射光学系31は、ステージ31cによって、ミラー31a,31bをこれらミラー間における光軸方向に一体的に平行移動させることで、ビームスプリッタ33によって分岐されたパルス光に光路長差を与えるとともに、偏向角度を付与するようになっている。
同様に、反射光学系32は、ビームスプリッタ34によって分岐されたパルス光を反射するミラー(第1のミラー)32aと、ミラー32aによって反射されたパルス光をビームスプリッタ35に向けて反射するミラー(第2のミラー)32bと、これらミラー32a,32bを、これらミラー間における光軸方向に一体的に平行移動させるステージ(平行移動機構)32cとを備えている。
反射光学系32は、ステージ32cによって、ミラー32a,32bをこれらミラー間における光軸方向に一体的に平行移動させることで、ビームスプリッタ34によって分岐されたパルス光に光路長差を与えるとともに、偏向角度を付与するようになっている。
上記構成を有するビームスプリッタ装置3において、パルス光源11から発振されたパルス光が、時間多重および空間多重(空間偏向)される様子について説明する。
時間多重については、前述の参考例と同様の調整方法で実現可能なため、ここでは説明を省略し、空間多重について以下に説明する。
リレー光学系36,37,38,39は、それぞれ焦点距離が等しい2つのレンズからなるレンズペアで構成されており、ビームスプリッタ33の点A近傍にある瞳を、ビームスプリッタ34上の点C近傍に結像させる。また、ビームスプリッタ34上の点C近傍にある瞳を、ビームスプリッタ35上の点F近傍に結像させる。ここで、光路A−D−C(以下、「光路10」という。)とC−G−F(以下、「光路30」という。)の光路長を等しいとしてL1とすると、リレー光学系38,39で使用しているレンズペアのレンズの焦点距離f1は、f1=L1/4になるように選ばれている。
図7(a)は、パルス光が無偏向時の配置を表している。
図7(a)を用いて光路A−B−C(以下、「光路20」という。)の遅延量Lとリレー光学系36のレンズの焦点距離f1との関係を説明する。リレー光学系36の有する2つのレンズ36a、36bの主光線の入射点をS、T、反射光学系31の有する2つのミラー31a、31bのそれぞれの主光線の反射点をL、Mとする。これら4つの点を結んだ四角形ALMCは、無偏向の時は全ての角度が90°の長方形となっている。このとき辺LMは辺ACと長さが等しいので、与えられた遅延量Lは、辺ALと辺MCの和に等しく2ALとなる。つまり、レンズの焦点距離f1をf1=(L1+L)/4として、与えている2つの光路がAS=SL+LB=BM+MT=TC=f1を満足するようにミラーおよびレンズが配置されている。
ビームスプリッタ33において反射したパルス光は、順にレンズ36a、ミラー31a、ミラー31b、レンズ36bを経由して、ビームスプリッタ34にてリレー光学系38を通ってきたパルス光と合波される。
図7(b)はパルス光が偏向する時の配置を示している。
反射光学系31において、ミラー31a、ミラー31bが光軸AZに対して45度の角度を取るように対向しており、それが光軸AZと平行な方向に移動可能なステージ31c上に配置されている。図7(b)に示すように、ステージ31cを矢印の方向に移動させると、ミラー31a、31bの主光線の反射点が作る線分L’M’は無偏向時の線分LMに対してレンズ側に移動すると同時に矢印の方向へ移動する。この結果、ミラー31bの点M’で反射するパルス光の主光線は、無偏向の時よりも左側にずれることとなり、レンズ36bを透過後にはレンズの光軸MCに対して偏向した平行光となる。ステージ31cの移動量をΔL1とすると、光軸の移動量はステージの移動量の2倍(すなわち2ΔL1)となるため、この偏向角度θはtanθ=2ΔL1/f1という関係式を満足する。
光路40においても同様に、遅延量2Lとリレー光学系37のレンズの焦点距離f2との関係が成立する。すなわち、リレー光学系37で用いているレンズの焦点距離f2は、f2=(L1+2L)/4であり、ステージ32cの移動量ΔL2はtan2θ=2ΔL2/f2を満足するように設定される。
以上より、光路20での偏向角度はθ、光路40の偏向角度は2θとなるように調整される。
上記の空間多重および時間多重が同時にビームスプリッタ装置3上で起こるため、パルス光源11から出射されたパルス光は、時間間隔L/cを有する時間多重と、偏向角度間隔θの空間多重を有することとなる。
本実施形態に係るビームスプリッタ装置3は、参考例に係るビームスプリッタ装置2と比較すると、リレー光学系を用いている点が異なっている。本実施形態のように、リレー光学系を用いた場合、瞳位置を伝達させる作用により、4つの偏向角度をもつパルス光を分波部ないし合波部近傍で空間的に重ねることが可能となる。その結果、分波および合波に使用する光学素子のサイズを小さくすることができる。
また、ミラーのみを使った光路が作る図形は、長方形からずれた台形形状となる。偏向角度を変えると台形形状も変化し、その光路長はそれぞれ異なる。この結果、パルス光P0,P1が合波されたときの時間差は、偏向角度によって異なってしまうため、空間多重の間隔を変更する際に時間多重の間隔も一緒に変更されてしまう。これに対し、本実施形態では瞳伝播部のレンズにより瞳結像を行っているので、瞳と瞳像は光学的に共役となり、光路20は偏向角度を変化させても変化しない。従って、パルス光P0,P1,P2,P3が作るパルス列の時間間隔を固定のまま、偏向角度のみを変調させることで、空間多重の間隔のみを変更することが可能になる。
なお、本実施形態では4つのリレー光学系を用いたが1つでもよい。その場合は、リレー光学系37の位置に配置することが最も効果的である。その理由について以下に説明する。通常パルス光は、厳密に平行光として伝播することはなく、若干の発散角度を持って伝播する。従って、本実施形態のように光路長が異なる経路を通ってきた光を合波すると、最短のものと最長のものの発散によるビーム径サイズが大きくばらつくこととなる。これを防ぐためには、光路が一番長いところにリレー光学系を配置して、発散による広がりを補正すればよい。従って、リレー光学系37の位置に配置することが最も効果的である。更に、ビーム径を厳密にそろえるためには全ての光路においてリレー光学系を配置することが望ましい。
[変形例]
また、図8に第2の実施形態の変形例に係るビームスプリッタ装置3’を示す。
第2の実施形態に係るビームスプリッタ装置3と比較して、ビームスプリッタ35の代わりに偏光ビームスプリッタ35’を用いており、偏光変調部としてλ/2板131と、可変偏向部として可動ミラー132とが加えられている。また、偏光ビームスプリッタ35’の直後に瞳伝達部であるリレー光学系133が加えられている。
時間多重化と空間多重化の方法は第2の実施形態と同様である。第2の実施形態においては、ビームスプリッタ35上の点Fで合波するパルス光は、点Z側に向かう以外にも光軸AZと直交する方向に伝播するものも存在している(不図示)。つまり、目的の射出方向に飛ばないパルス光が存在する。本変形例では偏光を調整することでパルス光の損失を極力減少させることが可能である。
パルス光源11’は、P偏光のパルス光を発振する。その後、偏光ビームスプリッタ35’直前までは第2の実施形態と同様にP偏光のパルス光が通過する。ここで光路40を通るパルス光はλ/2板131により、P偏光をS偏光に変調する。この結果、パルス光P0、P1はP偏光、P2、P3はS偏光となっている。そのため、偏光ビームスプリッタ35’において、S偏光のパルス光はすべて反射され、P偏光のパルス光はすべて透過することができ、全てのパルス光がZ方向に導光される。
また、偏光ビームスプリッタ35’で合波されたパルス光はリレー光学系133によって可動ミラー132の反射面にリレーする。可動ミラー132は、図面に垂直な回転軸を有しており、図面内で該可動ミラーにより角度0からθの連続的な偏向を行うと、図面内で0から4θの角度範囲を走査できる。
以上のように、本変形例に係るビームスプリッタ装置3’によれば、λ/2板131により光路30,40の偏光状態を相互に直交させるとともに、合波部を偏光ビームスプリッタ35’とすることで、偏光ビームスプリッタ35’によって2つの光路30,40を通ってきたパルス光を漏れなく合波して、これらパルス光の光量損失を抑制することができ、入力されたパルス光の利用効率を向上することができる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態に係るビームスプリッタ装置4について、図9を参照して説明する。本実施形態の説明において、前述の各実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
前述の各実施形態では、矩形の光路と直線的な光路が組み合わさった複数の光路をパルス光は通っていた。これに対し、本実施形態ではパルス光の光路にマイケルソン干渉型の光路を用いている。
図9に示すように、本実施形態に係るビームスプリッタ装置4は、1枚のミラーからなる反射光学系(ビーム角度設定部)41,42と、ビームスプリッタ(合分波部)43,44と、リレー光学系(瞳伝達光学系)45,46,47,48と、固定ミラー49、50とを備えている。また、本実施形態のビームスプリッタ装置4と、パルス光源11とで光源装置104を構成している。
図9において、以下に示す4つの光路が存在する。
光路10:A−C−A−B−D−B−Z
光路20:A−E−A−B−D−B−Z
光路30:A−C−A−B−F−B−Z
光路40:A−E−A−B−F−B−Z
光路A−C−Aに対して光路A−E−AはLだけ長い光路長を有し、同様に光路B−D−Bに対して光路B−F−Bは2Lだけ長い光路長を有している。従って、点Zに至るまでに光路10〜40を通ってきたパルス光において、前述の各実施形態と同様にL/cの時間差を持った時間多重が発生する。また、リレー光学系45、46、47、48は、それぞれ点Aと点C、点Aと点E、点Bと点D、点Bと点Fを光学的に共役な関係になるように機能し、瞳の伝播を行っている。
本実施形態では、反射光学系41,42が固定偏向部として働き、傾き角度を反射光学系41でθ/2、反射光学系42でθと変えることによりそれぞれの反射光学系がパルス光にθ、2θの偏向角度を与えることができる。これにより点Eに至る4つのパルス光は、0、θ、2θ、3θの偏向角度で空間多重化される。
本実施形態に係るビームスプリッタ装置4によれば、4つの光路のいずれにおいても光学素子が直線的に配置されているため、光学調整が行いやすい。
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態に係るビームスプリッタ装置5について、図10を参照して説明する。本実施形態の説明において、前述の各実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
本実施形態に係るビームスプリッタ装置5は、図10に示すように、2枚のミラーからなる反射光学系(ビーム角度設定部)51,52と、ビームスプリッタ(合分波部)53と、リレー光学系(瞳伝達光学系)54,55,56,57,153と、ステージ51c,52cと、固定ミラーペア58、59と、可動ミラー151,152とを備えている。また、本実施形態のビームスプリッタ装置5と、パルス光源11とで光源装置105を構成している。
以下に、前述の第3の実施形態と異なる点について主に説明する。
本実施形態に係るビームスプリッタ装置5は、分波と合波を行う手段の全てに、同一のビームスプリッタ53を用いている。また、合波したパルス光の導光方向にそれぞれ配置された可動ミラー151、152を使用することで、2次元的な走査が実現できる。
以上のような構成とすることで、1つのビームスプリッタ53のみで全ての分波、合波を行うため、部品点数を減らすことができる。
[変形例]
また、第2の実施形態の変形例と同様に、偏光を調整することでパルス光の損失を極力減少させるようにしてもよい。この場合、図11に示すビームスプリッタ装置5’のように、偏光ビームスプリッタ154,155を配置する。また、分波後に偏光が90°回るようにλ/2板156,157,158,159をそれぞれの4つの光路に配置し、更に、偏光を45度回転させるλ/2板160を偏光ビームスプリッタ154,155の間の光路に配置すればよい。
[第5の実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態に係るビームスプリッタ装置6について、図12を参照して説明する。本実施形態の説明において、前述の各実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
本実施形態に係るビームスプリッタ装置6は、反射光学系61,62と、ビームスプリッタ63,64,65と、リレー光学系66〜69,161とを備えている。
反射光学系61は、ビームスプリッタ63で生じる光路A−B−C−Dに配置された反射光学系(ミラー)61a〜61fを示し、反射光学系62は、ビームスプリッタ64で生じる光路D−E−Fに配置された反射光学系(ミラー)62a,62bを示している。
リレー光学系68は、1回目の分岐で生じる光路A−G−Dにて点A近傍にある瞳をリレーする。リレー光学系66,161は、光路A−B−C−D間を点A近傍にある瞳をリレーする。
同じくリレー光学系69,67は、それぞれ光路D−H−Fと光路D−E−F間において、点D近傍にある瞳をリレーする。
本実施形態では、2つの遅延経路のうち長い経路A−B−C−Dに2組のリレー光学系66,161を有している。この理由について以下に説明する。偏向角をθ、リレー光学系の焦点距離をfとすると、偏向角が与えられた平行光束を効率よく伝播させるため必要なリレー光学系の開口の半径は、ftanθとビームの半径の和よりも大きくしなければならない。つまり、前述の各実施形態のように遅延経路間を1組のリレー光学系で瞳を伝播する場合に、焦点距離が長くなると、リレー光学系の開口も必然的に大きいものが要求される。このため大きい開口をもつ光学系を用意しなければならない。
本実施形態では、焦点距離が非常に長いリレー光学系66と短いリレー光学系161で点A近傍の瞳をリレーするが、反射光学系61d,61eを該反射光学系間の光軸方向に移動して配置させることによって偏向角を発生させる。リレー光学系161は焦点距離を短く選んでいるため、リレー光学系66,161の開口サイズを大きくすることを制限することが可能となる。
[第6の実施形態]
次に、本発明の第6の実施形態に係るビームスプリッタ装置7について、図13を参照して説明する。本実施形態の説明において、前述の各実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
本実施形態に係るビームスプリッタ装置7は、反射光学系71,72と、ビームスプリッタ73,74と、反射素子で構成されているリレー光学系75,76で構成されている。ここで示したリレー光学系75,76は、2枚の平面でない反射面で構成された2つの反射光学系75aで構成されており、各光路におけるパルス光の瞳をリレーするようになっている。
反射光学系71は、ステージ71cによって、ミラー71a,71bをこれらミラー間における光軸方向に一体的に平行移動させることで、ビームスプリッタ73によって分岐されたパルス光に光路長差を与えるとともに、偏向角度を付与するようになっている。
反射光学系72は、ステージ72cによって、ミラー72a,72bをこれらミラー間における光軸方向に一体的に平行移動させることで、ビームスプリッタ73によって分岐されたパルス光に光路長差を与えるとともに、偏向角度を付与するようになっている。
ここで示すようにリレー光学系75,76は透過型(屈折型)でなく、反射型でもよい。また、点Aから点Bまでの経路をリレーする構成として、正のパワーを持つ光学系を2つ備えたものを示してきたが、もちろん正負の組み合わせであってもよい。
[第7の実施形態]
本発明の第7の実施形態として、前述のビームスプリッタ装置を走査型顕微鏡に適用した例を図14および図15を参照して説明する。
図14に示すように、本実施形態に係る走査型顕微鏡8は、第2の実施形態と同様の構成のビームスプリッタ装置3と、パルス光源11と、可動ミラー81,82と、リレーレンズ83と、ダイクロイックミラー84と、対物レンズ85と、検出器86とを備えている。また、走査型顕微鏡8は更に、図示はしないが、パルス光源11と検出器86の検出のタイミングを計って同期している処理部と、復元部と、表示部とを備える。
ビームスプリッタ装置3と、パルス光源11と、可動ミラー81,82とで、ビームスプリッタ装置3からの複数のパルス光を被検体上で走査する走査光学系(走査部)87を構成している。
また、リレーレンズ83と、ダイクロイックミラー84と、対物レンズ85とで、走査光学系87により走査されたパルス光を被検体に照射する一方、被検体からの光を集光する観察光学系88を構成している。
検出器86は、観察光学系88により集光された光を検出する検出部である。
第2の実施形態において説明されるように、ビームスプリッタ装置3では、反射光学系31、32により、それぞれのパルス光に対し、それぞれ偏向角度0、θ、2θ、3θが与えられる。このように、ビーム角度設定部によってパルス光ごとにそれぞれの偏向角度が与えられ、パルス光は合波することでパルス光列となる(空間多重)。
1つのパルス光を空間に多重化された複数(4つ)のパルス光に変換すると、被検体の複数点にパルス光を照射することができるため、1つのパルス光で被検体を走査するのと比較して走査速度の4倍の高速化が実現されている。
また、パルス光源11から繰り返し周波数RHzで発生するパルス光が分波部により分岐される過程で、それぞれのパルス光は光路長の異なる光路を通過する。これにより、それぞれのパルス光は時間的に等間隔なパルス光列となる(時間多重)。例えば、ビームスプリッタ装置3の場合、分岐ごとに光路長を異ならせることで、図15(a)に示すように、パルス光列全体としては周波数4Rのパルス光列となる。
このパルス光列が被検体の各点に照射されると、多光子励起効果によってパルス光毎に蛍光が発生する。この蛍光は、パルス光列のそれぞれのパルス光が照射された直後に対応して発生しているため、図15(b)に示すように周波数4Rの周期を持つ蛍光の信号光となる。
この周波数4Rの蛍光の信号光(1次元時間情報)は、被検体からの蛍光の信号光として観察光学系88により集光され、検出器86により検出される。そして検出された蛍光の信号光は、処理部(図示略)によりパルス光列と同期させられ、復元部(図示略)により被検体の各点ごとの蛍光の信号として対応付けられ、2次元情報に復元される。そしてこの2次元情報を表示部(図示略)に表示することで被検体のイメージングが可能となる。本実施形態では、2次元的な走査により得られた信号光を復元したため2次元情報となっているが、3次元的な走査を行うことで3次元情報を得ることもできる。
しかしながら、被検体が散乱体であって、その内部を観察したい場合には、照射された各点から発生する信号光は広く拡散し、検出器86上で大きな光分布となってしまう。そのため、時間多重を行わない場合、各点ごとの信号光が混在してしまうため、分解能低下の原因となってしまう。
しかし、本実施形態に係る走査型顕微鏡8によれば、図15(b)に示すように、ビームスプリッタ装置3においてパルス光ごとに光路長を異ならせている(時間多重)ため、各点から発生した蛍光の信号光は照射されたパルス光と対応する異なる周波数を持って検出器に到達する。
各点からの蛍光の信号光はパルス光と対応しているため、処理部によって同期させることで、時間領域で容易に分離することができ、各点に照射されたパルス光と蛍光の信号光の対応関係が明確になる。これは、蛍光の信号光が被検体のどの点に照射されたパルス光に由来するものかが分かるため、復元部によって蛍光の信号光を2次元情報として復元できる。
本実施形態に係る走査型顕微鏡8によれば、信号の周波数を増やして、各点での信号が被検体の散乱の影響を受けても、同期させることでパルス光と蛍光の信号光間の対応関係が容易に把握できるため、高速且つ高い分解能でイメージングが可能となる。
このように、本実施形態に係る走査型顕微鏡8によれば、ビームスプリッタ装置3によって、光路長が異なり、相対的な角度が付与された複数のパルス光を一箇所に集合させることで時間多重と、空間多重が同時に実現されている。この走査型顕微鏡8では、空間多重により、被検体上の異なる位置に並列したパルス光を照射することができる。また、並列したパルス光を照射しても、時間多重により、被検体から戻ってきた蛍光の信号光を、並列したパルス光に同期させて分離することができる。このため、複数のパルス光を一度に照射することによる分解能の低下が発生しないため、高速なスキャンが可能となる。
なお、本実施形態において、第2の実施形態に係るビームスプリッタ装置3を走査型顕微鏡に適用した例を代表として説明したが、他の実施形態に係るビームスプリッタ装置を適用しても同様の効果が得られる。
[第8の実施形態]
次に、本発明の第8の実施形態に係るビームスプリッタ装置200について、図面を参照して説明する。
本実施形態の説明において、上述した第2の実施形態に係るビームスプリッタ装置3と構成を共通とする箇所には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係るビームスプリッタ装置200は、上述した第2の実施形態に係るビームスプリッタ装置3と比較して、パルス光源11からのパルス光の入射方向およびビームスプリッタ33,34の設置角度を異ならせたものである。その他は第2の実施形態に係るビームスプリッタ装置3と同様である。
すなわち、本実施形態に係るビームスプリッタ装置200は、図16に示されるように、パルス光源11から射出され、ビームスプリッタ33に入射されるパルス光Bの伝播方向を、ビームスプリッタ33,34の中心間を結ぶ直線の延長線(図中、一点鎖線で表示。)に対して一方向(図では反時計回り。)に角度2θだけ偏向させている。また、本実施形態においては、ビームスプリッタ33の設置角度を上記と同一方向に角度θ/2だけ回転させ、ビームスプリッタ34の設置角度を上記と逆方向(時計回り)に角度θだけ回転させている。
これにより、ビームスプリッタ33の反射面へのパルス光Bの入射角度は、第2の実施形態に係るビームスプリッタ装置3の場合と比較して反時計回りに角度1.5θだけ増大していることになる。したがって、ビームスプリッタ33により反射されるパルス光B12の伝播方向は、第2の実施形態におけるパルス光の伝播方向(図中、一点鎖線で表示。)に対して時計回りに角度θだけ傾斜することになる。
一方、ビームスプリッタ33を透過するパルス光B11の伝播方向は、ビームスプリッタ33の設置角度に関わらず、入射パルス光Bの延長線上に配される。光路10に入射したパルス光B11は、一対のレンズ38a,38bからなるリレー光学系38によって、その傾斜方向が反転させられて、時計回りに角度2θだけ傾斜してビームスプリッタ34に入射させられる。
光路20に入射したパルス光B12は、一対のレンズ36a,36bからなるリレー光学系36および一対のミラー31a,31bを含む反射光学系31を介して、その傾斜方向が反転させられる。これにより、パルス光B12は、ビームスプリッタ34に入射される際には、第2の実施形態におけるパルス光の伝播方向(図中、一点鎖線で表示。)に対して反時計回りに角度θだけ傾斜した角度で入射する。
ビームスプリッタ34においては、パルス光B11,B12がそれぞれ2つに分岐される。ビームスプリッタ34に対して角度2θをなして入射するパルス光B11は、角度θだけ時計回りに傾斜しているビームスプリッタ34の反射面に対して、第2の実施形態に係るビームスプリッタ装置3の場合と比較して時計回りに角度θだけ大きな入射角度で入射することになる。したがって、ビームスプリッタ34により反射され光路40に入射するパルス光B112の伝播方向は、第2の実施形態におけるパルス光の伝播方向に一致している。
また、ビームスプリッタ34に角度θをなして入射するパルス光B12は、角度θだけ時計回りに傾斜しているビームスプリッタ34の反射面に対して、第2の実施形態に係るビームスプリッタ装置3の場合と比較して時計回りに角度2θだけ大きな入射角度で入射することになる。したがって、ビームスプリッタ34により反射されて光路30に入射されるパルス光B122の伝播方向は、第2の実施形態におけるパルス光の伝播方向(図中、一点鎖線で表示。)に対して時計回りに角度3θだけ傾斜することになる。
一方、ビームスプリッタ34を透過するパルス光B111,B121の伝播方向は、ビームスプリッタ34の設置角度に関わらず、入射パルス光B11,B12の延長線上に配される。
光路40において、パルス光B121は一対のレンズ37a,37bからなるリレー光学系37および一対のミラー32a,32bからなる反射光学系32を介して、その傾斜方向が反転させられる。パルス光B112については、傾斜していないので、リレー光学系37および反射光学系32によっても傾斜角度に変化はない。
また、光路30に入射したパルス光B111,B122については、一対のレンズ39a,39bからなるリレー光学系39を介して傾斜方向が反転させられる。
すなわち、ビームスプリッタ35には、反射面に対して45°傾斜した入射軸線に対して角度0°および角度θ時計回りに傾斜したパルス光B112,B121が入射し、反射面に対して45°傾斜した出射軸線に対して、角度0°および角度θ反時計回りに傾斜した方向に射出される。また、ビームスプリッタ35においては、ビームスプリッタ34,35間を結ぶ直線に対して反時計回りに角度2θおよび角度3θ傾斜したパルス光B111,B122が、傾斜角度を変更することなくそのまま透過させられる。
その結果、ビームスプリッタ35からは、2つの光路(遅延光路)20,40によって相互に異なる時間遅延を付与されて、等角度間隔θをあけた4本のパルス光B112,B121,B111,B122が射出されることになる。
この場合において、本実施形態に係るビームスプリッタ装置によれば、リレー光学系36,37および反射光学系31,32が設けられた遅延光路20,40をそれぞれ通過するパルス光B12,B121,B112はその伝播方向の傾斜角度を角度θ以下に抑えられるので、レンズ36a,36b,37a,37bとしては開口サイズの小さいものを採用することができ、装置の大型化を防止することができるという利点がある。
[第9の実施形態]
次に、本発明の第9の実施形態に係るビームスプリッタ装置201について、図面を参照して説明する。
本実施形態の説明において、上述した第2の実施形態に係るビームスプリッタ装置3と構成を共通とする箇所には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係るビームスプリッタ装置201は、上述した第2の実施形態に係るビームスプリッタ装置3と比較して、ビームスプリッタ34,35の設置角度を異ならせたものである。その他は第2の実施形態に係るビームスプリッタ装置3と同様である。
すなわち、本実施形態に係るビームスプリッタ装置201は、図17に示されるように、ビームスプリッタ34,35の設置角度を、第2の実施形態によるビームスプリッタ装置3のビームスプリッタ34,35に対して一方向(図では反時計回り。)にそれぞれ角度θ/2だけ傾斜させている。
これにより、ビームスプリッタ34に入射するまでの各光路を通過するパルス光B11,B12については、第2の実施形態に係るビームスプリッタ装置3と同様に傾斜角度0°の光軸に沿って伝播する。
一方、ビームスプリッタ34に入射するパルス光B11は、そのまま傾斜角度0°で透過するパルス光B111と、その方向に直交する方向に対して反時計回りに角度θだけ傾斜するパルス光B112とに分岐される。また、ビームスプリッタ34に入射するパルス光B12は、そのまま傾斜角度0°で透過するパルス光B121と、その方向に直交する方向に対して反時計回りに角度θだけ傾斜するパルス光B122とに分岐される。
角度θだけ反時計回りに傾斜したパルス光B112は、一対のレンズ37a,37bからなるリレー光学系37および一対のミラー32a,32bからなる反射光学系32を介してその傾斜方向を時計回りに反転させられてビームスプリッタ35に入射される。また、パルス光B122は、一対のレンズ39a,39bからなるリレー光学系39を介してその傾斜方向を時計回りに反転させられてビームスプリッタ35に入射される。
ビームスプリッタ35は反時計回りに角度θ/2だけ傾斜させられているので、該ビームスプリッタ35の反射面によって反射されるパルス光B112,B121は、それぞれ、反時計回りに角度2θおよび角度θだけ傾斜した方向にビームスプリッタ35から射出させられる。一方、パルス光B111,B122については、ビームスプリッタ35をそのまま透過して、傾斜角度0°および時計回りに角度θだけ傾斜した方向に射出させられる。
その結果、ビームスプリッタ35からは、2つの遅延光路20,40によって相互に異なる時間遅延を付与されて、等角度間隔θをあけた4本のパルス光B112,B121,B111,B122が射出されることになる。
この場合において、本実施形態に係るビームスプリッタ装置によれば、遅延光路に限られず、全ての光路をそれぞれ通過するパルス光B11,B12,B111,B112,B121,B122はその伝播方向の傾斜角度がθに抑えられるので、レンズ36a,36b,37a,37b,38a,38b,39a,39bとしては開口サイズの小さいものを採用することができ、装置の大型化を防止することができるという利点がある。
[第10の実施形態]
次に、本発明の第10の実施形態に係るビームスプリッタ装置202について、図面を参照して説明する。
本実施形態の説明において、上述した第2の実施形態に係るビームスプリッタ装置3と構成を共通とする箇所には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係るビームスプリッタ装置202は、上述した第2の実施形態に係るビームスプリッタ装置3と比較して、パルス光源11からのパルス光Bの入射方向およびビームスプリッタ33,34の設置角度を異ならせたものである。その他は第2の実施形態に係るビームスプリッタ装置3と同様である。
すなわち、本実施形態に係るビームスプリッタ装置202は、図18に示されるように、パルス光源11からビームスプリッタ33に入射させるパルス光Bの入射方向を、ビームスプリッタ33,34を結ぶ直線に直交する方向に設定している。
また、ビームスプリッタ33の設置角度を、第2の実施形態によるビームスプリッタ装置3のビームスプリッタ33に対して一方向(図では反時計回り。)に角度θ/2だけ傾斜させている。さらに、ビームスプリッタ34の設置角度は、第2の実施形態によるビームスプリッタ装置3のビームスプリッタ34に対して該ビームスプリッタ33の回転と反対方向に(図では時計回り。)に角度θだけ傾斜させている。
これにより、ビームスプリッタ33を透過して遅延光路20に入射するパルス光B12については、第2の実施形態に係るビームスプリッタ装置3と同様に傾斜角度0°の光軸に沿って伝播する。
一方、ビームスプリッタ33において反射されるパルス光B11については、ビームスプリッタ33,34を結ぶ直線に対して反時計回りに角度θだけ傾斜する。
パルス光B11は、一対のレンズ38a,38bからなるリレー光学系38を介してその傾斜方向を反転させられた後にビームスプリッタ34に入射させられる。ビームスプリッタ34に入射するパルス光B11は、そのままの傾斜角度θで透過するパルス光B111と、その方向に直交する方向に対して時計回りに角度θだけ傾斜するパルス光B112とに分岐される。
また、ビームスプリッタ34に入射するパルス光B12は、そのままの傾斜角度0°で透過するパルス光B121と、その方向に直交する方向に対して時計回りに角度2θだけ傾斜するパルス光B122とに分岐される。
角度θだけ時計回りに傾斜したパルス光B112は、一対のレンズ37a,37bからなるリレー光学系37および一対のミラー32a,32bからなる反射光学系32を介してその傾斜方向を反時計回りに反転させられてビームスプリッタ35に入射される。また、パルス光B111,B122は、一対のレンズ39a,39bからなるリレー光学系39を介してその傾斜方向を反時計回りに反転させられてビームスプリッタ35に入射される。
ビームスプリッタ35の反射面によって反射されるパルス光B112,B121は、時計回りに角度θおよび時計回りに角度0°だけ傾斜した方向にビームスプリッタ35から射出させられる。一方、パルス光B111,B122については、ビームスプリッタ35をそのまま透過して、反時計回りに傾斜角度θおよび傾斜角度2θだけ傾斜した方向に射出させられる。
その結果、ビームスプリッタ35からは、2つの遅延光路20,40によって相互に異なる時間遅延を付与されて、等角度間隔θをあけた4本のパルス光B112,B121,B111,B122が射出されることになる。
この場合において、本実施形態に係るビームスプリッタ装置202によれば、リレー光学系36,37および反射光学系31,32が設けられた遅延光路20,40をそれぞれ通過するパルス光B12,B121,B112はその伝播方向の傾斜角度を角度θ以下に抑えられるので、レンズ36a,36b,37a,37bとしては開口サイズの小さいものを採用することができ、装置の大型化を防止することができるという利点がある。
また、本実施形態の最後の分波手段は偏光ビームスプリッタでもよい。
[第11の実施形態]
本発明の第11の実施形態に係るビームスプリッタ装置203について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態の説明において、上述した第2の実施形態に係るビームスプリッタ装置3と構成を共通とする箇所には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係るビームスプリッタ装置203は、上述した第2の実施形態に係るビームスプリッタ装置3と比較して、ビームスプリッタ34,35に対する各遅延光路20,40からのパルス光の入射位置をずらしている点、およびリレー光学系106,107において第2の実施形態に係るビームスプリッタ装置3と相違している。
本実施形態に係るビームスプリッタ装置203は、図19に示されるように、ビームスプリッタ33により分岐された光路10,20を伝播するパルス光B11,B12の内、光路40に入射するパルス光B112,B121について瞳をリレーするレンズ106a,106b,106cからなるリレー光学系106と、ビームスプリッタ35の前後において光路40からのパルス光B112,B121について瞳をリレーするレンズ107a,107bからなるリレー光学系107とを備えている。
また、レンズ106a,107bは、ビームスプリッタ34,35を透過する透過するパルス光B111,B122について瞳をリレーするリレー光学系を構成している。
すなわち、平行光としてビームスプリッタ33に入射するパルス光Bは、ビームスプリッタ33によって2つの平行光からなるパルス光B11,B12に分岐される。
平行光からなるパルス光B11は、レンズ106aにより集光され、その一部がビームスプリッタ34によって反射されて、パルス光B112として遅延光路40に入射する。遅延光路40においては、パルス光B112が、レンズ106bによって平行光からなるパルス光B112となる。
そして、リレー光学系37および反射光学系32を通過して平行光となり、その後、レンズ107aにより集光され、ビームスプリッタ35により反射され、レンズ107bにより再度平行光となって射出される。
ビームスプリッタ34,35を透過したパルス光B111はレンズ107bによって再度平行光となって射出される。
一方、平行光からなるパルス光B12は、遅延光路20に入射し、リレー光学系36および反射光学系31を通過して平行光となり、レンズ106cにより集光されてビームスプリッタ34に入射する。ビームスプリッタ34においては、パルス光B12は、パルス光B121,B122に分岐され、ビームスプリッタ34を透過するパルス光B121は、パルス光B111と同様に瞳をリレーされつつ、平行光となってレンズ107bから射出される。
また、ビームスプリッタ34において反射されるパルス光B122は、パルス光B111と同様に瞳をリレーされつつ、平行光となってレンズ107bから射出される。
この場合に、本実施形態においては、図20に示されるように、反射光学系31およびリレー光学系36の位置を調節することにより、ビームスプリッタ34に入射するパルス光B11,B12の光軸が、ビームスプリッタ34の反射面上においてが一致しないようにずらされている。また、反射光学系32およびリレー光学系37の位置を調節することにより、ビームスプリッタ35に入射するパルス光B111,B112,B121,B122の光軸が、反射面上において等間隔をあけて配置されるようにずらされている。図20は図19における領域AAの拡大図である。
そして、ビームスプリッタ35によって合波されるパルス光B111,B112,B121,B122の光束の主光線は相互に平行となるように設定されている。さらに、ビームスプリッタ35により合波されたパルス光B111,B112,B121,B122は、図21に示されるように、ビームスプリッタ35後に同一平面において集光するように設定されている。これにより、パルス光B111,B112,B121,B122に対して、レンズ107bはテレセントリック光学系となり、パルス光B111,B112,B121,B122はレンズ107bによって、角度を異ならせて、レンズ107bの後側焦点位置において同一位置に集合される。図21は図19における領域ABの拡大図である。
すなわち、レンズ107bの後側焦点位置からは、2つの遅延光路20,40によって相互に異なる時間遅延を付与されて、角度を異ならせた4本のパルス光B111,B112,B121,B122が射出されることになる。
これにより、その後の対物レンズによって、パルス光B111,B112,B121,B122が被検体上の間隔をあけた異なる点に集光されてそれぞれ蛍光を発生させるが、各B111,B112,B121,B122には相互に異なる時間遅延が付与されているので、発生する蛍光が混合されてしまうことが防止され、空間分解能の高い観察を行うことができるという利点がある。
本実施形態においては、遅延光路20に設けられたミラー31a,31bの少なくとも一方および遅延光路40に設けられたミラー32a,32bの少なくとも一方、例えば、ミラー31b,32bを他方のミラー31a,32aに対して、ミラー31a,31bまたはミラー32a,32b間の光軸に平行な面内で平行移動させることで、光路長を調節しかつ、レンズ107bに入射するパルス光B111,B112,B121,B122の光軸間隔を調節することにしてもよい。
また、反射光学系31,32をそれぞれ、ミラー31a,31b;32a,32b間の光軸に沿う方向に平行移動させることにしてもよい。このようにすることで、光路長を変化させることなく、レンズ107bに入射するパルス光B111,B112,B121,B122の光軸間隔を調節することができる。したがって、光路長を新たに調整する必要がないという利点がある。
また、反射光学系31,32のミラー31b,32bを変位させて光軸を変位させたときは、レンズ36bと106c、及び37bと107aをその光軸変位量と同じだけ光軸に直交する方向に移動させることが好ましい。このようにすることで、ビームスプリッタ35による合波後の各パルス光B111,B112,B121,B122の主光線を平行な状態に維持することができ、集合点を光軸方向にずらさずに済むという利点がある。
また、本実施形態においては、複数のリレー光学系36,37,106,107によって瞳をリレーすることにより各パルス光B111,B112,B121,B122の光束径を同一の光束径にすることができる。光束径を変化させないので走査型観察装置に適用した場合に、分解能を変化させずに済むという利点がある。また、各光路10,20,30,40に配置されるレンズ36a,36b,37a,37b,106a,106b,106c,107aを同一焦点距離に設定することにしてもよい。
また、ビームスプリッタ33,34,35としては、偏光ビームスプリッタを採用してもよい。これにより、パルス光を無駄なく使用することができる。
また、本実施形態においては、各光路10,20,30,40を伝播してきたパルス光B111,B112,B121,B122の光軸が、合波されることにより相互に等間隔に配置されるように設定しているので、走査型観察装置に適用したときに、被検体上におけるパルス光B111,B112,B121,B122の走査ピッチを均一にして、分解能にムラのない画像を取得することができる。
また、走査型観察装置に適用する際には、パルス光B111,B112,B121,B122の集合位置またはそれと光学的に共役な位置が、スキャナの揺動軸上に配置されていることが好ましい。このようにすることで、スキャナを揺動させてパルス光を走査しても、スキャナへのパルス光の入射位置が変化しないので瞳が崩れず、走査領域を漏れなく走査することができるという利点がある。
また、スキャナがラスタスキャン方式のものである場合には、低速側のスキャナの揺動軸上にパルス光の集合位置またはそれと光学的に共役な位置が配置されていることが好ましい。複数のパルス光に分割して走査領域を分割するので、高速側のスキャナの走査周波数を増大させることなく短時間で走査することができるという利点がある。
[第12の実施形態]
次に、本発明の第12の実施形態に係るビームスプリッタ装置204について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係るビームスプリッタ装置204は、図22に示されるように、光源から入射されたパルス光Cを導光する光ファイバ110と、光ファイバ110内を伝播されてきたパルス光Cを光ファイバ111,112を伝播するパルス光C11,C12に分岐するファイバカプラ113と、光ファイバ111内を伝播されてきたパルス光C11を光ファイバ114,115に分岐するファイバカプラ116と、光ファイバ112内を伝播されてきたパルス光C12を光ファイバ117,118に分岐するファイバカプラ119とを備えている。4本の光ファイバ114,115,117,118の先端から射出される4本のパルス光C111,C112,C113,C114は、光ファイバ114,115,117,118の先端角度を調節すること(ビーム角度設定部)により相対的な角度を付与されて同一位置に集合されるようになっている。
3つのファイバカプラ113,116,119によってそれぞれ分岐された後の一方の光ファイバ111,114,117は、他方の光ファイバ112,115,118に対して長い長さを有しており、各光ファイバ114,115,117,118の先端から射出される4つのパルス光C111,C112,C113,C114が射出されるまでに伝播する光路長を異ならせるようになっている。図22において符号120は、光ファイバ114,115,117,118によって同一位置に集合させられたパルス光C111,C112,C113,C114を集光して、被検体上に光ファイバ114,115,117,118の射出端の像を形成する集光レンズであり、符号121は、パルス光C111,C112,C113,C114を被検体上で走査させるスキャナである。
図23の(a)は、光ファイバ110から2つのファイバカプラ113,119を介して光ファイバ118の射出口に至る最も短い光路長を有する経路を示している。図23の(b)は、光ファイバ110から2つのファイバカプラ113,119を介して光ファイバ117の射出端に至る2番目に短い光路長を有する経路を示している。図23の(c)は、光ファイバ110から2つのファイバカプラ113,116を介して光ファイバ115の射出端に至る2番目に長い光路長を有する経路を示している。図23の(d)は、光ファイバ110から2つのファイバカプラ113,116を介して光ファイバ114の射出端に至る最も長い光路長を有する経路を示している。
例えば、光ファイバ111,112の長さの差を2La、光ファイバ114,115;117,118の差をそれぞれLaとなるように設定すると、最も短い経路を基準とした経路の長さの差は、La,2La,3Laとなる。その結果、光ファイバ110にパルス光Cを入射させると、図24に示されるように、時間間隔nLa/cのパルス光列が生成されるようになっている。ここで、nは光ファイバ110,111,112,114,115,117,118のコアの屈折率、cは光速とし、パルス光C111,C112,C113,C114のパルス幅を空間に換算した長さが十分に小さいと仮定している。
そして、このように構成された本実施形態に係るビームスプリッタ装置204によれば、パルス光Cとして時間的コヒーレンスが短い光を入射すると、図25に示されるように、時間間隔nLa/cで射出される4つのパルス光C111,C112,C113,C114は互いに干渉しないので、照明の干渉による劣化を防ぐことができるという利点がある。
また、このようにして、4つに分岐されたパルス光C111,C112,C113,C114は、図22に示されるように、集光レンズ120によって集光され、スキャナ121によって被検体上において走査される。集光レンズ120は、光ファイバ114,115,117,118の射出端の像をスキャナ121を介して被検体上に形成するようになっている。スキャナ121は図22に示されるように、紙面に直交する軸線回りに揺動させられるミラーであり、その揺動によってパルス光C111,C112,C113,C114を紙面に沿う方向に走査させることができる。
このようにすることで空間多重せずに単一のパルス光によって走査する場合と比較して、同じ領域にパルス光を照射する時間を1/4に短縮することができる。さらに、各パルス光C111,C112,C113,C114相互間に遅延時間を付与して時間的にも多重化させているので、干渉の影響なく観察像を得ることができるという利点がある。
なお、本実施形態においては、以下の変形例を採用することができる。
すなわち、単一の集光レンズ120によって4つのパルス光C111,C112,C113,C114を集光していたことに代えて、図26に示されるように2つの正レンズ122,123を採用してもよい。この場合には、光ファイバ114,115,117,118の射出端を正レンズ122の前側焦点面近傍に配置し、スキャナ121を正レンズ122の後側焦点面近傍に配置し、さらに、スキャナ121を正レンズ123の前側焦点面に配置する。これにより、物体側にも像側にもテレセントリックな配置とすることができ、被検体が光軸上で前後しても倍率が大きく変化しないような観察が可能となる。
また、上記実施形態においては、1つのパルス光Cを4つのパルス光C111,C112,C113,C114に分岐する場合について説明したが、これに代えて、他の任意の数のパルス光に分岐することにしてもよい。
また、上記実施形態においては、スキャナ121として、単一のガルバノミラーのような一次元的に走査するものを示したが、これに代えて、もう1つのスキャナを加えることにより2次元的に走査してもよい。
例えば、図27に示される蛍光観察装置205に適用する場合について説明する。この蛍光観察装置205は、本実施形態に係るビームスプリッタ装置204と、該ビームスプリッタ装置204に入射するパルス光Cを発生するパルス光源124と、ビームスプリッタ装置204から射出されたパルス光C111,C112,C113,C114を集光する集光レンズ122と、相互に交差する軸線回りに揺動可能な2枚のガルバノミラーを備えるスキャナ125と、スキャナ125により走査されたパルス光C111,C112,C113,C114を被検体に集光する対物レンズ126と、被検体において発生し、対物レンズ126によって集光された蛍光(戻り光)Cをパルス光C111,C112,C113,C114の光路から分岐するダイクロイックミラー127と、該ダイクロイックミラー127によって分岐された蛍光Cを検出する光検出器128とを備えている。
この蛍光観察装置205によれば、パルス光源124から射出され、ビームスプリッタ装置204によって4つに分岐された後、スキャナ125によって2次元的に走査されたパルス光C111,C112,C113,C114を、対物レンズ126によって被検体上に集光することにより、被検体において蛍光Cを発生させることができる。そして、被検体において発生し、対物レンズ126によって集光された蛍光Cをダイクロイックミラー127によってパルス光C111,C112,C113,C114から分岐して光検出器128により検出する。この場合、スキャナ125による走査位置と、光検出器128により検出された蛍光C強度とを対応づけて記憶しておくことにより、2次元的な蛍光画像を取得して被検体の蛍光観察を行うことができる。
ビームスプリッタ装置204によってパルス光C111,C112,C113,C114を空間的に多重化させると同時に時間的にも多重化しているので、得られる蛍光Cは、図28に示されるように、相互に干渉しないパルス列となり、十分な応答速度を有する光電子増倍管等の光検出器128を用いれば、わざわざ2次元の撮像素子を用いなくても4つの蛍光Cのパルス列を時間的に分離して検出することができる。
被検体を4つのパルス光C111,C112,C113,C114により照射するので、通常の1点照射1点検出の走査と比較して4倍の高速化を実現することができる。つまり、1点照射1点検出の走査と比較してスキャナ125の走査速度を4倍低速にしても同じフレームレートでの画像取得が可能となる。
具体的には、パルス光源124のパルス発振の繰り返し周波数Rと、光ファイバ114,115,117,118の長さによるパルス間隔nLa/cとが、1/R=4nLa/cを満たすように設定することにより、図28に示されるように、パルス光源124から発振するパルス光Cが4つに多重化されて等間隔になり、そのパルス光C111,C112,C113,C114の列によって発生する蛍光Cのパルス列も同じ繰り返し周期で得られることになる。
[第13の実施形態]
次に、本発明の第13の実施形態に係るビームスプリッタ装置206について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係るビームスプリッタ装置206は、図29に示されるように、第12の実施形態に係るビームスプリッタ装置204における4本の光ファイバ114,115,117,118の射出端を束ね、かつ、その束ねられた光ファイバ束129をその半径方向に変位させるスキャナ130を設けたものである。
スキャナ130は、光ファイバ束129をその半径方向に1次元的にあるいは2次元的に共振させることにより、各光ファイバ114,115,117,118の射出端から射出されるパルス光C111,C112,C113,C114を、その瞳位置に配置される集光レンズ120によって集光し、射出端と光学的に共役な位置に配置される被検体上において走査させることができるようになっている。なお、図29及び図33では、パルス光C111のみを図示しているが、実際には、C112,C113,C114も該C111の近傍を走査している。
第12の実施形態のように、ミラー121を揺動させてパルス光C111,C112,C113,C114を走査させる場合とは異なり、そのサイズを縮小することができ、かつ、調整を簡易にすることができる。
なお、本実施形態においては、図30に示されるように、4本の光ファイバ114,115,117,118の射出端を全ての光ファイバ114,115,117,118が近接するように束ねてもよいし、これに代えて、4本の光ファイバ114,115,117,118のクラッドどうしを融着させてコア114a,115a,117a,118aどうしが隣接するように配置してもよい。この場合に、コア114a,115a,117a,118aの配列は、図31に示されるように矩形状に配列してもよいし、図32に示されるように一列に配列してもよい。
このように構成された本実施形態に係るビームスプリッタ装置206は、図33に示される蛍光観察装置207に備えられている。このビームスプリッタ装置206は、光ファイバ110の一端に接続されたパルス光源124からのパルス光Cを4つのパルス光C111,C112,C113,C114に分割して射出端から射出させ、対物レンズ120によって集光することにより、光ファイバ114,115,117,118の射出端と光学的に共役な位置に配置されている被検体上において光ファイバ114,115,117,118の射出端の像を結像させて4点のパルス光C111,C112,C113,C114を照射することができる。
図33においては、対物レンズ120の周囲に端部を配置した光ファイバ131,132が設けられている。被検体におけるパルス光C111,C112,C113,C114の照射位置において発生した蛍光Cは、光ファイバ131,132の端部に入射して、光ファイバ131,132内を導光され、光ファイバ131,132の他端に接続されている光検出器133によって検出されるようになっている。
なお、図33においては2本の光ファイバ131,132によって蛍光Cを導光することとしたが、これに代えて、対物レンズ120の周囲に間隔を空けて3本以上の光ファイバの端部を配列することにしてもよい。これにより、SN比の高い蛍光画像を取得することが可能となる。
本発明は上述した実施形態に記載されるレーザ走査型蛍光顕微鏡に限定されず、他の光ビーム走査型観察装置、例えばレーザ走査型内視鏡に適用してよく、これにより細胞や組織などの生体の観察をリアルタイムに実施できる。
本発明によれば、複数のビームが被検体の狭い領域に照射されて、そこに照射点が高密度に分布したとしても、各々の検出シグナルが互いに干渉せずに、高速な光走査を実行できる。従って、本発明は、通常の走査装置や操作方法の場合は検知のために検出器に対して長い露光時間が必要となるような、被検体から発せられる微弱光信号を検知する場合において、特に有利である。例えば、時間多重により走査速度を4倍高速化すると、時間多重を行わない場合と比較して露光時間を4倍長くできる。また、本発明によれば、CCDやCMOSのような複数の画素を有する撮像デバイスではなく、フォトダイオード(PD)や光電子倍増管(PMT)等の1つの検出器で信号を検出可能である。更に、本発明によれば、時間多重を行うことにより、所望の信号強度を得るために、時間多重しない場合と比較して、パルス光の強度を小さくすることができるので、本発明の装置は、生体組織や神経細胞のような壊れやすい対象を撮像または観察するための顕微鏡や内視鏡に好適に利用できる。
1,2,3,3’,4,5,5’,6,7,200,201,202,203,204,206 ビームスプリッタ装置
8 走査型顕微鏡
10,20,30,40 光路
11,124 パルス光源
12,21,22,31,32,41,42,51,52,61,62,71,72 反射光学系(ビーム角度設定部)
13,23,33,63 ビームスプリッタ(分波部)
14,25,35,65,74 ビームスプリッタ(合波部)
16,17,36,37,38,39,45,46,47,48,54,55,56,57,66,67,68,69,106,107,153,161 リレー光学系(瞳伝達光学系)
24,34,43,44,53,64,73,154,155 ビームスプリッタ(合分波部)
31a,32a ミラー(第1のミラー)
31b,32b ミラー(第2のミラー)
31c,32c,51c,52c ステージ(平行移動機構)
35’ 偏光ビームスプリッタ
49,50 固定ミラー
83 リレーレンズ
84,127 ダイクロイックミラー
85,126 対物レンズ
86 検出器(検出部)
87 走査光学系(走査部)
88 観察光学系
101,102,103,103’,104,105,105’ 光源装置
205,207 蛍光観察装置(走査型顕微鏡)
110,111,112,114,115,117,118 光ファイバ
113,116,119 ファイバカプラ
120 集光レンズ
121,125,130 スキャナ
122,123 正レンズ
128 光検出器
129 光ファイバ束

Claims (23)

  1. 入力されるパルス光から被検体に照射される複数のパルス光を生成するビームスプリッタ装置であって、
    入力されたパルス光を2つの光路に分岐する1以上の分波部と、
    該分波部によって分岐された2つの光路を通過するパルス光に、該パルス光によって生じる被検体における反応を分離するに足る相対的な時間遅延を付与する1以上の遅延部と、
    該遅延部によって相対的な時間遅延を付与された複数のパルス光に相対的な角度を付与して同一箇所に集合させるビーム角度設定部とを備えるビームスプリッタ装置。
  2. 前記分波部によって分岐された各光路に配置され、各光路において瞳をリレーするリレー光学系と、
    該リレー光学系によってリレーされた複数のパルス光を合波する1以上の合波部とを備え、
    前記ビーム角度設定部が、前記分波部によって分岐されたパルス光の一方に、もう一方のパルス光に対して相対的な角度を持つように角度を付与する請求項1に記載のビームスプリッタ装置。
  3. 前記リレー光学系が少なくとも一対のレンズを備え、
    前記ビーム角度設定部が、一対の前記レンズの間に配置されている請求項2に記載のビームスプリッタ装置。
  4. 前記ビーム角度設定部が、前記分波部によって分岐されたパルス光を反射する第1のミラーと、該第1のミラーによって反射されたパルス光を前記合波部に向けて反射する第2のミラーと、前記第1のミラーおよび前記第2のミラーをこれらミラー間における光軸に沿う方向に一体的に平行移動させる平行移動機構とを備える請求項2に記載のビームスプリッタ装置。
  5. 前記ビーム角度設定部が、前記分波部によって分岐された前記パルス光を前記合波部に向けて反射するミラーと、該ミラーを前記パルス光の光軸に直交する軸線回りに揺動させる揺動機構とを備える請求項2に記載のビームスプリッタ装置。
  6. 前記ビーム角度設定部が、前記分波部および前記合波部の少なくとも一方を前記パルス光の光軸に直交する軸線回りに揺動させる揺動機構を備える請求項2に記載のビームスプリッタ装置。
  7. 前記分波部、前記合波部、前記リレー光学系および前記ビーム角度設定部から構成されるユニットを直列に複数備え、
    前記ビーム角度設定部が、前記分波部と前記合波部との間にそれぞれ配置されている請求項2に記載のビームスプリッタ装置。
  8. 前記分波部によって分岐された2つの光路のパルス光を合波するとともに、合波した2つの前記パルス光を光路長の異なる2つの光路に分岐する合分波部を少なくとも1つ備え、
    前記リレー光学系が、前記分合波部によって分岐されたそれぞれの光路に配置され、
    前記ビーム角度設定部が、前記合分波部によって分岐されたパルス光に相対的な角度を付与する請求項2に記載のビームスプリッタ装置。
  9. 前記合波部の上流側のいずれかの光路に配置され、複数の光路の偏光状態を相互に直交させる偏光変調部を備え、
    前記合波部が偏光ビームスプリッタである請求項2に記載のビームスプリッタ装置。
  10. 入力されるパルス光から被検体に照射される複数のパルス光を生成するビームスプリッタ装置であって、
    入力されたパルス光を2つの光路に分岐する1以上の分波部と、
    該分波部によって分岐された2つの光路を通過するパルス光に、該パルス光によって生じる被検体における反応を分離するに足る相対的な時間遅延を付与する1以上の遅延部と、
    該遅延部によって時間遅延を付与された2つのパルス光を合波する1以上の合波部と、
    前記分波部によって分岐された各光路に設けられ、前記合波部により合波されるパルス光を該合波部上において異なる位置に入射させ、最終の前記合波部後において、各前記パルス光の光束の主光線を互いに平行にする固定変位部と、
    最後の前記合波部後に配置された少なくとも1枚の集光レンズとを備えるビームスプリッタ装置。
  11. 前記分波部によって分岐された各光路に配置され、各光路において瞳をリレーするリレー光学系を備える請求項10に記載のビームスプリッタ装置。
  12. 前記固定変位部が、少なくとも2枚のミラーと、該ミラーの内、少なくとも1枚のミラーを、該ミラーに入射するパルス光の光軸と平行な面内で該ミラー間の光路長を変化させるように平行移動させる平行移動機構とを備える請求項10に記載のビームスプリッタ装置。
  13. 前記平行移動機構が、2枚のミラーを該ミラー間の光軸と平行な方向に移動可能に移動させる請求項12に記載のビームスプリッタ装置。
  14. 前記固定変位部の後段に、少なくとも1つのレンズ群と、該レンズ群を、前記固定変位部による光軸の変位に同期させて、前記光軸の変位量と同一量だけ光軸に直交する方向に移動させるレンズ群移動機構とを備える請求項12に記載のビームスプリッタ装置。
  15. 入力されるパルス光から被検体に照射される複数のパルス光を生成するビームスプリッタ装置であって、
    入力されたパルス光を2つに分岐する1以上の分波部と、
    該分波部によって分岐されたパルス光をそれぞれ伝播する光路長の異なる2以上の導光部材と、
    複数の前記導光部材の射出端から射出される複数のパルス光に相対的な角度を付与して同一箇所に集合させるビーム角度設定部とを備えるビームスプリッタ装置。
  16. パルス光を射出するパルス光源と、
    該パルス光源から発せられたパルス光が入射される請求項1から請求項15のいずれかに記載のビームスプリッタ装置とを備える光源装置。
  17. 前記ビームスプリッタ装置から射出された複数のパルス光を空間的に走査する走査部とを備える請求項16に記載の光源装置。
  18. パルス光を射出するパルス光源と、
    該パルス光源から発せられたパルス光が入射される請求項15に記載のビームスプリッタ装置と、
    該ビームスプリッタ装置から射出された複数のパルス光を、複数の前記導光部材の射出端を空間的に振動させることにより、空間的に走査する走査部とを備える光源装置。
  19. 請求項1から請求項15のいずれかに記載のビームスプリッタ装置と、
    該ビームスプリッタ装置からの複数のパルス光を被検体上で走査する走査部と、
    該走査部により走査されたパルス光を前記被検体に照射する観察光学系と、
    該被検体からの信号光を検出する検出部とを備える走査型観察装置。
  20. 前記検出部によって検出された信号光を、走査された前記パルス光と同期させる処理部と、
    該処理部により同期された信号光を、前記被検体上の各点と対応づけて2次元情報もしくは3次元情報として復元する復元部と、
    前記2次元情報または3次元情報を表示する表示部とを備える請求項19に記載の走査型観察装置。
  21. 前記被検体に光を集光するための対物レンズをさらに備える請求項19に記載の走査型観察装置。
  22. 請求項21に記載の走査型観察装置を備えたレーザ走査型顕微鏡。
  23. 請求項21に記載の走査型観察装置を備えたレーザ走査型内視鏡。
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