JP5629415B2 - エアバッグカバー付近の隙間を制御するためのエアバッグモジュールアセンブリ - Google Patents

エアバッグカバー付近の隙間を制御するためのエアバッグモジュールアセンブリ Download PDF

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Description

本開示は、一般に、自動車保護システムの分野に関する。より具体的には、本開示は、エアバッグカバーと車両内でのその装着箇所との間の公差の連鎖(tolerance chain)を制限するためのエアバッグモジュール構成要素に関する。
膨張可能なエアバッグシステムは、衝突シナリオにおいて搭乗者の負傷を最小限に抑えるために幅広く使用される。エアバッグモジュールは、ステアリングホイール、インストルメントパネル、サイドドア内またはサイドシート内、車両のルーフレール付近、頭上位置、または、膝または脚の位置を含むがこれらに限定されない車両内の様々な場所に設置されてきた。以下の開示において、「エアバッグ」とは、膨張可能なカーテンエアバッグ、頭上エアバッグ、フロントエアバッグ、または、任意の他のエアバッグタイプのことであってもよい。
本開示は、エアバッグカバーとステアリングホイール装置内などの車両内のエアバッグカバー装着箇所との間の公差連鎖中にある構成要素を制限するためのエアバッグモジュール構成要素に関する。公差連鎖の減少は、ドライバエアバッグカバーと隣接するステアリングホイール機構との間に存在する隙間を制御するのに役立ち得る。そのような隙間制御は、自動車産業がドライバエアバッグカバーと隣接するステアリングホイール機構との間でより小さい隙間を指定し続けるため、有益となり得る。従来、そのような隙間は、ステアリングホイールアーマチャ取り付け場所に合わせたドライバエアバッグでは、ドライバエアバッグモジュールとステアリングホイールとの間の接合部で制御される。この構成は、アーマチャとステアリングホイールのポリウレタンフォームとを別個の要素として含み、それにより、それらの差異が盛り込まれ、大きな隙間がもたらされる。隙間を減らすための他の従来の構成は、所望の結果を得るために更なる機械要素を使用する。
本発明の課題は、エアバッグカバーとステアリングホイールユニットとの間の隙間がよりよく制御することにある。
本発明に係るエアバッグモジュールアセンブリは、インフレータと連通したエアバッグを収容するエアバッグハウジングと;前記エアバッグハウジングから延び、ステアリングホイールユニット内に達する複数の係合アームと;前記エアバッグハウジング上に配置されるカバーと;複数のカバーサスペンションモジュールとを備える。ここで、前記カバーサスペンションモジュールの各々は、前記カバーに連結され、前記ステアリングホイールユニットと連結可能に構成される。前記カバーサスペンションモジュールの各々は、前記ステアリングホイールユニット連結可能に構成された位置決め手段と;前記カバーを前記ステアリングホイールユニットから離間させるように付勢する付勢要素とを備える。そして、前記カバーを押圧したときに、これに伴って、前記エアバッグハウジングと前記カバーサスペンションモジュールの一部が移動するように構成される。前記位置決め手段がステアリングホイールユニットと連結され、前記各係合アームが前記ステアリングホイールユニット内部まで延びている状態で、前記係合アームの端部の各々が前記ステアリングホイールユニット内のスプリングワイヤを超えて当該スプリングワイヤと係合し、前記エアバッグが展開した時に前記エアバッグハウジングを前記ステアリングホイールユニットに連結された状態を維持する。
なお、「〜に接続され」、「〜に結合され」、および、「〜と連通し」というフレーズは、機械的、電気的、磁気的、電磁的、流体的、および、熱的な相互作用を含む、2つ以上の実体同士の間の任意の形式の相互作用を指す。2つの構成要素は、それらが互いに直接に接触しない場合であっても互いに結合される場合がある。「〜に取り付けられ」または「〜に直接に取り付けられ」というフレーズは、互いに直接に接触し或いは締結具によって分離される2つ以上の実体同士の間の相互作用を指す。
ステアリングホイール装置の一実施形態の分解斜視上面図である。 図1Aのステアリングホイール装置の分解斜視下面図である。 図1Aの実施形態のステアリングホイールユニットの斜視図である。 図2のステアリングホイールユニットの拡大斜視図である。 図3の線4−4に沿う断面斜視図である。 図1Aの実施形態のドライバエアバッグユニットの斜視図である。 図5のドライバエアバッグユニットの拡大斜視図である。 ステアリングホイールユニットに取り付けられるドライバエアバッグユニットの一実施形態の概略断面図である。 図7に示されるステアリングホイールユニットの拡大断面図である。 装着面に結合されるエアバッグモジュールの他の実施形態の側断面図である。 カバーサスペンションモジュールの1つの例示的な実施形態の側断面図である。 カバーサスペンションモジュールの他の実施形態の側断面図である。 ステアリングホイールユニットに結合可能なエアバッグモジュールの他の実施形態の部分切断分解斜視図である。 図12のエアバッグモジュールの拡大側断面図である。
図面が単なる典型的な実施形態を描いており、したがって、限定するものと見なされるべきでないことを理解しつつ、添付図面を使用して例示的な実施形態を更に特定して詳しく描写説明する。
本明細書においては、図面に広く描かれて例示される実施形態の構成要素を多種多様な異なる形態で配置して設計できることは容易に理解される。したがって、図面に表わされる様々な実施形態の以下の更に詳しい説明は、本開示の範囲を限定しようとするものではなく、様々な実施形態を単に代表して示しているにすぎない。実施形態の様々な態様が図面に与えられているが、図面は、特に示唆されていなければ必ずしも一定の倍率で描かれていない。
添付図面を参照すると、図1Aおよび図1Bは、ステアリングホイール装置100の一実施形態の斜視上面図および下面図である。ステアリングホイール装置100は、ステアリングホイールユニット110とドライバエアバッグモジュールまたはユニット120とを含む。ステアリングホイールユニット110は、ステアリングホイールアーマチャ112と、アーマチャ112を実質的に取り囲むフォーム部分116とを有する。ドライバエアバッグユニット120は、ハウジング124に結合されるドライバエアバッグカバー122を有する。図1Bに示されるように、以下で更に詳しく説明する一対のカバーガイドピン160、161などの位置決め機構(feature)が、カバー122の両側に位置付けられる。ドライバエアバッグユニット120をステアリングホイールユニット110に結合するために、場合によっては、取り付けボルト130が使用される。一対のホーンキャリア114、118がステアリングホイールユニット110に固定される。以下で更に詳しく説明するように、ホーンキャリア114、118は、エアバッグカバー122がユーザによって押し下げられときにホーンを作動させるための電気接点または作動ポイントを含む。
図2は、ドライバエアバッグユニット120が無いステアリングホイールユニット110の斜視図である。図示のように、ホーンキャリア118は、ホーンキャリア114と対向するようにフォーム部分116上に位置付けられる。ホーンキャリア114の更なる詳細を示すアーマチャ112の拡大断面図が、図3に示されている。ホーンキャリア114は、ドライバエアバッグユニット120のカバー122の取り付けのためのガイド穴142を有する円筒部140を含む。円筒部140は、ホーンスプリングハウジング144に一体に取り付けられてもよい。図4は、ホーンスプリングハウジング144の内部を示す図3の線4−4に沿うホーンキャリア114の断面図である。図4に描かれるように、上側ホーンスプリング146および対向する下側ホーンスプリング148がハウジング144内に配置される。一対のホーン作動ポイント150、152が上側ホーンスプリング146の両端に位置付けられる。
上側ホーンスプリング146が下側ホーンスプリング148から離間するように付勢され、それにより、通常の動作状態下でこれらのスプリングが接触しないようになっていてもよい。しかしながら、ユーザがエアバッグカバー122を押し下げると、上側ホーンスプリング146がその付勢に対して押圧されてホーン作動ポイント150、152で下側ホーンスプリング148と接触する。該接触は、ホーンを作動させる電気回路を完成する。なお、図2に示されるホーンキャリア118は、ガイド穴143を含めて、ホーンキャリア114に関して前述した特徴と同じ特徴を有してもよいことに留意すべきである。
図5および図6には、ドライバエアバッグユニット120が更に詳しく示されている。図5に描かれるように、ドライバエアバッグユニット120のハウジング124は、膨張していないエアバッグ(図示せず)を保持するためのエアバッグチャンバ126を画定する。カバーガイドピン160は、ドライバエアバッグユニット120の第1の側170でカバー122の下面128に一体に取り付けられてもよい。カバー122には、第1の側170の両端に、一対のホーン作動ピン162、164が一体に取り付けられてもよい。この場合、ホーン作動ピン間にはカバーガイドピン160が僅かにオフセットした位置で介挿される。なお、カバーガイドピン161および一対の対応するホーン作動ピンが、ドライバエアバッグユニット120の反対の第2の側172に位置付けられることに留意すべきである。
組み立て中、ドライバエアバッグユニット120は、カバーガイドピン160、161をホーンキャリア118、114の対応するガイド穴143、142内に挿入することによりステアリングホイールユニット110に取り付けられる。これは、カバー122のそれぞれの側のホーン作動ピンをホーンキャリア114、118のホーンスプリング上の対応するホーン作動ポイントと位置合わせする。このとき、随意的な取り付けボルト130が、アーマチャ112を介してハウジング124内に挿入されてハウジングに固定されることにより、ドライバエアバッグユニット120がステアリングホイールユニット110に結合される。
エアバッグカバー122とホーンの作動部との間の公差連鎖中にある構成要素の数を減らしてフォーム部分116を位置付けることにより、カバー122とステアリングホイールユニット110との間の隙間がよりよく制御される。エアバッグモジュールハウジング124およびアーマチャ112は、従来のシステムと同様、公差連鎖中にはない。
ステアリングホイールユニット260に結合されるドライバエアバッグユニット220の他の実施形態が、図7に断面図で示されている。ドライバエアバッグユニット220は、ガイドレッグ252をフィニッシャレッグ272と位置合わせすることによりステアリングホイールユニット260に結合される。フィニッシャレッグ272は、ガイド面として作用し得る場合によっては、プラスチックのスポークフィニッシャ274から延びてもよい。これにより、モジュールハウジング224とカバー222とがスポークフィニッシャ274の縁部近くで入れ子になることができ、また、ドライバエアバッグユニット220の自動心出しが提供される。自動心出しは、エアバッグユニット220の両側に同様の特徴を有することによって達成されてもよく、これは、カバー222と隣接するステアリングホイールとの間の隙間の対称性を高めるのに役立つ。したがって、ステアリングホイールユニット260のアーマチャ、フォーム、および、下側取り付け構造が公差連鎖から排除され、それにより、更なる隙間制御が提供される。別の実施形態では、カバー及び/又はハウジングの位置決め機構がフィニッシャレッグ272ではなくフォーム部分264に結合されてもよい。
図8に示されるように、装飾部品として作用するスポークフィニッシャ274が、結果として生じる任意の公差連鎖の懸念を排除するためにフォーム部分264を覆う皮革層290などの材料層中に「食い込む」。ステアリングホイールに対するスポークフィニッシャ274の嵌め合いを調整するためにスチール安全「調節溝」292が使用され、該調節溝によってスポークフィニッシャ274は隙間に影響を与えることなく或いは隙間を形成することなく移動できる。
図9は、装着面310に結合されるエアバッグモジュール320の他の実施形態を側断面図で描いている。1つの実施形態では、装着面310がステアリングホイールユニットを備える。しかしながら、別の実施形態では、装着面がインストルメントパネルを備える。この場合、エアバッグモジュール320は助手席側エアバッグモジュールである。エアバッグモジュール320は、エアバッグを展開されない状態で収容するエアバッグハウジング324を備え、エアバッグはインフレータ332と流体連通する。ハウンジング324上にわたってエアバッグカバー322が配置される。
エアバッグモジュール320はまた、エアバッグハウジング324の両側に且つカバー322の外周の下側にカバーサスペンションモジュール340を含む。カバーサスペンションモジュール340は、付勢要素を収容するサスペンションモジュールハウジング342を含む。サスペンションモジュールハウジング342については以下で更に詳しく説明する。XYZ位置決めピン344などの位置決め機構が、サスペンションモジュールハウジング342から延びてステアリングホイールユニットなどの装着面310と締まり嵌めによって係合する。
エアバッグカバー322からはエアバッグモジュールハウジング324の外周に隣接してシュート壁323が延びている。シュート壁323は、場合によっては、ハウジングからの当接部(図示せず)と係合し、そのため、ユーザがカバーを押し下げると、シュート壁323も当接部を下方へ押圧し、それにより、ハウジング324およびカバーサスペンションモジュール340が移動する。X−Y位置がハウジング324の側壁によって影響されないようにシュート壁323とエアバッグモジュールハウジング324との間に小さい隙間が存在してもよい。しかしながら、図示の実施形態では、Z−高さがハウジング324によって制御されてもよい。
エアバッグモジュールアセンブリ320は、エアバッグハウジング324の基部から延びる係合アーム346を含む。係合アーム346は、ステアリングホイールユニットまたはインストルメントパネル内に配置されるスプリングワイヤ348と係合するための返し付きの或いはフック状の端部を有してもよい。図示の実施形態によれば、係合アーム346の端部のフックは、スプリングワイヤ348を越えて延びており、車両の通常の運転中にスプリングワイヤ348と係合しない。カバーサスペンションモジュール340は、通常の運転中に、エアバッグモジュールアセンブリ320をその所望の装着箇所310に保持する。しかしながら、展開事象中には、インフレータ332から抜け出る急速に拡張する膨張ガスの力によって、カバーサスペンションモジュール340にもかかわらずエアバッグモジュール320がその装着箇所から取り除かれる。エアバッグモジュール320がその装着箇所310から自由になる場合には、係合アーム346の端部のフックがスプリングワイヤ348と係合して、エアバッグモジュール320がその装着箇所310から抜け出ないようにする。
図10は、側断面図によって示されるカバーサスペンションモジュール440の一実施形態を描いている。カバーサスペンションモジュール440は、場合によっては、プラスチックから構成されてもよく、第2の構成要素452とスナップ係合で結合される第1の構成要素450を含む。第2の構成要素452は、第1の構成要素450によって形成されるチャネル456によって摺動可能に受けられる位置決め延在部454を含んでもよい。位置決め延在部454の端部を越えて、第1の構成要素450のチャネル456内には、衝撃吸収オープンセル発泡材料などの制振材料458が存在してもよい。
第2の構成要素452の下側でXYZ位置決めピン444が延びており、該位置決めピンはステアリングホイールユニットの装着面または他の装着面と係合するように構成される。スプリング460または同様の付勢要素が、カバーサスペンションモジュール440のハウジング442内に配置されてもよい。スプリング460は、第1の構成要素450を第2の構成要素452から離間させるように付勢し、それにより、エアバッグカバーがステアリングホイールユニットなどの装着箇所から離間するように付勢される。しかしながら、ユーザがエアバッグモジュールのカバーを押し下げると、カバーが第1の構成要素450を押圧し、それにより、第1の構成要素は、スプリング460の付勢力に対して移動して第2の構成要素452と更に大きく嵌め合い係合する。
図10の実施形態によれば、カバーサスペンションモジュール440はまた、モジュールハウジング442内に配置される電気接点462を含み、該電気接点同士はスプリング460の付勢に起因して互いに離間される。ユーザがエアバッグカバーを押し下げて第1の構成要素450が第2の構成要素452に接近すると、電気接点462が互いに接触し、それにより、回路が完成してホーンが作動する。後述するように、電気接点462は、カバーサスペンションモジュールハウジング442の外側に配置されてもよい。
図11は、側断面図によって示されるカバーサスペンションモジュール540の他の別の実施形態を描いている。カバーサスペンションモジュール540は、第2の構成要素552と結合される第1の構成要素550を含む。ジップタイに類似する一方向締結具564が、サスペンションモジュールハウジング542の外側に配置されてこれと係合してもよい。一実施形態によれば、第2の一方向締結具564が、エアバッグカバーと係合してもよい。第1の構成要素550は、第2の構成要素552によって形成されるチャネル556によって摺動可能に受けられる位置決め延在部554を含んでもよい。位置決め延在部554の端部を越えて、第2の構成要素552のチャネル556内には、オープンセル発泡体などの制振材料558が存在してもよい。
図10の実施形態と同様に、第2の構成要素552の下側でXYZ位置決めピン544が延びており、該位置決めピンは装着面と係合するように構成される。スプリング560がカバーサスペンションモジュール540のハウジング542内に配置されてもよく、該スプリングは、第1の構成要素550を第2の構成要素552から離間させるように付勢する。ユーザがエアバッグモジュールのカバーを押し下げると、カバーは、スプリング560の付勢に対して第1の構成要素550を押圧して第2の構成要素552に近接させる。当初は互いに離間されるモジュールハウジング542内に配置される電気接点562は、接触時に回路を完成させてホーンを作動させる。
図12は、部分切断分解斜視図により示される、ステアリングホイールユニット610に結合されるように構成されたエアバッグモジュール620の他も実施形態を示している。エアバッグモジュール620は、エアバッグを展開されない状態で収容するエアバッグハウジング624を備え、エアバッグはインフレータ632と流体連通する。ハウンジング624上にわたってエアバッグカバー622が配置される。
エアバッグモジュール620はまた、3つのカバーサスペンションモジュール640(そのうちの1つが切断部分に示されていない)を含む。サスペンションモジュールのうちの2つは、エアバッグハウジング624の両側で且つカバー622の外周の下側に配置される。1つの実施形態では、第3のサスペンションモジュールがステアリングホイールに沿って6:00位置にあり、一方、前述したサスペンションモジュール640が3:00および9:00の位置にある。そのような実施形態では、力ベクトルの和がX−Y平面内でほぼゼロとなり得る。この場合、3:00位置および9:00位置は等しいベクトルの大きさを有するが向きが反対であり、一方、6:00位置(あるいは、12:00位置)のベクトルはX−Y平面内でほぼゼロである。
別の実施形態では、3つを上回る或いは下回るカバーサスペンションモジュール640が使用されてもよい。4つのカバーサスペンションモジュールが使用される場合、それらのカバーサスペンションモジュールは、ベクトルの大きさ及び方向の和がほぼゼロとなるように互いに対して直交する位置に位置決めされてもよい。また、3つのカバーサスペンションモジュールが、例えば2:00、6:00、および、10:00の位置(あるいは、代わりに、12:00、4:00、および、8:00など)に位置決めされてもよく、これらの全ては等しい大きさの中心へ向かう方向のベクトルを有し、この場合、ベクトルの和はほぼゼロである。
カバーサスペンションモジュール640は、付勢要素を収容するサスペンションモジュールハウジング642を含む。サスペンションモジュールハウジング642からはXYZ位置決めピン644が延びており、該位置決めピンはステアリングホイールユニット610と締まり嵌めによって係合するように構成される。また、エアバッグモジュールアセンブリ620は、エアバッグハウジング624の基部から延びる係合アーム646を含む。係合アーム646は、展開事象中にステアリングホイールユニット610内に配置されるスプリングワイヤ648と係合するためのフック状の端部を有してもよい。
図12の実施形態では、エアバッグモジュールアセンブリ620の3つのカバーサスペンションモジュール640のうちの2つが、カバー622の外周の両側に位置付けられる。サスペンションモジュール640がエアバッグモジュールハウジング642の両側にある状態において、結果として得られる構造は、3バーリンクのように作用し、カバー622を自動心出しできるようにする。3バーリンクは、第1のサスペンションモジュール640と同軸に延びる第1の理論バーと、第2のサスペンションモジュール640と同軸に延びる第2の理論バーと、これらの2つのバーをエアバッグモジュールハウジング624を介して相互に接続する第3の水平な理論バーとを備える。ステアリングホイールユニット610からのフォームは、リンクに対して安定性を与えるとともに、自動心出し効果を与える。
図13は、拡大側断面図によって示される図12のエアバッグモジュール620を描いている。カバーサスペンションモジュール640は、バレル形状を成すサスペンションモジュールハウジング642を含み、これにより、ハウジング642の端部は、ハウジング642の中央部の直径が両端部の直径よりも大きくなるようにテーパ状を成している。サスペンションモジュールハウジング642のバレル形状は、円筒ハウジングと比べて自動心出しおよび拘束力の低減に役立ち得る。例えば、バレル形状は、ホーン作動のために必要とされる労力を許容レベルに維持できる。円筒ハウジングを使用する幾つかの従来のシステムでは、標準からの任意の偏りが、拘束力と、ホーン作動に必要な労力の増大とをもたらす場合がある。図13の実施形態によれば、バレル形状のサスペンションモジュール640は、エアバッグモジュールハウジング624の延在部670によって摺動可能に受けられる。他の延在部670は、反対側のカバーサスペンションモジュール640を受けるためにエアバッグモジュール620の反対側に配置される。
サスペンションモジュールハウジング642の下側では、XYZ位置決めピン644が延びており、該位置決めピンはステアリングホイールユニット610と係合するように構成される。カバーサスペンションモジュール640のハウジング642内にはスプリング660が配置されており、該スプリングは、エアバッグカバー622をステアリングホイールユニット610から離間させるように付勢する。サスペンションモジュールハウジング642の外側には電気接点662が配置される。電気接点662は、ユーザがカバー622を押し下げるまで互いに離間される。離間された電気接点662は、その後、互いに接触して、ホーンを作動させる回路を完成する。
エアバッグカバー622とステアリングホイールユニット610との間の公差連鎖中の構成要素の数を減らすことにより、カバー622とステアリングホイールユニット610との間の隙間680がよりよく制御される。エアバッグモジュールハウジング624は、従来のシステムの場合と同様に公差連鎖中に無い。
本開示は、その本質的特徴から逸脱することなく他の形態で具現化されてもよい。記載された実施形態は、あらゆる点で、単なる例示と見なされるべきであり、限定的に見なされるべきではない。したがって、本発明の範囲は、前述した説明によってではなく、以下の請求項によって表わされる。請求項と等価な意味および範囲の中に含まれる全ての変更は、本発明の範囲内に包含されるべきである。

Claims (11)

  1. インフレータと連通したエアバッグを収容するエアバッグハウジングと;
    前記エアバッグハウジングから延び、ステアリングホイールユニット内に達する複数の係合アームと;
    前記エアバッグハウジング上に配置されるカバーと;
    複数のカバーサスペンションモジュールと;を備え、
    前記カバーサスペンションモジュールの各々は、前記カバーに連結され、前記ステアリングホイールユニットと連結可能に構成され、
    前記カバーサスペンションモジュールの各々は、前記ステアリングホイールユニット連結可能に構成された位置決め手段と;前記カバーを前記ステアリングホイールユニットから離間させるように付勢する付勢要素とを備え、
    前記カバーを押圧したときに、これに伴って、前記エアバッグハウジングと前記カバーサスペンションモジュールの一部が移動するように構成され、
    前記位置決め手段がステアリングホイールユニットと連結され、前記各係合アームが前記ステアリングホイールユニット内部まで延びている状態で、前記係合アームの端部の各々が前記ステアリングホイールユニット内のスプリングワイヤを超えて当該スプリングワイヤと係合し、前記エアバッグが展開した時に前記エアバッグハウジングを前記ステアリングホイールユニットに連結された状態を維持する構成であり、
    前記カバーサスペンションモジュールの各々は、サスペンションモジュールハウジングを更に備え、
    前記サスペンションモジュールハウジングは、前記エアバッグハウジングの延長部に摺動可能に収容され、
    前記サスペンションモジュールハウジングは第1及び第2の端部を有し、当該サスペンションモジュールハウジングの中間部分の径が前記第1及び第2の端部の径よりも大きくなるように、前記第1及び第2の端部はテーパー部を有することを特徴とするエアバッグモジュールアセンブリ。
  2. 前記カバーサスペンションモジュールが3つのサスペンションモジュールを備え、各サスペンションモジュールが前記カバーの外周に隣接して配置されることを特徴とする、請求項1に記載のエアバッグモジュールアセンブリ。
  3. 3つの前記カバーサスペンションモジュールのうちの2つは、前記カバーの外周の両側に配置されて、前記カバーが自動心出しできるようにすることを特徴とする請求項2に記載のエアバッグモジュールアセンブリ。
  4. 前記エアバッグハウジングは、前記カバーの外周の両側で前記カバーサスペンションモジュールを摺動可能に受ける延在部を備え、それにより、2つの前記カバーサスペンションモジュールおよび前記エアバッグハウジングは、前記カバーが自動心出しできるように構成されていることを特徴とする請求項3に記載のエアバッグモジュールアセンブリ。
  5. 前記サスペンションモジュールの各々が電気接点を更に備え、
    前記付勢要素の付勢に抗して前記カバーを押し下げると、当該カバーと連動して前記エアバッグハウジング及び前記カバーサスペンションモジュールの一部が下がり、これによって、前記電気接点間の回路が完成し、ホーンが作動される構造であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のエアバッグモジュールアセンブリ。
  6. 前記電気接点が前記サスペンションモジュールハウジングの外側に配置されることを特徴とする請求項5に記載のエアバッグモジュールアセンブリ。
  7. 前記各カバーサスペンションモジュールが、前記サスペンションモジュールハウジング内に配置される制振材料を更に備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のエアバッグモジュールアセンブリ。
  8. 前記制振材料が衝撃吸収オープンセル発泡材料を含むことを特徴とする、請求項7に記載のエアバッグモジュールアセンブリ。
  9. 前記位置決め手段は、前記ステアリングホイールユニットと締まり嵌めを形成するように構成されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のエアバッグモジュールアセンブリ。
  10. 前記位置決め手段がステアリングホイールに連結され、前記各係合アームが前記ステアリングホイールユニット内まで延びている状態で、前記カバーサスペンションモジュールの各々が前記カバーの周縁で、前記エアバッグハウジングと前記ステアリングホイールユニットとの間に位置することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のエアバッグモジュールアセンブリ。
  11. 前記位置決め手段がステアリングホイールに連結され、前記各係合アームが前記ステアリングホイールユニット内まで延びている状態で、前記カバーサスペンションモジュールが前記ステアリングホイールと前記カバーとを直接相互連結することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のエアバッグモジュールアセンブリ。
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