JP5626041B2 - 往復式圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、冷蔵庫などの冷凍サイクル装置や空気圧縮機等に使用される往復式圧縮機に関するものである。
近年、地球環境保護のため、省エネルギー化への要求はますます強まってきており、冷蔵庫やその他の冷凍サイクル装置に用いられる往復式圧縮機や、工業分野などに使用される空気用往復式圧縮機等においても、高効率化が強く要望されている。
従来、この種の往復式圧縮機としては、シリンダ内を往復運動するピストンへの効果的な給油により、ピストンとシリンダ間で発生する摺動損失を低減し、往復式圧縮機の効率を改善したものが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
図10は、特許文献1に記載された従来の往復式圧縮機の断面図、図11は、特許文献1に記載された従来の往復式圧縮機のシリンダ部の拡大図である。
図10、図11に示すように、従来の往復式圧縮機は、容器101内において、底部にオイル102を貯留するとともに作動流体103が充填され、さらに圧縮機本体104が収納されている。圧縮機本体104は、サスペンションスプリング105によって、容器101内に弾性的に支持されている。
圧縮機本体104は、電動要素106と、この電動要素106により回転駆動される圧縮要素109とから構成されている。圧縮要素109は、電動要素106の上方に配設され、電動要素106は、固定子107および回転子108を有している。
圧縮要素109は、偏心軸110と主軸111を備えたクランクシャフト112と、圧縮室113を形成するシリンダ114と主軸111を支持する軸受部123を備えたブロック115と、シリンダ114の内部を往復運動するピストン116と、シリンダ114の端面を封止するバルブプレート117と、バルブプレート117に備えられ、圧縮室113の内外を連通する吸入孔(図示せず)および吐出孔119をそれぞれ開閉する吸入バルブ120と吐出バルブ(図示せず)と、偏心軸110とピストン116を連結する連結手段122を備えている。
また、シリンダ114は、上部に切欠部129が形成され、シリンダ114の内周面には、図11に示すように、ピストン116の外周面に対向する給油溝124が形成されている。
クランクシャフト112の主軸111は、ブロック115の軸受部123に回転自在に軸支されるとともに、回転子108が固定されている。
往復式圧縮機は、固定子107に電流を流して磁界を発生させ、主軸111に固定された回転子108を回転させることで、クランクシャフト112が回転し、偏心軸110に取り付けられた連結手段122を介して、ピストン116がシリンダ114内を往復運動し、吸入、圧縮、吐出行程の一連のサイクルを繰り返す。
次に、潤滑油の経路について説明する。
容器101の下部に貯留されたオイル102は、クランクシャフト112の下部から、
シャフト112の回転により発生する遠心力によってシャフト112内部を上昇し、シャフト112に形成されたオイル溝125へ供給され、軸受部123を潤滑する。
そして、オイル溝125を通過したオイルは、偏心軸110の内部に形成された孔126に流入し、その一部は、偏心軸110に形成された孔126から連結手段122の大端127と偏心軸110の間のクリアランスに供給され、残りは、偏心軸110内部の孔126から上部へ上昇し、偏心軸110の上端部からシャフト112の回転による遠心力で四方に振り撒かれる。
ピストン116が下死点近傍にあり、ピストン116の外周面の一部がシリンダ114から容器101の空間に露出しているとき、偏心軸110の上端部から振り撒かれたオイル102の一部は、シリンダ114の切欠部129に一旦付着し、切欠部129から滴下して給油溝124を経由し、ピストン116の外周部に供給される。そして、そのオイル102は、ピストン116がシリンダ114を往復運動することにより、ピストン116とシリンダ114の間のクリアランスに供給される。
その結果、ピストン116とシリンダ114の間のクリアランスに十分にオイル102が供給され、ピストン116が往復運動することにより発生するピストン116とシリンダ114との摺動損失を低減することで、往復式圧縮機の入力を低減することができ、機械効率を改善することができる。
図12は、特許文献2に記載された従来の往復式圧縮機の断面図、図13は、特許文献2に記載された従来の往復式圧縮機のシリンダ部の拡大図である。特許文献1と同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して説明する。
図12、図13に示すように、特許文献2に記載された従来の往復式圧縮機の圧縮機本体は、電動要素106と、この電動要素106により回転駆動される圧縮要素109とから構成されている。圧縮要素109は、電動要素106の下方に配設され、電動要素106は、固定子107および回転子108を有している。
圧縮要素109は、偏心軸110と主軸111を備えたクランクシャフト112と、圧縮室113を形成するシリンダ114と主軸111を支持する軸受部123を形成したブロック115と、シリンダ114内部を往復運動するピストン116と、シリンダ114の端面を封止するバルブプレート117と、偏心軸110とピストン116を連結するコンロッド130とピストンピン131を備えている。
図13に示すように、シャフト112の偏心部110には、オイル供給路110aと給油孔110bが、また、コンロッド130の内部には、連通路130aが、さらに、ピストンピン131の内部には、給油路131aがそれぞれ設けられ、これらによって一つのオイル経路134を形成し、ピストン116とシリンダ114の摺動部にオイル102を供給している。
また、シリンダ114の上部には、切欠き133が設けられ、往復式圧縮機運転中の非圧縮時、すなわち、ピストン116が、上死点から下死点に移動するときに、容器内132とピストンピン131に形成された給油路131aが連通する構成となっている。
その結果、非圧縮時には、ピストンピン131内部の給油路131aと、容器内132と、ピストン116と、シリンダ114の間のクリアランスの圧力差が無くなり、オイル102は、容易にピストン116の外周部に供給され、ピストン116とシリンダ114の摺動損失を低減することができ、往復式圧縮機の機械効率を改善することができる。
特開2010−53727号公報 特開2000−345965号公報
しかしながら、上記特許文献1の構成は、シャフト112の偏心軸110の上部から振り撒かれる高温のオイル102が、ピストン116の外周部だけでなく、容器101内全体に振り撒かれるため、容器101内の作動冷媒と混ざり合いその結果、冷媒は、温度が上昇した状態で吸入マフラー(図示せず)から圧縮室内に流入する。
また、振り撒かれたオイルは、高温になる周囲のシリンダ114、吐出ライン128に降り掛かることにより、さらに熱せられ、容器101内の作動流体の温度を上昇させてしまう。その結果、体積効率が低下し、往復式圧縮機の効率が低下するとういう課題を有していた。
さらに、上記特許文献2の構成は、ピストン116とシリンダ114の間に供給されるオイル102が、偏心軸110の給油孔110bからピストン116側に流入した後、一つのオイル経路134を辿り、ピストン116外周部に到達する構成となっている。これにより、容器101の下部にオイル102と共に堆積した軸受などの摺動部において発生した金属の摩耗粉や、配管のろう付けなどにより配管内面に付着した固形酸化物が、オイル102と共にコンロッド130の連通路130aに流入し、ここからピストン116の外周面に到達してピストン116とシリンダ114の間に供給され、ピストン116外周面およびシリンダ114内表面を傷付けることがある。その結果、信頼性を低下させ、摺動損失の増加により入力が増加するという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、容器内の作動冷媒とオイルとの混ざり合いを無くし、作動冷媒のオイル濃度を低下させることで、作動冷媒の温度の上昇を抑制して体積効率を上げ、また、ピストンとシリンダの間へ効果的にオイルを供給することで、摺動損失の低減をはかり、入力を低減することで圧縮機の効率を高めることを目的とする。また、金属粉等のごみのピストンへ供給されるオイルへの混入を抑制することで、往復式圧縮機の信頼性を高めることを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の往復式圧縮機は、シャフトを構成する偏心軸に、該偏心軸の内部に形成された給油経路と、該偏心軸の外周部を連通する給油孔を設けることにより、前記給油経路を前記給油孔のみと連通する構成とし、コンロッドの内部に、前記偏心軸に設けられた前記給油孔と連通する連通路を設け、さらに、ピストンピンに、前記コンロッドに設けられた前記連通路とピストンの外周部を連通する連通路を設け、さらに、前記コンロッドに設けられた前記連通路に、容器内に連通する連通孔を設けたものである。
上記構成によれば、ピストンとシリンダ間のオイルの給油を確保した上で、偏心軸に形成された給油経路を流れるオイルは、給油孔を介して前記コンロッドの連通路へと流れるため、偏心軸から密閉容器内へ振り撒かれることがない。
その結果、容器内の作動流体におけるオイルの混入増加、および、温度上昇を防ぐことができ、往復式圧縮機の体積効率を向上させることができる。
また、前記ピストンとシリンダ間へ効果的にオイルを供給することで摺動損失を低減させることができ、往復式圧縮機の入力を低減することができる。
さらに、前記コンロッドに、容器内と連通する連通路を設けたことにより、オイルに混入した金属粉等のごみを容器内に排出することができる。その結果、ごみがピストンとシリンダ間に流入することを防ぎ、前記ピストンやシリンダの表面の傷付きを防止し、往復式圧縮機の信頼性を向上することができる。
本発明の往復式圧縮機は、偏心軸の給油経路を流れるオイルの容器内への振り撒きを無くし、容器内の作動流体におけるオイルの混入増加、および、温度上昇を防ぐことで、体積効率を向上させることができる。また、ピストンとシリンダ間へ効果的にオイルを供給することで摺動損失を低減させ、往復式圧縮機の入力を低減して効率を向上させることができる。さらに、ピストンとシリンダ間への金属粉等のごみの流入を防ぐことで、往復式圧縮機の信頼性を向上させることができる。
本発明の実施の形態1における往復式圧縮機の縦断面図 同実施の形態1における往復式圧縮機のピストンが下死点にあるピストン周辺の拡大断面図 同実施の形態1における往復式圧縮機の図2に示すA―A線によるピストン周辺の横断面図 同実施の形態1における往復式圧縮機のオイルの流れを説明する模式図 同実施の形態1における往復式圧縮機の動作を説明する模式図 本発明の実施の形態2における往復式圧縮機のピストンが下死点にあるピストン周辺の拡大断面図 同実施の形態2における往復式圧縮機の図6に示すB―B線によるピストン周辺の横断面図 本発明の実施の形態3における往復式圧縮機のピストンが下死点にあるピストン周辺の拡大断面図 同実施の形態3における往復式圧縮機の図8に示すC―C線によるピストン周辺の横断面図 従来例を示す往復式圧縮機の断面図 同往復式圧縮機におけるシリンダ部の拡大図 異なる従来例を示す往復式圧縮機の断面図 同往復式圧縮機における圧縮機構部の拡大図断面図
請求項1に記載の発明は、オイルを貯留した容器内に、電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素を収納し、前記圧縮要素を、軸受部と圧縮室を具備するシリンダブロックと、前記圧縮室内を往復運動するピストンと、前記電動要素の回転子が固定された主軸と偏心軸を有し、かつ前記軸受部で回転自在に軸支されたシャフトと、前記ピストンに設けられたピストンピン孔に挿入されたピストンピンと、前記ピストンと前記偏心軸とを前記ピストンピンを介して連結するコンロッドを備える構成とし、前記シャフトの主軸に、前記オイルを該シャフトの摺動部へ供給する給油機構を設け、また、前記偏心軸に、該偏心軸の内部に形成され、かつ一端が前記給油機構に連通し、他端が前記偏心軸の外周部に開口する給油通路を設け、前記コンロッドの内部に、前記偏心軸に設けられた給油孔と連通する連通路を設け、さらに、前記ピストンピンに、該ピストンピンの軸方向に延出し、かつ両端が前記ピストンの外周面に開口した給油路と、前記コンロッドに設けられた
前記連通路と前記ピストンピンの前記給油路を連通する給油口を設け、また、前記コンロッドに設けられた前記連通路に、前記容器内に連通する連通孔を設けたものである。
かかる構成とすることにより、ピストンとシリンダ間のオイルの給油を確保した上で、偏心軸に形成された給油通路を流れるオイルは、前記給油通路が閉塞されていることから、給油孔を介して前記コンロッドの連通路へと流れる。そのため、給油通路を流れるオイルは、偏心軸から密閉容器内へ振り撒かれることがない。その結果、オイルの振り撒きに伴う容器内の作動流体におけるオイルの混入増加、および、温度上昇を防ぐことができ、往復式圧縮機の体積効率を向上させることができる。また、前記ピストンとシリンダの間へ効果的にオイルを供給することで摺動損失を低減させることができ、往復式圧縮機の入力を低減することができる。さらに、前記コンロッドに、前記容器内と連通する連通路を設けたことにより、オイルに混入した金属粉等のごみを前記容器内に排出することができ、ごみのピストンとシリンダ間への流入に伴うピストンやシリンダの表面の傷付きを防止し、往復式圧縮機の信頼性を高めることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記偏心軸の外周の全周に、該偏心軸に設けた前記給油孔と連通する給油溝を設けたものである。
かかる構成とすることにより、前記コンロッドに設けた連通路と前記偏心軸の給油孔を常時連通させることができる。その結果、往復式圧縮機の運転動作中のどの行程においても、前記ピストンと前記シリンダの間へのオイル供給を連続して行うことができる。
したがって、安定したオイルの供給が可能となり、これに伴って前記ピストンと前記シリンダ間のオイル膜を安定して形成することができ、摺動損失の低減、および往復式圧縮機の入力を低減することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記偏心軸の外周の一部に、少なくとも前記ピストンが吸入行程の範囲に位置する間、前記コンロッドに設けた連通路と連通する給油溝を設けたものである。
かかる構成とすることにより、少なくとも吸入行程時は、前記コンロッドに設けた連通路を介して、前記偏心軸からのオイルを前記ピストンピンの給油路へ供給し、ここから前記ピストンとシリンダの間へ供給することができるため、ピストンとシリンダによる摺動損失を低減することができる。
また、前記シャフトの回転が進み、前記偏心軸に設けた給油溝と前記連通路が遮断された時は、前記偏心軸に設けた給油通路が閉塞され、前記シャフトに設けた給油機構を流れるオイルを、シャフトの摺動部へ潤沢に供給することができるため、シャフトと主軸受の摺動損失を抑制することができる。
さらに、前記偏心軸に設けた給油溝と前記連通路が遮断された状態は、ピストンが圧縮行程に入り、その圧縮に伴う応力が偏心軸およびシャフトに作用し、前記偏心軸とコンロッドの摺動圧力、およびシリンダブロックの軸受部とシャフトの摺動圧力が大きくなっている。しかしながら、前記偏心軸は、給油溝を形成していない面でその圧力を受けるため、給油溝の摩耗を促進させることがない。その結果、給油溝による給油作用を長期に亘って安定させることができ、給油作用の信頼性を維持することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記給油溝の両端を、前記シャフトの回転方向において溝の深さが徐々に浅くなる傾斜面としたものである。
かかる構成とすることにより、コンロッドに設けられた連通路と偏心軸の給油孔が連通する際、連通する前後において、連通路の急激な面積の変化を低減することができる。その結果、供給オイルの急激な圧力変化を抑制し、オイル中に溶解した作動冷媒の急激な圧力変動に起因する発泡を低減して、ピストンとシリンダ間へオイルを安定的に供給することができる。
したがって、前記ピストンとシリンダ間のオイル膜が安定して形成されるため、摺動損失を低減することができ、これにより、往復式圧縮機の入力を低減し、往復式圧縮機の効率を向上することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項において、前記ピストンピンの外周に、前記コンロッドに設けた連通路と連通孔を連通する油溝を設けたものである。
かかる構成とすることにより、前記コンロッドに設けた連通路を流れるオイルに混入した金属粉等のごみを、前記油溝を通して容器内に排出することができ、ごみのピストンとシリンダの間への流入に伴うピストンやシリンダの表面の傷付きを防止し、往復式圧縮機の信頼性を維持することができる。しかも、前記ピストンピンの外周を流れる際に、オイルには遠心力が作用し、これに伴い、オイルに混入された金属粉等のごみがオイルと分離されるため、ごみの排出性を向上することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記ピストンピンに設けた油溝の位置を、該ピストンピンに設けた給油口と連通する位置としたものである。
かかる構成とすることにより、油溝に、給油作用と金属粉等のごみの排出作用を持たせることができ、構成の簡素化をはかることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項3から6のいずれか一項に記載の発明において、前記コンロッドに設けた連通路の途中に、前記容器内に開口する排出孔を設けたものである。
かかる構成とすることにより、前記コンロッドの連通路を流れるオイルの一部を排出孔から排出することができる。この排出孔から排出されたオイルは、コンロッドの往復動作に伴い、所定の範囲に振り撒かれ、軸受部の潤滑にも供される。その結果、シャフトと軸受部との摺動損失低減の効果が期待できる。
さらに、前記オイルの排出に伴い、オイルに混入した金属粉等のごみも同時にこの排出孔から排出することができ、ピストン、およびシリンダの傷付きを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における往復式圧縮機の縦断面図である。図2は、同実施の形態1における往復式圧縮機のピストンが下死点にあるピストン周辺の拡大断面図である。図3は、同実施の形態1における往復式圧縮機の図2に示すA−A線によるピストン周辺の横断面図である。図4は、同実施の形態1における往復式圧縮機のオイルの流れを説明する模式図で、(a)は、吸入行程または圧縮行程の途中の状態を、(b)は、ピストンが下死点近傍にある状態をそれぞれ示している。図5は、同実施の形態1における往復式圧縮機の動作を説明する模式図で、(a)は、ピストンが下死点近傍にある状態を、(b)は、吸入行程または圧縮行程の途中の状態を、(c)は、ピストンが上死点近傍
にある状態をそれぞれ示している。
図1から図3において、往復式圧縮機は、容器1内の底部にオイル2を貯留し、さらに作動流体3として、例えばR600aのような地球温暖化係数の低い炭化水素系の冷媒が封入されている。
容器1は、鉄板の絞り成型によって形成され、さらに、一端が容器1内に連通し、他端が冷凍サイクルの低圧側(図示せず)に接続される吸入管50、および、一端が容器1を貫通して吐出マフラー(図示せず)と連通し、他端が冷凍サイクルの高圧側(図示せず)に接続される吐出管57を備えている。
また、容器1内には、圧縮要素9と、この圧縮要素9を駆動する電動要素6を備えた圧縮機本体4が収納されている。圧縮機本体4は、サスペンションスプリング5によって、容器1に対して弾性的に支持されている。
圧縮要素9は、シャフト12、シリンダブロック15、ピストン16、コンロッド22、ピストンピン23等で構成されている。シャフト12は、偏心軸10と主軸11で構成され、また、主軸11の表面には、螺旋状の溝等からなる給油機構51が設けられている。
電動要素6は、シリンダブロック15の下方にボルト(図示せず)によって螺子固定された固定子7と、固定子7の内側に配置され、主軸11に焼き嵌め固定された回転子8を具備している。
シリンダブロック15は、互いに一定の位置に配置固定された略円筒形のシリンダ14と軸受部24を有している。シリンダ14と軸受部24は、それぞれの軸心が略直角に交差するように形成され、シリンダ14には、ピストン16が往復動可能に挿入されている。そして、シリンダブロック15には、主軸受(本発明の軸受部に相当)60が設けられており、主軸受60の上端に、シャフト12を構成する偏心軸10の下端が当接し、シャフト12の主軸11が、主軸受60に支持されることによって、図2に示すように、スラスト軸受(本発明の軸受部に相当)61形態の片持ち軸受を形成している。
コンロッド22の一端である大径端には、大径孔22aが設けられ、また、コンロッド22の他端である小径端には、小径孔22bが設けられている。そして、大径孔22aを偏心軸10が貫通し、また、小径孔22bをピストンピン23が貫通している。また、ピストンピン23は、図2に示す如く、ピストン16に設けられたピストンピン孔16aに挿入されている。したがって、偏心軸10の旋回運動が、コンロッド22によって往復運動に変換され、その往復運動がピストン16に伝達される構成となっている。
さらに、シャフト12の内部や外周面には、周知の如く給油機構51が設けられ、この給油機構51の一端は、偏心軸10の内部において軸心方向に延びるように形成された給油通路10aと連通している。
この給油通路10aは、偏心軸10の上端62からエンドミル、ボール盤等の装置によって掘削加工形成されるもので、上端62が開口状態にあるが、本実施の形態1においては、上端62の開口を、ネジ固定、あるいは溶接固定等の固定手段を用いて固定した封止具25によって完全に封止している。
さらに、主軸11の下端は、給油機構51の他端がオイル2内へ所定の深さで浸漬するように延出している。
シリンダ14の端面には、圧縮室13の内外を連通する吸入孔18と吐出孔19を備えたバルブプレート17と、吸入孔18を開閉する吸入バルブ(図示せず)と、バルブプレート17を覆うシリンダヘッド52が、共にヘッドボルト53によって、シリンダ14の端面を封止するように固定されている。さらに、バルブプレート17とシリンダヘッド52の間には、吸入マフラー54が挟持されて固定されている。また、バルブプレート17におけるシリンダヘッド52と対向する面には、吐出孔19を開閉する吐出バルブ(図示せず)が固定され、これによってバルブプレート17とシリンダヘッド52は、ヘッド空間56を形成している。
また、シリンダ14の内面は、図3に示すように、上死点側から所定の長さLの区間だけ軸方向において内径寸法Dsを一定とするストレート部14Sと、下死点側に向かって、内径寸法がDsからDt(>Ds)に増加するテーパ部14Tとから形成されている。そして、シリンダ14の上部には、図2に示す切欠き26が形成され、ピストン16が下死点の位置に到達した状態では、この切欠き26からピストンピン23が容器1の空間に露出している。
さらに、偏心軸10には、内部に形成された、給油通路10aから偏心軸10の外周面に開口する給油孔10bが設けられている。また、偏心軸10の外周には、全周に亘って一様の深さの給油溝10cが形成され、この給油溝10c内に給油孔10bが開口している。
また、コンロッド22には、小径端の外周から軸方向に延出し、かつ小径孔22bと大径孔22aを連通する連通路22cが設けられている。この連通路22cは、大径孔22aに開口することにより、偏心軸10に設けた給油溝10cと連通している。さらに、連通路22cの形成に伴い、小径端の外周に開口する連通孔22dは、図3に示すピストン16の内部空間16bと連通している。
ピストンピン23は、内部に、軸方向に延出し、両端が開口した給油路23aを設け、さらに、直径方向において一端が給油路23aに開口し、他端がピストンピン23の表面に開口した給油口23bが形成され、さらに、ピストンピン23の外周面には、全周に亘って油溝23cが設けられている。この油溝23は、コンロッド22に形成された連通路22cとピストンピン23の給油口23bに連通している。
以上のように構成された往復式圧縮機について、以下にその動作を説明する。
電動要素6への通電により、電動要素6の回転子8は、シャフト12を回転させ、これに伴って偏心軸10の偏心回転(旋回)運動が、図3の矢印x方向に行われる。この偏心軸10の回転運動が、コンロッド22を介して往復運動に変換され、ピストン16に伝えられる。これによって、ピストン16は、シリンダ14内を往復運動する。このピストン16の往復運動により、冷却システム(図示せず)から吸入した作動流体3が、圧縮室13内へ吸入され、圧縮された後、再び冷却システムに吐出される。
以下、この動作の繰り返しにより、作動流体3の冷却システムへの循環が行われ、周知の冷凍サイクルが形成される。
また、容器1の底部に貯留されたオイル2は、シャフト12の回転により、遠心力を利用したポンプ作用を行う給油機構51によって上方に汲み上げられ、偏心軸10に設けられた給油通路10aから、給油孔10bを介して、コンロッド22に設けられた連通路22cに給油される。
図4(a)に示すように、コンロッド22に設けられた連通路22cからのオイル2は、二方向に分かれ、一方は、矢印aで示すように、ピストンピン23の外周に設けられた油溝23cから給油口23bを経由して給油路23aに給油される流れとなり、他方は、矢印bで示すように、ピストンピン23に設けられた油溝23cを経由して、コンロッド22のピストン16側の端部に設けられた連通孔22dから、ピストン16の内部空間16bへ流出する流れとなる。
そして、ピストンピン23の給油口23bを経由し、給油路23aに流入したオイル2は、矢印cで示すように、ピストンピン23(給油路23a)の上下両端からピストン16の外周面に流出し、一部がピストン16とシリンダ14の間に形成されるクリアランスに流入してピストン16の摺動部の潤滑を行い、残りは、ピストン16のシャフト12方向へ流出し、容器1内の空間に飛散する。この時、飛散したオイル2の一部は、図4(a)に示すように、シャフト12の偏心軸10の下部とシリンダブロック15で構成されるスラスト軸受61に供給され、スラスト軸受61の摺動部を潤滑する。
また、ピストン16の内部空間16bへ流れたオイル2は、コンロッド22とピストン16の隙間を通り、シャフト12の方向へ飛散する。この時、飛散したオイル2の一部が、シャフト12の偏心軸10の下部とシリンダブロック15で構成されるスラスト軸受61に供給され、上述と同様にスラスト軸受61の摺動部を潤滑する。
次に、給油口23bを経由し、給油路23aに流入したオイル2の作用について、図5を参照しながら説明する。
図5に示すように、ピストン16が、図5(a)に示す下死点位置から、作動流体3を圧縮する圧縮行程に移行し、図5(c)に示す上死点側に移動する途中の図5(b)に示す圧縮初期の状態では、圧縮室13内の圧力の上昇が小さいため、シリンダ14に形成したテーパ部14Tとピストン16の外周面とのクリアランスが比較的大きくても、ピストン16の外周面に供給される潤沢なオイル2によるシール効果により、圧縮室13内の作動流体3の容器1内への漏出は発生し難い。また、クリアランスが広いことで、ピストン16の外周とシリンダ14の内周間の摺動抵抗も小さい状態にある。
さらに、図5(b)の状態は、テーパ部14Tに位置するピストン16の外周のクリアランスが広いことから、ピストン16は、ピストンピン23を軸にして回転し易く、シリンダ14の内壁面へ当接し易い状態にある。ところが、ピストン16の外周面とシリンダ14のテーパ部14Tの間には、潤沢にオイル2が供給され、ピストン16の外周面にオイル2の油膜が均一に形成されている。そのため、ピストン16がシリンダ14の内壁に圧接する等の、所謂ピストン16とシリンダ14の干渉による摺動損失の増大や、音の発生が抑制される状態にある。
そして、圧縮行程が進み、圧縮室13内の作動流体3の圧力が次第に上昇して、ピストン16が、図5(c)に示す上死点の近傍位置に達する直前では、圧縮室13内の圧力もさらに上昇する。ところが、図5(c)の状態は、ピストン16の外周部に供給されたオイル2により、上死点側におけるピストン16の外周面とシリンダ14との狭くなった隙間をシールしているため、圧縮室13内にある作動流体3の容器1内への漏れを低減することができる。この時、シリンダ14に形成したストレート部14Sは、所定の吐出圧力まで増大した作動流体3の漏れを、テーパ部14Tよりも低減するように作用する。
換言すると、図5(b)に示すように、ピストン16が下死点から圧縮初期に位置する状態では、ピストンピン23の給油路23aからピストン16の外周面へ直接、潤沢なオ
イル2が供給されるため、ピストン16とシリンダ14のテーパ部14Tの間のクリアランスには、オイル2の油膜が安定して形成されており、作動流体3の漏れを低減すると共に、ピストンピン23を軸とするピストン16の回転も抑制される。
かかるオイル2の潤滑作用は、ピストン16とシリンダ14の内周壁との擦れに起因する摺動損失を低減し、また音の抑制にも効果的であり、さらにピストン16が圧縮行程後半に位置する状態においても、ピストン16とシリンダ14のストレート部14S間のクリアランスに十分なオイル2を保持させることができ、その結果、摺動損失を低減し、作動流体3の漏れも低減できる。
次に、連通孔22dを通り、ピストン16の内部空間16bを通って排出されるオイル2の作用について、図3、図4を参照しながら説明する。
図3および図4において、連通路22cに供給されるオイル2には、軸受部24(主軸受60)等の各摺動部で発生した摩耗粉等のごみが混入している。オイル2の流れは、所定の流速で直線状の連通路22cを流れ、ピストンピン23に設けた油溝23cに到達してから回転方向に変換される。この時、オイル2に対して比重の大きい金属粉等のごみは、その比重の差から遠心分離され、油溝23cの外周、すなわち、コンロッド22の小径孔22bの壁面側に集められる。
一方、給油口23bは、油溝23cを流れるオイル2の流れに対して(略)直角に設けられているため、遠心分離された比重の大きい金属粉等のごみは、給油口23bへ流入し難く、金属粉等を給油通路23aからピストン16の外周側へ供給することが抑制される。
さらに、遠心分離された金属粉等のごみは、油溝23cがコンロッド22に設けた連通孔22dと連通していることから、この連通孔22dから排出されるオイル2とともにピストン16の内部空間16bへ排出され、この内部空間16bを経由して容器1内に排出される。
上述の如く、本実施の形態1の構成は、オイル2に混入した金属粉等のごみを、油溝23cから給油口23bに流入する際に遠心力によって分離する構成であるため、ピストン16とシリンダ14の摺動部には流入し難くなり、ごみの混入の少ないオイル2による潤滑作用に伴って往復式圧縮機の信頼性および効率を確保することができる。
また、往復式圧縮機の起動運転時等においては、その起動に伴い、停止中においてオイル2に溶け込んでいた作動流体3がオイル2の圧力変化によって分離され、発泡状態で連通路22cに充満することがあるが、本実施の形態1の構成によれば、この作動流体3を、コンロッド22の先端に設けられた連通孔22dから、オイル2とともにピストン16の内部空間16bを経て容器1内に排出するため、ピストン16の外周面とシリンダ14の内周面で形成される隙間へのオイル2の供給を安定させることができる。
その結果、ピストン16とシリンダ14の間の隙間に、オイル2を潤沢に供給することができる。したがって、ピストン16とシリンダ14の間に介在するオイル2のシール効果により、圧縮室13からの作動流体3の漏れを低減することができ、また、摺動損失を低減し、機械効率および体積効率を向上することができる。
さらに、ピストン16の外周部にオイル2による油膜が安定的に形成されるため、ピストン16がシリンダ14の内壁面に接触することによって生じる音や、部分的摺動による耐久性の低下を低減することができる。
また、ピストンピン23に形成された給油口23bの径を調節することにより、ピストン16の外周部へのオイル2の供給量をコントロールすることができる。したがって、異なるピストン外径の往復式圧縮機であっても適切な給油量を確保することができ、同様に、ピストン16の外周部における摺動損失の低減に起因して機械効率の低下を抑制することができるとともに、圧縮室13内へのオイル2の流入過多を低減することができる。
なお、本実施の形態1においては、スラスト軸受61をすべり軸受としたが、これに限るものではなく、スラストボールベアリングを介したころ軸受でも同様の作用、効果が期待できる。
また、本実施の形態1においては、シリンダ14の内壁面を、ストレート部14Sとテーパ部14Tによって形成した場合について説明したが、シリンダ14の内壁面を全長に亘ってストレート、すなわち、内径寸法Ds=内径寸法Dtとした構成であっても、同様の作用、効果が期待できる。
さらに、本実施の形態1においては、偏心軸10に設けた給油孔10bを、ピストン16が下死点にある状態において、反ピストン側に位置するように形成したが、この給油孔10bは、偏心軸10の回転軸に対してどのような角度に形成しても、同様の作用、効果が期待できる。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2における往復式圧縮機のピストンが下死点にあるピストン周辺の拡大断面図である。図7は、同実施の形態2における往復式圧縮機の図6に示すB−B線によるピストン周辺の横断面図である。
本実施の形態2における往復式圧縮機の基本構成は、先の実施の形態1と略同じであるため、基本構成の説明を割愛し、ここでは、実施の形態1と相違する部分を主体に説明する。また、実施の形態1と同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して説明する。
図6、図7に示すように、本発明の実施の形態2における往復式圧縮機のシャフト30は、実施の形態1と同様に、主軸31内部から外周にかけて給油通路32を設け、その給油先側の先端は、主軸31において、主軸受60と面する位置で、かつ全周に亘って形成された保油溝33cに開口している。この保油溝33cは、主軸31の直径を若干小さくなるように切削することによって形成されている。
また、シャフト30を構成する偏心軸33には、外周の一部に給油溝33aが設けられ、さらに、この給油溝33aと主軸31に形成された給油通路32もしくは保油溝33cとを連通するように、給油路33bが設けられている。この給油路33bは、エンドミル、あるいはボール盤等の装置によって、給油溝33aから給油通路32、もしくは保油溝33cと連通するように偏心軸33を貫通して形成されている。
コンロッド34は、実施の形態1と同様に、小径端から、軸方向に延出し、小径孔22bと大径孔22aを連通する連通路34aが設けられている。この連通路34aは、大径孔22aの開口において、偏心軸33に設けた給油溝33aと連通する位置に設けられている。さらに、連通路34aを形成するための始端である小径端の連通孔34cは、図7に示すように、ピストン16の内部空間16bと連通している。
ここで、偏心軸33に設けられた給油溝33aは、図7に示すように、偏心軸33の全
周ではなく、例えば、往復式圧縮機運転時の吸入行程から圧縮行程途中にあるシャフト30の回転角度範囲内においてのみ、コンロッド34の内部に形成された連通路34aと連通するように形成され、また、給油溝33aの始端33dおよび終端33eは、徐々に流路断面積が小さくなるように角度をもって徐々に浅く形成されている。
さらに、コンロッド34の連通路34aの中間位置には、連通路34a内と容器1の内部空間が連通するように、排出孔34bがスラスト軸受61側(重力が作用する側)の壁面に形成されている。
上記構成のシャフト30と、コンロッド34は、実施の形態1で説明した往復式圧縮機のシャフト12とコンロッド22に代わって用いられるもので、本実施の形態2における往復式圧縮機の基本構成、基本動作等の説明については、符号を含めて先の実施の形態1の説明を援用するものとし、ここでは実施の形態1と相違する吸入行程時におけるピストン16の周辺部の給油内容、および、圧縮行程時におけるピストン16の周辺部の給油内容を主体に説明する。
シャフト30の回転に伴い、偏心軸33が図7の矢印xで示す方向に旋回運動を始める吸入行程では、ピストン16が上死点から、下死点へ向かい、図7に示すように、偏心軸33に形成された給油溝33aとコンロッド34に形成された連通路34aが連通する。これにより、給油路33bより送られてくるオイル2は、所定の流速で直線状の連通路34aを流れ、その大半は、ピストンピン23の油溝23cに給油され、給油口23bから給油路23aへ流入し、実施の形態1で説明したように、ピストン14の外周とシリンダ14の内周壁の間等の潤滑を行う。
このオイル2の流れにおいて、連通路34aからピストンピン23の油溝23cを流れるオイル2に混入した金属粉等のごみは、実施の形態1で説明したように、油溝23cを流れる間の遠心力によってオイル2と分離され、連通孔34cから排出される。
また、ピストンピン23へ到達しないオイル2は、コンロッド34の連通路34aに設けた排出孔34bから容器1の空間内へ放出される。放出されたオイル2は、シャフト30の偏心軸33の下部と主軸受60の上部に設けられたスラスト軸受61に供給され、スラスト軸受61の摺動部を潤滑する。
このとき、オイル2に混入している金属粉等のごみも、重力が作用する側に設けた排出孔34bよりオイル2とともに排出することができる。
シャフト30の回転がさらに進み、圧縮行程に移行すると、コンロッド34との関係において、図7の状態から給油溝33aがさらに左回転方向に移動し、この移動に伴って給油溝33aと対向する偏心軸33の外周壁がコンロッド34に設けた連通路34aを塞ぐように位置関係が形成される。
そして、さらにシャフト30の回転が進むと、偏心軸33の外周壁が連通路34aを塞ぎ、給油溝33aは封止される。その結果シャフト30に形成された給油通路32を経由して送られてくるオイル2は、給油路33bには流れず、保油溝33cに滞留し、ここからシリンダブロック15の主軸受60の上部に設けられたスラスト軸受61の隙間を通り、スラスト軸受61の摺動面を潤滑して容器1内に流出する。
さらにシャフト30の回転が進むと、ピストン16は、上死点から下死点へ向かう動きとなり、偏心軸33も旋回角度が進み、偏心軸33の給油溝33aとコンロッド34に設けた連通路34aが連通し、上述の吸入行程で説明したオイル2の流れとなる。
このように、実施の形態2の構成は、ピストンピン23側を主体とする給油とスラスト軸受61側を主体とする給油を交互に行う構成となっている。
したがって、吸入行程時に行われるピストンピン23側を主体とする給油は、偏心軸33に設けた給油路33bとコンロッド34に設けた連通路34aが連通し、しかも、圧縮室13の内部の圧力が、吸入圧力、すなわち、容器1内の圧力よりも低い状態にあることから、その差圧によってピストン16の外周とシリンダ14の内壁の間への給油を効果的に行うことができる。
また、圧縮行程時に行われるスラスト軸受61を主体とする給油は、シャフト30の給油通路32のオイル2を、給油路33bへは流さずにスラスト軸受61側へ積極的に供給するため、実施の形態1よりも効果的にスラスト軸受61の潤滑を行うことができる。
特に、スラスト軸受61側を主体とする給油動作は、圧縮行程時であり、この圧縮行程時は、偏心軸33がコンロッド34により反圧縮室13側に向かって力を受ける状態にある。このとき、偏心軸33の外周面において、コンロッド34から押圧負荷を受ける部分には、給油溝33aが形成されていないため、受圧面積が大きく確保されている。これにより、圧縮室13側からの応力による偏心軸33の局部的な摩耗(給油溝33aの縁の摩耗)を抑制し、偏心軸33の外周部の耐久性と偏心軸33の信頼性を向上することができる。
さらに、偏心軸33の所定範囲(回転方向における所定角度)に亘って設けられた給油溝33aの始端33dと終端33eは、流路断面積が徐々に小さくなるように形成されているため、連通路34aを流れるオイル2の急激な圧力変動が低減され、ピストンピン23側への給油を、比較的安定して行うことができる。その結果、ピストン16の外周部へのオイル2の供給量が安定し、ピストン16の外周面の油膜を安定して形成することができる。
また、圧縮機の起動時等のように、急激な圧力変動が生じると、オイル2に溶け込んだ作動流体3がオイル2から発泡し、給油経路内に流出することがある。
かかる状態においても、本実施の形態2の構成であれば、コンロッド34に設けた排出孔34bからガス状の作動流体3を排出することができる。その結果、オイル2に混入した作動流体3の泡によってオイル2の供給が阻害されることもなく、ピストンピン23側へ安定したオイル2の供給が可能となり、ピストン16を含む各摺動部の信頼性の低下を抑制することができる。
また、コンロッド34に設けた連通孔34c、および排出孔34bより金属粉等のごみをオイル2とともに排出するため、ピストン16の外周部におけるごみの噛み込みに起因した信頼性の低下を抑制することができる。
さらに、偏心軸33に形成した給油路33bは、偏心軸33の上端ではなく、給油溝33aの近傍から給油通路32に連通するように形成しているため、実施の形態1における偏心軸10に設けた封止具25が不要となり、往復式圧縮機の効率および信頼性を低下させることなく、組立作業性および生産性を向上させることができる。
なお、本実施の形態2においては、スラスト軸受61を、すべり軸受としたが、これに限るものではなく、実施の形態1と同様に、軸受部にスラストボールベアリングを介したころ軸受でも同様の効果が期待できるものである。
また、本実施の形態2においては、シリンダ14の内壁面を、ストレート部14Sとテーパ部14Tによって形成した場合について説明したが、実施の形態1で説明したように、シリンダ14の内壁面の径を全長に亘って一様に形成した構成であっても、同様の作用、効果が期待できる。
さらに、本実施の形態2においては、排出孔34bを、連通路34aにおいて、重力が作用する側に設けた構成としたが、この排出孔34bの設ける位置は、任意とすることができる。
また、偏心軸33に設けた給油溝33aに連通する給油路33bの構成を、実施の形態1で説明した給油通路10aと給油孔10cより構成することも可能であるが、上述の組立作業性の効果は期待できない。
(実施の形態3)
図8は、本発明の実施の形態3における往復式圧縮機のピストンが下死点にあるピストン周辺の拡大図である。図9は、同実施の形態3における往復式圧縮機の図8に示すC−C線によるピストン周辺の横断面図である。
本実施の形態3における往復式圧縮機の基本構成は、先の実施の形態1と略同じであるため、基本構成の説明を割愛し、ここでは、実施の形態1、実施の形態2と相違する部分を主体に説明する。また、実施の形態1、実施の形態2と同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して説明する。
図8および図9において、本実施の形態3における往復式圧縮機のシャフト30は、実施の形態1におけるシャフト12に代わって用いられるもので、先の実施の形態2のシャフト30と構成を同じにしている。したがって、シャフト30を構成する主軸31は、給油通路32と保油溝33cを備えた構成である。また、シャフト30を構成する偏心軸33は、その外周の一部(往復式圧縮機運転時の吸入行程にあるシャフト30の回転角度範囲内)に給油溝33aを設け、さらに、この給油溝33aを貫通し、給油通路32、もしくは保油溝33cと連通する給油路33bを設けている。
そして、シャフト30は、主軸31がシリンダブロック15を構成する主軸受60に軸支されることにより、主軸受60の上端面と当接してスラスト軸受61を構成し、回転自在となっている。
また、本実施の形態3におけるコンロッド22は、先の実施の形態1のコンロッド22と構成を同じにしている。したがって、コンロッド22は、小径孔22bと大径孔22aを連通する連通路22cと、この連通路22cの加工始端となる連通孔22dを設けている。
そして、コンロッド22の大径孔22aを偏心軸33が貫通し、小径孔22bをピストンピン23が貫通することにより、コンロッド22の連通路22cと偏心軸33の給油溝33aの断続的な連通を可能にし、さらに、実施の形態1で説明した偏心軸33の回転(旋回)運動をピストン16へ伝達する構成が得られる。
なお、ピストン部分については、実施の形態1と同じ構成であり、ピストン16は、ピストンピン23を挿入したピストンピン孔16aと、内部空間16bを有し、ピストンピン23は、両端が開口した給油路23aと、ピストンピン23の外周(全周)に設けられ、かつコンロッド22の連通路22cと連通した油溝23cと、給油路23aと油溝23
cを連通する給油口23bを設けた構成である。
また、シリンダ14についても、実施の形態1と同じ構成であり、圧縮室13の内壁面は、ストレート部14Sと、このストレート部14Sに連続したテーパ部14Tより形成されている。
上記構成のシャフト30とコンロッド22を具備した往復式圧縮機の基本構成、基本動作等の説明については、符号を含めて先の実施の形態1の説明を援用するものとし、ここでは実施の形態1と相違する吸入行程時におけるピストン16の周辺部の給油内容、および、圧縮行程時におけるピストン16の周辺部の給油内容を主体に説明する。
シャフト30の回転に伴い、偏心軸33が図7の矢印xで示す方向に旋回運動を始める吸入行程では、ピストン16が上死点から、下死点へ向かい、図7に示すように、偏心軸33に形成された給油溝33aとコンロッド22に形成された連通路22cが連通する。これにより、給油路33bより送られてくるオイル2は、所定の流速で直線状の連通路22cを流れ、ピストンピン23の油溝23cに給油され、給油口23bから給油路23aへ流入し、実施の形態1で説明したように、ピストン16の外周とシリンダ14の内周壁の間等の潤滑を行う。
このオイル2の流れにおいて、連通路22cから油溝23cを流れるオイル2に混入した金属粉等のごみは、実施の形態1で説明したように、油溝23cを流れる間の遠心力によってオイル2と分離され、連通孔22dから排出される。
そして、連通孔22dから放出されたオイル2は、ピストン14の内部空間16bを通り、ピストン16の往復動作に伴ってクランクシャフト30の偏心軸33の下部とシリンダブロック15の主軸受60上部に設けられたスラスト軸受61に供給され、スラスト軸受61の摺動部を潤滑する。
このとき、オイル2に混入している金属粉等のごみも、オイル2とともに連通孔22dから排出することができる。
シャフト30の回転がさらに進み、圧縮行程に移行すると、コンロッド22との関係において、図7の状態から給油溝33aがさらに左回転方向に移動し、この移動に伴って給油溝33aと対向する偏心軸33の外周壁がコンロッド22に設けた連通路22cを塞ぐように位置関係が形成される。
そして、さらにシャフト30の回転が進むと、偏心軸33の外周壁が連通路22cを塞ぎ、給油溝33aは封止される。その結果シャフト30に形成された給油通路32を経由して送られてくるオイル2は、給油路33bには流れず、保油溝33cに滞留し、ここからシリンダブロック15の主軸受60の上部に設けられたスラスト軸受61の隙間を通り、スラスト軸受61の摺動面を潤滑して容器1内に流出する。
さらにシャフト30の回転が進むと、ピストン16は、上死点から下死点へ向かう動きとなり、偏心軸33も旋回角度が進み、偏心軸33の給油溝33aとコンロッド22に設けた連通路22cが連通し、上述の吸入行程で説明したオイル2の流れとなる。
このように、実施の形態3の構成は、実施の形態2と同様に、ピストンピン23側を主体とする給油とスラスト軸受61側を主体とする給油を交互に行う構成となっている。
したがって、吸入行程時に行われるピストンピン23側を主体とする給油は、偏心軸3
3に設けた給油路33bとコンロッド22に設けた連通路22cが連通し、しかも、圧縮室13の内部の圧力が、吸入圧力、すなわち、容器1内の圧力よりも低い状態にあることから、その差圧によってピストン16の外周とシリンダ14の内壁の間への給油を効果的に行うことができる。
また、圧縮行程時に行われるスラスト軸受61を主体とする給油は、シャフト30の給油通路32のオイル2を、給油路33bへは流さずにスラスト軸受61側へ積極的に供給するため、実施の形態1よりも効果的にスラスト軸受61の潤滑を行うことができる。
特に、スラスト軸受61側を主体とする給油動作は、圧縮行程時であり、この圧縮行程時は、偏心軸33がコンロッド22により反圧縮室13側に向かって力を受ける状態にある。このとき、偏心軸33の外周面において、コンロッド22から押圧負荷を受ける部分には、給油溝33aが形成されていないため、受圧面積が大きく確保されている。これにより、圧縮室13側からの応力による偏心軸33の局部的な摩耗(給油溝33aの縁の摩耗)を抑制し、偏心軸33の外周部の耐久性と偏心軸33の信頼性を向上することができる。
さらに、偏心軸33の所定範囲(回転方向における所定角度)に亘って設けられた給油溝33aの始端33dと終端33eは、実施の形態2で説明したように、流路断面積が徐々に小さくなるように形成されているため、連通路22cを流れるオイル2の急激な圧力変動が低減され、ピストンピン23側への給油を、比較的安定して行うことができる。その結果、ピストン16の外周部へのオイル2の供給量が安定し、ピストン16の外周面の油膜を安定して形成することができる。
また、圧縮機の起動時等のように、急激な圧力変動が生じると、オイル2に溶け込んだ作動流体3がオイル2から発泡し、給油経路内に流出することがある。
かかる状態においても、本実施の形態3の構成であれば、実施の形態1で説明したように、コンロッド22の先端に設けた連通孔22dを通してピストン16の内部空間16bへガス状の作動流体3を排出することができる。その結果、オイル2に混入した作動流体3の泡によってオイル2の供給が阻害されることもなく、ピストンピン23側へ安定したオイル2の供給が可能となり、ピストン16を含む各摺動部の信頼性の低下を抑制することができる。
また、本実施の形態3の構成は、実施の形態1で説明したように、コンロッド22に設けた連通孔22dより、金属粉等のごみをオイル2とともに排出するため、ピストン16の外周部におけるごみの噛み込みに起因した信頼性の低下を抑制することができる。
さらに、偏心軸33に形成した給油路33bは、偏心軸33の上端ではなく、給油溝33aの近傍から給油通路32に連通するように形成しているため、実施の形態1における偏心軸10に設けた封止具25が不要となり、往復式圧縮機の効率および信頼性を低下させることなく、組立作業性および生産性を向上させることができる。
なお、本実施の形態3においては、スラスト軸受61を、すべり軸受としたが、これには限るものではなく、実施の形態1と同様に、軸受部にスラストボールベアリングを介したころ軸受でも同様の効果が期待できるものである。
また、本実施の形態3においては、シリンダ14の内壁面を、ストレート部14Sとテーパ部14Tによって形成した場合について説明したが、実施の形態1で説明したように、シリンダ14の内壁面の径を全長に亘って一様に形成した構成であっても、同様の作用
、効果が期待できる。
さらに、ピストンピン23に形成された給油口23bの径を調節することにより、ピストン16の外周部へのオイル2の供給量をコントロールすることができる。したがって、異なるピストン外径の往復式圧縮機であっても適切な給油量を確保することができ、同様に、ピストン16の外周部における摺動損失の低減に起因して機械効率の向上をはかることができるとともに、圧縮室13内へのオイル2の流入過多を低減することができる。
また、偏心軸33に設けた給油溝33aに連通する給油路33bの構成を、実施の形態1で説明した給油通路10aと給油孔10cより構成することも可能であるが、上述の組立作業性の効果は期待できない。
以上のように、本発明にかかる往復式圧縮機は、効率、および信頼性を高めることができるため、家庭用電気冷蔵庫に限らず、エアーコンディショナー、自動販売機やその他の冷凍装置、さらに空気用往復式圧縮機等の工業用往復式圧縮機として広く適用することができる。
1 容器
6 電動要素
7 固定子
8 回転子
9 圧縮要素
10、33 偏心軸
10a、33b 給油通路
10c、33a 給油溝
11、31 主軸
12、30 シャフト
13 圧縮室
15 シリンダブロック
16 ピストン
16a ピストンピン孔
22、34 コンロッド
22c、34a 連通路
22d、34c 連通孔
23 ピストンピン
23a 給油路
23b 給油口
23c 油溝
51 給油機構
60 主軸受(軸受部)
61 スラスト軸受(軸受部)

Claims (7)

  1. オイルを貯留した容器内に、電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素を収納し、前記圧縮要素を、軸受部と圧縮室を具備するシリンダブロックと、前記圧縮室内を往復運動するピストンと、前記電動要素の回転子が固定された主軸と偏心軸を有し、かつ前記軸受部で回転自在に軸支されたシャフトと、前記ピストンに設けられたピストンピン孔に挿入されたピストンピンと、前記ピストンと前記偏心軸とを前記ピストンピンを介して連結するコンロッドを備える構成とし、前記シャフトの主軸に、前記オイルを該シャフトの摺動部へ供給する給油機構を設け、また、前記偏心軸に、該偏心軸の内部に形成され、かつ一端が前記給油機構に連通し、他端が前記偏心軸の外周部に開口する給油通路を設け、前記コンロッドの内部に、前記偏心軸に設けられた給油孔と連通する連通路を設け、さらに、前記ピストンピンに、該ピストンピンの軸方向に延出し、かつ両端が前記ピストンの外周面に開口した給油路と、前記コンロッドに設けられた前記連通路と前記ピストンピンの前記給油路を連通する給油口を設け、また、前記コンロッドに設けられた前記連通路に、前記容器内に連通する連通孔を設けた往復式圧縮機。
  2. 前記偏心軸の外周の全周に、該偏心軸に設けた前記給油孔と連通する給油溝を設けた請求項1に記載の往復式圧縮機。
  3. 前記偏心軸の外周の一部に、少なくとも前記ピストンが吸入行程の範囲に位置する間、前記コンロッドに設けた連通路と連通する給油溝を設けた請求項1に記載の往復式圧縮機。
  4. 前記給油溝の両端を、前記シャフトの回転方向において溝の深さが徐々に浅くなる傾斜面とした請求項3に記載の往復式圧縮機。
  5. 前記ピストンピンの外周に、前記コンロッドに設けた連通路と連通孔を連通する油溝を設けた請求項1から4のいずれか一項に記載の往復式圧縮機。
  6. 前記ピストンピンに設けた油溝の位置を、該ピストンピンに設けた給油口と連通する位置とした請求項5に記載の往復式圧縮機。
  7. 前記コンロッドに設けた連通路の途中に、前記容器内に開口する排出孔を設けた請求項3から6のいずれか一項に記載の往復式圧縮機。
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