JP2015007378A - 密閉型圧縮機およびこれを用いた冷蔵庫 - Google Patents

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修平 永田
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Abstract

【課題】 クランクシャフトのラジアル軸受の軸受損傷・損失増大を防止することができる密閉型圧縮機、及び、この圧縮機を搭載した冷蔵庫を提供する
【解決手段】 潤滑油を溜めた密閉容器と、潤滑油を供給する下部連通穴を下側軸支部に有するクランクシャフトと、クランクシャフトを軸支するラジアル軸受と、を有し、クランクシャフトは、下側軸支部から、第一の方向に向かって回旋するスパイラル溝を有し、クランクシャフト若しくはラジアル軸受は、下部連通穴の近傍から、スパイラル溝から離れる方向である第二の方向に向かって延在する微細給油溝を備える密閉型圧縮機。
【選択図】 図4

Description

本発明は、密閉型圧縮機およびこれを備える冷蔵庫に関する。
関連する密閉型圧縮機として例えば特開2012−197766号公報に示されたものが知られている。この密閉型圧縮機はピストンとクランクシャフトを備えたレシプロ圧縮機であり、電動要素の上に圧縮要素を配置した構成となっている。中空のクランクシャフトに回転子を嵌合する際の変形が摺動部に悪影響をおよぼさないよう、変形緩和手段を設けたことを特徴としている。
また、関連する密閉型圧縮機として例えば特開2010−281299号公報に示されたものが知られている。この密閉型圧縮機はスラスト転がり軸受を備えたもので、クランクシャフトの軸心とシリンダの軸心がなす角度が90度以上になるようにクランクシャフト軸受部とシリンダが配置している。これは、運転時における圧縮荷重によって傾くシャフトに伴って傾くピストンとシリンダ内面とのかじりを防止することを目的とした構造である。
特開2012−197766号公報 特開2010−281299号公報
しかしながら特許文献1、特許文献2に記載された構造を適用した場合、次のような課題がある。
特許文献1、2に記載された構造のレシプロ圧縮機は、クランクシャフトに加わるラジアル方向の荷重を、クランクシャフト表面に設けられた上摺動部と下摺動部の2か所で軸支する、片持ちの軸受構造となっている。上摺動部と下摺動部の間は直径が上摺動部や下摺動部よりも小さくなっている。クランクシャフト表面には摺動面に潤滑油を供給するためのスパイラル溝が設けられている。スパイラル溝は下摺動部から上摺動部にかけて形成されており、圧縮機運転中にはスパイラル溝内を潤滑油が上昇するような形状となっている。
クランクシャフトの偏心部には、ピストンが下死点から上死点へと移動する圧縮過程で大きな圧縮荷重が加わる。片持ち軸受構造の場合、クランクシャフトはこの圧縮荷重によって、クランクシャフトを軸支するラジアル軸受内を傾斜を伴って回転運動する。すなわち、クランクシャフトの軸心は、圧縮荷重によって押されることでラジアル軸受の軸心に対して角度を持つこととなる。クランクシャフトの軸心が傾斜した場合、軸受負荷能力の減少によって軸受部の潤滑状態が悪化し片当りが発生しやすくなる。特に下摺動部の下端側には潤滑油が給油されにくいため、軸受部の摩擦損失の増大や信頼性の低下へとつながる恐れがある。
以上に述べた現象は、特に軸受部の油膜形成が困難になる圧縮機の低速運転時や、潤滑油粘度が低い場合に顕著となる。特に近年、冷蔵庫に用いられる圧縮機においては消費電力量の低減を目的に、圧縮機の低速運転化・潤滑油の低粘度化が進められており、以上に述べた現象が無視できない状況となっている。
上記課題を解決するために、本発明の目的の一つは、クランクシャフトのラジアル軸受の軸受損傷・損失増大を防止することができる密閉型圧縮機を提供することにある。また、該圧縮機を冷蔵庫に搭載することで、消費電力量が少なく信頼性の高い冷蔵庫を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明は、潤滑油を溜めた密閉容器と、前記潤滑油を供給する下部連通穴を下側軸支部に有するクランクシャフトと、前記クランクシャフトを軸支するラジアル軸受と、を有する密閉型圧縮機であって、前記クランクシャフトは、前記下側軸支部から、第一の方向に向かって回旋するスパイラル溝を有し、前記クランクシャフト若しくは前記ラジアル軸受は、前記下部連通穴の近傍から、前記スパイラル溝から離れる方向である第二の方向に向かって延在する微細給油溝を備えることを特徴とする密閉型圧縮機である。
本発明によれば、クランクシャフトによるラジアル軸受の軸受損傷・損失増大を防止することができる。さらに、当該圧縮機を冷蔵庫に搭載すれば、消費電力量が少なく信頼性の高い冷蔵庫を提供することができる。
第一の実施形態の密閉型圧縮機の縦断面図 図1の密閉型圧縮機の組立斜視図 各実施形態の密閉型圧縮機が搭載された冷蔵庫の縦断面図 第一の実施形態のクランクシャフトの側面図 図4のクランクシャフトの断面図 関連構造のクランクシャフトまわりの略断面図 図4のクランクシャフトの微細給油溝まわりの要所拡大図 第二の実施形態のシリンダおよびラジアル軸受部を構成する部品の断面図
以下、本発明の実施形態について図1〜8を用いて説明する。各実施形態の図において、同様の構成には同様の符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態における方向、例えば上下左右の方向は、説明の便利のために例えば図面方向に準じて記載することがあるが、これは各実施形態における構成の設置方向や動作方向等を制限するものではなく、例えば上下左右方向をそれぞれ、重力加速度の方向、重力加速度と反対の方向、重力加速度と垂直な方向、とすることを必ずしも排除しない。
また、本実施形態における「近傍」とは、下部連通穴が微細給油溝に取り囲まれている構成、下部連通穴が微細給油溝の端部に設けられている構成、及び/又は下部連通穴と微細給油溝の少なくとも一部とがクランクシャフトの直径方向において互いに近接した位置関係であること、を含むものとして用いる。
[第一の実施形態]
本発明の第一の実施形態について図1〜7を用いて説明する。
まず、本実施形態の密閉型圧縮機50について図1を参照しながら説明する。図1は本実施形態の密閉型圧縮機50の縦断面図である。
本実施形態の密閉型圧縮機50は、圧縮要素20と電動要素30とを密閉容器3内に上下に配置すると共にクランクシャフト7で連結したレシプロ圧縮機である。圧縮要素20及び電動要素30は密閉容器3内に弾性的に支持されている。潤滑油35は密閉容器3内に封入されている。ここで潤滑油35の動粘度については、例えば軸受部の摩擦損失の抑制やピストンとシリンダとのシールが実現できれば特に制限されないが、例えば40℃の動粘度を10mm2/s以下、好ましくは8mm2/s以下とすることができる。
電動要素30は、フレーム1bの下方に配置され、ステータ5及びロータ6を備えている。ステータ5はフレーム1に固定され、ロータ6はクランクシャフト7に固定されている。クランクシャフト7の上端部には回転中心から偏心したクランクピン7aが設けられている。
クランクシャフト7はラジアル軸受部1aを貫通して設置されており、クランクピン7aがフレーム1の上方側に位置するように設けられている。クランクシャフト7の下部はロータ6と結合しており、電動要素30の動力によりクランクシャフト7が回転する。クランクシャフト7が回転するとクランクピン7aが偏心回転し、ピストン4が往復動する構成となっている。クランクシャフト7はフランジ部7hを有しており、フランジ部7hとラジアル軸受部1aとの間にはスラスト方向の荷重を軸支する転がり軸受41が設けられている。
圧縮要素20はシリンダ室を形成するシリンダ1とシリンダ室内を往復動するピストン4と、このピストン4を駆動するコネクティングロッド2と、シリンダ1端面に組み立てられる吐出弁装置40と、吐出室空間を形成するヘッドカバー17と、を備えている。シリンダ1はラジアル軸受部1a及びフレーム1bを一体に成形している。ピストン4は、コネクティングロッド2を介してクランクピン7aに連結され、クランクピン7aの偏心回転によりシリンダ室内を往復運動する。
シリンダ1内に供給された冷媒はピストン4の往復動によって圧縮され、圧縮されたガス冷媒は、圧縮機外部に連通する吐出管へと送られる。
図2はシリンダ1の端面に取り付けられる各部品の斜視図である。シリンダ1の端面にはトップパッキン22、吸入弁板9、バルブプレート10、パッキン16、ヘッドカバー17、吸入サイレンサパッキン23a、吸入サイレンサ23、吸入サイレンサ固定部材23bの順に配置される。
次に、密閉型圧縮機50を搭載した冷蔵庫60について図3を参照しながら説明する。図3は本実施形態の密閉型圧縮機50が搭載された冷蔵庫60の縦断面図である。冷蔵庫60は、密閉型圧縮機50の他に、例えば冷蔵室62、上段冷凍室63、下段冷凍室64、野菜室65により構成される。なお、密閉型圧縮機50及び冷蔵室62、上段冷凍室63、下段冷凍室64、野菜室65の位置関係は図3の限りではなく、また、その他の貯蔵室を含んでも良いし、いずれかの貯蔵室を含まなくても良い。
密閉型圧縮機50から吐出された冷媒は、冷蔵庫60内に設けられた凝縮器、減圧機構を通過し、冷却器66で冷蔵庫内の熱を吸収して、再び圧縮機内へと戻される。この密閉型圧縮機50、凝縮器、減圧機構及び冷却器66からなる冷凍サイクルには、例えばプロパンやイソブタンなどの炭化水素系の冷媒が使用されている。
次に図1、図4、図5を用いて密閉型圧縮機50のクランクシャフト7の構造について説明する。図4はクランクシャフト7の側面図、図5はクランクシャフト7の断面図である。クランクシャフト7には軸中央部に周囲よりも軸径が小さい小径部7iが設けられている。小径部7iとラジアル軸受部1aの隙間には圧縮機の運転中、潤滑油35がスパイラル溝7dを通じて導入されるが、隙間が大きいために大きな油膜圧力は発生しない。そのため、クランクシャフト7に加わるラジアル方向の荷重は、小径部7iの両端部に設けられた上側軸支部7m、下側軸支部7nにて軸支される。上側軸支部7mおよび下側軸支部7nとラジアル軸受部1aの隙間は例えば数μm〜数十μmであり、クランクシャフト7にラジアル荷重が加わると油膜圧力が発生するよう設計されている。
次に図1、図4、図5、図6、図7を用いて密閉型圧縮機50のクランクシャフト7の給油構造について説明する。図6は関連構造におけるクランクシャフトまわりの略断面図、図7は本実施形態におけるクランクシャフト7の下側軸支部7nの拡大図である。ロータ6の回転に伴いクランクシャフト7が回転すると、中繰り穴7b内の潤滑油35には遠心力が加わり、潤滑油35はクランクシャフト7の下端に設けられた中繰り穴7b内を上昇し、さらには下側軸支部7nに設けた下部連通穴7cへと運ばれる。下部連通穴7cへと到達した潤滑油35は図4に示されるスパイラル溝7dへと導入される。スパイラル溝7dの壁面と、ラジアル軸受部1aの壁面とで形成される潤滑油通路においては、クランクシャフト7の回転による壁面移動に伴い、潤滑油35が粘性の効果で壁面に引きずられスパイラル溝7d内を上昇する。この時、同時に潤滑油35はラジアル軸受部1aを潤滑することになる。
ここで下部連通穴7cは、ラジアル軸受部下端1cとロータ6との隙間から潤滑油35の漏出を抑制するよう、ラジアル軸受部下端1cより第一の方向側(図中、上方)に位置している。そのため、図6に示したような関連構造では、下側軸支部7nにおいて下部連通穴7cよりも第二の方向側(図中、下方)に存在する領域である下側軸支部下端領域7qには、潤滑油35が十分に行き届きにくいという課題があった。さらに下側軸支部7nにはスパイラル溝7dが形成されている。そのため、下側軸支部7nとラジアル軸受部1aの隙間に存在する潤滑油35は、クランクシャフト7の回転に伴って第一の方向へと輸送される力を受ける。すると下側軸支部下端領域7q付近は潤滑油35が枯渇した状況になりやすくなり、軸受部の摩擦損失の増大や信頼性の低下へとつながる恐れが生じる。
そこで本実施形態では、図4、図7に示すように下部連通穴7cの近傍に微細給油溝7pを設けている。下部連通穴7cは、微細給油溝7pの第一の方向(図中、上方)側の端部位置、第二の方向(図中、下方)側の端部位置、及び中間位置のいずれに設けてもよく、例示している図の位置関係に限られない。
微細給油溝7pは、好ましくは複数本設けられる。微細給油溝7pは潤滑油35の一部を、クランクシャフト7の回転に伴ってスパイラル溝から離れる方向である第二の方向へ輸送する向きに設けられている。
スパイラル溝7dは,下側軸支部7nから第一の方向に向かって、運転時におけるクランクシャフト7の回転方向とは逆向きに回旋して設けられている。また、微細給油溝7pは下部連通穴7cの近傍から第二の方向に向かって延在しており、真っ直ぐに設けられても良く、好ましくは下部連通穴7cの近傍から第二の方向に向かって、運転時におけるクランクシャフト7の回転方向とは逆向きに回旋して設けられている(例えば、図7を参照されたい。)。このため,下部連通穴7cを介して供給される潤滑油35は、一部が第一の方向,一部が第二の方向に向かって輸送される。
すなわち図7に示すように、下部連通穴7cにより供給される潤滑油35の内、スパイラル溝7d内に供給された一部は、潤滑油35は粘性の効果で第一の方向へと輸送される。また、下部連通穴7cにより供給される潤滑油35の内、微細給油溝7pに供給された一部は、第二の方向へと輸送される。そのため、下側軸支部7nの下端付近に十分な量の潤滑油35を供給することが可能であり、軸受部の摩擦損失の増大や信頼性の低下を防止することができる。
本実施形態では、微細給油溝7pはクランクシャフト表面に設けられているが、潤滑油35を輸送できればその位置に制限はなく、例えば、ラジアル軸受部1aの内径面に設けても良い。
スパイラル溝7d内を上昇しスパイラル溝上端7jに達した潤滑油35は、再びクランクシャフト7の回転に伴う遠心力によって図5に示す上部連通穴7eを通り抜け、ピン部中繰り7fへと搬送される。ピン部中繰り7fにはピン部下連通穴7gが設けられており、ピン部下連通穴7gに達した潤滑油35は図1に示すように、コネクティングロッド連通穴2aを通じてコネクティングロッド2とピストン4との摺動部を潤滑する構造になっている。
また、ピン部中繰り7fに到達した潤滑油35の一部はさらに遠心力によって上昇し、ピン部上連通穴7kおよびクランクシャフト7上端のピン部中繰り7f開放端から飛散する。飛散した潤滑油35の一部はピストン摺動面へと降りかかることでピストンとシリンダ間を潤滑する。また、シリンダ上面へ飛散した潤滑油35は、シリンダ上面に設けられた傾斜に従いピストン4側へ滴下し、ピストンとシリンダ間の潤滑に用いられる。
このように、スパイラル溝7d内を通過する潤滑油35は、ラジアル軸受部1aの潤滑だけではなく、クランクピン7aやピストン4の摺動部の潤滑も行う。そのため、スパイラル溝7dから微細給油溝7pへ分岐して輸送される潤滑油量が多いと、クランクピン7aやピストン4への給油量が減少し、摺動部の摩擦損失増大や信頼性の低下へとつながる恐れが生じるため、各方向に輸送される潤滑油量のバランスを考慮して微細給油溝7pの断面積を、スパイラル溝7dの断面積よりも小さくすると好ましい。微細給油溝7pとスパイラル溝7dの断面積は、それぞれ微細給油溝7pとスパイラル溝7dの溝深さ及び溝幅の積で求められる。本実施形態においては、断面積を調整するため、微細給油溝7pの溝深さを10μmとしており、スパイラル溝7dの深さを1mmとしているが、これに限られず設計者の所望のバランスとなるように設定することができる。
このため、スパイラル溝7dに供給される潤滑油35の大半はスパイラル溝7d上方へと運搬され、微細給油溝7pへ分岐して流れる潤滑油量は限定される。
微細給油溝7pの下端位置はラジアル軸受部下端1cよりも第一の方向側に位置している。すると、ラジアル軸受部下端1cとロータ6との隙間空間と、微細給油溝7p内とが直接連通することがないため、微細給油溝7p内へと流入した潤滑油35が大量に流失することがない。すなわち、本実施形態によればクランクピン7aやピストン4への給油量を確保しつつ、下側軸支部下端領域7qへの給油も可能となり、各摺動部での摩擦損失増大を防止することができる。
よって本実施形態によればクランクシャフト7の軸受部の損傷・損失増大を防止することができる。さらに、当該圧縮機を冷蔵庫に搭載すれば、消費電力量が少なく信頼性の高い冷蔵庫を提供することができる。
[第二の実施形態]
次に本発明の第二の実施形態について図6、図8を用いて説明する。ただし、第一の実施形態と同様の説明は省略する。図8はシリンダ1およびラジアル軸受部1aを構成する部品の断面図である。ラジアル軸受部1aの内径面には、第一の実施形態における微細給油溝7pに代えてフレーム側微細給油溝(微細給油溝)1eが、下側軸支部7nに対応する位置(クランクシャフト7を設置したときに下側軸支部7nと対向する位置)に設けられており、好ましくは複数本設けられている。即ち、フレーム側微細給油溝1eは下部連通穴7cの近傍(クランクシャフト7を設置したときに、クランクシャフト7の回転角によっては下部連通穴7cと対向する位置)に設けられており、フレーム側微細給油溝1eは下部連通穴7cを介して供給された潤滑油35の一部を、クランクシャフト7の回転に伴って下側軸支部7nの第二の方向(図中、下方)へ輸送する向きに設けられている。また、第一実施形態の微細給油溝7pと同様、フレーム側微細給油溝1eの断面積はスパイラル溝7dの断面積よりも小さく形成されており、その下端位置はラジアル軸受部下端1cよりも第一の方向側(図中、上方)に位置している。すると第一の実施形態と同様の理由で、スパイラル溝7d内の潤滑油35の一部を、フレーム側微細給油溝1eにより下側軸支部7nの下端付近に供給することが可能となる。よって本実施形態によれば、第一の実施形態と同様の効果を得ることができる。クランクピン7aやピストン4への給油量を確保しつつ、図6に示した下側軸支部下端領域7qへの給油も可能となり、各摺動部での摩擦損失増大を防止することができる。さらに、当該圧縮機を冷蔵庫に搭載すれば、消費電力量が少なく信頼性の高い冷蔵庫を提供することができる。
本発明は、以下の態様を包含する。
第一に、潤滑油を溜めた密閉容器と、前記潤滑油を供給する下部連通穴を下側軸支部に有するクランクシャフトと、前記クランクシャフトを軸支するラジアル軸受と、を有する密閉型圧縮機であって、前記クランクシャフトは、前記下側軸支部から、第一の方向に向かって回旋するスパイラル溝を有し、前記クランクシャフト若しくは前記ラジアル軸受は、前記下部連通穴の近傍から、前記スパイラル溝から離れる方向である第二の方向に向かって延在する微細給油溝を備えることを特徴とする。
これにより、クランクシャフトのラジアル軸受の軸受損傷・損失増大を防止することができる密閉型圧縮機を提供できる。
第二に、前記第一の構成に、さらに、前記スパイラル溝を、前記下側軸支部から第一の方向に向かって、前記密閉型圧縮機の運転時における前記クランクシャフトの回転方向とは逆向きの回旋方向に設け、前記微細給油溝を、前記下部連通穴の近傍から前記第二の方向に向かって、前記密閉型圧縮機の運転時における前記クランクシャフトの回転方向とは逆向きの回旋方向に回旋して設けることを特徴とする。
これにより、第一の構成と同様の効果を奏する。
第三に、前記第一又は第二の構成に、さらに、前記微細給油溝を、前記ラジアル軸受の前記第二の方向側の端部位置より第一の方向側に設けることを特徴とする。
これにより、第一又は第二の構成と同様の効果を奏し、さらに、クランクピンやピストンへの給油量を確保しつつ、下側軸支部下端領域への給油も可能となり、各摺動部での摩擦損失増大を防止することができる。
第四に、前記第一乃至第三の構成に、さらに、前記微細給油溝の断面積が前記スパイラル溝の断面積よりも小さいことを特徴とする。
これにより、第一乃至第三の構成と同様の効果を奏する。さらに、微細給油溝及びスパイラル溝による潤滑油の輸送バランスを好ましく調整可能である。
第五に、前記第一乃至第四の構成の何れかに記載された密閉型圧縮機を備えることを特徴とする冷蔵庫。
これにより、消費電力量が少なく信頼性の高い冷蔵庫を提供できる。
1…シリンダ、1a…ラジアル軸受部、1b…フレーム、1c…ラジアル軸受部下端、1e…フレーム側微細給油溝、2…コネクティングロッド、2a…コネクティングロッド連通穴、3…密閉容器、4…ピストン、5…ステータ、6…ロータ、7…クランクシャフト、7a…クランクピン、7b…中繰り穴、7c…下部連通穴、7d…スパイラル溝、7e…上部連通穴、7f…ピン部中繰り、7g…ピン部下連通穴、7h…フランジ部、7i…小径部、7j…スパイラル溝上端、7k…ピン部上連通穴、7m…上側軸支部、7n…下側軸支部、7p…微細給油溝、7q…下側軸支部下端領域、9…吸入弁板、10…バルブプレート、16…パッキン、17…ヘッドカバー、20…圧縮要素、21…給油ピース、22…トップパッキン、23…吸入サイレンサ、23a…吸入サイレンサパッキン、23b…吸入サイレンサ固定部材、25…バランスウェイト、30…電動要素、35…潤滑油、40…吐出弁装置、41…転がり軸受、41a…上レース、41b…下レース、41c…保持器、41d…転動体、42…調心支持部材、50…密閉型圧縮機、60…冷蔵庫、61…冷蔵庫本体、62…冷蔵室、63…上段冷凍室、64…下段冷凍室、65…野菜室、66…冷却器

Claims (5)

  1. 潤滑油を溜めた密閉容器と、
    前記潤滑油を供給する下部連通穴を下側軸支部に有するクランクシャフトと、
    前記クランクシャフトを軸支するラジアル軸受と、を有する密閉型圧縮機であって、
    前記クランクシャフトは、前記下側軸支部から、第一の方向に向かって回旋するスパイラル溝を有し、
    前記クランクシャフト若しくは前記ラジアル軸受は、前記下部連通穴の近傍から、前記スパイラル溝から離れる方向である第二の方向に向かって延在する微細給油溝を備えることを特徴とする密閉型圧縮機。
  2. 前記スパイラル溝を、前記下側軸支部から第一の方向に向かって、前記密閉型圧縮機の運転時における前記クランクシャフトの回転方向とは逆向きの回旋方向に設け、
    前記微細給油溝を、前記下部連通穴の近傍から前記第二の方向に向かって、前記密閉型圧縮機の運転時における前記クランクシャフトの回転方向とは逆向きの回旋方向に回旋して設けることを特徴とする請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  3. 前記微細給油溝を、前記ラジアル軸受の前記第二の方向側の端部位置より第一の方向側に設けることを特徴とする請求項1又は2に記載の密閉型圧縮機。
  4. 前記微細給油溝の断面積が前記スパイラル溝の断面積よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の密閉型圧縮機。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載された密閉型圧縮機を備えることを特徴とする冷蔵庫。
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