JP2017048746A - 密閉型圧縮機および冷凍装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】クランクシャフトの先端から振り撒かれる潤滑油が吸入マフラーに降りかかることで、吸入マフラーが加熱されたり、吸入マフラーの吸入口から吸われることで体積効率が低下する課題を解決した密閉型圧縮機を提供する。
【解決手段】クランクシャフト119と吸入マフラー157の間に、密閉容器101の上部内面から伸ばした隔壁167を、圧縮要素のシリンダーブロックに設けてある堰122とオーバーラップするように設けた構成としてある。これにより、高速回転時においてもクランクシャフト119の偏心軸127の先端から振り撒かれる熱い潤滑油が、吸入マフラー157に降りかかることを防止し、吸入マフラー157の内を通過する冷媒ガス111の加熱を抑制することができるので、体積効率を向上させることができ、密閉型圧縮機の効率を高めることができる。
【選択図】図2
【解決手段】クランクシャフト119と吸入マフラー157の間に、密閉容器101の上部内面から伸ばした隔壁167を、圧縮要素のシリンダーブロックに設けてある堰122とオーバーラップするように設けた構成としてある。これにより、高速回転時においてもクランクシャフト119の偏心軸127の先端から振り撒かれる熱い潤滑油が、吸入マフラー157に降りかかることを防止し、吸入マフラー157の内を通過する冷媒ガス111の加熱を抑制することができるので、体積効率を向上させることができ、密閉型圧縮機の効率を高めることができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、密閉型圧縮機および家庭用電気冷凍冷蔵庫やショーケースなどの冷凍装置に関するものである。
近年、地球環境保護に対する要求はますます強まってきており、家庭用電気冷凍冷蔵庫やその他の冷凍サイクル装置などに使用される密閉型圧縮機においても高効率化が強く要望されている。
このような中にあって、この種の密閉型圧縮機の中にはクランクシャフトの先端から撒き散らされる潤滑油の飛散を、シリンダブロックに構成された堰で抑制して高効率化を図ったものが見られる(例えば特許文献1)。
図5は特許文献1に記載された従来の密閉型圧縮機の縦断面図、図6は同特許文献1に記載された従来の密閉型圧縮機の横断面図、図7は同特許文献1に記載された従来の密閉型圧縮機の側面断面図である。
図5、図6、図7に示すように従来の密閉型圧縮機は、密閉容器1の底部に潤滑油3を貯留するとともに冷媒ガス5が充填され、圧縮機本体7がサスペンションスプリング9によって、密閉容器1内に弾性的に支持されている。
圧縮機本体7は、電動要素11と、電動要素11の上方に配設される圧縮要素13とを備え、電動要素11は、ステータ15とロータ17とから構成されている。
圧縮要素13は、シリンダ19を一体に形成したシリンダブロック21と、シリンダ19内を往復運動するピストン25と、シリンダ19の端面を封止するバルブプレート27と、バルブプレート27を蓋するシリンダヘッド29と、吸入マフラー31と、偏心軸33及び主軸35を備えたクランクシャフト37と、偏心軸33とピストン25とを連結する連結手段39とを備えている。
シリンダブロック21は、主軸35を軸支する主軸受け41と、堰43(図6、図7参照)を備えている。シリンダ19と、バルブプレート27と、ピストン25とにより、圧縮室45が形成されている。
さらに、吸入マフラー31は、バルブプレート27とシリンダヘッド29とにより、挟持されて固定されている。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
電動要素11に通電されると、ステータ15に発生する磁界によりロータ17がクランクシャフト37とともに回転する。これによりクランクシャフト37の偏心軸33が偏心回転し、この偏心運動は連結手段39を介して往復運動に変換され、ピストン25をシリンダ19内で往復運動させることで密閉容器1内の冷媒ガス5を圧縮室45内に吸入し、圧縮する圧縮動作を行う。
また、クランクシャフト37の下端は、潤滑油3に浸漬しており、クランクシャフト37が回転することにより、潤滑油3は螺旋状の溝を通り主軸35の上部に供給され、その
後給油孔を経由して偏心軸33に供給され摺動部の潤滑を行い、その後、偏心軸33の上端より図5の矢印で示す如く密閉容器1の中に遠心力によって振り撒かれる。振りまかれた潤滑油3は堰43によって吸入マフラー31に降りかかるのを抑制され、吸入マフラー31に熱い潤滑油3が降りかかることで発生する吸入マフラー31内の冷媒ガス5の加熱を防ぎ、体積効率の低下を抑えて高い効率が維持できるようにしてある。
後給油孔を経由して偏心軸33に供給され摺動部の潤滑を行い、その後、偏心軸33の上端より図5の矢印で示す如く密閉容器1の中に遠心力によって振り撒かれる。振りまかれた潤滑油3は堰43によって吸入マフラー31に降りかかるのを抑制され、吸入マフラー31に熱い潤滑油3が降りかかることで発生する吸入マフラー31内の冷媒ガス5の加熱を防ぎ、体積効率の低下を抑えて高い効率が維持できるようにしてある。
しかしながら、上記従来の構成では、圧縮機本体7を電源周波数以外の回転数で運転するようにしたインバータ圧縮機においては、低速回転のときは堰43により吸入マフラー31へ潤滑油3が降りかかるのを抑制できるが、高速回転のときは、堰43の上部を飛び越えて吸入マフラー31に高温の潤滑油3が降りかかり、吸入マフラー31が加熱されることで、吸入マフラー31内を通過する冷媒ガス5が加熱され、体積効率が低下し効率が低下する可能性がある。また吸入マフラー31の吸い込み口からも熱い潤滑油3が吸入されると、さらに体積効率の低下による効率低下が想定される。
上記高速回転時に吸入マフラー31へ熱い潤滑油3が降りかかることを抑制するためには、堰43を高くすることで可能となるが、堰43を高くすると密閉容器1の上部内面との間の隙間が狭くなり、圧縮機の輸送時や、運転停止時の圧縮要素13の揺れにより、堰43が密閉容器1の上部内面と衝突し信頼性を損なうといった課題が出てくる。
本発明は前記従来の課題を解決するもので、信頼性を損なうことなく高速回転時にも吸入マフラー内を通過する冷媒ガスの温度上昇を抑制することで、効率の高い密閉型圧縮機と冷凍装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の密閉型圧縮機は、クランクシャフトと吸入マフラーの間に、密閉容器の上部内面から伸ばした隔壁をシリンダブロックの堰とオーバーラップするように設けたものである。
これによって、高速回転時においてもクランクシャフトの偏心軸先端から振り撒かれる熱い潤滑油が、吸入マフラーに降りかかることを防止し、吸入マフラー内を通過する冷媒ガスの加熱を抑制することができるので、体積効率を向上させることができる。
本発明の密閉型圧縮機は、吸入マフラー内を通過する冷媒ガスの温度上昇を抑制し、体積効率を向上することができるので、密閉型圧縮機の効率を向上することができる。
第1の発明は、密閉容器内に電動要素とこの電動要素によって駆動される圧縮要素とを配置し、前記圧縮要素は前記電動要素により駆動されるクランクシャフトを介してピストンを往復動させることにより冷媒を圧縮するとともに、吸入マフラーを介して前記冷媒を吸引する構成とし、かつ、前記圧縮要素の前記クランクシャフトと前記吸入マフラーとの間に堰を備え、更に前記堰とオーバーラップするように前記密閉容器の内面から隔壁を伸ばして設けた構成としてある。
これにより、高速回転時においてクランクシャフトの偏心軸の先端から振り撒かれる熱い潤滑油が、吸入マフラーに降りかかることを防止し、吸入マフラー内を通過する冷媒ガスの加熱を抑制することができるので、体積効率を向上させることができ、密閉型圧縮機の効率を高めることができる。しかも堰の高さを低くして、圧縮機の輸送時や、運転停止時の圧縮要素の揺れにより、堰が密閉容器の内面と衝突するようなことを防止でき、信頼性を損なうことも防止できる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、前記隔壁を弾性体で形成した構成としてある。
これにより、運送時や、運転停止時の圧縮要素の揺れにより圧縮要素のシリンダブロックに隔壁が衝突しても、隔壁やシリンダブロックが損傷することがないため、隔壁をシリンダブロックに接触する付近まで伸ばすことができ、高速回転時において、クランクシャフトの偏心軸の先端から振り撒かれる熱い潤滑油が、吸入マフラーに降りかかることを効果的に防止できる。すなわち、第1の発明の効果に加えて、さらに体積効率を確実に向上させることができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、前記隔壁の下側に位置する圧縮要素のシリンダブロックの上面に潤滑油を排出する溝を形成した構成としてある。
これにより、クランクシャフトの偏心軸の先端から撒き散らされる潤滑油が隔壁に衝突して圧縮要素のシリンダブロックに滴り落ちてもこれを、溝を通して、速やかに前記密閉容器底部の潤滑油溜まりに戻すことができ、シリンダブロックの上に溜まった高温の潤滑油が吸入マフラーに滴り落ちることを抑制できる。したがって、第1または第2の効果に加えて、さらに体積効率を向上することができる。
第4の発明は、特に、第1から第3のいずれか1つの発明において、前記電動要素は複数の運転周波数でインバータ駆動する構成としてある。
これにより、電動要素を周波数回転域以外の回転で回転させて効率を上げると同時に、低速回転から高速回転までクランクシャフトの偏心軸の先端から撒き散らされる潤滑油が吸入マフラーに降りかかることを防止できるので、運転回転数の広い範囲において体積効率を向上できる。
第5の発明は、冷凍装置であり、この冷凍装置は、密閉型圧縮機、放熱器、減圧装置及び吸熱器を配管によって環状に連結した冷媒回路を有し、前記密閉型圧縮機を第1から第4のいずれか1つの発明の密閉型圧縮機とした構成としてある。
これにより、効率が向上した密閉型圧縮機の搭載によって冷凍装置の消費電力を低減し、省エネルギー化を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の第1の実施の形態における密閉型圧縮機の縦断面図、図2は同実施の形態における横断面図、図3は同実施の形態における側面断面図である。
図1は本発明の第1の実施の形態における密閉型圧縮機の縦断面図、図2は同実施の形態における横断面図、図3は同実施の形態における側面断面図である。
図1および図2において、本実施の形態1における密閉型圧縮機は、鉄板の絞り成型によって形成された密閉容器101の内部に、電動要素103と、この電動要素103によって駆動される圧縮要素105を主体とする圧縮機本体107を配置している。この圧縮機本体107は、サスペンションスプリング109によって弾性的に支持されている。
さらに、密閉容器101内には、例えば、地球温暖化係数の低い炭化水素系のR600aなどの冷媒ガス111が封入され、また、密閉容器101内底部には、摺動部潤滑用の潤滑油113が封入されている。
また、密閉容器101には、密閉容器101内外を連通する吸入管115が設けられ、この吸入管115の一端は、密閉容器101内に開口する開口部117(図2参照)となっている。
圧縮要素105は、クランクシャフト119、シリンダブロック121、ピストン123、連結手段125等で構成されている。クランクシャフト119は、偏心軸127と主軸129と、潤滑油113に浸漬された主軸129の下端から偏心軸127の上端までを連通する給油機構131とを備え、その途中は、主軸129表面に設けられた螺旋状の溝等によって構成されている。
また、圧縮要素105には、ピストン123の往復運動により圧縮された冷媒ガス111を密閉容器101に固定された吐出管133へ流す高圧管135(図2参照)が接続されている。
シリンダブロック121は、圧縮室141を形成するシリンダ143が一体に形成されるとともに、主軸129を回転自在に軸支する軸受け145が備えられている。さらに、軸受け145上端の周囲には、潤滑油113の排出孔146が設けられている。
また、シリンダ143のクランクシャフト119とは反対側の開口部端面には、吸入孔147と吐出孔(図示せず)を備えたバルブプレート149と、吸入孔147を開閉する吸入バルブ151と、バルブプレート149を塞ぐシリンダヘッド153が、ヘッドボルト155によって共締めで固定されている。さらに、バルブプレート149とシリンダヘッド153の間に、吸入マフラー157が挟持されて固定されている。
吸入マフラー157は、主にガラス繊維を添加したPBT等の合成樹脂で成型され、図1に示すように冷媒ガス111を吸入マフラー157内に導く尾管159と、吸入マフラー157内の冷媒ガス111を圧縮室141内に導く連通管161と、消音空間163を形成するマフラー本体165とを備えている。
尾管159は、一端が消音空間163に連通するとともに、他端が密閉容器101内へ開口する吸入口164(図2参照)を備えている。
また、クランクシャフト119と吸入マフラー157の間に、密閉容器101の上部内面から伸ばした軟性樹脂でできた弾性体の隔壁167を、シリンダブロック121の堰1
22とオーバーラップするようにシリンダブロック121の近傍まで設けてある。
22とオーバーラップするようにシリンダブロック121の近傍まで設けてある。
その隔壁167の下方に位置するシリンダブロック121の上面169に吸入マフラー157と反対側に向かって下がるような勾配を持つ溝171(図2、図3参照)が設けてある。
また、電動要素103は、外部のインバータ駆動装置(図示せず)と繋がり、複数の運転周波数でインバータ駆動される。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
密閉型圧縮機は、その吐出管133と吸入管115が、周知の構成からなる冷凍装置(図示せず)に接続され、冷凍サイクルを構成している。
その構成において、電動要素103に通電すると、ステータ137に電流が流れ、磁界が発生し、主軸129に固定されたロータ139が回転する。その回転によりクランクシャフト119が回転し、偏心軸127に回転自在に取り付けられた連結手段125を介して、ピストン123がシリンダ143内を往復運動する。
そして、このピストン123の往復運動に伴い、吸入管115を通過して密閉容器101内に戻った冷媒ガス111は、吸入マフラー157を介して圧縮室141内へ吸入され、圧縮された後、高圧管135を介して吐出管133へと流れる。そして、冷凍装置の配管経路(図示せず)を循環する。
次に、密閉型圧縮機の吸入行程について説明する。
ピストン123が、圧縮室141の容積が増加する方向に移動すると、圧縮室141内の冷媒ガス111が膨張する。そして、圧縮室141内の圧力が吸入圧力を下回ると、圧縮室141内の圧力と吸入マフラー157内の圧力との差により、吸入バルブ151が開き始める。
この動作に伴い、冷凍サイクルから戻った温度の低い冷媒ガス111は、吸入管115の開口部117から密閉容器101内に一旦開放され、その後、吸入マフラー157の吸入口164から吸入され尾管159を経て、消音空間163内に導入される。そして、導入された冷媒ガス111は、連通管161を経て、圧縮室141内に流入する。
その後、ピストン123の動作が下死点から圧縮室141内の容積が減少する方向に転じると、圧縮室141内の冷媒ガス111が圧縮され、圧縮室141内の圧力は上昇する。そして、圧縮室141内の圧力が吸入マフラー157内の圧力を上回ると、吸入バルブ151は閉じる。
次に、潤滑油113の動作について説明する。
密閉容器101内底部に貯留された潤滑油113は、クランクシャフト119の回転により遠心力でクランクシャフト119下部より吸い上げられ、その後、摺動部で生じる粘性摩擦力を利用した給油機構131により、圧縮要素105の上部へ搬送される。圧縮要素105へ搬送された潤滑油113は、クランクシャフト119と軸受部145などの摺動部を潤滑した後、偏心軸127の上端から図1、図2の矢印で示すように飛散する。
偏心軸127より飛散した潤滑油113の一部は、ピストン123およびシリンダ14
3の摺動部に降りかかり潤滑を行い、一部はシリンダブロック121の軸受け145上部に滞留する。この滞留した潤滑油113は、潤滑油113の排出孔146より密閉容器101の底部の潤滑油113の溜まりに戻る。さらに一部はシリンダブロック121の上方を越えて吸入マフラー157に降りかかり、また吸入マフラー157の吸入口164から吸入されるような形となる。吸入マフラー157に高温の潤滑油113が降りかかることで、マフラー本体165は加熱され、消音空間163内に導入された冷媒ガス111の温度が上昇する。さらに吸入口115の開口部117から吸入された高温の潤滑油113により消音空間163内に導入された冷媒ガス111の温度がさらに上昇する。その結果、圧縮室141内に流入する冷媒ガス111の密度が小さくなり、体積効率が悪化する。
3の摺動部に降りかかり潤滑を行い、一部はシリンダブロック121の軸受け145上部に滞留する。この滞留した潤滑油113は、潤滑油113の排出孔146より密閉容器101の底部の潤滑油113の溜まりに戻る。さらに一部はシリンダブロック121の上方を越えて吸入マフラー157に降りかかり、また吸入マフラー157の吸入口164から吸入されるような形となる。吸入マフラー157に高温の潤滑油113が降りかかることで、マフラー本体165は加熱され、消音空間163内に導入された冷媒ガス111の温度が上昇する。さらに吸入口115の開口部117から吸入された高温の潤滑油113により消音空間163内に導入された冷媒ガス111の温度がさらに上昇する。その結果、圧縮室141内に流入する冷媒ガス111の密度が小さくなり、体積効率が悪化する。
しかしながら、本実施の形態においては、クランクシャフト119と吸入マフラー157の間に、密閉容器101の上部内面から伸ばした隔壁167を、シリンダブロック121の堰122とオーバーラップするように設けているので、クランクシャフト119の偏心軸127の先端から振り撒かれる熱い潤滑油113が、吸入マフラー157に降りかかることを確実に防止できる。これにより、吸入マフラー157が加熱されることを防止し、吸入マフラー157内を通過する冷媒ガス111の加熱を抑制することができるので、体積効率を向上させることができ、密閉型圧縮機の効率を高めることができる。しかも、堰122は密閉容器101の上部内面からの隔壁167とオーバーラップするので、その高さを低くすることができ、圧縮機の輸送時や、運転停止時の圧縮要素の揺れにより、堰122が密閉容器101の内面と衝突するようなことを防止でき、信頼性を損なうことも防止できる。
また、隔壁167は軟性樹脂でできた弾性体であるため、圧縮機の運送時の落下や、運転停止時の圧縮要素105の揺れによりシリンダブロック121と隔壁167が衝突しても、隔壁167やシリンダブロック121が損傷を受けることがないため、隔壁167をシリンダブロック121に接触する付近まで伸ばすことができる。これにより、クランクシャフト119の偏心軸127の先端から振り撒かれる熱い潤滑油113が、吸入マフラー157に降りかかることを効果的に防止することができ、吸入マフラー157の加熱を防止し、吸入マフラー157内を通過する冷媒ガス111の加熱を抑制することができる。したがって、体積効率を向上させることができ、密閉型圧縮機の効率を高めることができる。
また、隔壁167で遮蔽された潤滑油113は隔壁167を伝い落ち、シリンダブロック121の上面169に設けた溝171に落ち、この溝171に案内されて吸入マフラー157とは反対方向へ流れ、密閉容器101の底部に溜まった潤滑油113に戻る。そのため、潤滑油113が吸入マフラー157に滴り落ちないようになって、吸入マフラー157は加熱されず、吸入マフラー157内を通過する冷媒ガス111の加熱を抑制することができる。したがって、さらに体積効率を向上させることができ、密閉型圧縮機の効率を高めることができる。
前述した隔壁167に用いる軟性樹脂は、冷媒ガス111や潤滑油113に暴露されたり、高温のシリンダブロックに触れたりするため、耐冷媒性、耐油性、耐熱性のあるPETやテフロン(登録商標)等が望ましい。また密閉容器101の上部内面に軟性樹脂でできた弾性体の隔壁167を固定する方法としていくつかあるが、一例として密閉容器101に溶接された鋼板にリベット等で固定してもよいし、その溶接された鋼板と別の鋼板の間に隔壁167を挟みこみ固定してもよい。
また本実施の形態のようにインバータ駆動される場合、低速回転から高速回転までの回転域すべてにおいてクランクシャフト119の偏心軸127の先端から振り撒かれる熱い潤滑油113が吸入マフラー157に降りかかることを防止できるので、広い運転回転数
の範囲において体積効率を向上できる。
の範囲において体積効率を向上できる。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機を搭載した冷凍装置の模式図である。ここでは、冷凍装置の基本構成の概略について説明する。
図4は、本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機を搭載した冷凍装置の模式図である。ここでは、冷凍装置の基本構成の概略について説明する。
図3において、冷凍装置は、一面が開口した断熱性の箱体とその開口を開閉する扉体構成の本体201と、本体201の内部を、物品の貯蔵空間203と機械室205に区画する区画壁207と、貯蔵空間203内を冷却する冷媒回路209を具備している。
冷媒回路209は、密閉型圧縮機211と、放熱器213と、減圧装置215と、吸熱器217を環状に配管接続した構成となっている。
そして、上記密閉型圧縮機211は実施の形態1で説明した冷媒圧縮機としてある。
また、吸熱器217は、送風機(図示せず)を具備した貯蔵空間203内に配置されている。吸熱器217の冷却熱は、矢印で示すように、送風機によって貯蔵空間203内を循環するように撹拌される。
以上説明した冷凍装置は、本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機211を搭載していることにより、密閉型圧縮機211の体積効率が向上し、冷凍装置の消費電力が低減でき、省エネルギー化を実現することができる。
以上のように、本発明にかかる密閉型圧縮機および冷凍装置は、吸入マフラーの吸入効率を高め、圧縮機の効率を向上することができるので、電気冷蔵庫、あるいはエアーコンディショナー等の家庭用に限らず、業務用ショーケース、自動販売機などの冷凍装置に広く適用することができる。
101 密閉容器
103 電動要素
105 圧縮要素
113 潤滑油
119 クランクシャフト
121 シリンダブロック
122 堰
123 ピストン
125 連結手段
127 偏心軸
146 排出孔
157 吸入マフラー
167 隔壁
209 冷媒回路
211 密閉型圧縮機
213 放熱器
215 減圧装置
217 吸熱器
103 電動要素
105 圧縮要素
113 潤滑油
119 クランクシャフト
121 シリンダブロック
122 堰
123 ピストン
125 連結手段
127 偏心軸
146 排出孔
157 吸入マフラー
167 隔壁
209 冷媒回路
211 密閉型圧縮機
213 放熱器
215 減圧装置
217 吸熱器
Claims (5)
- 密閉容器内に電動要素とこの電動要素によって駆動される圧縮要素とを配置し、前記圧縮要素は前記電動要素により駆動されるクランクシャフトを介してピストンを往復動させることにより冷媒を圧縮するとともに、吸入マフラーを介して前記冷媒を吸引する構成とし、かつ、前記圧縮要素の前記クランクシャフトと前記吸入マフラーとの間に堰を備え、更に前記堰とオーバーラップするように前記密閉容器の内面から隔壁を伸ばして設けたことを特徴とする密閉型圧縮機。
- 隔壁を弾性体で形成した請求項1に記載の密閉型圧縮機。
- 隔壁の下側に位置する圧縮要素のシリンダブロックの上面に潤滑油を排出する溝を形成した請求項1または2に記載の密閉型圧縮機。
- 電動要素は複数の運転周波数でインバータ駆動する構成とした請求項1から3のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
- 密閉型圧縮機、放熱器、減圧装置及び吸熱器を配管によって環状に連結した冷媒回路を有し、前記密閉型圧縮機を、請求項1から4のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機とした冷凍装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015173365A JP2017048746A (ja) | 2015-09-03 | 2015-09-03 | 密閉型圧縮機および冷凍装置 |
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---|---|---|---|
JP2015173365A JP2017048746A (ja) | 2015-09-03 | 2015-09-03 | 密閉型圧縮機および冷凍装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017048746A true JP2017048746A (ja) | 2017-03-09 |
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JP2015173365A Pending JP2017048746A (ja) | 2015-09-03 | 2015-09-03 | 密閉型圧縮機および冷凍装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020044105A (ja) * | 2018-09-19 | 2020-03-26 | 株式会社ジェッター | 遊技機運搬台車 |
CN117968306A (zh) * | 2024-04-01 | 2024-05-03 | 上海东方低碳科技产业股份有限公司 | 一种集成式节能制冷设备 |
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2015
- 2015-09-03 JP JP2015173365A patent/JP2017048746A/ja active Pending
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