JP2005146856A - レシプロ圧縮機 - Google Patents

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将利 三品
Toshiaki Ono
利明 小野
Kensuke Kato
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岳男 渡辺
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Abstract

【課題】
レシプロ圧縮機において、電動機部の回転数が変化しても圧縮機構部の摺動部へ確実に安定して給油でき、広範な運転範囲で信頼性の高いものとすること。
【解決手段】
レシプロ圧縮機は、密閉容器内に圧縮機構部2と回転数可変に制御される電動機部とを上下に配置して収納されている。圧縮機構部2と電動機部とはクランクシャフト5を介して連結されている。給油機構は、密閉容器内の底部に貯溜する潤滑油をクランクシャフト5の給油穴5d、5eを通して偏心ピン部5aに導き、偏心ピン部5aに設けた給油穴の開口部から圧縮機構部2の摺動部に潤滑油を飛散する。給油穴の開口部は偏心ピン部5aの側面に開口した給油横穴5fで形成されると共に、給油横穴5fの穴径寸法がその奥行き寸法より小さく設定されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、レシプロ圧縮機に係り、電気冷蔵庫、空調機などの冷凍装置の冷凍サイクルに用いられるレシプロ圧縮機に好適なものである。
従来のレシプロ圧縮機としては、例えば特開2003−120534号公報(特許文献1)に示されたものがある。
特許文献1のレシプロ圧縮機を図9及び図10を用いて説明する。図9は従来のレシプロ圧縮機の縦断面図、図10は同レシプロ圧縮機の定速回転における給油状態を示す要部拡大図である。なお、図9および図10において、図1から図8と同一符号は、同一物または相当物を示す。
図9に示すように、電気冷蔵庫などの冷凍サイクルに用いられるレシプロ圧縮機20は、密閉容器1内に、圧縮機構部2が上部に、電動機部3が下部に配置されて収納されている。圧縮機構部2と電動機部3とは、フレーム4のベアリング4aに貫挿されたクランクシャフト5のジャーナル部5dの下部にロータ3aを直結することで連繋される。
圧縮機構部2は、フレーム4のベアリング4aに摺動自在に挿入されたクランクシャフト5の上部側に形成されている。この圧縮機構部2は、偏心回転する偏心ピン部5aと、シリンダ6内を往復摺動するピストン7及びこのピストン7と偏心ピン部5aを連繋するロッド8とにより構成されている。
そして、ロッド8とピストン7とは、ボールジョイント9によって連接されている。ここでロッド8は、球体8aと、偏心ピン部5aを嵌合するリング8bと、連接棒8cとが一体化されて構成されている。また、ピストン7には、ロッド8の球体8aに嵌合する球座7aが設けられている。球体8aを球座7aに嵌合した後、球座7aを複数箇所加締めることにより、ピストン7とロッド8が連繋される。
ここで、ボールジョイント9の球面軸受部への給油方法を説明する。密閉容器1の底部に貯溜する潤滑油30に浸漬したクランクシャフト5のジャーナル部5dの下端部の給油ポンプにより、潤滑油30は、潤滑油供給路5cを通して偏心ピン部5aに導かれ、偏心ピン部5aの上端5bから遠心力によって図10の矢印に示すように飛散され、ピストン7の球座7aの非加締め部7bと球体8aで作る開放部や、ピストン7とシリンダ6との摺動部などに供給される。このようにして、圧縮機構部2の摺動部が潤滑油30で潤滑されることにより、信頼性が確保される。
この特許文献1のレシプロ圧縮機は、商用電源を基準にした電動機部の回転数が一定な、いわゆる一定速圧縮機に用いる場合において、ボールジョイントの非加締め部17bに安定して潤滑油10の供給が可能である。
特開2003−120534号公報
最近の電気冷蔵庫などでは、多様な性能向上が求められ、冷却負荷への迅速な対応や省電力などのために、レシプロ圧縮機20を低速から高速まで連続的に回転数を広範囲に制御することが考えられている。しかし、特許文献1のレシプロ圧縮機20では、給油ポンプの給油エネルギーもその回転数の変化によって増減することとなり、潤滑油の飛散方向が、低速の場合には図11の破線矢印で示すように下向きになり、高速の場合には実線矢印で示すように上向きに変化し、安定して必要部分に潤滑油10を供給することが難しかった。このように、電動機の回転数の変化によって潤滑が必要な部分への給油量が変化すると、摩擦抵抗が変化して運転入力の増加を招いたり、給油不足による焼き付き等で圧縮機が運転不能になったりする場合がある。
これらのことから、特許文献1のレシプロ圧縮機20を回転数制御形圧縮機として用いる場合に、信頼性を確保することが重要な課題となっている。
そこで、偏心ピン部の側面に開口した給油横穴から潤滑油を飛散することが考えられる。しかし、偏心ピン部の側面に単に給油横穴を設けるだけでは、電動機部の回転数が変化した場合に圧縮機構部の摺動部へ確実に安定して給油できない、ということが判明した。
本発明の目的は、電動機部の回転数が変化しても圧縮機構部の摺動部へ確実に安定して給油でき、広範な運転範囲で信頼性の高いレシプロ圧縮機を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、密閉容器内に、シリンダ、ピストンおよび連接部材を有する圧縮機構部と、ロータおよびステータを有し且つ回転数可変に制御される電動機部とを上下に配置して収納し、前記圧縮機構部と前記電動機部とをクランクシャフトを介して連結し、前記密閉容器内の底部に貯溜する潤滑油を前記クランクシャフトの給油穴を通して偏心ピン部に導き、前記偏心ピン部に設けた給油穴開口部から前記圧縮機構部の摺動部に潤滑油を飛散する給油機構を設け、前記給油穴開口部を前記偏心ピン部の側面に開口した給油横穴で形成すると共に、前記給油横穴の上下寸法をその奥行き寸法より小さくしたものである。
また、本発明は、密閉容器内に、シリンダ、このシリンダ内を往復動するピストンおよびこのピストンにボールジョイントされる接部材を有する圧縮機構部と、ロータおよびステータを有し且つ回転数可変に制御される電動機部とを上下に配置して収納し、前記圧縮機構部と前記電動機部とをクランクシャフトを介して連結し、前記密閉容器内の底部に貯溜する潤滑油を前記クランクシャフトの給油穴を通して偏心ピン部に導き、前記偏心ピン部に設けた給油穴開口部から前記圧縮機構部の摺動部に潤滑油を飛散する給油機構を設け、前記給油穴開口部を前記偏心ピン部の側面に開口した給油横穴で形成すると共に、前記給油横穴を、前記シリンダと前記ピストンとの摺動部に前記潤滑油を飛散する上部給油横穴と、前記ボールジョイントの摺動部に前記潤滑油を供給する下部給油横穴とで形成したものである。
また、本発明は、密閉容器内に、シリンダ、ピストンおよび連接部材を有する圧縮機構部と、ロータおよびステータを有し且つ回転数可変に制御される電動機部とを上下に配置して収納し、前記圧縮機構部と前記電動機部とをクランクシャフトを介して連結し、前記密閉容器内の底部に貯溜する潤滑油を前記クランクシャフトの給油穴を通して偏心ピン部に導き、前記偏心ピン部に設けた給油穴開口部から前記圧縮機構部の摺動部に潤滑油を飛散する給油機構を設け、前記給油穴開口部を前記偏心ピン部の側面に開口した給油横穴で形成すると共に、前記給油横穴を前記偏心ピン部の中央側から開口側に低く傾斜するように形成したものである。
また、本発明は、密閉容器内に、シリンダ、ピストンおよび連接部材を有する圧縮機構部と、ロータおよびステータを有し且つ回転数可変に制御される電動機部とを上下に配置して収納し、前記圧縮機構部と前記電動機部とをクランクシャフトを介して連結し、前記密閉容器内の底部に貯溜する潤滑油を前記クランクシャフトの給油穴を通して偏心ピン部に導き、前記偏心ピン部に設けた給油穴開口部から前記圧縮機構部の摺動部に潤滑油を飛散する給油機構を設け、前記給油穴開口部を前記偏心ピン部の側面に開口した給油横穴で形成すると共に、前記給油横穴を横幅が広い扁平な穴で形成したものである。
また、本発明は、密閉容器内に、シリンダ、ピストンおよび連接部材を有する圧縮機構部と、ロータおよびステータを有し且つ回転数可変に制御される電動機部とを上下に配置して収納し、前記圧縮機構部と前記電動機部とをクランクシャフトを介して連結し、前記密閉容器内の底部に貯溜する潤滑油を前記クランクシャフトの給油穴を通して偏心ピン部に導き、前記偏心ピン部に設けた給油穴開口部から前記圧縮機構部の摺動部に潤滑油を飛散する給油機構を設け、前記給油穴開口部を前記偏心ピン部の側面に開口した給油横穴で形成すると共に、前記給油横穴を左右に複数設けたものである。
また、本発明は、密閉容器内に、シリンダ、ピストンおよび連接部材を有する圧縮機構部と、ロータおよびステータを有し且つ回転数可変に制御される電動機部とを上下に配置して収納し、前記圧縮機構部と前記電動機部とをクランクシャフトを介して連結し、前記密閉容器内の底部に貯溜する潤滑油を前記クランクシャフトの給油穴を通して偏心ピン部に導き、前記偏心ピン部に設けた給油穴開口部から前記圧縮機構部の摺動部に潤滑油を飛散する給油機構を設け、前記給油穴開口部を前記偏心ピン部の側面に開口した給油横穴で形成すると共に、前記給油横穴の開口側の出口部分に穴径を拡大した拡大部を形成したものである。
前述の本発明において、好ましくは、前記給油横穴の拡大部を開口側に円弧状に広くなるように形成することである。
以上の本発明の構成によれば、電動機部の回転数が変化しても圧縮機構部の摺動部へ確実に安定して給油でき、広範な運転範囲で信頼性の高いレシプロ圧縮機を得ることができる。
以下、本発明の複数の実施例について図を用いて説明する。各実施例の図における同一符号は同一物または相当物を示す。
本発明の第1実施例に係るレシプロ圧縮機を図1および図2を用いて説明する。
本実施例のレシプロ圧縮機の全体構成に関して図1を参照しながら説明する。図1は本発明の第1実施例に係るレシプロ圧縮機の縦断面図である。
レシプロ圧縮機20は冷蔵庫、冷蔵ショーケース、冷凍ショーケース、空調機等の冷凍装置の冷凍サイクルに用いられるものであり、冷凍能力範囲が広範な回転数制御形レシプロ圧縮機である。すなわち、レシプロ圧縮機20は、冷却負荷への迅速な対応や省電力などの冷凍装置の多様な性能向上を図るために、低速から高速まで連続的に回転数を広範囲に制御される。
そして、レシプロ圧縮機20は密閉容器1内に収納された圧縮機構部2と電動機部3とクランクシャフト5を備えて構成されている。圧縮機構部2と電動機部3とはクランクシャフト5により連結されており、フレーム4を介して圧縮機構部2が上部に配置され、電動機部3が下部に配置されている。なお、密閉容器1内は外部の冷凍サイクルから吸込まれた低圧のガス冷媒で満たされている。
クランクシャフト5は偏心ピン部5aとジャーナル部5bとを備えて構成されている。偏心ピン部5aはクランクシャフト5の上部に設けられて偏心回転するように構成されている。ジャーナル部5bはフレーム4のベアリング4aに挿入されて軸支され、ベアリング4aより下方に突出した部分にロータ3aが圧入などにより直結されている。
圧縮機構部2は、シリンダ6と、ピストン7と、ロッド8とを備えて構成されている。シリンダ6はフレーム4にボルトなどにより固着され、シリンダ6のシリンダ穴はクランクシャフト5の半径方向に軸心が形成され、偏心ピン部5a側に開口されている。ピストン7はシリンダ6内を往復運動するように配置されている。ピストン7が下死点側に位置する際に、ピストン7の外周部はシリンダ6から露出されるようになっている。
ロッド8はピストン7と偏心ピン部5aとを連接する連接部材を構成している。このロッド8は連接棒8bの両端に球体8a及びリング8cを一体に形成して構成されている。ロッド8の球体8aはピストン7の球座7aに揺動可能に取り付けられている。すなわち、ピストン7の球座7aにロッド8の球体8aを挿入した後、球座7aの外縁部の任意箇所7bを加締めてピストン7とロッド8を連繋している。これらによってボールジョイント9が形成されている。なお、リング8cは偏心ピン部5aに回転可能に嵌合されている。
電動機部3に通電してクランクシャフト5が回転されると、偏心ピン部5aがクランクシャフト5の中心軸に対して偏心して回転する。これに伴ってリング8cが偏心運動し、球体8aが球座7a内を揺動しながらピストン7をシリンダ6内で往復運動させ、シリンダ6内の冷媒を圧縮する。このように、ロッド8は、偏心ピン部5aとピストン7とを結んで、電動機部3の回転運動を往復直線運動に変換して圧縮機構部2のピストン7に伝えるようになっている。
電動機部3はロータ2aとステータ2bとを備えて構成され、回転数可変に制御される。ステータ2bは、フレーム4に、適宜のエアギャップを持ってボルトなどの締結具により締結されている。ステータ2bは複数のコイルばね14により密閉容器1に弾性的に支持されている。これにより、電動機部3及び圧縮機構部2は密閉容器1に弾性的に支持されることとなる。ロータ2aはステータ2b内に回転可能に配置されている。クランクシャフト5の下端部は密閉容器1の底部に貯溜する潤滑油10の中に浸漬されている。
このレシプロ圧縮機20の給油機構は、クランクシャフト5の下端部に形成した給油ポンプ5cと、この給油ポンプ5cに連通するクランクシャフト5の給油穴を備えて構成されている。この給油穴は、ジャーナル部5bに形成され給油ポンプ5cに連通する給油縦穴5dと、偏心ピン部5aに形成され給油縦穴5dに連通する給油縦穴5eと、偏心ピン部5aの上部側面に開口するように形成され給油縦穴5eに連通する給油横穴5fとを備えて構成されている。
偏心ピン部5aの上端5gにはキャップ11が設けられている。このキャップ11は、給油縦穴5e内を上昇してくる潤滑油10を給油縦穴5eの上面開口から無為に放出されることを阻止し、有効に給油横穴5fから飛散するために用いられる。このキャップ11の中央部にはガス抜き穴が形成されている。なお、キャップ11を用いなくても、給油量が目的を達成するに充分である場合には、これを取り付ける必要はない。
電動機部3に通電してクランクシャフト5が回転されると、給油ポンプ5c内の潤滑油10に斜め上方の遠心力が働き、給油縦穴5dおよび給油縦穴5eを通して上方に供給され、給油横穴5fから水平方向に飛散されて圧縮機構部2の摺動部が潤滑される。なお、給油縦穴5dよりベアリング4aにも潤滑油10が供給されるが、そのための給油横穴の図示は省略してある。
次に、圧縮機構部2への具体的な給油に関して図2を参照しながら説明する。図2は図1のレシプロ圧縮機における圧縮機構部への給油を説明するための要部縦断面図である。
給油横穴5fは偏心ピン部5aの上部側面に上下に複数設けられている。これによって、給油横穴5fからの給油を一つの場合に比較して増大することができる。本実施例では、給油横穴5fは、主にシリンダ6とピストン7との摺動部に潤滑油10を飛散する上部給油横穴5fと、主にボールジョイント9の摺動部に潤滑油10を供給する下部給油横穴5fとを有している。これによって、それぞれの摺動部へ確実に潤滑油10を供給することができ、より一層信頼性の高いものとすることができる。
各給油横穴5fはその上下寸法がその奥行き寸法より小さく設定されている。具体的には、給油横穴5fは円形穴であるので、穴径寸法がその奥行き寸法より小さく設定されている。
電動機部3に通電してクランクシャフト5が回転されると、潤滑油10は、給油縦穴5eを通して上方に供給され、給油横穴5f内を通る際に水平方向に向きが変えられて飛散される。この給油横穴5fから水平方向に噴出された潤滑油10は、その後放物線をもって飛散され、直接ピストン7の球座7aの非加締め部7bと球体8aで作る開放部へ供給されてボールジョイント部9を潤滑するとともに、シリンダ6の下死点側端面6aに供給され、これからピストン7の外周面に滴下されて間接的にピストン6のサイドクリアランスの潤滑を行なうようになっている。
この点をさらに具体的に説明すると、圧縮機回転数制御の最小値において、少なくとも、潤滑油10が給油横穴5fから水平に飛散して放物線を描いて給油目的部分に到達するように給油ポンプ5cが設計されている。そして、圧縮機回転数の増加に比例して潤滑油10の上昇エネルギーが増加するが、偏心ピン部5aの給油縦穴5eを上昇する潤滑油10を給油横穴5fに導き、この給油横穴5fで上昇エネルギーを水平方向のエネルギーに変換し、圧縮機回転数が変化しても潤滑油10を水平方向に安定して飛散させることができる。
上述したように給油横穴5fを通して水平方向に飛散することによって、電動機部3の回転数が変化しても、飛散される潤滑油10の上下方向の変化を従来技術の特許文献1の場合より小さくすることができると共に、各給油横穴5fの上下寸法をその奥行き寸法より小さく設定したことによって、潤滑油10の上昇方向のエネルギー水平方向のエネルギーに確実に変換することができ、飛散される潤滑油10の上下方向の変化を格段に小さくすることができる。従って、電動機部3の回転数が大きく変化しても圧縮機構部2の摺動部へ確実に安定して給油でき、広範な運転範囲で信頼性の高いレシプロ圧縮機20とすることができる。
本実施例では、偏心ピン部5a自身の側面に給油横穴5fを形成しているが、偏心ピン部5aの上端面とキャップ11の周縁部下面との間に給油横穴5fを形成するようにしても同様の効果を得ることができる。この場合には、簡単な構造で給油横穴5fを形成することができる。なお、キャップ11の外形を偏心ピン部5aの外形と一致させることが望ましい。
次に、本発明の第2実施例について図3および図4を用いて説明する。図3は本発明の第2実施例のレシプロ圧縮機の要部縦断面図、図4は同斜視図である。この第2実施例は、次に述べる通り第1実施例と相違するものであり、その他の点については第1実施例と基本的には同一である。
この第2実施例では、給油横穴5fを偏心ピン部5aの中央側から開口側に低く傾斜するように形成したものである。これによって、給油縦穴5e内を上昇してくる潤滑油10の上昇エネルギーを給油横穴5fによって確実に水平方向のエネルギーに変換することができると共に、給油横穴5fの流路面積(穴径)を第1実施例よりも大きくすることができる。
この第2実施例は、圧縮機回転数が超高速となるレシプロ圧縮機に特に好適であると共に、第1実施例よりも給油横穴5fの流路面積を大きくしても水平方向の変更機能を十分に有しつつ、給油量の増大を図ることができる。
次に、本発明の第3実施例について図5を用いて説明する。図5は本発明の第3実施例のレシプロ圧縮機の要部斜視図である。この第3実施例は、次に述べる通り第1実施例と相違するものであり、その他の点については第1実施例と基本的には同一である。
この第3実施例では、給油横穴5fを横幅の広い扁平な穴で形成したものである。すなわち、給油横穴5fの上下間の寸法を小さくし、給油横穴5fの左右間の寸法を大きくしたものである。これによって、給油縦穴5e内を上昇してくる潤滑油10の上昇エネルギーを給油横穴5fによって確実に水平方向のエネルギーに変換することができると共に、給油横穴5fの流路面積を大きくすることができる。
この第3実施例は、圧縮機回転数が超高速回転数に達するレシプロ圧縮機に特に好適であると共に、第1実施例よりも給油横穴5fの流路面積を大きくしても水平方向の変更機能を十分に有することができるので、給油量の増大を図ることができる。また、この第3実施例は、給油横穴5fを横幅の広い扁平な穴で形成したことにより、潤滑油10の飛散範囲が図5の矢印に示すように第1および第2実施例と比較して広範囲になり、圧縮機構部2の摺動部をより一層確実に潤滑できる効果も有している。
なお、給油横穴5fは偏心ピン部5aの円周方向に延びる長穴の例を図示したが、楕円形などであってもよい。
次に、本発明の第4実施例について図6を用いて説明する。図6は本発明の第4実施例のレシプロ圧縮機の要部斜視図である。この第4実施例は、次に述べる通り第1実施例と相違するものであり、その他の点については第1実施例と基本的には同一である。
この第4実施例では、小さな内径寸法の給油横穴5fを左右に複数設けたものである。これによって、給油横穴5fで確実に潤滑油10の流れ方向を規制し、潤滑油10をより一層確実に水平に飛散させることができる。そして、給油横穴5fの個数を適正にすることで給油量を確保し、しかも潤滑油10の飛散範囲を広範囲にすることが可能である。また、この第4実施例は、第3実施例の長円或いは楕円形の給油横穴5fの加工より、格段に加工効率が高く経済的である。
次に、本発明の第5実施例について図7および図8を用いて説明する。図7は本発明の第5実施例のレシプロ圧縮機の要部斜視図、図8は同要部横断面図である。この第5実施例は、次に述べる通り第1実施例と相違するものであり、その他の点については第1実施例と基本的には同一である。
この第5実施例では、給油横穴5fの開口側の出口部分に穴径を拡大して潤滑油10を広範囲に飛散する拡大部5fを形成したものである。これによって、潤滑油10の飛散範囲をより一層広範囲にすることが可能である。特に、給油横穴5fの拡大部5fを開口側に円弧状に広くなるように形成したことにより、潤滑油10の水平方向の飛散範囲のより一層の拡大を図ることができる。
本発明の第1実施例に係るレシプロ圧縮機の縦断面図である。 図1のレシプロ圧縮機における圧縮機構部への給油を説明するための要部縦断面図である。 本発明の第2実施例に係るレシプロ圧縮機の要部縦断面図である。 図3の斜視図である。 本発明の第3実施例に係るレシプロ圧縮機の要部斜視図である。 本発明の第4実施例に係るレシプロ圧縮機の要部斜視図である。 本発明の第5実施例に係るレシプロ圧縮機の要部斜視図である。 図7の要部横断面図である。 従来のレシプロ圧縮機の縦断面図である。 図9のレシプロ圧縮機の定速回転における給油状態を示す要部拡大図である。 図9のレシプロ圧縮機を回転数制御した場合における給油状態を示す要部拡大図である。
符号の説明
1…密閉容器、2…圧縮機構部、3…電動機部、3a…ロータ、3b…ステータ、4…フレーム、4a…ベアリング、5…クランクシャフト、5a…偏心ピン部、5b…ジャーナル部、5c…給油ポンプ、5d…給油縦穴、5e…給油縦穴、5f…給油横穴、5g…偏心ピン部先端、6…シリンダ、6a…下死点端面、7…ピストン、7a…球座、7b…球座の非加締部、8…ロッド(連接部材)、8a…球体、8b…連接棒、8c…リング、9…ボールジョイント、10…潤滑油、11…キャップ、20…レシプロ圧縮機。

Claims (7)

  1. 密閉容器内に、シリンダ、ピストンおよび連接部材を有する圧縮機構部と、ロータおよびステータを有し且つ回転数可変に制御される電動機部とを上下に配置して収納し、
    前記圧縮機構部と前記電動機部とをクランクシャフトを介して連結し、
    前記密閉容器内の底部に貯溜する潤滑油を前記クランクシャフトの給油穴を通して偏心ピン部に導き、前記偏心ピン部に設けた給油穴開口部から前記圧縮機構部の摺動部に潤滑油を飛散する給油機構を設け、
    前記給油穴開口部を前記偏心ピン部の側面に開口した給油横穴で形成すると共に、前記給油横穴の上下寸法をその奥行き寸法より小さくしたことを特徴とするレシプロ圧縮機。
  2. 密閉容器内に、シリンダ、このシリンダ内を往復動するピストンおよびこのピストンにボールジョイントされる接部材を有する圧縮機構部と、ロータおよびステータを有し且つ回転数可変に制御される電動機部とを上下に配置して収納し、
    前記圧縮機構部と前記電動機部とをクランクシャフトを介して連結し、
    前記密閉容器内の底部に貯溜する潤滑油を前記クランクシャフトの給油穴を通して偏心ピン部に導き、前記偏心ピン部に設けた給油穴開口部から前記圧縮機構部の摺動部に潤滑油を飛散する給油機構を設け、
    前記給油穴開口部を前記偏心ピン部の側面に開口した給油横穴で形成すると共に、前記給油横穴を、前記シリンダと前記ピストンとの摺動部に前記潤滑油を飛散する上部給油横穴と、前記ボールジョイントの摺動部に前記潤滑油を供給する下部給油横穴とで形成したことを特徴とするレシプロ圧縮機。
  3. 密閉容器内に、シリンダ、ピストンおよび連接部材を有する圧縮機構部と、ロータおよびステータを有し且つ回転数可変に制御される電動機部とを上下に配置して収納し、
    前記圧縮機構部と前記電動機部とをクランクシャフトを介して連結し、
    前記密閉容器内の底部に貯溜する潤滑油を前記クランクシャフトの給油穴を通して偏心ピン部に導き、前記偏心ピン部に設けた給油穴開口部から前記圧縮機構部の摺動部に潤滑油を飛散する給油機構を設け、
    前記給油穴開口部を前記偏心ピン部の側面に開口した給油横穴で形成すると共に、前記給油横穴を前記偏心ピン部の中央側から開口側に低く傾斜するように形成したことを特徴とするレシプロ圧縮機。
  4. 密閉容器内に、シリンダ、ピストンおよび連接部材を有する圧縮機構部と、ロータおよびステータを有し且つ回転数可変に制御される電動機部とを上下に配置して収納し、
    前記圧縮機構部と前記電動機部とをクランクシャフトを介して連結し、
    前記密閉容器内の底部に貯溜する潤滑油を前記クランクシャフトの給油穴を通して偏心ピン部に導き、前記偏心ピン部に設けた給油穴開口部から前記圧縮機構部の摺動部に潤滑油を飛散する給油機構を設け、
    前記給油穴開口部を前記偏心ピン部の側面に開口した給油横穴で形成すると共に、前記給油横穴を横幅が広い扁平な穴で形成したことを特徴とするレシプロ圧縮機。
  5. 密閉容器内に、シリンダ、ピストンおよび連接部材を有する圧縮機構部と、ロータおよびステータを有し且つ回転数可変に制御される電動機部とを上下に配置して収納し、
    前記圧縮機構部と前記電動機部とをクランクシャフトを介して連結し、
    前記密閉容器内の底部に貯溜する潤滑油を前記クランクシャフトの給油穴を通して偏心ピン部に導き、前記偏心ピン部に設けた給油穴開口部から前記圧縮機構部の摺動部に潤滑油を飛散する給油機構を設け、
    前記給油穴開口部を前記偏心ピン部の側面に開口した給油横穴で形成すると共に、前記給油横穴を左右に複数設けたことを特徴とするレシプロ圧縮機。
  6. 密閉容器内に、シリンダ、ピストンおよび連接部材を有する圧縮機構部と、ロータおよびステータを有し且つ回転数可変に制御される電動機部とを上下に配置して収納し、
    前記圧縮機構部と前記電動機部とをクランクシャフトを介して連結し、
    前記密閉容器内の底部に貯溜する潤滑油を前記クランクシャフトの給油穴を通して偏心ピン部に導き、前記偏心ピン部に設けた給油穴開口部から前記圧縮機構部の摺動部に潤滑油を飛散する給油機構を設け、
    前記給油穴開口部を前記偏心ピン部の側面に開口した給油横穴で形成すると共に、前記給油横穴の開口側の出口部分に穴径を拡大した拡大部を形成したことを特徴とするレシプロ圧縮機。
  7. 請求項6に記載のレシプロ圧縮機において、前記給油横穴の拡大部を開口側に円弧状に広くなるように形成したことを特徴とするレシプロ圧縮機。
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