JPH07293443A - 密閉型圧縮機 - Google Patents

密閉型圧縮機

Info

Publication number
JPH07293443A
JPH07293443A JP8667394A JP8667394A JPH07293443A JP H07293443 A JPH07293443 A JP H07293443A JP 8667394 A JP8667394 A JP 8667394A JP 8667394 A JP8667394 A JP 8667394A JP H07293443 A JPH07293443 A JP H07293443A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hole
oil
connecting rod
oil supply
piston
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8667394A
Other languages
English (en)
Inventor
Hironari Akashi
浩業 明石
Akio Yagi
章夫 八木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Refrigeration Co filed Critical Matsushita Refrigeration Co
Priority to JP8667394A priority Critical patent/JPH07293443A/ja
Publication of JPH07293443A publication Critical patent/JPH07293443A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compressor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 密閉型圧縮機のコンロッドの摺動部の摩耗を
防ぎ信頼性の高い密閉型圧縮機とする。 【構成】 偏心部11を有するクランクシャフト4と、
オイル溜まり14と、給油孔10と、大端穴9の摺動面
上で、鉛直方向上側の端部がオイル溜まり14の上端部
より上側でコンロッド21外部に開口し、鉛直方向下側
の端部がコンロッド21外部に開口せず、かつクランク
シャフト4の1回転中において少なくとも1回はオイル
溜まり14と連通し、かつオイル溜まり14を介して給
油孔10と連通することの無い位置に設けられたガス抜
き溝22とから構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍冷蔵装置等に使用
される往復式密閉型圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】冷凍冷蔵装置等に使用される密閉型圧縮
機は密閉容器内に電動圧縮要素が収納されており、密閉
容器内のメンテナンスや修理ができないため、信頼性の
高いものが強く望まれている。なかでも往復型圧縮機の
ピストンピンとコンロッド小端穴との摺動部及びクラン
クシャフトの偏心部とコンロッド大端穴との摺動部は圧
縮により大きな面圧を受け、厳しい摺動状態にある。
【0003】そのため、それらの摺動部の潤滑不良を防
ぎ、信頼性を高める方法が従来から考案されている。コ
ンロッド小端穴への給油方法については、例えば実公昭
47−16836号公報、またコンロッド小端穴とピス
トンピンとの摺動部に設けられた円周溝については、例
えば特開平2−275072号公報に示されているよう
な密閉型圧縮機がある。
【0004】以下、図面を参照しながら、上述した従来
の密閉型圧縮機の一例について説明する。
【0005】図6は従来の密閉型圧縮機を示す断面図で
ある。図6において、1は内部をピストン2が往復動す
るシリンダである。3はクランク軸4を軸支する軸受で
ある。前記ピストン2は中空部5と、軸方向と直交する
方向に貫通孔6を有している。
【0006】7は一端に小端穴8を他端に大端穴9を有
するコンロッドである。10は前記コンロッド7内を通
り、前記小端穴8と前記大端穴9とを連通し、かつ前記
小端穴8の軸心と前記大端穴9の軸心とを通る平面上に
両端が開口する給油孔である。11は前記クランク軸4
に形成された偏心部である。
【0007】12はクランク軸4内に明けられたシャフ
ト給油孔であり、13は前記シャフト給油孔12に交差
連通した偏心部給油孔であり、偏心部11表面に設けら
れたオイル溜まり14に開口している。
【0008】15はクランク偏心部11に固定された給
油管であり、前記シャフト給油孔12に連通しており、
先端は密閉容器(図示せず)底部に貯溜したオイル16
に浸かっている。
【0009】前記コンロッド7の小端穴8はピストン2
の中空部5に挿入され、かつ貫通穴6及び小端穴8にピ
ストンピン17が挿入されると共に、偏心部11が大端
穴9に挿入されることにより、ピストン2とクランク軸
4が連結されている。18はピストンピン17表面の円
周方向に設けられた円周溝であり、19はピストンピン
17をピストン2に固定するロッキングピンである。
【0010】以上のように構成された密閉型圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。クランクシャフト4が
回転することにより給油管15でオイル16に油圧が発
生し、オイル16は給油管15内及びシャフト給油孔1
2を上昇する。上げられたオイル16の一部は偏心部給
油孔13を通ってオイル溜まり14に流出し、大端穴9
と偏心部11との摺動部を潤滑する。
【0011】さらに、オイル溜まり14のオイルの一部
は給油孔10を通って小端穴8まで流れ、ピストンピン
17と小端穴8の摺動部を潤滑し、円周溝18を通って
ピストン2の中空部5に流出する。
【0012】図7のa,b,c,dは図6に示すC−C
断面における、コンロッド7内の給油孔10と偏心部1
1内のクランク給油孔13及びオイル溜まり14の関係
を示す行程図である。図6のクランクシャフト4の1回
転中におけるコンロッド7の給油孔10及び偏心部11
のクランク給油孔13とオイル溜まり14の関係から明
らかなように、常にオイル16がクランク給油孔13及
びオイル溜まり14からコンロッド7の給油孔10に流
入可能ではなく、図7の(c)〜(d)間、すなわちピ
ストン2が上死点から下死点に至る間の吸入行程におい
てのみ流入可能である。
【0013】この構造により、偏心部11がコンロッド
7の大端部9から大きな荷重を受ける圧縮行程時は偏心
部11のオイル溜まり14の無い部分で荷重を受けるこ
とになり、偏心部11と大端穴9との摺動部に油膜圧力
が発生し易く金属接触による摩耗をしにくくすることが
できる。
【0014】上述した従来の密閉型圧縮機のコンロッド
7の小端穴8への給油方法の他に、小端穴8とピストン
ピンとに給油のための溝が何もついていないものがあ
る。
【0015】図8は従来の別の密閉型圧縮機のピストン
装置の断面図である。図8において、20は小端穴8と
の摺動面に給油のための溝が設けられていないピストン
ピンであり、かつ小端穴8にも給油のための溝は設けら
れていない。
【0016】以上のように構成された密閉型圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。コンロッド7の給油孔
10を通って小端穴8まで流れたオイル16は、ピスト
ンピン20と小端穴8の摺動部を潤滑する。この構造に
より、圧縮行程時に荷重を小端穴8で受ける際、小端穴
8とピストンピン20との摺動部に円周溝18が設けら
れているものに比べ、その溝からオイル16が流出しな
いので、小端穴とピストンピンとの摺動部に油膜圧力が
発生し易く金属接触による摩耗をしにくくすることがで
きる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、密閉型圧縮機の起動時に、密閉容器内の急
激な圧力降下により、オイル16に溶解していた液冷媒
が発泡現象、いわゆるフォーミングを起こし、冷媒ガス
がシャフト給油孔12、偏心部給油孔13、オイル溜ま
り14及び給油孔10に充満して次に運ばれるオイル1
6の流れを阻害し、摺動部の潤滑不良を起こし、摺動部
の摩耗や最悪の場合には焼き付き等を生じるという欠点
があった。
【0018】また、安定運転時においても大端穴9部等
の摺動部温度上昇による潤滑状態の悪化により、摺動部
の摩耗等を生じるという欠点があった。
【0019】本発明は従来の課題を解決するもので、密
閉型圧縮機の起動時のフォーミングによって、冷媒ガス
がオイル溜まりや給油孔等に充満して次に運ばれるオイ
ルの流れを阻害することを防ぎ、摺動部への給油を確保
することによって、また摺動部の冷却効果を大きくして
摺動部の温度上昇を防ぐことによって、摺動部の摩耗を
防ぎ、信頼性の高い密閉型圧縮機とすることを目的とす
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明の密閉型圧縮機は、偏心部を有するクランクシャ
フトと、前記偏心部表面の円周方向に設けられたオイル
溜まりと、ピストンと、一端に小端穴を他端に大端穴を
有するコンロッドと、前記コンロッド内を通り、一端が
前記小端穴内面に開口し、他端が前記大端穴内面に開口
した給油孔と、前記大端穴の前記偏心部との摺動面上
で、鉛直方向上側の端部が前記オイル溜まりの鉛直方向
上端部より上側で前記コンロッド外部に開口し、鉛直方
向下側の端部が前記コンロッド外部に開口せず、かつ前
記クランクシャフト1回転中において少なくとも1回は
前記オイル溜まりと連通し、かつ前記オイル溜まりを介
して前記給油孔と連通することの無い位置に設けられた
ガス抜き溝と、前記小端穴に摺動自在に収納され、かつ
前記ピストンに固定されたピストンピンとから構成され
ている。
【0021】また、偏心部を有するクランクシャフト
と、前記偏心部表面の円周方向に設けられたオイル溜ま
りと、ピストンと、一端に小端穴を他端に大端穴を有す
るコンロッドと、前記コンロッド内を通り、一端が前記
小端穴内面に開口し、他端が前記大端穴内面に開口した
給油孔と、前記コンロッド内を通り、一端が前記大端穴
の前記偏心部との摺動面上で、かつ前記クランクシャフ
ト1回転中において前記オイル溜まりを介して前記給油
孔と連通することの無い位置に開口し、他端が前記コン
ロッド外部に開口したガス抜き孔と、前記小端穴に摺動
自在に収納され、かつ前記ピストンに固定されたピスト
ンピンとから構成されている。
【0022】また、偏心部を有するクランクシャフト
と、前記偏心部表面の円周方向に設けられたオイル溜ま
りと、ピストンと、一端に小端穴を他端に大端穴を有す
るコンロッドと、前記コンロッド内を通り、一端が前記
小端穴内面に開口し、他端が前記大端穴内面に開口した
給油孔と、前記偏心部の前記大端穴との摺動面上で、鉛
直方向上側の端部が前記オイル溜まりの鉛直方向上端部
より上側で前記偏心部外部に開口し、鉛直方向下側の端
部が前記偏心部外部に開口せず、かつ前記オイル溜まり
と連通しない位置で、かつ前記クランクシャフト1回転
中において少なくとも1回は前記給油孔と連通する位置
に設けられた偏心部ガス抜き溝と、前記小端穴に摺動自
在に収納され、かつ前記ピストンに固定されたピストン
ピンとから構成されている。
【0023】
【作用】本発明の密閉型圧縮機は上記した構成によっ
て、密閉型圧縮機の起動時にフォーミングを起こした場
合でも、オイル溜まりとガス抜き溝とが一致連通した時
に、オイル溜まりに充満した冷媒ガスは、多少のオイル
と一緒にガス抜き溝から追い出されて、オイルの流れを
阻害するのを防ぐことができる。また、小端穴への給油
は従来通りオイル溜まりと給油孔が一致連通したときに
行われ、この時はオイル溜まりとガス抜き溝とは連通し
ていないので、オイルがガス抜き溝から流出してしまう
ことは無く、小端穴摺動部への給油を確保できる。これ
らの作用により、摺動部の摩耗を防ぐことができる。
【0024】また、コンロッド内を通り、一端が大端穴
の偏心部との摺動面上で、かつクランクシャフト1回転
中においてオイル溜まりを介して給油孔と連通すること
の無い位置に開口し、他端が前記コンロッドの外部に開
口したガス抜き孔を備えた構成となっているので、起動
時のフォーミング時に、オイル溜まりに充満した冷媒ガ
スを抜く効果に加えて、安定運転時にはオイル溜まりと
ガス抜き孔とが一致連通したときに、オイルがコンロッ
ド内を流れてから外に流出されるのでオイルによる冷却
効果が得られ、温度上昇による摺動部の摩耗等を防ぐこ
とができる。
【0025】また、偏心部の大端穴との摺動面上に、鉛
直方向上側の端部がオイル溜まりの鉛直方向上端部より
上側で偏心部外部に開口し、鉛直方向下側の端部が前記
偏心部外部に開口せず、かつ前記オイル溜まりと連通し
ない位置で、かつ前記クランクシャフト1回転中におい
て少なくとも1回は前記給油孔と連通する位置に偏心部
ガス抜き溝が設けられているので、起動時フォーミング
によって給油孔内に冷媒ガスが充満しても、給油孔と偏
心部ガス抜き溝とが一致連通する時に冷媒ガスは偏心部
ガス抜き溝から流出し、給油孔とオイル溜まりとが一致
連通して小端穴への給油が行われる際に、給油孔内で発
泡したガスによって小端穴への給油が妨げられることが
なく、小端穴摺動部への給油を確保でき、摩耗を防ぐこ
とができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の密閉型圧縮機の第1の実施例
について図面を参照しながら説明する。尚、従来と同一
構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略す
る。
【0027】図1は本発明の第1の実施例による密閉型
圧縮機のピストン装置の縦断面図である。図2は、同実
施例の密閉型圧縮機の図1に示すA−A断面におけるピ
ストン装置の断面図である。
【0028】図1、図2において、21はコンロッド
で、22は大端穴9の偏心部11との摺動面上で、鉛直
方向上側の端部が前記オイル溜まり14の鉛直方向上端
部より上側で前記コンロッド21外部に開口し、鉛直方
向下側の端部がコンロッド21外部に開口せず、かつク
ランクシャフト4の1回転中において少なくとも1回は
オイル溜まり14と連通し、かつオイル溜まり14を介
して給油孔10と連通することの無い位置に設けられた
ガス抜き溝である。
【0029】以上のように構成された密閉型圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。密閉型圧縮機の起動時
には密閉容器内の急激な圧力降下により、オイル16に
溶解していた液冷媒がフォーミングを起こし、給油管1
5は冷媒ガスとオイル16の混合したものを吸い上げ
る。
【0030】オイル16に溶け込んだ冷媒は吸い上げら
れる途中でもさらに発泡し、冷媒ガスがシャフト給油孔
12、偏心部給油孔13、オイル溜まり14等に充満し
て次に運ばれるオイル16の流れを阻害しようとする。
【0031】しかし、オイル溜まり14とガス抜き溝2
2とが一致連通した時に、オイル溜まり14に充満した
冷媒ガスは、多少のオイル16と一緒にガス抜き溝22
から追い出される。
【0032】このとき、ガス抜き溝22の外部への開口
部はオイル溜まり14の鉛直方向上端部より上側にある
ため、オイル16の流出は最小限に抑えられ、冷媒ガス
が主に追い出される。従って、オイル溜まり14や偏心
部給油孔13等に冷媒ガスが充満するのを防ぎ、オイル
16の流れを阻害するのを防ぐことができる。
【0033】また、小端穴8への給油は従来通りオイル
溜まり14と給油孔10が一致連通したときに行われる
が、その時にオイル溜まり14がガス抜き溝22と一致
連通していると、吸い上げられたオイル16の一部はガ
ス抜き溝22から流出してしまい、給油孔に流入するオ
イル量が減少してしまうという問題がある。
【0034】しかし、本実施例の密閉型圧縮機はオイル
溜まり14と給油孔10が一致連通した時はオイル溜ま
り14とガス抜き溝22とは連通していないので、オイ
ル16がガス抜き溝22から流出してしまうことは無
く、小端穴8摺動部への給油を確保できる。
【0035】以上のように本実施例の密閉型圧縮機は、
大端穴9の偏心部11との摺動面上で、鉛直方向上側の
端部が前記オイル溜まり14の鉛直方向上端部より上側
で前記コンロッド21外部に開口し、鉛直方向下側の端
部がコンロッド21外部に開口せず、かつクランクシャ
フト4の1回転中において少なくとも1回はオイル溜ま
り14と連通し、かつオイル溜まり14を介して給油孔
10と連通することの無い位置に設けられたガス抜き溝
22とから構成されているので、密閉型圧縮機の起動時
にフォーミングを起こした場合でも、オイル溜まり14
とガス抜き溝22とが一致連通した時に、オイル溜まり
14に充満した冷媒ガスは、多少のオイル16と一緒に
ガス抜き溝22から追い出されて、オイル16の流れを
阻害するのを防ぐことができる。
【0036】また、小端穴8への給油は従来通りオイル
溜まり14と給油孔10が一致連通したときに行われ、
この時はオイル溜まり14とガス抜き溝22とは連通し
ていないので、オイル16がガス抜き溝22から流出し
てしまうことは無く、小端穴8摺動部への給油を確保で
きる。これらの作用により、摺動部の摩耗を防ぐことが
できる。
【0037】次に、本発明の密閉型圧縮機の第2の実施
例について図面を参照しながら説明する。尚、従来例及
び第1の実施例と同一構成については、同一符号を付し
て詳細な説明を省略する。
【0038】図3は本発明の密閉型圧縮機のピストン装
置の断面図である。図3において、23はコンロッドで
あり、24はコンロッド23内を通り、一端が大端穴9
の偏心部11との摺動面上で、かつクランクシャフト4
の1回転中においてオイル溜まり14を介して給油孔1
0と連通することの無い位置に開口し、他端がコンロッ
ド23の外部に開口したガス抜き孔である。
【0039】以上のように構成された密閉型圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。密閉型圧縮機の起動時
にフォーミングを起こした場合は、ガス抜き孔24によ
って第1の実施例での効果と同様に、オイル溜まり14
に充満した冷媒ガスは、ガス抜き孔24から追い出され
て、オイル16の流れを阻害するのを防ぐことができ
る。
【0040】また、小端穴8への給油も第1の実施例で
の効果と同様にオイル溜まり14と給油孔10が一致連
通したときにオイル16がガス抜き孔24から流出して
しまうこと無く行われ、小端穴8摺動部への給油を確保
できる。
【0041】これらの効果に加えて、安定運転時にはオ
イル溜まり14とガス抜き孔24とが一致連通したとき
に、オイル16がコンロッド23内を流れてから外に流
出されるのでオイル16による冷却効果が得られ、温度
上昇による摺動部の摩耗等を防ぐことができる。
【0042】以上のように本実施例の密閉型圧縮機は、
コンロッド23内を通り、一端が大端穴9の偏心部11
との摺動面上で、かつクランクシャフト4の1回転中に
おいてオイル溜まり14を介して給油孔10と連通する
ことの無い位置に開口し、他端が前記コンロッド23の
外部に開口したガス抜き孔24とから構成されているの
で、第1の実施例での効果に加えて、安定運転時にはオ
イル溜まり14とガス抜き孔24とが一致連通したとき
に、オイル16がコンロッド23内を流れてから外部に
流出されるのでオイル16による冷却効果が得られ、温
度上昇による摺動部の摩耗等を防ぐことができる。
【0043】次に、本発明の密閉型圧縮機の第3の実施
例について図面を参照しながら説明する。尚、従来例、
第1及び第2の実施例と同一構成については、同一符号
を付して詳細な説明を省略する。
【0044】図4は本発明の第3の実施例による密閉型
圧縮機のピストン装置の縦断面図である。図5は、同実
施例の密閉型圧縮機の図1に示すB−B断面におけるピ
ストン装置の断面図である。
【0045】図4、図5において、25は偏心部26を
有するクランクシャフトであり、27は偏心部26の大
端穴9との摺動面上で、鉛直方向上側の端部が前記オイ
ル溜まり14の鉛直方向上端部より上側で前記偏心部2
6外部に開口し、鉛直方向下側の端部が偏心部26外部
に開口せず、かつ前記オイル溜まり14と連通しない位
置で、かつ前記クランクシャフト25の1回転中におい
て少なくとも1回は前記給油孔10と連通する位置に設
けられた偏心部ガス抜き溝である。
【0046】以上のように構成された密閉型圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。起動時にフォーミング
を起こし、給油管15は冷媒ガスとオイル16の混合し
たものを吸い上げ、シャフト給油孔12、偏心部給油孔
13、オイル溜まり14を通って給油孔10に入る。オ
イル16に溶け込んだ冷媒は吸い上げられる途中でもさ
らに発泡し、給油孔10等に冷媒ガスが充満し、次に運
ばれるオイル16の流れを阻害しようとする。
【0047】特にピストンピン20あるいは小端穴8部
に円周溝18のような給油のための溝が無い場合は給油
孔10内に冷媒ガスが溜まりやすい。
【0048】しかし、本実施例の密閉型圧縮機は偏心部
26の大端穴9との摺動面上に、オイル溜まり14と連
通しない位置に偏心部ガス抜き溝27が設けられている
ので、給油孔10と偏心部ガス抜き溝27とが一致連通
する時に冷媒ガスは偏心部ガス抜き溝27から流出す
る。
【0049】そして、給油孔10とオイル溜まり14と
が一致連通して小端穴8への給油が行われる際に、給油
孔10内で発泡したガスによって小端穴8への給油が妨
げられることがなく、小端穴8摺動部への給油を確保で
き、摩耗を防ぐことができる。
【0050】以上のように本実施例の密閉型圧縮機は、
偏心部26の大端穴9との摺動面上で、鉛直方向上側の
端部が前記オイル溜まり14の鉛直方向上端部より上側
で前記偏心部26外部に開口し、鉛直方向下側の端部が
偏心部26外部に開口せず、かつ前記オイル溜まり14
と連通しない位置で、かつ前記クランクシャフト25の
1回転中において少なくとも1回は前記給油孔10と連
通する位置に設けられた偏心部ガス抜き溝27とから構
成されているので、起動時フォーミングによって給油孔
10内に冷媒ガスが充満しても、給油孔10と偏心部ガ
ス抜き溝27とが一致連通する時に冷媒ガスは偏心部ガ
ス抜き溝27から流出し、給油孔10とオイル溜まり1
4とが一致連通して小端穴8への給油が行われる際に、
給油孔10内で発泡したガスによって小端穴8への給油
が妨げられることがなく、小端穴8摺動部への給油を確
保でき、摩耗を防ぐことができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、偏心部を
有するクランクシャフトと、前記偏心部表面の円周方向
に設けられたオイル溜まりと、ピストンと、一端に小端
穴を他端に大端穴を有するコンロッドと、前記コンロッ
ド内を通り、一端が前記小端穴内面に開口し、他端が前
記大端穴内面に開口した給油孔と、前記大端穴の前記偏
心部との摺動面上で、鉛直方向上側の端部が前記オイル
溜まりの鉛直方向上端部より上側で前記コンロッド外部
に開口し、鉛直方向下側の端部が前記コンロッド外部に
開口せず、かつ前記クランクシャフト1回転中において
少なくとも1回は前記オイル溜まりと連通し、かつ前記
オイル溜まりを介して前記給油孔と連通することの無い
位置に設けられたガス抜き溝と、前記小端穴に摺動自在
に収納され、かつ前記ピストンに固定されたピストンピ
ンとから構成されているので、密閉型圧縮機の起動時に
フォーミングを起こした場合でも、オイル溜まりとガス
抜き溝とが一致連通した時に、オイル溜まりに充満した
冷媒ガスは、多少のオイルと一緒にガス抜き溝から追い
出されて、オイルの流れを阻害するのを防ぐことができ
る。また、小端穴への給油は従来通りオイル溜まりと給
油孔が一致連通したときに行われ、この時はオイル溜ま
りとガス抜き溝とは連通していないので、オイルがガス
抜き溝から流出してしまうことは無く、小端穴摺動部へ
の給油を確保できる。これらの作用により、摺動部の摩
耗を防ぐことができる。
【0052】また本発明は、偏心部を有するクランクシ
ャフトと、前記偏心部表面の円周方向に設けられたオイ
ル溜まりと、ピストンと、一端に小端穴を他端に大端穴
を有するコンロッドと、前記コンロッド内を通り、一端
が前記小端穴内面に開口し、他端が前記大端穴内面に開
口した給油孔と、前記コンロッド内を通り、一端が前記
大端穴の前記偏心部との摺動面上で、かつ前記クランク
シャフト1回転中において前記オイル溜まりを介して前
記給油孔と連通することの無い位置に開口し、他端が前
記コンロッド外部に開口したガス抜き孔と、前記小端穴
に摺動自在に収納され、かつ前記ピストンに固定された
ピストンピンとから構成されているので、起動時のフォ
ーミング時に、オイル溜まりに充満した冷媒ガスを抜く
効果に加えて、安定運転時にはオイル溜まりとガス抜き
孔とが一致連通したときに、オイルがコンロッド内を流
れてから外に流出されるのでオイルによる冷却効果が得
られ、温度上昇による摺動部の摩耗等を防ぐことができ
る。
【0053】また本発明は、偏心部を有するクランクシ
ャフトと、前記偏心部表面の円周方向に設けられたオイ
ル溜まりと、ピストンと、一端に小端穴を他端に大端穴
を有するコンロッドと、前記コンロッド内を通り、一端
が前記小端穴内面に開口し、他端が前記大端穴内面に開
口した給油孔と、前記偏心部の前記大端穴との摺動面上
で、鉛直方向上側の端部が前記オイル溜まりの鉛直方向
上端部より上側で前記偏心部外部に開口し、鉛直方向下
側の端部が前記偏心部外部に開口せず、かつ前記オイル
溜まりと連通しない位置で、かつ前記クランクシャフト
の1回転中において少なくとも1回は前記給油孔と連通
する位置に設けられた偏心部ガス抜き溝と、前記小端穴
に摺動自在に収納され、かつ前記ピストンに固定された
ピストンピンとから構成されているので、起動時フォー
ミングによって給油孔内に冷媒ガスが充満しても、給油
孔と偏心部ガス抜き溝とが一致連通する時に冷媒ガスは
偏心部ガス抜き溝から流出し、給油孔とオイル溜まりと
が一致連通して小端穴への給油が行われる際に、給油孔
内で発泡したガスによって小端穴への給油が妨げられる
ことがなく、小端穴摺動部への給油を確保でき、摩耗を
防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す密閉型圧縮機のピ
ストン装置の縦断面図
【図2】同実施例の密閉型圧縮機の図1に示すA−A断
面におけるピストン装置の断面図
【図3】本発明の第2の実施例を示す密閉型圧縮機のピ
ストン装置の断面図
【図4】本発明の第1の実施例を示す密閉型圧縮機のピ
ストン装置の縦断面図
【図5】同実施例の密閉型圧縮機の図4に示すB−B断
面におけるピストン装置の断面図
【図6】従来の密閉型圧縮機のピストン装置の縦断面図
【図7】(a)は従来の密閉型圧縮機の図6に示すC−
C断面におけるピストン装置の下死点での断面図 (b)は従来の密閉型圧縮機の図6に示すC−C断面に
おけるピストン装置の圧縮行程での断面図 (c)は従来の密閉型圧縮機の図6に示すC−C断面に
おけるピストン装置の上死点直後の断面図 (d)は従来の密閉型圧縮機の図6に示すC−C断面に
おけるピストン装置の下死点直前の断面図
【図8】従来の別の密閉型圧縮機のピストン装置の断面
【符号の説明】
2 ピストン 4 クランクシャフト 7 コンロッド 8 小端穴 9 大端穴 10 給油孔 11 偏心部 14 オイル溜まり 17 ピストンピン 20 ピストンピン 21 コンロッド 22 ガス抜き溝 23 コンロッド 24 ガス抜き孔 25 クランクシャフト 26 偏心部 27 偏心部ガス抜き溝

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏心部を有するクランクシャフトと、前
    記偏心部表面の円周方向に設けられたオイル溜まりと、
    ピストンと、一端に小端穴を他端に大端穴を有するコン
    ロッドと、前記コンロッド内を通り一端が前記小端穴内
    面に開口し、他端が前記大端穴内面に開口した給油孔
    と、前記大端穴の前記偏心部との摺動面上で、鉛直方向
    上側の端部が前記オイル溜まりの鉛直方向上端部より上
    側で前記コンロッド外部に開口し、鉛直方向下側の端部
    が前記コンロッド外部に開口せず、かつ前記クランクシ
    ャフト1回転中において少なくとも1回は前記オイル溜
    まりと連通し、かつ前記オイル溜まりを介して前記給油
    孔と連通することの無い位置に設けられたガス抜き溝
    と、前記小端穴に摺動自在に収納され、かつ前記ピスト
    ンに固定されたピストンピンとからなる密閉型圧縮機。
  2. 【請求項2】 偏心部を有するクランクシャフトと、前
    記偏心部表面の円周方向に設けられたオイル溜まりと、
    ピストンと、一端に小端穴を他端に大端穴を有するコン
    ロッドと、前記コンロッド内を通り、一端が前記小端穴
    内面に開口し、他端が前記大端穴内面に開口した給油孔
    と、前記コンロッド内を通り、一端が前記大端穴の前記
    偏心部との摺動面上で、かつ前記クランクシャフト1回
    転中において前記オイル溜まりを介して前記給油孔と連
    通することの無い位置に開口し、他端が前記コンロッド
    外部に開口したガス抜き孔と、前記小端穴に摺動自在に
    収納され、かつ前記ピストンに固定されたピストンピン
    とからなる密閉型圧縮機。
  3. 【請求項3】 偏心部を有するクランクシャフトと、前
    記偏心部表面の円周方向に設けられたオイル溜まりと、
    ピストンと、一端に小端穴を他端に大端穴を有するコン
    ロッドと、前記コンロッド内を通り、一端が前記小端穴
    内面に開口し、他端が前記大端穴内面に開口した給油孔
    と、前記偏心部の前記大端穴との摺動面上で、鉛直方向
    上側の端部が前記オイル溜まりの鉛直方向上端部より上
    側で前記偏心部外部に開口し、鉛直方向下側の端部が前
    記偏心部外部に開口せず、かつ前記オイル溜まりと連通
    しない位置で、かつ前記クランクシャフト1回転中にお
    いて少なくとも1回は前記給油孔と連通する位置に設け
    られた偏心部ガス抜き溝と、前記小端穴に摺動自在に収
    納され、かつ前記ピストンに固定されたピストンピンと
    からなる密閉型圧縮機。
JP8667394A 1994-04-25 1994-04-25 密閉型圧縮機 Pending JPH07293443A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8667394A JPH07293443A (ja) 1994-04-25 1994-04-25 密閉型圧縮機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8667394A JPH07293443A (ja) 1994-04-25 1994-04-25 密閉型圧縮機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07293443A true JPH07293443A (ja) 1995-11-07

Family

ID=13893557

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8667394A Pending JPH07293443A (ja) 1994-04-25 1994-04-25 密閉型圧縮機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07293443A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012120900A1 (ja) * 2011-03-10 2012-09-13 パナソニック株式会社 往復式圧縮機

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012120900A1 (ja) * 2011-03-10 2012-09-13 パナソニック株式会社 往復式圧縮機
CN103348140A (zh) * 2011-03-10 2013-10-09 松下电器产业株式会社 往复式压缩机
US9512830B2 (en) 2011-03-10 2016-12-06 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Reciprocating compressor

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8033135B2 (en) Rotary-type fluid machine and refrigeration cycle apparatus
JP2004027969A (ja) 密閉型圧縮機
JPH08284835A (ja) 片頭ピストン圧縮機
US2274942A (en) Lubricated refrigerant compressor
JP3872146B2 (ja) 密閉型圧縮機
JPH07293443A (ja) 密閉型圧縮機
JP3487892B2 (ja) 密閉型圧縮機
JP2009068386A (ja) 密閉型圧縮機
JPH1182349A (ja) 圧縮機用オイル給油装置
JPH07127574A (ja) 密閉型圧縮機
JPS6238884A (ja) 密閉形圧縮機
JPH07293444A (ja) 密閉型圧縮機
JP6813706B1 (ja) ロータリ圧縮機
JPH09112427A (ja) 密閉型圧縮機
JPH08270562A (ja) 密閉型電動圧縮機
KR100488565B1 (ko) 피스톤의 윤활 및 냉각구조
JPH10288178A (ja) 密閉ローリングピストン形圧縮機
JPH07259738A (ja) 密閉型圧縮機
JP2018168710A (ja) 内燃機関
JPH07247960A (ja) 密閉型圧縮機
JPS6128065Y2 (ja)
JPH08284827A (ja) 密閉型圧縮機
JPH0942154A (ja) 密閉型圧縮機
JPH09112428A (ja) 密閉型圧縮機
JPH08159030A (ja) 密閉型圧縮機