JPS59226294A - 圧縮機の給油装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、たとえば冷蔵庫、９包調和機等の冷凍装置に
組込まれるロータリー圧縮機に係り、特にベーンの背面
の動きを利用して給油するようにした圧縮機の給油装置
に関するものである。

〔発明の背景〕

まず、従来の圧縮機を説明する。

第１図は、従来の横形圧縮機の一例を示す縦断面図であ
る。図において、１は、油溜めを兼ねたケースであって
、このケース１内に１電動機２と圧縮要素３とが収納さ
れている。

前記電動機２は、ステータ４とロータ５とからなり、前
記ロータ５には、クランク６を有し。

一端側を中壁状に′穿設してなる軸穴８を設けたシャフ
ト７が嵌入されている。

前記圧縮要素３は、シリンダ９、このシリンダ９に穿設
されたばね穴１０に挿入されたばね１１゜前記シャフト
７、このシャフト７の軸受とシリンダ９の側壁を兼ね、
このシリンダ９の両側に配設されている側面１２．側板
１３およびシリンダ９を締結するボルト１４．クランク
乙に嵌められ。

シリンダ９の内側に沿って偏心回転するローラ１５、こ
のローラ１５に先端が当接し伸婦がばね１１に押されな
がら、シリンダ９の溝２１内を往彷運動するベーン１６
．このベーン１６の背面１７とシリンダ９の溝２１と前
記両側］板１２，１３とにより囲まれたポンプ室１８か
らなっている。そして前記側板１２には、ケース１内の
潤滑油２３をポンプ室１８内へ吸込できる吸込ボート１
９があり、側面１３にはポンプ室１８から潤滑油２３を
送油路２１に吐出できる吐出ボート２０があり前記送油
路２１はシャフトの一端部に係る軸穴８へ潤滑油を供給
し、さらに軸穴８から分岐穴３１を通して所要の潤滑部
に給油できるようになっている。

このように構成したものにおいて、圧縮機を運転し、シ
ャフト７が回転すると、それにともなってローラ１５が
回転し、ベーン１６はばね１１によって押され、ローラ
１５に先端を当接しながらシリンダ９の溝２２内を往彷
運動し、冷媒吸込口（図示せず）から流入した冷媒を圧
縮して冷媒吐出口（図示せず）から吐出する。

一方、ベーン１６が往拶運動するとポンプ室１８の容積
が変化し、ポンプ作用を行う。すなわち、ポンプ室１８
の容積が大きくなると吸込ボート１９から潤滑油２３を
吸込み、ポンプ室１８の容積が小さくなると吐出ボート
２０から潤滑油２３を送油路２１へ吐出する。送油路２
１へ送られた潤滑油は。

軸穴８１分分岐穴１を通って所要の潤滑部へ給油される
。

しかし、このように吸込ボート１９と吐出ボート２０を
両側の側面１２．１３に分けて設けると、吸込ボート１
９．吐出ボート２０を加工するだめの加工費がそれぞれ
必要となりコスト高になる欠点があった。

また、この加工費を低減するため側面１２．１３の両側
とも鋳物に比較して素材費の高じ焼結合金を使すること
も総合コストとしては不利になる。更に信頼性の面で、
潤滑油２３の油面が多少低下した場合でも、吸込ボート
１９から潤滑油を吸込めるように、吸込ボート１９を下
向きにした場合には、例え側面１２の材質を焼結合金に
した場合でも加工が複雑になり、コスト高になる欠点が
あった。

また、第１図の例では、横形圧縮機について述べたが、
縦形適用した場合、吸込ボート１９がシリンダ９より上
にくるため、潤滑油２３の油面の確保が困難になる欠点
があった。

〔発明の目的〕

本発明は、上記した従来技術の欠点を除去して、低加工
費で、潤滑油の油面がより低下した場合でも、所要の潤
滑部へ十分な給油量を供給することができる圧縮機の給
油装置を提供することをその目的とするものである。

〔発明の概要〕

本発明に係る圧縮機の構成は、ケース内に。

電動機と、シリンダ、このシリンダに穿設されたばね穴
に挿入されたばね、クランクを有するシャフト、前記ク
ランクに嵌められ、前記シリンダの内側に沿って偏心回
転するローラ、このローラに先端が当接し他端が前記ば
ねに押されながら、前記シリンダの構内を往イシ運動す
るベーン、前記シリンダの両側に配設された側板。

前記ベーンの背面と前記シリンダの溝と前記両側板とに
より囲まれたポンプ室、ポンプ室に連通ずる吸込ボート
と吐出ボートを具備した圧縮要素とを有し、前記電動機
によって駆動されるシャフトの回転にともなう前記ベー
ンの往復動によるポンプ作用によって、前記ケース内か
ら前記ポンプ室内へ前記吸込ボートを経て流入した潤滑
油を加圧し、これを前記吐出ボートから送油路を経て前
記シャフトの一端へ圧送するようにした圧縮機において
、吸込ボート及び吐出ボートをシリンダの１１動機の反
対側の側板に配設したものである。

〔発明の実施例〕

以下、本発明を実施例によりｉ５？明する。

第２図は、本発明の実施例に係る圧縮機の縦断面図、第
６図は、第２図に卦ける吸込ボート。

吐出ボート近傍の詳細を示す縦断面図、第４図は、第６
図のＡ−Ａ線断面図である。図において、第１図と同一
符号を付したものは同一部分である。

第２図に係る実施例の圧縮機は、ケース１内に、電動機
２と、ばね穴１０を穿設したシリンダ９、ばね穴１０に
挿入されたばね１１、クランク６を有するシャフト７、
前記クランク乙に嵌められ、シリンダ９の内側に沿って
偏心回転するローラ１５、このａ−ラ１５に先端が当接
し他端がばね１１に押されながら、シリンダ９の溝２２
内を往復運動するベーン１６、シリンダ９の電動機２の
反対側に配設し、吸込ボート２４および吸込ボート２４
の小径部２４αに接続して設けたスペース２５と吐出ボ
ート２６を有する側板１３Ａ、シリンダ９の電動機２と
同じ側に配設した側板１２Ａ、吐出ボート２６から吐出
した潤滑油２３をシャフト７の軸穴８へ供給することの
できる送油路２１、送油路２１を設けたカバー２８．ベ
ーン１６の背面１７と側板１２べ１３，４によって囲ま
れたポンプ室１８Ａを具備した圧縮要素６Ａを有するも
のである。上記圧縮機において吸込ボート２４の小径部
２４αの断面積は吐出ボート２６の小径部２６αの断面
積より小さくなっている。

このように構成した圧縮機の動作を説明する。

圧縮機を運転し、シャフト７が回転すると、これにとも
なってローラ１５が回転し、ベーン１６はばね１１に押
され、ローラ１５に先端を当接しながらシリンダ９の溝
２２内を往復運動して冷媒を圧縮する。

一方、このベーン１６の往復運動によって、ポンプ室１
８Ａ内の容積が大きくなろうとすると。

殴込ボート２４からケース１内の潤滑油２３を吸込−む
。このとき同時に吐出ボート２６からも潤滑油を吸込む
が、吐出ボート２６の小径部２６αに接続してこの小径
部２６αの断面積より大きな断面積をもつスペース２７
から小径部２６ａに潤滑油が流入するときに、小径部２
６（Ｌで縮流し、そこに大きな流動抵抗が生ずる。いわ
ゆるエツジ効果が働くので、テーパ状の吐出ボート２０
を設けたものよシも逆流しにくくなる。このようにして
。

大部分の潤滑油は吸込ボート２４から吸込まれる。

ベーン１６が下降し、ポンプ室１８内の容積が小さくな
ると、吐出ボート２６から送油路２１側へ潤滑油を吐出
する。このとき同時に吸込ボート２４からも潤滑油を吐
出する。この場合、もし第５図に示すように吸込ボート
２４の小径部に接続したスペースがなければ、小径部２
４αの一部がシリンダ９によって塞がれ、潤滑油は、同
図の流線のように流れ、エツジ効果が働きにくい。これ
に対して、本実施例のようにスペース２５を設けてあれ
ば、第６図、第４図に示すように、吸込ボート小径部２
４αとシリンダ９が高さ方向では、一部重さ々るが、両
者の間に距離があるので、潤滑油はスペース２５で一度
拡ってから小径部部２４αで縮流するため、エツジ効果
が働らき。

逆流しにくくなる。

加うるに、吸込ボート２４の小径部２４αの断面積を吐
出ボート２６の小径部２６αの断面積よりも小さくしで
あるので、ポンプ１１８．４からシャフト７の軸穴８に
至るまでの流動抵抗および潤滑油のヘッドによる抵抗が
ポンプ室ｊ８Ｊからケース１へ逆流抵抗よりも小さくな
り、前記スペース２５．２７の作用と併せて、ポンプ室
１８．（がら吐出される潤滑油の大部分は送油路２１を
通って。

所要の潤滑部へ給油される。

寸た、第３図の拡大図である第６図の流線に示すように
、突出部を有する吸込ボート小径部２４αと、滑らかな
丸みを有する吐出ボート大径部２６ｂをスペース２５内
に設けることにより、ポンプ室１８．（から潤滑油を吐
出するときに、吸込ホード小径部２４ｆｆにはエツジ効
果により、より逆流しに＜＜、その分よｐ流動抵抗の小
さい吐出ボート２６へ流れやすくなる。

次に、他１消油の動粘度の変化に対するスペース２５の
効果を第７図を使用して説、明する。第７図において、
２９は、ポンプ室１１Ｍの近傍を第５図のようにスペー
ス２５を設けなかった場合、　３０は一本実施例の第６
図のようにスペース２５を設けた場合の給油量を示す。

この第７図から明らかなように、スペース２５を設けた
ものでは、潤滑油の動粘度の変化に対して給油量が連続
的に変化してしる。これに対して、スペース２５がない
ものでは、動粘度が大きくなると給油量が途中で急激に
低下し、それ以上の動粘度では給油量がほとんど０にな
る。これは、動粘度が高くなるとシャフト９までの全体
の流動抵抗が大きくなり、スペース２５を設けないもの
は、吸込ボート２４からの逆流が多く、シャフト９の高
さまで潤滑油が上がらないためであｐ、これに対し。

スペース２５を設けたものはエツジ効果が大きく。

より高い動粘度まで給油することが可能となるためであ
る。

本実施例の他の性能面における効果としては。

カバー２８で吸込ボート２４を梓うことにょ９．潤滑油
２３の油面が、カバー２８の下端近くに低下するまで給
油することができ、よシ信頼性を大きくすることができ
る。

本実施例のコスト面の大きな利点としては、吸込ボート
２４と吐出ボート２６ヲ同一の側板１３．（に設けるこ
とにょシ、側面ＩＭのみに吸込ボート２４と吐出ボート
２６の加工を施せばよく１両側の側面１２．１３にそれ
ぞれ吸込ボート１９、吐出ボート２０を加工するのに比
較して低コストで製作できる点がある。また１片側の側
板１３Ａに両ボートをまとめて設けることにより、側板
１５Ａのみ素材費は多少高価であるが寸法精度の出しゃ
すい焼結合金を使用することにより、焼結時にこれらの
ボートを同時に成形することができ。

コスト的に大きな利点となる。

また、第３図の実施例では、シャフト７が水平になるよ
うな横形圧縮機について示したが。

第８図に示したようＫ、このシャフト７がほぼ鉛直にな
るようにした縦形圧縮機に適用した場合、電動機２０反
対側の側板１３，４に、吸込ボート２４と吐出ボート２
６を設けることにょＬ　＠１図のように吸込ボート１９
を電動機２側に設けた場合に比較して、潤滑油２６０油
面の低下に対する許容範囲が広くなる特長がでてくる。

また、第８図に示す縦形圧縮機において、はね穴１０を
穴シール３２によって塞いでいる。これは、前記実施例
に示した横形圧縮機では、ばね穴１０は油面下にあって
シリンダ９とケース１の間のすき間が油で満されており
、これによりばね穴１０はシールされていたが１本実施
例のように油面上にはね穴１０がある場合、シリンダ９
とケース１０間にガスが漏れ込みばね穴１０が完全にシ
ールできず、これよりポンプ室１１Ｍにガスの漏れ込み
が生じ給油ポンプ性能がそこなわれる恐れがあるためで
ある。したがって、穴シール３２によってばね穴１Ｄを
塞ぐことにより、より多い給油量が得られる。

オだ、第８図に示した実施例において、給油路３３から
シャフト７の軸穴８に給油するカバー２８に設けた給油
口３４０ロ径が軸穴８０口径より小さくしている。これ
は、軸穴８に供給された潤滑油はシャフト７の回転によ
って遠心力を得−軸穴８の外へ流れ出す、したがって給
油口３４が大きいとこの外へ流れ出す油の運動量が給油
口３４から流れ込む油の流れの抵抗となり給油ポンプ性
能を低下させる。しかしながら、給油口６４０口径を軸
穴８の口径よりも小さくしたので。

軸穴８より遠心力によって逆流する油の運動量を小さく
することができるため給油ポンプ性能が向上する。

また、以上説明した縦形圧縮機の給油装置にはさらに次
のような利点がある。これを第９図を使用して説明する
。６５は本実施例による縦形圧縮機の場合、３６は従来
の多くの縦形圧縮機に使用されている遠心式給油ポンプ
の場合のそれぞれにおける圧縮機回転数に対する給油量
の関係を示したものである。従来の遠心式給油ポンプは
シャフト７の回転に伴い油が軸穴８内壁面を遠心力によ
って伝わり上がらせる構造となっているが１回転数を制
御して使用する圧縮機に利用した場合、遠心力が回転数
の２乗に比例するため給油量も第９図に示したように２
次曲線となる。したがって１例えば圧縮機回転数を約３
６００ｆＰｍにて適正な給油量が得られる給油ポンプで
あれば低速回転では給油量が不足し、高速回転では多す
ぎる欠点がある。しかしながら、本実施例は容積形の給
油ポンプであるため、給油量は回転数に対してほぼ比例
することから。

低速回転においても大幅な給油量の低下はなく、高速回
転においても急激な増加もない、したがって広い運転回
転数範囲において適正な給油量が得られる。

〔発明の効果〕

以上詳細に述べたように１本発明により、低コストで、
所要の潤滑部へ十分な潤滑油を供給できる圧縮機の給油
装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の圧縮機の一例を示す縦断面図、第２図
は１本発明の一実施例に係る圧縮機を示す縦断面図、第
６図は、第２図の吸込ボート及び吐出ボート近傍の拡大
図、第４図は、第３図のＡ−Ａ断面、第５図は、スペー
スを設けない場合の吸込ボート及び吐出ボート近傍の縦
断面図、第６図は、第３図に相当する縦断面図。 第７図は、潤滑油の動粘度−給油量線図である。 第８図は１本発明の縦形圧縮機に適用した実施例を示す
縦断面図、第９図は第８図における縦形圧縮機の給油装
置の効果を示す回転Ｖ−給油量線図である。 １・・・ケース　　　　　　２・・・電動機３・・・圧
縮要素　　　　　６・・・クランク７・・・シャフト　
　　　　９・・・シリンダ１２．４・・・側板　　　　
　　ｉ３．（・・・側板１５・・・ローラ　　　　　　
　１６・・・ベーン１７・・・ベーン背面　　　　１８
Ａ・・・ポンプ室２１・・・送油路　　　　　　２２・
・・溝２３・・・潤滑油　　　　　　２４・・・吸込ボ
ート２４α・・・吸込ボート小径部 ２５・・・スペース　　　　　２６・・・吐出、ｊ−”
　−）２８・・・°カバー　　　　　　３２・・・穴シ
ール３３・・・給油路　　　　　６４・・・給油口〒１
図 竿２図 ｍご図　　　　　　　　尤４図 第５図　　　　　　幣６図 〒７図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、　油溜めを兼ねたケース内に、電動機と、シリンダ
   、クランクを有するシャフト、前記クランクに嵌められ
   、前記シリンダの内側に沿って偏心回転するローラ、こ
   のローラに先端が当接しながら、前記シリンダの溝内を
   往ゆ運動するべ」ン、前記シリンダの両側に配設された
   側板、前記ベーンの背面と前記シリンダの溝と前記両側
   板によって囲まれたポンプ室、ポンプ室に連通ずる吸込
   ボートと吐出ボートを具備した圧縮要素を有し、前記電
   動機によって駆動されるシャフトの回転にともなう前記
   ベーンの往昏運動によって、前記吸込ボートを経て前記
   ポンプ室に流入した潤滑油を吐出ボートから送油路を経
   て所要潤滑部へ圧送するようにした圧縮機において、前
   記吸込ボートと吐出ボートを前記シリンダの一方の側の
   側板に配設したことを特徴とする圧縮機の給油装置。 ２、　吸込ボートと吐出ホートラ設けた側板の材料を焼
   結合金としたことを特徴とする特許請求の範囲の第１項
   記載の圧縮機の給油装置。