JP5620899B2 - 偏光用品及びその作成方法 - Google Patents

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Description

本発明は偏光用品及びその作成方法に関する。特に、本発明は、偏光層、基板及び偏光層と基板の間の少なくとも1つの密着強化層を備える眼用偏光用品並びにその作成方法に関する。本発明は、例えば、眼用偏光用品及びディスプレイ製品の作成に有用である。
直線偏光フィルタは、ある面に沿う電場を有する光を直交電場を有する光より高率で透過させることができる。偏光フィルタは、例えば、眼用品、ディスプレイデバイス及び光通信デバイスに、広く用いられている。眼用偏光レンズは、水または氷のような平滑水平面から反射されるグレアを選択的に除去できる独特な能力を有することから、注目される。
偏光用品を作成するために二色性材料が用いられている。二色性材料は、適切に配向されると、特定の方位の偏光を優先的に透過させることができる。そのような二色性材料は、可視スペクトルのような、比較的広いスペクトルにわたって偏光特性を有することができ、あるいは比較的狭い波長範囲にかけて偏光性特性を有することができる。一群の二色性材料は多色性染料と呼ばれる。多色性染料分子は入射光の電場方位に依存して変化する吸収を有する。適する基板上に置かれると自動配向する多色性染料があり、偏光効果を生じるには他の材料と組み合されなければならない多色性染料もある。
特許文献1に教示されるように、単一方向に軽くブラシがけされたかまたはこすられた表面上に二色性染料を被着することで、配向二色性染料層を形成することができる。特許文献1は、セルロース及びその誘導体のような、高分子膜を引き伸ばすことによって、その上に被着された二色性染料に対する適切な配向力が得られることも開示している。
様々な技術及び材料を用いることで、眼用偏光レンズのような、偏光用品が作成されている。これらの用品のほとんどは非偏光性基板に加えて偏光層を有する。偏光層はほとんどが上述した二色性材料で形成される。作成された偏光用品及びその作成方法はこれまで様々な欠点に悩まされてきた。
従来技術の用品の問題の1つは、最終用品での偏光層による光学表面の歪曲収差である。従来技術の偏光用品には、あらかじめ形成された偏光層を基板に貼り付けることで作成されるものがある。あらかじめ形成された偏光層を、眼用品の場合におけるように、基板の表面輪郭形状と完全に一致させて曲げることは、不可能ではないにしても、困難である。偏光層と基板が完全に合せられていなければ、眼用レンズに望ましくない円柱屈折能が生じ得る。
従来技術の方法及び用品の第2の問題は作成方法中または用品寿命内の偏光層の基板からの剥離である。これは、例えば、(i)基板と偏光層の間の不十分な密着、または(ii)異なる特性、特に異なる熱膨張係数を有する層間の応力によって生じる。
従来技術の偏光用品及びそれを作成する方法のまた別の問題には、偏光層への基板成分の浸出がある。浸出、または移行は、時間の経過にともなう偏光層の機械的及び/または光学的品質の劣化を生じさせ得る。
従来技術の用品及び方法の第4の問題は、用品の曇り発生である。様々な原因がこの問題に寄与する。元は微小スケールの、光学的または機械的な、欠陥の伝播及び拡大が主要な元凶であると考えられる。
上に全般的に述べた問題に加えて、以下に要約する、従来技術に述べられる特定の方法にはそれぞれに特有の問題がある。
初めに、そのような偏光用品の製造のために用いられる方法のほとんどは偏光フィルム供給者から購入しなければならない有機偏光フィルムの接着または埋封に基づく。例えば、特許文献2は、PET偏光フィルムを所望の輪郭形状に形成し、そのフィルムを成形前にプラスチック部品に組み込むことによって作成される光学プラスチック部品を開示している。残念ながら、そのような方法はレンズ製造所でしか実行できず、処方箋作業室では実施できない。さらに、無光学歪で高屈折能レンズの曲率半径に十分に一致するようにフィルムを変形させることは困難であり、したがってこの方法は低屈折能レンズに限定される。
特許文献3は偏光眼鏡レンズを作成する方法を開示し、特許文献4はレンズ体及びレンズ体に埋封された偏光フィルムを有する偏光眼鏡レンズを説明している。レンズ体は、あらかじめゲル化されたモノマー、通常のモノマー及び炭酸イソプロピルを含むモノマー混合物でつくられる。レンズの注入成形を含むこの方法は処方箋作業室で実施することができない。
特許文献5は光学品質偏光部品及びその光学部品を作成する方法を説明している。偏光部品は高耐衝撃性高光学品質ポリウレタン構造体及びその構造体に接合された偏光性子を有する。この方法においては、偏光性子が液相高分子材料に接して置かれて、積層構造になる。残念ながら、上記のようなレンズ体への偏光フィルムの埋封に基づく方法は、レンズ製造所でしか用いることができない。
特許文献6はホスト母材及びゲスト染料で形成される偏光性子を説明している。ホスト母材はあらかじめ定められた配向を有するリオトロピック液晶母材である。ゲスト多色性染料はホストリオトロピック液晶母材内に配される。ゲスト染料はホスト母材の配向によって配向される。ゲスト染料の配向はコーティング中に水性染料層に十分な剪断力を印加することによって得られる。そのような方法は、平坦基板上では特許文献7及び8に開示されるようなドクターブレード法を用いる剪断力印加によって容易に用いることができるが、レンズのような湾曲基板上では容易には用いることができない。
液晶染料の使用に基づく偏光用品の別の例が特許文献9に説明されている。特許文献9は、無機ガラスまたは有機ガラスの支持体、支持体の一方の表面に施された偏光特性を示すコーティング及び耐裂特性を有する光透過性ポリウレタン接着層を有する透明積層偏光ガラス用品を説明している。
特許文献10は、無機ガラスまたは有機ガラスの支持体、支持体の一方の表面上に配された偏光コーティング及び、湿気からコーティングを保護する、コーティングに接着された透明層からなる同様の透明積層偏光性ガラス用品の作成方法を説明している。特許文献10は、初めの、ブラシがけによりレンズ表面上に微細溝を直接形成する工程、表面を洗浄及び乾燥する工程、ネマティック相を示す有機染料を被着する工程、酸性溶液内のイオン交換によって染料の水溶性を低下させる工程、第1のアミノプロピルシランのコーティングにより固着染料層を保護する工程、コーティングされたレンズをエポキシシランと接触させる工程、シラン層を凝縮させる工程及び湿気に対する障壁層を形成するために保護層を施す工程を含む方法を説明している。
多くのネマティック液晶のダイレクターは隣接する固体表面が先にこすられた方向に平行に配向する傾向を示すことは良く知られている。特許文献1は平行配列が細かな分子力ではなく主として幾何学的要因に基づくことを報告している。したがって、有効で再現性がある偏光性効果を与えるためには微細溝が明確に定められなければならない。プラスチックレンズは広い範囲の硬度を有する材料でつくられ、したがって異なる組成及び/または形状寸法を有するそれぞれの基板に対して微細溝加工パラメータが微細に調整されなければならないから、これは特に困難である。このため、この方法は時間がかかり、経済性が低くなる。
ごく最近では、特許文献11に、基板上に固着された高分子材層を有し、染料を揃えて配列して偏光性効果を与えるために高分子材層に溝が形成されている、光学用品が説明されている。基板自体に溝を形成する代りに中間高分子材層に溝を形成する工程を含むこの方法は、基板固有の表面硬度にかかわらず、様々な基板で偏光用品を作成できることから注目される。残念ながら、この発明で説明される用品には染料層と中間高分子材層の間に十分な密着強度がないという問題がある。したがって、説明される偏光用品は耐久性に乏しい。さらに、この用品は、作成方法中に染料層が剥離し得るから、作成が困難である。そのような剥離は、特にレンズの水性浴浸漬を含む工程中におこり得る。例えば、アルミニウム、亜鉛、バリウムまたは偏光性染料に非水溶性形態を与えることが知られているその他のいずれかの金属の塩のような、金属塩の水溶液に浸すことによって染料の水溶性形態が非水溶性形態に転換される工程で、染料層は剥離し得る。
米国特許第2400877号明細書 国際公開第01/87579号パンフレット 米国特許第5286419号明細書 米国特許第5412505号明細書 国際公開第02/073291号パンフレット 国際公開第00/22463号パンフレット 欧州特許第1174738号明細書 国際公開第02/056066号パンフレット 欧州特許第0171917号明細書 米国特許第4683153号明細書 仏国特許出願公開第2861852号(仏国特許出願第0312686号)明細書
したがって、従来技術の欠点を克服する偏光用品を作成する方法が真に必要とされている。
本発明の第1の態様にしたがえば、少なくとも1つの表面を有する光透過性基板、基板の少なくとも一部を覆う偏光層及び偏光層を覆う保護層を備える偏光用品であって、基板と偏光層の間に、偏光層に接している基板の組成とは異なる組成を有する無機中間層があることを特徴とする偏光用品が提供される。
本発明の偏光用品の好ましい実施形態において、無機中間層は基板から遠い側の面上に複数の微細溝を有し、偏光層は無機中間層の溝付面に直接に被着された偏光性染料を含有する。微細溝は実質的に互いに平行であることが好ましい。偏光層は、偏光性染料が溝内に、及び溝を覆って、被着されるように、溝を覆ってその場で被着されることが好ましい。
本発明の偏光用品の好ましい実施形態において、無機中間層は、ケイ素酸化物、金属酸化物あるいはそれらの同等の混合物または組合せからなる。無機中間層は、Si,Al,Zr,Ti,Ge,Sn,In,Zn,Sb,Ta,Nb,V,Yの酸化物及びこれらの混合物または組合せからなる群から選ばれる材料で形成されることが好ましい。本発明の偏光用品の特に好ましい実施形態において、無機中間層はSiOまたはSiOで形成される。
本発明の偏光用品の一実施形態においては、基板と無機中間層の間に、基板への無機中間層の密着を強化する少なくとも1つの無機下地層がさらに含まれ、無機下地層は無機中間層と組成が異なる。無機下地層は、元素金属、ケイ素酸化物または金属酸化物からなることが好ましい。無機下地層は基本的に、金属クロムまたはSiOらなることがさらに好ましい。
本発明の偏光用品の特に好ましい実施形態において、偏光用品は、無機中間層としてSiO層を有し、無機下地層としてSiO層を有する。
本発明の偏光用品の別の特に好ましい実施形態において、偏光用品は、無機中間層としてSiO層を有し、無機下地層として金属クロム層を有する。
本発明の偏光用品の基板は、無機材料、例えば、様々なタイプの無機ガラスまたは結晶性材料に基づくことができ、あるいは有機材料、例えば、様々なタイプの高分子材料に基づくことができる。
本発明の偏光用品の基板は、それを覆って中間コーティングが形成される、表面上の少なくとも一層のハードコーティングを有することができる。
本発明の偏光用品は、処方されたレンズ及びサングラス等を含む、眼用品等とすることができ、さらに、とりわけ、ディスプレイデバイス、車両の窓、サンバイザー及び建物の窓に適用するための光透過性媒質とすることもできる。
本発明の第2の態様は:
(A) 少なくとも1つの表面を有する光透過性基板を提供する工程、
(C) 表面の少なくとも一部を覆って偏光性染料を含有する偏光層を形成する工程、
(D) 偏光層を覆って、偏光層に接する、保護層を形成する工程、
を含む、上述した、本発明の偏光用品を作成する方法であって、
工程(A)と(C)の間に付加工程:
(B) 偏光層と基板の間に、偏光層に接する、無機中間層を被着する工程、
があり、工程(C)がさらに:
(C1) 工程(B)で被着された無機中間層の基板から遠い側の面上に複数の微細溝を形成する工程、及び
(C2) 工程(C1)で形成された微細溝を覆って、微細溝に接する、偏光層を被着する工程、
を含むことを特徴とする方法である。
工程(C1)において、形成される微細溝は互いに実質的に平行であることが好ましい。工程(C2)において、偏光層は、少なくともある程度の偏光性染料が微細溝内に被着されるように、工程(C1)で形成された微細溝を覆い、微細溝に接して、その場で被着されることが好ましい。
本発明の方法の好ましい実施形態において、方法は工程(A)後に付加工程:
(A1) 基板と無機中間層の間に無機中間層とは異なる少なくとも1つの密着促進無機下地層を形成する工程、
を含み、工程(B)において、無機中間層は工程(A1)で形成された無機下地層を直接覆って形成され、無機下地層に接する。
少なくとも1つの無機下地層は、ケイ素、元素金属、ケイ素酸化物または金属酸化物で形成されることが好ましい。無機下地層はSiOまたは金属クロムで形成されることがさらに好ましい。
本発明の方法の好ましい実施形態では、工程(B)において、中間層が、ケイ素酸化物、金属酸化物またはこれらの同等な混合物または組合せで形成される。中間層は、Si,Al,Zr,Ti,Ge,Sn,In,Zn,Sb,Ta,Nb,V,Yの酸化物及びこれらの混合物及び組合せからなる群から選ばれる材料で形成される。
本発明の方法において工程(A)で用いられる基板は、無機材料、例えば、様々なタイプの無機ガラスまたは結晶性材料に基づくことができ、あるいは有機材料、例えば、様々なタイプの高分子材料に基づくことができる。基板は、無機中間層形成の前にあらかじめ形成されるハードコーティング層またはその他の表面層を有することができる。あるいは、ハードコーティング層のないブランク片が供給される場合には、無機中間層を施す前にそのようなハードコーティング層を初めに被着することができる。
無機中間層は、さらに無機下地層も、方法中に形成される場合、ゾル−ゲル方法、化学的気相成長、電気スパッタリング等のような、薄い無機層の作成のために従来技術で利用できるいずれかの方法を用いて形成することができる。無機中間層及び、存在すれば、無機下地層は、化学的気相成長法を用いて形成されることが好ましい。
本出願の方法は、工程(C)及び(D)における方法パラメータを実質的に変える必要なしに、多くの様々なタイプの、無機及び有機の、基板に適用できるという利点を有する。本方法は、比較的簡単な装置を用いて簡便に、大きな生産工場及び小さな眼科作業室で同様に実施することができ、サングラス用品の作成及び処方箋に基づく眼用品の作成のいずれにも極めてよく適する。さらに、本発明の方法は、表面輪郭形状を歪曲させずに、平面、様々な度合いの曲率を有する凹面及び凸面を含む、いかなるタイプの表面にも簡便に適用することができる。
本発明の偏光用品の構造において、無機中間層及び、存在すれば、無機下地層は偏光層及びその他の層の基板への密着を強化するために機能する。本発明の用品の偏光性染料は無機中間層の表面に形成された微細溝に少なくともある程度閉じ込めることができ、従来の偏光フィルムよりも高い温度においても偏光能力を喪失してしまう可能性は少ないであろう。この結果、本発明の偏光用品は非常に良好な耐熱性を有する。さらに、本発明の偏光用品は偏光層の密着がより強くなっていることから良好な機械的結合性を有する。さらに、本発明の用品は非常に高い偏光効率を有するように作成することができる。さらに、保護コーティングを適切に選ぶことにより、本発明の偏光用品は高い耐薬品性を有するように作成することができる。
本発明のさらなる特徴及び利点は以下の詳細な説明に述べられ、当業者にはある程度は記述から容易に明らかであろうし、あるいは本発明を記述及び本発明の特許請求の範囲に、さらに添付図面にも、説明されるように実施することによって認められるであろう。
上述の全般的説明及び以下の詳細な説明が本発明の例示に過ぎず、特許請求されるような本発明の本質及び特徴の理解のための概観または枠組みの提供が目的とされていることは当然である。
添付図面は本発明のさらなる理解を提供するために含められ、本明細書に組み入れられて、本明細書の一部をなす。
本発明の偏光用品の一実施形態の構造及びその作成方法の略図である
本明細書で用いられるように、「眼用品」は、サングラス用品及び処方に基づくアイウエア用品、及びこれらのブランク、ゴーグル、バイザー等を含む、半製品及び完成品、度付き及び度無し、帯色及び無帯色、光色性及び無光色性、無機ガラスベース及び高分子材ベースの、アイウエア用品のいずれをも意味する。
本明細書に用いられるように、「中間層」または「無機中間層」は偏光層と基板の間にあって偏光層に接する層を指す。中間層自体は多層構造を有することができる。この場合、偏光層に最も近い層が偏光層に接する。
本明細書に用いられるように、「無機下地層」は、必要に応じて設けられる、無機中間層と基板の間にあって無機中間層に接する層を指す。無機下地層は光透過性基板の表面に接することが好ましい。
特に断りのない限り、本出願の明細書に用いられる「酸化物」は、化学量論的酸化物、亜酸化物及び過酸化物を含む。例えば、本出願におけるケイ素酸化物または酸化ケイ素は厳密化学式SiOを有する材料を意味し、ここでxは2より大きく(酸素過剰)も、2より小さく(酸素不足)もなり得る。しかし、SiOはSi原子と酸素原子のモル比が1:2である化学量論的酸化物を意味する。本出願の目的のため、化学式SiOは、0.5≦y≦1.8,好ましくは0.5≦y≦1.5の、酸素不足ケイ素酸化物SiOを意味する。別の例として、本出願におけるアルミニウム酸化物または酸化アルミニウムは厳密化学式Alを有する材料を意味し、ここで、zは3より大きく(酸素過剰)も、3より小さく(酸素不足)もなり得る。すなわち、酸化物内のケイ素または金属は、通常の原子価だけでなく、様々な原子価をとることができる。ケイ素及び/または金属の亜酸化物または過酸化物をつくるために化学的気相成長法を用い得ることは良く知られている。
上述したように、特許文献11は偏光性透明光学用品を開示し、その構造は、無機材料または有機材料の透明な基本基板及び基本基板の外表面の少なくとも一部の上の偏光性コーティングを有し、偏光性コーティングは安定な態様で基板に固着され:
−直接に、または結合下地層を介して、基板の外表面に固着させられた高分子材層、
−高分子材層上の、偏光特性を有する(1つまたはそれより多くの)着色剤を含有するフィルム、及び
−(1つまたはそれより多くの)着色剤を含有するフィルム上の保護層、
を含む積層構造を有する。
特許文献11には、中間高分子材層の表面に形成された一連の平行溝を覆って偏光層を被着できることも開示されている。
しかし、上述したように、本発明の発明者等は特許文献11に開示される用品が、多くの点で満足すべきものではあるが、偏光層と中間高分子材層の間の密着が不十分であるため、十分な耐久性をもたないことを見いだした。
本発明の発明者等は意外にも、特許文献11に開示されるように高分子材中間層を用いる代りに、無機中間層を用いることで偏光層の密着強度の実質的な向上が達成されることを見いだした。この点に関しては、本発明は特許文献11に開示される技術に優る実質的な改善である。
本発明の偏光用品は、一般的に言って、少なくとも1つの表面を有する光透過性基板、表面の少なくとも一部を覆う偏光層及び偏光層を覆う保護層を備え、基板と偏光層の間に、偏光層に接して、基板の組成とは異なる組成を有する無機中間層がある。
光透過性基板は上述した様々な層の形成以前に様々な形状をとることができる。基板は平坦とするかまたは輪郭形状をもつことができる少なくとも1つの表面を有する。基板は、平シート、様々な厚さを有する円柱形ブランク、または、眼用品に対して、1つの凹面または1つの凸面、あるいは凹面と凸面のような、輪郭形状をもつ少なくとも1つの表面を有するブランクとすることができる。本発明の偏光用品の無機中間層、偏光層及び、存在すれば、無機下地層は、上記表面の少なくとも一部を覆って形成される。1つより多くの表面を有する基板が除外されることはなく、無機中間層、偏光層及び、存在すれば、無機下地層はこれらの表面の1つより多くを覆って形成される。例えば、基板は互いに実質的に平行であるか、または実質的に相対する、2つの表面を有することができ、無機中間層及び偏光層はいずれの表面も覆って被着される。2つの表面を覆ってそのように形成された2つの偏光層の偏光方向は、本発明の偏光用品の用途に依存して、互いに平行となるかまたは直交するように選ぶことができ、あるいは平行と直交の間のある角度をなすように選ぶことができる。特に、眼用品に関しては、基板は、それを覆って無機中間層及び偏光層が形成されることになる、1つの凸面または凹面を有するレンズブランクとすることができる。レンズブランクについては、以降にさらに処理されることはないであろう側の面に偏光層の形成が可能となることが望ましい。処方箋に基づくレンズブランクについては、その側の面は通常凹面である。在庫の眼用レンズまたは度がついていないサングラスのような、完成品については、以降のレンズの表面研磨は通常必要ではないから、いずれの側にも偏光層を形成することができる。
光透過性基板は、無機ガラスまたは有機高分子材でつくられた本体を有することができる。そのような無機ガラスの例として、代表的な、アルカリ土類アルミノケイ酸ガラス、ホウアルミノケイ酸ガラス(パイレックス(登録商標))、ドープト石英ガラス及びアンドープ石英ガラス、透明ガラス−セラミック材料、及び、CaF,MgF等のような、結晶性材料を挙げることができる。特に眼用品について、特に注目される無機ガラス材料は、例えば、米国特許第4839314号明細書、米国特許第4404290号明細書及び米国特許第4540672号明細書に説明されている材料である。例えば、米国特許第4742028号明細書及び米国特許第6121176号明細書に開示されている、高屈折率無機ガラス材料が特に好ましい。
多くの高分子材料が、眼用品を含む、光学用品についての基板材料として用いられている。そのような高分子材は、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレタン−ユリア樹脂、ポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂及びエポキシ樹脂、等とすることができる。光透過性基板に適する有機高分子材の非限定的例として、PPG Optical ProductsからCR-39(登録商標)の商品名で販売されているジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)樹脂のようなポリオール(アリルカーボネート)モノマーのホモポリマー及びコポリマー、一官能価または多官能価(メタ)アクリレートのホモポリマー及びコポリマー、酢酸セルロース樹脂、セルローストリアセテート樹脂、酢酸酪酸セルロース樹脂、酢酸プロピオン酸セルロース樹脂、ポリビニル(アセテート)樹脂、ポリ(ビニルアルコール)樹脂、ポリ(塩化ビニル)樹脂、ポリウレタン樹脂、PPG Optical Products及びIntercast Europe Spaからそれぞれ販売されているTRIVEX(商標)及びNXT(登録商標)のようなポリウレタン−ユリア樹脂、ポリ(チオウレタン)樹脂、ポリアミド樹脂、LEXAN(登録商標)の商品名で販売されているビスフェノール-A及びホスゲンから誘導される樹脂のようなポリカーボネート樹脂、ポリ(エチレンテレフタレート)のようなポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン及びメチルメタクリレートまたはアクリロニトリルのコポリマー、環状ポリオレフィンコポリマー(COC)、ZEON Corp.からのZeonex(登録商標)のようなアモルフォスポリオレフィン、等を挙げることができる。
光透過性基板の主体は光色性または無光色性とすることができる。光色性無機ガラス材料及びその作成の非限定的例は、例えば米国特許5426077号明細書及び米国特許第5023209号明細書に開示されている。光色性高分子材料及びその作成の非限定的例は、例えば米国特許6248285号明細書及び米国特許第6329482号明細書に開示されている。
光透過性基板の本体は帯色または無帯色とすることができる。帯色無機ガラス材料及びその作成は技術上広汎に説明されている。帯色高分子材料は、例えば、重合前に様々な有機染料をモノマーに添加することによるか、あるいは有機染料を用いて高分子母材に含浸させることによって、作成することができる。
光透過性基板は、本体に加えて、様々なタイプの様々な表面コーティング層を有することができる。例えば、基板は、無反射コーティング、眼用品に典型的なハードコーティング、光色性コーティング、帯色コーティング、UVフィルタコーティング、赤外線吸収コーティング、等を着けることができる。当業者はこれらのコーティングに、特に眼用品に関して、詳しい。無機中間層及び偏光層はこれらの表面コーティングを覆って形成することができ、あるいはこれらのコーティングが形成されている表面とは異なるかまたはそれに相対する表面を覆って形成することができる。
光透過性基板の少なくとも1つの表面の少なくとも一部を覆って形成された偏光層が、少なくともある程度、本発明の偏光用品の偏光特性を付与する。偏光層は活性成分として少なくとも1つの二色性染料を含有することができる。二色性染料分子は、二色性染料分子が本発明の用品に所望の偏光効果を付与するように、配向される。しかし、二色性染料に加えて、偏光層はさらに、密着強化剤、可塑剤、完成品に望ましい色または色相を付与するための非偏光性染料及び界面活性剤、等のようなその他の成分を、これらのその他の成分が、(i)用品の構造において偏光層の他の層への密着に悪影響を与えず、(ii)層内の二色性染料の偏光効果に悪影響を与えない限り、有することができる。
上述したように、多くの様々な二色性染料が既知であり、従来技術において実際に偏光用品の作成に用いられていた。そのような二色性染料を挙げている文献には、例えば、特許文献1及び6がある。単一の二色性染料を偏光層に用いて、完成偏光用品に偏光効果を付与し、さらに所望の色または、灰色のような、濃淡も付与することができる。しかし、様々な二色性染料の配合物を偏光層に用い得ることを除外するものではない。実際に、赤、黄から青までの範囲の色を有する様々な二色性染料を単独で、あるいは完成品に所望の偏光効果及び色を付与するために様々な比率で組み合せて、使用できることが当業者には知られている。
所望の波長で光を吸収するが基本的に自発的には秩序構造または偏光性構造を形成することはできない染料分子が、液晶化合物のような、適するホスト材料とともに用いられると偏光性構造を形成できることも技術上知られている。そのようなゲスト−ホスト偏光現象及び偏光性構造は、例えば特許文献6及びその他の文献に説明されている。この効果は液晶ディスプレイの作成に用いられている。このタイプの偏光層は確かに本発明の偏光用品に用いることができる。本発明の偏光用品の意図される用途の1つは液晶ディスプレイである。本発明の目的のため、「偏光性染料」は自発的に配向して偏光効果を提供できる染料及び、自発的に配向して偏光効果を提供することはできないが、適切なホスト内におかれるかまたは別の材料と組み合せておかれると偏光効果を提供することができる染料のいずれをも含む。
二色性染料を含有する既製偏光層が開示されており、これまで従来技術で用いられていた。そのような偏光層の非限定的例には、偏光性ポリビニルアルコール(PVA)フィルム、偏光性ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、等がある。これらのフィルムの多くは、二色性染料層がその上に被着されているかまたはその中に埋封されている高分子材フィルムを引き伸ばすことによってつくられた独立型偏光フィルムである。基板に貼り付けてサングラスのような偏光用品を形成するための、多層偏光ウエハも従来技術で開発されている。これらの偏光フィルム及びウエハは、従来技術で利用できる方法にしたがい、偏光層として本発明の偏光用品に用いることができる。
しかし、上述したように、既製の偏光フィルム及びウエハは完成品に望ましくない効果を生じさせ得る。したがって、本発明の偏光用品においては、偏光層が以下で詳細に説明される無機中間層に接合される単一層であることが好ましい。無機中間層が外表面(基板から遠い側の表面)に複数の微細溝を有し、偏光層が微細溝内に、及び微細溝を覆って、被着される(その場で、例えば特許文献1に説明されるように偏光性染料溶液から、形成または被着される)ことがさらに好ましい。微細溝は互いに実質的に平行であることが好ましい。微細溝の大きさはサブミクロンであることが好ましい。すなわち、溝の幅及び深さは1μmより小さいことが好ましい。特許文献1の教示によれば、溝は偏光層内に偏光性染料の配向を与えるに役立つ。偏光層は微細溝が存在するなかで自発的に配向して偏光効果を与えることができる少なくとも1つの二色性染料を含有することが好ましい。そのような微細溝上偏光性染料構造は特許文献11に開示されており、本発明に特に有益である。この構造は単純で、作成が容易であり、完成品の光屈折能を歪ませることなく面内で一様な偏光効果を提供できる。この構造において、偏光性染料分子はそれぞれの局在位置に安定して閉じ込められる。偏光フィルム及びウエハと比較すると、本発明の構造における偏光性染料分子では、温度及びその他の条件によりそれぞれの配向が失われる可能性が少ないであろう。言い換えれば、偏光フィルム及び/またはウエハを使用している従来技術の偏光用品に比較して、本発明のこの好ましい用品はさらに高い温度安定性を有する傾向を示す。
本発明の用品の従来技術に対する弁別点は、基板と偏光層の間の少なくとも1つの無機中間層の存在である。全く予期しなかったことであるが、本発明の発明者等は、偏光性染料が本質的に有機であるにもかかわらず、以下で詳細に説明される、偏光性染料の無機中間層への結合が特許文献11に開示されるような高分子材中間層への結合よりかなり強くなる傾向を示すことを見いだした。さらに、無機中間層は、必要に応じて設けられる無機下地層に補助されると、(上述したように、その上に無機中間層が形成され、必要に応じて下地層が形成される、表面層をさらに有することができる)無機ガラス基板及び有機高分子材基板を含む、ほとんどの基板材料との強い結合を有する傾向を示す。有機または無機基板への無機層の密着を改善するための無機密着強化層の使用は技術上既知である。無機中間層及び、必要に応じて設けられる、無機下地層を形成するために、技術上良く知られている手法及び装置を用いることができる。
無機中間層はケイ素酸化物、金属酸化物またはこれらの同等な混合物及び/または組合せであることが好ましい。無機中間層は、SiO,SiO,Al,ZrO,TiO,GeO並びにこれらの混合物及び組合せからなる群から選ばれる材料で形成されることが好ましい。特に好ましい実施形態において無機中間層はSiOで形成される。本発明の発明者等は、無機中間層では、特にSiOが、付加表面コーティングの有無にかかわらず、無機ガラス材料または有機高分子材料で作られた基板との強い結合をもって形成できることを見いだした。一般に、無機中間層は偏光用品が用いられることになる波長範囲において光透過特性を有するべきである。組成が異なる無機材料の多重層を無機中間層として用い得ることも考えられる。そのような多重層構造は無機中間層と基板の間の界面における反射を低減するために使用できる点で有利であり得る。
無機中間層厚は微視的スケールにある。中間層厚は基板表面を実質的に露出させずに微細溝の形成を可能にするに十分であるべきである。一般に無機中間層は、10μmより薄く、好ましくは5μmより薄く、さらに好ましくは1μmより薄い、厚さを有する。一般に、プラズマ被着については、コーティングが薄くなるほどその被着に必要な時間が短くなる。
ある種の基板については、無機中間層と基板材料の間に強い密着を得るため、無機中間層と基板の間に薄い無機下地層を形成することが望ましい。下地層は無機中間層の組成とは異なる組成を有する。下地層は一般に、ケイ素、元素金属、金属酸化物またはケイ素酸化物で形成される。元素金属の非限定的例として、クロム、モリブデン、ニッケル、チタン、鉄及びこれらの同等の組合せ及び/または混合物を挙げることができる。金属酸化物層と無機または有機材料の間の密着を金属層で改善できることは良く知られている。金属酸化物の非限定的例として、Al,ZrO,TiO,GeO並びにこれらの混合物及び組合せを挙げることができる。ケイ素酸化物はSiO及び/またはSiOとすることができる。特にSiO中間層に対して、好ましい下地層材料は金属クロム及びSiOである。
下地層は一般に無機中間層よりかなり薄く、通常はナノスケールである。下地層がクロムのような元素金属で形成される場合には、十分な光透過率を確保するため、その厚さを非常に薄くしなければならない。一般に、下地層厚は、300nmより薄く、好ましくは100nmより薄く、さらに好ましくは20nmより薄い。無機下地層は単原子層または単分子層とすることができる。
無機中間層と下地層の組合せの非限定的例として、(i)SiOの下地層とSiO中間層、及び(ii)金属クロムの下地層とSiO中間層を挙げることができる。SiO下地層とSiO中間層の組合せは、CR39(ジエチルグリコールビスアリルカーボネートの熱硬化性合成樹脂)でつくられた基板に対して特に有効であると考えられる。この高分子材のためのモノマーは:
の構造を有する。
米国特許第4130672号明細書によれば、SiO-SiOの高硬度無反射膜をCR39基板上に形成することができる。
本発明の偏光用品は、UVから可視光まで、また赤外光までの範囲の広い波長スペクトルで使用するように作成することができる。本発明の偏光用品は可視光波長範囲における使用のためであることが好ましい。
本発明の偏光用品は多くのデバイスにおいて用途を見いだすことができる。用途の非限定的例には、眼用品、ディスプレイ用品、特に、LCDモニタ及びLCDプロジェクタを含む液晶ディスプレイ、陸上車両、航空機及び船舶を含む乗り物のための偏光窓、フェースマスク、シールド、建物用ガラス、等がある。
全般的に、偏光用品の作成のための本発明の方法は:
(A) 少なくとも1つの表面を有する光透過性基板を提供する工程、
(C) 表面の少なくとも一部を覆って偏光層を形成する工程、
(D) 偏光層を覆って、偏光層に接する、保護層を形成する工程、
を含む方法であって、
工程(A)と(C)の間に付加工程:
(B) 偏光層と基板の間に、偏光層に接する、無機中間層を被着する工程、
があり、さらに工程(C)が:
(C1) 工程(B)で被着された無機中間層の基板から遠い側の面に複数の実質的に平行な微細溝を形成する工程、及び
(C2) 工程(C1)で形成された微細溝を覆い、微細溝に接する、偏光性染料を含有する偏光層を被着する工程、
を含むことを特徴とする方法である。
上で論じたように、ある種の基板材料に対しては、無機中間層と基板の間の密着を強化するために無機中間層と基板の間に無機下地層を付加することが望ましい。したがって、本発明の用品の作成のための本発明の方法のこれらの実施形態は、工程(A)後の付加工程:
(A1) 基板と無機中間層の間に無機中間層とは異なる少なくとも1つの密着強化無機下地層を形成する工程、
をさらに含み、
工程(B)において、無機中間層は工程(A1)で形成された無機下地層を直接覆って形成され、無機下地層に接する。
工程(A)において、基板は本発明の偏光用品に関連して上で論じたような構造及び組成を有することができる。一般的に言って、そのような基板は工程(A1)の前及び、存在すれば、工程(B)の前に、表面研磨、洗浄及び乾燥を施すことができる。様々な表面洗浄手法を用いることができる。表面と被着されることになるそれぞれの層の間のより良好な密着のために表面を活性化するため、プラズマ洗浄を用いることが望ましい場合もある。
さらに、工程(A)の一部として、基板本体に表面コーティングを施すことができる。そのような表面コーティングには、例えば、無反射コーティング、ハードコーティング、等がある。しかし、本発明は様々なタイプの基板材料に適用できるという利点を有するから、そのようなコーティングの被着は必須ではない。実際上、多くの場合、作成方法の工程を最小限に抑えるためにそのような基礎コーティングを形成しないことが好ましい。基板本体へのそのような付加表面コーティングの適用はある種の基板材料、特に有機高分子材料でつくられた基板には望ましいことがあると言われている。全く非限定的な態様で、表面コーティングは特に、シラン、例えばアルコキシシラン及び/またはクロロシラン、あるいはビニル、エポキシ、イソシアネート、ヒドロキシル、アミン、チオール、カルボン酸及び/または無水物のタイプの反応基をもつ組成に基づくことができる。そのような組成には、単一タイプ(例えばイソシアネート)の反応基あるいは上記のタイプの、相互には明らかに反応しない、少なくとも2つ(例えばイソシアネートとビニル)の反応基を含めることができる。そのような表面コーティングの特定の例には、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン及びエポキシアルキルトリアルコキシシランに基づくコーティングがある。
工程(A1)及び(B)に関し、無機中間層及び無機下地層は、当業者には良く知られ、特に半導体工業で広く用いられている、いずれかの手法によって得ることができる。例えば、プラズマアシスト化学的気相成長(PECVD)、減圧化学的気相成長(LPCVD)、低圧化学的気相成長(SACVD)のような化学的気相成長(CVD)方法、イオンアシスト電子ビーム蒸着、非イオンアシスト電子ビーム蒸着及びスパッタリングのようなプラズマ蒸着(PVD)方法を使用することができ、さらにゾル-ゲル方法等も使用することができる。
化学的気相成長(CVD)は広く用いられている材料処理技術である。CVDに関する優れた参考書は、ジェイ-エイチ・パーク(J-H. Park)等編,「化学的気相成長(Chemical Vapor Deposition)」,Surface Engineering Series,第2巻,ASM International(登録商標),2001年,7月,であり、この書籍の該当部分は本明細書に参照として含まれる。CVDの用途の大半に、表面への固体薄膜コーティング被着が含まれる。簡単に言えば、CVDは、コーティングが施されるべき1つまたはそれより多くの加熱された物体を入れたチャンバへの1つまたは複数の前駆体ガスの流し込みを含む。高温の表面及びその近傍で化学反応がおこり、表面上への薄膜の被着が生じる。副生成物は未反応の前駆体ガスとともにチャンバから排出される。PECVD,LPCVD及びSACVDはCVD法の変型の内のいくつかでしかない。CVDは、キャリアガスの有無にかかわらず、広い範囲の温度及び圧力で実施できる。周期律表の大半の元素がCVD法で被着されており、いくつかは純元素の形態であるが、化合させて化合物を形成することがはるかに多い。
これらのCVD方法の中では、PECVDが、本発明の方法において無機中間層及び、存在すれば、無機下地層を被着するために好ましい方法である。PECVDシステムにおいては、RF源が上部電極と接地された基板の間につくられた電磁場内で電子を励起する。励起された電子はガス分子と衝突してイオン/反応性中生種またはプラズマを形成する。PECVDは熱CVD法に優るいくつかの利点を有する。第1に、PECVDではかなり低い被着温度及び圧力が可能になる。例えば、SiH及びOまたはNOを用いるSiOのPECVD被着についての温度は一般に200〜400℃の間であるが、これに対し、熱CVDについては350〜550℃の温度が必要である。第2に、プラズマを用いることにより、イオン衝撃が、膜の緻密化を補助し、被着速度を高め、良好な膜密着を促進する。さらに、微細構造及び厚さに関する膜の一様性を達成できる。PECVDのまた別の大きな利点は残留膜応力を制御できる能力である。方法パラメータを変えることによって、ユーザは、圧縮応力または引っ張り応力をもつか、あるいは応力をもたない、膜を作成できる。
プラズマ蒸着法では基板表面とそこに被着されている材料の間に化学反応が関与しない。蒸着法においては、被着されるべき材料が、沸騰または昇華してガスになるまで、真空中で加熱される。ガスは基板に運ばれ、そこで冷却され、基板表面に凝縮して、被着層を形成する。スパッタリングでは、被着されるべき材料が高速でウエハ基板に文字通り投げつけられる。多種多様なスパッタリング法が開発されている。二酸化ケイ素を含む、多くの材料の薄膜が蒸着法またはスパッタリング法を用いて被着されている。
薄膜形成のためのゾル−ゲル法は、基板の表面に被着される材料のゾル−ゲルのコーティング、続いて被着材料の緻密な相互連結膜を形成するための乾燥及び加熱処理を含む。例えば、シリカの場合、アルコキシシランの(酸性またはアルカリ性あるいは中性pHにおける)加水分解によってゾル−ゲル材料をつくることができる。そのように形成されたコロイド状ゾル−ゲルが基板表面に塗布され、乾燥され、300℃以下で熱処理されて、緻密なコーティングを形成する。許されるならば、例えば基板が無機ガラスに基づいている場合には、さらに強く緻密化するために膜を焼結するため、さらに高温の熱処理を用いることができる。
スプレー熱分解は無機中間層及び、必要に応じて設けられる、無機下地層を被着するための別の選択肢である。
どのコーティング形成方法が用いられるとしても、コーティング形成方法が基板の組成及び特性に悪影響を与えないことが重要である。例えば、基板が高温で変形または劣化する有機高分子材料からなっていれば、無機中間層及び、必要に応じて設けられる、無機下地層の被着は閾温度以下で行われなければならない。被着されたコーティングは基板及び他のコーティングとの強い密着を有することが望ましい。被着されたコーティングは、ブラシがけのような、以降の処理に対する高い機械的強度及び硬度を有することも望ましい。
したがって、特に好ましい手法は、それぞれ室温近くで有効であるから、イオンアシストデポジション(IAD)、イオンビームスパッタリング(IBS)、プラズマイオンアシストデポジション(PIAD)に基づく手法である。例えばIAD方法は、良好な物理特性をもつコーティングを作成できるだけでなく、関わる温度が低いから、プラスチックのような熱過敏性基板に施すこともできる。この方法では、イオン化された蒸気の直接被着及び膜の成長中の非常に効率の高いイオン衝撃による活性化エネルギーの付加が得られる。PIADでは、電子銃をプラズマ源とともに用いることによって様々な材料が蒸着される。
そのような被膜形成方法は無反射コーティング及び耐スクラッチコーティングの当業者に良く知られている。例えば、レンズ上の反射低減コーティングの作成の方法が米国特許第5597622号明細書に説明されている。この方法では、薄いSiO密着強化層を用いてCR39プラスチックレンズ上にSiO層をどのように被着するかが説明される。いずれの層も、熱蒸発器及び蒸気化されたコーティング材料の被着と同時に基板を照射するためのプラズマ源を備える真空チャンバ内で被着される。
真空蒸着の別の例が米国特許第4130672号明細書に説明されている。実際上この特許は(120℃より低い)低温においてガラスまたは合成樹脂の透明光学材料の表面に酸化ケイ素SiO膜及び二酸化ケイ素SiO膜をコーティングすることができる方法に関する。この方法は酸化ケイ素が低温(100℃)においても容易に真空蒸着されるという事実を利用している。適切な真空蒸着条件を用いることにより、SiO層及びSiO層を含む、耐久性のあるコーティングを容易に得ることができる。さらに、得られたコーティングは、CR39のような合成基板の硬度より2倍の強さの6H〜7Hの鉛筆硬度を示し、したがって研磨ブラシがけを用いる溝形成に良く適している。
プラズマスパッタリングは、最終結果はほぼ同様であるが、プラズマ堆積とは若干異なる技術である。その主要な利点はより安くコーティングを作成できることである。
SiOは、プラスチック基板上に直接被着した場合であっても、基板への良好な密着を有する。したがって、SiOはより厚いSiO層の密着を確保する目的のために主として用いられる。
米国特許第5597622号明細書は、SiO層が合成基板上に直接被着された場合、基板への密着強度が劣ることを述べている。そのような直接被着コーティングは沸騰水試験において極めて急速に、例えば5〜10分後に、剥がれてしまう。対照的に、基板とSiO層の間の密着強化層としてSiOが用いられると、用品は沸騰水試験に無事合格する。
SiOとSiOが一緒に用いられる場合、有害な反射効果を避けるために相対厚が調整されなければならない。この調整は無反射コーティング被着の当業者に良く知られている。
SiOは、望ましくない吸着を示すにもかかわらず、吸着が妥当な限界内にとどまるように厚さが選ばれるならば、無機中間層として用いることができる。一般にSiO層は一分子層厚から100nmまでの厚さを有する。厚さは50nmまでであることが好ましい。
SiOはより厚い、例えば500nmまでの厚さで用いることができる。発明者等は本発明の用品に適切な厚さは約100nmであることを見いだした。
上述したように、基板の本体は無機中間層及び、必要に応じて設けられる、無機下地層の被着の前に表面処理を施すことができる。例えば、ある種のプラスチック基板材料に対しては、良好な密着を得るため、無機中間層及び、必要に応じて設けられる、無機下地層の被着の前に、ケイ素樹脂タイプの硬化性ハード層を表面上に形成することも可能である。これらのケイ素ハード樹脂は耐スクラッチコーティングとして良く知られ、ハードコートとも称される。SiOの蒸着前のそのようなケイ素樹脂層被着の例が特許第58042001号明細書に説明されている。発明者等は、PPG Industries, Inc.からHI−GARD(登録商標)1080の商品名で販売されているケイ素樹脂が特に適しており、許容できる密着強度及び良好な光透過率を与えることを見いだした。
そのようなケイ素樹脂層は、イオンアシスト法またはプラズマアシスト法が用いられる場合にかかわる高エネルギー条件への基板の良好な耐性を確保するためにも必要となり得る。一般則は、無ハードコートレンズはイオンアシストなしに金属酸化物でコーティングを施せるが、ハードコート付基板は一般にイオンアシストまたはプラズマアシストによるハードコーティングを施し得るということである。これは熱安定性に乏しい合成基板について特に有用である。
基板上の酸化物層のより強い密着を得るために非常に薄い(クロムのような)金属層を用い得ることも良く知られている。実際、通常は酸化物がプラスチックに強く密着することはない。金属であれば、この層は灰色を帯びることを防止するために極めて薄くなければならない。代表的な密着強化金属下地層厚は数ナノメートルに過ぎない。
微細溝形成及び微細溝上の偏光層の被着方法及び装置は、特許文献1,10及び11に開示されている。本明細書はこれらの文献の該当する内容に依存し、その全体が本明細書に参照として含まれる。
無機中間層の表面における微細溝の形成は表面をブラシがけすることで有益に達成される。非限定的例として、研磨粒子のスラリーに浸された、ポリウレタンフォームのような、発泡材料でつくられた回転ホイールを、表面をブラシがけするために用いることができる。研磨粒子のスラリーは当業者には既知の技術で用いられる一般的な研磨スラリーとすることができる。研磨粒子は通常微視的であり、サブミクロンスケールである。粒子は、無機中間層より高い硬度を有する限り、例えば、Al,ZrO,TiO,CeO、等の粒子とすることができる。粘度調整剤のような、添加剤をスラリーに添加することもできる。当業者であれば、ブラシがけ時の、ブラシがけホイールの回転速度、印加圧力を調節して、最適ブラシがけ時間で最適なブラシがけ結果を得ることができる。
中間層をブラシがけする場合は、偏光層の被着前に、基板は通常完全に洗浄され、乾燥される。
偏光層の形成は、その上に微細溝が既に形成されている、無機中間層の表面への偏光性染料の溶液または懸濁液の塗布を含む。溶液または懸濁液は水性であることが有利である。上述したように、偏光用品の所望の色または色相を得るために、偏光性染料溶液に色の異なる複数の偏光性染料が様々な比率で用いられることもある。さらに、偏光性染料溶液は、染料自体に加えて、添加剤を含むことができる。これらの添加剤には、(i)レオロジー調整剤、(ii)密着強化剤、(iii)可塑剤、(iv)非偏光性染料、等を含めることができる。偏光性染料溶液のコーティングは、通常の装置を用い、技術上利用できる様々なコーティング手法、例えば、ディップコーティング、フローコーティング、スピンコーティング、スプレーコーティング、等を用いることによって実施できる。
微細溝を覆う染料溶液の被着の後、微細溝上の偏光性染料を不溶化及び不動化することが望ましいことが多い。そうするための好ましい手法は、コーティングされた基板を金属塩の水性溶液にさらすことである。特許文献1は不溶化のために用いられる方法及び薬剤を開示しており、本明細書はこの文献の該当する内容に依存し、その全体が本明細書に参照として含まれる。そのような金属塩の非限定的例として、AlCl,BaCl,CdCl,ZnCl,SnCl、等を挙げることができる。毒性が弱いことから、AlCl及びZnClが好ましい。塩化物以外の塩を用いることができる。一般に、染料を水に不溶化するために繊維工業で用いられる金属塩を用いることができる。例えば、Al,Fe,Cr、等の金属塩を用いることができる。
無機中間層の表面上の染料の不溶化後、表面は、必要に応じて、さらに乾燥される。偏光層が、ハードコーティング処理のような、水性溶液処理にかけられる場合、偏光層を乾燥させる必要はないであろう。液晶高分子材のような添加剤の補助の有無にかかわらず、偏光性染料は微細溝に沿って整列する。こうして偏光層が形成される。
このようにして形成された偏光層は通常、最終偏光用品の一般的に意図される用途の摩耗及び裂けに十分に耐えるほど頑健ではない。したがって、さらに保護層を付加することが通常は望ましい。すなわち、本発明の方法の工程(D)において、偏光層を覆って保護層がさらに形成される。上述した基板上の表面コーティングと同様に、保護コーティングは特に、シラン、例えば例えばアルコキシシラン及び/またはクロロシラン、あるいはビニル、エポキシ、イソシアネート、ヒドロキシル、アミン、チオール、カルボン酸及び/または無水物のタイプの反応基をもつ組成に基づくことができる。そのような組成には、単一タイプ(例えばイソシアネート)の反応基あるいは上記のタイプの、相互には明らかに反応しない、少なくとも2つ(例えばイソシアネートとビニル)の反応基を含めることができる。そのような表面コーティングの特定の例には、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン及びエポキシアルキルトリアルコキシシランに基づくコーティングがある。保護層は、最終偏光用品の用途に依存して、着色可能(すなわち着色されるかまたはされない)あるいは着色不能とすることができる。そのような保護層のための市販されているコーティング組成の非限定的例には、LESCOからの、着色不能のC4000-60,C5050-60、着色可能なC5051-60、及びCRC-12,Lens Technology, LLCからの、SHC180,SHC3100及びSHC Armour 500,Tokuyama Corp.からの、それぞれ着色不能及び着色可能な、TS56HまたはTS56Tの名称で販売されている二成分ハードコーティング溶液から、あるいはPPG Industries, Inc.からの一成分HI-GARD1080またはHI-GARD1035コーティング溶液から、得られるコーティングのような熱硬化コーティングがある。
必要に応じて、保護コーティングを覆うコーティングをさらに形成することができる。これらのコーティングには、疎水性(撥水性または曇り止め)コーティング、赤外線吸収コーティング、UV吸収コーティング、無反射コーティング、光色性コーティング、緩衝コーティング(衝撃を吸収する柔軟なコーティング)、等があるが、これらには限定されない。これらのコーティングは、基板の無機中間層、必要に応じて設けられる無機下地層及び偏光層と相対する側の面に形成することもできる。
図1は、本発明の例示的偏光用品を作成するための本発明の方法の一実施形態を簡略に示す。工程(1)において、基板本体101が提供される。工程(2)において、基板本体101の一方の表面を覆ってハードコート表面コーティング103が形成される。すなわち、基板本体101とハードコート表面コーティング103の組合せが本出願の意味における基板100を形成する。工程(1)及び(2)が、組み合されて、特許請求される、上述した方法の工程(A)に相当する。工程(3)において、無機下地層105が表面層103の上に形成される。工程(3)は上で論じた方法の工程(A1)に相当する。工程(4)において、無機中間層107が下地層105の上に形成される。工程(4)は上で論じた方法の工程(B)に相当する。工程(5)において、無機中間層107がブラシがけされて、その上表面に複数の実質的に平行な微細溝109が形成される。工程(5)は上述した工程(C1)に相当する。工程(6)において、偏光層111が微細溝109の上に被着される。工程(6)は上述した工程(C2)に相当する。工程(7)において、保護層113が偏光層111の上に形成される。工程(7)は基本的に上述した工程(D)に相当する。本発明の上記説明から明らかなように、図1は本発明の一実施形態の説明に過ぎない。図1に示される工程の中には、本発明のある種の偏光用品の作成には必要とされない工程があり得る。例えば、ある種の基板材料に対しては工程(2)及び(3)を省略することができる。
上述したように、本発明の方法は多くの様々なタイプの無機及び有機の基板材料に適用することができる。SiOのような、同じ無機中間層をそのような異なる基板材料上に被着して同様の良好な結果を得ることができる。したがって、様々な基板材料に対して、同じ方法パラメータ及び装置を用いて後続工程(C)及び(D)を実施することができる。これは、製品品質の一貫性、より高い作成歩留り及びより低い作成コストに換言される。作成された用品の耐久性は、特に高湿度試験または沸騰水試験において、特に高い。さらに、本発明の方法により、工業的に小規模な眼科処方箋作業室における本発明の用品の比較的低コストでの作成が可能になる。
以下の非限定的実施例によって本発明をさらに説明する。
具体例1(本発明):
Intercast Europe SPAからNXTの商品名で販売されているポリウレタン−ユリアプラスチックレンズを、樹脂供給者からの推奨ガイドラインにしたがい、HI-GARD1080コーティングで被覆した。最終ハードコートの厚さは2〜3μmであった。表面洗浄後、100ナノメートル厚SiOコーティングを、SiO被着前にハードコートの上に被着した薄いクロム膜を密着強化層として用いて、真空蒸着した。
次いで、コーティングした基板を、適切な形状を有し、ポリウレタンフォームでつくられたホイールでブラシがけした。コーティングしたレンズの表面に平行な微細溝を得るため、研磨スラリーをホイールに浸み込ませた。
用いた研磨スラリーは、穏やかな研磨ブラシがけを与えるため、水とミクロンサイズ酸化ジルコニウム粒子の混合物とした。ホイール速度は340rpmとし、約40g/cmの圧力を約5秒間加えた。次いで、溝付レンズを脱イオン水でリンスし、赤外線ランプの下において50℃で2分間乾燥した。乾燥レンズに、2〜3グラムの、Sterling Optics Inc(米国ケンタッキー州)により供給された偏光性染料(Varilight液2S)を約5重量%含有する、水溶液をスピンコーティングした。300rpmで8秒かけて染料溶液を塗布し、次いで回転速度を45秒間400rpmに上げ、さらに12秒間1000rpmに上げた。
この工程の終了時点で、染料付レンズは99%の偏光効率及び30.5%の光透過率を示す。
次いで、塩化アルミニウム、水酸化カルシウム及び水酸化マグネシウムを含有するpH4の水溶液にレンズを浸すことによって、偏光コーティングを安定化した。この工程で水溶性染料が水に不溶な形態に転換する。
その後、レンズを、3-アミノプロピルトリエトキシシラン[919-30-2]の10重量%水溶液に15分間浸し、DI(脱イオン)水で3分間リンスして、120℃で30分間硬化させた。
冷却後、レンズを、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン[2530-80-8]の2重量%水溶液に30分間浸し、100℃で30分間オーブン内で硬化させた。冷却後、2μm厚のアクリルベース耐スクラッチコーティングを施すことでレンズを保護した。耐スクラッチコーティング樹脂には、Lens Technology International(米国カリフォルニア州)からSHC180の名称で販売されている樹脂を、16重量%の3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン[2530-85-0]を加えることで調整して、用いた。この樹脂を、1000rpmの回転速度で45秒間のスピンコーティングで塗布し、2フィート(0.6m)/秒のベルト速度で融合管HランプからのUV光にさらす(2パス)ことで硬化させた。
可視分光光度計及び偏光子を用いて平行透過率(T||)及び垂直透過率(T)を測定することによって偏光効率(P効率)を決定した。偏光効率は公式:
を用いて計算した。
偏光レンズを沸騰水に3時間漬けることで、作成したレンズの化学的耐久性を評価した。標準接着テープを用いてコーティングを剥がそうと試みることで、沸騰水試験前後の密着レベルを評価した。
結果:
偏光効率は沸騰水試験前に97%であった。
沸騰水に3時間漬けた偏光レンズは、剥離を示すことはなく、97%の偏光効率を示した(変化がなかった)。
具体例2(比較例):
具体例1で述べた方法と、密着強化層及びSiO層を省略した以外は同じ方法を再現した。したがってHI-GARD1080ハードコートに直接に溝をつけた。
偏光効率は、染料被着後で98%であり、方法完了後に96%であった。塩化アルミニウム処理またはシラン処理のような水性処理中にいくつかのレンズで層剥離がおこり、美観上許容できない欠陥を生じた。沸騰水試験に耐えぬいたレンズはなかった。
本発明の範囲及び精神を逸脱することなく、様々な改変及び変形が本発明になされ得ることが当業者には明らかであろう。したがって、本発明の改変及び変形が添付される特許請求項及びそれらの等価物の範囲内に入れば、本発明はそれらの改変及び変形を包含するとされる。
100 基板
101 基板本体
103 表面ハードコーティング
105 無機下地層
107 無機中間層
109 微細溝
111 偏光層
113 保護層

Claims (14)

  1. 少なくとも1つの表面を有する光透過性基板、前記表面の少なくとも一部を覆う偏光層及び前記偏光層を覆う保護層を備える偏光用品において、前記基板と前記偏光層の間に、前記偏光層に接し、前記基板の組成とは異なる組成を有する、無機中間層があり、前記基板と前記無機中間層の間に、300nm未満の厚さおよび前記無機中間層と異なる組成を有する無機下地層があり、
    前記無機中間層が、1μm未満の厚さを有し、前記基板から遠い側の面上に複数の平行な微細溝を有し、前記偏光層が前記中間層の前記溝付面上に直接に被着された有機偏光性染料を含有する
    ことを特徴とする偏光用品。
  2. 前記偏光層が有機偏光性染料を含有することを特徴とする請求項1に記載の偏光用品。
  3. 前記偏光層が前記光透過性基板の表面上の原位置で被着された層であることを特徴とする請求項1または2に記載の偏光用品。
  4. 前記無機中間層が、ケイ素酸化物、金属酸化物あるいはこれらの適合性混合物または組合せを含有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の偏光用品。
  5. 少なくとも1つの表面を有する有機材料に基づく光透過性基板、前記表面の少なくとも一部を覆う偏光層及び前記偏光層を覆う保護層を備える偏光用品において、
    前記基板と前記偏光層の間に無機下地層が薄膜として配置され、該無機下地層が前記基板に接し300nm未満の厚さを有し、
    SiOまたはSiOである無機中間層が、前記無機下地層と前記偏光層の間に1μm未満の厚さを有する薄膜として存在し、前記無機中間層が、前記偏光層に接し、前記基板から遠い側の面上に複数の平行な微細溝を有し、
    前記偏光層が、前記無機中間層の前記溝付面上に直接に被着された偏光性染料を含有し、前記微細溝が、染料の分子に配向を与えて偏光性効果を与える、
    ことを特徴とする偏光用品。
  6. 前記無機下地層が、ケイ素、元素金属、ケイ素酸化物または金属酸化物を含むことを特徴とする請求項に記載の偏光用品。
  7. 前記少なくとも1つの無機下地層が、金属クロムまたはSiOからなることを特徴とする請求項に記載の偏光用品。
  8. 前記基板が、少なくとも1つのハードコート層を有し、その上に前記無機中間層が位置することを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の偏光用品。
  9. 少なくとも1つの表面を有する光透過性基板、有機偏光性染料を含有する偏光層前記偏光層を覆う保護層、前記基板と前記偏光層の間に配置され300nm未満の厚さを有する無機下地層、及び前記無機下地層と前記偏光層の間に存在し1μm未満の厚さを有する無機中間層を備える偏光用品において、
    記無機中間層が、前記無機下地層と組成が異なり、前記偏光層に接する第1の側面を有し、
    該第1の側面が複数の平行な微細溝を有し前記基板の組成とは異なる組成を有し、
    前記無機中間層が、SiOxであってx≧2であるか、またはSiOyであって0.5≦y≦1.8である化学式を有するケイ素酸化物、または、Al、Ti、Ge、Sn、In、Zn、Sb、Ta、Nb、VおよびYの酸化物、これらの混合物、およびこれらの組合せからなる群より選択される物質から形成され、前記有機偏光性染料が、前記第1の側面上に直接に染料溶液として被着される、
    ことを特徴とする偏光用品。
  10. 前記無機下地層が、ケイ素、元素金属、ケイ素酸化物または金属酸化物を含むことを特徴とする請求項に記載の偏光用品。
  11. 前記少なくとも1つの無機下地層が、金属クロムまたはSiOからなることを特徴とする請求項に記載の偏光用品。
  12. 前記基板が、少なくとも1つの耐スクラッチコート層を有し、その上に前記無機中間層が位置することを特徴とする請求項に記載の偏光用品。
  13. 前記基板が、有機ポリマーから作製されることを特徴とする請求項に記載の偏光用品。
  14. 前記偏光用品が、沸騰水に3時間漬けた後、剥離を示すことはなく、少なくとも97%の偏光効率を示すことを特徴とする請求項1、またはに記載の偏光用品。
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