JP5619841B2 - 固体高分子形燃料電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アノード電極とカソード電極が固体高分子電解質膜を挟んで構成される電解質膜・電極構造体を有する固体高分子形燃料電池の製造方法に関する。
固体高分子形燃料電池は、周知の通り、プロトン伝導体である固体高分子膜からなる固体高分子電解質膜(以下、単に「電解質膜」と表記することもある)をアノード電極とカソード電極で挟持した電解質膜・電極接合体(MEA)を備える。このMEAが1対のセパレータで挟持されることにより、単位セルが構成される。一般的には、固体高分子形燃料電池は、上記の単位セルが複数個積層されることで、スタックとして構成される。
アノード電極及びカソード電極は、ガス拡散層と、該ガス拡散層と電解質膜との間に介在する電極触媒層から構成される。ガス拡散層は、例えば、カーボンペーパー又はカーボンクロスからなり、また、電極触媒層は、例えば、白金粒子等の金属粒子を担持した触媒担体(カーボンブラック等)がイオン導伝性バインダを介して結合一体化されることにより形成される。
MEAは、例えば、以下のようにして作製される。すなわち、先ず、マスクが設けられた基材に対し、電極触媒層となる触媒層用ペーストを塗布する。
次に、触媒層用ペーストを、基材及びマスクごとオーブン等の乾燥機内に収容し、所定の温度に保持することで乾燥させる。これにより、固化物としての電極触媒層が形成される。その後、マスクを剥離除去する。
次に、2枚の基材の電極触媒層同士の間に電解質膜を介装した後、熱圧着を行うことにより、電極触媒層を基材から電解質膜に転写する。これにより、両端面に電極触媒層が設けられた電解質膜が得られる。
さらに、2個の電極触媒層の各々に対してガス拡散層を積層することにより、MEAが得られるに至る。
ここで、触媒層用ペーストを固化物とした後(換言すれば、電極触媒層を形成した後)にマスクを基材から剥離すると、図7に示すように、電極触媒層1の外周縁部近傍は、比較的鋭敏な頂点を有する隆起部2となる傾向がある。なお、図7中の参照符号3は、触媒層用ペーストを塗布した基材を示す。
図8に示すように、このような電極触媒層1を電解質膜4に転写すると、隆起部2が電解質膜4に食い込む。このため、電解質膜4の厚みが小さくなるという不具合が惹起される。電解質膜4の厚みが過度に低減すると、電解質膜4を介して燃料ガスがカソード電極に移動し易くなる一方、酸化剤ガスがアノード電極に移動し易くなる。このため、いわゆるガスクロスオーバーが発生し易くなる。
そこで、隆起部2が形成されることを回避しながら電極触媒層1を形成することが想起される。例えば、特許文献1や特許文献2に記載されるように、電極触媒層の外周縁部を傾斜部とすれば、隆起部2が形成されることはなく、従って、隆起部2が電解質膜4に食い込むことが回避されるとも考えられる。
特開2011−138657号公報 特開2007−59340号公報
特許文献1、2に記載された技術は、電解質膜に対して触媒層用ペーストを直接塗布し、この触媒層用ペーストを乾燥して電極触媒層とするものであるが、触媒層用ペーストを電解質膜に塗布することは容易なことではない。実際、MEAは、上記の転写(デカール法)によって作製されることが一般的である。
しかしながら、デカール法には、上記したように隆起部が比較的形成され易いという不具合が顕在化している。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、転写時に電解質膜の厚みが小さくなることを回避可能であり、このためにガスクロスオーバーが発生し難い固体高分子形燃料電池の製造方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、アノード電極とカソード電極が固体高分子電解質膜を挟んで構成される電解質膜・電極構造体を有する固体高分子形燃料電池の製造方法において、
基材上にマスクを設ける工程と、
マスクが形成された前記基材に触媒層用ペーストを塗布した後、前記触媒層用ペーストを仮乾燥する工程と、
前記仮乾燥の後、前記触媒層用ペーストが溶媒を含んで湿潤状態である最中に、前記マスクを除去するとともに、前記触媒層用ペーストの外周縁部の一部を前記マスクに同伴して前記基材から除去する工程と、
前記触媒層用ペーストを本乾燥し、その外周縁部が、厚み方向寸法が変化することに伴って縁部先端になるにつれて、前記基材に接しながら先細りする電極触媒層を前記基材上に得る工程と、
前記電極触媒層を前記基材から前記固体高分子電解質膜に転写する工程と、
前記電極触媒層に対してガス拡散層を積層して前記アノード電極又は前記カソード電極を得る工程と、
を有することを特徴とする。
このように、触媒層用ペーストがある程度は固化しているものの未だ溶媒を含んで湿潤している半乾燥状態であるときにマスクを除去し、その後、本乾燥を施して固化物とすることにより、外周縁部の縁部先端が先細り形状となった電極触媒層が得られる。このため、電極触媒層の外周縁部に、図7に示す隆起部が形成されることが回避される。
その結果、電極触媒層を基材から固体高分子電解質膜に転写する際に、隆起部が固体高分子電解質膜に食い込むことや、この食い込みに起因して固体高分子電解質膜の厚みが低減することが回避される。従って、ガスクロスオーバーが起こり難くなる。
すなわち、本発明によれば、デカール法を採用しながら、ガスクロスオーバーが起こり難い固体高分子形燃料電池を得ることが可能である。
しかも、転写の際に隆起部が固体高分子電解質膜を押圧することに伴って荷重が局所的に集中することも回避されるので、固体高分子電解質膜が損傷することも回避される。
外周縁部の先細り形状の縁部先端は、例えば、傾斜部として形成することができる。外周縁部がこのような形状をなす電極触媒層を具備する電極は、アノード電極又はカソード電極のいずれであってもよいが、アノード電極及びカソード電極の双方であることが最も好ましい。
本発明によれば、触媒層用ペーストが半乾燥状態であるときにマスクを除去し、その後、本乾燥を施して固化物(電極触媒層)とするようにしているので、電極触媒層として、外周縁部の縁部先端が先細り形状となり、隆起部が形成されることが回避されたものを得ることができる。このため、電極触媒層を基材から固体高分子電解質膜に転写する際、隆起部が固体高分子電解質膜に食い込むことが回避されるとともに、この食い込みに起因して固体高分子電解質膜の厚みが低減することが回避される。
以上のような理由から、デカール法を採用しながら、ガスクロスオーバーが起こり難い固体高分子形燃料電池を得ることができる。
その上、食い込みによって隆起部が固体高分子電解質膜を押圧することも回避されるので、固体高分子電解質膜に荷重が局所的に集中することが防止される。これにより、固体高分子電解質膜が損傷することが回避される。
固体高分子形燃料電池を構成する単位セルの要部分解斜視図である。 前記単位セルを構成する電解質膜・電極構造体(MEA)の積層方向に沿う要部拡大断面図である。 第1電極触媒層(又は第2電極触媒層)の平面図である。 図1中のIV−IV線矢視断面図である。 図2のMEAを得るための本実施の形態に係る製造方法の概略フロー図である。 基材上に形成された触媒層用ペーストの厚み方向に沿う要部拡大断面図である。 従来技術に係る製造方法によって基材上に形成された電極触媒層の厚み方向に沿う要部拡大断面図である。 図7の電極触媒層を固体高分子電解質膜に転写した後の状態を示す厚み方向に沿う要部拡大断面図である。
以下、本発明に係る固体高分子形燃料電池の製造方法につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
先ず、本実施の形態に係る製造方法によって得られた固体高分子形燃料電池の構成につき、図1〜図4を参照して説明する。
固体高分子形燃料電池は、その要部分解斜視図が図1に示される単位セル10が複数個積層されることにより、スタックとして構成される。なお、図1中の矢印X、矢印Y及び矢印Zは、それぞれ、単位セル10の積層方向、幅方向及び高さ方向を表し、以降の図面においても同様である。
単位セル10は、電解質膜・電極構造体(MEA)12と、該MEA12を挟持する第1セパレータ14及び第2セパレータ16とを備える。
MEA12は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された電解質膜(固体高分子電解質膜)18と、該電解質膜18を挟持するアノード電極20及びカソード電極22とを備える。この場合、電解質膜18は、アノード電極20及びカソード電極22に比して大面積に設定される。なお、電解質膜18を、アノード電極20及びカソード電極22と同面積に設定するようにしてもよい。また、アノード電極20とカソード電極22の面積は相違していても差し支えない。
図2に示すように、アノード電極20は、第1セパレータ14(図1参照)に臨む第1ガス拡散層24と、該第1ガス拡散層24と電解質膜18の間に介在する第1電極触媒層26から構成される。カソード電極22も同様に、第2セパレータ16(図1参照)に臨む第2ガス拡散層28と、該第2ガス拡散層28と電解質膜18の間に介在する第2電極触媒層30から構成される。第1ガス拡散層24及び第2ガス拡散層28は、例えば、カーボンペーパー又はカーボンクロスからなり、一方、第1電極触媒層26及び第2電極触媒層30は、例えば、白金粒子等の触媒を担持した触媒担体(カーボンブラック等)がイオン導伝性バインダを介して結合一体化されることにより形成される。
ここで、第1電極触媒層26の外周縁部26aでは、その矢印X方向(積層方向)寸法、換言すれば、厚み方向寸法が、第1ガス拡散層24の外周側に向かうにつれて小さくなる。すなわち、第1電極触媒層26の外周縁部26aは、第1ガス拡散層24に向かうにつれて拡開するように傾斜した傾斜部となっている。第2電極触媒層30においても同様に、その外周縁部30aは、第2ガス拡散層28の外周側に向かうにつれて小さくなる。このため、第1電極触媒層26及び第2電極触媒層30の各外周縁部26a、30aは、第1ガス拡散層24ないし第2ガス拡散層28の図示を省略した図3に示すように、幅方向(矢印Y方向)先端、及び高さ方向(矢印Z方向)先端等の縁部先端になるにつれて先細りする、いわゆる先細り形状となっている。ここで、図3では、理解を容易にするべく、傾斜の度合いを実際よりも誇張して示している。
なお、第1電極触媒層26の外周端と、第2電極触媒層30の外周端の位置は、相互にずれていることが好ましい。
また、第1電極触媒層26及び第2電極触媒層30の各外周縁部26a、30a(傾斜部)は、図2に示すように、第1ガス拡散層24、第2ガス拡散層28によって囲繞される。
以上のようなMEA12を挟む第1セパレータ14及び第2セパレータ16(ともに図1参照)は、例えば、鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、めっき処理鋼板、又は、その金属表面に防食用の表面処理を施した金属板や、カーボン部材等で構成されている。
図1に示すように、単位セル10の矢印Y方向(幅方向)の一端縁部には、積層方向である矢印X方向に互いに連通して、酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス入口連通孔32、冷却媒体を供給するための冷却媒体入口連通孔34、燃料ガスを排出するための燃料ガス出口連通孔36が、矢印Z方向(高さ方向)に配列して設けられる。
また、単位セル10の矢印Y方向の他端縁部には、矢印X方向に互いに連通して、燃料ガスを供給するための燃料ガス入口連通孔38、冷却媒体を排出するための冷却媒体出口連通孔40、酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス出口連通孔42が、矢印Z方向に配列して設けられる。
さらに、第1セパレータ14のMEA12に臨む側の端面14aには、燃料ガス入口連通孔38と燃料ガス出口連通孔36に連通する燃料ガス流路44が形成され、その裏面である端面14bには、燃料ガス入口連通孔38を燃料ガス流路44に連通するための供給孔部46と、燃料ガス流路44を燃料ガス出口連通孔36に連通するための排出孔部48が形成される。
一方、第2セパレータ16のMEA12に臨む側の端面16aには、酸化剤ガス入口連通孔32と酸化剤ガス出口連通孔42に連通する酸化剤ガス流路50が設けられる。そして、第1セパレータ14の端面14bと第2セパレータ16の端面16bとの間には、図1及び図4に示すように、冷却媒体入口連通孔34と冷却媒体出口連通孔40(ともに図1参照)に連通する冷却媒体流路52が形成される。
なお、酸化剤ガスとしては、例えば、空気等の酸素含有ガスが選定され、燃料ガスとしては、例えば、水素等の水素含有ガスが選定される。また、冷却媒体としては、例えば、水や有機溶媒、オイル等が用いられる。
図1及び図4に示すように、第1セパレータ14の端面14a、14bには、この第1セパレータ14の外周端部を周回するようにして第1シール部材54が設けられる。第2セパレータ16の端面16a、16bにも、その外周端部を周回する第2シール部材56が設けられる。これら第1シール部材54及び第2シール部材56には、例えば、エチレン−プロピレン−ジエン(EPDM)ゴム、アクリロニトリルブタジエン(NBR)ゴム、フッ素化合物ゴム、シリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、スチレンゴム、クロロプレーン又はアクリルゴム等のシール材、クッション材、あるいはパッキン材等の弾性を示すものが用いられる。
基本的には上記のように構成される単位セル10が複数個積層されてなる固体高分子形燃料電池は、以下のように動作する。
はじめに、図1に示すように、酸化剤ガス入口連通孔32に空気等の酸化剤ガスが供給されるとともに、燃料ガス入口連通孔38に水素等の燃料ガスが供給される。さらに、冷却媒体入口連通孔34に純水やエチレングリコール、オイル等の冷却媒体が供給される。
燃料ガスは、燃料ガス入口連通孔38から供給孔部46を通って第1セパレータ14の燃料ガス流路44に導入され、その後、燃料ガス流路44に沿って矢印Y方向に移動し、MEA12のアノード電極20に供給される。アノード電極20では、燃料ガスは、第1ガス拡散層24(図2参照)を拡散しながら通過し、第1電極触媒層26に到達する。
その後、第1電極触媒層26において、燃料ガス中の水素が電離してプロトンが生じる反応が起こる。このプロトンは、電解質膜18のプロトン伝導作用によってカソード電極22の第2電極触媒層30に移動する。また、電子は、固体高分子形燃料電池に電気的に接続された外部負荷を付勢する電気エネルギ源として利用される。
一方、酸化剤ガスは、酸化剤ガス入口連通孔32から第2セパレータ16の酸化剤ガス流路50に導入され、矢印Y方向に移動してMEA12のカソード電極22に供給される。
カソード電極22では、酸化剤ガスは、第2ガス拡散層28(図2参照)を拡散しながら通過し、第2電極触媒層30に到達する。その後、第2電極触媒層30において、酸化剤ガス中の酸素と、電解質膜18を移動してきたプロトンと、前記外部負荷を付勢してカソード電極22に到達した電子とが反応し、水が生成する。
ここで、アノード電極20に供給されて消費された燃料ガスは、排出孔部48を通り燃料ガス出口連通孔36に沿って矢印X方向に排出される。同様に、カソード電極22に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス出口連通孔42に沿って矢印X方向に排出される。
以上のようにして発電が行われている間、第1セパレータ14と第2セパレータ16との間の冷却媒体流路52に、冷却媒体入口連通孔34を介して冷却媒体が供給される。冷却媒体は、矢印Y方向に流通することでMEA12を冷却した後、冷却媒体出口連通孔40から排出される。
この間、ガスクロスオーバーが低減する。この理由については後述する。
次に、上記したように構成される単位セル10の製造方法につき、その概略フローである図5を参照して詳述する。
はじめに、図5(a)に示すように、ポリテトラフルオロエチレン製シート等を長方形状に切り出すことで基材60を作製する。
次いで、この基材60に対し、図5(b)に示すように、矩形状のマスク62を設ける。このためには、例えば、日立化成工業社製のヒタレックス(登録商標)等のフィルムを基材60に貼付すればよい。
次いで、図5(c)に示すように、触媒層用ペースト64を塗布する。この際の好適な塗布方法としては、スクリーン印刷やインクジェット、ブレードコーター、スロットダイ等が挙げられるが、図5(c)においては、ブレード66を用いるブレードコーターを例示している。
なお、触媒層用ペースト64は、白金粒子等の触媒粒子を担持した触媒担体(カーボンブラック等)粒子が添加された溶媒に対し、イオン伝導性高分子バインダとなるポリマー溶液を混合することによって調製することができる。触媒層用ペースト64は、触媒粒子(白金粒子等)が所定量となるように塗布される。
従来技術に係る製造方法では、触媒層用ペーストを塗布した直後に、該触媒層用ペーストに対する熱処理が施される。この熱処理によって触媒層用ペーストが乾燥して固化物となり、電極触媒層が形成される。
これに対し、本実施の形態においては、図5(d)に示すように、触媒層用ペースト64が、例えば、室温にて放置され、これにより仮乾燥が施される。すなわち、触媒層用ペースト64に含まれる溶媒がある程度揮発し、これに伴って触媒層用ペースト64が半乾燥状態、換言すれば、半固化物となる。なお、仮乾燥は、例えば、触媒層用ペースト64の粘度が、マスク62を除去した際に形状を保つことが可能な程度となるまで継続すればよい。室温で放置する場合、その好適な放置時間は10秒〜5分である。勿論、ドライヤ等の適切な乾燥手段を用い、これよりも短時間で半乾燥状態とするようにしてもよい。
次いで、触媒層用ペースト64が未だ溶媒を含んで湿潤状態である最中に、マスク62を除去する。マスク62が上記したようなフィルムである場合には、図5(e)に示すように、マスク62を基材60から剥離させればよい。
この除去に伴い、触媒層用ペースト64の外周縁部の一部がマスク62に同伴されて除去される。その結果、図6に示すように、外周縁部64aが、例えば、その厚み方向(矢印X方向)寸法が外周側になるにつれて小さくなるように傾斜した傾斜部となる。この理由は、半乾燥状態の触媒層用ペースト64が自重で外周側に流動するからである。従って、マスク62を除去した後、触媒層用ペースト64の表面積は、マスク62の開口面積よりも大きくなる。また、傾斜部は、幅方向(矢印Y方向)先端、高さ方向(矢印Z方向)先端等の縁部先端となるにつれて先細る。
次いで、触媒層用ペースト64を本乾燥させる。すなわち、例えば、図5(f)に示すように、この触媒層用ペースト64を基材60ごとオーブン68等の乾燥機内に収容し、所定の温度に保持することで乾燥させる。これにより、図5(g)に示すように、基材60上に固化物としての第1電極触媒層26が形成される。上記したように触媒層用ペースト64の外周縁部64aが傾斜部であるため、第1電極触媒層26の外周縁部26aも、外周側になるにつれて小さくなるように傾斜した傾斜部、すなわち、厚み方向寸法が変化することに伴って縁部先端になるにつれて先細りする先細り形状部である。
以上と同様の作業により、第2電極触媒層30も得ることができる。この第2電極触媒層30の外周縁部30aも、その厚み方向寸法が外周側になるにつれて小さくなるように傾斜した傾斜部、換言すれば、厚み方向寸法が変化することに伴って幅方向先端になるにつれて先細りする先細り形状部となっている。なお、第2電極触媒層30を設けるための触媒層用ペーストにおける触媒粒子(白金粒子等)の量は、第1電極触媒層26を形成した触媒層用ペースト64と同一であってもよいし、相違していてもよい。また、触媒層用ペーストと触媒層用ペースト64とで組成を相違させるようにしてもよい。
次いで、これら第1電極触媒層26及び第2電極触媒層30を、例えば、デカール法によって電解質膜18に転写する。すなわち、電解質膜18に第1電極触媒層26、第2電極触媒層30が接触するように基材60で電解質膜18を挟んだ後、図5(h)に示すように、熱プレス機70による熱圧着を施す。その後、第1電極触媒層26、第2電極触媒層30の各々から基材60、60を剥離すれば、第1電極触媒層26及び第2電極触媒層30が電解質膜18に残留する。すなわち、図5(i)に示すように、両端面に第1電極触媒層26、第2電極触媒層30がそれぞれ設けられた電解質膜18(いわゆるCCM)が形成される。
上記したように、基材60上の第1電極触媒層26、第2電極触媒層30の各外周縁部26a、30aは、厚み方向寸法が外周側となるにつれて小さくなるように傾斜した傾斜部である(図6参照)。従って、第1電極触媒層26及び第2電極触媒層30の外周縁部26a、30aには、図7に示す隆起部2が存在しない。
このため、第1電極触媒層26及び第2電極触媒層30を電解質膜18に転写する際、隆起部2が電解質膜18に食い込むことがない。その結果として、電解質膜18の厚みが小さくなることが回避される。例えば、隆起部2が存在する場合には、転写に伴って電解質膜4の厚みが転写前の77%に低減するのに対し、本実施の形態によれば、電解質膜18の厚みは転写前の99%以上である。このため、ガスクロスオーバーが発生し難くなる。
また、隆起部2が存在しないので、転写の際、電解質膜18に荷重が局所的に集中することが回避される。このため、電解質膜18が損傷することも回避される。
電解質膜18に転写された第1電極触媒層26、第2電極触媒層30では、外周縁部26a、30aの各々の厚み方向寸法が、外周側に向かうにつれて小さくなる(図2参照)。
このようにして電解質膜18の両端面に第1電極触媒層26、第2電極触媒層30を設ける一方で、第1ガス拡散層24、第2ガス拡散層28を形成するための拡散層用ペーストを調製する。すなわち、例えば、カーボンブラック粒子とポリテトラフルオロエチレン粒子を所定の重量比で混合した混合物を適切な溶媒に分散することで拡散層用ペーストを得、次に、該拡散層用ペーストをカーボンペーパーやカーボンクロス等の多孔質材からなる基材に塗布した後、これを乾燥して下地層を形成する。これにより、基材及び下地層からなる第1ガス拡散層24、第2ガス拡散層28がそれぞれ得られる。
次に、上記のCCMからMEA12(図1参照)を作製するべく、第1電極触媒層26の端面に第1ガス拡散層24を積層するとともに、第2電極触媒層30の端面に第2ガス拡散層28を積層する。すなわち、第1電極触媒層26、第2電極触媒層30の露呈した一端面に、第1ガス拡散層24、第2ガス拡散層28の前記下地層をそれぞれ積層する。ここで、各下地層は、第1電極触媒層26、第2電極触媒層30の全面を覆うことが可能な面積に設定される。
さらに、熱プレス機70による熱圧着を行うことによって第1電極触媒層26、第2電極触媒層30と各下地層とを互いに接合することにより、電解質膜18の各端面にアノード電極20及びカソード電極22がそれぞれ形成されるとともに、MEA12が得られるに至る。
単位セル10は、このMEA12を第1セパレータ14、第2セパレータ16で挟持することによって得られる。さらに、このようにして得られる単位セル10を複数個積層することにより、固体高分子形燃料電池がスタックとして構成される。
本発明は、上記した実施の形態に特に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
例えば、上述の実施の形態では、第1電極触媒層26及び第2電極触媒層30の外周縁部26a、30aが、電解質膜18から離間するにつれて拡開するように傾斜している場合を例示しているが、その逆に、電解質膜18に近接するにつれて拡開するように傾斜したものであってもよい。
また、外周縁部26a、30aは、幅方向(矢印Y方向)先端や高さ方向(矢印Z方向)先端等の縁部先端が先細りになるような形状であればよく、傾斜部に特に限定されるものではない。例えば、その厚み方向(積層方向/矢印X方向)断面が円弧形状であるもの、湾曲形状であるもの、又は放物線形状であるもの等であってもよい。
さらに、この実施の形態では、第1電極触媒層26及び第2電極触媒層30の外周縁部26a、30aを、第1ガス拡散層24、第2ガス拡散層28によって囲繞するようにしているが、これに代替し、フッ素系接着剤等から形成される接着層で囲繞するようにしてもよい。
2…隆起部 3、60…基材
4、18…電解質膜(固体高分子電解質膜) 10…単位セル
12…電解質膜・電極構造体(MEA) 14…第1セパレータ
16…第2セパレータ 20…アノード電極
22…カソード電極 24…第1ガス拡散層
26…第1電極触媒層 26a、30a…外周縁部
28…第2ガス拡散層 30…第2電極触媒層
32…酸化剤ガス入口連通孔 34…冷却媒体入口連通孔
36…燃料ガス出口連通孔 38…燃料ガス入口連通孔
40…冷却媒体出口連通孔 42…酸化剤ガス出口連通孔
44…燃料ガス流路 50…酸化剤ガス流路
52…冷却媒体流路 62…マスク
64…触媒層用ペースト 68…オーブン
70…熱プレス機

Claims (2)

  1. アノード電極とカソード電極が固体高分子電解質膜を挟んで構成される電解質膜・電極構造体を有する固体高分子形燃料電池の製造方法において、
    基材上にマスクを設ける工程と、
    マスクが形成された前記基材に触媒層用ペーストを塗布した後、前記触媒層用ペーストを仮乾燥する工程と、
    前記仮乾燥の後、前記触媒層用ペーストが溶媒を含んで湿潤状態である最中に、前記マスクを除去するとともに、前記触媒層用ペーストの外周縁部の一部を前記マスクに同伴して前記基材から除去する工程と、
    前記触媒層用ペーストを本乾燥し、その外周縁部が、厚み方向寸法が変化することに伴って縁部先端になるにつれて、前記基材に接しながら先細りする電極触媒層を前記基材上に得る工程と、
    前記電極触媒層を前記基材から前記固体高分子電解質膜に転写する工程と、
    前記電極触媒層に対してガス拡散層を積層して前記アノード電極又は前記カソード電極を得る工程と、
    を有することを特徴とする固体高分子形燃料電池の製造方法。
  2. 請求項1記載の製造方法において、前記アノード電極又は前記カソード電極の少なくともいずれか一方の電極触媒層の外周縁部を、傾斜部として形成することを特徴とする固体高分子形燃料電池の製造方法。
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