JP6063284B2 - 燃料電池用電解質膜・電極構造体の製造方法 - Google Patents

燃料電池用電解質膜・電極構造体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、固体高分子電解質膜の両側に、それぞれ電極触媒層、中間層及びガス拡散層を積層した電極が設けられる燃料電池用電解質膜・電極構造体の製造方法に関する。
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる固体高分子電解質膜を採用している。この燃料電池は、固体高分子電解質膜の両側に、それぞれ触媒層(電極触媒層)とガス拡散層(多孔質カーボン)とからなるアノード電極及びカソード電極を配設した電解質膜・電極構造体(MEA)を、セパレータ(バイポーラ板)によって挟持している。通常、この燃料電池を所定数だけ積層することにより、例えば、車載用燃料電池スタックとして使用されている。
一般的に、電解質膜・電極構造体では、アノード電極及びカソード電極が固体高分子電解質膜よりも小さな表面積を有する構成が採用されている。このため、固体高分子電解質膜の外周縁部は、アノード電極及びカソード電極の外周から外部に露呈しており、前記外周縁部の強度が低下するおそれがある。
そこで、例えば、特許文献1に開示されている固体高分子型燃料電池が知られている。この燃料電池では、固体高分子膜の一方の面の略中央部にアノード、他方の面に前記アノードと対向してカソードを設け、前記アノードを覆ってアノード側集電体を、前記カソードを覆ってカソード側集電体を設けている。さらに、前記両集電体を覆って前記アノード及びカソードよりも大きな、水素ガス供給用のアノード側セパレータ及び空気供給用のカソード側セパレータを設け、カソード側集電体の大きさを前記カソードより大きくして前記カソード側集電体の外周部分に固体高分子膜の外周部分を接合して一体化するよう構成している。
そして、固体高分子膜とアノード側セパレータとの間に、アノードの端面とアノード側集電体の端面を覆うシール部材を前記固体高分子膜、前記アノード側セパレータ、前記アノードの端面及び前記アノード側集電体に接合し一体化して設けている。
これにより、強度が低下し易い固体高分子膜の周縁部分を集電体と接合させることによって、膜周縁部分の強度を補強することができ、ガス差圧及び膜自体の膨張・収縮による膜の破損を確実に防止することが可能になる、としている。
特許第3530339号公報
ところで、上記の固体高分子膜には、カソード及びアノードが設けられている。固体高分子膜とカソード又はアノードとを接合する際、前記カソード及び前記アノードは、それぞれカーボンペーパやカーボンクロス等のガス拡散層を有しており、接着剤を直接塗布すると、前記ガス拡散層内の空隙により接着剤層が不均一になり易い。このため、固体高分子膜とガス拡散層との接着力が低下するおそれがある。
さらに、ガス拡散層の表面は、カーボン繊維の凹凸が大きい。従って、ガス拡散層から突出する毛羽(カーボン繊維)が、固体高分子膜に突き刺さるという問題がある。
さらにまた、起動及び停止等により運転環境が変化すると、湿度変化が発生し易い。これにより、固体高分子膜が膨潤及び収縮を繰り返すため、応力集中が惹起して前記固体高分子膜に大きな応力が作用するという問題がある。
また、接着剤を介して固体高分子膜とガス拡散層とを一体化させる際、前記接着剤が前記ガス拡散層の空隙から染み出るおそれがある。このため、接着剤がMEA表面(セル表面)に達してしまい、付着エネルギが増加して生成水の排水性が低下し、発電が安定しないという問題がある。
本発明は、この種の問題を解決するものであり、簡単な工程で、固体高分子電解質膜を有効に保護するとともに、ガス拡散層と前記固体高分子電解質膜とを強固に接合することが可能な燃料電池用電解質膜・電極構造体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、固体高分子電解質膜の両側に、それぞれ電極触媒層、中間層及びガス拡散層を積層した電極が設けられるとともに、前記ガス拡散層の全面に亘って前記中間層が設けられる燃料電池用電解質膜・電極構造体の製造方法に関するものである。
この製造方法は、固体高分子電解質膜の両側に電極触媒層が設けられるとともに、ガス拡散層の全面に中間層が塗布される工程と、前記固体高分子電解質膜の両側に、それぞれ接着層を介装して前記中間層が対向するように、前記ガス拡散層を配置する工程と、前記ガス拡散層と前記固体高分子電解質膜とに、積層方向に前記ガス拡散層の内部に前記接着層を構成する接着剤が染み込み難い程度の大きさの第1の荷重を、前記接着層が半硬化の状態になるまでの時間付与して第1のホットプレスを行う工程と、前記第1のホットプレスを行う工程の後、前記ガス拡散層と前記固体高分子電解質膜とに、前記積層方向に前記第1の荷重よりも大きな第2の荷重を付与して第2のホットプレスを行う工程と、を有している。
また、この製造方法では、接着層は、電極触媒層の外周端部と積層方向に重なり部位を有することが好ましい。
さらに、この製造方法では、固体高分子電解質膜の一方の側に設けられるガス拡散層は、前記固体高分子電解質膜の他方の側に設けられるガス拡散層よりも平面寸法が小さいことが好ましい。
本発明によれば、ガス拡散層全面に中間層が設けられることにより、固体高分子電解質膜にガス拡散層のカーボン繊維が直接接触することを防止できるとともに、前記ガス拡散層と前記固体高分子電解質膜とに、比較的低荷重である第1の荷重が付与されて第1のホットプレスが行われるため、前記ガス拡散層の内部に接着剤が染み込み難くなる。さらに、比較的高荷重である第2の荷重が付与されて第2のホットプレスが行われることにより、固体高分子電解質膜と中間層との間には、強固且つ均一な接着層を形成することができる。
従って、固体高分子電解質膜へのカーボン繊維の食い込みを有効に低減させることが可能になり、前記固体高分子電解質膜の損傷が可及的に抑制される。しかも、湿度変化による膨潤及び収縮の応力を良好に受けることができ、固体高分子電解質膜の耐久性が向上する。
さらに、ガス拡散層からの接着剤の染み出しが抑制される。これにより、MEA表面の水滴の付着エネルギが低減され、生成水の排水性が向上して発電安定性が良好に向上する。
本発明の実施形態に係る製造方法が適用される燃料電池の要部分解斜視説明図である。 前記燃料電池の、図1中、II−II線断面説明図である。 前記燃料電池を構成するカソード側セパレータの正面説明図である。 前記燃料電池を構成するアノード側セパレータの正面説明図である。 固体高分子電解質膜に第1及び第2電極触媒層を設ける際の説明図である。 ガス拡散層に第1及び第2中間層及び第1及び第2接着層を設ける際の説明図である。 ホットプレス装置の概略説明図である。
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態に係る製造方法が適用される燃料電池10は、電解質膜・電極構造体12と、前記電解質膜・電極構造体12を挟持するカソード側セパレータ14及びアノード側セパレータ16とを備える。複数の燃料電池10は、矢印A方向(水平方向)に積層されることにより、例えば、車載用燃料電池スタックが構成される。なお、燃料電池10は、重力方向に積層してもよい。
カソード側セパレータ14及びアノード側セパレータ16は、例えば、鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、めっき処理鋼板、あるいはその金属表面に防食用の表面処理を施した金属板や、カーボン部材等で構成されている。
図1に示すように、燃料電池10の矢印B方向(図1中、水平方向)の一端縁部には、積層方向である矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス入口連通孔20a、冷却媒体を供給するための冷却媒体入口連通孔22a、及び燃料ガス、例えば、水素含有ガスを排出するための燃料ガス出口連通孔24bが、矢印C方向(鉛直方向)に配列して設けられる。
燃料電池10の矢印B方向の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを供給するための燃料ガス入口連通孔24a、冷却媒体を排出するための冷却媒体出口連通孔22b、及び酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス出口連通孔20bが、矢印C方向に配列して設けられる。
図1及び図3に示すように、カソード側セパレータ14の電解質膜・電極構造体12に向かう面14aには、酸化剤ガス入口連通孔20aと酸化剤ガス出口連通孔20bとに連通する矢印B方向に延びる複数本の直線状の酸化剤ガス流路26が設けられる。なお、酸化剤ガス流路26は、矢印B方向に延びる波形状の流路でもよい。
酸化剤ガス流路26の入口側と酸化剤ガス入口連通孔20aとの間には、これらを連結するための入口バッファ部28aが設けられる。酸化剤ガス流路26の出口側と酸化剤ガス出口連通孔20bとの間には、これらを連結するための出口バッファ部28bが設けられる。
入口バッファ部28a及び出口バッファ部28bは、酸化剤ガスを拡散させて前記酸化剤ガスの流れを円滑化且つ均一化させる機能を有しており、例えば、複数の電解質膜・電極構造体12側に突出し前記電解質膜・電極構造体12に当接するエンボスにより構成される。
図4に示すように、アノード側セパレータ16の電解質膜・電極構造体12に向かう面16aには、燃料ガス入口連通孔24aと燃料ガス出口連通孔24bとに連通する矢印B方向に延びる複数本の直線状の燃料ガス流路30が形成される。なお、燃料ガス流路30は、矢印B方向に延びる波形状の流路でもよい。
燃料ガス流路30の入口側と燃料ガス入口連通孔24aとの間には、これらを連結するための入口バッファ部32aが設けられる。燃料ガス流路30の出口側と燃料ガス出口連通孔24bとの間には、これらを連結するための出口バッファ部32bが設けられる。
入口バッファ部32a及び出口バッファ部32bは、燃料ガスを拡散させて前記燃料ガスの流れを円滑化且つ均一化させる機能を有しており、例えば、複数の電解質膜・電極構造体12側に突出し前記電解質膜・電極構造体12に当接するエンボスにより構成される。
カソード側セパレータ14の面14bとアノード側セパレータ16の面16bとの間には、冷却媒体入口連通孔22aと冷却媒体出口連通孔22bとに連通する冷却媒体流路34が形成される(図1及び図2参照)。
図1〜図3に示すように、カソード側セパレータ14の面14a、14bには、このカソード側セパレータ14の外周端部を周回して、第1シール部材36が一体化される。図1、図2及び図4に示すように、アノード側セパレータ16の面16a、16bには、このアノード側セパレータ16の外周端部を周回して、第2シール部材37が一体化される。
図2及び図4に示すように、第2シール部材37は、後述する固体高分子電解質膜38の外周縁部に当接する第1凸状シール37aと、カソード側セパレータ14の第1シール部材36に当接する第2凸状シール37bとを有する。図2及び図3に示すように、第1シール部材36は、セパレータ面上に均一な薄肉状に構成される平面シールを構成する。なお、第2凸状シール37bに代えて、第1シール部材36に第2凸状シール(図示せず)を設けてもよい。
第1シール部材36及び第2シール部材37には、例えば、EPDM、NBR、フッ素ゴム、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、スチレンゴム、クロロプレーン又はアクリルゴム等のシール材、クッション材、あるいはパッキン材等の弾性を有するシール部材が用いられる。
図1及び図2に示すように、電解質膜・電極構造体12は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜38と、前記固体高分子電解質膜38を挟持するカソード電極40及びアノード電極42とを備える。カソード電極40は、アノード電極42よりも大きな表面寸法(外形寸法)を有するとともに、固体高分子電解質膜38と同一の表面寸法を有する。
なお、これとは逆に、アノード電極42は、カソード電極40よりも大きな表面寸法を有するとともに、固体高分子電解質膜38と同一の表面寸法を有していてもよい。また、段差MEAに限定されることがなく、アノード電極42とカソード電極40が同一の表面寸法に設定されてもよい。
電解質膜・電極構造体12には、図1に示すように、連結流路部として、酸化剤ガス側の入口バッファ部28aの一部の領域を構成する突出部12a、及び前記酸化剤ガス側の出口バッファ部28bの一部の領域を構成する突出部12bとが、必要に応じて設けられる。
固体高分子電解質膜38には、フッ素系電解質の他、HC(炭化水素)系電解質が使用される。固体高分子電解質膜38は、例えば、主鎖がポリフェニレン構造であり、スルホン酸基を有する側鎖を有する構造でもよい。
図2に示すように、カソード電極40は、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子を固体高分子電解質膜38の一方の面38aに一様に塗布して形成される第1電極触媒層40aを有し、前記第1電極触媒層40aには、第1中間層40bを介してカーボンペーパ等からなる第1ガス拡散層40cが設けられる。なお、第1電極触媒層40a及び第1中間層40bは、それぞれ複数の層から構成してもよい。また、後述するアノード電極42も同様である。
第1電極触媒層40aは、第1ガス拡散層40cよりも小さな表面寸法に設定される。第1ガス拡散層40cは、第1中間層40b及び固体高分子電解質膜38と同一の表面寸法に設定される。第1電極触媒層40aは、発電領域GFを形成する。発電領域GFは、固体高分子電解質膜38の両側に発電に寄与する第1電極触媒層40a及び第2電極触媒層42a(後述する)を備えた領域をいう。
図3に示すように、第1ガス拡散層40cは、発電領域GFの外方にセパレータ面方向に沿って酸化剤ガス側の入口バッファ部28a及び出口バッファ部28bに対向するバッファ部領域まで延在する。第1中間層40bは、第1ガス拡散層40cのバッファ部領域に対向する領域を覆って設けられる。
本実施形態では、第1中間層40bは、第1ガス拡散層40cと同一の外形寸法を有し、前記第1ガス拡散層40cの全面及び固体高分子電解質膜38の全面に亘って形成される。第1中間層40b、第1ガス拡散層40c及び固体高分子電解質膜38は、突出部12a及び12bを構成する突出形状を有する。
第1中間層40bは、電子伝導性物質と撥水性樹脂とを含み、溶剤を添加したペーストを拡散層に塗布することにより構成される。第1中間層40bは、ペーストを第1ガス拡散層40cの全面に塗布することにより形成することが好ましい。電子伝導性物質としては、多孔質カーボンや繊維状カーボン(炭素ウィスカー、気相成長カーボン又はカーボンナノチューブが好ましい)が使用されるとともに、撥水性樹脂としては、結晶性フッ素樹脂、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVF(ポリフッ化ビニル)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、非晶質フッ素樹脂及びシリコーン樹脂等の少なくとも1種を含有している。
図2に示すように、カソード電極40は、バッファ部領域で、第1中間層40bを挟んで固体高分子電解質膜38と第1ガス拡散層40cとの間に、すなわち、前記固体高分子電解質膜38外周部と前記第1中間層40b外周部との間に、額縁状の第1接着層44を設ける。第1接着層44は、第1電極触媒層40aの外周端部と積層方向に重なり部位を有する。
第1接着層44は、例えば、シリコーン系接着剤、ウレタン系、フッ素系又はエポキシ系の接着剤等の反応性液状接着剤や、例えば、ウレタン系、エステル系、エポキシ系、アミド系又はオレフィン系の接着剤等のホットメルト接着剤が使用される。接着剤の塗工方法としては、スプレー、ディスペンサー、スクリーン印刷、インクジェット又は浸漬等の種々の方法が採用される。
アノード電極42は、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子を固体高分子電解質膜38の他方の面38bに一様に塗布して形成される第2電極触媒層42aを有し、前記第2電極触媒層42aには、第2中間層42bを介してカーボンペーパ等からなる第2ガス拡散層42cが設けられる。
第2電極触媒層42aは、第2ガス拡散層42c及び第2中間層42bよりも小さな表面寸法に設定される。第2ガス拡散層42c及び第2中間層42bは、同一の表面寸法に設定され、前記第2中間層42bは、前記第2ガス拡散層42cの全面に亘って設けられる。第2ガス拡散層42c及び第2中間層42bは、固体高分子電解質膜38よりも小さな表面寸法に設定される。第2中間層42bは、第1中間層40bと同様に構成される。
第2電極触媒層42aの表面寸法と第1電極触媒層40aの表面寸法とは、異なる寸法に設定される。本実施形態では、第2電極触媒層42aの表面寸法は、第1電極触媒層40aの表面寸法よりも小さく設定され、前記第1電極触媒層40aの外周端部は、全周に亘って前記第2電極触媒層42aの外周端部よりも外方に距離L1だけ突出する。距離L1の値は、外周位置によって異なる値に設定してもよい。なお、これとは逆に、第1電極触媒層40aの表面寸法は、第2電極触媒層42aの表面寸法よりも小さく設定されてもよい。
第2ガス拡散層42cは、第1ガス拡散層40c及び固体高分子電解質膜38よりも小さな表面寸法に設定される。具体的には、第1ガス拡散層40c及び固体高分子電解質膜38の外周端部は、全周に亘って第2ガス拡散層42cの外周端部よりも外方に距離L2だけ突出する。
図4に示すように、第2ガス拡散層42cは、発電領域GFの外方にセパレータ面方向に沿って燃料ガス側の入口バッファ部32a及び出口バッファ部32bに対向するバッファ部領域まで延在する。第2中間層42bは、第2ガス拡散層42cのバッファ部領域に対向する領域を覆って設けられる。
図2に示すように、アノード電極42は、バッファ部領域で、第2中間層42bを挟んで固体高分子電解質膜38と第2ガス拡散層42cとの間に、すなわち、前記固体高分子電解質膜38外周部と前記第2中間層42b外周部との間に、額縁状の第2接着層46を設ける。第2接着層46は、第2電極触媒層42aの外周端部と積層方向に重なり部位を有する。第2接着層46は、第1接着層44と同様に構成される。
燃料電池10は、上記のように構成されており、以下、電解質膜・電極構造体12の製造方法について説明する。
先ず、図5に示すように、固体高分子電解質膜38の面38aには、カソード電極40を構成する第1電極触媒層40aが設けられる。固体高分子電解質膜38の面38bには、アノード電極42を構成する第2電極触媒層42aが設けられる。第1電極触媒層40a及び第2電極触媒層42aは、スクリーン印刷、コータ、転写等により塗布される。
一方、図6に示すように、カソード電極40を構成する第1ガス拡散層40cには、この第1ガス拡散層40cの全面に亘って第1中間層40bが形成される。同様に、アノード電極42を構成する第2ガス拡散層42cには、全面に亘って第2中間層42bが設けられる。
さらに、第1中間層40bには、前記第1中間層40bの外周縁部に接着剤がスクリーン印刷により塗工され、額縁状の第1接着層44が形成される。第2中間層42bには、その外周縁部に接着剤がスクリーン印刷により塗工され、額縁状の第2接着層46が形成される。
次いで、図7に示すように、固体高分子電解質膜38の両側に第1ガス拡散層40cと第2ガス拡散層42cとが積層された積層体50は、ホットプレス装置60に配置される。ホットプレス装置60は、下型62と上型64とを備えるとともに、固体高分子電解質膜38上に第2ガス拡散層42cの外周を周回して配置されるスペーサ66を備える。
そこで、下型62上には、第1ガス拡散層40cが第1中間層40bを上方に向けて配置される。第1ガス拡散層40c上には、固体高分子電解質膜38が第1電極触媒層40aを下方に向けて、すなわち、第1中間層40bに向けて配置される。
固体高分子電解質膜38上には、第2ガス拡散層42cが第2中間層42bを下方に向けて、すなわち、第2電極触媒層42aに向けて載置される。固体高分子電解質膜38上の外周縁部には、スペーサ66が配置された状態で、上型64と下型62とが型締めされる。スペーサ66は、大サイズの第1ガス拡散層40cの範囲と小サイズの第2ガス拡散層42cの範囲とで、同じ面圧になるように厚さ及び材料が調整される。
ホットプレス装置60では、積層体50に所望の温度を付与するとともに、先ず、第1の荷重P1が付与されることにより、前記積層体50に対して第1のホットプレスが行われる。その際、第1の荷重P1は、例えば、0.1MPa〜2.5MPaの範囲内に設定される。この範囲は、第1ガス拡散層40c及び第2ガス拡散層42cの内部に接着剤が染み込み難い低荷重に設定される。
上記の第1のホットプレス処理により、第1接着層44及び第2接着層46が、所謂、半硬化の状態になるまで第1の荷重P1が付与される。ここで、半硬化とは、接着剤の表面が固まりかけた状態をいい、表層を軽く押えても該接着剤が横や下に、自重により流動しない状態をいう。
第1接着層44及び第2接着層46が半硬化状態となると、ホットプレス装置60では、積層体50に付与される荷重が第1の荷重P1から第2の荷重P2に変更される。第2の荷重P2は、第1の荷重P1よりも高荷重(P2>P1)であり、例えば、従来、ホットプレスにより付与されている荷重、例えば、2.0MPa〜4.5MPaと同等の荷重に設定可能である。
これにより、積層体50には、所望の加熱温度及び所望の第2の荷重P2が付与される。このため、接着剤が十分に溶融して第1接着層44及び第2接着層46による接着機能が発揮される。従って、電解質膜・電極構造体12が製造される。
この場合、本実施形態では、ホットプレス装置60では、先ず、比較的低荷重である第1の荷重P1が、積層体50に付与されて第1のホットプレスが行われている。このため、第1ガス拡散層40c及び第2ガス拡散層42cの内部に接着剤が染み込み難くなっている。従って、接着剤が半硬化状態になった後、第1の荷重P1よりも高荷重である第2の荷重P2が付与されて第2のホットプレスが行われることにより、固体高分子電解質膜38と第1中間層40b及び第2中間層42bの間には、均一且つ強固な第1接着層44及び第2接着層46が形成される。
これにより、固体高分子電解質膜38にカーボン繊維が直接接触することが防止され、前記固体高分子電解質膜38へのカーボン繊維の食い込みを有効に低減させることが可能になり、前記固体高分子電解質膜38の損傷が可及的に抑制される。しかも、起動及び停止の繰り返しによる湿度変化が発生しても、固体高分子電解質膜38の膨潤及び収縮による応力集中を良好に受けることができ、前記固体高分子電解質膜38の耐久性を向上させることが可能になる。
さらに、第1ガス拡散層40c及び第2ガス拡散層42cからの接着剤の染み出しが有効に抑制されている。このため、電解質膜・電極構造体12の表面の付着エネルギが低減され、生成水の排水性が向上して発電安定性が良好に向上するという利点がある。
次に、燃料電池10の動作について、以下に説明する。
先ず、図1に示すように、酸化剤ガス入口連通孔20aには、酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給されるとともに、燃料ガス入口連通孔24aには、水素含有ガス等の燃料ガスが供給される。さらに、冷却媒体入口連通孔22aには、純水やエチレングリコール、オイル等の冷却媒体が供給される。
このため、酸化剤ガスは、酸化剤ガス入口連通孔20aからカソード側セパレータ14の酸化剤ガス流路26に導入され、矢印B方向に移動して電解質膜・電極構造体12のカソード電極40に供給される。一方、燃料ガスは、燃料ガス入口連通孔24aからアノード側セパレータ16の燃料ガス流路30に導入される。燃料ガスは、燃料ガス流路30に沿って矢印B方向に移動し、電解質膜・電極構造体12のアノード電極42に供給される。
従って、各電解質膜・電極構造体12では、カソード電極40に供給される酸化剤ガスと、アノード電極42に供給される燃料ガスとが、第1電極触媒層40a及び第2電極触媒層42a内で電気化学反応により消費されて発電が行われる。
次いで、カソード電極40に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス出口連通孔20bに沿って矢印A方向に排出される。同様に、アノード電極42に供給されて消費された燃料ガスは、燃料ガス出口連通孔24bに沿って矢印A方向に排出される。
また、冷却媒体入口連通孔22aに供給された冷却媒体は、カソード側セパレータ14とアノード側セパレータ16との間の冷却媒体流路34に導入された後、矢印B方向に流通する。この冷却媒体は、電解質膜・電極構造体12を冷却した後、冷却媒体出口連通孔22bから排出される。
10…燃料電池 12…電解質膜・電極構造体
12a、12b…突出部 14…カソード側セパレータ
16…アノード側セパレータ 20a…酸化剤ガス入口連通孔
20b…酸化剤ガス出口連通孔 22a…冷却媒体入口連通孔
22b…冷却媒体出口連通孔 24a…燃料ガス入口連通孔
24b…燃料ガス出口連通孔 26…酸化剤ガス流路
28a、32a…入口バッファ部 28b、32b…出口バッファ部
30…燃料ガス流路 34…冷却媒体流路
38…固体高分子電解質膜 40…カソード電極
40a、42a…電極触媒層 40b、42b…中間層
40c、42c…ガス拡散層 42…アノード電極
44、46…接着層 50…積層体
60…ホットプレス装置 62…下型
64…上型 66…スペーサ

Claims (3)

  1. 固体高分子電解質膜の両側に、それぞれ電極触媒層、中間層及びガス拡散層を積層した電極が設けられるとともに、前記ガス拡散層の全面に亘って前記中間層が設けられる燃料電池用電解質膜・電極構造体の製造方法であって、
    前記固体高分子電解質膜の両側に前記電極触媒層が設けられるとともに、前記ガス拡散層の全面に前記中間層が塗布される工程と、
    前記固体高分子電解質膜の両側に、それぞれ接着層を介装して前記中間層が対向するように、前記ガス拡散層を配置する工程と、
    前記ガス拡散層と前記固体高分子電解質膜とに、積層方向に前記ガス拡散層の内部に前記接着層を構成する接着剤が染み込み難い程度の大きさの第1の荷重を、前記接着層が半硬化の状態になるまでの時間付与して第1のホットプレスを行う工程と、
    前記第1のホットプレスを行う工程の後、前記ガス拡散層と前記固体高分子電解質膜とに、前記積層方向に前記第1の荷重よりも大きな第2の荷重を付与して第2のホットプレスを行う工程と、
    を有することを特徴とする燃料電池用電解質膜・電極構造体の製造方法。
  2. 請求項1記載の製造方法において、前記接着層は、前記電極触媒層の外周端部と前記積層方向に重なり部位を有することを特徴とする燃料電池用電解質膜・電極構造体の製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の製造方法において、前記固体高分子電解質膜の一方の側に設けられる前記ガス拡散層は、前記固体高分子電解質膜の他方の側に設けられる前記ガス拡散層よりも平面寸法が小さいことを特徴とする燃料電池用電解質膜・電極構造体の製造方法。
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