JP5902950B2 - 電解質膜・電極構造体の製造方法 - Google Patents

電解質膜・電極構造体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、固体高分子電解質膜の一方の面に、第1電極触媒層及び第1ガス拡散層を有する第1電極が設けられるとともに、前記固体高分子電解質膜の他方の面に、第2電極触媒層及び第2ガス拡散層を有する第2電極が設けられた電解質膜・電極構造体の製造方法に関する。
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる固体高分子電解質膜を採用している。この燃料電池は、固体高分子電解質膜の両側に、それぞれ電極触媒(電極触媒層)と多孔質カーボン(ガス拡散層)からなるアノード電極及びカソード電極を配設した電解質膜・電極構造体(MEA)を、セパレータ(バイポーラ板)によって挟持する発電セルを構成している。通常、燃料電池では、発電セルを所定の数だけ積層した燃料電池スタックが、例えば、車載用燃料電池スタックとして使用されている。
一般的に、電解質膜・電極構造体では、アノード電極及びカソード電極が固体高分子電解質膜よりも小さな表面積を有しており、前記固体高分子電解質膜の外周縁部が前記アノード電極及び前記カソード電極の外周から外部に露呈している。このため、電解質膜・電極構造体の製造時に、固体高分子電解質膜にガス拡散層を熱圧着する際、前記ガス拡散層を構成する繊維が前記固体高分子電解質膜に突き刺さるという問題がある。
そこで、例えば、特許文献1に開示されている燃料電池セルが知られている。この燃料電池セルでは、図11に示すように、電解質膜1と、カソード側の触媒層2a及びアノード側の触媒層3aとから形成される膜電極接合体4が、カソード側のガス拡散層2b及びアノード側のガス拡散層3bにより挟持されている。触媒層2a、3aは、電解質膜1に比してそれらの面積が狭小であるため、前記電解質膜1の外周縁部には、前記触媒層2a、3aが存在しない露出領域1aが形成されている。
さらに、膜電極接合体4の両側に配されるガス拡散層2b、3bの端部には、触媒層2a、3aの周縁となる箇所に窪み5a、5bが形成されている。窪み5a、5bと露出領域1aとで画成される凹溝には、触媒層2a、3aから前記露出領域1aに亘って樹脂材6a、6bが収容されている。このため、ガス拡散層2b、3bから突出する毛羽が、電解質膜1に突き刺さるのを防護する、としている。
特開2011−146300号公報
ところで、上記の燃料電池では、電解質膜1の両面に触媒層2a、3aが熱圧着されて膜電極接合体4が作製された後、前記膜電極接合体4の両側には、ガス拡散層2b、3bが熱圧着されている。このため、電解質膜1には、熱及び加圧によるストレスが作用してしまい、前記電解質膜1に劣化が発生し易いという問題がある。
本発明は、この種の問題を解決するものであり、固体高分子電解質膜にストレスが作用することを可及的に阻止し、前記固体高分子電解質膜の劣化を有効に抑制することが可能な電解質膜・電極構造体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、固体高分子電解質膜の一方の面に、第1電極触媒層及び第1ガス拡散層を有する第1電極が設けられるとともに、前記固体高分子電解質膜の他方の面に、第2電極触媒層及び第2ガス拡散層を有する第2電極が設けられた電解質膜・電極構造体の製造方法に関するものである。
また、電解質膜・電極構造体の製造方法は、第1多孔質シート層の一方の面内に第1電極触媒層を形成するとともに、第2多孔質シート層の一方の面内に第2電極触媒層を形成する工程と、固体高分子電解質膜の一方の面に前記第1電極触媒層を当接させて前記第1多孔質シート層が配設されるとともに、前記固体高分子電解質膜の他方の面に前記第2電極触媒層を当接させて前記第2多孔質シート層が配設され、前記第1多孔質シート層の他方の面内に第1ガス拡散層が、前記第2多孔質シート層の他方の面内に第2ガス拡散層が、それぞれ配設されて積層体を得る工程と、前記積層体にホットプレスを行うことにより、該積層体を一体化させて前記電解質膜・電極構造体を製造する工程とを有している。
本発明によれば、固体高分子電解質膜と第1ガス拡散層との間には、第1多孔質シート層が介装されるとともに、前記固体高分子電解質膜と第2ガス拡散層との間には、第2多孔質シート層が介装されている、このため、第1ガス拡散層及び第2ガス拡散層を構成する繊維が固体高分子電解質膜に突き刺さることがなく、前記固体高分子電解質膜を良好に保護することができる。
さらに、電解質膜・電極構造体では、第1多孔質シート層に第1電極触媒層が形成される一方、第2多孔質シート層に第2電極触媒層が形成された後、前記第1多孔質シート層及び前記第2多孔質シート層が、固体高分子電解質膜の両面に接合されている。従って、固体高分子電解質膜には、加熱及び加圧によるストレスが作用することを可及的に阻止することができ、前記固体高分子電解質膜の劣化を有効に抑制することが可能になる。
本発明の第1の実施形態に係る燃料電池の要部分解斜視図である。 前記燃料電池の、図1中、II−II線断面図である。 前記燃料電池を構成する電解質膜・電極構造体の分解斜視説明図である。 前記電解質膜・電極構造体の製造方法の説明図である。 前記電解質膜・電極構造体の製造方法を説明する分解断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る燃料電池の要部分解斜視図である。 前記燃料電池の、図6中、VII−VII線断面図である。 前記燃料電池を構成する電解質膜・電極構造体の分解斜視説明図である。 前記電解質膜・電極構造体の製造方法の説明図である。 前記電解質膜・電極構造体の製造方法を説明する分解断面図である。 特許文献1に開示されている燃料電池セルの説明図である。
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池10は、電解質膜・電極構造体12とアノード側セパレータ14及びカソード側セパレータ16とが、立位姿勢で矢印A方向(例えば、水平方向)に積層される。複数の燃料電池10が矢印A方向に積層されることにより、例えば、車載用燃料電池スタックが構成される。なお、アノード側セパレータ14及びカソード側セパレータ16としては、例えば、カーボンセパレータが使用されるが、これに代えて金属セパレータを用いてもよい。
燃料電池10は、横長形状を有し、矢印B方向(水平方向)の一端縁部には、積層方向である矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス入口連通孔18a、及び燃料ガス、例えば、水素含有ガスを排出するための燃料ガス出口連通孔20bが、矢印C方向(鉛直方向)に配列して設けられる。
燃料電池10の矢印B方向の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを供給するための燃料ガス入口連通孔20a、及び酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス出口連通孔18bが、矢印C方向に配列して設けられる。
燃料電池10の矢印C方向の一端縁部(上端縁部)には、冷却媒体を供給するための冷却媒体入口連通孔22aが設けられるとともに、前記燃料電池10の矢印C方向の他端縁部(下端縁部)には、冷却媒体を排出するための冷却媒体出口連通孔22bが設けられる。
アノード側セパレータ14の電解質膜・電極構造体12に向かう面14aには、燃料ガス入口連通孔20aと燃料ガス出口連通孔20bとに連通する燃料ガス流路24が、矢印B方向に延在して設けられる。燃料ガス流路24の入口側には、入口バッファ部24aが設けられる一方、前記燃料ガス流路24の出口側には、出口バッファ部24bが設けられる。
燃料ガス入口連通孔20aと入口バッファ部24aとの間には、複数本の入口連結流路26aを蓋体27aで覆ったブリッジ部28aが形成される。燃料ガス出口連通孔20bと出口バッファ部24bとの間には、複数本の出口連結流路26bを蓋体27bで覆ったブリッジ部28bが形成される。
カソード側セパレータ16の電解質膜・電極構造体12に向かう面16aには、酸化剤ガス入口連通孔18aと酸化剤ガス出口連通孔18bとに連通する酸化剤ガス流路30が、矢印B方向に延在して設けられる。酸化剤ガス流路30は、燃料ガス流路24と同様に構成されており、その詳細な説明は省略する。アノード側セパレータ14とカソード側セパレータ16とは、互いに対向する面14b、16b同士の間に冷却媒体流路32を一体的に形成する。
アノード側セパレータ14の面14a、14bには、このアノード側セパレータ14の外周縁部を周回して第1シール部材34が一体的又は個別に設けられる。カソード側セパレータ16の面16a、16bには、このカソード側セパレータ16の外周縁部を周回して第2シール部材36が一体的又は個別に設けられる。第1シール部材34は、燃料ガス流路24、入口バッファ部24a及び出口バッファ部24bを含む燃料ガス領域を囲繞する流路シール部34aを有する。第2シール部材36は、酸化剤ガス流路30、入口バッファ部(図示せず)及び出口バッファ部(図示せず)を含む酸化剤ガス領域を囲繞する流路シール部36aを有する。
第1シール部材34及び第2シール部材36は、例えば、EPDM、NBR、フッ素ゴム、シリコンゴム、フロロシリコンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、スチレンゴム、クロロプレーン、又はアクリルゴム等のシール材、クッション材、あるいはパッキン材を使用する。
電解質膜・電極構造体12は、横長形状を有するとともに、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜38と、前記固体高分子電解質膜38を挟持するアノード電極40及びカソード電極42とを備える。固体高分子電解質膜38の外形寸法は、アノード電極40及びカソード電極42の外形寸法よりも大きく設定される。なお、アノード電極40とカソード電極42とは、互いに異なる大きさに設定することにより、所謂、段差MEAを構成してもよい。
固体高分子電解質膜38は、フッ素系電解質の他、HC(炭化水素)系電解質が使用される。
図2に示すように、アノード電極40は、後述するように、第1多孔質シート層44aの一方の面内に形成される第1電極触媒層40aと、カーボンペーパ等からなる第1ガス拡散層40bとを有する。カソード電極42は、同様に、第2多孔質シート層44bの一方の面内に形成される第2電極触媒層42aと、カーボンペーパ等からなる第2ガス拡散層42bとを有する。
第1ガス拡散層40b及び第2ガス拡散層42bは、第1多孔質シート層44a及び第2多孔質シート層44bを介して第1電極触媒層40a及び第2電極触媒層42aに積層される。第1多孔質シート層44a及び第2多孔質シート層44bは、厚さが5μm〜100μm、好ましくは、20μm〜60μmの範囲内であり、電子伝導性物質と撥水性樹脂とを含み、導電性を有している。電子伝導性物質としては、例えば、カーボン繊維やカーボンナノチューブ等のカーボン粉末(カーボンブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック)が単独又は2種以上混合して使用されるとともに、撥水性樹脂としては、結晶性フッ素樹脂、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVF(ポリフッ化ビニル)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、非晶質フッ素樹脂及びシリコーン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等の少なくとも1種を含有している。
第1多孔質シート層44a及び第2多孔質シート層44bは、独立したシート形状の状態で、外周部にプレス処理又は樹脂材の含浸処理を施すことにより、額縁状のガス不透過部44aa及びガス不透過部44bbが形成される。第1多孔質シート層44a及び第2多孔質シート層44bの外形寸法は、第1電極触媒層40a及び第2電極触媒層42aの外形寸法よりも大きく設定される。
ガス不透過部44aa及びガス不透過部44bbは、第1電極触媒層40a及び第2電極触媒層42aの外周と重なり部を有し、固体高分子電解質膜38を介してガス透過を防止している。固体高分子電解質膜38は、第1多孔質シート層44a及び第2多孔質シート層44bの外方まで延在しており、両極間で反応ガス(燃料ガスと酸化剤ガス)の混合を確実に阻止することができる。
固体高分子電解質膜38と第1多孔質シート層44aとの間には、第1電極触媒層40aの外周端部を周回して前記第1多孔質シート層44aよりもガス透過性の低い第1絶縁シート45aが設けられる。固体高分子電解質膜38と第2多孔質シート層44bとの間には、第2電極触媒層42aの外周端部を周回して前記第2多孔質シート層44bよりもガス透過性の低い第2絶縁シート45bが設けられる。第1絶縁シート45a及び第2絶縁シート45bは、例えば、ポリイミド等で構成される。
第1ガス拡散層40b及び第2ガス拡散層42bの外周には、額縁状の第1ガス不透過シート46a及び第2ガス不透過シート46bが配設される。第1ガス不透過シート46a及び第2ガス不透過シート46bの表面位置は、第1ガス拡散層40b及び第2ガス拡散層42bの表面位置と同一位置に配置され、全体として段差のない同一平面を形成する。
第1シール部材34の流路シール部34aは、第1ガス拡散層40bの外周端と第1ガス不透過シート46aの内周端との境界部位を覆って配置される一方、第2シール部材36の流路シール部36aは、第2ガス拡散層42bの外周端と第2ガス不透過シート46bの内周端との境界部位を覆って配置される。なお、第1ガス不透過シート46a及び第2ガス不透過シート46bは、例えば、PEN(ポリエチレンナフタレート)製のフィルム等で構成される。
図2及び図3に示すように、第1電極触媒層40a及び第2電極触媒層42aの各表面積S1は、第1ガス拡散層40b及び第2ガス拡散層42bの各表面積S2よりも小さく、又は、同等に設定される。第1多孔質シート層44a及び第2多孔質シート層44bは、固体高分子電解質膜38よりも小さな外形寸法に、且つ第1電極触媒層40a及び第2電極触媒層42a並びに第1ガス拡散層40b及び第2ガス拡散層42bよりも大きな外形寸法に設定される。
第1多孔質シート層44a及び第2多孔質シート層44bでは、ガス不透過部44aa及びガス不透過部44bbの内方に設けられるガス透過領域の各表面積S3が、第1電極触媒層40a及び第2電極触媒層42aの各表面積S1並びに第1ガス拡散層40b及び第2ガス拡散層42bの各表面積S2よりも小さく設定される。
第1多孔質シート層44aは、燃料ガス流路24、入口バッファ部24a及び出口バッファ部24bを含む燃料ガス領域よりも広い領域に設けられる。第2多孔質シート層44bは、酸化剤ガス流路30、入口バッファ部(図示せず)及び出口バッファ部(図示せず)を含む酸化剤ガス領域よりも広い領域に設けられる。
次いで、第1の実施形態に係る製造方法について、以下に説明する。
先ず、図4中、(a)に示すように、第1多孔質シート層44aが用意される。第1多孔質シート層44aの外周部には、プレス処理又は樹脂材の含浸処理を施すことにより、額縁状のガス不透過部44aaが形成される。なお、上記のプレス処理は、第1多孔質シート層44aの外周部を、予め他の部位よりも肉厚に構成しておき、前記外周部が前記他の部位と同等の厚さになるまで加圧することにより行ってもよい。
さらに、図4中、(b)に示すように、第1多孔質シート層44aの一方の面には、第1絶縁シート45aが予め接着剤により一体化された後、図4中、(c)に示すように、前記第1絶縁シート45aの内部に、第1電極触媒層40aが設けられる。
具体的には、第1電極触媒層40aは、例えば、それぞれ白金触媒とイオン伝導性ポリマー溶液とが混合された触媒ペーストを調整し、前記触媒ペーストをPTFEシート上に塗布することにより作製される。さらに、第1多孔質シート層44aの一方の面に、第1電極触媒層40aの触媒層側が熱圧着された後、PTFEシートが剥離されることにより転写され、前記第1多孔質シート層44aと前記第1電極触媒層40aとが一体化される。
また、第2多孔質シート層44bでは、上記の第1多孔質シート層44aと同様に、額縁状のガス不透過部44bbが形成された後、一方の面には、第2絶縁シート45b及び第2電極触媒層42aが形成される。
そこで、図5に示すように、固体高分子電解質膜38の一方の面38aには、第1電極触媒層40a及び第1絶縁シート45aを当接させて第1多孔質シート層44aが配設される。固体高分子電解質膜38の他方の面38bには、第2電極触媒層42a及び第2絶縁シート45bを当接させて第2多孔質シート層44bが配設される。
第1多孔質シート層44aの他方の面には、第1ガス拡散層40bが配設されるとともに、第2多孔質シート層44bの他方の面には、第2ガス拡散層42bが配設されて積層体48が得られる。この状態で、積層体48には、ホットプレス(加圧及び加熱)処理が施されることにより、前記積層体48が一体化されて電解質膜・電極構造体12が製造される。
そして、電解質膜・電極構造体12は、アノード側セパレータ14及びカソード側セパレータ16に挟持され、積層方向に締め付け荷重が付与されることにより、燃料電池10が構成される。
このように構成される燃料電池10の動作について、以下に説明する。
図1に示すように、酸化剤ガス入口連通孔18aに酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給されるとともに、燃料ガス入口連通孔20aに水素含有ガス等の燃料ガスが供給される。さらに、冷却媒体入口連通孔22aに純水やエチレングリコール等の冷却媒体が供給される。
酸化剤ガスは、酸化剤ガス入口連通孔18aからカソード側セパレータ16の酸化剤ガス流路30に導入される。酸化剤ガスは、酸化剤ガス流路30に沿って矢印B方向に流通し、電解質膜・電極構造体12のカソード電極42に沿って移動する。
一方、燃料ガスは、燃料ガス入口連通孔20aからアノード側セパレータ14の燃料ガス流路24に導入される。この燃料ガス流路24では、燃料ガスが矢印B方向に流通することにより、電解質膜・電極構造体12のアノード電極40に沿って移動する。
従って、電解質膜・電極構造体12では、カソード電極42に供給される酸化剤ガスと、アノード電極40に供給される燃料ガスとが、第2電極触媒層42a及び第1電極触媒層40a内で電気化学反応により消費され、発電が行われる。
次いで、カソード電極42に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス出口連通孔18bに排出される。同様に、アノード電極40に供給されて消費された燃料ガスは、燃料ガス出口連通孔20bに排出される。
一方、冷却媒体入口連通孔22aに供給された冷却媒体は、アノード側セパレータ14及びカソード側セパレータ16間に形成された冷却媒体流路32に導入される。この冷却媒体流路32では、冷却媒体が重力方向(矢印C方向)に移動する。従って、冷却媒体は、電解質膜・電極構造体12の発電面全面にわたって冷却した後、冷却媒体出口連通孔22bに排出される。
この場合、第1の実施形態では、図2及び図3に示すように、固体高分子電解質膜38と第1ガス拡散層40bとの間には、発電面全面に亘って第1多孔質シート層44aが介装されるとともに、前記固体高分子電解質膜38と第2ガス拡散層42bとの間には、第2多孔質シート層44bが介装されている。
このため、電解質膜・電極構造体12を製造する際、特に第1ガス拡散層40b及び第2ガス拡散層42bを固体高分子電解質膜38に一体化させる際や、燃料電池10に締め付け荷重を付与している際に、前記第1ガス拡散層40b及び前記第2ガス拡散層42bを構成する繊維が、前記固体高分子電解質膜38に突き刺さることがない。従って、固体高分子電解質膜38を良好に保護することができる。
しかも、電解質膜・電極構造体12では、先ず、第1多孔質シート層44aに第1電極触媒層40aが形成される一方、第2多孔質シート層44bに第2電極触媒層42aが形成されている。次に、第1多孔質シート層44a及び第2多孔質シート層44bは、固体高分子電解質膜38の両方の面38a、38bに接合されている。
これにより、固体高分子電解質膜38には、加熱及び加圧によるストレスが作用することを可及的に阻止し、前記固体高分子電解質膜38の劣化を有効に抑制することが可能になるという効果が得られる。
さらに、固体高分子電解質膜18と第1多孔質シート層44aとの間には、前記第1多孔質シート層44aよりもガス透過性の低い第1絶縁シート45aが設けられるとともに、前記固体高分子電解質膜18と第2多孔質シート層44bとの間には、前記第2多孔質シート層44bよりもガス透過性の低い第2絶縁シート45bが設けられている。その上、第1多孔質シート層44a及び第2多孔質シート層44bには、額縁状のガス不透過部44aa及びガス不透過部44bbが形成されている。
このため、第1多孔質シート層44a及び第2多孔質シート層44bの外周縁部から固体高分子電解質膜38に反応ガス(燃料ガスや酸化剤ガス)が透過することがない。従って、反応ガスが固体高分子電解質膜38を透過してアノード電極40及びカソード電極42間で混在することを確実に抑制することが可能になる。これにより、固体高分子電解質膜38等の劣化を有効に抑制することができ、燃料電池10を良好な状態で運転することが可能になる。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池50の要部分解斜視図である。なお、第1の実施形態に係る燃料電池10と同一の構成要素には、同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
燃料電池50は、アノード側セパレータ14とカソード側セパレータ16の間に、電解質膜・電極構造体52を挟持する。図7に示すように、電解質膜・電極構造体52は、固体高分子電解質膜54をアノード電極40及びカソード電極42により挟持する。固体高分子電解質膜54は、第1多孔質シート層44a及び第2多孔質シート層44bの表面積よりも小さな表面積に設定される。
固体高分子電解質膜54と第1多孔質シート層44aとの間には、第1電極触媒層40aの外周端部を周回して前記第1多孔質シート層44aよりもガス透過性の低い第1絶縁シート56aが設けられる。固体高分子電解質膜54と第2多孔質シート層44bとの間には、第2電極触媒層42aの外周端部を周回して前記第2多孔質シート層44bよりもガス透過性の低い第2絶縁シート56bが設けられる。第1絶縁シート56a及び第2絶縁シート56bは、上記の第1絶縁シート45a及び第2絶縁シート45bと同一の材料で構成される。
第1絶縁シート56a及び第2絶縁シート56bは、断面コ字状に形成される。図7及び図8に示すように、第1絶縁シート56aは、第1多孔質シート層44aの外周端部で折り返して前記外周端部を覆う第1折り返し部56aaを設ける一方、第2絶縁シート56bは、第2多孔質シート層44bの外周端部で折り返して前記外周端部を覆う第2折り返し部56bbを設ける。
次いで、電解質膜・電極構造体52を製造する方法について、以下に説明する。
先ず、図9中、(a)に示すように、第1多孔質シート層44aの外周部には、プレス処理又は樹脂材の含浸処理を施すことにより、額縁状のガス不透過部44aaが形成される。さらに、図9中、(b)に示すように、第1多孔質シート層44aの一方の面には、第1絶縁シート56aが被覆される。この第1絶縁シート56aは、矩形状を有するとともに、各辺には、それぞれ折り返し部56aaが外方に突出して形成される。
そして、図9中、(c)に示すように、第1絶縁シート56aの内部に、第1電極触媒層40aが設けられる。次に、図9中、(d)に示すように、第1絶縁シート56aの各折り返し部56aaは、第1多孔質シート層44aの外周端部(ガス不透過部44aa)で折り返された後、プレス処理が施される。
また、第2多孔質シート層44bでは、上記の第1多孔質シート層44aと同様に、一方の面には、第2絶縁シート56b及び第2電極触媒層42aが形成される。さらに、第2絶縁シート56bの各折り返し部56bbは、第2多孔質シート層44bの外周端部(ガス不透過部44bb)で折り返された後、プレス処理が施される。
そこで、図10に示すように、固体高分子電解質膜54の一方の面54aには、第1電極触媒層40a及び第1絶縁シート56aを当接させて第1多孔質シート層44aが配設される。固体高分子電解質膜54の他方の面54bには、第2電極触媒層42a及び第2絶縁シート56bを当接させて第2多孔質シート層44bが配設される。
第1多孔質シート層44aの他方の面には、第1ガス拡散層40bが配設されるとともに、第2多孔質シート層44bの他方の面には、第2ガス拡散層42bが配設されて積層体58が得られる。この状態で、積層体58には、ホットプレス(加圧及び加熱)処理が施されることにより、前記積層体58が一体化されて電解質膜・電極構造体52が製造される。
このため、第2の実施形態では、固体高分子電解質膜38を良好に保護するとともに、前記固体高分子電解質膜38等の劣化を有効に抑制することができ、燃料電池50を良好な状態で運転することが可能になる等、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる。
10、50…燃料電池 12、52…電解質膜・電極構造体
14、16…セパレータ 18a…酸化剤ガス入口連通孔
18b…酸化剤ガス出口連通孔 20a…燃料ガス入口連通孔
20b…燃料ガス出口連通孔 22a…冷却媒体入口連通孔
22b…冷却媒体出口連通孔 24…燃料ガス流路
24a…入口バッファ部 24b…出口バッファ部
30…酸化剤ガス流路 32…冷却媒体流路
34、36…シール部材 34a、36a…流路シール部
38、54…固体高分子電解質膜 40…アノード電極
40a、42a…電極触媒層 40b、42b…ガス拡散層
42…カソード電極 44a、44b…多孔質シート層
44aa、44bb…ガス不透過部
45a、45b、56a、56b…絶縁シート
46a、46b…ガス不透過シート 56aa、56bb…折り返し部

Claims (2)

  1. 固体高分子電解質膜の一方の面に、第1電極触媒層及び第1ガス拡散層を有する第1電極が設けられるとともに、前記固体高分子電解質膜の他方の面に、第2電極触媒層及び第2ガス拡散層を有する第2電極が設けられた電解質膜・電極構造体の製造方法であって、
    第1多孔質シート層の一方の面内に前記第1電極触媒層を形成するとともに、第2多孔質シート層の一方の面内に前記第2電極触媒層を形成する工程と、
    前記固体高分子電解質膜の一方の面に前記第1電極触媒層を当接させて前記第1多孔質シート層が配設されるとともに、前記固体高分子電解質膜の他方の面に前記第2電極触媒層を当接させて前記第2多孔質シート層が配設され、前記第1多孔質シート層の他方の面内に前記第1ガス拡散層が、前記第2多孔質シート層の他方の面内に前記第2ガス拡散層が、それぞれ配設されて積層体を得る工程と、
    前記積層体にホットプレスを行うことにより、該積層体を一体化させて前記電解質膜・電極構造体を製造する工程と、
    を有することを特徴とする電解質膜・電極構造体の製造方法。
  2. 固体高分子電解質膜の一方の面に、電極触媒層、多孔質シート層及びガス拡散層を有する第1電極が設けられるとともに、前記固体高分子電解質膜の他方の面に、前記電極触媒層、前記多孔質シート層及び前記ガス拡散層を有する第2電極が設けられた電解質膜・電極構造体の製造方法であって、
    少なくとも1つの前記多孔質シート層の一方の面内に、少なくとも前記第1電極又は前記第2電極の前記電極触媒層を形成する工程と、
    前記固体高分子電解質膜の少なくとも一方の面に、前記電極触媒層を当接させて前記多孔質シート層が配設されるとともに、前記多孔質シート層の他方の面内に前記ガス拡散層が配設されて積層体を得る工程と、
    前記積層体にホットプレスを行うことにより、該積層体を一体化させて前記電解質膜・電極構造体を製造する工程と、
    を有することを特徴とする電解質膜・電極構造体の製造方法。
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