JP2007188740A - 固体高分子型燃料電池の膜電極接合体 - Google Patents

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Abstract

【課題】固体高分子電解質膜が乾燥してアノード側ドライアウトが生じるのを長時間にわたって防止し得る固体高分子型燃料電池の膜電極接合体を提供する。
【解決手段】固体高分子電解質膜2と、この固体高分子電解質膜2の一方の面に配置したカソード触媒層3と、固体高分子電解質膜2の他方の面に配置したアノード触媒層4を備え、カソード触媒層3及びアノード触媒層4の互いに反する側に、ガス拡散層基材5及びシート状の多孔質基材から成るカーボン層8を具備したガス拡散層6をそれぞれ配置し、両ガス拡散層6のガス拡散層基材5,5の間で且つ触媒層3,4の周囲に保水部7を設け、固体高分子電解質膜2に一体で設けた膜厚部分を保水部7とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気化学反応によって電気エネルギを得る固体高分子型燃料電池の膜電極接合体に関するものである。
上記した固体高分子型燃料電池の膜電極接合体は、イオン交換機能を持つ固体高分子電解質膜の両側に、触媒を担持した導電性担体及びイオン伝導性を持つ電解質ポリマーを含む触媒層と、多孔質部材からなるガス拡散層とをそれぞれ積層して成っており、この膜電極接合体の一方側に燃料ガス(通常は水素)流路及び冷媒流路を具備したセパレータを積層すると共に、膜電極接合体の他方側に酸化剤ガス(通常は空気)流路及び冷媒流路を具備したセパレータを積層することでセルを構成し、この単セルを複数個積層することでスタック構造体を構成するようになっている。
このような膜電極接合体では、固体高分子電解質膜が乾燥すると、イオン伝導性が悪くなるうえ、クロスリークが生じやすくなることから、固体高分子電解質膜を常に湿らせておく必要があり、従来において、例えば、膜電極接合体の電極触媒層とガス拡散層との間に、保水層を設けることで、固体高分子型燃料電池の内部湿度を一定に保つようにしていた。
特開2004−158387号公報
ところが、上記した従来の膜電極接合体では、保水層を有しているので、アノード側ドライアウトをある程度防ぐことはできるものの、この保水層が電極触媒層とガス拡散層との間にのみ位置している都合上、カソード側からアノード側への逆拡散を促進させることができず、その結果、アノード側ドライアウトを長時間にわたって防止することが困難であるという問題を有しており、この問題を解決することが従来の課題となっていた。
本発明は、上記した従来の課題に着目してなされたものであり、固体高分子電解質膜が乾燥してアノード側ドライアウトが生じるのを長時間にわたって防止することが可能である固体高分子型燃料電池の膜電極接合体を提供することを目的としている。
本発明は、固体高分子電解質膜と、この固体高分子電解質膜の一方の面に配置したカソード触媒層と、固体高分子電解質膜の他方の面に配置したアノード触媒層を備えた固体高分子型燃料電池の膜電極接合体において、カソード触媒層及びアノード触媒層の互いに反する側に、ガス拡散層基材及びシート状の多孔質基材から成るカーボン層を具備したガス拡散層をそれぞれ配置し、両ガス拡散層のガス拡散層基材の間で且つ触媒層の周囲に保水部を設けた構成としたことを特徴としており、この固体高分子型燃料電池の膜電極接合体の構成を前述した従来の課題を解決するための手段としている。
本発明において、両ガス拡散層のガス拡散層基材の間で且つ触媒層の周囲に、すなわち、アクティブエリアの周囲に、保水部が位置しているので、カソード側からアノード側への逆拡散が促進されることとなり、したがって、アノード側ドライアウトが生じるのを長時間にわたって阻止し得ることとなる。
本発明の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体によれば、上記した構成としているので、アノード側ドライアウトの発生を長時間にわたって抑えることが可能であるという非常に優れた効果がもたらされる。
本発明の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体において、固体高分子電解質膜に一体で設けた膜厚部分を保水部とした構成を採用することができる。
上記した構成を採用すると、カソード側で生成された水が、両ガス拡散層のガス拡散層基材の間で且つ触媒層の周囲に位置する固体高分子電解質膜の膜厚部分を通して、アノード側に移動し得ることとなり、その結果、アノード側ドライアウトが生じるのを長時間にわたって阻止し得ることとなる。
また、本発明の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体において、ガス拡散層のガス拡散層基材と固体高分子電解質膜の膜厚部分との間に位置させたガス拡散層のカーボン層の延長部分を保水部として形成した構成とすることが可能である。
この場合は、カソード側で生成された水が、固体高分子電解質膜の膜厚部分及びガス拡散層のカーボン層の延長部分を通して、アノード側に移動し得ることとなり、その結果、アノード側ドライアウトが生じるのを長時間にわたって阻止し得ることとなり、加えて、ガス拡散層のカーボン層の延長部分を保水部として形成するので、組立て作業性が向上することとなる。
さらに、本発明の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体において、ガス拡散層のガス拡散層基材と固体高分子電解質膜の膜厚部分との間で且つガス拡散層のカーボン層の周囲にガス拡散層のカーボン層とは別体の多孔質基材から成る周壁部分を位置させて、この周壁部分を保水部として形成した構成を採用することができる。
上記した構成を採用すると、カソード側で生成された水が、固体高分子電解質膜の膜厚部分及びガス拡散層のカーボン層の周囲に位置する周壁部分を通して、アノード側に移動し得ることとなり、その結果、アノード側ドライアウトが生じるのを長時間にわたって阻止し得ることとなるうえ、ガス拡散層のカーボン層とは別体の多孔質基材から成る周壁部分を保水部として形成するので、ガス拡散層のカーボン層に保水部を形成する場合と比較して、複雑さを解消し得ると共に、保水部の耐久性及び組立て作業性が向上することとなる。
さらにまた、本発明の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体において、ガス拡散層のカーボン層に一体で設けられて、ガス拡散層のガス拡散層基材と固体高分子電解質膜との間で且つ触媒層の周囲に位置する厚肉部分を保水部として形成した構成を採用することができる。
上記した構成を採用すると、カソード側で生成された水が、ガス拡散層のガス拡散層基材と固体高分子電解質膜との間で且つ触媒層の周囲に位置するガス拡散層のカーボン層の厚肉部分を通して、アノード側に移動し得ることとなり、その結果、アノード側ドライアウトが生じるのを長時間にわたって阻止し得ることとなり、加えて、ガス拡散層のカーボン層の厚肉部分を保水部として形成するので、組立て作業性が向上することとなる。
さらにまた、本発明の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体において、ガス拡散層のガス拡散層基材と固体高分子電解質膜との間で且つ触媒層及びガス拡散層のカーボン層の周囲にガス拡散層のカーボン層とは別体の多孔質基材から成る周壁部分を位置させて、この周壁部分を保水部として形成した構成とすることが可能である。
この場合、カソード側で生成された水が、ガス拡散層のガス拡散層基材と固体高分子電解質膜との間で且つ触媒層及びガス拡散層のカーボン層の周囲に位置する周壁部分を通して、アノード側に移動し得ることとなり、その結果、アノード側ドライアウトが生じるのを長時間にわたって阻止し得ることとなるうえ、ガス拡散層のカーボン層とは別体の多孔質基材から成る周壁部分を保水部として形成するので、ガス拡散層のカーボン層に保水部を形成する場合と比較して、複雑さを解消し得ると共に、保水部の耐久性及び組立て作業性が向上することとなる。
さらにまた、本発明の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体において、多孔質基材から成る保水部は、多孔質基材にカーボン及び親水性材料を含浸して成っている構成とすることができ、この際、触媒層を構成している材料を含浸材料とすることで、比較的容易に保水部を形成し得ることとなる。
ここで、本発明の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体では、固体高分子電解質膜として、パーフルオロスルホン酸系電解質膜を使用することができるほか、炭化水素系電解質膜を使用することができる。
また、本発明の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体では、触媒層として、カーボン(カーボンブラックやケッチェンブラックなどや、それらをグラファイト化したものでもよい)に白金を担持したものに、パーフルオロスルホン酸系電解質溶液(あるいは炭化水素系電解質溶液)及び撥水剤としてのポリテトラフルオロエチレン(あるいはフッ化カーボン)を混入して形成したものを用いることができる。
さらに、本発明の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体では、ガス拡散層を構成するカーボン層の多孔質基材としてポリテトラフルオロエチレン多孔質体等の多孔質体を使用することができ、このカーボン層は、多孔質基材に対して、カーボン(アセチレンブラックやカーボンブラック)に撥水剤としてのポリテトラフルオロエチレンを混入したものを含浸させたり、湿式又は乾式により塗布したりすることで、形成することができる。
さらにまた、本発明の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体において、多孔質基材から成る保水部は、カーボン層と同様にして多孔質基材としてポリテトラフルオロエチレン多孔質体等の多孔質体を使用し、この多孔質基材に対して、カーボン(アセチレンブラックやカーボンブラック)にパーフルオロスルホン酸系電解質溶液(あるいは炭化水素系電解質溶液)を混入したものを含浸させることによって形成することができる。
さらにまた、本発明の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体では、ガス拡散層基材として、カーボンペーパーやカーボンクロスや不織布等の炭素繊維で形成された材料に、撥水剤としてポリテトラフルオロエチレンを含浸したものを用いることができる。
この際、膜電極接合体の排水特性によっては、ガス拡散層基材に対して撥水処理を行わなくてもよい、又は、親水処理を行ってもよい。
さらにまた、本発明の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体において、両ガス拡散層のガス拡散層基材の間で且つ固体高分子電解質膜,触媒層及びガス拡散層のカーボン層の周囲に固体高分子電解質膜よりもイオン交換基当量重量(EW値;Equivalent Weight)が小さい別体の電解質膜を位置させて、この電解質膜を保水部として形成した構成を採用することができ、この際、例えば、カソ−ド触媒層>保水部>アノ−ド触媒層という関係を成すように、EW値に傾斜をつけてもよい。
上記した構成を採用すると、カソード側で生成された水が、両ガス拡散層のガス拡散層基材の間で且つ固体高分子電解質膜,触媒層及びガス拡散層のカーボン層の周囲に位置する電解質膜を通してアノード側に移動するが、この電解質膜の等価重量を固体高分子電解質膜と違えてあるので、カソード側からの水の移動がスム−ズに行われることとなり、したがって、アノード側ドライアウトが生じるのを長時間にわたってより確実に阻止し得ることとなる。
さらにまた、本発明の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体において、両ガス拡散層のガス拡散層基材の間で且つ固体高分子電解質膜,触媒層及びガス拡散層のカーボン層の周囲にガス拡散層のカーボン層とは別体のポリテトラフルオロエチレン多孔質体等の多孔質基材を位置させて、この多孔質基材に親水性材料としてパーフルオロスルホン酸系電解質溶液(あるいは炭化水素系電解質溶液)を含浸して保水部として形成した構成とすることができる。
この場合には、保水部を形成するにあたって、ガス拡散層のカーボン層や電解質膜や触媒層を構成する材料を用い得るので、保水部の形成が比較的容易に成されることとなる。
そして、触媒層や多孔質基材や保水部やガス拡散層基材の親水性及び撥水性は、固体高分子電解質膜の厚さや水透過性や含水量等の各々の大小に応じて調整することが望ましい。
本発明の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体を作製する際には、固体高分子電解質膜に触媒層をホットプレスで転写(あるいはスプレー)したものに、ガス拡散層と上記したいずれかの保水部とを接合する方法を採用することができるほか、ガス拡散層と上記したいずれかの保水部とを一体化して成るものに触媒層をスプレーしたものを、固体高分子電解質膜にホットプレスで接合する方法を採用することができ、いずれの方法を用いても構わない。
この際、固体高分子電解質膜や触媒層アイオノマに、パーフルオロスルホン酸系電解質溶液及び炭化水素系電解質溶液のうちのいずれの電解質溶液を使うかによって、ホットプレス等の接合条件を変える必要がある。
以下、本発明の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体の一実施例を図面に基づいて詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
図1に示すように、この固体高分子型燃料電池の膜電極接合体1は、イオン伝導性を持つ固体高分子電解質膜2と、この固体高分子電解質膜2の一方側(図示上側)に積層したカソード触媒層3と、固体高分子電解質膜2の他方側(図示下側)に積層したアノード触媒層4を備えており、カソード触媒層3及びアノード触媒層4の互いに反する側には、ガス拡散層基材5とともにガス拡散層6を形成するシート状の多孔質基材から成るカーボン層8が配置してある。
この場合、固体高分子電解質膜2の端部には、膜厚部分が一体で設けてあり、この固体高分子電解質膜2の膜厚部分を両ガス拡散層6,6のガス拡散層基材5,5の間で且つ触媒層3,4の周囲に位置させて、保水部7として機能するようにしてある。
この実施例において、保水部7を一体で有する固体高分子電解質膜2として、パーフルオロスルホン酸系電解質膜を用い、触媒層3,4は、カーボンに白金を担持したものに、パーフルオロスルホン酸系電解質溶液及び撥水剤としてのフッ化カーボンを混入して形成した。
また、カソード側及びアノード側の双方に位置してガス拡散層基材5とともにガス拡散層6を形成するカーボン層8の多孔質基材には、厚さ30〜50μmのポリテトラフルオロエチレン多孔質体を用いており、この多孔質基材に、アセチレンブラックに撥水剤としてのポリテトラフルオロエチレンを混入したものを含浸させることにより、カーボン層8を形成した。
さらに、ガス拡散層基材5として、厚さ100〜200μmのカーボンペーパーに、撥水剤としてポリテトラフルオロエチレンを含浸したものを用いた。
そして、上記した構成の膜電極接合体1は、固体高分子電解質膜2の保水部7で囲まれた部位に触媒層3,4をホットプレスでそれぞれ転写したものに対して、ガス拡散層6,6をそれぞれ両側から接合して作製する。
上記したように、この実施例の膜電極接合体1では、カソード側で生成された水が、両ガス拡散層6,6のガス拡散層基材5,5の間で且つ触媒層3,4の周囲に位置する固体高分子電解質膜2の膜厚部分である保水部7を通して、アノード側に移動し得ることとなり、すなわち、アクティブエリアの周囲を通してカソード側からアノード側への逆拡散が促進されることとなり、その結果、アノード側ドライアウトが生じるのを長時間にわたって阻止し得ることとなる。
[実施例2]
図2に示すように、この実施例の膜電極接合体21では、ガス拡散層26のガス拡散層基材25と固体高分子電解質膜22の保水部27である膜厚部分との間に位置させたガス拡散層26のカーボン層28の延長部分を保水部29として形成している。
この際、保水部29は、カーボン層28を構成する多孔質基材としてのポリテトラフルオロエチレン多孔質体の延長部分に対して、アセチレンブラックにパーフルオロスルホン酸系電解質溶液を混入したものを含浸させて形成する。
上記した膜電極接合体21では、カソード側で生成された水が、固体高分子電解質膜22の保水部27である膜厚部分及びガス拡散層26のカーボン層28の保水部29である延長部分を通して、アノード側に移動し得ることから、アノード側ドライアウトが生じるのを長時間にわたって阻止し得ることとなり、加えて、ガス拡散層26のカーボン層28の延長部分を保水部29として形成するので、組立て作業性が向上することとなる。
[実施例3]
図3に示すように、この実施例の膜電極接合体31において、ガス拡散層36のガス拡散層基材35と固体高分子電解質膜32の保水部37である膜厚部分との間で且つガス拡散層36のカーボン層38の周囲にガス拡散層36のカーボン層38とは別体の多孔質基材から成る周壁部分を位置させて、この周壁部分を保水部39として形成している。
この際、保水部39は、カーボン層38とは別体の多孔質基材としてのポリテトラフルオロエチレン多孔質体に対して、アセチレンブラックにパーフルオロスルホン酸系電解質溶液を混入したものを含浸させることによって形成する。
上記した膜電極接合体31では、カソード側で生成された水が、固体高分子電解質膜32の保水部37である膜厚部分及びガス拡散層36のカーボン層38の周囲に位置する保水部39である周壁部分を通して、アノード側に移動し得るので、アノード側ドライアウトが生じるのを長時間にわたって阻止し得ることとなるうえ、ガス拡散層36のカーボン層38とは別体の多孔質基材から成る周壁部分を保水部39として形成するので、ガス拡散層36のカーボン層38に保水部を形成する場合と比較して、複雑さを解消し得ると共に、保水部39の耐久性及び組立て作業性が向上することとなる。
[実施例4]
図4に示すように、この実施例の膜電極接合体41において、ガス拡散層46のカーボン層48に一体で設けられて、ガス拡散層46のガス拡散層基材45と固体高分子電解質膜42との間で且つ触媒層43,44の周囲に位置する厚肉部分を保水部49として形成している。
この際、保水部49は、カーボン層48を構成する多孔質基材としてのポリテトラフルオロエチレン多孔質体の厚肉部分に対して、アセチレンブラックにパーフルオロスルホン酸系電解質溶液を混入したものを含浸させて形成する。
上記した膜電極接合体41では、カソード側で生成された水が、ガス拡散層46のガス拡散層基材45と固体高分子電解質膜42との間で且つ触媒層43,44の周囲に位置するガス拡散層46のカーボン層48の保水部49である厚肉部分を通して、アノード側に移動し得るため、アノード側ドライアウトが生じるのを長時間にわたって阻止し得ることとなり、加えて、ガス拡散層46のカーボン層48の厚肉部分を保水部49として形成するので、組立て作業性が向上することとなる。
[実施例5]
図5に示すように、この実施例の膜電極接合体51において、ガス拡散層56のガス拡散層基材55と固体高分子電解質膜52との間で且つ触媒層53,54及びガス拡散層56のカーボン層58の周囲にガス拡散層56のカーボン層58とは別体の多孔質基材から成る周壁部分を位置させて、この周壁部分を保水部59として形成している。
この際、保水部59は、カーボン層58とは別体の多孔質基材としてのポリテトラフルオロエチレン多孔質体に対して、アセチレンブラックにパーフルオロスルホン酸系電解質溶液を混入したものを含浸させることによって形成する。
上記した膜電極接合体51では、カソード側で生成された水が、ガス拡散層56のガス拡散層基材55と固体高分子電解質膜52との間で且つ触媒層53,54及びガス拡散層56のカーボン層58の周囲に位置する保水部59である周壁部分を通して、アノード側に移動し得ることとなり、その結果、アノード側ドライアウトが生じるのを長時間にわたって阻止し得ることとなるうえ、ガス拡散層56のカーボン層58とは別体の多孔質基材から成る周壁部分を保水部59として形成するので、ガス拡散層のカーボン層に保水部を形成する場合と比較して、複雑さを解消し得ると共に、保水部の耐久性及び組立て作業性が向上することとなる。
[実施例6]
図6に示すように、この実施例の膜電極接合体61において、両ガス拡散層66のガス拡散層基材65の間で且つ固体高分子電解質膜62,触媒層63,64及びガス拡散層66のカーボン層68の周囲にガス拡散層66のカーボン層68とは別体の多孔質基材を位置させて、この多孔質基材に親水性材料を含浸して保水部69として形成している。
この際、保水部69は、カーボン層68とは別体の多孔質基材としてのポリテトラフルオロエチレン多孔質体に対して、親水性材料としてのパーフルオロスルホン酸系電解質溶液を含浸させて形成する。
上記した膜電極接合体61では、カソード側で生成された水が、両ガス拡散層66のガス拡散層基材65の間で且つ固体高分子電解質膜62,触媒層63,64及びガス拡散層66のカーボン層68の周囲に位置する保水部69を通してアノード側に移動するので、アノード側ドライアウトが生じるのを長時間にわたって阻止し得ることとなる。
この実施例の膜電極接合体61において、カーボン層68とは別体の多孔質基材に親水性材料を含浸して成る保水部69に代えて、固体高分子電解質膜62よりもイオン交換基当量重量(EW値)が小さい別体の電解質膜を用い、この電解質膜を保水部として形成する構成としてもよく、この構成を採用すると、カソード側で生成された水が、両ガス拡散層66のガス拡散層基材65の間で且つ固体高分子電解質膜62,触媒層63,64及びガス拡散層66のカーボン層68の周囲に位置する上記電解質膜を通してアノード側に移動するが、この電解質膜の等価重量を固体高分子電解質膜よりも小さくしてあるので、カソード側からの水の移動がスム−ズに行われることとなり、したがって、アノード側ドライアウトが生じるのを長時間にわたってより確実に阻止し得ることとなる。
本発明の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体の一実施例を示す断面説明図である。(実施例1) 本発明の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体の他の実施例を示す断面説明図である。(実施例2) 本発明の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体のさらに他の実施例を示す断面説明図である。(実施例3) 本発明の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体のさらに他の実施例を示す断面説明図である。(実施例4) 本発明の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体のさらに他の実施例を示す断面説明図である。(実施例5) 本発明の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体のさらに他の実施例を示す断面説明図である。(実施例6)
符号の説明
1,21,31,41,51,61 固体高分子型燃料電池の膜電極接合体
2,22,32,42,52,62 固体高分子電解質膜
3,23,33,43,53,63 カソード触媒層
4,24,34,44,54,64 アノード触媒層
5,25,35,45,55,65 ガス拡散層基材
6,26,36,46,56,66 ガス拡散層
7,27,29,37,39,49,59,69 保水部
8,28,38,48,58,68 カーボン層

Claims (9)

  1. 固体高分子電解質膜と、この固体高分子電解質膜の一方の面に配置したカソード触媒層と、固体高分子電解質膜の他方の面に配置したアノード触媒層を備えた固体高分子型燃料電池の膜電極接合体において、カソード触媒層及びアノード触媒層の互いに反する側に、ガス拡散層基材及びシート状の多孔質基材から成るカーボン層を具備したガス拡散層をそれぞれ配置し、両ガス拡散層のガス拡散層基材の間で且つ触媒層の周囲に保水部を設けたことを特徴とする固体高分子型燃料電池の膜電極接合体。
  2. 固体高分子電解質膜に一体で設けた膜厚部分を保水部とした請求項1に記載の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体。
  3. ガス拡散層のガス拡散層基材と固体高分子電解質膜の膜厚部分との間に位置させたガス拡散層のカーボン層の延長部分を保水部として形成した請求項2に記載の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体。
  4. ガス拡散層のガス拡散層基材と固体高分子電解質膜の膜厚部分との間で且つガス拡散層のカーボン層の周囲にガス拡散層のカーボン層とは別体の多孔質基材から成る周壁部分を位置させて、この周壁部分を保水部として形成した請求項2に記載の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体。
  5. ガス拡散層のカーボン層に一体で設けられて、ガス拡散層のガス拡散層基材と固体高分子電解質膜との間で且つ触媒層の周囲に位置する厚肉部分を保水部として形成した請求項1に記載の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体。
  6. ガス拡散層のガス拡散層基材と固体高分子電解質膜との間で且つ触媒層及びガス拡散層のカーボン層の周囲にガス拡散層のカーボン層とは別体の多孔質基材から成る周壁部分を位置させて、この周壁部分を保水部として形成した請求項1に記載の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体。
  7. 多孔質基材から成る保水部は、多孔質基材にカーボン及び親水性材料を含浸して成っている請求項3〜6のいずれか一つの項に記載の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体。
  8. 両ガス拡散層のガス拡散層基材の間で且つ固体高分子電解質膜,触媒層及びガス拡散層のカーボン層の周囲に固体高分子電解質膜よりもイオン交換基当量重量が小さい別体の電解質膜を位置させて、この電解質膜を保水部として形成した請求項1に記載の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体。
  9. 両ガス拡散層のガス拡散層基材の間で且つ固体高分子電解質膜,触媒層及びガス拡散層のカーボン層の周囲にガス拡散層のカーボン層とは別体の多孔質基材を位置させて、この多孔質基材に親水性材料を含浸して保水部として形成した請求項1に記載の固体高分子型燃料電池の膜電極接合体。
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