JP5889720B2 - 電解質膜・電極構造体及びその製造方法 - Google Patents

電解質膜・電極構造体及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、固体高分子電解質膜の両側にそれぞれ、電極触媒層及びガス拡散層を有する電極を有し、且つ前記電極中の少なくとも一方には、電極触媒層とガス拡散層の間に多孔質層が介在する電解質膜・電極構造体及びその製造方法に関する。
固体高分子型燃料電池の単位セルは、電解質膜・電極構造体を一組のセパレータによって挟持することで構成される。前記電解質膜・電極構造体は、高分子イオン交換膜からなる電解質膜と、該電解質膜の一方の面に臨むアノード電極及び他方の面に臨むカソード電極とを備える。
これらアノード電極及びカソード電極は各々、電解質膜に臨む電極触媒層と、該電極触媒層に反応ガスを拡散して供給するガス拡散層とで構成されるのが一般的であるが、電極触媒層とガス拡散層との間に多孔質層が介装されることもある。この多孔質層は、アノード電極及びカソード電極の保水性と排水性の双方の適切な均衡を図ること等を目的として設けられ、電子伝導性物質と撥水性樹脂とを含んで構成される。具体的には、多孔質層は、例えば、特許文献1に示されるように、ガス拡散層を構成するカーボンペーパに、電子伝導性物質及び撥水性樹脂を含む分散液を塗布して乾燥する塗工によって形成することができる。
しかしながら、塗工では、乾燥工程を経ること等によって、形成途中や、形成後の多孔質層にひび割れが生じてしまう懸念がある。さらには、得られる多孔質層の透水圧が低いため、多孔質層を介して、Fe等の不純物イオンが電解質膜の内部へと進入し、これによって、電解質膜の劣化が促進されることも考えられる。
このような不都合を回避するべく、例えば、特許文献2に提案されるように、前記分散液に浸漬したポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルム(多孔質層シート)をガス拡散層に接合して、多孔質層を形成することが想起される。
特開2011−175891号公報 特開2007−56064号公報
多孔質層は、ガス拡散層と電極触媒層面の双方に接合される。ここで、ガス拡散層の面粗度は電極触媒層に比して大きい。これに対し、多孔質シートから得られた多孔質層の面粗度は比較的小さく、このため、多孔質層は、ガス拡散層に対して容易には接合しない。
多孔質層とガス拡散層との間の接合性を向上させるべく、面粗度が大きいガス拡散層に合わせて、多孔質層の面粗度を大きく設定することが考えられる。しかしながら、この場合、多孔質層のガス拡散層に対する接合性は向上するものの、面粗度の小さい電極触媒層に対する接合性が低下してしまう懸念がある。
さらには、面粗度が大きい多孔質層に対し、塗工や転写等によって電極触媒層を形成しようとすると、平坦な電極触媒層を得ることが困難となる。すなわち、電極触媒層の面粗度も大きくなる。電解質膜・電極構造体を構成する際、このような電極触媒層に電解質膜を接触させると、電解質膜に比較的大きな物理的ストレスが加わることになるため、電解質膜に劣化や損傷が生じる原因となる懸念がある。
本発明は、この種の問題を解決するものであり、電解質膜の劣化や損傷を抑制しつつ、電極触媒層及びガス拡散層の各々との接合性を高めることができる多孔質層を有し、生産性及び耐久性を向上させることが可能な電解質膜・電極構造体及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、固体高分子膜からなる電解質膜を一組の電極で挟持した後、前記電解質膜と前記一組の電極の各々とを接合して構成される電解質膜・電極構造体であって、
前記一組の電極の各々は、前記電解質膜に臨む電極触媒層と、ガス拡散層とを有し、
前記一組の電極の少なくとも一方の前記電極触媒層及び前記ガス拡散層の間には、多孔質シートからなる多孔質層が介在し、
前記多孔質層中の前記ガス拡散層と接触する拡散層接触部は、前記接合前において、前記電極触媒層と接触する触媒層接触部に比して面粗度が大きいことを特徴とする。
本発明に係る電解質膜・電極構造体における多孔質層では、ガス拡散層と接触する拡散層接触部の面粗度がガス拡散層の面粗度に応じて設定され、且つ、電極触媒層と接触する触媒層接触部の面粗度が、該電極触媒層の面粗度に応じて設定されている。一般的に、ガス拡散層は、ガス拡散性が発現するように多孔質素材等から形成されるため、電解質膜・電極構造体の他の構成要素に比して面粗度が大きい。すなわち、このようなガス拡散層と接触する拡散層接触部は、触媒層接触部に比して面粗度が大きい。このため、多孔質層とガス拡散層とが良好に接合可能である。
その一方で、多孔質層の触媒層接触部は、上記の通り拡散層接触部に比して面粗度が小さい。このため、ガス拡散層に比して面粗度の小さい電極触媒層に対しても良好に接合可能である。
すなわち、ガス拡散層及び電極触媒層の各々と多孔質層との接合強度が向上する。従って、電解質膜・電極構造体の構成要素同士が互いに剥離することを有効に抑制した燃料電池を構成することができる。
また、例えば、塗工や転写によって電極触媒層を触媒層接触部上に形成する場合であっても、触媒層接触部の面粗度が小さいため、略平坦な電極触媒層を得ることができる。このため、電極触媒層と電解質膜が接触した際に該電極触媒層から電解質膜に加えられる物理的ストレスを低減することができる。従って、電解質膜の耐久性、ひいては電解質膜・電極構造体の耐久性を高めることが可能となる。
拡散層接触部の面粗度については、その中心線平均粗さRaが3.0〜10.0μmであることが好ましく、触媒層接触部の面粗度については、その中心線平均粗さRaが1.0μm以下であることが好ましい。この場合、多孔質層は、ガス拡散層、電極触媒層のいずれともより良好に接合することが可能である。従って、電解質膜等が損傷や劣化することを有効に抑制することができ、電解質膜・電極構造体の耐久性及び生産性を向上させることができる。
多孔質層の外形寸法(面積)を、ガス拡散層の外形寸法(面積)に比して大きく設定するようにしてもよい。この場合、多孔質層は、ガス拡散層の外周から突出して露呈する外周縁部を有することになる。この外周縁部が、ガス拡散層と電解質膜との間に介在することにより、ガス拡散層を構成する繊維が電解質膜に突き刺さることを防止することができる。
この外周縁部のセパレータに臨む側の面には、拡散層接触部以外の部位に対し、ガス不透過性の絶縁シート等のシールを設ける。すなわち、該部位はシール形成部である。このシールにより、アノード側電極とカソード側電極との間で反応ガスが移動し、混在してしまうことを回避することができる。
この場合において、拡散層接触部の面粗度は、シール形成部に比して大きいことが好ましい。換言すれば、シール形成部の面粗度は、拡散層接触部に比して小さいことが好ましい。
シールの面粗度は、ガス拡散層に比して小さい。従って、シール形成部の面粗度を上記したように小さくすることにより、シール形成部にシールを良好に接合することができる。このため、アノード電極及びカソード電極間で反応ガスが混在することを効果的に阻止して、電解質膜等が劣化することを有効に抑制することができる。すなわち、電解質膜・電極構造体の耐久性を向上させることができる。
ここで、拡散層接触部の好ましい中心線平均粗さRaは、上記したように3.0〜10.0μmである。一方、シール形成部の中心線平均粗さRaは、1.0μm以下であることが好ましい。この場合、多孔質層は、ガス拡散層及び絶縁シートのいずれともより良好に接合することが可能である。
また、本発明は、固体高分子膜からなる電解質膜を挟持する一組の電極が電極触媒層と、ガス拡散層とを有するとともに、前記一組の電極中の少なくとも一方が、前記電極触媒層及び前記ガス拡散層の間に介在して多孔質シートからなる多孔質層をさらに有する電解質膜・電極構造体の製造方法であって、
前記多孔質層を作製する際、前記ガス拡散層と接触する拡散層接触部の面粗度が、前記電極触媒層と接触する触媒層接触部の面粗度に比して大きくなるように、前記多孔質層に面粗度の大小差を設けることを特徴とする。
このように、拡散層接触部と触媒層接触部とで面粗度の大小差を設けることにより、電極触媒層及びガス拡散層の各々とに良好に接合する多孔質層を得ることができる。
従って、構成要素同士が良好に接合し、互いに剥離することを有効に抑制した状態で電解質膜・電極構造体を製造することができる。このため、電解質膜・電極構造体の歩留まりが向上するとともに、その生産効率が向上する。
しかも、電極触媒層の面が比較的平坦となるため、該電極触媒層に接触する電解質膜に加わる物理的ストレスが小さくなる。このため、電解質膜・電極構造体の耐久性を向上させることができる。
拡散層接触部と触媒層接触部とで面粗度の大小差を設けるには、例えば、多孔質層の拡散層接触部となる部位に第1基材を接触させ、且つ触媒層接触部となる部位に、第1基材に比して面粗度の小さな第2基材を接触させ、この状態で荷重を付与すればよい。第1基材が接触した部位が、面粗度が大きな拡散層接触部となり、一方、第2基材が接触した部位が、面粗度が小さな触媒層接触部となる。なお、第1基材は、中心線平均粗さRaが3.0〜10.0μmである拡散層接触部が得られるものが好ましく、第2基材は、中心線平均粗さRaが1.0μm以下である触媒層接触部が得られるものが好ましい。
多孔質層をガス拡散層に比して大面積とする場合には、該多孔質層に、ガス拡散層の外周から突出して露呈する外周縁部が形成される。この外周縁部のセパレータに臨む側の面には、上記したように、拡散層接触部以外の部位、すなわち、シール形成部にシールを設けることが好ましい。シールの面粗度がガス拡散層に比して小さいことから、シール形成部の面粗度を、拡散層接触部に比して小さく(拡散層接触部の面粗度を、シール形成部に比して大きく)設定することが好ましい。これにより、シールがシール形成部に対して良好に接合するようになるからである。
従って、シールにより、アノード電極及びカソード電極間で反応ガスが混在することを効果的に阻止して、電解質膜等が劣化することを一層有効に抑制することができる。このため、電解質膜・電極構造体の耐久性を向上させることができる。さらには、シールを設ける場合であっても、シールが剥離し難いために電解質膜・電極接合体の歩留まりが向上するとともに、その生産効率が向上する。
シール形成部の面粗度を小さく設定するには、例えば、拡散層接触部となる部位に第1基材を接触させ、且つ前記触媒層接触部となる部位及び前記シール形成部に、前記第1基材に比して面粗度の小さな第2基材及び第3基材をそれぞれ接触させ、この状態で荷重を付与すればよい。
なお、第1基材は、中心線平均粗さRaが3.0〜10.0μmである拡散層接触部が得られるものが好ましく、第2基材及び第3基材は、中心線平均粗さRaが1.0μm以下である触媒層接触部、シール形成部が得られるものが好ましい。このことから諒解されるように、第2基材及び第3基材は、同一の材質からなるものであってもよい。
電極触媒層は、電解質膜に形成するようにしてもよいが、触媒層接触部上に形成するようにしてもよい。該触媒層接触部の面粗度が上記のように小さく設定されているので、例えば、塗工や転写によって、平坦な薄膜形状の電極触媒層を得ることができる。このため、該電極触媒層と電解質膜が接触しても、該電極触媒層から電解質膜に加わる物理的ストレスが低減する。その結果として、電解質膜・電極構造体の耐久性が向上する。
本発明によれば、電極を構成する多孔質層において、電極触媒層が接触する触媒層接触部の面粗度に比して、ガス拡散層が接触する拡散層接触部の面粗度が大きく設定されている。一方、ガス拡散層の面粗度は、電極触媒層に比して大きい。このため、拡散層接触部とガス拡散層が良好に接合するとともに、触媒層接触部と電極触媒層とが良好に接合する。すなわち、多孔質層と、ガス拡散層及び電極触媒層の各々との接合強度が向上する。
以上のように、電解質膜・電極接合体の構成要素同士が強固に接合し、剥離し難くなる。このため、電解質膜・電極構造体の歩留まり及び生産効率を向上させることができる。さらには、電極触媒層が平坦となるので、該電極触媒層に接触する電解質膜に加わる物理的ストレスが小さくなる。従って、電解質膜が劣化したり損傷したりすることが回避されるので、その耐久性が向上する。
本発明の実施形態に係る電解質膜・電極構造体が組み込まれる燃料電池の要部概略縦断面図である。 図1の電解質膜・電極構造体の分解縦断面側面図である。 図1の電解質膜・電極構造体の多孔質層を示す平面図である。 他の実施形態に係る電解質膜・電極構造体が組み込まれる燃料電池の要部概略縦断面図である。 実施例1〜3及び比較例1、2の電解質膜・電極構造体を作製する際に用いた基材と、各部位の面粗度及び構成要素の接合状態を示す図表である。 実施例1及び実施例4における拡散層接触部及びシール形成部の面粗度と、アウトリーク量を示す図表である。
以下、本発明に係る電解質膜・電極構造体につき好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、固体高分子型の燃料電池10の要部概略縦断面図である。この燃料電池10は、本実施形態に係る電解質膜・電極構造体12が組み込まれて構成される。
先ず、燃料電池10の構成につき説明する。この燃料電池10では、電解質膜・電極構造体12と、アノード側セパレータ14と、カソード側セパレータ16とが、例えば、立位姿勢で積層される。この積層方向(図1の矢印A方向)に、燃料電池10が複数積層されることにより、例えば、車載用燃料電池スタック(不図示)が構成される。なお、アノード側セパレータ14及びカソード側セパレータ16としては、例えば、カーボンセパレータが使用されるが、これに代えて金属セパレータを用いてもよい。
アノード側セパレータ14の電解質膜・電極構造体12に臨む面14aには、水素含有ガス等の燃料ガスを供給するための燃料ガス入口連通孔(不図示)と、該燃料ガスを排出するための燃料ガス出口連通孔(不図示)とに連通する燃料ガス流路18が、水平方向(図1の紙面に直交する方向。以下、便宜的にB方向という)に延在して設けられる。
同様に、カソード側セパレータ16の電解質膜・電極構造体12に臨む面16aには、酸素含有ガス等の酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス入口連通孔(不図示)と、該酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス出口連通孔(不図示)とに連通する酸化剤ガス流路20が水平方向(前記B方向)に延在して設けられる。燃料電池10を複数積層した際にアノード側セパレータ14とカソード側セパレータ16とが互いに対向する面同士の間には、冷却媒体を供給するための冷却媒体入口連通孔(不図示)と、冷却媒体を排出するための冷却媒体出口連通孔(不図示)とに連通する冷却媒体流路22が一体的に形成されている。
図1及び図2に示すように、電解質膜・電極構造体12は、固体高分子膜からなる電解質膜24と、該電解質膜24を挟持するアノード電極28及びカソード電極30とを備える。電解質膜24の外形寸法は、アノード電極28及びカソード電極30の外形寸法よりも大きく設定される。
電解質膜24は、例えば、陽イオン交換樹脂に属してプロトン伝導性を備えるポリマーを、フィルム状に形成したものを用いることができる。陽イオン交換樹脂としては、例えば、ポリスチレンスルホン酸等のビニル系ポリマーのスルホン化物や、パーフルオロアルキルスルホン酸ポリマー、パーフルオロアルキルカルボン酸ポリマー、ポリベンズイミダゾール、ポリエーテルエーテルケトン等の耐熱性高分子にスルホン酸基又はリン酸基を導入したポリマーや、フェニレン連鎖からなる芳香族化合物を重合して得られる剛直ポリフェニレンを主成分として、これにスルホン酸基を導入したポリマー等が挙げられる。
アノード電極28及びカソード電極30は、電解質膜24を挟持するように設けられる。そして、アノード電極28は、第1電極触媒層32と、第1ガス拡散層34と、第1多孔質層36とを有し、この中の第1多孔質層36には、シールである第1絶縁シート38が設けられている。一方、カソード電極30は、第2電極触媒層40と、第2ガス拡散層42と、第2多孔質層44とを有し、この中の第2多孔質層44には、第2絶縁シート46が設けられる。
第1電極触媒層32は、それぞれ、カーボンブラック等の触媒担体に白金等の触媒金属を担持してなる触媒粒子と、イオン伝導性高分子バインダ等の高分子電解質とを含んで構成されている。なお、前記触媒粒子に代替し、触媒金属の粒子のみからなり、触媒担体を含まない触媒粒子(例えば、白金黒等)を採用するようにしてもよい。
第1ガス拡散層34は、例えば、多数の繊維状カーボンがセルロース質に含有されることで構成されたカーボンペーパを基材とする。このような構成であるため、第1ガス拡散層34の面粗度は、第1電極触媒層32及び電解質膜24に比して比較的大きい。
第1多孔質層36は、電子伝導性物質と撥水性樹脂とを含む多孔質シートからなり、前記電子伝導性物質に基づいて導電性を示す。この電子伝導性物質の好適な例としては、ファーネスブラック(ケチェン・ブラック社製「ケチェンブラックEC」及び「ケチェンブラックEC−600JD」、Carbot社製「バルカンXC−72」、東海カーボン社製「トーカブラック」、旭カーボン社製「旭AX」等;いずれも商品名)、アセチレンブラック(電気化学工業社製「デンカブラック」等;商品名)、グラッシーカーボンの粉砕品、気相法炭素繊維(昭和電工社製「VGCF」及び「VGCF−H」等;いずれも商品名)、カーボンナノチューブ、及びこれらを黒鉛化処理した粉末を単独又は2種以上混合したものが挙げられる。
一方の撥水性樹脂の素材としては、ETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVF(ポリフッ化ビニル)、ECTFE(クロロトリフルオロエチレン・エチレン共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)をはじめとする結晶性フッ素樹脂や、旭硝子社製の「ルミフロン」及び「サイトップ」(いずれも商品名)等の非晶質フッ素樹脂、及びシリコーン樹脂等が例示される。
第1多孔質層36は、第1ガス拡散層34及び第1電極触媒層32よりも外形寸法が大、換言すれば、面積が大に設定される。このため、第1多孔質層36において、第1ガス拡散層34ないし第1電極触媒層32に接触する部位以外の部位は、第1ガス拡散層34の外周から突出して該第1ガス拡散層34から露呈する。以下においては、第1ガス拡散層34に接触する部位を第1拡散層接触部50、第1電極触媒層32に接触する部位を第1触媒層接触部52、第1ガス拡散層34及び第1電極触媒層32の外周から突出して露呈した部位を第1外周縁部54と表記する。
なお、第1電極触媒層32の外形寸法は、電解質膜24に比して小さい。このため、第1外周縁部54の第1触媒層接触部52側の面では、該第1触媒層接触部52の外周側が電解質膜24と接触する。以下、電解質膜24と接触する部位を第1電解質膜接触部54aと表記する。
第1多孔質層36の各面において、第1外周縁部54は、第1拡散層接触部50及び第1触媒層接触部52を囲繞している。従って、図3に示すように、第1外周縁部54は、額縁形状をなす。
第1外周縁部54は、第1ガス拡散層34と電解質膜24との間に介在することによって、第1ガス拡散層34を構成する繊維が電解質膜24に突き刺さることを防止する役割を担う。また、この第1外周縁部54には、例えば、プレスや、樹脂剤を含浸させることにより、ガス不透過性とする処理が施されていてもよい。
第1外周縁部54において、アノード側セパレータ14に臨む側の面には、第1外周縁部54と同じ額縁形状をなす前記第1絶縁シート38が設けられる。以下、第1絶縁シート38が設けられる部位を第1シール形成部54bと表記する。図1〜図3から容易に諒解されるように、第1拡散層接触部50と第1シール形成部54bは、第1多孔質層36の同一面に設けられる。
第1拡散層接触部50と第1シール形成部54bでは、面粗度が互いに相違する。具体的には、第1拡散層接触部50の方が面粗度が大きい。好適には、第1拡散層接触部50は中心線平均粗さRaが3.0〜10.0μmであり、第1シール形成部54bは中心線平均粗さRaが1.0μm以下である。
また、第1拡散層接触部50と第1触媒層接触部52でも、面粗度が互いに相違する。すなわち、第1拡散層接触部50の方が第1触媒層接触部52に比して面粗度が大きい。好適には、第1拡散層接触部50の中心線平均粗さRaは上記したように3.0〜10.0μmであり、一方、第1触媒層接触部52の中心線平均粗さRaは1.0μm以下である。
なお、第1触媒層接触部52が設けられる面では、第1電解質膜接触部54aと第1触媒層接触部52との面粗度を相違させる必要は特にない。すなわち、この面では、第1電解質膜接触部54aと第1触媒層接触部52との面粗度は同等であってもよい。
ここで、第1多孔質層36の厚さは、一般的には30〜60μmに設定される。このような場合において、第1拡散層接触部50の中心線平均粗さRaが10.0μmを超える場合、該第1拡散層接触部50の裏面(反対面)である第1電解質膜接触部54aの中心線平均粗さRaを1.0μm以下とすることが容易でなくなる。また、第1多孔質層36の厚みのバラツキが大きくなり、第1ガス拡散層34及び第1電極触媒層32との接合強度が低下する懸念がある。
以上のように、第1多孔質層36では、第1拡散層接触部50の面粗度が最大に設定される。この理由は、上記したように第1ガス拡散層34の面粗度が第1電極触媒層32及び第1絶縁シート38に比して大きいからであるが、その詳細については後述する。
第1シール形成部54bに設けられる第1絶縁シート38は、ガス不透過性を有し、例えば、PEN(ポリエチレンナフタレート)製の略平坦なフィルム等で構成される。また、第1絶縁シート38の厚みと第1ガス拡散層34の厚みは略同等であり、このため、これら第1絶縁シート38の厚みと第1ガス拡散層34の面同士は面一となっている。
カソード電極30における第2電極触媒層40、第2ガス拡散層42、第2多孔質層44及び第2絶縁シート46は、上記した第1電極触媒層32、第1ガス拡散層34、第1多孔質層36及び第1絶縁シート38と同様に構成されている。このため、カソード電極30の構成についての詳細な説明は省略する。ここで、図1中の参照符号56、58、60、60a、60bは、それぞれ、第2拡散層接触部、第2触媒層接触部、第2外周縁部、第2電解質膜接触部、第2シール形成部を示す。
また、アノード側セパレータ14及びカソード側セパレータ16には、それぞれ、第1ガス拡散層34、第2ガス拡散層42の縁部を囲繞するようにしてシール部材61a、61bが設けられる。これらシール部材61a、61bにより、電解質膜・電極構造体12からその外部へ反応ガスが漏れること(アウトリーク)を有効に防止することができる。
次に、上記した電解質膜・電極構造体12の製造方法につき説明する。
電解質膜・電極構造体12を製造するに際しては、アノード電極28及びカソード電極30を個別に作製する。すなわち、はじめに、第1多孔質層36及び第2多孔質層44をそれぞれ構成する2枚の多孔質シートを作製する。具体的には、前記電子伝導性物質を前記撥水性樹脂に分散させた分散液を凝集させてろ別することにより凝集体を得、この凝集体を溶剤に添加して多孔質層ペーストを調製する。この多孔質層ペーストを延伸処理してシート状とし、焼成処理することによって、導電性且つ多孔性を有する多孔質シートを得る。
次いで、得られた多孔質シートに対し、第1拡散層接触部50となる部位の面粗度が大きくなる一方、第1触媒層接触部52となる部位、第1電解質膜接触部54aとなる部位、及び第1シール形成部54bとなる部位の面粗度が小さくなるように、面粗度に大小差を設ける。
このためには、面粗度が大きな第1基材と、該第1基材に比して面粗度が小さな第2基材及び第3基材とを用意する。好適な第1基材は、中心線平均粗さRaが3.0〜10.0μmである第1拡散層接触部50を形成し得るものであり、その具体例としては、工作紙等が挙げられる。一方、好適な第2基材及び第3基材は、中心線平均粗さRaが1.0μm以下である第1触媒層接触部52、第1電解質膜接触部54a、第1シール形成部54bを形成し得るものであり、その具体例としては、PTFEフィルム、ポリイミドフィルム等が挙げられる。
そして、多孔質シートの一面中の第1拡散層接触部50となる部位に第1基材を接触させるとともに、該一面中の第1シール形成部54bとなる部位に第3基材を接触させる。さらに、多孔質シートの残余の他面に第2基材を接触させる。
この状態で、荷重を付与して押圧する。すなわち、プレス処理を施す。これにより、多孔質シートの一面に、第1基材の表面の凹凸が転写されて面粗度が大きな第1拡散層接触部50と、第3基材によって平坦化され面粗度が小さな第1シール形成部54bとが形成され、同時に、他面に、第2基材によって平坦化されて面粗度が小さな第1触媒層接触部52及び第1電解質膜接触部54aが形成される。以上により、部位に応じて面粗度に大小差が設けられた第1多孔質層36が得られる。
上記したように、第1拡散層接触部50の中心線平均粗さRaは3.0〜10.0μmであることが好ましく、第1シール形成部54b、第1触媒層接触部52及び第1電解質膜接触部54aの中心線平均粗さRaは1.0μm以下であることが好ましい。
第2多孔質層44も、上記と同様にして作製することができる。すなわち、第1基材によって面粗度が大きな第2拡散層接触部56が形成されるとともに、第3基材によって面粗度が小さな第2シール形成部60bが形成され、同時に、第2基材によって面粗度が小さな第2触媒層接触部58及び第2電解質膜接触部60aが形成される。以上により、第2多孔質層44が得られる。勿論、第2拡散層接触部56の中心線平均粗さRaは3.0〜10.0μmであることが好ましく、第2シール形成部60b、第2触媒層接触部58及び第2電解質膜接触部60aの中心線平均粗さRaは1.0μm以下であることが好ましい。
次いで、このようにして得られた第1多孔質層36及び第2多孔質層44に対し、第1電極触媒層32、第2電極触媒層40をそれぞれ設ける。
すなわち、イオン伝導性高分子溶液中に、前記触媒粒子及び有機溶媒を添加、混合することにより触媒層用ペーストを調製した後、この触媒層用ペーストを、PTFE等から形成したフィルム上に所定量塗布して熱処理を施す。これにより、第1電極触媒層32が得られる。同様にして、別のフィルム上に第2電極触媒層40を形成する。
そして、前記フィルムにおける第1電極触媒層32が形成された側の面を第1多孔質層36の第1触媒層接触部52に対して熱圧着し、その後、フィルムを剥離する。これにより、第1電極触媒層32が第1触媒層接触部52に転写される。同様にして、第2多孔質層44の第2触媒層接触部58に第2電極触媒層40を転写する。以上により、第1電極触媒層32が形成された第1多孔質層36と、第2電極触媒層40が形成された第2多孔質層44が得られる。
触媒層用ペーストを第1多孔質層36及び第2多孔質層44に塗布し、その後に熱処理を施して第1電極触媒層32、第2電極触媒層40を得るようにしてもよい。すなわち、塗工を行うようにしてもよい。
いずれの場合においても、第1触媒層接触部52及び第2触媒層接触部58の面粗度が小さく、好適には中心線平均粗さRaが1.0μm以下であるので、第1触媒層接触部52と第1電極触媒層32との接触面積、及び第2触媒層接触部58と第2電極触媒層40との接触面積が大きくなり、このために第1多孔質層36と第1電極触媒層32、及び第2多孔質層44と第2電極触媒層40とが十分な強度で且つ接触抵抗が低減するように接合する。しかも、この場合、面が平坦な第1電極触媒層32及び第2電極触媒層40が得られるという利点がある。
これとは別に、カーボンペーパに撥水性樹脂を含浸させた後、乾燥させることによって、互いに同様の構成を有する第1ガス拡散層34及び第2ガス拡散層42をそれぞれ作製する。
また、前述した陽イオン交換樹脂に属しプロトン伝導性を備えるポリマーから選択したポリマーを長方形のシート形状とし、電解質膜24を作製する。
次いで、この電解質膜24の一方の面に、第1電極触媒層32が接触し、他方の面に第2電極触媒層40が接触するように、第1電極触媒層32及び第1多孔質層36と、電解質膜24と、第2電極触媒層40及び第2多孔質層44とを重畳した後、熱圧着して積層体とする。
この時点で、第1電極触媒層32、第1多孔質層36の第1電解質膜接触部54a、第2電極触媒層40、及び第2多孔質層44の第2電解質膜接触部60aが電解質膜24に接合する。上記したように、第1電解質膜接触部54a及び第2電解質膜接触部60aの面粗度は小さく、好適には、ともに中心線平均粗さRaが1.0μm以下である。また、第1電極触媒層32及び第2電極触媒層40の面も比較的平坦である。従って、この接合の際、電解質膜24に加わる物理的ストレスは小さい。
前記積層体における最外面では、第1多孔質層36の第1拡散層接触部50及び第1シール形成部54bと、第2多孔質層44の第2拡散層接触部56及び第2シール形成部60bが露呈している。この中の第1拡散層接触部50に第1ガス拡散層34を接触させるとともに、第2拡散層接触部56に第2ガス拡散層42を接触させ、この状態で、熱圧着する。
ここで、第1ガス拡散層34及び第2ガス拡散層42は、上記したように多数の繊維状カーボンがセルロース質に含有されることで構成されたカーボンペーパを基材とするものであり、その面粗度が大きい。これに対応するべく、本実施形態においては、第1拡散層接触部50及び第2拡散層接触部56の面粗度を、その他の部位に比して大きく設定するようにしている。このため、第1ガス拡散層34及び第2ガス拡散層42に含まれる繊維状カーボンが、第1拡散層接触部50及び第2拡散層接触部56に対して容易に且つランダムに絡む。その結果として、第1多孔質層36と第1ガス拡散層34、及び第2多孔質層44と第2ガス拡散層42とが十分な強度で接合する。
次いで、第1ガス拡散層34を囲繞する第1シール形成部54b上と、第2ガス拡散層42を囲繞する第2シール形成部60b上に、PENフィルムからなる第1絶縁シート38、第2絶縁シート46をそれぞれ重畳し、その後、熱圧着する。
フィルム等から構成される第1絶縁シート38及び第2絶縁シート46は、面粗度が比較的小さい。これに対応するべく、第1シール形成部54b及び第2シール形成部60bの面粗度は、第1拡散層接触部50及び第2拡散層接触部56に比して小さく設定されている。このため、第1多孔質層36と第1絶縁シート38、第2多孔質層44と第2絶縁シート46とを、互いに密着するように良好に接合することができる。
以上のように、第1多孔質層36及び第2多孔質層44の面粗度を、部位によって相違させることにより、これら第1多孔質層36及び第2多孔質層44に対し、その他の構成要素を十分な強度で接合することができる。
このため、接合した構成要素同士が剥離することが防止される。従って、電解質膜・電極構造体12を歩留まりよく製造することができるとともに、その生産効率を向上させることができる。
このようにして、各構成要素同士が強固に接合し、且つ電解質膜24に対する物理的ストレスが小さな電解質膜・電極構造体12が得られるに至る。燃料電池10を構成するには、電解質膜・電極構造体12をアノード側セパレータ14とカソード側セパレータ16で挟持すればよい。
次に、本実施形態に係る電解質膜・電極構造体12を組み込んだ燃料電池10の動作につき説明する。
燃料電池10を発電させるに際しては、酸化剤ガス入口連通孔に酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給されるとともに、燃料ガス入口連通孔に水素含有ガス等の燃料ガスが供給される。さらに、冷却媒体入口連通孔に純水やエチレングリコール等の冷却媒体が供給される。
冷却媒体入口連通孔に供給された冷却媒体は、図1に示すように、アノード側セパレータ14及びカソード側セパレータ16間に形成された冷却媒体流路22に導入される。この冷却媒体流路22では、冷却媒体が重力方向(図1中の矢印C方向)に移動する。従って、冷却媒体は、電解質膜・電極構造体12の発電面を全面にわたって冷却した後、冷却媒体出口連通孔に排出される。
酸化剤ガスは、酸化剤ガス入口連通孔からカソード側セパレータ16の酸化剤ガス流路20に導入される。酸化剤ガスは、酸化剤ガス流路20に沿って前記B方向に流通し、電解質膜・電極構造体12のカソード電極30に沿って移動する。
一方、燃料ガスは、燃料ガス入口連通孔からアノード側セパレータ14の燃料ガス流路18に導入される。この燃料ガス流路18では、燃料ガスが前記B方向に流通することにより、電解質膜・電極構造体12のアノード電極28に沿って移動する。
従って、電解質膜・電極構造体12では、アノード電極28に供給されて第1ガス拡散層34、第1多孔質層36を通過した燃料ガスと、カソード電極30に供給されて第2ガス拡散層42、第2多孔質層44を通過した酸化剤ガスとが、第1電極触媒層32及び第2電極触媒層40内で電気化学反応によりそれぞれ消費され、発電が行われる。
この電解質膜・電極構造体12においては、第1多孔質層36の第1外周縁部54が第1ガス拡散層34と電解質膜24との間に介在し、且つ第1シール形成部54bと第1絶縁シート38が良好に接合にされている。このため、アノード電極28に供給された燃料ガスが電解質膜24に到達することが防止される。従って、燃料ガスが該電解質膜24を通過してカソード電極30側に移動し、酸化剤ガスと混在してしまうことを阻止することができる。
従って、例えば、燃料ガスに含まれる水素と、酸化剤ガスに含まれる酸素とが反応して過酸化水素水が発生し、さらにこれが分解してヒドロキシラジカル等が発生することを有効に阻止することができる。このため、ヒドロキシラジカル等が電解質膜24等の電解質膜・電極構造体12の構成要素を劣化させてしまうことを有効に抑制して、耐久性を向上させることができる。
また、電解質膜・電極構造体12の作製時に電解質膜24に加わった物理的ストレスが小さいので、電解質膜24が劣化したり損傷したりすることが回避される。このことも相俟って、電解質膜・電極構造体12の耐久性が一層向上する。
加えて、電解質膜24は、第1多孔質層36及び第2多孔質層44の外方まで延在している。このことも、一方の電極に供給された反応ガスが電解質膜24を通過して他方の電極に移動することや、アウトリークが起こることを防止することに寄与する。
本発明は、上記した実施形態に特に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
例えば、上記の実施形態では、第1外周縁部54を有する第1多孔質層36と、第2外周縁部60を有する第2多孔質層44とを採用して電解質膜・電極構造体12を構成するようにしているが、特にこれに限定されるものではなく、図4に示すように、ガス拡散層、多孔質層及び電極触媒層の面積が同一であるために第1外周縁部及び第2外周縁部が存在しないものであってもよい。
この実施形態につき概略説明する。なお、図1〜図3に示す構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
燃料電池62を構成する電解質膜・電極構造体64は、前記アノード電極28及びカソード電極30に代えて、アノード電極66及びカソード電極68を備えている。アノード電極66は、外形寸法(面積)が略同一である第1電極触媒層32、第1多孔質層70、第1ガス拡散層72を有する。同様に、カソード電極68は、外形寸法(面積)が略同一である第2電極触媒層40、第2多孔質層74、第2ガス拡散層76を有する。
第1多孔質層70と第1ガス拡散層72の外形寸法が略同一であり、且つ第2多孔質層74と第2ガス拡散層76の外形寸法が略同一であるため、第1ガス拡散層72は第1多孔質層70の全体を覆い、第2ガス拡散層76は第2多孔質層74の全体を覆う。従って、第1多孔質層70及び第2多孔質層74には、第1ガス拡散層72及び第2ガス拡散層76から露呈するような部位(外周縁部)が存在しない。
この場合、第1多孔質層70及び第2多孔質層74の各々では、表裏の面の面粗度が互いに相違していればよい。具体的には、第1多孔質層70の第1ガス拡散層72に接触する面(第1拡散層接触部78)の面粗度を、第1電極触媒層32に接触する面(第1触媒層接触部80)に比して大きく設定する。第2多孔質層74についても同様に、第2ガス拡散層76に接触する面(第2拡散層接触部82)の面粗度を、第2電極触媒層40に接触する面(第2触媒層接触部84)に比して大きく設定する。
このためには、第1多孔質層70及び第2多孔質層74を作製する際、第1拡散層接触部78又は第2拡散層接触部82となる側の面に上記したような第1基材を接触させ、且つ第1触媒層接触部80又は第2触媒層接触部84となる側の面に上記したような第2基材を接触させればよい。なお、第1拡散層接触部78及び第2拡散層接触部82の好ましい中心線平均粗さRaは3.0〜10.0μmであり、第1触媒層接触部80及び第2触媒層接触部84の好ましい中心線平均粗さRaは1.0μm以下である。
また、図1及び図4に示す実施形態では、第1多孔質層36、70及び第2多孔質層44、74を有する電解質膜・電極構造体12、64をそれぞれ例示しているが、第1多孔質層36、70及び第2多孔質層44、74の双方を設ける必要は特になく、いずれか一方のみを設けるようにしてもよい。
[実施例1]
(1) 第1ガス拡散層及び第2ガス拡散層は、互いに同一の構成となるように、それぞれ同様に作製した。具体的には、嵩密度が0.31g/m、厚さが170μmのカーボンペーパに、三井・デュポンフロロケミカル社製のテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)の分散液「FEP 120−JRB Dispersion」(商品名)を含浸させ、120℃で30分間乾燥させた。この際、カーボンペーパは、該カーボンペーパに対するFEPの乾燥重量が、2.4重量%となるように分散液に含浸させた。
(2) 第1多孔質層及び第2多孔質層のそれぞれを構成する多孔質シートは、互いに同一の構成となるように作製した。具体的には、先ず、電気化学工業社製のアセチレンブラック100gを含む水溶液1000mlを遊星ボールミルにて撹拌分散させてカーボンブラック分散液を得る。この分散液に、三井・デュポンフロロケミカル社製のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ディスパージョン溶液を混合する。この際、PTFEとカーボンブラックとが質量比で70:30となるように添加する。得られた分散液に対して、イソプロピルアルコールを50質量%添加することにより、PTFEとカーボンブラックとを凝集させた後、ろ別する。
これにより得られた凝集体を120℃で3時間乾燥させた後、溶剤としてソルベントナフサを50質量%添加することによりペースト塊を作製した。このペースト塊をロール機で厚さが1mmとなるようにロールした後、前記ソルベントナフサを120℃で2時間乾燥させて蒸発させた。その後、同時二軸延伸装置を用いて、延伸温度300℃として1軸方向に1.5倍延伸処理した後、熱収縮しないように延伸シートの延伸方向の長さを固定した状態で350℃に加熱して、完全焼成処理を行った。これにより、導電性且つ多孔性を有する厚さ45μm、中心線平均粗さRaが4.3μmである多孔質シートを得た。
第1多孔質層を形成する多孔質シートの第1ガス拡散層と接触する側の面には、第1基材としてフワットライト(工作紙)を接触させ、一方、第1電極触媒層及び電解質膜と接触する側の面には、第2基材としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルムを接触させて、室温の下、30kgf/cm程度の面圧を付与してプレス処理を行い、面粗度の大小差を設けた。すなわち、面粗度が大きな第1拡散層接触部と、面粗度が小さな第1触媒層接触部及び第1電解質膜接触部とを有する第1多孔質層を得た。同様にして、面粗度が大きな第2拡散層接触部と、面粗度が小さな第2触媒層接触部及び第2電解質膜接触部とを有する第2多孔質層を作製した。
(3) 触媒層用ペーストは、デュポン社製のイオン伝導性ポリマー溶液「DE2020CS」(商品名)に対し、BASF社製の白金触媒「LSA」(商品名)の重量比が0.1となるように添加し、さらに、ボールミルで撹拌して混合することにより調製した。
(4) PTFEシート上に、(3)で調整した触媒層用ペーストを、白金の重量が0.4mg/cmとなるように塗布した後、120℃で60分間の熱処理を行うことにより、第1電極触媒層を得た。
(5) PTFEシート上に、(3)で調整した触媒層用ペーストを、白金の重量が0.7mg/cmとなるように塗布した後、120℃で60分間の熱処理を行うことにより、第2電極触媒層を得た。
(6) (4)で作製したPTFEシート中の第1電極触媒層を、(2)で作製した第1多孔質層の第1触媒層接触部に接触させ、この状態で熱圧着した。その後、PTFEシートを剥離した。また、(5)で作製したPTFEシート中の第2電極触媒層を、(2)で作製した第2多孔質層の第2触媒層接触部に接触させ、この状態で熱圧着した。その後、PTFEシートを剥離した。すなわち、デカール法により、第1多孔質層上に第1電極触媒層を転写するとともに、第2多孔質層上に第2電極触媒層を転写した。
(7) (6)で作製した第1多孔質層上の第1電極触媒層を、厚さ24μm、含水率0.0594mmol/cmとしたフッ素系の電解質膜の一方の面に100℃で面圧10kgf/cmの条件で熱圧着させた。同様の条件で、(6)で作製した第2多孔質層上の第2電極触媒層を、電解質膜の他方の面に熱圧着させた。
(8) (7)で作製した積層体の第1多孔質層の第1拡散層接触部及び第2多孔質層の第2拡散層接触部に、(1)で作製した第1ガス拡散層及び第2ガス拡散層をそれぞれ100℃で面圧15kgf/cmの条件で熱圧着させた。
(9) さらに、(8)で作製した積層体の第1多孔質層の第1外周縁部(第1シール形成部)及び第2多孔質層の第2外周縁部(第2シール形成部)のそれぞれに、第1絶縁シート及び第2絶縁シートとして、厚み150μmのPENフィルムを100℃で面圧10kgf/cmの条件で熱圧着させた。これにより、電解質膜・電極構造体を作製した。これを実施例1とする。
[実施例2]
第1多孔質層を形成する多孔質シートの第1触媒層接触部に接触させる第2基材としてポリイミドフィルムを採用した。第2多孔質層についても同様である。それ以外は実施例1と同様にして、電解質膜・電極構造体を得た。これを実施例2とする。
[実施例3]
第1多孔質層及び第2多孔質層を形成するシートについて、面粗度の大小差を設ける際に、40kgf/cmの面圧を付与してプレス処理を行った。それ以外は実施例1と同様にして、電解質膜・電極構造体を得た。これを実施例3とする。
[実施例4]
第1多孔質層を作製する際、多孔質シートの第1拡散層接触部となる部位に第1基材としてフワットライト(工作紙)を接触させるとともに、その周囲の部位(第1シール形成部)となる部位に第3基材としてポリイミドフィルムを接触させたことを除いては実施例1に準拠して、第1拡散層接触部と第1シール形成部とで面粗度が相違するアノード電極を得た。同様にして、第2拡散層接触部と第2シール形成部とで面粗度が相違するカソード電極を作製した。さらに、これらのアノード電極及びカソード電極を用いて電解質膜・電極構造体を得た。これを実施例4とする。
[比較例1]
第1多孔質層を作製する際、多孔質シートの両面にポリイミドフィルムを接触させた。すなわち、多孔質シートの両面に同一の基材を接触させ、両面の面粗度を同等とした。第2多孔質層についても同様である。それ以外は実施例1と同様にして、電解質膜・電極構造体を得た。これを比較例1とする。
[比較例2]
第1多孔質層を作製する際、多孔質シートの第1拡散層接触部となる部位にポリイミドフィルムを接触させるとともに、第1触媒層接触部となる部位に工作紙を接触させた。第2多孔質層についても同様である。すなわち、実施例2における第1基材と第2基材を、反対面に接触させた。それ以外は実施例1と同様にして、電解質膜・電極構造体を得た。これを比較例2とする。
上記の実施例1〜3及び比較例1、2の電解質膜・電極構造体の第1多孔質層及び第2多孔質層について、各部位の面粗度、多孔質層とガス拡散層及び電極触媒層との接合状態を評価した結果を、採用した基材とともに図5に併せて示す。ここで、図5における面粗度は、表面粗さ計を用い、JIS−B−0601に準じて、第1及び第2多孔質層の表面を触針でトレースして得た測定値から算出した中心線平均粗さRaである。なお、表面粗さ計は、ミツトヨ社製SJ−201Pを利用し、検出器の測定力は4mNであり、触針の先端半径は5μmとした。
また、図5中の「○」、「△」及び「×」は、それぞれ、十分に大きな接合強度が得られたこと、接合強度が比較的大きかったこと、接合強度が不十分であったことを表す。具体的には、JIS−K−6854−2に準じて、剥離強度を測定し、測定値が0.2N/mm以上であった場合に「○」、0.2N/mm未満0.1N/mm以上であった場合に「△」、0.1N/mm未満であった場合に「×」として評価を行った。
なお、以下では、第1多孔質層及び第2多孔質層を一括して「多孔質層」とも表記する。第1拡散層接触部及び第2拡散層接触部、第1触媒層接触部及び第2触媒層接触部等についても同様に、「拡散層接触部」、「触媒層接触部」と表記することがある。
図5における実施例1〜3及び比較例1、2から、多孔質層の拡散層接触部の面粗度を、触媒層接触部の面に比して大きくすることによって、ガス拡散層及び電極触媒層の各々と、多孔質層とが良好に接合することが明らかである。さらに、実施例1、2と実施例3とを対比し、拡散層接触部の中心線平均粗さRaが3.0μm以上であるとき、多孔質層とガス拡散層とが一層良好に接合するとともに、触媒接触部の中心線平均粗さRaが1.0μm以下であるとき、多孔質層と電極触媒層とが一層良好に接合することが分かる。
以上とは別に、多孔質層における拡散層接触部とシール形成部の面粗度が同等である実施例1と、拡散層接触部の面粗度がシール形成部に比して大きく設定された実施例4につき、アウトリーク量の測定を行った。その結果を図6に示す。ここで、図6のアウトリーク量は、50cmの単セルを作製し、該単セルについて、アノード電極側とカソード電極の差圧を50kPaとした場合にリークしたガスの量を測定した値である。
図6から、拡散層接触部の面粗度をシール形成部の面粗度に比して大きくすることによって、アウトリーク量を低減できることが明らかである。すなわち、多孔質層と電極触媒層とを互いに密着するように接合することが可能となり、アノード電極及びカソード電極間で反応ガスが混在することを効果的に阻止することができる。
10、62…燃料電池 12、64…電解質膜・電極構造体
14…アノード側セパレータ 16…カソード側セパレータ
18…燃料ガス流路 20…酸化剤ガス流路
22…冷却媒体流路 24…電解質膜
28、66…アノード電極 30、68…カソード電極
32…第1電極触媒層 34、72…第1ガス拡散層
36、70…第1多孔質層 38…第1絶縁シート
40…第2電極触媒層 42、76…第2ガス拡散層
44、74…第2多孔質層 46…第2絶縁シート
50、78…第1拡散層接触部 52、80…第1触媒層接触部
54…第1外周縁部 54a…第1電解質膜接触部
54b…第1シール形成部 56、82…第2拡散層接触部
58、84…第2触媒層接触部 60…第2外周縁部
60a…第2電解質膜接触部 60b…第2シール形成部

Claims (11)

  1. 固体高分子膜からなる電解質膜を一組の電極で挟持した後、前記電解質膜と前記一組の電極の各々とを接合して構成される電解質膜・電極構造体であって、
    前記一組の電極の各々は、前記電解質膜に臨む電極触媒層と、ガス拡散層とを有し、
    前記一組の電極の少なくとも一方の前記電極触媒層及び前記ガス拡散層の間には、多孔質シートからなる多孔質層が介在し、
    前記多孔質層中の前記ガス拡散層と接触する拡散層接触部は、前記接合前において、前記電極触媒層と接触する触媒層接触部に比して面粗度が大きいことを特徴とする電解質膜・電極構造体。
  2. 請求項1記載の電解質膜・電極構造体において、前記拡散層接触部の中心線平均粗さRaが3.0〜10.0μmであり、且つ前記触媒層接触部の中心線平均粗さRaが1.0μm以下であることを特徴とする電解質膜・電極構造体。
  3. 請求項1又は2記載の電解質膜・電極構造体において、前記多孔質層は、前記ガス拡散層の外周から突出して露呈する外周縁部を有し、
    前記外周縁部のセパレータに臨む側の面中、拡散層接触部以外の部位を、シールを設けるためのシール形成部とし、
    前記拡散層接触部は、前記シール形成部に比して面粗度が大きいことを特徴とする電解質膜・電極構造体。
  4. 請求項3記載の電解質膜・電極構造体において、前記拡散層接触部の中心線平均粗さRaが3.0〜10.0μmであり、且つ前記シール形成部の中心線平均粗さRaが1.0μm以下であることを特徴とする電解質膜・電極構造体。
  5. 固体高分子膜からなる電解質膜を挟持する一組の電極が電極触媒層と、ガス拡散層とを有するとともに、前記一組の電極中の少なくとも一方が、前記電極触媒層及び前記ガス拡散層の間に介在して多孔質シートからなる多孔質層をさらに有する電解質膜・電極構造体の製造方法であって、
    前記多孔質層を作製する際、前記ガス拡散層と接触する拡散層接触部の面粗度が、前記電極触媒層と接触する触媒層接触部の面粗度に比して大きくなるように、前記多孔質層に面粗度の大小差を設けることを特徴とする電解質膜・電極構造体の製造方法。
  6. 請求項5記載の製造方法において、前記多孔質層の前記拡散層接触部となる部位に第1基材を接触させ、且つ前記触媒層接触部となる部位に、前記第1基材に比して面粗度の小さな第2基材を接触させ、この状態で荷重を付与することで前記多孔質層に面粗度の大小差を設けることを特徴とする電解質膜・電極構造体の製造方法。
  7. 請求項5又は6記載の製造方法において、前記拡散層接触部の中心線平均粗さRaを3.0〜10.0μm、前記触媒層接触部の中心線平均粗さRaを1.0μm以下とすることを特徴とする電解質膜・電極構造体の製造方法。
  8. 請求項5〜7のいずれか1項に記載の製造方法において、前記多孔質層を、前記ガス拡散層に比して大面積とすることで、該多孔質層に、前記ガス拡散層の外周から突出して露呈する外周縁部を形成するとともに、前記外周縁部のセパレータに臨む側の面中、拡散層接触部以外の部位を、シールを設けるためのシール形成部とし、
    前記多孔質層に面粗度の大小差を設ける際、さらに、前記拡散層接触部の面粗度を、前記シール形成部の面粗度に比して大きくすることを特徴とする電解質膜・電極構造体の製造方法。
  9. 請求項8記載の製造方法において、前記拡散層接触部となる部位に第1基材を接触させ、且つ前記触媒層接触部となる部位及び前記シール形成部に、前記第1基材に比して面粗度の小さな第2基材及び第3基材をそれぞれ接触させ、この状態で荷重を付与することで前記拡散層接触部と前記シール形成部に面粗度の大小差を設けることを特徴とする電解質膜・電極構造体の製造方法。
  10. 請求項8又は9記載の製造方法において、前記拡散層接触部の中心線平均粗さRaを3.0〜10.0μm、前記シール形成部の中心線平均粗さRaを1.0μm以下とすることを特徴とする電解質膜・電極構造体の製造方法。
  11. 請求項5〜10のいずれか1項に記載の製造方法において、前記触媒層接触部上に前記電極触媒層を形成することを特徴とする電解質膜・電極構造体の製造方法。
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