JP6171134B2 - 燃料電池スタック - Google Patents

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Description

本発明は、固体高分子電解質膜の両側にそれぞれ、電極触媒層及びガス拡散層を有する電極を備え、且つ前記電極中の少なくとも一方には、電極触媒層とガス拡散層の間に多孔質層が介在する電解質膜・電極構造体を有する単位セルを複数積層して構成される燃料電池スタックに関する。
近年、各種の燃料電池が開発されており、例えば、約70〜100℃で動作する固体高分子型燃料電池を車載等の用途で使用することが知られている。この固体高分子型燃料電池は、通常、所望の発電力を得るために、単位セルを所定数だけ積層し、この積層方向両端にエンドプレートが設けられた状態で燃料電池スタックとして使用される。
このような燃料電池スタックの積層方向の両端部に配置される端部単位セルでは、エンドプレート等を介して、燃料電池スタックの外部へ放熱が生じる分、該積層方向の中央部に配置される他の単位セルに比して温度が低下し易く、十分な発電性能が得られない懸念がある。
ところで、燃料電池スタックを停止状態から始動する場合、例えば、発電反応による自己加熱で暖気を行って、燃料電池スタックの温度を上記の動作温度まで上昇させることが知られている。しかしながら、上記の通り端部単位セルは外部への放熱量が多いため、他の単位セルに比して温度が上昇するまでに要する時間が長い。これによって、例えば、端部単位セル内において、発電反応によって生じる生成水等の蒸気圧が十分に上がらない状態が続くと、反応ガス流路を形成する細孔内に水が滞留してフラッディングが生じ易くなる。その結果、発電反応が阻害されてしまい、燃料電池スタックを良好に始動させることが困難になる懸念がある。特に、燃料電池スタックを車載で用いる場合、氷点下の寒冷環境で起動されることが想定されるが、この場合、端部単位セル内の滞留水が凍結してしまい、燃料電池スタックの始動が一層困難になる懸念がある。
そこで、氷点下等の低温領域で燃料電池スタックを始動する際に、端部単位セルに生じるフラッディングを抑制すること、すなわち、燃料電池スタックの低温始動性を高めることを目的として、例えば、特許文献1には、他の単位セルに比して、端部単位セルの発熱量を大きくした燃料電池スタックが提案されている。また、特許文献2には、他の単位セルに比して、端部単位セルの吸水容量を大きくした燃料電池スタックを備える燃料電池システムが提案されている。
特開2006−196220号公報 特表2006−526271号公報
しかしながら、特許文献1記載の燃料電池スタックは、上記の通り、低温始動性を高めることを目的としたものであり、燃料電池スタックが動作温度に達した後の通常運転時に、端部単位セルの発電性能を向上させることを考慮したものではない。この燃料電池スタックでは、発電を行う限り、常に、端部単位セルの発熱量が大きくなる。このため、通常運転時においては、端部単位セルが過剰に高温になり、電解質膜が乾燥することで発電性能が低下してしまう懸念がある。従って、通常運転時には、端部単位セルを他のセルに比して余分に冷却する必要が生じ、冷却が不十分であった場合は、端部単位セルの発電性能、ひいては燃料電池スタック全体の発電性能が低下してしまうという問題があった。
一方で、特許文献2の燃料電池システムは、通常運転時においても、端部単位セルのフラッディング等により発電性能が低下することを抑制するべく、燃料電池スタックの温度等に応じて、反応ガスの湿度を調整して供給する制御装置を備えている。しかしながら、この燃料電池システムでは、燃料電池スタックに加えて、マイクロコンピュータ等の制御装置が必要になることから、構成が複雑になるという問題があった。
本発明はこの種の問題を解決するものであり、動作温度範囲内での通常運転時にも、積層方向の両端部に配置された端部単位セルの発電性能を簡単な構成で向上させることができ、その結果、単位セル全体において優れた発電性能を示す燃料電池スタックを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、固体高分子膜からなる電解質膜をアノード電極とカソード電極で挟持するように積層した電解質膜・電極構造体と、前記電解質膜・電極構造体の両側に配設されるセパレータとを有する単位セルを複数個積層して構成される燃料電池スタックであって、
前記アノード電極及び前記カソード電極の各々は、前記電解質膜に臨む電極触媒層と、ガス拡散層とを有し、
前記アノード電極又は前記カソード電極の少なくとも一方は、前記電極触媒層と前記ガス拡散層との間に介在する多孔質層をさらに有し、
前記複数個の単位セルのうち、積層方向の両端部に配置される端部単位セルは、他の単位セルの前記ガス拡散層と透水圧が同じ前記ガス拡散層を有し、且つ前記他の単位セルの前記多孔質層に比して透水圧が小さい前記多孔質層を有することにより、前記他の単位セルに比して、前記多孔質層と前記ガス拡散層とが重畳された重畳体の透水圧が小さいことを特徴とする。
上記の燃料電池スタックでは、前記端部単位セルの前記重畳体の透水圧が10.0〜30.0kPaであり、前記他の単位セルの前記重畳体の透水圧が30.0〜120.0kPaであることが好ましい。
また、本発明は、固体高分子膜からなる電解質膜をアノード電極とカソード電極で挟持するように積層した電解質膜・電極構造体と、前記電解質膜・電極構造体の両側に配設されるセパレータとを有する単位セルを複数個積層して構成される燃料電池スタックであって、
前記アノード電極及び前記カソード電極の各々は、前記電解質膜に臨む電極触媒層と、ガス拡散層とを有し、
前記アノード電極又は前記カソード電極の少なくとも一方は、前記電極触媒層と前記ガス拡散層との間に介在する多孔質層をさらに有し、
前記複数個の単位セルのうち、積層方向の両端部に配置される端部単位セルは、他の単位セルの前記ガス拡散層と水蒸気排出速度が同じ前記ガス拡散層を有し、且つ前記他の単位セルの前記多孔質層に比して水蒸気排出速度が大きい前記多孔質層を有することにより、前記他の単位セルに比して、前記多孔質層と前記ガス拡散層とが重畳された重畳体の水蒸気排出速度が大きいことを特徴とする。
上記の燃料電池スタックでは、前記端部単位セルの前記重畳体の水蒸気排出速度が18.0〜20.0mg/cm2・minであり、前記他の単位セルの前記重畳体の水蒸気排出速度が15.0〜18.0mg/cm2・minであることが好ましい。
さらに、本発明は、固体高分子膜からなる電解質膜をアノード電極とカソード電極で挟持するように積層した電解質膜・電極構造体と、前記電解質膜・電極構造体の両側に配設されるセパレータとを有する単位セルを複数個積層して構成される燃料電池スタックであって、
前記アノード電極及び前記カソード電極の各々は、前記電解質膜に臨む電極触媒層と、ガス拡散層とを有し、
前記アノード電極又は前記カソード電極の少なくとも一方は、前記電極触媒層と前記ガス拡散層との間に介在する多孔質層をさらに有し、
前記複数個の単位セルのうち、積層方向の両端部に配置される端部単位セルは、他の単位セルの前記ガス拡散層と透水圧及び水蒸気排出速度が同じ前記ガス拡散層を有し、且つ前記他の単位セルの前記多孔質層に比して透水圧が小さく且つ水蒸気排出速度が大きい前記多孔質層を有することにより、前記他の単位セルに比して、前記多孔質層と前記ガス拡散層とが重畳された重畳体の透水圧が小さく且つ水蒸気排出速度が大きいことを特徴とする。
上記の燃料電池スタックにおいて、前記端部単位セルの前記重畳体の透水圧が10.0〜30.0kPa及び水蒸気排出速度が18.0〜20.0mg/cm2・minであり、前記他の単位セルの前記重畳体の透水圧が30.0〜120.0kPa及び水蒸気排出速度が15.0〜18.0mg/cm2・minであることが好ましい。
本発明に係る燃料電池スタックでは、燃料電池スタックを構成する単位セルそれぞれの電極触媒層とガス拡散層との間に多孔質層を介在させ、この多孔質層とガス拡散層とを重畳した重畳体の透水圧及び水蒸気排出速度の少なくとも一方について、上記の通り、端部単位セルと、他の単位セルとが、互いに異なる特性を示すように設定されている。これによって、端部単位セル及び他の単位セルの両者について発電性能を向上させることができ、特に、他のセルに比して、外部への放熱量が多く温度が低下し易い端部単位セルについて、顕著に発電性能を向上させることができる。
すなわち、端部単位セルは、その他の単位セルに比して水や水蒸気を排出し易い。このため、他の単位セルより低温となってもフラッディングが生じ難い。従って、端部単位セルの温度が低下しても、該端部単位セルの電解質膜を湿潤状態に維持しつつ、余剰の水を排出してフラッディングを抑制することができる。これにより、電解質膜に良好なプロトン伝導性を発現させることができるとともに、反応ガスの拡散性を向上させて発電反応を促し、端部単位セルの発電性能を向上させることができる。ひいては、この端部単位セルを含む燃料電池スタック全体の発電性能を高めることができる。
ここで、端部単位セルとは、燃料電池スタックの積層方向における両側最端(最端部)に配設される2個の単位セルに限定されるものではない。端部単位セルは、燃料電池スタックの両端部にそれぞれ配設される数個(2〜5個)ずつの単位セルの全て又は該単位セルから選択した1個ないし複数個から構成されてもよい。すなわち、端部単位セルは、最端部に配設される2個の単位セルを含まずに構成されてもよく、この場合、最端部に配設される2個の単位セルは、燃料電池スタックの中央部に配置される単位セル(他の単位セル)と同様の特性を有していてもよい。
また、この燃料電池スタックでは、重畳体の透水圧及び水蒸気排出速度をそれぞれ上記の値とすることで、端部単位セル及び他の単位セルのそれぞれにおいて、アノード電極及びカソード電極間の保水性及び排水性の均衡を一層適切に図ることができ、より良好な発電性能を得ることができる。
上記の燃料電池スタックにおいて、前記端部単位セルは、前記他の単位セルに比して、前記電解質膜・電極構造体の積層方向に対する電気抵抗が小さいことが好ましい。一層好ましくは、前記端部単位セルの前記重畳体を積層方向に15kgf/cm2で加圧したときの該重畳体の貫通抵抗が4.0〜5.0mΩ・cm2であり、前記他の単位セルの前記重畳体を積層方向に15kgf/cm2で加圧したときの該重畳体の貫通抵抗が5.0〜7.0mΩ・cm2である。
この場合、端部単位セル及び他の単位セルそれぞれについて、アノード電極及びカソード電極間の保水性及び排水性の均衡を一層適切に図ることができるため、より良好な発電性能を有する燃料電池スタックを得ることが可能となる。
本発明によれば、端部単位セルの重畳体について、他の単位セルに比して透水圧を小さくすること、及び水蒸気排出速度を大きくすることの少なくとも一方の調整を行うことによって、温度が低下し易い端部単位セルについても、電解質膜を湿潤状態に維持しつつ、余剰水を効率的に排出して反応ガスを良好に拡散させることができる。これによって、通常運転時においても、簡単な構成で端部単位セルの発電性能を向上させること、及び燃料電池スタック全体の発電性能を向上させることができる。
本発明の実施形態に係る燃料電池スタックの斜視説明図である。 図1に示す燃料電池スタックの要部概略縦断面図である。 測定試料用の単位セルA1、A2、B1〜B4について、多孔質層の作製条件と、重畳体の物性値とを示す図表である。 重畳体の水蒸気排出速度を測定する装置の概略構成図である。 実施例1〜5及び比較例1〜5の燃料電池スタックについて、全体の平均電圧、中央部単位セルと端部単位セルとの平均電圧差を示す図表である。
以下、本発明に係る燃料電池スタックにつき好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、燃料電池スタック10の斜視説明図であり、図2は、燃料電池スタック10の要部概略縦断面図である。
燃料電池スタック10は、複数個の単位セル12が矢印A方向に積層されるとともに、積層方向両端には、ターミナルプレート14、14及び絶縁プレート16、16を介装してエンドプレート18、18が配置される(図2参照)。
また、図1に示すように、燃料電池スタック10の矢印B方向の一端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、酸素含有ガス等の酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス入口連通孔20、純水やエチレングリコール等の冷却媒体を供給するための冷却媒体入口連通孔22、水素含有ガス等の燃料ガスを排出するための燃料ガス出口連通孔24が設けられる。
また、燃料電池スタック10の矢印B方向の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを供給するための燃料ガス入口連通孔26、酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス出口連通孔30、冷却媒体を排出するための冷却媒体出口連通孔28が設けられる。
エンドプレート18、18は、例えば、複数のタイロッド32により積層方向に締め付けられる。なお、タイロッド32の先端側に配置されるエンドプレート18には、タイロッド32の雄ねじと螺合するねじ孔(図示せず)が形成されている。あるいは、エンドプレート18に、前記ねじ孔に代えて貫通孔を形成し、タイロッド32の先端にナット(図示せず)を螺合してもよい。
また、エンドプレート18、18間にプレート(図示せず)を介装して前記エンドプレート18、18間の距離を調整することにより、締め付け荷重を付与してもよい。さらに、エンドプレート18と絶縁プレート16との間に、皿ばね(図示せず)を介装して荷重を加えてもよい。
図2に示すように、各単位セル12は、電解質膜・電極構造体34と、アノード側セパレータ36と、カソード側セパレータ38とが、例えば、立位姿勢で積層されて構成される。なお、アノード側セパレータ36及びカソード側セパレータ38としては、例えば、カーボンセパレータが使用されるが、これに代えて金属セパレータを用いてもよい。
アノード側セパレータ36の電解質膜・電極構造体34に臨む面には、燃料ガス入口連通孔26と、燃料ガス出口連通孔24とに連通する燃料ガス流路40が、水平方向(矢印B方向)に延在して設けられる。
同様に、カソード側セパレータ38の電解質膜・電極構造体34に臨む面には、酸化剤ガス入口連通孔20と、酸化剤ガス出口連通孔30とに連通する酸化剤ガス流路42が水平方向に延在して設けられる。
単位セル12を複数個積層した際にアノード側セパレータ36とカソード側セパレータ38とが互いに対向する面同士の間には、冷却媒体入口連通孔22と、冷却媒体出口連通孔28とに連通する冷却媒体流路44が一体的に形成されている。
電解質膜・電極構造体34は、固体高分子膜からなる電解質膜46と、該電解質膜46を挟持するアノード電極48及びカソード電極50とを備える。電解質膜46の外形寸法(表面積)は、アノード電極48及びカソード電極50の外形寸法よりも大きく設定される。これによって、アノード電極48及びカソード電極50の一方の電極に供給された反応ガスが電解質膜46を通過して他方の電極に移動することや、電解質膜・電極構造体34からその外部へ反応ガスが漏れること(アウトリーク)を防止できる。
電解質膜46は、例えば、陽イオン交換樹脂に属してプロトン伝導性を備えるポリマーを、フィルム状に形成したものを用いることができる。陽イオン交換樹脂としては、例えば、ポリスチレンスルホン酸等のビニル系ポリマーのスルホン化物や、パーフルオロアルキルスルホン酸ポリマー、パーフルオロアルキルカルボン酸ポリマー、ポリベンズイミダゾール、ポリエーテルエーテルケトン等の耐熱性高分子にスルホン酸基又はリン酸基を導入したポリマーや、フェニレン連鎖からなる芳香族化合物を重合して得られる剛直ポリフェニレンを主成分として、これにスルホン酸基を導入したポリマー等が挙げられる。
アノード電極48は、第1電極触媒層52と、第1ガス拡散層54と、第1多孔質層56とを有している。一方、カソード電極50は、第2電極触媒層58と、第2ガス拡散層60と、第2多孔質層62とを有している。
第1電極触媒層52は、触媒金属を担持した炭素粒子を含んで構成されている。炭素粒子としては、カーボンブラックを用いることができるが、この他にも、例えば、黒鉛、炭素繊維、活性炭等やこれらの粉砕物、カーボンナノファイバーやカーボンナノチューブ等の炭素化合物を採用することができる。一方、触媒金属としては、白金、ルテニウム、イリジウム、ロジウム、パラジウム、オスニウム、タングステン、鉛、鉄、クロム、コバルト、ニッケル、マンガン、バナジウム、モリブデン、ガリウム、アルミニウム等の金属を単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
第1電極触媒層52は、電解質膜46に接合して設けられ、外形寸法が該電解質膜46に比して小さく設定される。
第1ガス拡散層54は、例えば、多数の繊維状カーボンがセルロース質に含有されることで構成されたカーボンペーパを基材とする。この基材に、例えば、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)等からなる撥水性樹脂を含有させた構成としてもよい。第1ガス拡散層54の外形寸法は、第1電極触媒層52に比して大きく設定される。
第1多孔質層56は、電子伝導性物質と撥水性樹脂とを含む多孔質性の層であり、該電子伝導性物質に基づいて導電性を示す。この電子伝導性物質の好適な例としては、ファーネスブラック(ケチェン・ブラック・インターナショナル社製「ケチェンブラックEC」及び「ケチェンブラックECP600JD」、Cabot社製「バルカンXC−72」、東海カーボン社製「トーカブラック」、旭カーボン社製「旭AX」等;いずれも商品名)、アセチレンブラック(電気化学工業社製「デンカブラック」等;商品名)、グラッシーカーボンの粉砕品、気相法炭素繊維(昭和電工社製「VGCF」及び「VGCF−H」等;いずれも商品名)、カーボンナノチューブ、及びこれらを黒鉛化処理した粉末を単独又は2種以上混合したものが挙げられる。
一方の撥水性樹脂の素材としては、ETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVF(ポリフッ化ビニル)、ECTFE(クロロトリフルオロエチレン・エチレン共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEPをはじめとする結晶性フッ素樹脂や、旭硝子社製の「ルミフロン」及び「サイトップ」(いずれも商品名)等の非晶質フッ素樹脂、及びシリコーン樹脂等が例示され、これらを単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
第1多孔質層56の外形寸法は、第1ガス拡散層54の外形寸法と略同等に設定され、該第1多孔質層56と第1ガス拡散層54とが重畳されて第1重畳体64が構成されている。
この第1重畳体64は、最大細孔径や厚み、第1多孔質層56中の撥水性樹脂の種類や量等が適宜調整されることにより、その透水圧及び水蒸気排出速度を設定することができる。具体的な物性値については後述する。
第1電極触媒層52は、上記の通り、電解質膜46及び第1ガス拡散層54に比して外形寸法が小さく設定されている。このため、電解質膜46の外周縁部は、第1電極触媒層52の外周から外部に露呈するが、この露呈部分と、第1ガス拡散層54との間には、第1多孔質層56が介在する。すなわち、第1多孔質層56は、第1電極触媒層52と第1ガス拡散層54との間、及び電解質膜46と第1ガス拡散層54との間に介在する。これによって、第1ガス拡散層54を構成する繊維が、電解質膜46(特に電解質膜46の外周縁部)に突き刺さることを回避できるため、電解質膜46が物理的に変形することを抑制できる。
また、電解質膜46の外周縁部のうち、さらに第1重畳体64の外周から外部に露呈する部分のアノード側セパレータ36に臨む側の面には、額縁形状をなす第1絶縁シート66が当接するように設けられる。
第1絶縁シート66は、ガス不透過性を有し、例えば、PEN(ポリエチレンナフタレート)製の略平坦なフィルム等で構成される。また、第1絶縁シート66の厚みと第1重畳体64の厚みは略同等であるため、第1絶縁シート66及び第1重畳体64(第1ガス拡散層54)の面同士が面一の状態で、アノード側セパレータ36に当接している。
このように、第1絶縁シート66を設けることによって、アノード電極48とカソード電極50との間で反応ガスが移動して混在してしまうことや、アウトリークが起こることを効果的に回避できる。
カソード電極50における第2電極触媒層58、第2ガス拡散層60、第2多孔質層62、第2重畳体68及び第2絶縁シート70は、上記した第1電極触媒層52、第1ガス拡散層54、第1多孔質層56、第1重畳体64及び第1絶縁シート66と同様に構成されている。このため、カソード電極50の構成についての詳細な説明は省略する。また、以降の説明では、第1電極触媒層52と第2電極触媒層58とを特に区別しないとき、これらを総称して電極触媒層ともいう。第1多孔質層56と第2多孔質層62とについて同様に多孔質層、第1重畳体64と第2重畳体68とについて同様に重畳体ともいう。
アノード側セパレータ36及びカソード側セパレータ38には、それぞれ、第1ガス拡散層54、第2ガス拡散層60の縁部を囲繞するようにしてシール部材72、72が設けられる。これらシール部材72、72により、アウトリークを有効に防止することができる。
次に、上記した電解質膜・電極構造体34を作製する方法について説明する。電解質膜・電極構造体34を作製するに際しては、はじめに、前述した陽イオン交換樹脂に属してプロトン伝導性を備えるポリマーから選択したポリマーを長方形のシート形状として電解質膜46を作製する。
そして、この電解質膜46の一方の面に第1電極触媒層52を形成し、且つ他方の面に第2電極触媒層58を形成する。具体的には、先ず、前記触媒粒子と、アイオノマー溶液とを混合することにより触媒ペーストを調製する。
次に、この触媒ペーストを、PTFE等から形成したフィルムの一方の面上に所定量塗布する。そして、前記フィルムにおける触媒ペーストを塗布した面を電解質膜46の一方の面に対して熱圧着する。その後、フィルムを剥離すれば、触媒ペーストが電解質膜46の一方の面に転写される。これによって、第1電極触媒層52を形成することができる。また、電解質膜46の他方の面に対しても同様にして前記触媒ペーストを転写することで、第2電極触媒層58を形成することができる。
これとは別に、第1ガス拡散層54上に第1多孔質層56を形成して第1重畳体64を得るとともに、第2ガス拡散層60上に第2多孔質層62を形成して第2重畳体68を得る。
具体的には、例えば、前記電子伝導性物質と、前記撥水性樹脂とを、エタノール、プロパノール、エチレングリコール等の有機溶媒中で混合することにより多孔質層用ペーストを調製する。そして、この多孔質層用ペーストの所定量を、第1ガス拡散層54上に塗布した後、熱処理することで第1多孔質層56を形成する。これによって、第1重畳体64を得ることができる。
同様に、前記多孔質層用ペーストの所定量を、第2ガス拡散層60上に塗布した後、熱処理することで第2多孔質層62を形成する。これによって、第2重畳体68を得ることができる。なお、第1重畳体64と第2重畳体68とは、互いに異なるように調整された多孔質層用ペーストから形成されることで、互いに異なる特性を有していてもよい。
ここで、例えば、第1ガス拡散層54及び第2ガス拡散層60上に塗布する多孔質層用ペーストの塗布量や、該多孔質層用ペーストの有機溶媒に対する電子伝導性物質及び撥水性樹脂の濃度(固形分濃度)等を調整することにより、第1重畳体64及び第2重畳体68の透水圧及び水蒸気排出速度を調整することができる。さらには、第1重畳体64及び第2重畳体68の物性値を調整するべく、第1ガス拡散層54及び第2ガス拡散層60を構成する基材の物性値や、該基材に含浸させる撥水性樹脂の濃度等を調整してもよい。
上記の作製方法に代えて、第1多孔質層56及び第2多孔質層62を、シート状成形体として得るようにしてもよい。この場合、有機溶媒に対する電子伝導性物質及び撥水性樹脂の濃度(固形分濃度)が高くなるように前記多孔質層用ペーストを調製した後、溶媒を抽出して延伸処理等を行うことによって、第1多孔質層56及び第2多孔質層62をシート状成形体として形成する。
そして、シート状成形体として得られた第1多孔質層56及び第2多孔質層62を、第1ガス拡散層54、第2ガス拡散層60の各々に重畳する。この状態で、加圧及び加熱(ホットプレス)することにより、第1ガス拡散層54と第1多孔質層56とを熱圧着して第1重畳体64を得ることができ、第2ガス拡散層60と第2多孔質層62とを熱圧着して第2重畳体68を得ることができる。
以上のようにして得られた第1重畳体64及び第2重畳体68を、第1多孔質層56、第2多孔質層62の各々が第1電極触媒層52、第2電極触媒層58に対向するように重畳して熱圧着等により一体化する。これにより、電解質膜・電極構造体34が得られるに至る。
この際、上記した通り、多孔質層が、ガス拡散層と電極触媒層の間、ガス拡散層54と電解質膜46との間に介在する。これによって、重畳体に熱圧着による荷重が付加されても、ガス拡散層54の繊維が電解質膜46に突き刺さることを回避でき、電解質膜46が物理的に変形することを抑制できる。
そして、アノード側セパレータ36とカソード側セパレータ38で電解質膜・電極構造体34を挟持することにより、単位セル12が構成される。
従って、燃料電池スタック10は、このように構成された単位セル12を例えば10個以上積層し、且つその両端部を上記の通りエンドプレート18、18で挟持して構成される。なお、単位セル12を積層する個数は、燃料電池スタック10によって所望の発電力が得られるように設定することが可能である。すなわち、燃料電池スタック10を、例えば、燃料電池車両に搭載する場合、該車両を駆動するために必要な発電力が得られる個数の単位セル12を積層して、燃料電池スタック10を構成することができる。
ここで、図2に示すように、複数個の単位セル12のうち、積層方向の両端部に配置される端部単位セル12aは、ターミナルプレート14及び絶縁プレート16を介して、エンドプレート18に接触している。このため、端部単位セル12aは、エンドプレート18を通じて、燃料電池スタック10の外部へ放熱される割合が、前記積層方向の中央部に配置される他の単位セル(中央部単位セル)12bに比して多く、温度が低下し易い。
そこで、燃料電池スタック10では、重畳体の透水圧について、端部単位セル12aの値が中央部単位セル12bに比して小さくなるように設定している。本実施形態では、端部単位セル12aの重畳体の透水圧が10.0〜30.0kPaとなり、中央部単位セル12bの重畳体の透水圧を30.0〜120.0kPaとなるように調整を行っている。この場合、後述するように、端部単位セル12aの発電性能をより良好に向上させることができる。これらの透水圧は、例えば、PMI社(Porous Material,Inc)製のパームポロメータを用いて求めることができる。
また、この燃料電池スタック10では、重畳体の水蒸気排出速度について、端部単位セル12aの値が、中央部単位セル12bに比して大きくなるように設定している。本実施形態では、端部単位セル12aの重畳体の水蒸気排出速度が18.0〜20.0mg/cm2・minとなり、中央部単位セル12bの重畳体の水蒸気排出速度が15.0〜18.0mg/cm2・minとなるように調整されている。この場合、後述するように、端部単位セル12aの発電性能をより良好に向上させることができる。これらの水蒸気排出速度は、例えば、後述する図4に示す測定装置74を用いて求めることができる。
さらに、この燃料電池スタック10では、電解質膜・電極構造体34の積層方向に対する電気抵抗について、端部単位セル12aの値が、中央部単位セル12bに比して小さくなるように設定している。本実施形態では、電解質膜・電極構造体34中の重畳体について、その積層方向に対する電気抵抗に後述する接触面積を乗じて得られる貫通抵抗を以下の様に調整することで、電解質膜・電極構造体34の積層方向に対する電気抵抗を上記のように設定している。すなわち、端部単位セル12aの重畳体を積層方向に15kgf/cm2で加圧したときの貫通抵抗が4.0〜5.0mΩ・cm2であり、中央部単位セル12bの重畳体を同様に15kgf/cm2で加圧したときの貫通抵抗が5.0〜7.0mΩ・cm2となるように調整されている。この場合、後述するように、端部単位セル12aの発電性能をより良好に向上させることができる。
貫通抵抗についても、ガス拡散層上に塗布する多孔質層用ペーストの塗布量や、該多孔質層用ペーストの有機溶媒に対する電子伝導性物質及び撥水性樹脂の濃度や種類、ガス拡散層を構成する基材の物性値や、該基材に含浸させる撥水性樹脂の濃度等を調整することにより、上記の値となるように設定することができる。貫通抵抗の求め方については、後述する。
なお、本実施形態では第1重畳体64及び第2重畳体68の両方の物性値を上記のように設定したが、第1重畳体64及び第2重畳体68のうち、少なくとも一方の物性値を上記のように設定してもよい。
以上のように、端部単位セル12a及び中央部単位セル12bの物性値を設定することによって、例えば、燃料電池スタック10を始動させる際や、約70〜100℃で動作させる通常運転の際、端部単位セル12aの温度が中央部単位セル12bに比して低下しても、該端部単位セル12aの発電性能を向上させることができる。この作用効果につき、燃料電池スタック10の通常運転時の動作とともに、以下に説明する。
燃料電池スタック10を発電させるに際しては、酸化剤ガス入口連通孔20に酸化剤ガスが供給されるとともに、燃料ガス入口連通孔26に燃料ガスが供給される。さらに、冷却媒体入口連通孔22に冷却媒体が供給される。
冷却媒体入口連通孔22に供給された冷却媒体は、アノード側セパレータ36及びカソード側セパレータ38間に形成された冷却媒体流路44に導入される。この冷却媒体流路44では、冷却媒体が重力方向(図1中矢印C方向)に移動する。従って、冷却媒体は、電解質膜・電極構造体34の発電面全面にわたって冷却した後、冷却媒体出口連通孔28に排出される。
酸化剤ガスは、酸化剤ガス入口連通孔20からカソード側セパレータ38の酸化剤ガス流路42に導入される。酸化剤ガスは、酸化剤ガス流路42に沿って矢印B方向に流通し、電解質膜・電極構造体34のカソード電極50に沿って移動する。
一方、燃料ガスは、燃料ガス入口連通孔26からアノード側セパレータ36の燃料ガス流路40に導入される。この燃料ガス流路40では、燃料ガスが矢印B方向に流通することにより、電解質膜・電極構造体34のアノード電極48に沿って移動する。
従って、電解質膜・電極構造体34では、アノード電極48に供給されて第1ガス拡散層54、第1多孔質層56を通過した燃料ガスと、カソード電極50に供給されて第2ガス拡散層60、第2多孔質層62を通過した酸化剤ガスとが、第1電極触媒層52及び第2電極触媒層58内で電気化学反応(電極反応)によりそれぞれ消費され、発電が行われる。
一層詳細には、燃料ガス流路40を介して、アノード電極48に供給された燃料ガスが第1ガス拡散層54及び第1多孔質層56を通過した後、該燃料ガス中の水素ガスが第1電極触媒層52で電離し、プロトン(H+)と電子が生成される。電子は、燃料電池スタック10に電気的に接続された外部負荷(図示せず)を付勢するための電気エネルギとして取り出され、一方、プロトンは、電解質膜・電極構造体34を構成する電解質膜46を介してカソード電極50に到達する。なお、プロトンは、電解質膜46に含まれる水を伴って、アノード電極48側からカソード電極50側へ移動する。
カソード電極50の第2電極触媒層58では、前記プロトンと、外部負荷を付勢した後に該カソード電極50に到達した電子と、該カソード電極50に供給されて第2ガス拡散層60及び第2多孔質層62を通過した酸化剤ガス中の酸素ガスとが結合する。この結果、水が生成される。以下、この水を生成水ともいう。
電解質膜・電極構造体34においては、上記したように電解質膜46と第1ガス拡散層54との間に第1多孔質層56が介在して第1重畳体64を形成し、且つ電解質膜46と第2ガス拡散層60との間に第2多孔質層62が介在して第2重畳体68を形成している。第1多孔質層56及び第2多孔質層62の存在により、上記の電極反応の最中、アノード電極48及びカソード電極50における保水性と排水性との均衡を適切に図ることができる。
すなわち、本実施形態では、端部単位セル12a、中央部単位セル12bにおける重畳体の透水圧及び水蒸気排出速度の値を上記の通り設定しているため、端部単位セル12aの方が水蒸気を容易に排出する。このため、フラッディングが生じ難い。しかも、この場合、アノード電極48では燃料ガスに含まれる水蒸気、カソード電極50では生成水が、第1多孔質層56又は第2多孔質層62を過剰に透過することや、過剰に堰止されることが回避されるからである。
従って、通常運転時の燃料電池スタック10において、温度が低下し易い端部単位セル12a及び温度が低下し難い中央部単位セル12bの両者ともに、電解質膜46を湿潤状態に保つための保水性が十分となり、なお且つ反応ガスを迅速に拡散させるための排水性も十分となる。このため、電解質膜46においてプロトン伝導が容易に進行するとともに、アノード電極48及びカソード電極50においてフラッディングが生じることが回避されて反応ガスが容易に拡散する。すなわち、電解質膜46に良好なプロトン伝導性を発現させることができるとともに、反応ガスの拡散性を向上させて電極反応を促すことができる。
これによって、端部単位セル12a及び中央部単位セル12bそれぞれの発電電圧を大きくすることができる。特に、燃料電池スタック10の通常運転時に、中央部単位セル12bに比して温度が低下し易いため、発電性能が低下し易い端部単位セル12aについても、この燃料電池スタック10では、発電性能を低下させることなく、向上させることができる。その結果、燃料電池スタック10の端子間電圧が大きくなり、換言すれば、発電性能を向上させることができる。この効果は、端部単位セル12a及び中央部単位セル12bの重畳体の透水圧、水蒸気排出速度及び貫通抵抗がそれぞれ上記の数値範囲内にあるときに一層顕著である。
なお、本発明は、上記した実施形態に特に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
例えば、上記の実施形態では、第1多孔質層56及び第2多孔質層62を有する電解質膜・電極構造体34を例示しているが、第1多孔質層56及び第2多孔質層62の双方を設ける必要は特になく、いずれか一方のみを設けるようにしてもよい。特に、電極反応によって水が生成するカソード電極50側の第2多孔質層62を設けることが好ましい。
また、上記の実施形態では、端部単位セル12aが燃料電池スタック10の積層方向における両側最端(最端部)に配設される2個の単位セル12から構成されることとしたが、特にこれに限定されるものではない。端部単位セルは、燃料電池スタック10の両端部にそれぞれ配設される数個(2〜5個)ずつの単位セル12の全て又は該単位セル12から選択した1個ないし複数個から構成されてもよい。すなわち、端部単位セルは、最端部に配設される2個の単位セル(端部単位セル12a)を含まずに構成されてもよい。
測定試料用の単位セルとして、単位セルA1、A2、B1〜B4をそれぞれ図3に示す多孔質層の作製条件に基づき、以下の通り作製した。
[単位セルA1]
(1) ガス拡散層は、嵩密度が0.31g/m2、厚さが190μmのカーボンペーパに、三井・デュポンフロロケミカル社製のテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)の分散液「FEP 120−JRB Dispersion」(商品名)を含浸させ、120℃で30分間乾燥させることで、撥水処理を行った。この際、カーボンペーパは、該カーボンペーパに対するFEPの乾燥重量が、2.4重量%となるように分散液に含浸させた。
(2) 多孔質層用ペーストは、昭和電工社製の気相成長カーボン「VGCF」(商品名)を12gと、三井・デュポンフロロケミカル社製のFEP分散液(固形分濃度54%)「FEP120JRB」(商品名)を12gと、エチレングリコールを200gとをボールミルで撹拌して混合することにより調製した。すなわち、電子伝導性物質(C)に対する撥水性樹脂(F)の重量比(C/F比)を1.0とした。
(3) 前記(1)で作製したガス拡散層上に、前記(2)で調製した多孔質層用ペーストをインクとして、多孔質層の厚みが22.3μmとなるようにスクリーン印刷を行った。そして、380℃で30分間の熱処理を行うことによって多孔質層を形成し、重畳体を得た。
(4) 触媒ペーストは、デュポン社製のイオン伝導性ポリマー溶液「DE2020CS」(商品名)に対し、BASF社製の白金触媒「LSA」(商品名)の重量比が0.1となるように添加し、さらに、ボールミルで撹拌して混合することにより調製した。
(5) PTFEシート上に、前記(4)で調製した触媒ペーストを白金の重量が0.4mg/cm2となるように塗布した後、120℃で60分間の熱処理を行うことにより、電極触媒層を電解質膜の一方の面及び他方の面に転写するためのシートを作製した。
(6) 前記(5)で作製したシートの触媒ペースト塗布側を、厚さ24μm、イオン交換容量1.05meq/gとしたフッ素系の電解質膜の面に熱圧着させた後、PTFEシートを剥離した。すなわち、デカール法により、電解質膜の一方の面及び他方の面に電極触媒層をそれぞれ形成した。
(7) 前記(6)で作製した電解質膜に形成された電極触媒層に、前記(3)で作製したガス拡散層上の多孔質層を120℃で面圧15kgf/cm2の条件で熱圧着させた。以上の方法で、アノード電極及びカソード電極のそれぞれを同様に作製して、電解質膜・電極構造体を得た。
(8) 前記(7)で作製した電解質膜・電極構造体をセパレータで挟持して、単位セルA1を作製した。
[単位セルA2]
前記(3)の工程に代えて、前記(1)で作製したガス拡散層上に、前記(2)で調製した多孔質層用ペーストをインクとして、多孔質層の厚みが52.2μmとなるようにスクリーン印刷を行った。それ以外は単位セルA1と同様にして、単位セルA2を得た。
[単位セルB1]
前記(3)の工程に代えて、前記(1)で作製したガス拡散層上に、前記(2)で調製した多孔質層用ペーストを、厚みが14.3μmとなるようにブレード塗工器を利用して塗布した。それ以外は単位セルA1と同様にして、単位セルB1を得た。
[単位セルB2]
前記(3)の工程に代えて、前記(1)で作製したガス拡散層上に、前記(2)で調製した多孔質層用ペーストを、厚みが31.4μmとなるようにブレード塗工器を利用して塗布した。それ以外は単位セルA1と同様にして、単位セルB2を得た。
[単位セルB3]
前記(3)の工程に代えて、前記(1)で作製したガス拡散層上に、前記(2)で調製した多孔質層用ペーストを、厚みが40.9μmとなるようにブレード塗工器を利用して塗布した。それ以外は単位セルA1と同様にして、単位セルB3を得た。
[単位セルB4]
前記(3)の工程に代えて、前記(1)で作製したガス拡散層上に、前記(2)で調製した多孔質層用ペーストを、厚みが48.2μmとなるようにブレード塗工器を利用して塗布した。それ以外は単位セルA1と同様にして、単位セルB4を得た。
上記の単位セルA1、A2、B1〜B4について、アノード電極及びカソード電極のいずれか一方の重畳体の透水圧[kPa]及び水蒸気排出速度[mg/cm2・min]と、15kgf/cm2で加圧したときの重畳体の貫通抵抗[mΩ・cm2]とをそれぞれ求めた。その結果を上記の多孔質層の作製条件とともに図3に示す。
重畳体の透水圧の測定は、PMI社(Porous Material,Inc)製のパームポロメータを用いて行った。具体的には、先ず、重畳体を直径1インチの円形状に打ち抜いて測定試料を作製する。この測定試料の多孔質層上に、純水を滴下することによって水膜を形成し、パームポロメータにより、この水膜に対して徐々に空気圧を付加する。そして、純水が測定試料を透過し始めるのに必要な最低圧力を測定することで、重畳体の透水圧が算出される。
重畳体の水蒸気排出速度は、図4に示す測定装置74を用いて求めた。測定装置74は、乾性空気を供給する空気供給部76と、測定試料78を収容する試料収容容器80と、該試料収容容器80に純水を供給する水供給部82とから構成される。なお、以下の説明では、乾性空気を空気ともいい、純水を水ともいう。
空気供給部76は、空気を貯蔵するボンベ84と、該ボンベ84から試料収容容器80にわたって設けられた供給配管86とを有する。この供給配管86にはレギュレータ88と、空気の質量流量を調整するマスフローコントローラ(MFC)90とが介装される。
試料収容容器80は、収容槽92と、該収容槽92の開口上端を閉塞する蓋部材94とを有し、この中の収容槽92の底部に給水孔96が形成される。前記水供給部82は、この給水孔96を介して試料収容容器80内に水を供給する。
収容槽92には貯留水Wが貯留されるとともに、該貯留水Wの上方にパンチングメタル98、不織布100、測定試料78がこの順で積層される。
パンチングメタル98には、複数の貫通孔102が形成されている。また、パンチングメタル98上には、不織布100を介して測定試料78が載置されている。この測定試料78は、重畳体を、1辺が4.2cmの正方形状に打ち抜いて作製されたものである。
蓋部材94は、収容槽92の開口上端を覆うとともに、測定試料78に接する面に流路部104が形成されている。流路部104は、上記の燃料電池スタック10を構成するアノード側セパレータ36に形成された燃料ガス流路40、又はカソード側セパレータ38に形成された酸化剤ガス流路42を模したものであり、供給配管86、及び排出管106に連通するようにして設けられる。また、蓋部材94は、不図示のヒータ等によって加熱され、温度が70℃に維持されている。
水供給部82は、水を貯留し且つ収容槽92の給水孔96と給水管108を介して接続されるタンク110と、タンク110内の水位を検出する水位センサ112と、水位センサ112の検出結果に基づいて、タンク110内の水位を一定に保つべく不図示の純水供給源からタンク110内に水を供給するポンプ114とを備えている。
上記のように構成された測定装置74では、先ず、ボンベ84に貯蔵された空気が供給配管86を介して供給される。空気は、レギュレータ88を経由することで圧力調整された後、MFC90によって5L/minの流量に調整され、さらに、不図示のヒータ等によって温度が70℃に調整された後、試料収容容器80の流路部104内に供給される。
このように、流路部104に70℃の空気が供給されるとともに、蓋部材94の温度が70℃に維持されているため、収容槽92内の貯留水Wに熱が伝達される。その結果、貯留水Wが蒸発し、水蒸気が発生する。発生した水蒸気は、パンチングメタル98の貫通孔102を介して上昇し、不織布100によって拡散された後、測定試料78の一方の面に供給される。
水蒸気は、さらに、測定試料78を膜厚方向に沿って透過し、測定試料78の他方の面から排出された後、流路部104に到達する。流路部104に到達した水蒸気は、空気供給部76から供給された空気とともに、排出管106から試料収容容器80の外部へ排出される。
この際、貯留水Wが水蒸気として測定試料78の細孔内を透過して外部へと排出されるごとに、水蒸気として失われた分と同量の水が、タンク110から給水管108及び給水孔96を介して、収容槽92内に供給される。この供給に対応し、タンク110内の水位が、測定試料78から水蒸気が排出される速度に応じて降下する。
タンク110内の水位が、水位センサ112に予め設定された所定の閾値を下回ると、シーケンス制御が機能し、ポンプ114が付勢される。これによりタンク110内に新たな水が供給される。この際の水の供給量は、測定試料78の水蒸気排出量に応じた量である。従って、前記供給量と、空気の供給を開始してからタンク110への水の供給が開始されるまでの時間とに基づき、測定試料78の水蒸気排出速度が算出される。
重畳体の貫通抵抗の測定は、四端子法による。具体的には、重畳体を、その積層方向両側から金板で挟み、15kgf/cm2で加圧する。この状態で、重畳体に1.5A/cm2相当の電流が流れるように、金板同士の間に貫通方向(積層方向)の定電流を流して、電圧を測定することで抵抗Rを求める。この抵抗Rに金板と重畳体との接触面積を乗じることで、重畳体の貫通抵抗が算出される。
上記のように作製した単位セルA1、A2からいずれか一種類を端部単位セルとして選択し、且つ単位セルB1〜B4からいずれか一種類を中央部単位セルとして選択する。そして、中央部単位セルとして選択した単位セル8個の両端部に端部単位セルとして選択した単位セルを積層して、すなわち、端部単位セル2個と、中央部単位セル8個との計10個を積層して、実施例1〜5の燃料電池スタックを作製した。また、単位セルA1、A2、B1〜B4からいずれか一種類を選択し、この選択した単位セル10個を積層して、比較例1〜5の燃料電池スタックを作製した。
すなわち、実施例1〜5の燃料電池スタックでは、端部単位セルと中央部単位セルとが異なる単位セルから構成され、比較例1〜5の燃料電池スタックでは、端部単位セルと中央部単位セルとが同様の単位セルから構成されている。具体的には、図5に示すように、端部単位セル及び中央部単位セルをそれぞれ選択することで、実施例1〜5及び比較例1〜5の燃料電池スタックを得た。
これらの実施例1〜5及び比較例1〜5について、積層した計10個の単位セルの平均電圧(燃料電池スタックの平均電圧)と、8個の中央部単位セルの平均電圧から2個の端部単位セルの平均電圧を引いた値(平均電圧差)とをそれぞれ求め、図5に示した。
図5に示す燃料電池スタックの平均電圧及び平均電圧差は、70℃における燃料電池スタックの通常運転時の測定結果から求めた値である。なお、その他の運転条件としては、出力電流密度を0.5A/cm2、燃料ガス及び酸化剤ガスの相対湿度(RH)を100%、ガス利用率を燃料ガス70%及び酸化剤ガス50%、燃料ガス及び酸化剤ガスのガス圧を100kPaGとした。
図4及び図5から、実施例1〜5では、比較例1〜5に比して燃料電池スタックの平均電圧が大きく、平均電圧差が比較的小さいことが分かる。ここで、実施例1〜5は、中央部単位セルに比して、端部単位セルの重畳体の透水圧が小さく水蒸気排出速度が大きく、貫通抵抗(電解質膜・電極構造体の積層方向の電気抵抗)が小さい。一方、比較例1〜5では、中央部単位セル及び端部単位セルの重畳体の上記の特性が互いに同様である。
すなわち、中央部単位セル及び端部単位セルそれぞれの重畳体の透水圧、水蒸気排出速度及び貫通抵抗を実施例1〜5のように設定することによって、通常運転時の燃料電池スタックにおいて、特に端部単位セルの発電性能を向上させて、燃料電池スタック全体の発電性能を向上させることができた。
さらに、実施例1〜4では、実施例5及び比較例1〜5に比して、燃料電池スタックの平均電圧が一層大きく、且つ平均電圧差が一層小さい。従って、中央部単位セル及び端部単位セルそれぞれの重畳体の透水圧、水蒸気排出速度及び貫通抵抗を実施例1〜4のように設定することによって、燃料電池スタックの平均電圧、特に端部単位セルの平均電圧を一層高められることが分かる。
すなわち、端部単位セルの重畳体の透水圧を10.0〜30.0kPa及び水蒸気排出速度を18.0〜20.0mg/cm2・minとし、中央部単位セルの重畳体の透水圧を30.0〜120.0kPa及び水蒸気排出速度を15.0〜18.0mg/cm2・minとし、且つ端部単位セルの重畳体の貫通抵抗を4.0〜5.0mΩ・cm2とし、中央部単位セルの重畳体の貫通抵抗を5.0〜7.0mΩ・cm2とすることで、通常運転時の燃料電池スタックの端部単位セルの発電性能を一層向上させることができ、結果として、燃料電池スタック全体の発電性能を一層向上させることができた。
10…燃料電池スタック 12…単位セル
12a…端部単位セル 12b…中央部単位セル
14…ターミナルプレート 16…絶縁プレート
18…エンドプレート 20…酸化剤ガス入口連通孔
22…冷却媒体入口連通孔 24…燃料ガス出口連通孔
26…燃料ガス入口連通孔 28…冷却媒体出口連通孔
30…酸化剤ガス出口連通孔 32…タイロッド
34…電解質膜・電極構造体 36…アノード側セパレータ
38…カソード側セパレータ 40…燃料ガス流路
42…酸化剤ガス流路 44…冷却媒体流路
46…電解質膜 48…アノード電極
50…カソード電極 52…第1電極触媒層
54…第1ガス拡散層 56…第1多孔質層
58…第2電極触媒層 60…第2ガス拡散層
62…第2多孔質層 64…第1重畳体
66…第1絶縁シート 68…第2重畳体
70…第2絶縁シート 72…シール部材
74…測定装置

Claims (8)

  1. 固体高分子膜からなる電解質膜をアノード電極とカソード電極で挟持するように積層した電解質膜・電極構造体と、前記電解質膜・電極構造体の両側に配設されるセパレータとを有する単位セルを複数個積層して構成される燃料電池スタックであって、
    前記アノード電極及び前記カソード電極の各々は、前記電解質膜に臨む電極触媒層と、ガス拡散層とを有し、
    前記アノード電極又は前記カソード電極の少なくとも一方は、前記電極触媒層と前記ガス拡散層との間に介在する多孔質層をさらに有し、
    前記複数個の単位セルのうち、積層方向の両端部に配置される端部単位セルは、他の単位セルの前記ガス拡散層と透水圧が同じ前記ガス拡散層を有し、且つ前記他の単位セルの前記多孔質層に比して透水圧が小さい前記多孔質層を有することにより、前記他の単位セルに比して、前記多孔質層と前記ガス拡散層とを重畳した重畳体の透水圧が小さいことを特徴とする燃料電池スタック。
  2. 請求項1に記載の燃料電池スタックにおいて、前記端部単位セルの前記重畳体の透水圧が10.0〜30.0kPaであり、前記他の単位セルの前記重畳体の透水圧が30.0〜120.0kPaであることを特徴とする燃料電池スタック。
  3. 固体高分子膜からなる電解質膜をアノード電極とカソード電極で挟持するように積層した電解質膜・電極構造体と、前記電解質膜・電極構造体の両側に配設されるセパレータとを有する単位セルを複数個積層して構成される燃料電池スタックであって、
    前記アノード電極及び前記カソード電極の各々は、前記電解質膜に臨む電極触媒層と、ガス拡散層とを有し、
    前記アノード電極又は前記カソード電極の少なくとも一方は、前記電極触媒層と前記ガス拡散層との間に介在する多孔質層をさらに有し、
    前記複数個の単位セルのうち、積層方向の両端部に配置される端部単位セルは、他の単位セルの前記ガス拡散層と水蒸気排出速度が同じ前記ガス拡散層を有し、且つ前記他の単位セルの前記多孔質層に比して水蒸気排出速度が大きい前記多孔質層を有することにより、前記他の単位セルに比して、前記多孔質層と前記ガス拡散層とを重畳した重畳体の水蒸気排出速度が大きいことを特徴とする燃料電池スタック。
  4. 請求項3に記載の燃料電池スタックにおいて、前記端部単位セルの前記重畳体の水蒸気排出速度が18.0〜20.0mg/cm2・minであり、前記他の単位セルの前記重畳体の水蒸気排出速度が15.0〜18.0mg/cm2・minであることを特徴とする燃料電池スタック。
  5. 固体高分子膜からなる電解質膜をアノード電極とカソード電極で挟持するように積層した電解質膜・電極構造体と、前記電解質膜・電極構造体の両側に配設されるセパレータとを有する単位セルを複数個積層して構成される燃料電池スタックであって、
    前記アノード電極及び前記カソード電極の各々は、前記電解質膜に臨む電極触媒層と、ガス拡散層とを有し、
    前記アノード電極又は前記カソード電極の少なくとも一方は、前記電極触媒層と前記ガス拡散層との間に介在する多孔質層をさらに有し、
    前記複数個の単位セルのうち、積層方向の両端部に配置される端部単位セルは、他の単位セルの前記ガス拡散層と透水圧及び水蒸気排出速度が同じ前記ガス拡散層を有し、且つ前記他の単位セルの前記多孔質層に比して透水圧が小さく且つ水蒸気排出速度が大きい前記多孔質層を有することにより、前記他の単位セルに比して、前記多孔質層と前記ガス拡散層とを重畳した重畳体の透水圧が小さく且つ水蒸気排出速度が大きいことを特徴とする燃料電池スタック。
  6. 請求項5に記載の燃料電池スタックにおいて、前記端部単位セルの前記重畳体の透水圧が10.0〜30.0kPa及び水蒸気排出速度が18.0〜20.0mg/cm2・minであり、前記他の単位セルの前記重畳体の透水圧が30.0〜120.0kPa及び水蒸気排出速度が15.0〜18.0mg/cm2・minであることを特徴とする燃料電池スタック。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の燃料電池スタックにおいて、前記端部単位セルは、前記他の単位セルに比して、前記電解質膜・電極構造体の積層方向に対する電気抵抗が小さいことを特徴とする燃料電池スタック。
  8. 請求項7記載の燃料電池スタックにおいて、前記端部単位セルの前記重畳体を積層方向に15kgf/cm2で加圧したときの該重畳体の貫通抵抗が4.0〜5.0mΩ・cm2であり、前記他の単位セルの前記重畳体を積層方向に15kgf/cm2で加圧したときの該重畳体の貫通抵抗が5.0〜7.0mΩ・cm2であることを特徴とする燃料電池スタック。
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