JP5880356B2 - 燃料電池スタック - Google Patents

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Description

この発明は、燃料電池スタックに関し、特に燃料電池スタックの発電筐体を監視するためのモニタセルに関する。
多数の単セルを有する燃料電池スタックにおいて、各単セルにセルモニタを接続して各単セルの電圧を監視している。しかし、セルモニタは高価なので、セルモニタで監視する単セルの数を少なくすることが望ましい。特許文献1には、燃料電池スタックに用いる単セルの中から、発電性能の低い単セル(製造公差により最もアノード圧損の大きい単セル)を選別してモニタセルとし、モニタセルにセルモニタを接続することが開示されている。この技術では、モニタセルは、非モニタセルよりも発電性能が低く、異常が生じた場合には、モニタセルは、非モニタセルよりも先に発電性能が低下するので、セルモニタにより異常の発生を早期に検知することができる。
特開2009−170229号公報
しかし、モニタセルは、他の非モニタセルに比べて発電性能が低いので、非モニタセルよりも発電性能が低いモニタセルを用いると、燃料電池スタック全体の出力、効率を低下させるという問題があった。したがって、通常時には、非モニタセルと同等の発電性能を有し、特定の条件時のみ異常の発生の検知に適した発電性能を示すモニタセルの開発が望ましい。ここで、異常な状態とは、例えば負電圧になることであり、負電圧は特にドライアップ時に発生する。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
本発明の一形態によれば、燃料電池スタックの製造方法が提供される。この燃料電池スタックの製造方法は、アイオノマと、白金を担持したカーボンと、比誘電率が60以上の第1の溶媒を含む溶液を分散して得られる第1の触媒インク溶液を製造する工程と、電解質膜の両面に前記第1の触媒インク溶液を塗布することによって触媒層を形成してモニタセルを形成する工程と、アイオノマと、白金を担持したカーボンと、比誘電率が60未満の第2の溶媒を含む溶液を分散して得られる第2の触媒インク溶液を製造する工程と、電解質膜の両面に前記第2の触媒インク溶液を塗布することによって触媒層を形成して非モニタセルを形成する工程と、前記モニタセルと前記非モニタセルとを積層して燃料電池スタックを形成する工程と、を備え、前記非モニタセルは、前記モニタセルと前記非モニタセルの温度が同じ状態で比較したときに、(i)前記非モニタセルの発生させる電圧は、前記モニタセルの発生させる電圧よりも大きく、(ii)前記モニタセル及び前記非モニタセルの温度が高いほど、前記非モニタセルの発生させる電圧と前記モニタセルの発生させる電圧との差が大きくなるように形成される。この形態の燃料電池スタックの製造方法によれば、モニタセルは、通常時には非モニタセルと同等の発電性能を有し、単セルの温度が上がったときには発電性能が非モニタセルよりも低くなり、モニタセル及び非モニタセルの温度が高いほど、非モニタセルの発生させる電圧と、モニタセルの発生させる電圧と、の差が大きくなる。そのため、モニタセルは、特定の条件時における異常の発生の検知に適した発電性能を示すことができる。
(1)本発明の一形態によれば、燃料電池スタックが提供される。この燃料電池スタックは、複数の単セルが積層されて形成される燃料電池スタックであって、前記複数の単セルは、モニタセルと、非モニタセルと、を含んでおり、前記非モニタセルの発生させる電圧は、前記モニタセルの発生させる電圧よりも大きく、前記モニタセル及び前記非モニタセルに供給される反応ガスの相対湿度が低くなるほど、前記非モニタセルの発生させる電圧と、前記モニタセルの発生させる電圧と、の差が大きくなる。この形態の燃料電池スタックによれば、モニタセル及び非モニタセルに供給される反応ガスの相対湿度が低くなるほど、非モニタセルの発生させる電圧と、前記モニタセルの発生させる電圧と、の差が大きくなるので、モニタセルは、通常時には非モニタセルと同等の発電性能を有し、ドライアップ時には発電性能が非モニタセルよりも低くなる。そのため、モニタセルは、特定の条件時のみ異常の発生の検知に適した発電性能を示すことができる。
(2)本発明の一形態によれば、燃料電池スタックが提供される。この燃料電池スタックは、複数の単セルが積層されて形成される燃料電池スタックであって、前記複数の単セルは、モニタセルと、非モニタセルと、を含んでおり、前記非モニタセルの発生させる電圧は、前記モニタセルの発生させる電圧よりも大きく、前記モニタセル及び前記非モニタセルの温度が高いほど、前記非モニタセルの発生させる電圧と、前記モニタセルの発生させる電圧と、の差が大きくなる。この形態の燃料電池システムによれば、モニタセル及び非モニタセルの温度が高いほど、非モニタセルの発生させる電圧と、モニタセルの発生させる電圧と、の差が大きくなるので、モニタセルは、通常時には非モニタセルと同等の発電性能を有し、単セルの温度が上がったときには発電性能が非モニタセルよりも低くなる。そのため、モニタセルは、特定の条件時のみ異常の発生の検知に適した発電性能を示すことができる。
(3)上記形態の燃料電池スタックにおいて、前記モニタセル及び前記非モニタセルは、いずれも、電解質膜と、前記電解質膜の両面に形成される触媒層と、備えており、前記触媒層は、アイオノマと、白金を担持したカーボンと、溶媒と、を含む溶液を分散することで得られる触媒インク溶液を、前記電解質膜に塗布することにより形成されており、前記モニタセルの前記触媒層を形成するときの前記触媒インク溶液には、比誘電率が60以上の第1の溶媒が用いられており、前記非モニタセルの前記触媒層を形成するときの前記触媒インク溶液には、比誘電率が60未満の第2の溶媒が用いられていてもよい。この形態の燃料電池スタックによれば、触媒インク溶液を製造するときに溶媒の比誘電率を60以上と60未満のものを用い、それぞれモニタセル用、非モニタセル用に使い分けることにより、反応ガスの相対湿度が低くなるほど(単セルの温度が高くなるほど)、非モニタセルの発生させる電圧と、前記モニタセルの発生させる電圧と、の差を大きくすることができる。
(4)上記形態の燃料電池スタックにおいて、前記第1と第2の溶媒は、水とエタノールとを含んでおり、前記水と前記エタノールの混合比率を変えることにより、前記第1と第2の溶媒の比誘電率が調製されていてもよい。この形態の燃料電池スタックによれば、水とエタノールの混合比率を変えることにより、第1と第2の溶媒の比誘電率を容易に変えることが出来る。
(5)上記形態の燃料電池スタックにおいて、前記第1と第2の溶媒の少なくとも一方にさらに酢酸プロピルを含ませることで、前記第1と第2の溶媒の比誘電率が調製されていてもよい。この形態の燃料電池スタックによれば、第1と第2の溶媒少なくとも一方にさらに酢酸プロピルを含ませることで、第1と第2の溶媒の比誘電率を調製することができる。
(6)上記形態の燃料電池スタックにおいて、前記モニタセルは、前記電解質膜と前記触媒層との間に、白金を含まないカーボンとアイオノマとを含む混合層を有していてもよい。この形態の燃料電池スタックによれば、電解質膜と触媒層との間に、白金を含まないカーボンとアイオノマとを含む混合層を有しているので、通常発電時(相対湿度80%以上)において、モニタセルと、非モニタセルとの触媒層プロトン抵抗をほぼ同じ大きさとし、低加湿時(例えば相対湿度30%以下)においてモニタセルの触媒層プロトン抵抗が、非モニタセルの触媒層プロトン抵抗よりも大きくすることができる。
(7)上記形態の燃料電池スタックにおいて、前記混合層の前記白金を含まないカーボンの目付量は、混合層1平方センチメートル当たり0.03mg以上であってもよい。この形態の燃料電池スタックによれば、混合層の白金を含まないカーボンの目付量を、混合層1平方センチメートル当たり0.03mg以上とすることで、通常発電時(相対湿度80%以上)において、モニタセルと、非モニタセルとの触媒層プロトン抵抗をほぼ同じ大きさとし、低加湿時(例えば相対湿度30%以下)においてモニタセルの触媒層プロトン抵抗が、非モニタセルの触媒層プロトン抵抗よりも大きくすることができる。
なお、本発明は種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池システムの他、モニタセル、モニタセルの製造方法、燃料電池の異常状態の検知方法等の形態で実現することができる。
本発明の第1の実施形態に係る燃料電池の構成を示す説明図である。 非モニタセルとモニタセルの構成を模式的に示す説明図である。 カソード触媒層の電気化学的表面積を示すグラフである。 低加湿条件における触媒インクの溶媒の比誘電率εrとガス拡散抵抗との関係を示す説明図である。 高加湿条件における触媒インクの溶媒の比誘電率εrとガス拡散抵抗との関係を示す説明図である。 過加湿条件における触媒インクの溶媒の比誘電率εrとガス拡散抵抗との関係を示す説明図である。 単セルの温度と電池の発電電圧との関係を示す説明図である。 第2の実施形態の非モニタセルとモニタセルの構成を示す説明図である。 混合層のカーボン目付量と触媒層プロトン抵抗の関係を示す説明図である。
第1の実施形態:
図1は、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池の構成を示す説明図である。燃料電池システム20は、燃料電池10と、燃料タンク300と、エアポンプ400と、冷却水ポンプ500と、負荷600と、制御部700と、セルモニタ710と、を備える。燃料電池10は、燃料電池スタック100と、集電板200、201と、絶縁板210、211と、エンドプレート230、231と、テンションロッド240と、ナット250と、を備える。
燃料電池スタック100は、モニタセル111と、非モニタセル110と、を備えている。モニタセル111と、非モニタセル110は、いずれも単電池である。モニタセル111と、非モニタセル110とは、燃料電池10が通常運転されるときの発電能力は同等である。しかし、燃料電池が高温運転される場合には、モニタセル111の発電能力は、非モニタセル110の発電能力よりも低くなる点が異なっている。モニタセル111と、非モニタセル110は、積層されて直列に接続されており、燃料電池スタック100として高電圧を発生させる。また、モニタセル111には、セルモニタ710が接続されており、モニタセル111の発電状態がモニタされる。モニタセル111の発電状態は制御部700に伝えられ、燃料電池システム20の制御に用いられる。
集電板200、201は、燃料電池スタック100の両側にそれぞれ配置されており、燃料電池スタック100が発生した電圧、電流を負荷600に供給するに用いられる。負荷600には、燃料電池車両のモーター、エアコンなどの付加機器が含まれる。絶縁板210、211は、それぞれ集電板200、201のさらに外側に配置されており、集電板200、201と、他の部材、例えばエンドプレート230、231やテンションロッド240と、の間に電流が流れないように、絶縁する。絶縁板210、211のさらに外側には、それぞれエンドプレート230、231が配置されている。エンドプレート231は、テンションロッド240とナット250により、エンドプレート230から所定の間隔となるように配置される。
燃料タンク300は、燃料ガス供給管310により燃料電池10に接続されている。燃料ガス供給管310には、燃料ガスの流量を調整するためのバルブ320が設けられている。燃料電池10の下流側には、燃料ガス排気管330が接続され、燃料ガス排気管330には、燃料ガス排気バルブ340と、圧力計350と、が配置されている。燃料ガス排気バルブ340は、燃料排気ガスの背圧を調整する。燃料ガス排気管330は、燃料ガス回収管360により、燃料ガス供給管310に接続されている。なお、燃料ガス回収管360には、燃料排気ガスを燃料ガス供給管310に送るためのポンプ370が配置されている。
エアポンプ400は、酸化ガス供給管410により、燃料電池10に接続されている、酸化ガス供給管410には、酸化ガスの流量を調整するためのバルブ420が設けられている。燃料電池10の下流側には、酸化ガス排気管430が接続され、酸化ガス排気管430には、酸化ガス排気バルブ440と、圧力計450と、が配置されている。酸化ガス排気バルブ440は、酸化排気ガスの背圧を調整する。
冷却水ポンプ500は、冷却水配管510により、燃料電池10に接続されている。冷却水配管510には、ラジエーター520と、温度計530とが設けられている。ラジエーター520は、燃料電池10から排出された冷却水を冷却する。温度計530は、燃料電池10から排出される冷却水の温度を測定する。
制御部700は、燃料電池10の発電量、負荷600における消費電力量、燃料電池10の温度、背圧、モニタセル111の発電状態に基づいて、バルブ320、420、燃料ガス排気バルブ340、酸化ガス排気バルブ440の開閉並びにそれらの開度を制御し、燃料電池10の動作を制御する。
図2は、非モニタセルとモニタセルの構成を模式的に示す説明図である。図2では、非モニタセル110を1つと、モニタセル111を1つ記載している。非モニタセル110は、膜電極接合体120と、ガス拡散層132、133と、多孔体ガス流路142、143と、セパレータプレート152、153と、シールガスケット160と、を備える。膜電極接合体120は、電解質膜121と、触媒層122、123を備える。
本実施形態では、電解質膜121として、例えば、パーフルオロカーボンスルホン酸ポリマなどのフッ素系樹脂や炭化水素系樹脂からなるプロトン伝導性のイオン交換膜を用いている。触媒層122、123は、電解質膜121の各面にそれぞれ形成されている。本実施形態では、触媒層122、123は、例えば、白金触媒、あるいは白金と他の金属とからなる白金合金触媒を担持した触媒担持粒子(例えばカーボン粒子)と電解質(アイオノマ)によって形成されている。
ガス拡散層132、133は、それぞれ触媒層122、123の外面に配置されている。本実施形態では、ガス拡散層132、133として、カーボン不織布を用いたカーボンクロスやカーボンペーパーを用いることが可能である。多孔体ガス流路142、143は、それぞれガス拡散層132、133の外面に配置されている。セパレータプレート152、153は、それぞれ多孔体ガス流路142、143の外面に配置されている。セパレータプレート152と、隣の非モニタセル110のセパレータプレート153との間には、冷却水流路155が形成されている。シールガスケット160は、膜電極接合体120、ガス拡散層132、133、多孔体ガス流路142、143の外縁を囲うように形成されている。シールガスケット160は、たとえば射出成形により、膜電極接合体120と一体に成形される。その後、膜電極接合体120の両面に、ガス拡散層132、133、多孔体ガス流路142、143が順次配置される。
モニタセル111の構成は、非モニタセル110の構成とほぼ同じである。モニタセル111は、触媒層122の代わりに、触媒層124を備えている。触媒層124と、触媒層122とは、触媒層を形成するときに塗布される触媒インクが異なっている。触媒インクは、白金を担持したカーボンにアイオノマと溶媒(水とエタノールとの混合溶媒)とを混合し、超音波分散を行うことにより得られる。ここで触媒層124を形成するための触媒インクと、触媒層122を形成するための触媒インクとは、溶媒の比誘電率εrが異なっている。触媒層124を形成するときの溶媒の比誘電率εrは60以上であり、触媒層124を形成するときの溶媒の比誘電率εrは60未満である。なお、溶媒の誘電率は、水とエタノールとの混合比率を変えることにより調製可能である。例えば、水の比率を高くすると、比誘電率εrを大きくすることができる。あるいは、エタノールと水の混合溶媒に、さらに、酢酸プロピルを加えることにより調製することも可能である。酢酸プロピルを加えると、比誘電率εrを小さくすることができる。
電気化学反応においては、以下の式(1)に示されるバトラーフォルマー式が知られている。
Figure 0005880356
バトラーフォルマー式によれば、電気化学的活性領域APtを減少させるとORR反応速度k’ORRが低下する。この現象は、湿度に関係なく起こる現象であり、高温発電時も通常発電時にも発生する。電極触媒の添加量を減少させても同様の効果が生じる。そのため、氷点下起動時や高温運転時のモニタセルの発電電圧を下げるように構成すると、通常運転時の発電電圧も下がってしまい、燃料電池システム20全体の発電効率を向上させることが難しかった。本願出願人は、様々な実験を行ったところ、触媒層を形成するための触媒インクを製造するときにおける溶媒の比誘電率εrを60以上とすることで、高温運転時のみ単セルの発電電圧を下げるように構成出来ることを発見した。
実施例1:
48.9wt%のPtCo/C触媒にアイオノマと、水と、エタノールと、を混合して攪拌し、超音波ホモジナイザーを用いて分散処理を行って触媒インクを得た。なお、アイオノマとして、デュポン社のナフィオン(ナフィオンは登録商標)を用いた。触媒インクを作製した後、電解質膜121に触媒インクをスプレー塗布し、乾燥させることで、膜電極接合体120を得た。なお、このとき、触媒層の触媒担持量が同じ量となるように触媒層を形成した。
図3は、カソード触媒層の電気化学的表面積を示すグラフである。電気化学的表面積ECSA[(m2−Pt)/(m2−MEA)]は、サイクリックボルタンメトリー法(CV法)の水素吸着面積から算出した。サイクリックボルタンメトリー法とは、電極電位を直線的に掃引し、応答電流を測定する手法である。印加した電位を横軸、応答電流値を縦軸とするグラフを描くと、酸化還元電位付近にピークを持つ、特有の形状を持った曲線が得られる。この曲線を、「サイクリックボルタモグラム」と呼ぶ。ここで、サイクリックボルタモグラムの電位0.05V〜0.25V付近には、水素吸着波、水素脱着波が観察される。この水素吸着波の面積から水素吸着電荷量を算出し、電気化学的表面積ECSAを算出した。7つのサンプルについて電気化学的表面積を算出したところ、誤差は、±10%以内であり、バラツキは、ほとんどなかった。
本実施例では、水と、エタノールと、の混合比率を変えること、さらに、水とエタノールとの混合溶媒に酢酸プロピルを添加することにより、溶媒の比誘電率εrを調製した。水とエタノールとの混合溶媒の比誘電率εrは、化学便覧より求めた。なお、水単体の比誘電率εrは80.7であり、エタノール単体の比誘電率εrは24である。また、水と、エタノールと、酢酸プロピルとの混合溶媒の比誘電率εrは、実験により求めた。水と、エタノールと、酢酸プロピルとの混合溶媒を2枚の電極板の間に注入し、この混合溶媒と2枚の電極板により形成されるコンデンサの容量の値から算出した。2枚の電極板の間隔0.3mmとし、測定装置として、Agilent社の4284A PRECISION LCR METERを用い、温度24.9℃、で測定した。なお、測定周波数は10kHzである。
図4は、低加湿条件における触媒インクの溶媒の比誘電率εrとガス拡散抵抗との関係を示す説明図である。図5は、高加湿条件における触媒インクの溶媒の比誘電率εrとガス拡散抵抗との関係を示す説明図である。図6は、過加湿条件における触媒インクの溶媒の比誘電率εrとガス拡散抵抗との関係を示す説明図である。ガス拡散抵抗は、以下にように算出した。被測定セルとして大きさが1cm2のセルを用い、被測定セルに酸素濃度が5%以下の酸化ガスを供給し、発電を行わせた。そのときの限界電流密度Ilimを測定し、以下の式(2)を用いてガス拡散抵抗Rtotを算出した。
Figure 0005880356
式(2)において、PO2は、酸素分圧である。ガス拡散抵抗Rtotは、燃料電池の単セル(モニタセル111、あるいは非モニタセル110)の電極触媒(触媒層124、あるいは触媒層122)への反応ガスの到達のし難さを表す指標である。
ORR反応(酸素還元反応)は、式(3)のように示すことが出来る。
Figure 0005880356
ガス拡散抵抗Rtotは、GDL(ガス拡散層)拡散抵抗RGDLと触媒層拡散抵抗RCLを用いて式(4)のように示される。
Figure 0005880356
ここで、式(4)の触媒層拡散抵抗RCLは、式(5)のように表される。
Figure 0005880356
式(3)の括弧内の分母の第1項の式は式(5)の第1項と似ている。この項を「拡散抵抗項」と呼ぶ。GDL拡散抵抗RGDLは、ガス拡散層に依存し、ガス拡散層が同じであれば、温度、湿度の影響は少ない。すなわち、ガス拡散抵抗Rtotの変化は、触媒層拡散抵抗RCLの変化に起因し、ガス拡散抵抗Rtotが大きくなることは、触媒層拡散抵抗RCLが大きくなることを意味する。また、触媒層拡散抵抗RCLが大きくなることは、拡散抵抗項が大きくなることを意味し、拡散抵抗項が大きくなると、式(3)より、ORR反応速度が減少する。
図4に示されるように、低加湿条件(セル温度80℃、相対湿度26%)の場合、溶媒の比誘電率εrにより、ガス拡散抵抗の値に大きな違いがあった。すなわち、比誘電率εrが60未満の時は、比誘電率εrが変化しても、ガス拡散抵抗Rtotは、150〜170[s/m]で大きな変化が無かったのに対し、比誘電率εrが60以上の場合には、比誘電率εrが大きくなると、ガス拡散抵抗Rtotが急激に大きくなった。一方、図5、図6に示されるように、高加湿条件(セル温度80℃、相対湿度78%)、過加湿条件(セル温度50℃、相対湿度250%)の場合には、比誘電率εrを変えても、ガス拡散抵抗Rtotは、ほとんど変化しなかった。
比誘電率εrが60以上の溶媒を用いて触媒インクを作製して、モニタセル111を作製し、比誘電率εrが60未満の溶媒を用いて触媒インクを作製して、非モニタセル110を作製する。このようにモニタセル111と非モニタセルを製造した場合、通常運転時(80℃、相対湿度78%前後)には、モニタセル111と非モニタセル110のガス拡散抵抗Rtotはほぼ同じであり、ほぼ同じ電圧を発電することができる。一方、高温時、あるいは低加湿時には(80℃、26%)、モニタセル111のガス拡散抵抗Rtotを非モニタセル110のガス拡散抵抗Rtotよりも大きくすることができる。すなわち、モニタセル111の発電電圧を非モニタセル110の発電電圧よりも下げることが出来る。したがって、この発電電圧をモニタすれば、逆に、モニタセル111や非モニタセルの加湿状態を判断することができる。
比誘電率が高い溶媒中では、アイオノマのミセル径が小さいことが知られている。このような状態では、アイオノマが触媒に吸着するとき、アイオノマは、薄く、表面積が大きい状態で触媒に吸着する。この場合、アイオノマとガスとが接触する面積が大きくなるため、乾燥しやすいと考えられる。そして、低加湿としたとき、その影響がより出やすくなるためと考えられる。また、アイオノマが薄く触媒に吸着すると、アイオノマのクラスタ径が小さくなり吸水性が小さくなって、アイオノマが乾燥し易くなることも考えられる。アイオノマが乾燥するとアイオノマ中の物質移動抵抗が増大し、ガス拡散抵抗も増大することも考えられる。
図7は、単セルの温度と電池の発電電圧との関係を示す説明図である。図7において、横軸はセル温度であり、右にいくほど高温である。また、縦軸は電池(単セル)の発電電圧であり、上にいくほど高電圧である。なお、電圧は、電圧×電流の値がピークとなるときの電圧を示している。非モニタセル110、モニタセル111、比較例(モニタセル)いずれもセル温度が高温になると、発電電圧が低下することは共通している。ここで、非モニタセル110と比較例(モニタセル)の電圧のグラフは、ほぼ同じ傾きである。しかし、モニタセル111の傾きは、非モニタセル110あるいは比較例(モニタセル)の傾きよりも大きくなっている。低温では、モニタセル111の発電電圧は、非モニタセル110の発電電圧とほぼ同じであり、低温での比較例(モニタセル)の発電電圧よりも大きくなっている。一方、高温では、モニタセル111の発電電圧は、比較例(モニタセル)の発電電圧とほぼ同じであり、高温での非モニタセル110の発電電圧よりも小さくなっている。すなわち、高温ほど、非モニタセル110とモニタセル111の発電電圧の差ΔVが大きくなる。なお、図7では、非モニタセル110の電圧は、モニタセル111の電圧よりも高いが、電圧×電流の値がピークとなる電圧で非モニタセル110の電圧は、モニタセル111の電圧よりも高いことが好ましい。
図7において、横軸を単セルの温度としたが、横軸は相対湿度であっても良い。一般に、相対湿度RT[%]は、RT=(絶対湿度/飽和水蒸気量)×100[%]で算出される。ここで、飽和水蒸気量は、温度が高いほど大きいので、絶対湿度が同じであれば、温度が高いほど相対湿度は低くなる。絶対湿度とは、体積1立方メートルの空気中に含まれる水蒸気の量である。したがって、「高温ほど、非モニタセル110とモニタセル111の発電電圧の差ΔVが大きくなる。」は「相対湿度が低いほど、非モニタセル110とモニタセル111の発電電圧の差ΔVが大きくなる。」と言い換えることが出来る。
以上のように、「高温ほど、非モニタセル110とモニタセル111の発電電圧の差ΔVが大きくなる。」あるいは、「相対湿度が低いほど、非モニタセル110とモニタセル111の発電電圧の差ΔVが大きくなる。」ように、モニタセル111と非モニタセル110を構成することにより、燃料電池システム20の通常運転時の全体の発電効率を低下させないようにしつつ、高温時にドライアップが生じたときに、モニタセル111は、異常の発生の検知に適した発電性能を示すことができる。
また、「高温ほど、非モニタセル110とモニタセル111の発電電圧の差ΔVが大きくなる。」あるいは、「相対湿度が低いほど、非モニタセル110とモニタセル111の発電電圧の差ΔVが大きくなる。」ようにするには、モニタセル111と非モニタセル110を製造するときの触媒層形成工程において、電解質膜に塗布する触媒インクの溶媒の比誘電率を、それぞれ60以上と60未満とすることで容易に実現できる。比誘電率60以上と60未満の溶媒は、水とエタノールとの混合比率を変えること、あるいは、混合溶媒に、さらに酢酸プロピルを添加することにより、容易に調製することができる。
第2の実施形態:
図8は、第2の実施形態の非モニタセルとモニタセルの構成を示す説明図である。非モニタセル110の構成は、第1の実施形態の非モニタセル110の構成と同じである。第2の実施形態のモニタセル112の構成は、第1の実施形態のモニタセルの構成と、以下の点が異なっている。第2の実施形態のモニタセル112では、触媒層124と、電解質膜121との間にカーボン/アイオノマ混合層125を備えている。カーボン/アイオノマ混合層125のカーボンは、触媒が担持されていない。
単セルに一定電流I[A/cm2]を流したときの出力電圧Ecellは、式(6)の様に示される。
Figure 0005880356
触媒層プロトン抵抗が高くなると(抵抗Rが大きくなると)、電圧降下(IR)が大きくなり、出力電圧Ecellが下がる。ここで、触媒層プロトン抵抗について、湿度に対する感度を有する構成とする。例えば、通常発電時(相対湿度80%以上)において、モニタセル111と、非モニタセル110との触媒層プロトン抵抗をほぼ同じ大きさとし、低加湿時(例えば相対湿度30%以下)においてモニタセル111の触媒層プロトン抵抗が、非モニタセル110の触媒層プロトン抵抗よりも大きくなるように構成する。このように構成することで、通常発電時には、モニタセル111と非モニタセル110の発電電圧をほぼ同じとすることができる。そして、低加湿時には、モニタセル111の発電電圧を、非モニタセル110の発電電圧よりも低くすることができる。
これを実現するためには、例えば、電極触媒は同じで、触媒層断面方向に電気化学的表面積(ECSA)の分布のある構成を採用することができる。例えば、電解質膜121側の電気化学的表面積を低くし、ガス拡散層132側の電気化学的表面積を高くし、合計の電気化学的表面積を同じにする。具体的には、触媒層の構成を電解質膜121側の層と、ガス拡散層132側の層と、の2層構造とする。そして、電解質膜121側の層が含むカーボンについては、白金を担持していないカーボンとし、ガス拡散層132側の層が含むカーボンについては、白金を担持しているカーボンとすることで、実現可能である。
図8は、第2の実施形態の燃料電池の構成を示す説明図である。図8では、非モニタセル110と、モニタセル112をそれぞれ1つずつ示している。非モニタセル110の構成は、第1の実施形態の非モニタセル110と同じ構成である。第2の実施形態のモニタセル112は、第1のモニタセルと以下の点が異なっている。第1の実施形態のモニタセル111では、カソード側の触媒層124は、1層であるが、第2の実施形態のモニタセル112では、カソード側の触媒層は、触媒層124と混合層125の2層となっている。混合層125が電解質膜121側にあり、触媒層124がガス拡散層132側にある。触媒層124が含むカーボンは、触媒(白金触媒、あるいは、白金合金触媒)が担時されているが、混合層125が含むカーボンは、触媒が担時されていない。このような構成の単セルでは、電解質膜121から離れた触媒層124に触媒が多く形成されているので、特に低加湿時には、混合層125に水が少なく、触媒層プロトン抵抗が増加し、出力電圧が小さくなる。なお、高加湿時には、混合層の水125が多いので、触媒層プロトン抵抗自体の大きさが低く、出力電圧の低下に対する影響は小さい。
実施例2:
電解質膜121の上に混合層125を形成した。白金を担持していないカーボンと、アイオノマと、水と、エタノールとを混合・攪拌した。このとき、アイオノマとカーボンとの質量比(アイオノマの質量/カーボンの質量)を0.75となるようにカーボンと、アイオノマと、の混合比を定めた。また、アイオノマとして、デュポン社のDE2020CSを用いた。混合溶液に対して、超音波ホモジナイザーによる分散処理を行った。この分散溶液をカーボン目付量が、0.01mg/cm2となるように電解質膜121にスプレー塗布した。なお、同様に、カーボン目付量が、0.03mg/cm2のものと、0.05mg/cm2のものと、合計3種類のシートを作製した。
次に、混合層125の上に触媒層124を形成した。白金を担持しているカーボンと、アイオノマと、水と、エタノールとを混合・攪拌した。このとき、同様に、アイオノマとカーボンとの質量比(アイオノマの質量/カーボンの質量)を0.75となるようにカーボンと、アイオノマと、の混合比を定めた。混合溶液に対して、超音波ホモジナイザーによる分散処理を行い、触媒インクを作製した。その後、触媒インクを混合層125の上にスプレー塗布した。なお、3枚のシートの電気化学的表面積(ECSA)が同等となるように、各シートの塗布する触媒インクの白金担持量を調製した。なお、アノード触媒層123については、白金担持カーボンとアイオノマ(DE2020CS)を混合した触媒転写シートを電解質膜121に熱プレスすることで接合した。
図9は、混合層のカーボン目付量と、触媒層プロトン抵抗の関係を示す説明図である。膜電極接合体120のアノード側に水素ガス、カソード側に窒素ガスを、加湿条件を変えて供給した。そして、北斗電工製のFRA装置を用いて0.1kHz〜100kHzの間のインピーダンス測定を行った。文献(Y. Liu, M. W. Murthy ECS Transactions, 11(1), 473-484(2007) )のモデルに基づいて、触媒層プロトン抵抗を算出した。
混合層125のカーボンの目付量を大きくしても、すなわち、混合層125の厚さを厚くしても、相対湿度100%の条件では、触媒層プロトン抵抗の大きさに大きな変化がなかった。一方、相対湿度が30%の条件では、混合層125のカーボンの目付量を大きくすると、すなわち、混合層125の厚さを厚くすると、触媒層プロトン抵抗の大きさが大きくなった。
したがって、混合層125を含む膜電極接合体120をモニタセル112に用い、混合層を含まない膜電極接合体を非モニタセル110に用いることにより、通常発電時(相対湿度80%以上)では、モニタセル112と非モニタセル110の触媒層プロトン抵抗をほぼ同じ大きさとすることができる。一方、ドライアップが発生し多様な場合(低加湿時)には、モニタセル112の触媒層プロトン抵抗を、非モニタセル110の触媒層プロトン抵抗よりも高くすることが出来る。その結果、燃料電池システム20の通常運転時の全体の発電効率を低下させないようにしつつ、ドライアップが発生したときに、モニタセル112は、異常の発生の検知に適した発電性能を示すことができる。
なお、燃料電池システム20に適用する場合、第1の実施形態で説明した誘電率を変える方法と、第2の実施形態で説明した混合層125を設ける方法とは、いずれか一方、あるいは両方を採用してもよい。
以上、いくつかの実施形態に基づいて本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
10…燃料電池
20…燃料電池システム
100…燃料電池スタック
110…非モニタセル
111…モニタセル
112…モニタセル
120…膜電極接合体
121…電解質膜
122…触媒層
123…触媒層(アノード触媒層)
124…触媒層
125…混合層
132…ガス拡散層
142…多孔体ガス流路
152…セパレータプレート
153…セパレータプレート
155…冷却水流路
160…シールガスケット
200…集電板
210…絶縁板
230…エンドプレート
231…エンドプレート
240…テンションロッド
250…ナット
300…燃料タンク
310…燃料ガス供給管
320…バルブ
330…燃料ガス排気管
340…燃料ガス排気バルブ
350…圧力計
360…燃料ガス回収管
370…ポンプ
400…エアポンプ
410…酸化ガス供給管
420…バルブ
430…酸化ガス排気管
440…酸化ガス排気バルブ
450…圧力計
500…冷却水ポンプ
510…冷却水配管
520…ラジエーター
530…温度計
600…負荷
700…制御部
710…セルモニタ

Claims (6)

  1. 料電池スタックの製造方法であって、
    アイオノマと、白金を担持したカーボンと、比誘電率が60以上の第1の溶媒を含む溶液を分散して得られる第1の触媒インク溶液を製造する工程と、
    電解質膜の両面に前記第1の触媒インク溶液を塗布することによって触媒層を形成してモニタセルを形成する工程と、
    アイオノマと、白金を担持したカーボンと、比誘電率が60未満の第2の溶媒を含む溶液を分散して得られる第2の触媒インク溶液を製造する工程と、
    電解質膜の両面に前記第2の触媒インク溶液を塗布することによって触媒層を形成して非モニタセルを形成する工程と、
    前記モニタセルと前記非モニタセルとを積層して燃料電池スタックを形成する工程と、
    を備え、
    前記非モニタセルは、前記モニタセルと前記非モニタセルの温度が同じ状態で比較したときに、(i)前記非モニタセルの発生させる電圧は、前記モニタセルの発生させる電圧よりも大きく、(ii)前記モニタセル及び前記非モニタセルの温度が高いほど、前記非モニタセルの発生させる電圧と前記モニタセルの発生させる電圧との差が大きくなるように形成される、燃料電池スタックの製造方法。
  2. 請求項1に記載の燃料電池スタックの製造方法において、
    前記第1と第2の溶媒は、水とエタノールとを含んでおり、
    前記水と前記エタノールの混合比率を変えることにより、前記第1と第2の溶媒の比誘電率を調製する、燃料電池スタックの製造方法
  3. 請求項2に記載の燃料電池スタックの製造方法において、
    前記第1と第2の溶媒の少なくとも一方にさらに酢酸プロピルを含ませることで、前記第1と第2の溶媒の比誘電率を調製する、燃料電池スタックの製造方法
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料電池スタックの製造方法において、
    前記モニタセルを形成する工程は、前記電解質膜前記触媒層を形成する前に、触媒が担持されていないカーボンとアイオノマとを含む混合層を形成する工程を有している、
    燃料電池スタックの製造方法
  5. 複数の単セルが積層されて形成される燃料電池スタックであって、
    前記複数の単セルは、モニタセルと、非モニタセルと、を含んでおり、
    前記モニタセル及び前記非モニタセルは、いずれも、
    電解質膜と、
    前記電解質膜の両面に形成される触媒層であって、触媒が担持されているカーボンとアイオノマとを含む触媒層と、
    備えており、
    前記モニタセルは、前記電解質膜と前記触媒層のうちのカソード側触媒層との間に、触媒が担持されていないカーボンとアイオノマとを含む混合層を有し、前記非モニタセルは、前記電解質膜と前記カソード側触媒層との間に、前記混合層を有しておらず、
    前記モニタセルと前記非モニタセルの温度が同じ状態で比較したときに、
    (i)前記非モニタセルの発生させる電圧は、前記モニタセルの発生させる電圧よりも大きく、
    (ii)前記モニタセル及び前記非モニタセルの温度が高いほど、前記非モニタセルの発生させる電圧と、前記モニタセルの発生させる電圧と、の差が大きくなる、燃料電池スタック。
  6. 請求項5に記載の燃料電池スタックにおいて、
    前記混合層の前記触媒が担持されていないカーボンの目付量は、混合層1平方センチメートル当たり0.03mg以上である、燃料電池スタック。
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