JP2004185905A - 燃料電池用電極及び燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の燃料電池用電極は、従来のガス拡散層上に粒子径の小さいカーボン粒子323を充填するなどにより、触媒層31とガス拡散層32との界面33の算術平均粗さRaを小さくする。算術平均粗さRaが小さい、即ち、平滑なガス拡散層32上に触媒層31を形成することにより、薄く均一な触媒層31全体に反応ガスが行き渡り、触媒層31の利用率が向上する。
【選択図】 図5
Description
本発明は、燃料電池に関し、特に、燃料電池用電極において触媒層の利用率を向上させる技術に関する。
【従来の技術】
燃料電池は一般的に、電解質膜を介してアノードとカソードとを対向して配したセルが、リブ及びガスチャネルが形成された一対のプレート基板で挟持されたものを基本ユニットとして、この基本ユニットを複数積み重ねた構成となっているものが多い。そして、運転時には、アノード側のガスチャネルには燃料ガスを、カソード側のガスチャネルに酸化剤として空気を供給し、電気化学的な反応により発電を行う。
燃料電池の中でも、電解質膜としてイオン交換膜が用いられた固体高分子形燃料電池は、低温で優れた性能で運転できる点で最近注目を集めている。
この固体高分子形燃料電池は、運転時にはイオン交換膜のイオン導電性を確保するため、固体高分子膜を保湿する必要がある。
また、この燃料電池において、セル電圧などの電池性能を得るために、アノード及びカソードの触媒層全体に燃料ガスや酸化剤ガスを均一に行き渡らせることが重要であり、その点を考慮して、アノード及びカソードのそれぞれには、通常、電解質膜に接して配された触媒層とプレートとの間に、カーボンペーパなどからなるガス拡散層が積層されている。そして、各プレートのガスチャネルを流通するガスがガス拡散層を介して触媒層へ供給されるので、触媒層全体にガスが行き渡りやすくなっている。
このように従来、ガス拡散層には、ガス拡散性と共に水排出性を向上させるために様々な発明がなされてきた。例えば、特許文献1では、ガス拡散層にカーボン粉末を充填することによって、ガス拡散性と水拡散性を両立させる手法が提案されている。また、特許文献2では、触媒層とガス拡散層の気孔径分布を規定することによって、触媒層とガス拡散層との界面における水の移動性を向上させる手法が提案されている。
【特許文献1】
特開平10−289732号公報
【特許文献2】
特開2000−160056号公報
【発明が解決しようとする課題】
このように、触媒層とガス拡散層の界面において、気孔率や気孔径の調整し、ガス拡散性と水排出性の両方を向上させる努力はなされてきたが、界面の形状は考慮されてこなかった。
しかしながら、平滑に見えるガス拡散層の表面には凹凸が有り、その凹部に触媒が落ち込むことで、局部的に触媒層の厚くなる部分が存在していた。局部的に触媒層の厚くなっている領域は、反応ガスが届きにくいため、反応に寄与していないと考えられる。
従って、電池性能を向上させるためには、触媒層が全体的に薄く均一になるように、触媒層とガス拡散層との界面形状を平滑することが必要であることが明らかになった。
このような課題は、触媒層とガス拡散層とが積層された電極を備える燃料電池においては、共通するものと考えられる。
本発明は、このような課題を鑑みてなされたものであって、燃料電池において、触媒層とガス拡散層との界面形状を平滑にすることによって、触媒層の利用率の向上を図り、ひいては、セル電圧などの電池性能の向上、若しくは、触媒量を低減させることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため本発明では、触媒層とガス拡散層とが積層されてなる燃料電池用電極において、触媒層と接する側のガス拡散層表面の算術平均粗さRaが15μm以下となるように、好ましくは0.012μm以上5μm以下の範囲となるように調整した。
本発明によれば、ガス拡散層上に触媒層を形成するときに、ガス拡散層表面の凹部へ触媒層が落ち込むことを防ぎ、薄く均一な触媒層を形成できる。そのため、触媒層においてガスが行き渡らないことによって反応しない領域が減少し、触媒層全体に反応ガスを供給することが可能となるので、触媒層の利用率が向上する。
請求項3の発明では、ガス拡散層は、多孔質カーボン基体中にカーボン粉末を充填した構造とした。
請求項3の発明によれば、ガス拡散層の基体となるカーボンペーパの孔内にカーボン粉末が充填されるので、ガス拡散層の表面粗さを小さく調整することが可能となる。また、ガス拡散層の気孔径、気孔率を任意に設定することができるので、アノード及びカソードに滞留する水が排出しやすい条件に調整することも可能となる。そのため、薄く均一な触媒層を形成でき、且つ、水の滞留を防止できるので、触媒層へ反応ガスが行き渡らないことによるセル電圧の低下を防止することができる。
請求項4の発明では、電解質膜と、触媒層とガス拡散層とが積層されてなり、電解質膜の一方の面に触媒層が配されたアノードと、触媒層とガス拡散層とが積層されてなり、電解質膜の他方の面に触媒層が配されたカソードとからなるセルを、アノードのガス拡散層に対向して配置され、アノードへ供給される燃料ガスが流通する第1プレートと、カソードのガス拡散層に対向して配置され、カソードへ供給される酸化剤ガスが流通する第2プレートとで挟持した燃料電池において、カソード及びアノードの少なくとも一方に、上記の燃料電池用電極を用いた。
請求項4の発明によれば、触媒層における触媒の利用率を向上させた電極を用いて燃料電池を作製するので、従来と同等の触媒量において電池性能の向上を図ることが可能となる。若しくは、従来と同等の電池性能を得るために使用する触媒量を低減することが可能となる。
【発明の実施の形態】
図1は、固体高分子型燃料電池1の構成を示す要部組立図である。
燃料電池1は、セルユニット100が多数積層され、その積層両端は図示しないエンドプレートで挟持されており、セルユニット100が数枚積層されることに冷却プレート110が介挿された構成となっている。
各セルユニット100は、固体高分子膜11の一方にアノード20が他方にカソード30が形成されてなるセル10が、アノード側チャネル41が形成されたセパレータ板40(図1では、アノード側チャネル41は、セパレータ板の背面側にあり見えない。図2参照。)とカソード側チャネル51が形成されたセパレータ板50とで挟持されて構成されており、固体高分子膜11の外周部と、セパレータ板40、50の外周部との間には、この部分をシールするガスケット60、70が介挿されている。
固体高分子膜11は、陽イオン交換樹脂(パーフルオロカーボンスルホン酸)からなる薄膜であって、例えばNafion膜(デュポン社製)である。
アノード20及びカソード30は、共に白金系の触媒が担持されたカーボンからなる触媒層と、撥水処理を施したカーボンペーパにカーボン粒子が充填されたガス拡散層とが積層された構造であって、固体高分子膜11の中央部にホットプレスにより密着成型されている。
セパレータ板40、50は、緻密なカーボン板を加工した導電性を有する基板である。冷却プレート110も同様に、導電性の緻密な基板である。
セパレータ板40、50および冷却プレート110の各々のコーナー部分には、反応ガス供給・排出用のマニホールドを構成する貫通孔P1〜P4が開設されている。なお、貫通孔P2、P4はセパレータ板40のアノード側チャネル41と連通し、貫通孔P1、P3はセパレータ板50のカソード側チャネル51と連通している。また、各プレートの一対の対向する辺の中央部に冷却水流入・流出用マニホールドを構成する貫通孔P5、P6が開設されており、貫通孔P5、P6は冷却プレート110に設けられた冷却水流路111と連通している。
このような構造の燃料電池1において、燃料ガス供給用のマニホールドには燃料ガスが供給され、酸化剤ガス供給用マニホールドには空気が供給される。なお、燃料ガスとしては通常、水素リッチな改質ガスや純粋な水素ガスなどが用いられる。
そして、燃料ガス供給用のマニホールドに供給された燃料ガスは、各アノード側チャネル41に分配されアノード20に供給される。また、この燃料ガスは、図示しない加湿装置によって加湿されており、この燃料ガス中に含まれる水分によって固体高分子膜11が湿潤されるようになっている。
一方、酸化剤ガス供給用マニホールドに供給された空気は、各カソード側チャネル51からカソード30に供給される。そして、余剰のガスは酸化剤ガス排出用のマニホールドから排出される。なお、この空気も加湿器で加湿してから供給されるようになっている。
また、冷却水流入用マニホールドには冷却水が供給され、当該マニホールドに供給された冷却水は、各冷却水流路111に分配される。燃料電池1は、発電に伴って発熱するが、この冷却水で冷却されることによって所定の運転温度(70〜80℃)に維持される。
(本実施形態のアノード及びカソードによる効果についての説明)
図2は、セルユニット100の概略断面図である。
アノード側チャネル41に供給される燃料ガスは、アノード20のガス拡散層22を透過して触媒層21において反応(2H2→4H++4e−)に用いられる。また、この燃料ガスに含まれる水分の一部は、ガス拡散層22、触媒層21及び固体高分子11を透過してカソード30側に移動する。
一方、カソード側チャネル51に供給される空気は、カソード30のガス拡散層32を透過して触媒層31において反応(4H++O2+4e−→ 2H2O)に用いられる。また、この反応に伴う生成水並びにアノード20側から移動してくる水は、触媒層31及びガス拡散層32を透過してカソード側チャネル51を流通する空気中に拡散するが、カソード30内において水の一部は液体として存在するので、カソード30の層内を液体の水がスムースに移動できないと、液体の水がカソード30層内に滞留することになる。
アノード20やカソード30の層内に液体の水が多く滞留すると、触媒層21や触媒層31の反応面積が減少する他に、燃料ガスや空気が触媒層21や触媒層31へ行き渡りにくくなり、セル電圧の低下を引き起こす原因となる。従って、ガス拡散層22、32には、ガス拡散性と共に水排出性が必要となる。
(アノード及びカソードの構成についての詳細説明)
図3は、セル10の内部構造を摸式的に示す断面摸式図である。
アノード20における触媒層21は、白金系触媒を担持したカーボン粒子210とイオン交換樹脂とを混合した混合物を、ガス拡散層22の表面に層状に形成したものであり、ガス拡散層22は、ふっ素樹脂等を用いて撥水処理を施した多孔質カーボンペーパの孔内に、カーボン粒子221と撥水性樹脂とが混合された混合物が充填された層である。
また、カソード30における触媒層31もアノード20と同様の構成であって、白金系触媒を担持したカーボン粒子310とイオン交換樹脂とを混合した混合物を、ガス拡散層32の表面に層状に形成したものであり、ガス拡散層32は、撥水処理を施した多孔質カーボンペーパの孔内に、カーボン粒子321と撥水性樹脂とが混合された混合物が充填された層である。
このアノード20及びカソード30にて固体高分子膜11の中央部において挟持し、120℃、50kgf/cm2の条件下でホットプレスして密着成型したものがセル10となる。
(実施例1)
図4は、カソード30の触媒層31とガス拡散層32の界面を拡大した拡大模式図である。本実施例はカソードについて説明するが、本発明はカソードに限ったものではない。
触媒層31とガス拡散層32の界面33は、微視的に見ると凹凸が有り、ガス拡散層32の凹部には、触媒310が落ち込んでいる。この部分は局部的に触媒310が厚くなっており、空気が行き渡りにくくなっている。その結果、発電に寄与する反応が起こらない領域が発生し、触媒層31の利用率を低下させる原因となる。
そこで、実施例1では、このガス拡散層32の凹凸を平滑にするため、粒子径の異なる2種類のカーボン粉末を用意し、カーボンペーパにカーボン粉末を充填する際に、粒子径によって2回に分けて塗布する。
図5は、2種類の粒子径のカーボン粉末を用いたときの触媒層31とガス拡散層32の界面33の拡大模式図である。
ガス拡散層は、厚さ約200μmのカーボンペーパをテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)分散溶液に浸漬し、380℃で1時間焼成することによって撥水処理を施す。
また、カーボン粉末(キャボット社製、VulcanXC−72)を200メッシュ(約75μm)のふるいにかけたものと、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)と、溶媒とを混合してカーボンペースト▲1▼を作製する。
そして、上記撥水処理したカーボンペーパにカーボンペースト▲1▼を塗布して、従来のガス拡散層を作製し、これを乾燥させた後、カーボン粉末XC−72よりも粒子径の小さいカーボン粉末を用いて作製したカーボンペースト▲2▼を塗布し、実施例1のガス拡散層32を作製する。粒子径の小さいカーボン粉末は、市販品の他にも、XC−72を更に細かいメッシュのふるいにかける、粉砕するなどして得ることができる。
図5に示すように、従来のガス拡散層の凹部は粒子径の小さいカーボン粉末323によって平滑になり、ガス拡散層32上の触媒層31も均一に形成できるようになる。
(実施例2)
実施例2では、従来よりも溶媒量を増やしてカーボン粉末XC−72とPTFEとを混合し、カーボンペースト▲3▼を作製する。そして、従来のガス拡散層を作製し、乾燥させた後、カーボンペースト▲3▼を従来のガス拡散層上に塗布し、実施例2のガス拡散層32を作製する。
上記の方法により、粘性の低いカーボンペースト▲3▼が、従来のガス拡散層の凹部に流れ込むことによって平滑化され、ガス拡散層32上の触媒層も均一に形成できるようになる。
(実施例3)
実施例3は、カーボンペースト▲3▼よりも、更に溶媒量を増量し、粘性の低いカーボンペースト▲4▼を作製する。そして、従来のガス拡散層上に噴霧することにより、平滑なガス拡散層32を作製する。
(実施例4)
実施例4は、従来のガス拡散層作製後に、ホットプレスを行う。ガス拡散層形成後に、ホットプレスの工程を追加することにより、ガス拡散層32が平滑化され、触媒層31も均一に形成できるようになる。
(比較例)
比較例のガス拡散層32は、従来通り、厚さ約200μmのカーボンペーパをFEP分散溶液に浸漬し、380℃で1時間焼成することによって撥水処理を施す。この撥水処理したカーボンペーパにカーボンペースト▲1▼を塗布して、ガス拡散層32を作製する。
(表面粗さ測定)
実施例1〜4及び比較例のガス拡散層の表面を充分に乾燥させた後、非接触式表面粗さ測定器を用いて、ガス拡散層表面の算術平均粗さRaを測定した。
このような測定の結果、比較例の算術平均粗さRaは15μmであった。実施例1〜4の算術平均粗さは、表1に示すように比較例よりも小さくなった。
しかしながら、ガス拡散層の算術平均粗さRaは、ガス拡散層に充填するカーボン粉末の粒子径よりも小さく設定することは不可能であり、平均表面粗さRaの下限界はカーボン粉末の粒子径に依存するものと考えられる。即ち、従来のガス拡散層表面は50〜70μmの粒子径を有するカーボン粉末を用いているため、最大高さRyは約60μmとなり、算術平均粗さRaに換算すると15μmと測定値と一致している。従って、カーボン粉末を限界(凝集体から1つの粒子まで分解)まで粉砕すると、粒子径が約0.05μmとなるから、最大高さRyが0.05μm、算術平均粗さRaで0.012μmが下限界となるものと考えられる。
(発電試験)
白金系触媒を担持したカーボン粒子とイオン交換樹脂とを混合した同量の混合物を、各実施例及び比較例のガス拡散層の表面に層状に形成し、アノード及びカソードを作製する。本試験では、白金担持量が0.2mg/cm2となるように設定した。このアノードとカソードを用いてセルを作製し、以下の運転条件にてセル電圧を測定した。
電流密度 :0.5A/cm2
セル温度 :70℃
燃料ガス :H2
酸化剤ガス :空気
燃料ガス利用率 :70%
酸化剤ガス利用率:40%
発電試験の結果を表1に示す。
【表1】
これらのセルにおいて、触媒量が同じであるにもかかわらず、ガス拡散層の表面を平滑になるように処理した実施例1〜4のセル電圧の方が比較例よりも高く、中でも算術平均粗さRaが5μm以下のセルにおいて良好な結果が得られた。
【発明の効果】
以上の説明のように本発明によれば、触媒層とガス拡散層との界面において、平均表面粗さを小さくすることによって、ガス拡散層上に触媒層を形成するときに、ガス拡散層の開口部へ触媒層が落ち込むことを防ぎ、触媒層の利用率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】固体高分子形燃料電池の構成を示す要部組立図である。
【図2】図1に示すセルユニットの概略断面図である。
【図3】アノード及びカソードの内部構造を模式的に示す断面模式図である。
【図4】図3に示すカソードのガス拡散層と触媒層との界面の拡大模式図である。
【図5】実施例1のガス拡散層と触媒層との界面の拡大模式図である。
【符号の説明】
1…固体高分子形燃料電池
10…セル
11…固体高分子膜
20…アノード
21…触媒層
22…ガス拡散層
23…界面
30…カソード
31…触媒層
32…ガス拡散層
33…界面
40、50…セパレータ板
41…アノード側チャネル
51…カソード側チャネル
210…白金担持カーボン粒子(触媒)
220…カーボン繊維
221…カーボン粒子
310…白金担持カーボン粒子(触媒)
320…カーボン繊維
321…カーボン粒子
323…カーボン粒子
Claims (4)
- 触媒層とガス拡散層とが積層されてなる燃料電池用電極において、
前記触媒層と接する側の前記ガス拡散層表面の算術平均粗さRaが15μm以下となることを特徴とする燃料電池用電極。 - 前記触媒層と接する側の前記ガス拡散層表面の算術平均粗さRaが0.012〜5μmの範囲となることを特徴とする請求項1記載の燃料電池用電極。
- 前記ガス拡散層は、多孔質カーボン基体中にカーボン粉末を充填した構造であることを特徴とする請求項1又は2記載の燃料電池用電極。
- 電解質膜と、
前記触媒層と前記ガス拡散層とが積層されてなり、前記電解質膜の一方の面に当該触媒層が配されたアノードと、
前記触媒層と前記ガス拡散層とが積層されてなり、前記電解質膜の他方の面に当該触媒層が配されたカソードとからなるセルを、
前記アノードの前記ガス拡散層に対向して配置され、前記アノードへ供給される燃料ガスが流通する第1プレートと、
前記カソードの前記ガス拡散層に対向して配置され、前記カソードへ供給される酸化剤ガスが流通する第2プレートとで挟持した燃料電池において、
前記アノード及びカソードの少なくとも一方に、請求項1〜3のいずれか記載の燃料電池用電極を用いたことを特徴とする燃料電池。
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