JP4862330B2 - 燃料電池用触媒層の製造方法および製造装置 - Google Patents

燃料電池用触媒層の製造方法および製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池用触媒層の製造方法および製造装置に関する。
燃料電池、たとえば、固体高分子電解質型燃料電池は、電解質膜の両面に触媒層(電極)を設けた膜−電極アッセンブリ(Membrane-Electrode Assembly 、略してMEAという)を一対のセパレータで挟んで構成される。
特開2004−214173号公報は、触媒層の電解質膜への形成方法として、樹脂製フィルム等からなる仮基材の一面に触媒ペーストを塗布し乾燥させて触媒層を形成し、この触媒層形成仮基材を、その触媒層を電解質膜側に向けて、電解質膜と共に、一対の転写ロール間に通し、仮基材に形成した触媒層を電解質膜に転写する連続生産方法を開示している。
特開2004−214173号公報
従来の触媒層の製造方法では、仮基材に一面に塗工された触媒層の、電解質膜への圧着側表面は粗く、電解質膜と触媒層の密着性が悪く、密着面積が小で、電解質膜と触媒層との間のプロトン伝導性、性能、耐久性に改善が要望されていた。
本発明の目的は、電解質膜と触媒層の密着性、密着面積を改善できる、(電解質膜への転写前の段階における)燃料電池用触媒層の製造方法および製造装置を提供することにある。
上記課題を解決する、そして上記目的を達成する、本発明は、つぎのとおりである。
) 仮基材に塗工され電解質膜に転写される燃料電池用触媒層の製造方法であって、前記触媒層が前記電解質膜に転写される前に、前記触媒層の前記電解質膜に密着する側の面に平滑化処理を施す平滑化工程を設け、該平滑化処理を、仮基材と該仮基材に塗工された触媒層を、一対のロール間に通すことによって行う燃料電池用触媒層の製造方法。
前記一対のロールの表面の弾性率が互いに異なる)記載の燃料電池用触媒層の製造方法。
) 前記平滑化処理を、大気温より高い温度でかつ170℃より低い温度にて行う()または()記載の燃料電池用触媒層の製造方法。
(4) 前記平滑化処理を、80℃以上の温度でかつ170℃より低い温度にて行う(1)〜(3)の何れか1つに記載の燃料電池用触媒層の製造方法。
(5) 前記触媒層の平滑化処理と該触媒層の電解質膜への転写が、同じラインで連続して行われる()〜(4)の何れか1つに記載の燃料電池用触媒層の製造方法。
(6) 仮基材に塗工され電解質膜に転写される燃料電池用触媒層の製造装置であって、一対のロールを備え、該一対のロールは、前記触媒層が前記電解質膜に転写される前に、仮基材と該仮基材に塗工された触媒層が前記一対のロール間に通された時に前記触媒層の前記電解質膜に密着する側の面を平滑化する一対のロールからなる燃料電池用触媒層の製造装置。
記()の燃料電池用触媒層の製造方法によれば、電解質膜に転写される前に、触媒層の電解質膜に密着する側の面に平滑化処理を施す平滑化工程を設けたので、触媒層が電解質膜に転写された後における、電解質膜と触媒層の密着性、密着面積が改善される。
また、平滑化処理を、仮基材と該仮基材に塗工された触媒層を、表面の弾性率が異なる一対のロール間に通すことによって行うので、ロールを用いることにより連続的に平滑化処理を行うことができる。
上記()の燃料電池用触媒層の製造方法によれば、表面の弾性率が異なる一対のロールを用いて、表面の弾性率が高いロール(表面が硬い方のロール)で触媒層を押し、表面の弾性率が低いロール(表面が柔らかい方のロール)で仮基材側からバックアップすることにより、触媒層全域にわたって均一に荷重をかけることができる。
上記()の燃料電池用触媒層の製造方法によれば、平滑化処理を、大気温より高い温度でかつ170℃より低い温度にて行うので、触媒層面の平滑化を促進させることができる。温度が高い方が触媒層中の電解質が溶けて表面の平滑化が効果的に行われるが、170℃より高くなると電解質が分解し始めるので、それは避けなければならない。
上記(4)の燃料電池用触媒層の製造方法によれば、平滑化処理を、80℃以上の温度でかつ170℃より低い温度にて行うので、触媒層面の平滑化を促進させることができる。
上記(5)の燃料電池用触媒層の製造方法によれば、触媒層の平滑化処理と該触媒層の電解質膜への転写が、同じラインで連続して行われるので、膜−電極アッセンブリの効率のよい生産が行われる。
上記(6)の燃料電池用触媒層の製造装置によれば、触媒層が電解質膜に転写される前に(転写ロールの上流側に)、仮基材と該仮基材に塗工された触媒層をロール間に通して触媒層の電解質膜に密着する側の面を平滑化する一対のロール(カレンダーロール)を設けたので、ロール(カレンダーロール)を用いることにより連続的に平滑化処理を行うことができる。
以下に、本発明の燃料電池用触媒層の製造方法および製造装置を、図1〜図6を参照して説明する。
図1〜図3は本発明の燃料電池用触媒層の製造方法および製造装置を示す。
図1は本発明の実施例1を示し、電解質膜の一面に触媒層を転写しついで電解質膜の他面に触媒層を転写して電解質膜の両面に触媒層を形成する場合を示し、図2は本発明の実施例2を示し、電解質膜の両面に同時に触媒層を転写して電解質膜の両面に触媒層を形成する場合を示す。図3は図1、図2の何れのカレンダーロール部にも適用される。
図4〜図6は本発明の製造方法で製造された燃料電池用触媒層が装着された燃料電池を示す。図4〜図6は本発明の実施例1、2に共通に適用される。
まず、本発明の実施例1、2に共通な構成部分とその作用、効果を図1〜図6を参照して説明する。
本発明の燃料電池用触媒層の製造方法および製造装置が適用される燃料電池10は、たとえば固体高分子電解質型燃料電池である。燃料電池10は、たとえば家庭用などの定置型の燃料電池、または燃料電池自動車に搭載される移動型の燃料電池である。
図4〜図6に示すように、固体高分子電解質型燃料電池(セル)10は、膜−電極アッセンブリ(MEA:Membrane-Electrode Assembly )19とセパレータ18との積層体からなる。
膜−電極アッセンブリ19は、イオン交換膜からなる電解質膜11とこの電解質膜の一面に配置された触媒層12からなる電極14(アノード、燃料極、燃料電池運転時に触媒層12が電極14として働く)および電解質膜の他面に配置された触媒層15からなる電極17(カソード、空気極、燃料電池運転時に触媒層15が電極17として働く)とからなる。膜−電極アッセンブリとセパレータ18との間には、アノード側、カソード側にそれぞれガス拡散用の拡散層13、16が設けられる。
膜−電極アッセンブリとセパレータ18を重ねてセルモジュール(1セルモジュールの場合は、セル10はセルモジュールと同じになる)を構成し、セルモジュールを積層してセル積層体とし、セル積層体のセル積層方向両端に、ターミナル20、インシュレータ21、エンドプレート22を配置し、両端のエンドプレート22をセル積層体の外側でセル積層方向に延びる締結部材(たとえば、テンションプレート24)にボルト・ナット25にて固定し、燃料電池スタック23を構成する。一端のエンドプレートに設けた調整ネジにてその内側に設けたバネを介してセル積層体にセル積層方向の締結荷重をかける。
セパレータ18は、カーボンセパレータ、メタルセパレータ、導電性樹脂セパレータ、メタルセパレータと樹脂フレームとの組合せ、等の何れかからなる。
セパレータ18には、発電領域において、アノード14に燃料ガス(水素)を供給するための燃料ガス流路27が形成され、カソード17に酸化ガス(酸素、通常は空気)を供給するための酸化ガス流路28が形成されている。また、セパレータ18には冷媒(通常、冷却水)を流すための冷媒流路26も形成されている。セパレータ18には、非発電領域において、燃料ガスマニホールド30、酸化ガスマニホールド31、冷媒マニホールド29が形成されている。燃料ガスマニホールド30は燃料ガス流路27と連通しており、酸化ガスマニホールド31は酸化ガス流路28と連通しており、冷媒マニホールド29は冷媒流路26と連通している。
燃料ガス、酸化ガス、冷媒は、セル内において互いにシールされている。各セルモジュールのMEA19を挟む2つのセパレータ18間は、第1のシール部材(たとえば、接着剤)33によってシールされており、隣接するセルモジュール19同士の間は、第2のシール部材(たとえば、ガスケット)32によってシールされている。ただし、第1のシール部材33がガスケットで形成されてもよいし、第2のシール部材32が接着剤で形成されてもよい。
各セル10の、アノード14側では、水素を水素イオン(プロトン)と電子に変換する電離反応が行われ、水素イオンは電解質膜11中をカソード17側に移動し、カソード17側では酸素と水素イオンおよび電子(隣りのMEAのアノードで生成した電子がセパレータを通してくる、またはセル積層方向一端のセルのアノードで生成した電子が外部回路を通して他端のセルのカソードにくる)から水が生成され、次式にしたがって発電が行われる。
アノード側:H2 →2H+ +2e-
カソード側:2H+ +2e- +(1/2)O2 →H2
以下の説明において、電解質膜11、触媒層13、16には、燃料電池の製造途中にある段階にある時には添字「a」を付してある。電解質膜11、触媒層12、15は、燃料電池10に組上がった状態のものを表し、電解質膜11a、触媒層12a、15aは、燃料電池の製造途中にある段階にあるものを表すものとする。
図1〜図3に示すように、燃料電池10の膜−電極アッセンブリ19は、仮基材50(樹脂製または紙製のフィルムまたはシートで、たとえば、ポリテトラフルオロエチレンフィルム)に塗工され(ペースト状またはインク状にて塗布され、乾燥されて固化され)電解質膜11aに転写される前に電解質膜11aに密着する側の面に平滑化処理(カレンダー処理ともいう)が施された燃料電池用触媒層12a、15aが、電解質膜11aに転写されて形成されたものからなる。
燃料電池用触媒層12a、15aは、仮基材50に塗工され、電解質膜11aに転写される燃料電池用触媒層であって、触媒層12a、15aが電解質膜11aに転写される前に、触媒層12a、15aの電解質膜11aに密着する側の面に、平滑化処理(カレンダー処理ともいう)が施された燃料電池用触媒層12a、15aからなる。
ここで、平滑化処理とは、仮基材50と仮基材50に塗工された触媒層12a、15aを、一対のロール(カレンダーロール)間に通して押圧し、または押圧するとともに熱をかけ、触媒層12a、15aの表面を機械的に平滑化する処理をいう。
押圧荷重は線圧で約10〜400kgf/cmである。400kgf/cmを超える圧力をかけると触媒層12a、15aの密度が増加しすぎて通水性、通気性を悪くし、電池性能を低下させる。10kgf/cmはロール自身の重さである。
図3に示すように、平滑化処理工程が施される前は触媒層12a、15aの電解質膜11aに密着する側の面は凹凸しており、平滑化処理後は触媒層12a、15aの電解質膜11aに密着する側の面は平滑化された状態にある。
仮基材50に塗工され、平滑化処理が施される前の触媒層12a、15aの電解質膜11aに密着する側の面の表面粗さはRa0.3を超え、通常、Ra0.5以上である。
これに対し、仮基材50に塗工され、平滑化処理が施された後の触媒層12a、15aの電解質膜11aに密着する側の面の表面粗さは、Ra0.3以下で、Ra0.05以上である。
Ra0.3は、電解質膜11aとの密着上望ましい(良好な密着が得られる)限界値であり、Ra0.05は、これより小の表面粗さとなるように押圧すると触媒層12a、15aの密度が高くなりすぎて通気性や生成水排出性が悪くなる限界値である。
燃料電池用触媒層12a、15aの製造方法は、仮基材50に塗工され電解質膜11aに転写される燃料電池用触媒層12a、15aの製造方法であって、触媒層12a、15aが電解質膜11aに転写される前に、触媒層12a、15aの、電解質膜11aに密着する側の面に、平滑化処理(カレンダー処理ともいう)を施す平滑化工程を設けた燃料電池用触媒層12a、15aの製造方法である。
触媒層12a、15aが電解質膜11aに転写された後、仮基材50は、廃棄されるが、つぎの仮基材として再利用してもよい。
平滑化処理は、仮基材50と該仮基材に塗工された触媒層を、一対のロール51、52(カレンダーロール)間に通すことによって行う。
平滑化処理が施された後の触媒層12a、15aの電解質膜11aに密着する側の面の表面粗さがRa0.3以下であるようにするには、一対のロール51、52のうち触媒層12a、15aの表面に接する方のロール51の表面粗さを0.1s以下とする。
一対のカレンダーロール51、52は表面の弾性率が互いに異なることが望ましい。その場合、表面の弾性率が高いロール51(表面が硬い方のロール)で触媒層12a、15aを押し、表面の弾性率が低いロール52(表面が柔らかい方のロール)で仮基材50側からバックアップすることが望ましい。表面の弾性率が低いロール52を用いる理由は、触媒層12a、15aの全域に均一にカレンダー荷重をかけるためである。均一なカレンダー荷重をかけるために、仮基材50に接する側のロール52の表面の硬さは、ショア硬さで97以下であることが望ましい。
平滑化処理は、大気温以上の温度(望ましくは、大気温より高い温度、さらに望ましくは80℃以上)でかつ170℃より低い温度にて行うことが望ましい。温度管理は、触媒層12a、15aの表面に接する方のロール51の温度にてコントロールできる。ロール52も温度コントロールしてもよい。仮基材50に接触する側のロール52の温度は大気温から170℃までの温度であることが望ましい。
この場合、温度が高い方が触媒層12a、15a中の電解質(触媒層は触媒成分、たとえば、Ptと、それを担持するカーボン粒子と、通常電解質膜11と同じ材料の、電解質との混合物であり、そのうちの電解質)が溶けて触媒層12a、15a表面の平滑化が効果的に行われるが、170℃より高くなると電解質が分解し始めるので、それは避けなければならないので170℃より低い温度とする。
触媒層12a、15aの平滑化処理と該触媒層12a、15aの電解質膜11aへの転写は、触媒層12a、15aを貼着した仮基材50の搬送ラインにおいて、同じラインで連続して行われる。
触媒層12a、15aが一面に貼付された仮基材50は、平滑化処理工程に送られて平滑化処理工程にある一対のカレンダーロール51、52間に通されることにより触媒層12a、15aの電解質膜11aに貼着される側の表面の平滑化処理が行われ、ついで電解質膜11aへの転写工程に送られ、別に転写工程に送られてくる電解質膜11aと重ねられて、転写工程にある一対の転写ロール53、54間に通されることにより、触媒層12a、15aが電解質膜11aに転写されるとともに触媒層12a、15aは仮基材50が剥がされる。転写ロール53、54の一方には転写時に触媒層12a、15aに圧力をかける部位がその他の部位より凸状になっている。触媒層12a、15aが剥がされた仮基材50は、触媒層12a、15aの残りが付着していればそれを除去して、廃棄されるか、または回収されてつぎの触媒層12a、15aが貼着される仮基材として再利用される。
上記の燃料電池用触媒層12a、15aの製造方法を実施する燃料電池用触媒層12a、15aの製造装置は、仮基材50に塗工され電解質膜11aに転写される燃料電池用触媒層12a、15aの製造装置であって、触媒層12a、15aが電解質膜11aに転写される前に、仮基材50と仮基材50に塗工された触媒層12a、15aをロール間に通して触媒層13a、16aの転写時に電解質膜11aに密着する側の面を平滑化する一対のロール51、52(カレンダーロール51、52ともいう)を備えた燃料電池用触媒層の製造装置からなる。触媒層12a、15aを貼着した仮基材50の搬送ラインにおいて、触媒層12a、15aを貼着した仮基材50の搬送方向に、平滑化処理工程は転写工程よりも上流側にあり、平滑化処理、転写の順で行われる。触媒層12a、15aを貼着した仮基材50の搬送ラインにおいて、カレンダーロール51、52は、触媒層12a、15aを貼着した仮基材50の搬送方向に、転写ロール53、54よりも上流側にある。
つぎに、上記構成を有する燃料電池用触媒層12a、15aの製造方法並びに製造装置の、作用、効果を説明する。
本発明の製造方法で製造された燃料電池用触媒層12a、15aでは、触媒層12a、15aの電解質膜11aに密着する側の面に、平滑化処理(カレンダー処理)が施されているので、電解質膜11aと触媒層12a、15aの密着性が向上し、密着面積が増加される。これによって、電解質膜11aと触媒層12a、15aとの間のプロトン伝導性が向上し、性能が向上し、耐久性が向上する。
また、上記の燃料電池用触媒層12a、15aを用いて作製したの燃料電池10によれば、製造段階で、電解質膜11aと触媒層12a、15aの密着性、密着面積が改善されているので、燃料電池10となった後において、電解質膜11aと触媒層12a、15a間のプロトン伝導性が向上され、電池性能、耐久性が向上される。
本発明の燃料電池用触媒層12a、15aの製造方法では、電解質膜11aに転写される前に、触媒層12a、15aの電解質膜11aに密着する側の面に平滑化処理を施す平滑化工程を設けたので、触媒層12a、15aの電解質膜11aに転写された後における、電解質膜11aと触媒層12a、15aの密着性が向上し、密着面積が増加される。これによって、電解質膜11aと触媒層12a、15aとの間のプロトン伝導性が向上し、性能が向上し、耐久性が向上する。
上記燃料電池用触媒層12a、15aの製造方法では、平滑化処理を、仮基材50と該仮基材50に塗工された触媒層12a、15aを、表面の弾性率が異なる一対のカレンダーロール51、52間に通すことによって行うので、帯状仮基材50、帯状触媒層12a、15aと、ロール51、52を用いることにより連続的に平滑化処理を行うことができる。また、表面の弾性率が異なる一対のロール51、52を用いて、表面の弾性率が高いロール51(表面が硬い方のロール)で触媒層12a、15aを押し、表面の弾性率が低いロール52(表面が柔らかい方のロール)で仮基材50側からバックアップすれば、触媒層12a、15a全域にわたって均一に荷重をかけることができる。
上記燃料電池用触媒層12a、15aの製造方法において、平滑化処理を、大気温より高い温度でかつ170℃より低い温度にて行えば、触媒層12a、15aの面の平滑化を促進させることができる。温度が高い方が触媒層12a、15a中の電解質が溶けて表面の平滑化が効果的に行われるが、170℃より高くなると電解質が分解し始めるので、それは避ける。
上記燃料電池用触媒層12a、15aの製造方法では、触媒層12a、15aの平滑化処理と該触媒層12a、15aの電解質膜11aへの転写が、同じラインで連続して行われるので、膜−電極アッセンブリ19の効率のよい生産が行われる。
上記燃料電池用触媒層12a、15aの製造装置では、触媒層12a、15aが電解質膜11aに転写される前に(転写ロール53、54の上流側に)、仮基材50と該仮基材に塗工された触媒層12a、15aをロール間に通して触媒層12a、15aの電解質膜11aに密着する側の面を平滑化する一対のロール51、52(カレンダーロール)を設けたので、ロール(カレンダーロール)を用いることにより連続的に平滑化処理を行うことができ。
つぎに、本発明の各実施例に特有な構成、作用、効果を説明する。
〔実施例1〕−−−図1、図3
本発明の実施例1は、電解質膜11aの一面に触媒層12a、15aの何れか一方の触媒層(たとえば、触媒層12a)を転写し、ついで電解質膜11aの他面に触媒層12a、15aの他方の触媒層(たとえば、触媒層15a)を転写して、電解質膜11aの両面に触媒層を形成し、MEA19を作製する場合を示す。第1の仮基材50に塗工された触媒層12aの平滑化処理とその下流の触媒層12aの電解質膜11aの一面への転写工程と、第2の仮基材50に塗工された触媒層15aの平滑化処理とその下流の触媒層15aの電解質膜11aの他面への転写工程とは、仮基材50の搬送方向に、直列に配置される。触媒層12aの平滑化処理とその下流の電解質膜11への転写工程と、触媒層15aの平滑化処理とその下流の電解質膜11への転写工程の、何れが先に行われてもよく、何れが上流側にあってもよい。
実施例1の作用、効果については、触媒層12aの平滑化処理とその下流の電解質膜11への転写工程と、触媒層15aの平滑化処理とその下流の電解質膜11への転写工程が直列に配置されているので、触媒層12aと触媒層15aの同時処理の場合に比べてラインは長くなるが、各平滑化処理とその下流の電解質膜11への転写は、触媒層12aと触媒層15aの同時処理の場合に比べて、装置やメンテナンスが単純になる。
〔実施例2〕−−−図2、図3
本発明の実施例2は、電解質膜11aの一面に触媒層12a、15aの何れか一方の触媒層(たとえば、触媒層12a)を転写すると同時に、電解質膜11aの他面に触媒層12a、15aの他方の触媒層(たとえば、触媒層15a)を転写し、電解質膜11aの両面に触媒層を形成し、MEA19を作製する場合を示す。第1の仮基材50に塗工された触媒層12aの平滑化処理と、第2の仮基材50に塗工された触媒層15aの平滑化処理は、触媒層12aと触媒層15aの電解質膜11aへの同時転写工程より先に行われる。仮基材50と平滑化処理された触媒層12aとの帯は電解質膜11aの一面側から転写工程に送られ、仮基材50と平滑化処理された触媒層15aとの帯は電解質膜11aの他面側から転写工程に送られ、転写工程で、触媒層12aが電解質膜11aに転写されると同時に、触媒層15aは電解質膜11aの他面に転写される。
実施例2の作用、効果については、触媒層12aの電解質膜11への転写工程と触媒層15aの電解質膜11への転写工程を触媒層12aと触媒層15aの搬送方向に同じ場所に配置し同時処理するので、実施例1の直列配置の場合に比べてラインは短くなる。また、一対の転写ロールが1セットで済む。また、電解質膜11に対する触媒層12aと触媒層15aの転写位置が同じ位置となり、互いのずれることがない。
本発明の実施例1の、燃料電池用触媒層の製造方法および製造装置の、斜視図である。 本発明の実施例2の、燃料電池用触媒層の製造方法および製造装置の、斜視図である。 本発明の実施例1および実施例2の、燃料電池用触媒層の製造方法および製造装置の、平滑化処理工程の、側面図である。 本発明の製造方法で製造された燃料電池用触媒層を組み込んだ燃料電池の側面図である。 図4の燃料電池の一部の断面図である。 図4の燃料電池のセパレータの正面図である。
10 (固体高分子電解質型)燃料電池
11 電解質膜
11a 燃料電池の製造途中にある電解質膜
12、15 触媒層
12a、15a 燃料電池の製造途中にある触媒層
13、16 拡散層
14 アノード
17 カソード
18 セパレータ
19 MEA
20 ターミナル
21 インシュレータ
22 エンドプレート
23 燃料電池スタック
24 締結部材(テンションプレート)
25 ボルト・ナット
26 冷媒流路(流体流路)
27 燃料ガス流路(流体流路)
28 酸化ガス流路(流体流路)
29 冷媒マニホールド(流体マニホールド)
30 燃料ガスマニホールド(流体マニホールド)
31 酸化ガスマニホールド(流体マニホールド)
32 ガスケット
33 接着剤
50 仮基材
51、52 一対のロール(カレンダーロール)
53、54 一対のロール(転写ロール)

Claims (6)

  1. 仮基材に塗工され電解質膜に転写される燃料電池用触媒層の製造方法であって、前記触媒層が前記電解質膜に転写される前に、前記触媒層の前記電解質膜に密着する側の面に平滑化処理を施す平滑化工程を設け、該平滑化処理を、仮基材と該仮基材に塗工された触媒層を、一対のロール間に通すことによって行う燃料電池用触媒層の製造方法。
  2. 前記一対のロールの表面の弾性率が互いに異なる請求項記載の燃料電池用触媒層の製造方法。
  3. 前記平滑化処理を、大気温より高い温度でかつ170℃より低い温度にて行う請求項または請求項記載の燃料電池用触媒層の製造方法。
  4. 前記平滑化処理を、80℃以上の温度でかつ170℃より低い温度にて行う請求項1〜請求項3の何れか1項記載の燃料電池用触媒層の製造方法。
  5. 前記触媒層の平滑化処理と該触媒層の電解質膜への転写が、同じラインで連続して行われる請求項〜請求項4の何れか項記載の燃料電池用触媒層の製造方法。
  6. 仮基材に塗工され電解質膜に転写される燃料電池用触媒層の製造装置であって、一対のロールを備え、該一対のロールは、前記触媒層が前記電解質膜に転写される前に、仮基材と該仮基材に塗工された触媒層が前記一対のロール間に通された時に前記触媒層の前記電解質膜に密着する側の面を平滑化する一対のロールからなる燃料電池用触媒層の製造装置。
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