JP3558021B2 - 燃料電池用膜電極接合体とその製造法及びこれを用いた燃料電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料として純水素、あるいはメタノールまたは化石燃料からの改質水素、もしくはメタノール、エタノール、ジメチルエーテルなどの液体燃料を直接用い、空気や酸素を酸化剤とする燃料電池に関するものであり、とくに固体高分子を電解質に用いた燃料電池に関し、特にその電極に関する。
【0002】
【従来の技術】
まず、従来の固体高分子型燃料電池の一般的な構成を説明する。高分子電解質を用いた燃料電池は、水素を含有する燃料ガスと、空気など酸素を含有する酸化剤ガスとを、電気化学的に反応させることで、電力と熱とを同時に発生させるものである。図1に示したようにその構造は、まず、水素イオンを選択的に輸送する高分子電解質膜11の両面に、白金系の金属触媒を担持した炭素微粉末を触媒体とし、これに水素イオン伝導性高分子電解質を混合したもので触媒反応層12を形成する。現在、高分子電解質膜11としては、化1に示した化学構造を持つパーフルオロスルホン酸が一般的に使用されている。次に、この触媒反応層の外面に、燃料ガスの通気性と、電子導電性を併せ持つ、例えば撥水処理を施したカーボンペーパーで拡散層13を形成する。この触媒反応層を単独で、もしくは拡散層とを合わせて電極14と呼ぶ。
【0003】
【化1】
Figure 0003558021
【0004】
次に、供給する燃料ガスが外にリークしたり、二種類の燃料ガスが互いに混合しないように、電極の周囲には高分子電解質膜を挟んでガスシール材やガスケットを配置する。このシール材やガスケットは、電極及び高分子電解質膜と一体化してあらかじめ組み立て、これを、MEA(電解質膜電極接合体)15と呼ぶ。
【0005】
次に、図2において、MEAの外側にはこれを機械的に固定するための導電性のセパレータ板21を配置する。セパレータ板21のMEA15と接触する部分には、電極面に反応ガスを供給し、生成ガスや余剰ガスを運び去るためのガス流路22を形成する。ガス流路はセパレータ板と別に設けることもできるが、セパレータの表面に溝を設けてガス流路とする方式が一般的である。このように、一対のセパレータ21でMEA15を固定し、片側のガス流路に燃料ガスを供給し、他方のガス流路に酸化剤ガスを供給することで0.8V程度の起電力を発生させることが出来る。一対のセパレータでMEAを固定したものを単電池23と呼ぶ。しかし、通常、燃料電池を電源として使うとき、数ボルトから数百ボルトの電圧を必要とする。このため、実際には、単電池23を必要とする個数だけ直列に連結する。このとき、セパレータ21の裏表の両面にガス流路22を形成し、セパレータ/MEA/セパレータ/MEAの繰り返しで、直列の連結構成にする。
【0006】
ガス流路に燃料ガスを供給するためは、燃料ガスを供給する配管を、使用するセパレータの枚数に分岐し、その分岐先を直接セパレータ状の溝につなぎ込む配管治具が必要となる。この治具をマニホールドと呼び、上記のような燃料ガスの供給配管から直接つなぎ込むタイプを外部マニホールドを呼ぶ。このマニホールドには、構造をより簡単にした内部マニホールドと呼ぶ形式のものがある。内部マニホールドとは、ガス流路を形成したセパレータ板に、貫通した孔を設け、ガス流露の出入り口をこの孔まで通し、この孔から直接燃料ガスを供給するものである。
【0007】
以上のような燃料電池の電極を構成するガス拡散層および触媒層について説明する。一般的に拡散層は、主に次の三つの機能を持つ。その第一は拡散層のさらに外面に形成されたガス流路から触媒層中の触媒へ均一に燃料ガスもしくは酸化剤ガスなどの反応ガスを供給するために反応ガスを拡散する機能であり、第二は、触媒層で反応により生成した水を速やかにガス流路に排出する機能、第三は、反応に必要もしくは生成される電子を導電する機能である。従って、それぞれ高い反応ガス透過性能と水蒸気透過性能、電子導電性が必要となる。従来の一般的な技術として、ガス透過能は、ガス拡散層にストラクチャー構造の発達した炭素微粉末や造孔材、カーボンペーパー、カーボンクロスなどもちいてを多孔質構造とすること。水蒸気透過能は、フッ素樹脂で代表とされる撥水性の高分子などを層中に分散すること。電子導電性は、カーボン繊維や金属繊維、炭素微粉末などの電子導電性材料で拡散層を構成することが行われてきた。
【0008】
また、触媒層は、主に次の4つの機能を持つ。その第一は拡散層から供給された燃料ガスもしくは酸化剤ガスなどの反応ガスを触媒の反応サイトに供給する機能であり、第二は、触媒上の反応に必要もしくは生成される水素イオンを速やかに電解質膜に伝達する機能、第三は、反応に必要もしくは生成される電子を導電する機能である。第四は、速やかに反応させるための高い触媒性能とその広い反応面積である。従って、それぞれ高い反応ガス透過性能と水素イオン透過性能、電子導電性および、触媒性能が必要となる。従来の一般的な技術として、ガス透過能は、触媒層にストラクチャー構造の発達した炭素微粉末や造孔材をもちいて多孔質構造とすること。水素イオン透過能は、高分子電解質を触媒層中の触媒近傍に分散しかつ水素イオンネットワークを形成させること。電子導電性は、炭素微粉末や炭素繊維などの電子導電性材料で触媒担体を構成すること。触媒性能は、白金に代表される反応活性の高い金属触媒を、数ナノメートルの非常に微細な粒子として数10〜数1000mの比表面積を持つ炭素微粉末上に担持し触媒層中に高分散させることが行われてきた。また、触媒層は、反応ガスを触媒上で速やかに反応させるために、反応ガスの拡散経路をできるだけ短くする必要があり、数μm〜数10μm、好ましくは10μm以下の薄層に形成される。
【0009】
さらに、一般に、約200℃以下の酸性電解質を用いる燃料電池の電極触媒としては白金触媒がカソードである空気極、アノードである燃料極ともに用いられる。水素が燃料に用いられるが、水素ガスのインフラは確立していないため、一般に、燃料として天然ガスが用いられたり、液体であることの利便性からメタノールなどが用いられる。ただし、これら炭化水素を含む燃料を水素リッチなガスに改質した燃料は、電極触媒の被毒物質とななる一酸化炭素を含む。改質装置内に一酸化炭素含有量を低減する取り組みがなされているが、数十から数百ppmの極微量の一酸化炭素は燃料に含有する。燃料に一酸化炭素が含まれるとPt触媒の表面に一酸化炭素が吸着し、水素の酸化反応を妨害する触媒被毒現象が生じる。その解決策として、特開平6−246160号公報、特開平7−246336号公報、特開平7−299359号公報、特開平8−66632号公報、特開平8−509094号公報、特開平10−270056号公報、特開2000−467号公報、特開2000−100447号公報などでは、Pt触媒をRuやMo、Ni、Feなどとの合金として、吸着した一酸化炭素を酸化除去する取り組みがなされている。
【0010】
さらに、特開昭63−97232号公報や特開平3−22361号公報に開示されているように耐一酸化炭素被毒触媒の、多くはメタノール酸化触媒としても機能する。また上記、触媒層中の触媒担体や拡散層の電子導電材料に用いられる炭素微粉末について以下に、平凡社の世界大百科事典の記述をもとに説明する。
【0011】
無定形炭素の直径3〜500nm程度の黒色粉末は、水にぬれにくく、比重1.8〜1.9である。見かけ比重は粉末で0.04〜0.08である。これは、炭化水素を熱分解して作るが、製法や製造条件などの違いによってきわめて多様な製品となる。いずれの方法でも、原料の炭化水素を800℃以上の高温で数ミリ秒の短時間で炭化する。基本になる結晶構造は、平均10〜30Åの芳香族平面分子が数層集まった乱層構造をなす結晶子で、これが複雑に集合して球状粒子となり、さらに結合して鎖状の集合体(ストラクチャー)となる。表面のミクロ的な状態も単なる炭素の微粒とは相違しており、粒子表面には酸性の官能基やその他の官能基が存在する。そのため、ゴム用補強剤など工業的に特殊な用途がある。
【0012】
原料に用いられる炭化水素は、天然ガス、石炭ガス、アセチレンガス、石油系重質油、石油、クレオソート油、ナフタレン、アントラセンなどで、原料によって、ガスブラック、オイルブラック、アセチレンブラックなどと呼び分けられることもある。90%以上が各種ゴム用補強剤(うちタイヤ用が約80%)として用いられ、またプラスチック用補強性充てん剤、印刷インキ、塗料、電線・電らん、乾電池のほか、カーボン紙、墨、絵具、鉛筆、クレヨン、触媒担体、花火、融雪剤などに広く用いられる。 おもな製法は次のとおり。現在主流となっているファーネス法は、第2次世界大戦中にアメリカで開発された製法で、原料は初めガスが用いられたが最近は油にかわり、高収率で高品位のものが得られる。
【0013】
ファーネス(燃焼炉)のなかに原料と空気を吹き込み、乱流拡散のもとで連続的に不完全燃焼させ、冷却器を通った燃焼ガスを袋状のバッグフィルターで捕らえ、造粒する。操作条件としては、たとえばファーネス温度1600℃前後で、燃焼生成物は、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気およびカーボンブラック(ファーネスブラック)である。冷却は水を噴射して行うが、まず第1次冷却温度900℃に下げ、次に第2次冷却で400℃に下げる。サーマル法は、天然ガスを原料とし、これを十分加熱したチェッカー構築物(耐火鮭瓦をすき間をあけて組んだもの)に送って熱分解する方法で、酸素なしでサイクル式操業を行う。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記触媒層に用いる炭素微粉末は、数10〜数1000mの比表面積を持つ炭素微粉末は、数10nmの一次粒子がさらに結合して鎖状の集合体(ストラクチャー)となっているために、この触媒粉末に高分子電解質や水やアルコール、その他の有機溶媒などを混合して作成した触媒インクは、非常に凝集しやすく、スターラーや超音波バスなどの通常の攪拌・分散方法では、数10μmのメジアン径を持つ粒度分布を示す。そのため、膜や拡散層、転写フィルムなどに数μm〜数10μmの触媒層を塗工する場合、数10μmの触媒層粉末の凝集層となるため、凝集した数10μmより薄い薄膜を塗工することが困難であり、緻密で平滑な塗膜が得られないという課題があった。
【0015】
そこで、特開2000−164224号公報に開示されているようにインクの塗工の前工程として、ホモジナイザーや、遊星ボールミル、などの工法で数μmに粉砕する分散工程が行われている。しかし、従来、高い粉砕能力を持つとされるホモジナイザーを用いた場合には、泡がみ多く、インクへの気泡の混入や脱泡工程の追加などの問題があり、遊星ボールミルでは、微細なボールの使用により高い粉砕効果が得られるが、バッチ式の工法であるため、工程がコスト高となるなどの課題があった。
【0016】
さらに、燃料極の触媒は上述のように合金触媒を用いるが、通常、特開平6−246160号公報、特開平7−246336号公報、特開平8−509094号公報、特開2000−467号公報、特開2000−100447号公報に開示されているように、合金化の過程で不活性ガスまたは還元性ガス雰囲気下で300〜1000℃の熱処理を行っている。この熱処理工程によって、触媒担体である炭素微粉末の表面官能基が除去され、触媒粉末の親水性が低下する。触媒粉末の親水性が低下すると触媒インクの凝集性が増大し、上記分散工程の効果が小さくなり、遊星ボールミルなどによって強力に粉砕されても直ぐに凝集して、凝集した粉末のサイズより薄い薄膜を塗工することが困難であり、緻密で平滑な塗膜が得られないという課題があった。
【0017】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、触媒担持微粉末の分散性や親水性を最適化することによって、緻密で平滑な触媒層を実現し、より高い性能を発揮する膜電極接合体とその電極および電極製造法とそれを用いた燃料電池を提供することを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために本発明の燃料電池用膜電極接合体は、水素イオン伝導性高分子電解質膜の両面に触媒層を接合した燃料電池用膜電極接合体であって、少なくとも一方の前記触媒層の表面の85°光沢度JIS−Z8741評価法で50〜95%とし、かつ、前記触媒層は、触媒粒子を担持した炭素粒子と水素イオン伝導性高分子電解質よりなり、前記炭素粒子の粒度分布をメジアン径で0.1μm以上で3μm以下の範囲に分散させたことを特徴とする。
【0019】
また、この製造法は、触媒粒子を担持した炭素粒子と、水素イオン伝導性高分子電解質と、溶媒とを混合し、触媒インクを作成する行程と、前記触媒インク中の触媒粒子を担持した炭素粒子の粒度分布を、メジアン径が0.1μm以上で3μm以下の範囲に分散させる分散行程と、前記分散行程を行った前記触媒インクを導電性基体または前記水素イオン伝導性高分子電解質膜に塗工する行程とを有することを特徴とする。ここで用いる分散機はビーズミルであることが望ましい。
【0020】
また、触媒粒子を担持した炭素粒子は、親水処理が施されていることが望ましい。このとき、親水処理に用いる酸化剤が、過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム、塩酸、硝酸、燐酸、硫酸、フッ酸、酢酸、オゾンから選ばれた少なくとも1種以上の酸化剤であることが望ましい。
【0021】
上記、触媒担持微粉末の分散性や親水性を最適化することによって、緻密で平滑な触媒層を実現し、より高い性能を発揮する膜電極接合体とその電極および電極製造法とそれを用いた、より高い性能を発揮する高分子電解質型燃料電池、液体燃料電池を提供することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明は、電解質に高分子電解質を用い、前記電解質の両面に触媒層を有する電極を備えた膜電極接合体において、少なくとも一方の電極において前記触媒層の表面が85°光沢度が20%以上(JIS Z8741での評価法による)であることを特徴とする膜電極接合体とその電極に関する。すなわち、本発明の最大の特徴は、触媒層表面を85°光沢度が20%以上にすることにある。
【0023】
前記触媒層の光沢度は、触媒層表面の緻密さや平滑さを数値化するものであり、85°光沢度が20%以上、好ましくは50〜95%(JIS Z8741での評価法による)であることが有効である。これによって、触媒表面の緻密さや平滑さが増大していることを確認することができる。また、触媒層は、触媒粒子を担持した炭素粒子と水素イオン伝導性高分子電解質よりなり、前記炭素粒子の粒度分布を、メジアン径が0.1μm以上で3μm以下の範囲に分散させたことを特徴とする。
【0024】
本発明の電極の製造法の一工程で用いるビーズミルは、数μm以下の微細なビーズ、例えば0.5μmのジルコニアビーズと触媒インクを高速なローターの攪拌力を用いて攪拌し、ビーズと材料との衝突・剪断力を用いて粉砕する。また、ローターとステーターのギャップをビーズ径より小さくすることによって触媒インクとビーズを分離して排出でき、材料を連続的に分散することができる。排出した材料インクを再度投入または、循環することによって、さらに分散を進行させることが可能となる。この分散工程によって、触媒インクを粒度分布におけるメジアン径を0.1〜3μmの範囲に分散することが可能となる。
【0025】
また、本発明の電極の製造法の一工程で用いる親水処理は、過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム、塩酸、硝酸、燐酸、硫酸、フッ酸、酢酸、オゾンから選ばれた少なくとも1種以上の酸化剤により、合金触媒の熱処理工程で消失したOH基や、COOH基、CHO基、CO基などの表面官能基を炭素微粉末表面に生成させ、触媒インクに用いられる水やアルコール、その他の有機溶媒との親和力を高め、触媒粉末の凝集力を低減して、粉砕工程後の再凝集を抑制することができる。
【0026】
ここで、図3に、本発明によって形成された触媒層(a)と従来の触媒層(b)の断面構造の概念図を示す。
【0027】
図3(b)では、約10μmの膜厚に塗工された触媒層31が、約10μmの触媒層粉末の凝集体33の層で形成されている。この触媒層では粒子の空隙35が大きく、緻密な層が形成されていない。また、この触媒層の85°光沢度を測定した場合に入射光37が触媒層粉末の凝集体33に反射し散乱して、85°の反射光39の受光強度が低下する。
【0028】
一方、図3(a)では、約10μmの膜厚に塗工された触媒層32が、0.1〜3μmの触媒層粉末34の層で形成されている。この触媒層では粒子の空隙36は小さく、緻密な層が形成されている。また、この触媒層の光沢度を測定した場合に入射光38が緻密な触媒層表面に反射して、85°の反射光40は、高い受光強度を示す。
【0029】
したがって、本発明によれば、図3に示したように塗工工程においても触媒インクの粒度分布がメジアン径0.1〜3μmの範囲に維持され、数μmレベルの薄膜塗工が可能となり、緻密で平滑な塗膜が形成できる。その結果、85°光沢度が20%以上、好ましくは50〜95%(JIS Z8741での評価法による)である触媒層が形成され、より高い性能を発揮する膜電極接合体とその電極および電極製造法とそれを用いた燃料電池を提供するという作用を有する。
【0030】
この電極は、高分子電解質膜の少なくとも片面に接合された膜電極接合体において好適に用いることができる。また、この電極は、PPやPETなどの転写フィルムや拡散層の片面に成形された電極において好適に用いることができる。さらに、この電極は、高分子電解質膜、前記高分子電解質膜を挟むアノードおよびカソード、前記アノードに燃料ガスを供給するガス流路を有するアノード側導電性セパレータ板、ならびに前記カソードに酸化剤ガスを供給するガス流路を有するカソード側セパレータ板を具備する固体高分子型燃料電池ならびに液体燃料電池において好適に用いることができる。さらに詳しくは実施例おいて本発明に関わる膜電極接合体とその電極および電極製造法とそれを用いた燃料電池について具体的に説明するが、本発明はそれらのみに限定するものではない。
【0031】
【実施例】
(実施例1)
比表面積が800m/g、DBP吸油量が360ml/100gである炭素粒子(ケッチェンブラック・インターナショナル社製ファーネスブラック、品名ケッチェンブラックEC)に、白金触媒を50%の重量比で担持させた。この触媒粉末10gを、水35gと水素イオン伝導性高分子電解質のアルコール分散液(旭硝子社製、商品名:9%FFS)59gを混合し、これをビーズミル分散機(独国、GETZMANN社製:Dispermat SL−C12Z)を用いて分散処理し、触媒インクAを作成した。この触媒インクAを、ポリプロピレンフィルム(東レ社製:トレファン50−2500)上に、コンマコーターを用いて塗工し、乾燥して触媒層Aを作成した。
【0032】
上記触媒層Aと、水素イオン伝導性高分子電解質膜(米国デュポン社製:Nafion112)の両面に転写して膜電極接合体−Aを作成した。
【0033】
次に、炭素粒子(電気化学工業製:商品名デンカブラック)150gと、ポリテトラフルオロエチレンの分散液(ダイキン製、商品名:ルブロンLDW−40)36gとを混合して撥水層インクを作成し、カーボンペーパ(東レ製、商品名:TGPH060H)の上に塗工し、熱風乾燥機を用いて380℃で熱処理してガス拡散層を形成した。上記の膜電極接合体−Aの両面に上記ガス拡散層を接合し、セルAを作成した。
【0034】
(実施例2)
実施例1のビーズミル分散機を、スターラーと超音波ホモジナイザー(日本精機製:US600T)を用いた以外は、同じ方法を用いて、触媒インクBと触媒層B、およびセルBを作成した。
【0035】
(実施例3)
実施例1の白金触媒の代わりに、白金とルテニウムを水素中、800℃、30分の合金化処理を加えたものを触媒とし、これを50%の重量比で担持させた白金−ルテニウム合金触媒を用いた以外は、同じ方法を用いて、触媒インクCと触媒層C、およびセルCを作成した。
【0036】
(実施例4)
実施例2の白金触媒の代わりに、白金とルテニウムを水素中、800℃、30分の合金化処理を加えたものを触媒とし、これを50%の重量比で担持させた白金−ルテニウム合金触媒を用いた以外は、同じ方法を用いて、触媒インクDと触媒層D、およびセルDを作成した。
【0037】
(実施例5)
実施例3の合金触媒を水素イオン伝導性高分子電解質との混合前に、親水処理した以外は、同様の方法を用いて、触媒インクEと触媒層E、およびセルEを作成した。親水処理として、合金触媒10gを過酸化水素水中に浸漬しゆるやかに30分攪拌した。次いでこの合金触媒を濾過し、蒸留水で洗浄し、室温で乾燥させ、粉砕器で十分細かく粉砕した。触媒に加える酸化剤の量は、触媒量の10〜20倍が適当であった。
【0038】
(実施例6)
実施例4の合金触媒を水素イオン伝導性高分子電解質との混合前に、親水処理した以外は、同じ方法を用いて、触媒インクFと触媒層F、およびセルFを作成した。親水処理として、合金触媒10gを過酸化水素水中に浸漬しゆるやかに30分攪拌した。次いでこの合金触媒を濾過し、蒸留水で洗浄し、室温で乾燥させ、粉砕器で十分細かく粉砕した。触媒に加える酸化剤の量は、触媒量の10〜20倍が適当であった。
【0039】
(電池の作成)
次に、以上のように作成したセルの水素イオン伝導性高分子電解質の外周部にゴム製のガスケット板を接合し、冷却水と燃料ガス及び酸化剤ガス流通用のマニホールド穴を成形した。
【0040】
次に、外寸が20cm×32cm、厚みが1.3mm、ガス流路および冷却水流路の深さが、0.5mmの樹脂含浸黒鉛板から構成したセパレータを準備し、セパレータ2枚を用い、セルシートの一方の面に酸化剤ガス流路が成形されたセパレータを、裏面に燃料ガス流路が成形されたセパレータを重ね合わせ、これを単電池とした。この単電池を2セル積層した後、冷却水路溝を成形したセパレータでこの2セル積層電池を挟み込み、このパターンを繰り返して100セル積層の電池スタックを作成した。この時、電池スタックの両端部には、ステンレス製の集電板と電気絶縁材料の絶縁板、さらに端板と締結ロッドで固定した。この時の締結圧はセパレータの面積当たり15kgf/cm2とした。
【0041】
以上の方法で作成した電池で、膜電極接合体−A、膜電極接合体−B、膜電極接合体−C、膜電極接合体−D、膜電極接合体−E、膜電極接合体−Fを用いたものをそれぞれ電池A、電池B、電池C、電池D、電池E、電池Fとする。
【0042】
以上の電池の燃料極に純水素ガスを、空気極に空気をそれぞれ供給し、電池温度を75℃、燃料ガス利用率(Uf)を70%、空気利用率(Uo)を40%とし、ガス加湿は燃料ガスを60〜70℃、空気を45〜70℃のバブラーをそれぞれ通して行うことで、電池の放電試験を行った。
【0043】
また、本発明の実施例および比較例の電池の燃料極に液体燃料の代表例として2mol/lのメタノール水溶液を温度60℃で供給し、電池温度を75℃、空気利用率(Uo)を40%の条件で、空気を45〜70℃のバブラーをそれぞれ通して供給し、直接型メタノール燃料電池としての電池の放電試験を行った。
【0044】
(評価試験)
表1に本実施例それぞれの触媒インクの粒度分布におけるメジアン径を示した。
【0045】
【表1】
Figure 0003558021
【0046】
実施例のそれぞれの触媒インクをインク中と同じ組成比の水―エタノール溶媒中に分散させ、日機装製、粒度分布測定機、MICROTRAC−HRAを用いて測定した。スターラーのみの攪拌を行った白金触媒が9.8〜13.7μmのメジアン径を示したのに対して、超音波ホモジナイザーによる分散を行った白金触媒インクBは、1.8〜2.6μmに分散され、ビーズミルによる攪拌を行った白金触媒インクAは、さらに0.15〜0.73μmにサブミクロンレベルの分散効果が得られた。
【0047】
しかし、白金ルテニウム触媒インクは、スターラーのみの攪拌を行った白金触媒が10.6〜11.2μmのメジアン径を示したのに対して、超音波ホモジナイザーによる分散を行った合金触媒インクDは、6.8〜7.4μmとなり、白金触媒インクBほどの効果が得られなかった。また、ビーズミルによる攪拌を行った合金触媒インクCは、10.1〜12.3μmとなり、逆に凝集してしまう結果となった。この合金触媒インクCをよく観察すると粒子表面にはサブミクロンレベルの微粒子が観察されており、一旦サブミクロンレベルに粉砕された粒子が再凝集を起こしているものと判断された。次に、親水処理を行った合金触媒インクを、超音波ホモジナイザーにより分散した合金触媒インクFは1.1〜1.8μmとなった。さらに、同インクをビーズミル分散した合金インクEは0.2〜1.3μmとなった。いずれの結果も親水処理したインクのメジアン径が小さくなったことより、合金インクを親水処理することにより、再凝集が抑制されたと判断できた。
【0048】
表2に、ポリプロピレンフィルム上に塗工された本実施例のそれぞれの触媒層のJIS−Z8741評価法による85°光沢度の値を示した。
【0049】
【表2】
Figure 0003558021
【0050】
測定装置は、日本電色工業性光沢度計PG−1Mを用いた。ホモジナイザー分散を行った白金触媒層Bは、22〜30%の光沢度を示したのに比較して、ビーズミル分散を行った白金触媒層Aは、73〜91%であった。超音波ホモジナイザーよりビーズミルの方が分散効果が高かく、図3に示した効果により、高い光沢度が得られたと判断できた。ただし、再凝集が確認されたインクを使用した合金触媒層DおよびCは、光沢度がそれぞれ5〜13、1〜8%と小さくなり、再凝集により合金触媒粒子が拡大し、触媒層の塗工表面が粗くなり、光が散乱した結果と考えられる。親水処理を行った合金触媒インクを超音波ホモジナイザー分散して塗工した合金触媒層Fの光沢度は21〜38%を示し、ビーズミル分散を行った合金触媒層Eは54〜87%の値を示した。親水処理により、インクの粒子が小さくなったため、光沢度が増加した。なかでも、ビーズミルの効果が大きく非常に高い光沢度が得られ、非常に緻密で平滑な塗膜が得られたと判断できた。
【0051】
以上に結果は、PP上に塗工した触媒層の表面について測定したが、高分子電解質膜上に塗工した場合や、高分子電解質膜上に転写して成形した触媒層においても同様の結果が得られた。
【0052】
図4に、本発明の実施例の電池A、B、C、D、E、Fの水素―空気型燃料電池としての放電特性を示した。電流密度300mA/cmにおける平均単電池電圧で示すと、電池A〜Fの電圧は、それぞれ、775mV、706mV、533mV、582mV、738mV及び712mVであった。
【0053】
触媒インクのメジアン径が大きく、触媒層表面の光沢度が低かった電池C、Dと比較して、触媒インクのメジアン径が小さく、触媒層表面の光沢度が高かった電池A、B、E、Fの放電特性は、高い値を示した。中でも、触媒インクがサブミクロンレベルのメジアン径0.150.73μmを示し、触媒層の光沢度が73〜91%であった電池Aの特性は最も高く、次いで、触媒インクが1μmレベルのメジアン径0.21.3μmを示し、触媒層の光沢度が54〜87%であった電池Eの特性がよい結果を示した。次に、ビーズミル分散は行わなかったが、超音波分散により、触媒インクのメジアン径が1〜3μmの範囲で、触媒層の光沢度が21〜38%あった電池F、Bが良好な特性を示した。以上の結果より、電池特性に、触媒インクのメジアン径と触媒層の光沢度の影響は大きく、インクの分散性がよく、緻密で平滑な光沢度の高い触媒層を実現することによって高い電池特性が得られた。
【0054】
図5に、本発明の実施例の電池A、B、Cと比較例の電池Xの液体燃料電池としての放電特性を示した。電流密度200mA/cmにおける平均単電池電圧で示すと、電池A〜Fの電圧は、それぞれ、644mV、595mV、289mV、333mV、631mV及び608mVであった。
【0055】
触媒インクのメジアン径が大きく、触媒層表面の光沢度が低かった電池C、Dと比較して、触媒インクのメジアン径が小さく、触媒層表面の光沢度が高かった電池A、B、E、Fの放電特性は、高い値を示した。中でも、触媒インクがサブミクロンレベルのメジアン径0.15〜0.73μmを示し、触媒層の光沢度が73〜91%であった電池Aの特性は最も高く、次いで、触媒インクが1μmレベルのメジアン径0.2〜1.3μmを示し、触媒層の光沢度が54〜87%であった電池Eの特性がよい結果を示した。
【0056】
次に、ビーズミル分散は行わなかったが、超音波分散により、触媒インクのメジアン径が1〜3μmの範囲で、触媒層の光沢度が21〜38%あった電池F、Bが良好な特性を示した。以上の結果より、液体燃料電池においても、電池特性に、触媒インクのメジアン径と触媒層の光沢度の影響は大きく、インクの分散性がよく、緻密で平滑な光沢度の高い触媒層を実現することによって高い電池特性が得られた。
【0057】
本実施例の結果より、本発明の効果は、分析装置のバラツキ範囲を考慮すると触媒インクの粒度分布におけるメジアン径が0.1〜3μmの範囲に分散させることによって得られ、触媒層の表面が85°光沢度が20%以上(JIS Z8741での評価法による)、より好ましくは、50〜95%が有効であった。これによって、触媒表面の緻密さや平滑さが増大していることを確認することができた。
【0058】
親水処理の他の方法として、次亜塩素酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム、塩酸、硝酸、燐酸、硫酸、フッ酸、酢酸など酸化性溶液に浸漬する方法も行った。また、溶存オゾンもしくはオゾン化ガスの気泡を含むオゾン含有水に浸漬する方法も行った。溶存オゾン濃度は、少なくとも0.3mg/l以上が必要であり、より好ましくは0.3〜3mg/l程度であった。これらの親水処理によっても、過酸化水素による親水処理と同様の効果が得られた。
【0059】
なお、本実施例において燃料の一例として、水素とメタノールを用いたが、水素は改質水素として炭酸ガスや窒素、一酸化炭素などの不純物を含む燃料においても同様の結果が得られ、メタノールの代わりにエタノール、ヂメチルエーテルなどの液体燃料およびその混合物を用いても同様の結果が得られた。また、液体燃料はあらかじめ蒸発させ、上記として供給してもよい。
【0060】
なお、本実施例において合金触媒の一例として、Pt−Ru合金触媒を示したが、本発明の効果は合金組成に限定されるものではなく、Mo、Ni、Fe、Snなどとの合金においても熱処理工程によって担体の炭素微粉末の表面官能基が失われ、濡れ性が低下している場合には同様の課題が発生し、本発明の効果が発現した。
【0061】
さらに、本実施例の拡散層の構成は、実施例に示した炭素微粉末やカーボンペーパーに限定されるものではなく、バルカンXC−72やN330などの他のカーボンブラックやカーボンクロスを用いた場合にも効果があった。さらに、本実施例の構成は、実施例の触媒層や膜の構成に限定されるものではなく種々の触媒層の構成にも効果があった。さらに、本発明の固体高分子電解質と電極との接合体を用いて、酸素、オゾン、水素などのガス発生機やガス精製機及び酸素センサ、アルコールセンサなどの各種ガスセンサーへの応用も効果がある。
【0062】
【発明の効果】
以上、実施例の説明から明らかなように、本発明による燃料電池および電極の構成と製造法によって、触媒インクの分散性と触媒層の緻密性と平滑性が最適化され、より高い性能を発揮する膜電極接合体とその電極および電極製造法とそれを用いた、より高い性能を発揮する固体高分子型燃料電池、液体燃料電池および電極とその製造法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃料電池の構成要素であるMEAの構成を示す概略断面図
【図2】燃料電池の構成要素である単電池の構成を示す概略断面図
【図3】本発明の実施例および従来例の触媒層と85°光沢度の作用を示す概略断面図
【図4】本発明の実施例の燃料電池の第1の電圧―電流特性を示す図
【図5】本発明の実施例の燃料電池の第2の電圧―電流特性を示す図
【符号の説明】
11 高分子電解質膜
12 触媒層
13 ガス拡散層
14 電極
15 MEA
21 セパレータ板
22 ガス流路
23 単電池
31,32 触媒層
33,34 触媒層粉末
35,36 空隙
37,38 入射光
39,40 反射光

Claims (4)

  1. 水素イオン伝導性高分子電解質膜の両面に触媒層を接合した燃料電池用膜電極接合体であって、少なくとも一方の前記触媒層の表面の85°光沢度JIS−Z8741評価法で50〜95%とし、かつ、
    前記触媒層は、触媒粒子を担持した炭素粒子と水素イオン伝導性高分子電解質よりなり、前記炭素粒子の粒度分布をメジアン径で0.1μm以上で3μm以下の範囲に分散させたことを特徴とする燃料電池用膜電極接合体。
  2. 触媒粒子を担持した炭素粒子と、水素イオン伝導性高分子電解質と、溶媒とを混合し、触媒インクを作成する行程と、前記触媒インク中の触媒粒子を担持した炭素粒子の粒度分布を、メジアン径が0.1μm以上で3μm以下の範囲に分散させる分散行程と、前記分散行程を行った前記触媒インクを導電性基体または前記水素イオン伝導性高分子電解質膜に塗工する行程とを有することを特徴とする請求項1記載の燃料電池用膜電極接合体の製造法。
  3. 触媒粒子を担持した炭素粒子は、親水処理が施されていることを特徴とする請求項2記載の燃料電池用膜電極接合体の製造法。
  4. 請求項1記載の燃料電池用膜電極接合体を構成要素とする燃料電池。
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