JP5616612B2 - ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリカーボネート樹脂組成物及び該樹脂組成物からなる成形品に関し、塩素系難燃剤、臭素系難燃剤及びリン系難燃剤を使用しなくとも、難燃性(特に薄肉の難燃性)、熱伝導性、衝撃特性に優れたポリカーボネート樹脂組成物及びそれからなる成形品に関する。
電気電子分野の製品開発においては、デジタルカメラ・デジタルビデオカメラでの高画素化・高速処理化、プロジェクターの小型化、パソコン・モバイル機器での高速処理化、各種光源のLED化等に伴い、放熱対策に重点がおかれるようになっている。
金属部品での放熱回路を構成する対策も取られているが、小型化される機器では、放熱回路が複雑になってしまうため、樹脂筐体と放熱回路を一体化可能な、熱伝導性に優れ、かつ、筐体としての機械的強度にも優れる樹脂材料が要求されている。
また、小型電子機器においては、筐体、シャーシにおいても薄肉化が要求され、それに伴って薄肉の成形品での難燃性も要求されている。
上記電子機器の筐体等にポリカーボネート樹脂が汎用されているが、ポリカーボネート樹脂組成物からなる成形品を難燃化するために、塩素系難燃剤、臭素系難燃剤等のハロゲン系難燃剤を添加することが知られている。しかしながら、近時、安全性や、廃棄・焼却時の環境への影響の観点から、ハロゲンを含まない難燃剤による難燃化方法が市場より求められている。このような、ノンハロゲン系難燃剤として、有機リン系難燃剤、特に有機リン酸エステル化合物をポリカーボネート樹脂組成物に配合し、難燃化するためには、リン酸エステル化合物を比較的多量に配合する必要がある。ポリカーボネート樹脂は成形温度が高く、溶融粘度も高いために、成形温度が高くなる傾向にある。このため、リン酸エステル化合物は一般的に難燃性には寄与するものの、成形加工時の金型腐食、ガスの発生など、成形環境や成形品外観上必ずしも十分でない場合がある。
そこで、塩素系難燃剤、臭素系難燃剤等のハロゲン系難燃剤やリン系難燃剤を用いないで、要求される成形品での難燃性(特に薄肉の難燃性)を達成するとともに熱伝導性に優れたポリカーボネート樹脂組成物を得ることが求められている。
熱可塑性樹脂に上記の放熱性を付与する手段として黒鉛を配合することが知られている(特許文献1、特許文献2参照)。特許文献1には、熱可塑性樹脂に特定の黒鉛を配合することにより、金属腐食性が少なく、かつ熱伝導性に優れた熱可塑性樹脂組成物が得られることが開示されているが、難燃性を改良するために、ハロゲン化カーボネートオリゴマー、ハロゲン化エポキシ化合物等の有機ハロゲン系難燃剤やリン酸エステル系難燃剤を用いることが好ましいことが記載されており、塩素系難燃剤、臭素系難燃剤およびリン系難燃剤を使用しない技術を開示するものではない。
また、特許文献2には、発熱体が収容される放熱筐体に関するが、電子機器等の筐体に要求される難燃性に関する記述はなく、必要に応じて配合される添加剤として有機臭素系難燃剤やリン系難燃剤等の難燃剤を開示しているが、塩素系難燃剤、臭素系難燃剤およびリン系難燃剤を積極的に使用しない技術を開示するものではなく、またその実施例では難燃剤、ドリップ防止剤の添加がないことから、十分な難燃性を有していないと考えられる。
さらにポリカーボネート樹脂に帯電防止性や、導電性を付与するために黒鉛を配合するとともに難燃剤を配合したポリカーボネート樹脂組成物が知られている(特許文献3、特許文献4参照)。特許文献3には、芳香族ポリカーボネート樹脂と黒鉛からなる配合物に、特定のシリコーン化合物を含んでなる芳香族ポリカーボネート樹脂組成物が開示され、帯電防止性とともに難燃性が評価されているが、電子機器等の筐体に要求される1.5mm程度の薄肉で十分な難燃性が得られる技術内容の記載はない。また、特許文献4には塩素系難燃剤、臭素系難燃剤およびリン系難燃剤を積極的に使用しない技術として、ポリカーボネート樹脂、黒鉛、及び有機スルホン酸アルカリ(土類)金属塩からなる難燃性樹脂組成物が開示され、難燃性評価においては厚み2.5mmの成形品での評価のみがなされており、特許文献3と同様に電子機器等の筐体に要求される1.5mm程度の薄肉で十分な難燃性が得られるものではない。
特開2007−31611号公報 特開2008−31358号公報 特開2007−126499号公報 特開2006−273931号公報
本発明は、塩素系難燃剤、臭素系難燃剤及びリン系難燃剤を用いることなく薄肉成形品での難燃性(厚さ1.2mm;以下「薄肉難燃性」という。)がV−0を達成し、高熱伝導性を有する衝撃特性に優れたポリカーボネート樹脂組成物及び成形品を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、芳香族ポリカーボネート樹脂、人造黒鉛、及びポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体を特定比率で配合することにより、薄肉難燃性が1.2mm、V−0であり、さらには、熱伝導性、熱安定性、衝撃特性にも優れたポリカーボネート樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)(A)ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、(B)人造黒鉛30〜100質量部、(C)ポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体3〜10質量部、及び(D)ポリテトラフルオロエチレンを1〜5質量部を配合してなることを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物、
(2)(C)ポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体が、(C−1)ポリオルガノシロキサン粒子40〜90質量部の存在下に(C−2)多官能性単量体100〜50質量%、及び(C−3)その他の共重合可能な単量体0〜50質量%からなるビニル系単量体0.5〜10質量部を重合し、さらに(C−4)ビニル系単量体5〜50質量部(C−1〜C−4を合わせて100質量部とする)を重合して得られるグラフト共重合体であることを特徴とする上記(1)に記載のポリカーボネート樹脂組成物、
(3)上記(1)又は(2)に記載のポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる電気・電子機器用成形品、
(4)電気・電子機器用筐体である上記(3)に記載の電気・電子機器用成形品、
(5)電気・電子機器用シャーシである上記(3)に記載の電気・電子機器用成形品、
を提供するものである。
本発明によれば、ポリカーボネートが持つ本来の機械的物性を損なうことなく、薄肉難燃性(1.2mm、V−0)、及び熱伝導性に優れる樹脂組成物及び成形品を得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリカーボネート樹脂(以下、「PC樹脂」と略記することがある。)組成物は、(A)ポリカーボネート樹脂、(B)人造黒鉛、(C)ポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体、及び(D)ポリテトラフルオロエチレンを必須成分とするポリカーボネート樹脂組成物である。
本発明における(A)ポリカーボネート樹脂としては、特に制限はなく種々のものが挙げられる。
通常、2価フェノールとカーボネート前駆体との反応により製造される芳香族ポリカーボネートを用いることができる。例えば、2価フェノールとカーボネート前駆体とを溶液法又は溶融法、具体的には、2価フェノールとホスゲンの反応、2価フェノールとジフェニルカーボネートなどとのエステル交換反応により製造されたものを使用することができる。
2価フェノールとしては、様々なものが挙げられるが、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔ビスフェノールA〕、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、4,4'−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトンなどが挙げられる。
これらの中でも、特に好ましい2価フェノールとしては、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン系、特にビスフェノールAを主原料としたものである。
この他、2価フェノールとしては、ハイドロキノン、レゾルシン、カテコール等が挙げられる。これらの2価フェノールは、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
また、カーボネート前駆体としては、カルボニルハライド、カルボニルエステル、又はハロホルメートなどであり、具体的にはホスゲン、2価フェノールのジハロホーメート、ジフェニルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどが挙げられる。
当該(A)PC樹脂における分子末端基として使用される分子量調節剤としては、通常、ポリカーボネートの重合に用いられるものであればよく、各種の一価フェノールを用いることができる。具体的には、例えば、フェノール、p−クレゾール、p−tert−ブチルフェノール、p−tert−オクチルフェノール、p−クミルフェノール、ブロモフェノール、トリブロモフェノール、ノニルフェノール等が挙げられる。
本発明のPC樹脂組成物においては、前記のPC樹脂以外に、本発明の目的が損なわれない範囲で、ポリオルガノシロキサン部を有するポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体、テレフタル酸等の2官能性カルボン酸、又はそのエステル形成誘導体等のエステル前駆体の存在下でポリカーボネートの重合を行うことによって得られるポリエステル−ポリカーボネート樹脂等の共重合樹脂、あるいはその他のポリカーボネート樹脂を適宣含有することができる。
本発明で用いる上記の(A)PC樹脂は、高い衝撃強度を得るという点から、粘度平均分子量(Mv)が19,000〜30,000であると好ましく、成形性の観点から、19,000〜27,000であるとさらに好ましい。
この粘度平均分子量(Mv)は、ウベローデ型粘度計を用いて、20℃における塩化メチレン溶液の粘度を測定し、これより極限粘度[η]を求め、次式にて算出するものである。
[η]=1.23×10-5Mv0.83
本発明のポリカーボネート樹脂組成物には、主に熱伝導性、難燃性を付与させるために、(B)人造黒鉛を配合する。
(B)成分の人造黒鉛としては、特に限定されず公知のもの、市販のものを用いればよい。人造黒鉛は、無定形炭素を熱処理し不規則な配列の微小黒鉛結晶の配向を人工的に行わせたものであり、一般炭素材料に使用される人造黒鉛の他、キッシュ黒鉛、分解黒鉛、及び熱分解黒鉛などを含む。一般炭素材料に使用される人造黒鉛は、通常石油コークスや石炭系ピッチコークスを主原料として黒鉛化処理により製造される。
なお、本発明において、天然黒鉛ではなく、人造黒鉛を必須とする理由は、薄肉での難燃性を得るためである。
本発明で用いる(B)人造黒鉛の配合量は、前記(A)ポリカーボネート樹脂100質量部に対して30〜100質量部であり、30〜70質量部が好ましい。30質量部未満であると十分な熱伝導率が得られず、100質量部を超えると薄肉での難燃性が得られず、衝撃強度の低下、造粒時の分子量低下を引き起こす。
本発明において、黒鉛の粒径は、50%累積径が30〜180μmのものが好適に使用できる。黒鉛の固定炭素量は、好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上、更に好ましくは98重量%以上である。また本発明の黒鉛の揮発分は、好ましくは3重量%以下、より好ましくは1.5重量%以下、更に好ましくは1重量%以下である。
また黒鉛の表面は、本発明の組成物の特性を損なわない限りにおいて熱可塑性樹脂との親和性を増すために、表面処理、例えばエポキシ処理、ウレタン処理、シランカップリング処理、および酸化処理等を施してもよい。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物には、主に難燃性を付与させるために、(C)ポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体を配合する。
本発明の(C)成分には特に制限はないが、好ましい具体例としては、(C−1)ポリオルガノシロキサン粒子40〜90質量部の存在下に、(C−2)多官能性単量体(c−2−1)100〜50質量%、及びその他の共重合可能な単量体(c−2−2)0〜50質量%からなるビニル系単量体0.5〜10質量部を重合し、さらに(C−3)ビニル系単量体5〜50質量部(C−1〜C−3を合わせて100質量部とする)を重合して得られるポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体が挙げられる。
さらに、好ましい(C)成分は、(C−1)ポリオルガノシロキサン粒子60〜80質量部の存在下に、(C−2)ビニル系単量体1〜5質量部を、さらに(C−3)ビニル系単量体15〜39質量部を合計量が100質量部になるように重合して得られるものである。
前記多官能性単量体(c−2−1)は、分子内に重合性不飽和結合を2つ以上含む化合物であり、具体例として、メタクリル酸アリル、シアヌル酸トリアリル、イソシアヌル酸トリアリル、フタル酸ジアリル、ジメタクリル酸エチレングリコール、ジメタクリル酸1,3−ブチレングリコール、ジビニルベンゼン等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。これらの中では、経済性及び効果の点で、メタクリル酸アリルの使用が好ましい。
前記共重合可能な単量体(c−2−2)の具体例としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレン、パラブチルスチレン等の芳香族ビニル系単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸ヒドロキシエチル等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体、イタコン酸、(メタ)アクリル酸、フマル酸、マレイン酸等のカルボキシル基含有ビニル系単量体等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
前記(C−3)ビニル系単量体は、ポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体を得るために使用される成分であり、さらに該グラフト共重合体を芳香族ポリカーボネート樹脂に配合して難燃性及び耐衝撃性を改良する場合に、グラフト共重合体と芳香族ポリカーボネート樹脂との相溶性を確保して芳香族ポリカーボネート樹脂にグラフト共重合体を均一に分散させるために使用される成分でもある。このため、(C−4)ビニル系単量体としては、該ビニル系単量体の重合体の溶解度パラメーターが9.15〜10.15[(cal/cm31/2]であり、さらには9.17〜10.10[(cal/cm31/2]、特には9.20〜10.05[(cal/cm31/2]であるように選ばれることが好ましい。溶解度パラメーターが前記範囲にあると難燃性が向上する。かかる溶解度パラメーターの詳細については、特開2003−238639号公報に記載されている。
(C)成分の平均粒子径は、電子顕微鏡観察から求めた値で0.1〜1.0μmであり、この平均粒子径が0.1〜1.0μmであると、十分な難燃性、剛性及び衝撃強度が得られる。
上記(C)成分は、単独で又は2種以上を組合せて使用することができる。
(C)ポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体の配合量は、(A)ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、3〜13質量部であり、好ましくは4〜11質量部であり、より好ましくは5〜10質量部である。配合量が、3質量部未満では、難燃性、耐衝撃性が不十分であり、13質量部を超えると(C)成分の分散性が低下し弾性率、難燃性、及び衝撃強度が低下する。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物には、難燃性を向上させるために、(D)成分としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を配合する。この(D)成分は、本発明の樹脂組成物に溶融滴下防止効果を付与し、優れた薄肉難燃性を発現させる。
(D)成分は、フィブリル形成能を有するものが好ましい。ここで、「フィブリル形成能」とは、せん断力等の外的作用により、樹脂同士が結合して繊維状になる傾向を示すことをいう。本発明の(D)成分としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン系共重合体(例えば、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体等)等を挙げることができる。これらの中では、ポリテトラフルオロエチレンが好ましい。
フィブリル形成能を有するPTFEは、極めて高い分子量を有し、標準比重から求められる数平均分子量で、通常50万以上、好ましくは50万〜1500万、より好ましく100万〜1000万である。具体的には、テトラフルオロエチレンを水性溶媒中で、ナトリウム、カリウムあるいはアンモニウムパーオキシジスルフィドの存在下で、7〜700kPa程度の圧力下、温度0〜200℃程度、好ましくは20〜100℃で重合することによって得ることができる。
また、固体形状の他、水性分散液形態のものも使用可能であり、ASTM規格によりタイプ3に分類されるものを用いることができる。このタイプ3に分類される市販品としては、例えば、「テフロン6−J」[商品名、三井デュポンフロロケミカル(株)製]、「ポリフロンD−1」及び「ポリフロンF−103」[商品名、ダイキン工業(株)製]等が挙げられる。また、タイプ3以外では、「アルゴフロンF5」[商品名、ソルベイソレクシス社製]、及び「ポリフロンMPAFA−100」[商品名、ダイキン工業(株)製]等が挙げられる。
上記PTFEは、単独で又は2種以上を組合せて使用することができる。
(D)ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の配合量は、前述の(A)ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、1〜5質量部の範囲、好ましくは1〜4質量部である。その配合量が1質量部未満であると目的とする薄肉難燃性が確保できなくなり、5質量部を超えると、衝撃強度が低下する。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物には、成形性、耐衝撃性、外観改善、耐候性改善及び剛性改善等の目的で、上記(A)〜(D)からなる成分に、フェノール系、リン系、イオウ系の酸化防止剤、離型剤を含有させることができる。
酸化防止剤の配合量について、リン系酸化防止剤では、0.001〜0.5質量部が好ましい。0.001質量部以上では、造粒工程・成形工程での熱安定性を維持でき、0.5質量部未満では分子量低下を引き起こし難い。また、フェノール系酸化防止剤では、0.001〜0.5質量部の添加が好ましく、衝撃強度が向上し易い。
離型剤としては、ポリカーボネート樹脂に配合して成形時の離型性を改善できるものであれば、特に限定されるものではない。とりわけ、蜜蝋、グリセリンモノステアレート、グリセリントリステアレート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールトリステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、モンタン酸エステルワックス、カルボン酸エステル等有機化合物が優れた離型性を示し、好適に使用される。
これらは例えば、三木化学工業社製の「蜜ロウ・ゴールデンブランド」、理研ビタミン(株)製の「リケマールS−100A」、「リケマールSL−900」、及び「リケスターEW−440A」、コグニスジャパン社製の「ロキシオールV P G 8 6 1」、クラリアントジャパン社製の「リコワックスE」、コグニスジャパン社製の「ロキシオールEP−32」が挙げられる。その配合量については0.001〜2質量部が好ましい。
さらに、その他の合成樹脂、エラストマー、熱可塑性樹脂に常用されている添加剤成分を必要により含有させることもできる。上記添加剤としては帯電防止剤、ポリアミドポリエーテルブロック共重合体(永久帯電防止性能付与)、ベンゾトリアゾール系やベンゾフェノン系の紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系の光安定剤(耐候剤)、可塑剤、抗菌剤、相溶化剤及び着色剤(染料、顔料)等が挙げることができる。
上記の任意成分の配合量は、本発明のポリカーボネート樹脂組成物の特性が維持される範囲であれば特に制限はない。
次に、本発明のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法について説明する。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、前記の(A)〜(D)成分を上記割合で、更に必要に応じて用いられる各種任意成分を適当な割合で配合し、混練することにより得られる。
配合及び混練は、通常用いられている機器、例えば、リボンブレンダー、ドラムタンブラーなどで予備混合して、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機、多軸スクリュー押出機及びコニーダ等を用いる方法で行うことができる。混練の際の加熱温度は、通常240〜320℃の範囲で適宜選択される。この溶融混練成形としては、押出成形機、特に、ベント式の押出成形機の使用が好ましい。
尚、ポリカーボネート樹脂以外の含有成分は、あらかじめ、ポリカーボネート樹脂又は他の熱可塑性樹脂と溶融混練、即ち、マスターバッチとして添加することもできる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、上記の溶融混練成形機、又は、得られたペレットを原料として、射出成形法、射出圧縮成形法、押出成形法、ブロー成形法、プレス成形法、真空成形法及び発泡成形法等により各種成形品を製造することができる。特に、得られたペレットを用いて、射出成形及び射出圧縮成形による射出成形品の製造に好適に用いることができる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物からなる成形品は、例えば、
(1)テレビ、ラジオカセット、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダ、オーディオプレーヤー、DVDプレーヤー、エアコンディショナー、携帯電話、ディスプレイ、コンピュータ、レジスター、電卓、複写機、プリンター、ファクシミリ等の電気・電子機器用部品、
(2)上記(1)の電気・電子機器用の筐体、
(3)上記(1)の電気・電子機器用のシャーシ、
等として好適に用いることができる。
以下、本発明について実施例及び比較例を示してより具体的に説明するが、本発明はこれらによって、何ら制限されるものではない。
性能評価方法及び使用原料を次に示す。
〔性能評価方法〕
(1)粘度平均分子量
ウベローデ型粘度管にて、20℃における塩化メチレン溶液の極限粘度〔η〕を測定し、次の関係式(Schnellの式)より計算した。〔η〕=1.23×10-5×Mv0.83
なお、ペレット分子量は、二軸押出成形機で作製した評価用ペレットを塩化メチレンにて溶解し、不溶解分を分離し、抽出したポリカーボネート樹脂の分子量を測定した。
(2)薄肉難燃性
UL規格94に準じて作製した、試験片(長さ127mm、幅12.7mm、厚さ1.2mm)の試験片を用いて垂直燃焼試験を行った。試験の結果に基づいてUL94 V−0、V−1、又はV−2の等級に評価し、V−2に達しないものをV−2outとした。
なお、UL規格94とは、鉛直に保持した所定の大きさの試験片にバーナーの炎を10秒間接炎した後の残炎時間から難燃性を評価する方法である。
(3)熱伝導率
熱伝導率測定装置「TPA−501」[京都電子工業(株)製]を用いてホットディスク法にて測定した。
(4)密度
JIS K7112:0に準拠して測定した。
(5)曲げ特性
5−a)曲げ強度
ASTM D790に準拠して測定した。
5−b)曲げ弾性率
射出成形機で作製した厚さ4mm、長さ130mmの試験片を用いて、ASTM規格D−790に準拠し、支点間距離90mm、荷重速度20mm/minで3点曲げ試験を行い、その荷重−歪曲線の勾配より、曲げ弾性率を算出した。
(6)衝撃特性
6−a)ノッチ付きアイゾット衝撃強度(IZOD)
射出成形機で作製した厚さ3.2mm(1/8インチ)の試験片を用いて、ASTM規格D−256に準拠して、測定温度23℃にて衝撃強度を測定した。
6−b)ノッチ無しアイゾット衝撃強度(IZOD)
射出成形機で作製した厚さ3.2mm(1/8インチ)の試験片を用いて、ASTM規格D−256に準拠して、測定温度23℃にて衝撃強度を測定した。
6−c)シャルピー(フラットワイス゛)衝撃強度
射出成形機で作製した厚さ3.2mm(1/8インチ)の試験片を用いて、JIS K7111に準拠し、フラットワイズ法で衝撃強度を測定した。
(7)流動特性(流れ値)
高化式フローテスターを用い、JIS−K7210に準拠し、320℃の温度で、荷重100kgにて測定した。
〔使用原料〕
(A)芳香族ポリカーボネート樹脂
芳香族ポリカーボネート樹脂[出光興産(株)製「FN2500A」、Mv=24,500]
(B)黒鉛
b−1;人造黒鉛[日本黒鉛工業社製「PAG−420」;不定形、50%累積径 30〜40μm(50μm以上 50%以下)、見かけ密度;0.29〜0.37g/cm3、固定炭素;99.4質量%以上、灰分0.3質量%以下、揮発分0.3質量%以下]
b−2;天然黒鉛[日本黒鉛工業社製「CB−150」;鱗片状、粒度分布63μm以下77〜87%、106μm以上5%以下、見かけ密度0.2〜0.3g/cm3、50%累積径 31〜48μm、固定炭素 98質量%以上、灰分 1質量%以下、揮発分 1質量%以下]
(C)難燃剤
c−1;ポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体[商品名「カネエースMR−01」、(株)カネカ製]平均粒子径は0.3μm
c−2;下記の製造例1により得られたポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体
c−3;パラスルホン酸ナトリウム[DAH DIING CHEMICAL INDUSTRY社製]
製造例1
(ポリオルガノシロキサン粒子の製造)
純水251質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SDBS)1質量部、オクタメチルシクロテトラシロキサン95質量部、メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン5質量部からなる水溶液をミキサーにより10,000rpmで5分間撹拌してエマルジョンを調製した。このエマルジョンを撹拌機、還流冷却器、窒素吹込口、単量体追加口、温度計を備えた5口フラスコに一括して仕込んだ。系を撹拌しながら、10質量%ドデシルベンゼンスルホン酸水溶液1質量部(固形分)を添加し、約40分かけて80℃に昇温後、さらに6時間反応させた。その後、25℃に冷却して、20時間放置後、系内のpHを水酸化ナトリウムで6.5として重合を終了させ、ポリオルガノシロキサン粒子を含むラテックスを得た。
重合転化率は88%、ポリオルガノシロキサン粒子のラテックスの平均粒子径は、0.14μmであり、トルエン不溶分量(ラテックスから乾燥させて得られたポリオルガノシロキサン粒子の固体0.5gを室温にてトルエン80mlに24時間浸漬し、12,000rpmにて60分間遠心分離してポリオルガノシロキサン粒子のトルエン不溶分の重量分率(%)を測定したもの)は0%であった。
(ポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体の製造)
撹拌機、還流冷却器、窒素吹込口、単量体追加口および温度計を備えた5口フラスコに、純水300質量部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート(SFS)0.2質量部、エチレンジアミン4酢酸2ナトリウム(EDTA)0.01質量部、硫酸第一鉄0.0025質量部及び上記の製造で得られたポリオルガノシロキサン粒子70質量部を仕込み、系を撹拌しながら窒素気流下、60℃まで昇温させた。60℃到達後、ビニル系単量体としてメタクリル酸アリル3質量部とラジカル重合開始剤としてクメンハイドロパーオキサイド0.01質量部の混合物を、一括で追加したのち、60℃で1時間撹拌を続けた。
その後、さらにビニル系単量体のメタクリル酸メチル及びラジカル重合開始剤のクメンハイドロパーオキサイド0.06質量部を3時間かけて滴下追加し、追加終了後1時間撹拌を続けることによってグラフト共重合体のラテックスを得た。つづいて、ラテックスを純水で希釈し、固形分濃度を15質量%にした後、10質量%塩化カルシウム水溶液2質量部(固形分)を添加して、凝固スラリーを得た。凝固スラリーを80℃まで加熱した後、50℃まで冷却して脱水、乾燥させてポリオルガノシロキサン系グラフト共重合体の粉体を得た。得られたグラフト共重合体の重合転化率は99%であり、平均粒子径は0.5μm、アセトン不溶分量は88質量%であった。
(D)PTFE
PTFE[ソルベイソレクシス社製「アルゴフロンF5」;アルゴフロンF5は凝集しやすいので、一旦、PCフレークでマスターバッチ化(混合比率(質量);PC:PTFE=90:10〜80:20)してから配合]
(E)その他添加剤 酸化防止剤
e−1;リン系酸化防止剤(ジフェニルイソオクチルホスファイト) [ADEKA社製、「アデカスタブ C」]
e−2;フェノール系酸化防止剤(オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-ヒドロキシフェニル)プロピオネート)[チバ・ジャパン(株)製「Irganox1076」]
(F)その他添加剤 離型剤
f−1;ステアリン酸モノグリセリド[理研ビタミン(株)製「リケマールS−100A」]
f−2;ペンタエリスリトールテトラステアレート[理研ビタミン(株)製「リケスターEW−440A」
実施例1〜12及び比較例1〜8
表1及び表2に示す割合で各成分を混合し、ベント式二軸押出成形機〔東芝機械社製:TEM35〕に供給し、バレル温度300〜320℃、スクリュ回転数200〜600回転、吐出量10〜30kg/hrにて溶融混練し、評価用ペレットサンプルを得た。この評価用ペレットサンプルを用い、射出成形機[機種名:IS100EN、東芝機械(株)製]を用いて、成形樹脂温度320℃、金型温度80℃にて、射出成形して各試験を行うための試験片を作成し、各試験を行った。また、この評価用ペレットサンプルを用いて粘度平均分子量を測定した。その結果を表1及び表2に示す。
Figure 0005616612
Figure 0005616612
表1及び表2より下記のことが判明した。
表1より、本発明の(A)成分から(D)成分を全て満足する実施例1〜12では、薄肉(厚さ1.2mm)難燃性が全て、V−0と優れており、また熱伝導性、曲げ特性、及び衝撃強度に優れたポリカーボネート樹脂組成物が得られる。
表2より、黒鉛に天然黒鉛を使用した比較例1では、薄肉難燃性がV−0を達成できない。難燃剤として本発明の(C)成分を使用していない比較例2では、成形品のポリカーボネート樹脂の分子量低下が大きい。本発明の(C)成分の使用量が少ない比較例3では、薄肉難燃性がV−0を達成できない。本発明の(C)成分の使用量が多すぎる比較例4では、衝撃強度が低下する。人工黒鉛の含有量が少ない比較例5では熱伝導性が低下し、人工黒鉛の含有量が多すぎる比較例6では衝撃強度が低下するとともに、成形品のポリカーボネート樹脂の分子量低下が大きい。(D)成分のPTFE含有量が少ない比較例7では、薄肉難燃性がV−0を達成できない。(D)成分が多すぎる比較例8では、衝撃強度が低下する。

Claims (5)

  1. (A)ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、(B)人造黒鉛30〜100質量部、(C)ポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体3〜13質量部、及び(D)ポリテトラフルオロエチレンを1.5〜5質量部を配合してなることを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
  2. (C)ポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体が、(C−1)ポリオルガノシロキサン粒子40〜90質量部の存在下に(C−2)多官能性単量体100〜50質量%、及び(C−3)その他の共重合可能な単量体0〜50質量%からなるビニル系単量体0.5〜10質量部を重合し、さらに(C−4)ビニル系単量体5〜50質量部(C−1〜4を合わせて100質量部とする)を重合して得られるグラフト共重合体であることを特徴とする請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2に記載のポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる電気・電子機器用成形品。
  4. 電気・電子機器用筐体である請求項3に記載の電気・電子機器用成形品。
  5. 電気・電子機器用シャーシである請求項3に記載の電気・電子機器用成形品。
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