JP5611911B2 - 小型車両用スイングアーム - Google Patents

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Description

本発明は、前後方向に延びる左右一対のアーム部と、両アーム部の前端に設けられるピボット部と、後輪の車軸を軸支するようにして前記両アーム部の後端に設けられる車軸支持部と、前記ピボット部よりも後方で前記両アーム部間を連結するクロス部とが一体に型成形されて成り、少なくとも前記クロス部が中空に形成され、緩衝器を支持するための左右一対の支持ボスが、前記クロス部の下壁または上壁から外方に突出するようにして一体に設けられる小型車両用スイングアームに関する。
自動二輪車等の小型車両では、軽量化や商品魅力の向上のために、アルミニウム合金やマグネシウム合金等の軽合金を用いたスイングアームを形成することが知られており、特許文献1で開示されるものでは、アルミニウム合金を用いたダイキャストによってスイングアームが一体に形成されている。
特開2008−81107号公報
ところで、鋳造によってスイングアームを成形する場合、剛性を高めるために肉厚を厚くすると、その部分の冷却速度が遅くなり、鋳巣が発生する可能性があり、単純に肉厚を厚くすることはできない。特に緩衝器が支持されるスイングアームにあっては、緩衝器を支持するためにクロス部に設けられる支持ボスの剛性を高めつつ、鋳巣が発生し難くすることが望まれる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、鋳巣の発生を抑制しつつ、緩衝器を支持するためにクロス部に設けられる支持ボスの剛性を高めることを可能とした小型車両用スイングアームを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、前後方向に延びる左右一対のアーム部と、両アーム部の前端に設けられるピボット部と、後輪の車軸を軸支するようにして前記両アーム部の後端に設けられる車軸支持部と、前記ピボット部よりも後方で前記両アーム部間を連結するクロス部とが一体に型成形されて成り、少なくとも前記クロス部が中空に形成され、緩衝器を支持するための左右一対の支持ボスが、前記クロス部の下壁または上壁から外方に突出するようにして一体に設けられる小型車両用スイングアームにおいて、前記ピボット部が、前記両アーム部の前端間を結んで車幅方向に連続して形成され、前記クロス部、前記ピボット部および左右一対の前記アーム部で、周縁部が無端状に連なって上下に開口した開口部が形成され、前記クロス部の下壁および上壁のうち前記支持ボスが突設される壁の内面に、前記支持ボス側に凹んだ左右一対の凹部が形成されるとともに、それらの凹部の車幅方向外側に位置する左右一対の補強リブが前記クロス部内に向かって突出するようにして一体に形成されることを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記支持ボスの前後方向中央部よりも後方寄りに配置される支持孔が前記支持ボスに設けられ、前記補強リブが、前記クロス部の後壁から前方に延びるように形成され、該補強リブの前端は前記凹部の後端よりも前方に配置されることを第2の特徴とする。
本発明は、第1または第2の特徴の構成に加えて、前記アーム部が横断面矩形の角筒状に形成されることを第3の特徴とする。
本発明は、第3の特徴の構成に加えて、上下に延びる前記緩衝器が、前記クロス部の下壁から外方に突出する前記支持ボスで支持されるようにして前記開口部に挿通され、前記開口部に臨む部分で前記両アーム部の内側壁に中子を抜くための抜き孔が設けられることを第4の特徴とする。
本発明は、第3または第4の特徴の構成に加えて、前記両アーム部および前記ピボット部の連設部に、前記アーム部内を前記ピボット部内に連通させる連通孔がそれぞれ設けられることを第5の特徴とする。
さらに本発明は、第5の特徴の構成に加えて、前記ピボット部に挿通される支軸と、前記ピボット部との間には一対の前記連通孔よりも外側に配置されるようにして左右一対の軸受が介装され、それらの軸受および前記連通孔間に配置される左右一対の第1シール部材と、前記両軸受および外部間に配置される左右一対の第2シール部材とが、前記ピボット部および前記支軸間に介装されることを第6の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、両アーム部の前端間を結んで車幅方向に連続して形成されるピボット部、クロス部および左右一対のアーム部によって周縁部が無端状に連なる開口部が上下に開口するようにして形成されるので、スイングアームの前部の剛性を高めることができる。またクロス部の下壁および上壁のうち支持ボスが突設される壁の内面に、左右一対の凹部が形成されるとともに左右一対の補強リブが一体に形成されるので、支持ボスが設けられる部分でクロス部の肉厚が厚くなることを抑えつつ効率的に剛性を高めることができ、鋳巣の発生を抑制することができる。
また本発明の第2の特徴によれば、支持ボスに設けられる支持孔が支持ボスの前後方向中央部よりも後方寄りに配置され、補強リブがクロス部の後壁から前方に延びるように形成されるので、クロス部の後壁に及ぶ応力が高まるのに対応して補強リブで前記後壁の剛性を効率的に高めることができる。
本発明の第3の特徴によれば、アーム部が横断面矩形の角筒状に形成されるので、部品点数を少なくしつつアーム部の剛性を高めることができる。
本発明の第4の特徴によれば、周縁部が無端状に連なって上下に延びるとともに緩衝器が挿通される開口部に臨む部分で両アーム部の内側壁に中子を抜くための抜き孔が設けられるので、スイングアームのうち無端状に連なることで剛性を高めた部分に抜き孔を設けることになり、抜き孔を設けることによって大幅に剛性が低下することを抑制することができる。
本発明の第5の特徴によれば、角筒状のアーム部内を中空のピボット部内に連通させる連通孔が、両アーム部およびピボット部の連設部にそれぞれ設けられるので、一体に型成形されるスイングアームの肉厚の均一化を図るとともに鋳巣の発生を抑えることができ、アーム部およびピボット部を形成する中子の一体化が可能となる。
さらに本発明の第6の特徴によれば、支軸およびピボット部間に介装されて連通孔よりも外側に配置される軸受への、連通孔側からの水の浸入および外部からの水の浸入を第1および第2シール部材で防止することができる。
自動二輪車の左側面図である。 図1の2矢示部拡大図である。 図2の3−3線に沿うスイングアームの拡大断面図である。 図3の4−4線断面図である。
本発明の実施の形態について図1〜図4を参照しながら説明する。なお以下の説明で前後、上下および左右の各方向は自動二輪車に搭乗した乗員から見た方向を言うものとする。
先ず図1において、この小型車両である自動二輪車の車体フレームFは、前輪WFを軸支するフロントフォーク11およびバー状の操向ハンドル12を操向可能に支承するヘッドパイプ13と、該ヘッドパイプ13から後下がりに延びる左右一対のメインフレーム14…と、それらのメインフレーム14…よりも急角度で前記ヘッドパイプから後下がりに延びるダウンフレーム15と、該ダウンフレーム15の下端部に連設されて後方に延びる左右一対のロアフレーム16…と、前記メインフレーム14…の後端部に上端部が接合されて下方に延びるとともに前記両ロアフレーム16…の後端部が下端部に連設される左右一対のピボットフレーム17…と、前記メインフレーム14…の後部に前端部が連結されて後方に延びる左右一対のシートレール18…と、前記両ピボットフレーム17…の上下方向中間部および前記両シートレール18…の後部間を連結する左右一対のリヤフレーム19…と、前記ダウンフレーム15の下部および前記両メインフレーム14…間を結ぶ補強フレーム20とを備える。
前記車体フレームFには、前記メインフレーム14…、前記ダウンフレーム15、前記ロアフレーム16…および前記ピボットフレーム17…で囲まれる空間に配置されるエンジンEが搭載される。また前記ピボットフレーム17…の下部には、後輪WRの車軸22を後端部で軸支するスイングアーム21の前端部が支軸23を介して上下揺動可能に支承される。前記ピボットプレート17…の下部およびスイングアーム21間にはリンク機構24が設けられており、該リンク機構24は、一端部が前記ピボットフレーム17…の下部に回動可能に連結されるリンクロッド25と、前記スイングアーム21に回動可能に支承されるとともに前記リンクロッド25の他端部が回動可能に連結されるリンク部材26とを有し、前記リンク部材26と、前記ピボットフレーム17…の上部との間には、スプリングおよびダンパを備えた緩衝器27が設けられる。
前記エンジンEが備えるクランクケース28内には、図示しない変速機が収容されており、その変速機の出力軸29は前記クランクケース28から左側方に突出され、その出力軸29に設けられる駆動スプロケット30と、前記後輪WRの車軸23に設けられる従動スプロケット31とには無端状のチェーン32が巻き掛けられる。
また前記エンジンEの上方で両メインフレーム14…上には燃料タンク33が設けられ、その燃料タンク33の後方に、前記シートレール18…で支持されるようにして乗車用シート34が配置される。
図2〜図4を併せて参照して、前記スイングアーム21は、前後方向に延びる左右一対のアーム部35L,35Rと、両アーム部35L,35Rの前端に設けられるピボット部36と、後輪WRの車軸22を軸支するようにして前記両アーム部35L,35Rの後端に設けられる車軸支持部37…と、前記ピボット部36よりも後方で前記両アーム部35L,35R間を連結するクロス部38とが、たとえばアルミニウム等の軽合金を用いて重力鋳造により一体に型成形されて成る。
前記スイングアーム21の少なくとも前記クロス部38が中空に形成されており、この実施の形態では、前記クロス部38だけでなく、横断面矩形の角筒状に形成される両アーム部35L,35R、ならびに前記両アーム部35L,35Rの前端間を結んで車幅方向に連続して形成される前記ピボット部36も中空の円筒状に形成される。また前記両アーム部35L,35Rおよび前記ピボット部36の連設部には、アーム部35L,35R内をピボット部36内に連通させる連通孔51,51が設けられる。
前記ピボット部36は、該ピボット部36に挿通される支軸23を介して左右一対のピボットフレーム17…の下部に支承されるものであり、前記支軸23は、前記ピボット部36の全長にわたって挿通される円筒状のカラー52と、左右一対の前記ピボットフレーム17…および前記カラー52に挿通されるボルト53とから成り、該ボルト53の拡径頭部53aは一方のピボットフレーム17の外側面に係合、当接され、他方のピボットフレーム17から突出した部分で前記ボルト53にナット54が螺合される。
前記支軸23のカラー52と、前記ピボット部36との間には一対の前記連通孔51よりも外側に配置されるようにして左右一対の軸受であるニードルベアリング55,55が介装されており、それらのニードルベアリング55…および前記連通孔51…間で、前記支軸23のカラー52および前記ピボット部36間には左右一対の第1シール部材56,56が介装される。
また前記両ニードルベアリング55…および外部間に配置される左右一対の第2シール部材57,57が前記ピボット部36および前記支軸23間に介装される。すなわち前記ピボット部36は、外径を小さくして外方に突出する同軸の小径筒部36a,36aを両端に一体に有しており、それらの小径筒部36a…の両端開口部を閉じるとともに小径筒部36a…の外周に弾発接触するようにしてキャップ状に形成される第2シール部材57…が、前記ピボットフレーム17…および前記小径筒部36a…の端部間に挟まれるようにして配設される。
前記ピボットプ前記クロス部38には、その下壁38aまたは上壁38bから外方に突出する一対の支持ボス39,39が一体に設けられるものであり、この実施の形態では、前記クロス部38の下壁38aから下方に突出するようにして左右一対の支持ボス39,39が前記クロス部38に一体に設けられる。
前記支持ボス39…には、前記リンク機構24の一部を構成するリンク部材26を介して前記緩衝器27の下端部が支持されるものであり、前記リンク部材26を支持ボス39…に回動可能に連結するための連結軸41(図2参照)を挿通せしめる支持孔40…が前記支持ボス39…同軸に設けられる。
しかも図2で示すように、前記支持ボス39…の前後方向中央部よりも後方寄りに前記支持孔40…が配置される。すなわち前記支持ボス39…の前端および後端からの距離Lを同一とした中心位置Cから後方に中心軸線を配置するようにして支持孔40…が支持ボス39…に設けられる。
前記クロス部38の下壁38aおよび上壁38bのうち前記支持ボス39…が突設される壁、すなわち下壁39aの内面には、前記支持ボス39…側に凹んだ左右一対の凹部42,42が形成されるとともに、それらの凹部42…の車幅方向外側に位置する左右一対の補強リブ43,43が前記クロス部38内に向かって突出するようにして一体に形成される。しかも前記補強リブ43…は、前記クロス部38の後壁38cから前方に延びるように形成されるものであり、前記凹部42…の後端よりも前方に前端が位置するようにして、前記クロス部38の後壁38cの内面と、前記クロス部38の下壁38aおよび上壁38bの後半部の内面とに一体に連なるようにして突設される。
ところで、前記クロス部38、前記ピボット部36および左右一対の前記アーム部35L,35Rによって、周縁部が無端状に連なって上下に開口した開口部44が形成されており、該開口部44には前記緩衝器27が挿通される。また前記開口部44に臨む部分で前記両アーム部35L,35Rの内側壁には、スイングアーム21を型成形する際に用いる砂中子を抜くための抜き孔45,45が設けられる。それらの抜き孔45…には、スイングアーム21の成形完了後にキャップ46,46が装着される。
また左右一対の前記アーム部35L,35Rの後部内側壁にも、図4で示すように、砂中子を抜くための抜き孔47,47が設けられ,それらの抜き孔47…には、キャップ48,48が装着される。
さらに図1および図2で示すように、前記スイングアーム21において左側のアーム部35Lの後部上側壁にはチェーンケース49が取付けられ、前記アーム部35Lの後部下側壁にはチェーンガイド50が取付けられる。
次ぎにこの実施の形態の作用について説明すると、スイングアーム21は、前後方向に延びる左右一対のアーム部35L,35Rと、両アーム部35L,35Rの前端に設けられるピボット部36と、後輪WRの車軸22を軸支するようにして前記両アーム部35L,35Rの後端に設けられる車軸支持部37…と、前記ピボット部36よりも後方で前記両アーム部35L,35R間を連結するクロス部38とが一体に型成形されて成り、少なくともクロス部38が中空に形成され、緩衝器27を支持するための左右一対の支持ボス39,39が、前記クロス部38の下壁38aから下方に突出するようにして前記クロス部38に一体に設けられるのであるが、前記ピボット部36が、両アーム部35L,35Rの前端間を結んで車幅方向に連続して形成され、前記クロス部38、前記ピボット部36および左右一対の前記アーム部35L,35Rで、周縁部が無端状に連なって上下に開口した開口部44が形成されるので、スイングアーム21の前部の剛性を高めることができる。
また前記クロス部38の下壁38aの内面に、前記支持ボス39…側に凹んだ左右一対の凹部42,42が形成されるとともに、それらの凹部42…の車幅方向外側に位置する左右一対の補強リブ43,43が前記クロス部38内に向かって突出するようにして一体に形成されるので、支持ボス39…が設けられる部分でクロス部38の肉厚が厚くなることを抑えつつ効率的に剛性を高めることができ、鋳巣の発生を抑制することができる。
また支持ボス39…の前後方向中央部よりも後方寄りに配置される支持孔40…が前記支持ボス39…に設けられ、前記補強リブ43…が、前記クロス部38の後壁38cから前方に延びるように形成され、補強リブ43…の前端は凹部42…の後端よりも前方に配置されるので、クロス部38の後壁38cに及ぶ応力が高まるのに対応して補強リブ43…で前記後壁38cの剛性を効率的に高めることができる。
またアーム部35L,35Rが横断面矩形の角筒状に形成されるので、部品点数を少なくしつつアーム部35L,35Rの剛性を高めることができる。
また上下に延びる緩衝器27が、前記クロス部38の下壁38aから外方に突出する前記支持ボス39…で支持されるようにして開口部44に挿通され、その開口部44に臨む部分で前記両アーム部35L,35Rの内側壁に中子を抜くための抜き孔45…が設けられるので、スイングアーム21のうち無端状に連なることで剛性を高めた部分に抜き孔45…を設けることになり、抜き孔45…を設けることによって大幅に剛性が低下することを抑制することができる。
また前記両アーム部35L,35Rおよび前記ピボット部36の連設部には、前記アーム部35L,35R内を前記ピボット部36内に連通させる連通孔51…が設けられるので、一体に型成形されるスイングアーム21の肉厚の均一化を図るとともに鋳巣の発生を抑えることができ、アーム部35L,35Rおよびピボット部36を形成する中子の一体化が可能となる。
さらにピボット部36に挿通される支軸23と、そのピボット部36との間には一対の前記連通孔51…よりも外側に配置されるようにして左右一対のニードルベアリング55…が介装されており、それらのニードルベアリング55…および前記連通孔51…間に配置される左右一対の第1シール部材56…と、前記両ニードルベアリング55…および外部間に配置される左右一対の第2シール部材57…とが、ピボット部36および前記支軸23間に介装されるので、支軸23およびピボット部36間に介装されて連通孔51…よりも外側に配置されるニードルベアリング55…への、連通孔51…側からの水の浸入および外部からの水の浸入を第1および第2シール部材56…,57…で防止することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
たとえば上記実施の形態では、自動二輪車用のスイングアームについて説明した我、本発明は、自動二輪車や自動三輪車を含む小型車両ようのスイングアームに関連して広く実施することができる。
21・・・スイングアーム
22・・・車軸
23・・・支軸
27・・・緩衝器
35L,35R・・・アーム部
36・・・ピボット部
37・・・車軸支持部
38・・・クロス部
38a・・・下壁
38b・・・上壁
38c・・・後壁
39・・・支持ボス
40・・・支持孔
42・・・凹部
43・・・補強リブ
44・・・開口部
45・・・抜き孔
51・・・連通孔
55・・・軸受であるニードルベアリング
56・・・第1シール部材
57・・・第2シール部材
WR・・・後輪

Claims (6)

  1. 前後方向に延びる左右一対のアーム部(35L,35R)と、両アーム部(35L,35R)の前端に設けられるピボット部(36)と、後輪(WR)の車軸(22)を軸支するようにして前記両アーム部(35L,35R)の後端に設けられる車軸支持部(37)と、前記ピボット部(36)よりも後方で前記両アーム部(35L,35R)間を連結するクロス部(38)とが一体に型成形されて成り、少なくとも前記クロス部(38)が中空に形成され、緩衝器(27)を支持するための左右一対の支持ボス(39)が、前記クロス部(38)の下壁(38a)または上壁(38b)から外方に突出するようにして一体に設けられる小型車両用スイングアームにおいて、前記ピボット部(36)が、前記両アーム部(35L,35R)の前端間を結んで車幅方向に連続して形成され、前記クロス部(38)、前記ピボット部(36)および左右一対の前記アーム部(35L,35R)で、周縁部が無端状に連なって上下に開口した開口部(44)が形成され、前記クロス部(38)の下壁(38a)および上壁(38b)のうち前記支持ボス(39)が突設される壁の内面に、前記支持ボス(39)側に凹んだ左右一対の凹部(42)が形成されるとともに、それらの凹部(42)の車幅方向外側に位置する左右一対の補強リブ(43)が前記クロス部(38)内に向かって突出するようにして一体に形成されることを特徴とする小型車両用スイングアーム。
  2. 前記支持ボス(39)の前後方向中央部よりも後方寄りに配置される支持孔(40)が前記支持ボス(39)に設けられ、前記補強リブ(43)が、前記クロス部(38)の後壁(38c)から前方に延びるように形成され、該補強リブ(43)の前端は前記凹部(42)の後端よりも前方に配置されることを特徴とする請求項1記載の小型車両用スイングアーム。
  3. 前記アーム部(35L,35R)が横断面矩形の角筒状に形成されることを特徴とする請求項1または2記載の小型車両用スイングアーム。
  4. 上下に延びる前記緩衝器(27)が、前記クロス部(38)の下壁(38a)から外方に突出する前記支持ボス(39)で支持されるようにして前記開口部(44)に挿通され、前記開口部(44)に臨む部分で前記両アーム部(35L,35R)の内側壁に中子を抜くための抜き孔(45)が設けられることを特徴とする請求項3記載の小型車両用スイングアーム。
  5. 前記両アーム部(35L,35R)および前記ピボット部(36)の連設部に、前記アーム部(35L,35R)内を前記ピボット部(36)内に連通させる連通孔(51)がそれぞれ設けられることを特徴とする請求項3または4記載の小型車両用スイングアーム。
  6. 前記ピボット部(36)に挿通される支軸(23)と、前記ピボット部(36)との間には一対の前記連通孔(51)よりも外側に配置されるようにして左右一対の軸受(55)が介装され、それらの軸受(55)および前記連通孔(51)間に配置される左右一対の第1シール部材(56)と、前記両軸受(55)および外部間に配置される左右一対の第2シール部材(57)とが、前記ピボット部(36)および前記支軸(23)間に介装されることを特徴とする請求項5記載の小型車両用スイングアーム。
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