JP5603176B2 - 成形機の射出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、成形機の射出装置に関する。成形機は、例えば、ダイカストマシンや射出成形機である。
成形材料を押し出すプランジャを液圧機器と電動機との組み合わせにより駆動する、いわゆるハイブリッド式の射出装置が知られている。このような技術は、特にプラスチック射出成形機の分野において知られている(例えば、特許文献1)。また、このような技術をダイカストマシンに転用することも提案されている(特許文献2)。
具体的には、例えば、特許文献2は、プランジャを駆動する油圧シリンダと、当該油圧シリンダのピストンを背後から押圧するピストンロッドと、当該ピストンロッドを駆動するねじ機構と、ねじ機構を回転駆動する電動機とを有する技術を開示している。
特開平04−189525号公報 特開2008−73708号公報
しかし、特許文献1及び2に開示されている技術は、構成が複雑であるとともに、電動機の負担が大きくなり易い。例えば、特許文献2の技術では、ねじ機構はピストンロッドの側方に配置されていることから、ねじ機構によりピストンロッドを駆動する際には、ピストンロッドを傾ける方向のモーメントが生じる。その結果、例えば、ピストンロッドにおいては摺動抵抗が増加し、また、モーメントに抗する部材を設ける必要性が生じる。
本発明の目的は、簡素な構成で電動機の負担を軽減できる成形機の射出装置を提供することにある。
本発明の成形機の射出装置は、キャビティに成形材料を押し出すプランジャと、前記プランジャに連結された射出ピストンロッド、当該射出ピストンロッドに固定された射出ピストン及び当該射出ピストンを収容する射出シリンダチューブを有する射出シリンダ装置と、前記射出ピストンの径以下の径に形成され、前記射出ピストンの背後の同芯上において前記射出シリンダチューブ内を前進することにより前記射出ピストンの背後の作動液を加圧可能な加圧部材と、前記加圧部材の背後の同芯上に固定され、前記加圧部材の同芯上において駆動力が付与される被駆動部と、前記駆動力を生じる電動機と、を有する。
好適には、前記射出装置は、前記射出ピストンの背後に作動液を送出可能な液圧源と、前記射出シリンダ装置に係る作動液の流れを制御可能な液圧回路と、前記液圧回路及び前記電動機を制御可能な制御装置と、を更に有し、前記制御装置の制御により、低速射出において、前記加圧部材を前進させるとともに前記液圧源から前記射出ピストンの背後に作動液を供給する。
好適には、前記射出装置は、前記射出ピストンの背後に作動液を供給可能なアキュムレータを更に有し、前記制御装置の制御により、高速射出において、前記アキュムレータから前記射出ピストンの背後に作動液を供給する。
好適には、前記射出装置は、前記制御装置の制御により、前記液圧源から前記アキュムレータに作動液を供給して前記アキュムレータの充填を行う。
好適には、前記液圧回路は、前記アキュムレータからパイロット圧が導入される制御弁を有する。
好適には、前記射出装置は、前記射出ピストンの前方の作動液を前記射出ピストンの背後に還流可能なランアラウンド回路を更に有する。
好適には、前記射出装置は、前記被駆動部に形成され、前記加圧部材の同芯上において延びるねじ軸と、前記ねじ軸に螺合するナットと、を更に有し、前記電動機は回転式であり、前記被駆動部は、前記電動機の回転が前記ナットに伝達されることにより、前記加圧部材の同芯上において駆動力が付与される。
好適には、前記電動機のステータ及びロータは、前記ねじ軸の外周において前記ねじ軸と同心状に設けられ、前記ナットは、前記ロータに固定されている。
好適には、前記加圧部材は、前記射出シリンダチューブを摺動する加圧ピストンである。
好適には、前記射出シリンダチューブは、前記射出ピストンが摺動する射出部と、前記加圧ピストンが摺動する加圧部と、前記射出部及び前記加圧部の間に形成され、前記射出部及び前記加圧部よりも小径の境界部と、を有している。
本発明によれば、アキュムレータに作動液を送出する液圧供給装置の負荷を低減でき、好適な態様では正確な射出速度を得ることができる
本発明の第1の実施形態に係るダイカストマシンの射出装置の要部の構成を示す模式図。 図1の射出装置の動作を説明する図。 第2の実施形態に係る射出装置の要部を示す図。 変形例に係る射出装置を示す図。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係るダイカストマシンDC1の射出装置1の要部の構成を示す図である。
射出装置1は、不図示の型締装置に保持された固定金型101及び移動金型103により形成されたキャビティ105に溶湯(溶融状態の金属材料)を射出・充填する装置である。
射出装置1は、キャビティ105に連通するスリーブ3と、スリーブ3内において溶湯をキャビティ105へ押し出すプランジャ5と、プランジャ5を駆動する射出シリンダ装置7とを有している。
また、射出装置1は、射出シリンダ装置7に作動液(例えば油)を供給するために、液圧源として、液圧供給装置9及びアキュムレータ11を有し、また、これらの液圧源と射出シリンダ装置7との間の作動液の流れを制御する液圧回路13を有している。
また、射出装置1は、電動機によりプランジャ5を駆動するために、射出シリンダ装置7内に配置された加圧ピストン15と、加圧ピストン15を駆動する駆動部17とを有している。また、射出装置1は、液圧供給装置9、液圧回路13及び駆動部17を制御する制御装置19を有している。
スリーブ3は、例えば、固定金型101に挿通されるように設けられている。プランジャ5は、スリーブ3を摺動するプランジャチップ5aと、プランジャチップ5aに固定されたプランジャロッド5bとを有している。
スリーブ3に形成された給湯口3aから溶湯がスリーブ3内に供給された状態で、プランジャチップ5aがスリーブ3内をキャビティ105に向かって摺動する(前進する)ことにより、溶湯はキャビティ105に射出、充填される。
射出シリンダ装置7は、射出シリンダチューブ21と、射出シリンダチューブ21の内部を摺動可能な射出ピストン23と、射出ピストン23に固定され、射出シリンダチューブ21から延び出る射出ピストンロッド25とを有している。なお、射出ピストン23及び射出ピストンロッド25は、それぞれ別個に形成されて互いに固定されていてもよいし、一体的に形成されて互いに固定されていてもよい。
射出シリンダチューブ21は、射出ピストン23が摺動する射出部21aと、加圧ピストン15が摺動する加圧部21bと、射出部21a及び加圧部21bの間に形成された境界部21cとを有している。
射出部21a、加圧部21b及び境界部21cは、例えば、内部の断面形状が円形の筒状体である。また、射出部21a、加圧部21b及び境界部21cは、同軸的に配置されている。加圧部21bは、射出部21aの径以下の径に形成されており、本実施形態では、射出部21aと同一径に形成された場合を例示している。加圧部21bは、例えば、射出部21aよりも短く形成されている。境界部21cは、射出部21a及び加圧部21bよりも小径に形成されている。
射出部21aの内部は、射出ピストン23により、射出ピストンロッド25が延び出る側のロッド側室21rと、その反対側のヘッド側室21hとに区画されている。ロッド側室21r及びヘッド側室21hに選択的に作動液が供給されることなどにより、射出ピストン23は射出シリンダチューブ21内を摺動する。
加圧部21bは、加圧ピストン15により、射出部21a側の前側室21fと、その反対側の後側室21gとに区画されている。加圧ピストン15を射出部21a側に移動(前進)させることにより、ヘッド側室21hの作動液を加圧し、射出ピストン23をプランジャ5側へ移動(前進)させることができる。
なお、ロッド側室21r、ヘッド側室21h及び前側室21fには作動液が満たされるが、後側室21gには作動液は満たされない。後側室21gは、例えば、大気開放されている。ただし、後側室21gにも作動液が満たされるようにしてもよい。
境界部21cは、ヘッド側室21hと前側室21fとを連通している。また、境界部21cは、射出ピストン23の後退限を規定するとともに、加圧ピストン15の前進限を規定している。
射出シリンダ装置7は、プランジャ5に対して同軸的に配置されている。そして、射出ピストンロッド25は、プランジャ5にカップリングを介して連結されている。射出シリンダチューブ21は、不図示の型締装置などに対して固定的に設けられている。従って、射出ピストン23の射出シリンダチューブ21に対する移動により、プランジャ5はスリーブ3内を前進又は後退する。
液圧供給装置9は、回転式のポンプ用電動機27と、作動液を貯留するタンク29と、ポンプ用電動機27によって駆動され、タンク29の作動液を吐出するポンプ31とを有している。
ポンプ用電動機27は、直流モータでも交流モータでもよい。また、ポンプ用電動機27は、誘導モータや同期モータ等の適宜なモータにより構成されてよい。ポンプ用電動機27は、例えば、サーボモータとして構成されており、ポンプ用電動機27の回転を検出するエンコーダ33と、ポンプ用電動機27に電力を供給するサーボドライバ(サーボアンプ)35と共にサーボ機構を構成している。
なお、後述する動作の説明において、ポンプ用電動機27が停止しているとき、ポンプ用電動機27は、トルクフリーの状態とされてもよいし、一定位置に停止するように制御されてもよいし、ブレーキを含んで構成され、ブレーキが使用されてもよい。射出装置の具体的な構成及びポンプ用電動機27が停止される状況に応じて適切な停止方法が選択されてよい。
タンク29は、例えば、開放タンクであり、大気圧下で作動液を保持している。なお、図1では、便宜上、一のタンク29が2ヶ所において図示されている。ただし、実際に、2以上のタンク29が設けられてもよい。
ポンプ31は、歯車ポンプやベーンポンプ等のロータの回転により作動液を吐出するロータリポンプであってもよいし、アキシャル型のプランジャポンプやラジアル式のプランジャポンプ等のピストンの往復により作動液を吐出するプランジャポンプであってもよい。また、ポンプ31は、ロータやピストンの1周期の運動における吐出量が、固定された定容量ポンプであってもよいし、可変とされた可変容量ポンプであってもよい。ポンプ31は、1方向に作動液を吐出できれば十分であるが、双方向(2方向)ポンプと構造が同一であってもよい。
アキュムレータ11は、重量式、ばね式、気体圧式(空気圧式含む)、シリンダ式、プラダ式などの適宜な形式のアキュムレータにより構成されてよい。例えば、アキュムレータ11は、気体圧式、シリンダ式又はプラダ式のアキュムレータであり、アキュムレータ11内に保持されている気体(例えば空気若しくは窒素)が圧縮されることにより蓄圧され、その蓄圧された圧力により作動液を供給する。
液圧回路13は、射出シリンダ装置7、液圧供給装置9及びアキュムレータ11を互いに接続する複数の流路、及び、当該複数の流路における作動液の流れを制御する複数の弁を有している。複数の流路は、例えば、鋼管、可撓性のホース又は金属ブロックにより構成されている。具体的には、液圧回路13は、以下に述べる流路及び弁を有している。
液圧回路13は、ポンプ31の吐出口とヘッド側室21hとを接続する第1流路37と、タンク29とロッド側室21rとを接続する第2流路39とを有している。第1流路37は、より具体的には、境界部21cに接続されている。
従って、射出装置1は、ポンプ31からヘッド側室21hへ作動液を供給して射出ピストン23を射出ピストンロッド25側へ移動させることができる。また、ロッド側室21rは、タンク圧とされることが可能である。
液圧回路13は、アキュムレータ11とヘッド側室21hとを接続する第3流路41を有している。なお、第3流路41のヘッド側室21h側の一部は、第1流路37のヘッド側室21h側の一部と共用されている。ただし、これらは共用されていなくてもよい。
射出装置1は、第3流路41を介して、アキュムレータ11からヘッド側室21hに作動液を供給することにより、射出ピストン23を射出ピストンロッド25側へ移動させることができる。
液圧回路13は、ポンプ31の吐出口とアキュムレータ11とを接続する第4流路43を有している。なお、第4流路43のアキュムレータ11側の一部は第3流路41のアキュムレータ11側の一部と共用されており、第4流路43のポンプ31側の一部は、第1流路37のポンプ31側の一部と共用されている。ただし、これらは共用されていなくてもよい。
射出装置1は、ポンプ31から第4流路43を介してアキュムレータ11に作動液を供給することにより、アキュムレータ11を蓄圧することができる。
液圧回路13は、ヘッド側室21hとロッド側室21rとを接続する第5流路45を有している。なお、第5流路45は、ヘッド側室21h側の一部が第1流路37のヘッド側室21h側の一部と共用され、ロッド側室21r側の一部が第2流路39のロッド側室21r側の一部と共用されている。ただし、これらは共用されていなくてもよい。
射出装置1は、上述のように、ポンプ31若しくはアキュムレータ11からヘッド側室21hに作動液を供給して、射出ピストン23を前進させることができる。このとき、射出装置1は、ロッド側室21rから排出される作動液を、第5流路45を介してヘッド側室21hに還流させることができる。すなわち、第5流路45は、いわゆるランアラウンド回路を構成している。
液圧回路13は、第2流路39(第5流路45)に設けられたサーボバルブ47を有している。サーボバルブ47は、入力された電圧に応じた開口度で開くことにより、流量を無段階で調整可能である。また、サーボバルブ47は、開口度に応じた信号S2を出力可能であり、その信号S2に基づいてフィードバック制御がなされることによりサーボ機構を構成する。サーボバルブ47は、例えば、圧力補償付の流量制御弁により構成されている。サーボバルブ47は、ロッド側室21rから排出される作動液の流量を制御して射出シリンダ装置7の動作を制御可能であり、いわゆるメータアウト回路を構成している。
液圧回路13は、複数のパイロット式の第1逆止弁VLA〜第4逆止弁VLD(パイロットチェックバルブ)を有している。なお、以下では、単に「逆止弁VL」といい、これらを区別しないことがある。これら逆止弁VLには、不図示の液圧回路を介してアキュムレータ11の圧力がパイロット圧力として入力される。複数の逆止弁VLの配置及び機能は、具体的には以下のとおりである。
第1逆止弁VLAは、第3流路41に設けられている。第1逆止弁VLAは、パイロット圧力が導入されていないときは、アキュムレータ11側からヘッド側室21h側への作動液の流れを許容し、その反対方向の流れを禁止する。また、第1逆止弁VLAは、パイロット圧力が導入されているときは、双方の流れを禁止する(閉じられる)。
第2逆止弁VLBは、第4流路43に設けられている。第2逆止弁VLBは、パイロット圧力が導入されていないときは、ポンプ31側からアキュムレータ11側への作動液の流れを許容し、その反対方向の流れを禁止する。また、第2逆止弁VLBは、パイロット圧力が導入されているときは、双方の流れを禁止する(閉じられる)。
第3逆止弁VLCは、第1流路37(第5流路45)に設けられている。第3逆止弁VLCは、パイロット圧力が導入されていないときは、ポンプ31側からヘッド側室21h側への作動液の流れを許容し、その反対方向の流れを禁止する。また、第3逆止弁VLCは、パイロット圧力が導入されているときは、双方の流れを禁止する(閉じられる)。
第4逆止弁VLDは、第2流路39に設けられている。第4逆止弁VLDは、パイロット圧力が導入されていないときは、ロッド側室21r側からタンク29側への作動液の流れを許容し、その反対側の流れを禁止する。また、第4逆止弁VLDは、パイロット圧力が導入されているときは、双方の流れを禁止する(閉じられる)。
液圧回路13は、後側室21gに漏れた作動液をタンク29に回収するためのドレン管49を有している。なお、後側室21gにも他のシリンダ室と同様に作動液が満たされる場合には、加圧ピストン15の移動に伴う後側室21gの体積の拡大又は縮小に応じて、作動液の補給又は排出を行うために、後側室21gとタンク29とを接続する流路が設けられる。
加圧ピストン15は、上述したように、射出シリンダチューブ21のうち、加圧部21bにおいて摺動可能に配置されている。射出部21aと加圧部21bとの位置関係及び大小関係から明らかなように、加圧ピストン15は、射出ピストン23の背後の同芯上において射出シリンダチューブ21内を移動可能に配置され、また、射出ピストン23の径以下の径(本実施形態では同一径)に形成されている。
駆動部17は、回転式の加圧用電動機51と、加圧用電動機51の回転を並進運動に変換して加圧ピストン15に伝達する伝達機構53とを有している。
加圧用電動機51は、界磁及び電機子の一方を構成するステータ59と、界磁及び電機子の他方を構成し、ステータ59に対して回転可能なロータ61とを有している。なお、加圧用電動機51は、ポンプ用電動機27と同様に、直流モータでも交流モータでもよいし、誘導モータでも同期モータでもよい。加圧用電動機51は、例えば、サーボモータとして構成されており、加圧用電動機51の回転を検出するエンコーダ55と、加圧用電動機51に電力を供給するサーボドライバ(サーボアンプ)57と共にサーボ機構を構成している。
なお、後述する動作の説明において、加圧用電動機51が停止しているとき、射出装置の具体的な構成及び加圧用電動機51が停止される状況に応じて適切な停止方法が選択されてよいことも、ポンプ用電動機27と同様である。
伝達機構53は、加圧ピストン15に固定されたねじ軸63と、ねじ軸63に螺合し、加圧用電動機51により回転駆動されるナット65とを有している。
ねじ軸63は、加圧ピストン15から加圧ピストン15の背後の同芯上に延びて、射出シリンダチューブ21から延び出ている。加圧用電動機51のステータ59及びロータ61は、ねじ軸63の外周においてねじ軸63と同心状に設けられている。ナット65は、ロータ61の内側において同心状に固定され、ロータ61と一体化されている。なお、ナット65は、ロータ61に対して同軸的に固定されてもよい。
ナット65が回転することにより、ねじ軸63には、軸方向への駆動力が付与される。これにより、ねじ軸63は、軸方向へ移動し、ひいては、加圧ピストン15が移動する。なお、ねじ軸63は、射出ピストン23及び加圧ピストン15の同芯上において延びているから、ねじ軸63は、これらのピストンの同芯上において駆動力が付与されることになる。
制御装置19は、例えば、CPU67、ROMやRAM等のメモリ69、入力回路71、及び、出力回路73を含んで構成されている。CPU67は、メモリ69に記憶されたプログラムを実行し、入力回路71を介して入力される入力信号に基づいて、各部を制御するための制御信号を出力回路73を介して出力する。
入力回路71に信号を入力するのは、例えば、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置75、エンコーダ33及び55、射出ピストンロッド25の位置を検出する位置センサ79、サーボバルブ47、ヘッド側室21hの圧力を検出するヘッド側圧力センサ81、ロッド側室21rの圧力を検出するロッド側圧力センサ83、及び、アキュムレータ11の圧力を検出するアキュムレータ圧力センサ85である。
出力回路73が信号を出力するのは、例えば、ユーザに情報を表示する表示器77、サーボドライバ35及び57、サーボバルブ47、及び、逆止弁VLへのパイロット圧力の導入を制御する不図示の液圧回路である。
位置センサ79は、射出シリンダチューブ21に対する射出ピストンロッド25の位置を検出するものであり、プランジャ5の位置を間接的に検出するものである。位置センサ79は、例えば、射出ピストンロッド25に設けられ、射出ピストンロッド25の軸方向に延びる不図示のスケール部とともにリニアエンコーダを構成している。なお、位置センサ79、又は、制御装置19は、検出した位置を微分することにより、速度を検出することが可能である。
ヘッド側圧力センサ81及びロッド側圧力センサ83は、溶湯をキャビティ105に射出するときにプランジャ5が溶湯に加える圧力(射出圧力)等のプランジャ5が溶湯に加える圧力を間接的に検出するものである。すなわち、制御装置19は、ヘッド側圧力センサ81の検出値と、ロッド側圧力センサ83の検出値と、射出ピストン23のヘッド側室21hにおける受圧面積と、射出ピストン23のロッド側室21rにおける受圧面積とに基づいて、プランジャ5が溶湯に付与する力を算出することができる。
図2は、射出装置1の動作を説明する図である。図2において、横軸は時間を示している。また、実線Lvは射出速度の変化を示し、実線Lpは射出圧力の変化を示している。実線Lv及びLpが描かれたグラフにおいて、縦軸は射出速度及び射出圧力の大きさを示している。また、当該グラフの下方においては、加圧ピストン15、ポンプ31、アキュムレータ11及びサーボバルブ47の動作を示している。
射出装置1は、概観すると、低速射出、高速射出、及び、増圧(昇圧)を順に行う。すなわち、射出装置1は、射出の初期段階においては、溶湯の空気の巻き込みを防止するために比較的低速でプランジャ5を前進させ、次に、溶湯の凝固に遅れずに溶湯を充填するため等の観点から比較的高速でプランジャ5を前進させる。その後、射出装置1は、成形品のヒケをなくすために、プランジャ5の前進する方向の力によりキャビティ内の溶湯を増圧する。具体的には、以下のとおりである。
(低速射出:t0〜t1)
低速射出の開始直前において、射出装置1は、図1に示す状態となっている。すなわち、射出ピストン23及び加圧ピストン15は、後退限等の初期位置に位置している。ポンプ用電動機27及び加圧用電動機51は停止している。アキュムレータ11は蓄圧が完了している。第1逆止弁VLAは、パイロット圧力が導入されて閉じられ、アキュムレータ11からの作動液の放出は禁止されている。第2逆止弁VLB〜第4逆止弁VLDは適宜な状態とされてよいが、例えば、パイロット圧力の導入により閉じられている。サーボバルブ47は適宜な状態とされてよいが、例えば、閉じられている。
固定金型101及び移動金型103の型締が終了し、溶湯がスリーブ3に供給されるなど、所定の低速射出開始条件が満たされると、制御装置19は、加圧用電動機51を駆動して、加圧ピストン15を前進させる。また、制御装置19は、第3逆止弁VLCへのパイロット圧力の導入を停止するとともに、サーボバルブ47を適宜な開口度で開く。
これにより、ヘッド側室21hの作動液が加圧され、射出ピストン23(プランジャ5)は前進する。また、射出ピストン23の前進に伴ってロッド側室21rから排出された作動液は、サーボバルブ47及び第3逆止弁VLCを介して、ヘッド側室21hに還流される。
また、制御装置19は、加圧用電動機51の駆動と同期してポンプ用電動機27を駆動し、ポンプ31に作動液を吐出させる。吐出された作動液は、第3逆止弁VLCを介してヘッド側室21hに作動液が供給される。射出ピストン23は、このポンプ31の作用によっても前進する。
プランジャ5の速度は、例えば、加圧用電動機51の回転数の調整により制御される。具体的には、制御装置19は、位置センサ79により検出されるプランジャ5の速度に基づいて、加圧用電動機51の回転数をフィードバック制御する。
ポンプ用電動機27は、プランジャ5の速度に寄らず一定の回転数が維持されるように制御されてもよいし、加圧用電動機51の回転数の制御と連動して、プランジャ5の速度に応じたフィードバック制御がなされてもよい。
なお、加圧用電動機51の回転数は一定とし、ポンプ用電動機27の回転数の調整のみによりプランジャ5の速度を制御することも可能である。また、これらの電動機の回転数の調整に連動して又は当該調整に代えて、サーボバルブ47の開口度の調整によりプランジャ5の速度を制御することも可能である。
(高速射出:t1〜t2)
制御装置19は、位置センサ79の検出値に基づくプランジャ5の位置が所定の高速切換位置に到達すると、ポンプ用電動機27を停止するとともに、第1逆止弁VLAへのパイロット圧力の導入を停止する。
これにより、アキュムレータ11から第1逆止弁VLAを介してヘッド側室21hに作動液が供給され、射出ピストン23は比較的高速で前進する。その結果、プランジャ5によりスリーブ3内の溶湯がキャビティ105に高速に射出される。なお、低速射出時と同様に、射出ピストン23の前進に伴ってロッド側室21rから排出された作動液は、ヘッド側室21hに還流される。
制御装置19は、高速射出においても、引き続き加圧用電動機51を駆動して、加圧ピストン15を前進させる。従って、プランジャ5の速度には加圧ピストン15の前進速度が付加される。
プランジャ5の速度は、サーボバルブ47の開口度の調整により制御される。なお、加圧用電動機51は、プランジャ5の速度に寄らず一定の回転数が維持されるように制御されてもよいし、サーボバルブ47の開口度の制御と連動して、プランジャ5の速度に応じたフィードバック制御がなされてもよい。
また、加圧用電動機51は、低速射出時の回転数と同等の回転数が維持されるように制御されてもよいし、低速射出時の回転数よりも高い回転数に切り換えられるように制御されてもよい。
(減速射出:t2〜t3)
減速射出は、適宜な事象の発生により開始される。例えば、減速射出は、溶湯がキャビティ105にある程度充填され、その充填された溶湯からプランジャ5が反力を受けて減速されることにより開始される。若しくは、減速射出は、プランジャ5が所定の減速位置に到達するなど所定の減速開始条件が満たされたときに、サーボバルブ47における開口度が小さくされることにより開始される。又は、上記に例示した事象が同時に発生することにより開始される。
制御装置19は、減速射出においても、引き続き、加圧用電動機51を駆動するとともにアキュムレータ11を開放する。なお、加圧用電動機51は、高速射出時等と同様に、プランジャ5の速度に寄らず一定の回転数が維持されるように制御されてもよいし、サーボバルブ47の開口度の制御と連動して、プランジャ5の速度に応じたフィードバック制御がなされてもよい。
また、加圧用電動機51は、高速射出時と同等の回転数が維持されるように制御されてもよいし、低速射出時の回転数よりも低い回転数に切り換えられるように制御されてもよい。
(増圧:t3〜t4)
所定の増圧開始条件が満たされると、制御装置19は、加圧用電動機51の制御を速度制御からトルク制御に切り換える。そして、加圧ピストン15に付与する駆動力を増大させる。これにより、プランジャ5が溶湯に付与する圧力が上昇する。
増圧開始条件は、例えば、ヘッド側圧力センサ81及びロッド側圧力センサ83により検出される射出圧力の検出値が所定の値に到達したこと、又は、プランジャ5の検出位置が所定の位置に到達したことである。
また、制御装置19は、第3逆止弁VLCにパイロット圧力を導入してランアラウンド回路をオフとする。さらに、制御装置19は、第4逆止弁VLDへのパイロット圧力の導入を停止し、ロッド側室21rの作動液をタンク29へ排出可能とする。これにより、ロッド側室21rの圧力に対してヘッド側室21hの圧力が上昇し、プランジャ5が溶湯に付与する圧力が上昇する。
なお、加圧用電動機51は、ヘッド側圧力センサ81及びロッド側圧力センサ83により検出される射出圧力に基づくフィードバック制御が行われることが好ましい。ただし、加圧用電動機51は、射出圧力に寄らず一定のトルクが維持されるように制御されてもよい。
また、加圧用電動機51のトルク増大等を行わずに、高速射出又は減速射出から引き続き同様の制御が行われることにより、増圧が行われてもよい。サーボバルブ47の開口度は予め定められた適宜な開口度とされる。
(保圧:t4〜t5)
制御装置19は、射出圧力が終圧に到達した後も、加圧用電動機51の、加圧ピストン15を前進させる方向のトルク制御を継続する。これにより、射出圧力は終圧に維持される。なお、加圧用電動機51は、増圧時と同様に、ヘッド側圧力センサ81及びロッド側圧力センサ83により検出される射出圧力に基づくフィードバック制御が行われることが好ましい。
射出圧力が終圧に維持されている間に、溶湯は冷却されて凝固する。溶湯が凝固すると、制御装置19は保圧を終了する(t5)。具体的には、制御装置19は、第1逆止弁VLAにパイロット圧力を導入し、アキュムレータ11からの作動液の放出を禁止し、また、加圧用電動機51のトルク制御を終了する。さらに、制御装置19は、サーボバルブ47を閉じるとともに、第4逆止弁VLDにパイロット圧力を導入する。
なお、制御装置19は、適宜に溶湯が凝固したか否かを判定する。例えば、制御装置は、終圧Pmaxが得られた時点等の所定の時点から所定の時間が経過したか否かにより、溶湯が凝固したか否か判定する。
(プランジャ後退:t6〜t7)
保圧終了後、制御装置19は、サーボバルブ47を適宜な開口度とするとともに、適宜な回転数でポンプ用電動機27を駆動する。更に、特に図示しないが、制御装置19は、不図示の弁を開くことにより、ヘッド側室21hの作動液をタンク29に排出可能とする。
これにより、ポンプ31から吐出された作動液がサーボバルブ47を介してロッド側室21rに供給される。そして、射出ピストン23は、ヘッド側室21hの作動液を排出しつつ後退する。
また、制御装置19は、射出ピストン23の後退と同時に、加圧用電動機51を駆動することにより加圧ピストン15を後退させる。なお、加圧ピストン15の後退速度は、ヘッド側室21hの作動液を好適に排出する観点から、射出ピストン23の後退速度以下であることが好ましく、より好ましくは、射出ピストン23が後退限に到達するときに加圧ピストン15が後退限に到達する速度である。
(アキュムレータ充填)
保圧終了後、射出装置1は、上記のプランジャ5の後退の前若しくは後、又は、プランジャ後退と同時に、アキュムレータ11の充填を行う。好ましくは、射出装置1は、上記のプランジャ5の後退の後、サーボバルブ47が閉じられた状態で、アキュムレータ11の充填を行う。
具体的には、制御装置19は、第2逆止弁VLBへのパイロット圧力の導入を停止し、ポンプ用電動機27を駆動する。これにより、ポンプ31から吐出された作動液が第2逆止弁VLBを介してアキュムレータ11に供給され、アキュムレータ11の蓄圧が行われる。
アキュムレータ圧力センサ85の検出圧力が所定の蓄圧完了圧力に到達するなど、アキュムレータ11の蓄圧の完了条件が満たされると、制御装置19は、ポンプ用電動機27を停止させる。なお、第2逆止弁VLBは、ポンプ用電動機27の停止に伴って自閉する。ただし、第2逆止弁VLBはパイロット圧力が導入されて閉じられてもよい。
(次サイクル準備)
プランジャ5の後退及びアキュムレータ11の充填が完了すると、制御装置19は、逆止弁VL等の各部を、上述した低速射出開始前の状態に制御する。
以上の第1の実施形態によれば、ダイカストマシンDC1の射出装置1は、キャビティ105に溶湯を押し出すプランジャ5と、プランジャ5を駆動する射出シリンダ装置7と、射出ピストン23の径以下の径に形成され、射出ピストン23の背後の同芯上において射出シリンダチューブ21内を前進することにより射出ピストン23の背後の作動液を加圧可能な加圧ピストン15と、加圧ピストン15の背後の同芯上に固定され、加圧ピストン15の同芯上において駆動力が付与される被駆動部(ねじ軸63)と、ねじ軸63に付与される駆動力を生じる加圧用電動機51と、を有する。
従って、駆動力が作用するねじ軸63からプランジャ5に至るまで各部材が同芯上に配置され、加圧用電動機51の力を無駄なくプランジャ5に伝達することができる。また、別の観点では、各部材を傾かせる力に備えて各部材を強固に保持する必要性が低減され、部材点数の削減等が期待される。さらに、加圧ピストン15の径は、射出ピストン23の径以下であることから、受圧面積が比較的小さく、加圧ピストン15の駆動に必要な力が低減される。このように、簡素な構成で加圧用電動機51の負担が軽減される。
射出装置1は、射出ピストン23の背後に作動液を送出可能なポンプ31と、射出シリンダ装置7に係る作動液の流れを制御可能な液圧回路13と、液圧回路13及び加圧用電動機51を制御可能な制御装置19とを更に有する。射出装置1は、制御装置19の制御により、低速射出において、加圧ピストン15を前進させるとともにポンプ31から射出ピストン23の背後に作動液を供給する。
従って、低速射出において、射出ピストン23の背後は、ポンプ31及び加圧ピストン15の双方により加圧される。その結果、例えば、高速射出においてアキュムレータ11の作動液を射出ピストン23の背後に供給したときに迅速に速度が上昇する。また、例えば、アキュムレータ11の蓄圧に利用されるポンプ31を利用して加圧用電動機51の負担を軽減できる。
液圧回路13は、アキュムレータ11からパイロット圧が導入される逆止弁VLを有する。従って、ポンプ31から逆止弁VLにパイロット圧を導入する場合に比較して、ポンプ用電動機27の運転時間を短縮することができる。
射出装置1は、射出ピストン23の前方の作動液を射出ピストン23の背後に還流可能なランアラウンド回路(第5流路45)を更に有する。従って、ロッド側室21rから排出された作動液により射出ピストン23と加圧ピストン15との間の作動液を増加させ、加圧ピストン15の速度に対して射出ピストン23の速度を増速することができる。また、ポンプ31の負担軽減、アキュムレータ11の容量の縮小化も可能となる。
射出装置1は、加圧ピストン15の背後に固定された被駆動部に形成され、加圧ピストン15の同芯上において延びるねじ軸63と、ねじ軸63に螺合するナット65と、を更に有する。加圧用電動機51は回転式であり、被駆動部は、加圧用電動機51の回転がナット65に伝達されることにより、加圧ピストン15の同芯上において駆動力が付与される。
従って、大きな駆動力を得やすく、また、位置制御も好適になされる。ねじ軸63は、加圧ピストン15の同芯上にあり、加圧ピストン15からねじ軸63を傾かせる反力を受けないから、ネジ溝の一部に過大な負荷が加えられることが抑制される。その結果、摩耗が抑制されるとともに、抵抗力の増加も抑制される。
加圧用電動機51のステータ59及びロータ61は、ねじ軸63の外周においてねじ軸63と同心状に設けられ、ナット65は、ロータ61に固定されている。
従って、加圧用電動機51からナット65に至るまでに、歯車機構若しくはプーリ・ベルト機構等の伝達機構は不要であり、構成が簡素である。また、ナット65を傾かせる力の発生が抑制されるとともに、加圧用電動機51においてもロータ61を傾かせる反力を受けることが抑制される。その結果、伝達機構53及び加圧用電動機51において、特定の箇所に過大な負荷が加えられることが抑制される。
射出シリンダチューブ21内を移動可能な加圧部材(加圧ピストン15)は、射出シリンダチューブ21を摺動する加圧ピストン15である。
従って、射出ピストンの背後に射出シリンダチューブよりも径が小さいロッドを配置している場合に比較して(後述する図4(a)参照)、加圧部21bの径に対して押し出せる作動液の量が多く、効率的である。
射出シリンダチューブ21は、射出ピストン23が摺動する射出部21aと、加圧ピストン15が摺動する加圧部21bと、射出部21a及び加圧部21bの間に形成され、射出部21a及び加圧部21bよりも小径の境界部21cと、を有している。
従って、簡素な構成で射出ピストン23の後退限及び加圧ピストン15の前進限を規定することができる。また、射出ピストン23の移動範囲と、加圧ピストン15の移動範囲とが重複していないことから制御が容易であるとともに、アキュムレータ11の接続位置の設計も容易である。
なお、以上の実施形態において、ダイカストマシンDC1は成形機の一例であり、溶湯は成形材料の一例であり、加圧ピストン15は本発明の加圧部材の一例であり、ねじ軸63が形成される部分(本実施形態ではねじ軸63そのもの)は本発明の被駆動部の一例であり、第5流路45は本発明のランアラウンド回路の一例であり、逆止弁VLは本発明の制御弁の一例であり、ポンプ31は本発明の液圧源の一例である。
<第2の実施形態>
図3は、第2の実施形態の射出装置201の要部を示す図である。
射出装置201の構成は、サーボバルブ47の配置位置のみが第1の実施形態の射出装置1の構成と相違する。具体的には、射出装置201においては、サーボバルブ47は、アキュムレータ11からの作動液の流出量を調整可能な位置(第3流路41及び第4流路43の共用部分)に設けられ、メータイン回路を構成している。
射出装置201の動作は、サーボバルブ47に係る動作以外は、第1の実施形態の射出装置1の動作と概ね同様でよい。
射出装置201において、サーボバルブ47は、アキュムレータ11から作動液を放出させるとき(高速射出等)、及び、アキュムレータ11を充填するとき、適宜な開口度で開かれる。また、サーボバルブ47は、アキュムレータ11における作動液の流入出を禁止するとき、閉じられる。ただし、アキュムレータ11における作動液の流入出は、第1逆止弁VLA及び第2逆止弁VLBによっても規制されるから、サーボバルブ47は開かれていてもよい。高速射出におけるプランジャ5の速度は、サーボバルブ47の開口度の制御により制御される。
以上の第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
本発明は、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
成形機は、ダイカストマシンに限定されない。例えば、成形機は、他の金属成形機であってもよいし、プラスチック射出成形機であってもよいし、木粉に熱可塑性樹脂等を混合させた材料を成形する成形機であってもよい。また、射出装置は、横型締横射出に限定されず、例えば、縦型締縦射出、横型締縦射出であってもよい。作動液は、油に限定されず、例えば水でもよい。
加圧部材は、射出シリンダチューブを摺動する加圧ピストンに限定されない。例えば、図4(a)に示すように、加圧部材は、射出シリンダチューブ221の径よりも径が小さい加圧ロッド215であってもよい。なお、加圧ロッド215は、射出ピストン23に当接して射出ピストン23を押し出すことにも利用されてよい。また、加圧ロッド215により射出ピストン23を押し出しているときにポンプ等の液圧源から射出ピストン23の背後に作動液を供給してもよい。
加圧部材が射出シリンダチューブを摺動する加圧ピストンである場合において、加圧ピストンは、射出シリンダチューブを区画するものに限定されない。例えば、図4(b)に示すように、加圧ピストンは、射出シリンダチューブ321と同一径のまま射出シリンダチューブ321から延び出る加圧ピストン315であってもよい。
実施形態では、加圧ピストン15は、射出ピストン23と同一径とされた。しかし、加圧ピストンは、射出ピストンよりも小径であってもよい。例えば、図4(c)に示すように、射出シリンダチューブ421は、射出部421aと、射出部421aよりも小径の加圧部421bとを有し、射出ピストン23は射出部421aを摺動し、加圧ピストン415は加圧部421bを摺動してもよい。
被駆動部は、ねじ軸が形成されることにより加圧部材の同芯上において駆動力が付与されるものに限定されない。例えば、図4(d)に示すように、被駆動部562にラック563が形成され、ラック563に噛み合うピニオン565が電動機により回転されることにより、被駆動部562に駆動力が付与されてもよい。また、特に図示しないが、筒状の被駆動部の内側にナットが固定され、当該ナットに螺合されるとともに被駆動部に挿入されたねじ軸が電動機により回転されることにより、被駆動部は駆動力が付与されてもよい。また、特に図示しないが、被駆動部はリニアモータの可動子として構成されることにより、駆動力が付与されてもよい。
加圧部材を駆動する電動機は、加圧部材の同芯上に設けられている必要はない。電動機の駆動力は、加圧部材に対して偏心した位置から、歯車機構若しくはプーリ・ベルト機構を介して伝達され、加圧部材の同芯上において被駆動部に伝達されてもよい。
アキュムレータ又はポンプのいずれか一方のみが液圧源として利用されてもよい。また、電動機により駆動されるシリンダ装置を液圧源として利用することも可能である。
液圧回路は適宜に構成することができる。例えば、作動液の流れを制御する弁としてパイロット式の逆止弁を多用したが、逆止弁に代えて、方向切換弁等の他の制御弁が用いられてもよい。
ランアラウンド回路は省略されてもよい。例えば、実施形態において、第5流路45を省略し、ロッド側室21rから排出された作動液は、第4逆止弁VLDを介して全てタンク29に排出してもよい。
実施形態では、低速射出、高速射出、増圧及び保圧に亘って加圧部材が利用されたが、加圧部材を利用する工程は適宜に選択されてよく、例えば、これらのいずれかのみにおいて加圧部材が利用されてもよい。また、各工程の一部のみにおいて、加圧部材が利用されてもよい。
低速射出において、液圧源から射出ピストンの背後への作動液の供給と、加圧部材の前進との双方を行う場合において、低速射出の全体に亘って、双方の動作を行う必要はない。例えば、高速射出の直前においてのみ、双方の動作を行って射出ピストンの背後の圧力を高めてもよい。
なお、本願においては、射出ピストンの同芯上に配置された加圧部材及び被駆動部を有さない発明を抽出可能である。例えば、射出ピストンの同芯上に配置されていない被駆動部を有し、低速射出において、加圧部材を前進させるとともに液圧源から射出ピストンの背後に作動液を供給する発明を抽出可能である。
1…射出装置、5…プランジャ、7…射出シリンダ装置、15…加圧ピストン(加圧部材)、21…射出シリンダチューブ、25…射出ピストンロッド、51…加圧用電動機、63…ねじ軸(被駆動部)、105…キャビティ。

Claims (12)

  1. キャビティに成形材料を押し出すプランジャと、
    前記プランジャに連結された射出ピストンロッド、当該射出ピストンロッドに固定された射出ピストン及び当該射出ピストンを収容する射出シリンダチューブを有する射出シリンダ装置と、
    前記射出ピストンの径以下の径に形成され、前記射出ピストンの背後の同芯上において前記射出シリンダチューブ内を前進することにより前記射出ピストンの背後の作動液又は前記射出ピストンの背後を加圧可能な加圧部材と、
    前記加圧部材の背後の同芯上に固定され、前記加圧部材の同芯上において駆動力が付与される被駆動部と、
    前記駆動力を生じる電動機と、
    を有し、
    前記被駆動部には、前記加圧部材の同芯上において延びるねじ軸が形成されており、
    前記ねじ軸に螺合するナットが設けられており、
    前記電動機は回転式であり、
    前記被駆動部は、前記電動機の回転が前記ナットに伝達されることにより、前記加圧部材の同芯上において駆動力が付与される
    成形機の射出装置。
  2. キャビティに成形材料を押し出すプランジャと、
    前記プランジャに連結された射出ピストンロッド、当該射出ピストンロッドに固定された射出ピストン及び当該射出ピストンを収容する射出シリンダチューブを有する射出シリンダ装置と、
    前記射出ピストンの径以下の径に形成され、前記射出ピストンの背後の同芯上において前記射出シリンダチューブ内を前進することにより前記射出ピストンの背後の作動液又は前記射出ピストンの背後を加圧可能な加圧部材と、
    前記加圧部材の背後の同芯上に固定され、前記加圧部材の同芯上において駆動力が付与される被駆動部と、
    前記駆動力を生じる電動機と、
    を有し、
    前記加圧部材の同芯上において延びるねじ軸が設けられており、
    前記被駆動部には、前記ねじ軸に螺合するナットが形成されており、
    前記電動機は回転式であり、
    前記被駆動部は、前記電動機の回転が前記ねじ軸に伝達されることにより、前記加圧部材の同芯上において駆動力が付与される
    成形機の射出装置。
  3. キャビティに成形材料を押し出すプランジャと、
    前記プランジャに連結された射出ピストンロッド、当該射出ピストンロッドに固定された射出ピストン及び当該射出ピストンを収容する射出シリンダチューブを有する射出シリンダ装置と、
    前記射出ピストンの径以下の径に形成され、前記射出ピストンの背後の同芯上において前記射出シリンダチューブ内を前進することにより前記射出ピストンの背後の作動液又は前記射出ピストンの背後を加圧可能な加圧部材と、
    前記加圧部材の背後の同芯上に固定され、前記加圧部材の同芯上において駆動力が付与される被駆動部と、
    前記駆動力を生じる電動機と、
    を有し、
    前記被駆動部は、前記加圧部材の同芯上において延びており、その外周面には該被駆動部の延在方向に延びるラックが形成されており、
    前記ラックに噛み合うピニオンが設けられており、
    前記電動機は回転式であり、
    前記被駆動部は、前記電動機の回転が前記ピニオンに伝達されることにより、前記加圧部材の同芯上において駆動力が付与される
    成形機の射出装置。
  4. キャビティに成形材料を押し出すプランジャと、
    前記プランジャに連結された射出ピストンロッド、当該射出ピストンロッドに固定された射出ピストン及び当該射出ピストンを収容する射出シリンダチューブを有する射出シリンダ装置と、
    前記射出ピストンの径以下の径に形成され、前記射出ピストンの背後の同芯上において前記射出シリンダチューブ内を前進することにより前記射出ピストンの背後の作動液又は前記射出ピストンの背後を加圧可能な加圧部材と、
    前記加圧部材の背後の同芯上に固定され、前記加圧部材の同芯上において駆動力が付与される被駆動部と、
    前記駆動力を生じる電動機と、
    を有し、
    前記電動機は、リニアモータであり、
    前記被駆動部は、リニアモータの可動子である
    成形機の射出装置。
  5. 前記加圧部材は、前記射出ピストンの背後を直接加圧する
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の成形機の射出装置。
  6. 前記射出ピストンの背後に作動液を送出可能な液圧源と、
    前記射出シリンダ装置に係る作動液の流れを制御可能な液圧回路と、
    前記液圧回路及び前記電動機を制御可能な制御装置と、
    を更に有し、
    前記制御装置の制御により、低速射出において、前記加圧部材を前進させるとともに前記液圧源から前記射出ピストンの背後に作動液を供給する
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の成形機の射出装置。
  7. 前記射出ピストンの背後に作動液を供給可能なアキュムレータを更に有し、
    前記制御装置の制御により、高速射出において、前記アキュムレータから前記射出ピストンの背後に作動液を供給する
    請求項に記載の成形機の射出装置。
  8. 前記液圧回路は、前記アキュムレータからパイロット圧が導入される制御弁を有する
    請求項に記載の成形機の射出装置。
  9. 前記電動機のステータ及びロータは、前記ねじ軸の外周において前記ねじ軸と同心状に設けられ、
    前記ナットは、前記ロータに固定されている
    請求項に記載の成形機の射出装置。
  10. 前記電動機は前記加圧部材に対して偏心した位置に設けられ、その駆動力は歯車機構若しくはプーリ・ベルト機構を介して前記被駆動部に伝達される
    請求項1〜のいずれか1項に記載の成形機の射出装置。
  11. 前記加圧部材は、前記射出シリンダチューブを摺動する若しくは前記射出シリンダチューブに非接触で移動する加圧ピストンである
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の成形機の射出装置。
  12. 前記射出シリンダチューブは、
    前記射出ピストンが摺動する射出部と、
    前記加圧ピストンが摺動する加圧部と、
    前記射出部及び前記加圧部の間に形成され、前記射出部及び前記加圧部よりも小径の境界部と、を有している
    請求項11に記載の成形機の射出装置。
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