JP5598014B2 - 映像処理回路、その処理方法、液晶表示装置および電子機器 - Google Patents

映像処理回路、その処理方法、液晶表示装置および電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、液晶パネルにおける表示上の不具合を低減する技術に関する。
液晶パネルは、一定の間隙に保たれた一対の基板によって液晶を挟持した構成である。
詳細には、液晶パネルは、一方の基板において画素毎に画素電極がマトリクス状に配列し
、他方の基板にコモン電極が各画素にわたって共通となるように設けられ、画素電極とコ
モン電極とで液晶を挟持した構成となっている。画素電極とコモン電極との間において、
階調レベルに応じた電圧を印加・保持させると、液晶の配向状態が画素毎に規定され、こ
れにより、透過率または反射率が制御される。したがって、上記構成では、液晶分子に作
用する電界のうち、画素電極からコモン電極に向かう方向(またはその反対方向)、すな
わち、基板面に対して垂直方向(縦方向)の成分だけが表示制御に寄与する、ということ
ができる。
ところで、近年のように小型化、高精細化のために画素ピッチが狭くなると、互いに隣
接する画素電極同士で生じる電界、すなわち基板面に対して平行方向(横方向)の電界が
生じて、その影響が無視できなくなりつつある。例えばVA(Vertical Alignment)方式
や、TN(Twisted Nematic)方式などのように縦方向の電界により駆動されるべき液晶
に対して、横電界が加わると、液晶の配向不良(つまり、リバースチルトドメイン)が発
生し、表示上の不具合が発生してしまう、という問題が生じた。
このリバースチルトドメインの影響を低減するために、画素電極に合わせて遮光層(開
口部)の形状を規定するなどして液晶パネルの構造を工夫する技術(例えば特許文献1参
照)や、映像信号から算出した平均輝度値が閾値以下の場合にリバースチルトドメインが
発生すると判断して、設定値以上の映像信号をクリップする技術(例えば特許文献2参照
)などが提案されている。
特開平6−34965号公報(図1) 特開2009−69608号公報(図2)
しかしながら、液晶パネルの構造によってリバースチルトドメインを低減する技術では
、開口率が低下しやすく、また、構造を工夫しないで既に製作された液晶パネルに適用す
ることができない、という欠点がある。一方、設定値以上の映像信号をクリップする技術
では、表示される画像の明るさが設定値に制限されてしまう、という欠点もある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、その目的の一つは、これらの欠点を
解消しつつ、リバースチルトドメインを低減する技術を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る映像処理回路にあっては、複数の画素の各々
に対応して画素電極が設けられた第1基板と、コモン電極が設けられた第2基板とで液晶
を挟持し、前記画素電極、前記液晶および前記コモン電極とで液晶素子が構成された液晶
パネルに対し、前記画素毎に液晶素子の印加電圧を指定する映像信号を入力するとともに
、処理した映像信号に基づいて前記液晶素子の印加電圧をそれぞれ規定する映像処理回路
であって、入力した映像信号で指定される印加電圧が第1電圧を下回る第1画素と、前記
印加電圧が前記第1電圧よりも大きい第2電圧以上である第2画素との境界を検出する境
界検出部と、前記境界検出部により検出された境界に対して前記第1画素の反対側で隣接
し、当該境界とは反対方向に向かって連続する2以上の第2画素について、当該第2画素
に対応する液晶素子への印加電圧を、前記映像信号で指定される印加電圧から、前記第1
電圧以上で、且つ前記第2電圧を下回るように補正する補正部とを備えることを特徴とす
る。本発明によれば、液晶素子の応答時間が、表示画面が更新される時間間隔より長い場
合でも、リバースチルトドメインの発生を抑えることが可能となる。例えば、前記液晶パ
ネルの表示を更新する時間間隔をSとし、前記補正部により印加電圧が補正されて電圧に
切り替わったときの前記液晶素子の応答時間をTとした場合に、S<Tであるとき、前記
境界に隣接する前記第1画素に対して前記境界の反対側で隣接し、当該境界とは反対方向
に向かって連続する前記第2画素の数は、前記応答時間Tを前記時間間隔Sで割った値の
整数部の値とするとよい。また、本発明によれば、液晶パネルの構造を変更する必要がな
いので、開口率の低下を招くこともないし、また、構造を工夫しないで既に製作された液
晶パネルに適用することも可能である。さらに、境界に隣接する付近画素のうち、第2画
素に対応する液晶素子への印加電圧を、映像信号で指定される階調レベルに対応する値か
ら補正するので、表示される画像の明るさが設定値に制限されてしまうこともない。
本発明において、前記補正部は、前記境界検出部により検出された境界に対して前記第
2画素の反対側で隣接し、当該境界とは反対方向に向かって連続する2以上の第1画素に
ついて、当該第1画素に対応する液晶素子への印加電圧を、前記映像信号で指定される印
加電圧から、前記第1電圧以上で、且つ前記2以上の第2画素に対応する液晶素子への印
加電圧を下回るように補正することが好ましい。本発明によれば、隣接する第1画素及び
第2画素に対応する液晶素子の印加電圧の差を更に小さくし、リバースチルトドメインの
発生をより一層抑えることが可能となる。
また、本発明において、前記補正部は、前記2以上の第1画素に対して前記境界の反対
側で隣接し、前記映像信号で指定される印加電圧が前記第1電圧を下回る第3画素であっ
て当該境界とは反対方向に向かって連続する1以上の第3画素について、互いに隣接する
前記第3画素及び前記第1画素に対応する液晶素子への印加電圧の差が小さくなるように
、当該1以上の第3画素に対応する当該印加電圧を高くすることが好ましい。本発明によ
れば、リバースチルトドメインの発生を抑えために前記1以上連続する第1画素に対応す
る液晶素子の印加電圧を上昇させることを原因として目立つことのある第1画素と第3画
素との間の境界を、知覚されにくくすることができる。
また、本発明において、前記補正部は、前記2以上の第2画素に対して前記境界の反対
側で隣接し、前記映像信号で指定される印加電圧が前記第2電圧以上である第4画素であ
って当該境界とは反対方向に向かって連続する1以上の第4画素について、互いに隣接す
る前記第4画素及び前記第2画素に対応する液晶素子への印加電圧の差が小さくなるよう
に、当該1以上の第4画素に対応する当該印加電圧を低くすることが好ましい。本発明に
よれば、リバースチルトドメインの発生を抑えために前記1以上連続する第2画素に対応
する液晶素子の印加電圧を上昇させることを原因として目立つことのある第2画素と第4
画素との間の境界を、知覚されにくくすることができる。
なお、本発明は、映像処理回路のほか、映像処理方法、液晶表示装置および当該液晶表
示装置を含む電子機器としても概念することが可能である。
本発明の第1実施形態に係る映像処理回路を適用した液晶表示装置を示す図。 同液晶表示装置における液晶素子の等価回路を示す図。 同映像処理回路の構成を示す図。 同液晶表示装置における表示特性を示す図。 同液晶表示装置における表示動作を示す図。 同映像処理回路における補正処理の内容を示す図。 同補正処理による横電界の低減を示す図。 本発明の第2実施形態に係る映像処理回路の構成を示す図。 同映像処理回路における補正処理の内容を示す図 同補正処理による横電界の低減を示す図。 本発明の第3実施形態に係る映像処理回路における境界補正の内容を示す図。 同実施形態に係る別の境界補正の内容を示す図。 同実施形態に係る別の境界補正の内容を示す図 実施形態に係る液晶表示装置を適用したプロジェクターを示す図。 横電界の影響による表示上の不具合の一例を示す図。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る映像処理回路を適用した液晶表示装置の全体構成を示すブロ
ック図である。
図1に示すように、液晶表示装置1は、制御回路10と、液晶パネル100と、走査線
駆動回路130と、データ線駆動回路140とを備える。制御回路10には、映像信号V
id-inが上位装置から同期信号Syncに同期して供給される。映像信号Vid-inは、液晶パ
ネル100における各画素の階調レベルをそれぞれ指定するデジタルデータであり、同期
信号Syncに含まれる垂直走査信号、水平走査信号およびドットクロック信号(いずれも
図示省略)に従った走査の順番で供給される。
なお、映像信号Vid-inは階調レベルを指定するが、階調レベルに応じて液晶素子の印
加電圧が定まるので、映像信号Vid-inは液晶素子の印加電圧を指定するものといって差
し支えない。
制御回路10は、走査制御回路20と映像処理回路30とを備える。走査制御回路20
は、各種の制御信号を生成して、同期信号Syncに同期して各部を制御する。映像処理回
路30は、詳細については後述するが、デジタルの映像信号Vid-inを処理して、アナロ
グのデータ信号Vxを出力する。
液晶パネル100は、素子基板(第1基板)100aと対向基板(第2基板)100b
とが一定の間隙を保って貼り合わせられるとともに、この間隙に、縦方向の電界で駆動さ
れる液晶105が挟持された構成である。素子基板100aのうち、対向基板100bと
の対向面には、複数m行の走査線112が図においてX(横)方向に沿って設けられる一
方、複数n列のデータ線114が、Y(縦)方向に沿って、且つ各走査線112と互いに
電気的に絶縁を保つように設けられている。
なお、この実施形態では、走査線112を区別するために、図において上から順に1、
2、3、…、(m−1)、m行目という呼び方をする場合がある。同様に、データ線11
4を区別するために、図において左から順に1、2、3、…、(n−1)、n列目という
呼び方をする場合がある。
素子基板100aでは、さらに、走査線112とデータ線114との交差のそれぞれに
対応して、nチャネル型のTFT116と矩形形状で透明性を有する画素電極118との
組が設けられている。TFT116のゲート電極は走査線112に接続され、ソース電極
はデータ線114に接続され、ドレイン電極が画素電極118に接続されている。一方、
対向基板100bのうち、素子基板100aとの対向面には、透明性を有するコモン電極
108が全面にわたって設けられる。コモン電極108には、図示省略した回路によって
電圧LCcomが印加される。
なお、図1において、素子基板100aの対向面は紙面裏側であるので、当該対向面に
設けられる走査線112、データ線114、TFT116および画素電極118について
は、破線で示すべきであるが、見難くなるのでそれぞれ実線で示す。
図2は、液晶パネル100における等価回路を示す図である。
図2に示すように、液晶パネル100は、走査線112とデータ線114との交差に対
応して、画素電極118とコモン電極108とで液晶105を挟持した液晶素子120が
配列した構成である。図1では省略したが、液晶パネル100における等価回路では、実
際には図2に示されるように、液晶素子120に対して並列に補助容量(蓄積容量)12
5が設けられる。補助容量125は、一端が画素電極118に接続され、他端が容量線1
15に共通接続されている。容量線115は時間的に一定の電圧に保たれている。
ここで、走査線112がHレベルになると、その走査線にゲート電極が接続されたTF
T116がオンとなり、画素電極118がデータ線114に接続される。このため、走査
線112がHレベルであるときに、データ線114に階調に応じた電圧のデータ信号を供
給すると、そのデータ信号は、オンしたTFT116を介して画素電極118に印加され
る。走査線112がLレベルになると、TFT116はオフするが、画素電極に印加され
た電圧は、液晶素子120の容量性および補助容量125によって保持される。
液晶素子120では、画素電極118およびコモン電極108によって生じる電界に応
じて液晶105の分子配向状態が変化する。このため、液晶素子120は、透過型であれ
ば、印加・保持電圧に応じた透過率となる。液晶パネル100では、液晶素子120毎に
透過率が変化するので、液晶素子120が画素に相当する。そして、この画素の配列領域
が表示領域101となる。
なお、本実施形態においては、液晶105をVA方式として、液晶素子120が電圧無
印加時において黒状態となるノーマリーブラックモードとする。
走査線駆動回路130は、走査制御回路20による制御信号Yctrにしたがって、1、
2、3、…、m行目の走査線112に、走査信号Y1、Y2、Y3、…、Ymを供給する
。詳細には、走査線駆動回路130は、図5(a)に示すように、走査線112をフレー
ムにわたって1、2、3、…、(m−1)、m行目という順番で選択するとともに、選択
した走査線への走査信号を選択電圧V(Hレベル)とし、それ以外の走査線への走査信
号を非選択電圧V(Lレベル)とする。
なお、フレームとは、液晶パネル100を駆動することによって、画像の1コマ分を表
示させるのに要する期間をいい、同期信号Syncに含まれる垂直走査信号の周波数が60
Hzであれば、その逆数である16.7ミリ秒である。
データ線駆動回路140は、映像処理回路30から供給されるデータ信号Vxを、走査
制御回路20による制御信号Xctrにしたがって1〜n列目のデータ線114にデータ信
号X1〜Xnとしてサンプリングする。
なお、本説明において電圧については、液晶素子120の印加電圧を除き、特に明記し
ない限り図示省略した接地電位を電圧ゼロの基準とする。液晶素子120の印加電圧は、
コモン電極108の電圧LCcomと画素電極118との電位差であり、他の電圧と区別す
るためである。
さて、液晶素子120の印加電圧と透過率との関係は、ノーマリーブラックモードであ
れば、例えば図4(a)に示されるようなV−T特性で表される。このため、液晶素子1
20を、映像信号Vid-inで指定された階調レベルに応じた透過率とさせるには、その階
調レベルに応じた電圧を液晶素子120に印加すればよいはずである。しかしながら、液
晶素子120の印加電圧を、映像信号Vid-inで指定される階調レベルに応じて単に規定
するだけでは、リバースチルトドメインに起因する表示上の不具合が発生する場合がある
この不具合は、液晶素子120において挟持された液晶分子が不安定な状態にあるとき
に、横電界の影響によって乱れる結果、以後、印加電圧に応じた配向状態になりにくくな
ることが原因のひとつとして考えられている。液晶素子120への印加電圧が、ノーマリ
ーブラックモードにおける黒レベルの電圧Vbk以上であって閾値Vth1(第1電圧)を下
回る電圧範囲Aにあると、縦電界による規制力が配向膜による規制力よりもわずかに上回
る程度であるため、液晶分子の配向状態が乱れやすい。これが、液晶分子が不安定な状態
にあるときである。便宜的に、液晶素子の印加電圧が電圧範囲Aにある液晶素子の透過率
範囲(階調範囲)を「a」とする。また、以下の説明においては、階調範囲aにおける階
調レベルを特に区別する必要のないときは、その階調レベルを「a」と表すとともに、そ
の階調レベルを得るための液晶素子への印加電圧を「Va」と表すことがある。
一方、横電界の影響を受ける場合とは、互いに隣り合う画素電極同士の電位差が大きく
なる場合をいい、これは、表示しようとする画像において黒レベルまたは黒レベルに近い
暗画素と、白レベルまたは白レベルに近い明画素とが隣接する場合をいう。このうち、暗
画素は、図4(a)に示すようなノーマリーブラックモードでは、印加電圧が電圧範囲A
にある液晶素子120であり、この暗画素に対して横電界を与えるのが明画素である。こ
の明画素を特定するため、明画素を、印加電圧が閾値Vth2(第2電圧)以上であってノ
ーマリーブラックモードにおける白レベル電圧Vwt以下の電圧範囲Bにある液晶素子12
0とする。便宜的に、液晶素子120の印加電圧が電圧範囲Bにある液晶素子の透過率範
囲(階調範囲)を「b」とする。また、以下の説明においては、階調範囲bにおける各階
調レベルを特に区別する必要のないときは、その階調レベルを「b」として表すとともに
、その階調レベルを得るための液晶素子120への印加電圧を「Vb」と表すことがある

なお、ノーマリーブラックモードにおいて、閾値Vth1は、液晶素子の相対透過率を1
0%とさせる光学的閾値電圧であり、閾値Vth2は、液晶素子の相対透過率を90%とさ
せる光学的飽和電圧と考えてよい。
印加電圧が電圧範囲Aにある液晶素子は、電圧範囲Bにある液晶素子に隣接したときに
、横電界を受けてリバースチルトドメインが発生しやすい状況にある。逆に、電圧範囲B
にある液晶素子は、電圧範囲Aにある液晶素子に隣接しても、縦電界の影響が支配的であ
るために安定状態にあるので、電圧範囲Aの液晶素子のようにリバースチルトドメインが
発生することはない。
この表示上の不具合の例について説明すると、映像信号Vid-inで示される画像が例え
ば図15に示されるようなものである場合、詳細には、階調範囲aの暗画素が階調範囲b
の明画素を背景としてフレーム毎に1画素ずつ左方向に移動する場合、暗画素から明画素
に変化すべき画素がリバースチルトドメインの発生によって階調範囲bの階調にはならな
い、という一種の尾引き現象として顕在化する。この現象の原因のひとつとしては、暗画
素と明画素とが隣接したときに、これらの画素同士の横電界が強くなって、その暗画素に
おいて液晶分子の配向が乱れるとともに、配向の乱れた領域が、暗画素の移動に伴って拡
大したためである考えられる。
したがって、液晶分子の配向乱れに起因する表示上の不具合の発生を抑えるためには、
映像信号Vid-inで示される画像において暗画素と明画素とが隣接するときでも、液晶パ
ネル100では、暗画素と明画素とを隣接させないことが重要となる。
そこで、液晶パネル100の前段に設けられた映像処理回路30は、映像信号Vid-in
で示される画像を解析して、階調範囲aの暗画素と階調範囲bの明画素とが隣接する状態
があるか否かを検出する。そして、映像処理回路30は、暗画素と明画素との境界に隣接
する明画素を含み、且つその境界の反対方向に向かって連続する2以上の明画素(つまり
、印加電圧を高くすべき方の画素)について、各画素の階調レベルを、階調範囲bでもな
く、階調範囲aでもない別の階調範囲cに属する階調レベルc1に補正する。階調範囲cは
、階調範囲aを上回り、且つ階調範囲bを下回る階調レベルの範囲である。これにより、
液晶パネル100では、明画素に対応する液晶素子120に対し、階調レベルc1に相当す
る電圧Vc1が印加されるので、横電界の影響を受けやすい画素(ノーマリーブラックモー
ドでは暗画素)に対して強い横電界が発生しないことになる。
次に、映像処理回路30の詳細について、図3を参照して説明する。図3に示すように
、映像処理回路30は、補正部300、境界検出部302、遅延回路312およびD/A
変換器316を備える。
遅延回路312は、FIFO(Fast In Fast Out:先入れ先出し)メモリーや多段のラ
ッチ回路などにより構成され、上位装置から供給される映像信号Vid-inを蓄積して、所
定時間経過後に読み出して映像信号Vid-dとして出力するものである。なお、遅延回路3
12における蓄積および読出は、走査制御回路20によって制御される。
境界検出部302は、第1に、映像信号Vid-inで示される画像を解析して、階調範囲
aにある画素(第1画素)と階調範囲bにある画素(第2画素)とが隣接する部分がある
か否かを判別する。境界検出部302は、第2に、その隣接する部分があると判別したと
き、その隣接部分である境界を検出する。
なお、ここでいう境界とは、階調範囲aにある画素と階調範囲bにある画素とが隣接す
る部分をいう。このため、例えば階調範囲aにある画素と階調範囲cにある画素とが隣接
する部分や、階調範囲bにある画素と階調範囲cにある画素とが隣接する部分については
、境界として扱わない。
補正部300は、判別部310とセレクター314とを備える。判別部310は、遅延
回路312によって遅延された映像信号Vid-dで示される画素の階調レベルが階調範囲b
に属するか否か、および、その画素が境界検出部302で検出された境界に接しているか
否かをそれぞれ判別する。判別部310は、その判別結果がいずれも「Yes」である場
合に出力信号のフラグQを例えば「1」として出力し、その判別結果がいずれか1つでも
「No」であれば「0」として出力する。また、判別部310は、或る明画素についてフ
ラグQを「0」から「1」へ切り替えて出力したときには、それに続く2以上の明画素に
ついてもフラグQを「1」として出力する。ここでは、判別部310は、3つ連続する明
画素についてフラグQ「1」を出力する。
なお、境界検出部302は、少なくとも複数ラインの映像信号を蓄積してからでないと
、表示すべき画像における境界を検出することができないので、映像信号Vid-inの供給
タイミングを調整する意味で遅延回路312が設けられている。このため、上位装置から
供給される映像信号Vid-inのタイミングと、遅延回路312から供給される映像信号Vi
d-dのタイミングとは異なるので、厳密にいえば、両者の水平走査期間等については一致
しないことになるが、以降については特に区別しないで説明する。
セレクター314は、制御端子Selに供給されたフラグQに応じて入力端a、bのいず
れかを選択し、選択した入力端に供給された信号を出力端Outから映像信号Vid-outを出
力する。セレクター314において、入力端aに遅延回路312による映像信号Vid-dが
供給され、入力端bに補正用として階調レベルc1の映像信号が供給される。セレクター3
14は、制御端子Selに供給されたフラグQが「1」であれば、入力端bを選択し、該フ
ラグQが「0」であれば、入力端aを選択して、いずれか一方に入力される映像信号を映
像信号Vid-outとして出力する。
D/A変換器316は、デジタルデータである映像信号Vid-outを、アナログのデータ
信号Vxに変換する。液晶105に直流成分が印加されるのを防止するため、データ信号
Vxの電圧は、ビデオ振幅中心である電圧Vcに対して高位側の正極性電圧と低位側の負極
性電圧とに例えばフレーム毎に交互に切り替えられる。
なお、コモン電極108に印加される電圧LCcomは、電圧Vcとほぼ同電圧と考えてよ
いが、nチャネル型のTFT116のオフリーク等を考慮して、電圧Vcよりも低位とな
るように調整されることがある。
フラグQが「1」である場合、境界に対し暗画素に対して反対側に隣接する明画素を原
因として、横電界の影響を与えリバースチルトドメインが発生しやすい状況にあることを
意味する。フラグQが「1」である場合、セレクター314は入力端bを選択するので、
階調範囲bの階調レベルを指定する映像信号Vid-dは、階調レベルc1を指定する映像信号
に補正されてから、映像信号Vid-outとして出力される。一方、フラグQが「0」であれ
ば、セレクター314では、入力端aが選択されるので、遅延させた映像信号Vid-dが映
像信号Vid-outとして出力される。
ここで、液晶表示装置1の表示動作について説明すると、上位装置からは、映像信号V
id-inが、フレームにわたって1行1列〜1行n列、2行1列〜2行n列、3行1列〜3
行n列、…、m行1列〜m行n列の画素の順番で、供給される。映像処理回路30は、映
像信号Vid-inを遅延・置換等の処理をして映像信号Vid-outとして出力する。
ここで、1行1列〜1行n列の映像信号Vid-outが出力される水平有効走査期間(Ha
)でみたときに、処理された映像信号Vid-outは、D/A変換器316によって、図5(
b)で示すように正極性または負極性のデータ信号Vxに、ここでは例えば正極性に変換
される。このデータ信号Vxは、データ線駆動回路140によって1〜n列目のデータ線
114にデータ信号X1〜Xnとしてサンプリングされる。
一方、1行1列〜1行n列の映像信号Vid-outが出力される水平走査期間では、走査制
御回路20が走査線駆動回路130に対し走査信号Y1だけをHレベルとなるように制御
する。走査信号Y1がHレベルであれば、1行目のTFT116がオン状態になるので、
データ線114にサンプリングされたデータ信号は、オン状態にあるTFT116を介し
て画素電極118に印加される。これにより、1行1列〜1行n列の液晶素子には、それ
ぞれ映像信号Vid-outで指定された階調レベルに応じた正極性電圧が書き込まれる。
続いて、2行1列〜2行n列の映像信号Vid-inは、同様に映像処理回路30によって
処理されて、映像信号Vid-outとして出力されるとともに、D/A変換器316によって
正極性のデータ信号に変換された上で、データ線駆動回路140によって1〜n列目のデ
ータ線114にサンプリングされる。
2行1列〜2行n列の映像信号Vid-outが出力される水平走査期間では、走査線駆動回
路130によって走査信号Y2だけがHレベルとなるので、データ線114にサンプリン
グされたデータ信号は、オン状態にある2行目のTFT116を介して画素電極118に
印加される。これにより、2行1列〜2行n列の液晶素子には、それぞれ映像信号Vid-o
utで指定された階調レベルに応じた正極性電圧が書き込まれる。
以下同様な書込動作が3、4、…、m行目に対して実行され、これにより、各液晶素子
に、映像信号Vid-outで指定された階調レベルに応じた電圧が書き込まれて、映像信号V
id-inで規定される透過像が作成されることなる。次のフレームでは、データ信号の極性
反転によって映像信号Vid-outが負極性のデータ信号に変換される以外、同様な書込動作
が実行される。
図5(b)は、映像処理回路30から、水平走査期間(H)にわたって1行1列〜1行
n列の映像信号Vid-outが出力されたときのデータ信号Vxの一例を示す電圧波形図であ
る。本実施形態では、ノーマリーブラックモードとしているので、データ信号Vxは、正
極性であれば、基準電圧Vcntに対し、映像処理回路30によって処理された階調レベル
に応じた分だけ高位側の電圧(図において↑で示す)になる。データ信号Vxは、負極性
であれば、基準電圧Vcntに対し、階調レベルに応じた分だけ低位側の電圧(図において
↓で示す)になる。詳細には、データ信号Vxの電圧は、正極性であれば、白に相当する
電圧Vw(+)から黒に相当する電圧Vb(+)までの範囲で、一方、負極性であれば、白に相当
する電圧Vw(-)から黒に相当する電圧Vb(-)までの範囲で、それぞれ基準電圧Vcntから
階調に応じた分だけ偏位させた電圧となる。電圧Vw(+)および電圧Vw(-)は、電圧Vcnt
を中心に互いに対称の関係にある。電圧Vb(+)およびVb(-)についても電圧Vcntを中心
に互いに対称の関係にある。
なお、図5(b)は、データ信号Vxの電圧波形を示すものであって、液晶素子120
に印加される電圧(画素電極118とコモン電極108との電位差)とは異なる。また、
図5(b)におけるデータ信号の電圧の縦スケールは、図5(a)における走査信号等の
電圧波形と比較して拡大してある。
次に、映像処理回路30による処理の具体例について説明する。
映像信号Vid-inで示される画像が例えば図6(1)に示すものである場合、境界検出
部302によって検出される境界は、図6(2)に示すとおりである。
映像処理回路30では、検出された境界に隣接し、階調レベルが階調範囲bに属する明
画素であってその境界の反対方向に向かって連続する2以上の明画素を補正の対象とする
。この補正対象となる明画素群のことを、以下では「補正対象明画素群」と称する。ここ
では、補正対象明画素群の各画素について、階調レベルc1の映像信号に補正される。補正
対象明画素群は、ここでは3つの連続する明画素により構成される。階調レベルc1は、閾
値Vth1以上閾値Vth2を下回るいずれかの印加電圧により得られるものであればよいが、
この補正を施さない場合の明度から10%以内の変化で収まることが好ましい。
以上の処理により、図6(1)で示される画像は、映像処理回路30によって図6(3
)に示されるような階調レベルに補正される。
仮に、映像信号Vid-inを映像処理回路30で処理しないで液晶パネル100に供給す
る構成としたとき、正極性書込である場合、画素電極の電位は、例えば図7(a)に示す
とおりである。すなわち、明画素の画素電極の電位は、正極性書込であれば暗画素の画素
電極の電位よりも低くなるが、その電位差が大きいので、横電界の影響を受けやすくなる
。一方、負極性である場合、電圧Vc(ほぼ電圧LCcomに等しい)を基準にして対称とな
り、電位の高低関係が逆転するが、電位差が大きいことに変わりはないので、やはり横電
界の影響を受けやすくなる。
これに対し、映像処理回路30の構成によれば、図7(a)の表示が映像信号Vid-in
で指定される場合、図7(b)で示されるように、画素電極の電位が引き下げられる。こ
れにより、画素電極同士の電位差が段階的に変化するので、横電界の影響を抑えることが
可能となる。これによって、階調範囲aの暗画素が階調範囲bの明画素を背景としてフレ
ーム毎に左方向に移動する場合であっても、リバースチルトドメインの発生は抑制されて
いるので、図15に示されるように尾引き現象の発生は目立たなくなる。
ここで、液晶パネル100の表示画面が更新される時間間隔をS(ミリ秒)とし、補正
部310により補正対象明画素群の各画素の印加電圧が補正されて、電圧Vc1に切り替わ
ったときの液晶素子120の配向状態になるまでの応答時間をT(ミリ秒)とする。例え
ば、液晶パネル100が等倍速で駆動される場合、時間間隔Sは、フレームに等しい16
.7ミリ秒である。このため、S(=16.7)≧Tであれば、階調レベルc1とする明画
素は境界に隣接する1画素のみで足りる。一方、近年では、2倍速、4倍速、…というよ
うに、液晶パネル100の駆動がより高速化する傾向がある。このような高速駆動であっ
ても、上位装置からは供給される映像信号Vid-inは、等速駆動と同様にフレーム毎に1
コマ分である。このため、nフレームと(n+1)フレームとの間では、動画表示視認特
性を向上させる等のために、補間技術等によって両フレームの中間的な画像が生成されて
、液晶パネル100に表示させる場合がある。例えば2倍速駆動の場合、表示画面が更新
される時間間隔は、半分の8.35(ミリ秒)となる。このため、各フレームは第1フィ
ールドと第2フィールドとの2つに分割されるとともに、第1フィールドでは、例えば自
フレームの画像を表示させる更新がなされ、第2フィールドでは、当該自フレームの画像
と後のフレームの画像とに相当する補間画像を表示させる更新がなされる。したがって、
高速駆動であっても、フレームを分割したフィールドにおいて、画像パターンが1画素分
ずつ移動する場合があり得る。
映像信号Vid-inが1コマ分供給されるフレームの時間をF(ミリ秒)とし、これのU
倍速(Uは整数)で液晶パネルを駆動するとき、1フィールドの時間は、FをUで割った
値となり、これが表示画面の更新される時間間隔Sとなる。
このため、例えば1フレームが16.7ミリで供給される映像信号Vid-inに対して液
晶パネル100を2倍速で駆動するとき、表示画面が更新される時間間隔Sは、半分の8
.35ミリ秒である。ここで、上記応答時間Tが仮に24ミリ秒であったとすると、補正
対象明画素群として好ましい画素数は、「24」を「8.35」で割った値が「2.87
4…」であるから、この値のうちの整数部「2」に「1」を加えた「3」ということにな
る。このように、S<Tであるとき、補正対象明画素群の画素数については、応答時間T
を時間間隔Sで割った値の整数部の値を最低数とすればよい。この構成によれば、液晶パ
ネル100が2倍速以上される場合等、液晶素子の応答時間が、表示画面が更新される時
間間隔より長くなる場合でも、補正対象明画素群の数を適切に設定することで、上述した
リバースチルトドメインに起因する表示上の不具合の発生を事前に回避することが可能と
なる。
また、映像信号Vid-inで規定される画像のうち、境界付近の画素の階調レベルが局所
的に補正されるので、その補正による表示画像の変更がユーザーに知覚される可能性も小
さい。また、液晶パネル100の構造を変更する必要がないので、開口率の低下を招くこ
ともないし、また、構造を工夫しないで既に製作された液晶パネルに適用することも可能
である。
また、この実施形態では、液晶105をVA方式としたノーマリーブラックモードとし
て説明したが、液晶105を例えばTN方式として、電圧無印加時において液晶素子12
0が白状態となるノーマリーホワイトモードとしてもよい。ノーマリーホワイトモードと
したとき、液晶素子120の印加電圧と透過率との関係は、例えば図4(b)に示される
ようなV−T特性で表され、印加電圧が高くなるにつれて透過率が減少する。横電界の影
響を受ける画素は、印加電圧が低い方の画素であることに変わりはないが、ノーマリーホ
ワイトモードにおいて印加電圧が低い方の画素は明画素となる。このため、ノーマリーホ
ワイトモードにおいて、映像処理回路30は、印加電圧が閾値Vth1であるときの透過率
よりも大きい明画素(第1画素)と印加電圧が閾値Vth2であるときの透過率以下の暗画
素(第2画素)とが隣接する状況である場合に、映像信号Vid-inで指定される暗画素群
の階調レベルを階調レベルc1に補正すればよい。
ノーマリーホワイトモードにおいても、3つの連続する暗画素を階調レベルc1に補正す
る構成に限らず、液晶素子120の応答時間と液晶パネル100の駆動速度等を考慮して
その数をさらに多くてもよい。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
以下の説明において、第1実施形態と同じ構成については同一の符号を付して表し、そ
の説明については適宜省略する。
上述した第1実施形態では、映像信号Vid-inの解析によって暗画素と明画素とが隣接
するときに、印加電圧が高い側の画素群の階調レベルを補正していた。これに対し、横電
界を更に小さくするために、電界の影響を受けやすい画素(ノーマリーブラックモードで
は暗画素)である、印加電圧が低い側の画素への印加電圧を高くしてもよい。
図8は、この実施形態に係る映像処理回路30の構成を示すブロック図である。
この実施形態の映像処理回路30が、上述の第1実施形態の構成と相違する部分は、算
出部318が追加された点と、判別部310の判別内容が変更された点とにある。
ノーマリーブラックモードを例にとると、算出部318は、遅延回路312によって遅
延された映像信号Vid-dで示される画素の階調レベルが、階調範囲bに属する明画素であ
れば階調レベルc1を出力し、階調範囲aに属する暗画素であれば、階調レベルc2を出力す
る。
判別部310は、第1に、遅延回路312によって遅延された映像信号Vid-dで示され
る画素の階調レベルが階調範囲bに属するか否か、および、その画素が境界検出部306
で検出された境界に隣接しているか否かをそれぞれ判別する。判別部310は、その判別
結果がいずれも「Yes」である場合に、出力信号のフラグQを例えば「1」として出力
し、その判別結果がいずれか1つでも「No」であれば「0」として出力する。判別部3
10は、或る明画素についてフラグQを「0」から「1」へ切り替えて出力したときには
、検出された境界とは反対側に連続する、2以上の明画素についてもフラグQを「1」と
して出力する。ここでは、判別部310は、2つの連続する明画素についてフラグQを「
1」として出力する。判別部310は、第2に、遅延回路312によって遅延された映像
信号Vid-dで示される画素の階調レベルが階調範囲aに属するか否か、および、その画素
が境界検出部302で検出された境界に隣接しているか否かをそれぞれ判別する。判別部
310は、その判別結果がいずれも「Yes」である場合に、出力信号のフラグQを例え
ば「1」として出力し、その判別結果がいずれか1つでも「No」であれば「0」として
出力する。判別部310は、或る暗画素についてフラグQを「0」から「1」へ切り替え
て出力したときには、検出された境界とは反対側に連続する、2以上の暗画素についても
フラグQを「1」として出力する。ここでは、判別部310は、2つの連続する明画素に
ついてフラグQを「1」として出力する。
判別部310から出力されるフラグQが「1」であれば、映像信号Vid-dは、算出部3
18から出力される階調レベルに補正され、映像信号Vid-outとして出力される。
映像処理回路30による処理の具体例について説明する。
映像信号Vid-inで示される画像が例えば図9(1)に示されるものである場合、境界
検出部302によって検出される境界は、図9(2)に示されるとおりである。
映像処理回路30では、上述の第1実施形態と同じ手順で、2以上の明画素を含む補正
対象明画素群を階調レベルc1に補正する一方で、検出された境界に対して補正対象明画素
群の反対側で隣接し、暗画素が2以上連続する暗画素群(以下、「補正対象暗画素群」と
いう。)について、階調レベルc2の映像信号に補正する。補正対象暗画素群は、ここでは
2つの連続する暗画素により構成される。階調レベルc2は、閾値Vth1以上で、且つ電圧V
c1を下回るいずれかの印加電圧により得られるものである。すなわち、図4に示したとお
り、階調レベルc 2は、階調範囲cに属する階調レベルであるとともに、階調レベルc1を
下回る階調レベルである。
仮に、映像信号Vid-inを映像処理回路30で処理しないで液晶パネル100に供給す
る構成としたとき、階調範囲aに属する暗画素と階調範囲bに属する明画素とにおいて、
画素電極の電位は、正極性書込であれば図10(a)で示されるとおりであり、暗画素と
明画素との間における横電界が大きくなる。これに対して本例では、図10(b)に示さ
れるように、暗画素群の液晶素子への印加電圧が高くなるように補正されるので、近接す
る画素同士の電位差を更に小さくすることができ、第1実施形態の構成よりも横電界の影
響をより一層抑制することが可能となる。また、この実施形態では、境界を挟んで隣接す
る暗画素及び明画素からなる画素群(4画素)について階調レベルが置き換えられる。よ
って、液晶パネル100が2倍速以上される場合等、液晶素子の応答時間が表示画面が更
新される時間間隔より長くなる場合でも、上述したリバースチルトドメインに起因する表
示上の不具合の発生を事前に回避することが可能となる。
なお、ここでは、補正対象暗画素群および補正対象明画素群をそれぞれ2つの連続する
画素としていたが、この数は「2」に限らず、液晶素子120の応答時間と液晶パネル1
00の駆動速度等を考慮してその数をさらに多くてしてもよい。
また、この実施形態においても、液晶105を例えばTN方式として、電圧無印加時に
おいて液晶素子120が白状態となるノーマリーホワイトモードとしてもよい。ノーマリ
ーホワイトモードとしたとき、映像処理回路30は、印加電圧が閾値Vth1であるときの
透過率よりも大きい明画素と印加電圧が閾値Vth2であるときの透過率以下の暗画素とが
隣接するような状況である場合に、各画素の階調レベルを補正すればよい。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
以下の説明において、第1、2実施形態と同じ構成については同一の符号を付して表し
、その詳細な説明については適宜省略する。
この実施形態の映像処理回路30による補正処理の具体例について、図11〜図13を
参照しつつ説明する。これら各図の(a)〜(c)のそれぞれにおいて、各矩形が1画素
に対応しており、矩形の内側に示すアルファベット、またはアルファベット及び数値の組
み合わせは、各階調レベルに対応している。また、P1〜P12は各画素を区別するため
の符号であり、図中左から右に向かって末尾の数字が大きくなる。また、各矩形の下部の
グラフにおいて、横軸は各画素の位置を表し、縦軸は各画素位置の画素に対応する液晶素
子の印加電圧を表す。
ここで、上述の第2実施形態の構成により階調レベルが補正された画像が、図11(a
)に示されるものである場合を考える。このとき、階調レベルc1である補正対象明画素群
Pix1と、階調レベルc2である補正対象暗画素群Pix2とがその画素列の方向に隣接している
。また、補正対象暗画素群Pix2に対して補正対象明画素群Pix1の反対側には、補正対象暗
画素群Pix2でない暗画素が連続している。この暗画素群のことを、補正対象暗画素群Pix2
と区別するために、以下では、隣接暗画素群Pix3と称する。隣接暗画素群Pix3は、各画素
(第3画素)の階調レベルが階調範囲aに含まれるものである。
ところで、ユーザーにより知覚されるべき境界の位置は、本来境界B1のみであるが、
リバースチルドドメインを抑制するための階調補正を行うことにより、補正対象暗画素群
Pix2の階調レベルが隣接暗画素群Pix3よりも高くなるから、境界B2もユーザーに知覚さ
れることがある。
そこで、この実施形態の映像処理回路30では本来視認されるべきでない境界が目立た
ないようにするために、以下に説明する境界補正を行う。
<A.補正対象暗画素群に対する境界補正>
まず、補正対象暗画素群Pix2に対する境界補正について説明する。
図11(b)に示すように、映像処理回路30では、隣接暗画素群Pix3の階調レベルが
、補正対象暗画素群Pix2の階調レベルを上回らないように、各画素の階調レベルを高くす
る。この階調レベルについては、算出部318が階調レベルを補正して出力することで実
現可能である。ここでは、隣接暗画素群Pix3のうち画素P9〜P11のそれぞれの階調レ
ベルがaからc3(ただし、a<c3<c2)に補正されている。階調レベルc3を得るための液晶
素子120への印加電圧はVc3であり、Vc3は、電圧Vaを上回るとともに電圧Vc2を下回る
印加電圧である。この印加電圧の補正により、隣接暗画素群Pix3の階調レベルが、補正対
象暗画素群Pix2の階調レベル「c1」と階調レベル「a」との間となるので、境界補正を行
わない場合に比べて、画素P8、P9間の境界がB2視認されにくくなる。
また、図11(c)に示すように、映像処理回路30では、隣接暗画素群Pix3の各画素
を互いに同じ階調レベルにするのではなく、境界B2に近づくにつれて次第に各画素の階
調レベルが高くなるようにしてもよい。ここでは、画素P11の階調レベルをc33とし、
画素P10の階調レベルをc32とし、画素P9の階調レベルをc31としている。これにより
境界B2を更に目立たなくすることができる。
また、階調レベルc1である補正対象明画素群Pix1に対して境界B1の反対側には、補正
対象明画素群Pix1でない明画素が連続している。この明画素群のことを、補正対象明画素
群Pix1と区別するために、以下では「隣接明画素群Pix4」と称する。隣接明画素群Pix4は
、各画素(第4画素)の階調レベルが階調範囲bに含まれるものである。ここで、補正対
象明画素群Pix1の階調レベルは隣接明画素群Pix4よりも低いから、図12(a)に示す境
界B3がユーザーに知覚されることがある。
そこで、映像処理回路30では境界B3が目立たないようにするために、以下に説明す
る境界補正を行うようにしてもよい。
<B.補正対象明画素群に対する境界補正>
図12(b)に示すように、映像処理回路30では、隣接明画素群Pix4の階調レベルが
、補正対象明画素群Pix1の階調レベルを上回らないように、隣接明画素群Pix4の各画素の
階調レベルを低くする。ここでは、隣接明画素群P ix4のうち画素P2〜P4のそれぞれ
の階調レベルがbからc4(ただし、c1<c4<b)に補正されている。階調レベルc4を得るた
めの液晶素子120への印加電圧はVc4である。電圧Vc4は、電圧Vbを下回るとともにVc1
を上回る印加電圧である。この印加電圧の補正により、隣接明画素群Pix4の階調レベルが
、補正対象明画素群Pix1の階調レベル「c1」と階調レベル「b」との間となるので、境界
補正を行わない場合に比べて、画素P4、P5間の境界B3が視認されにくくなる。
また、図12(c)に示すように、映像処理回路30では、隣接明画素群Pix4の各画素
を互いに同じ階調レベルにするのではなく、境界B3に近づくにつれて次第に各画素の階
調レベルが低くなるようにしてもよい。ここでは、画素P2の階調レベルをc41とし、画
素P3の階調レベルをc42とし、画素P4の階調レベルをc43としている。これにより境界
B3を更に目立たなくすることができる。
なお、この補正対象明画素群に対する境界補正は、第2実施形態の映像処理回路30に
算出部318を備えることで実現されてもよい。
<C.補正対象暗画素群、及び補正対象明画素群に対する補正>
映像処理回路30では、図11を用いて説明した上記<A.補正対象暗画素群に対する
境界補正>、及び図12を用いて説明した<B.補正対象明画素群に対する境界補正>に
対応する補正の両方を行ってもよい。これにより、境界B2,B3の双方を目立たなくす
ることができる。
なお、この境界補正において階調レベルを補正する暗画素および明画素の画素数を、こ
こでは連続する3画素としていたが、これ以外の数であってもよい。一例として、1〜6
画素とすれば十分な境界補正の効果を奏する。
また、この実施形態の境界補正を以下のようにして行ってもよい。
図13(a)に示す例では、映像処理回路30は、補正対象暗画素群pix1の階調レベル
を変化させ、隣接暗画素群Pix3の階調レベルを変化させていない。具体的には、映像処理
回路30は、画素P8の階調レベルを、隣接画素群Pix3よりも高く、且つ階調レベルc2よ
りも低い階調レベルc3としている。この場合も、画素P8、P9という互いに隣り合う画
素どうしの階調レベルの差(印加電圧の差)が小さくなるので、境界B2をユーザーに知
覚されにくくすることができる。また、図13(b)に示すように、映像処理回路30は
、補正対象暗画素群pix2の階調レベルを変化させ、隣接明画素群Pix4の階調レベルを変化
させないようにしてもよい。具体的には、映像処理回路30は、画素P5の階調レベルを
、隣接画素群P ix4よりも低く、且つ階調レベルc1よりも高い階調レベルc4としている。
この場合も、画素P4、P5という互いに隣り合う画素どうしの階調レベルの差が小さく
なるので、境界B3をユーザーに知覚されにくくすることができる。
このように、映像処理回路30が、リバースチルトドメインの抑制を目的として階調レ
ベルが補正された画素群と、その画素群に対して境界とは反対側に隣接する画素群との階
調レベルの差(つまり、電位差)を小さくする補正を行うことで、本来なかった境界が視
認されることを抑制することができる。
<変形例>
上述した各実施形態において、映像信号Vid-inは、画素の階調レベルを指定するもの
としたが、液晶素子の印加電圧を直接的に指定するものとしてもよい。映像信号Vid-in
が液晶素子の印加電圧を指定する場合、指定される印加電圧によって境界を判別して、電
圧を補正する構成とすればよい。
上述した各実施形態において、補正対象明画素群や補正対象暗画素群の各画素の階調レ
ベルはそれぞれ同じでなくてもよい。
また、各実施形態において、液晶素子120は、透過型に限られず、反射型であっても
よい。さらに、液晶素子120は、ノーマリーブラックモードに限られず、ノーマリーホ
ワイトモードでもよいのは上述したとおりである。
また、この実施形態においても、液晶105を例えばTN方式として、電圧無印加時に
おいて液晶素子120が白状態となるノーマリーホワイトモードとしてもよい。この場合
も、映像処理回路30では、隣接する補正対象暗画素群の暗画素に対応する液晶素子への
印加電圧との差が小さくなるように、隣接暗画素群に対応する印加電圧を高くしたり、隣
接する補正対象明画素群の明画素に対応する液晶素子への印加電圧との差が小さくなるよ
うに、隣接明画素群に対応する印加電圧を低くしたりすればよい。
<電子機器>
次に、上述した実施形態に係る液晶表示装置を用いた電子機器の一例として、液晶パネ
ル100をライトバルブとして用いた投射型表示装置(プロジェクター)について説明す
る。図14は、このプロジェクターの構成を示す平面図である。
この図に示されるように、プロジェクター2100の内部には、ハロゲンランプ等の白
色光源からなるランプユニット2102が設けられている。このランプユニット2102
から射出された投射光は、内部に配置された3枚のミラー2106および2枚のダイクロ
イックミラー2108によってR(赤)色、G(緑)色、B(青)色の3原色に分離され
て、各原色に対応するライトバルブ100R、100Gおよび100Bにそれぞれ導かれ
る。なお、B色の光は、他のR色やG色と比較すると、光路が長いので、その損失を防ぐ
ために、入射レンズ2122、リレーレンズ2123および出射レンズ2124からなる
リレーレンズ系2121を介して導かれる。
このプロジェクター2100では、液晶パネル100を含む液晶表示装置が、R色、G
色、B色のそれぞれに対応して3組設けられる。ライトバルブ100R、100Gおよび
100Bの構成は、上述した液晶パネル100と同様である。R色、G色、B色のそれぞ
れの原色成分の階調レベルを指定するに映像信号がそれぞれ外部上位回路から供給されて
、ライトバルブ100R、100Gおよび100がそれぞれ駆動される構成となっている

ライトバルブ100R、100G、100Bによってそれぞれ変調された光は、ダイク
ロイックプリズム2112に3方向から入射する。そして、このダイクロイックプリズム
2112において、R色およびB色の光は90度に屈折する一方、G色の光は直進する。
したがって、各原色の画像が合成された後、スクリーン2120には、投射レンズ211
4によってカラー画像が投射されることとなる。
なお、ライトバルブ100R、100Gおよび100Bには、ダイクロイックミラー2
108によって、R色、G色、B色のそれぞれに対応する光が入射するので、カラーフィ
ルタを設ける必要はない。また、ライトバルブ100R、100Bの透過像は、ダイクロ
イックプリズム2112により反射した後に投射されるのに対し、ライトバルブ100G
の透過像はそのまま投射されるので、ライトバルブ100R、100Bによる水平走査方
向は、ライトバルブ100Gによる水平走査方向と逆向きにして、左右を反転させた像を
表示する構成となっている。
電子機器としては、図14を参照して説明したプロジェクターの他にも、テレビジョン
や、ビューファインダー型・モニター直視型のビデオテープレコーダー、カーナビゲーシ
ョン装置、ページャー、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テ
レビ電話、POS端末、デジタルスチルカメラ、携帯電話機、タッチパネルを備えた機器
等などが挙げられる。そして、これらの各種の電子機器に対して、上記液晶表示装置が適
用可能なのは言うまでもない。
1…液晶表示装置、30…映像処理回路、100…液晶パネル、100a…素子基板、1
00b…対向基板、105…液晶、108…コモン電極、118…画素電極、120…液
晶素子、302…境界検出部、310…判別部、314…セレクター、316…D/A変
換器、2100…プロジェクター。

Claims (10)

  1. 複数の画素の各々に対応して画素電極が設けられた第1基板と、コモン電極が設けられた第2基板とで液晶を挟持し、前記画素電極、前記液晶および前記コモン電極とで液晶素子が構成された液晶パネルに対し、
    各画素に印加する電圧を、前記画素毎の電圧を指定する映像信号に基づいて規定する映像処理回路であって、
    前記映像信号で指定される電圧が第1電圧を下回る第1画素と、前記映像信号で指定される電圧が前記第1電圧よりも大きい第2電圧以上である第2画素との境界を検出する境界検出部と、
    前記境界検出部により検出された境界に対して前記第1画素の反対側で隣接し、当該境界とは反対方向に向かって連続するm個(mは1以上の整数)の前記第2画素について、当該第2画素に対応する液晶素子へ印加する電圧を、前記映像信号で指定される電圧から、前記第1電圧以上で、且つ前記第2電圧を下回る第3電圧に補正する補正部と
    を備え、
    前記液晶パネルの表示を更新する時間間隔をSとし、
    前記補正部による補正後の電圧に切り替わったときの当該液晶素子の応答時間をTとした場合に、
    S<Tであるとき、
    前記mの値を、前記応答時間Tを前記時間間隔Sで割った値の整数部の値に1を加算した値に設定した
    ことを特徴とする映像処理回路。
  2. 前記第3電圧は、前記第2画素に前記第3電圧を印加した場合の明度が、前記第2画素に前記映像信号で指定される電圧を印加した場合の明度から10%以内の変化に収まる電圧であること
    を特徴とする請求項1に記載の映像処理回路。
  3. 前記補正部は、
    前記境界検出部により検出された境界に対して前記第2画素の反対側で隣接し、当該境界とは反対方向に向かって連続する前記m以上の第1画素について、当該第1画素に対応する液晶素子へ印加する電圧を、前記映像信号で指定される電圧から、前記第1電圧以上で、且つ前記第3電圧を下回る第4電圧に補正する
    ことを特徴とする請求項1に記載の映像処理回路。
  4. 前記補正部は、
    前記2以上の第1画素に対して前記境界の反対側で隣接し、前記映像信号で指定される電圧が前記第1電圧を下回る第3画素であって当該境界とは反対方向に向かって連続する1以上の第3画素について、前記映像信号で指定される電圧よりも高く、前記第4電圧を下回る第5電圧を印加する
    ことを特徴とする請求項3に記載の映像処理回路。
  5. 前記補正部は、
    前記2以上の第2画素に対して前記境界の反対側で隣接し、前記映像信号で指定される電圧が前記第2電圧以上である第4画素であって当該境界とは反対方向に向かって連続する1以上の第4画素について、前記映像信号で指定される電圧よりも低く、前記第3電圧を上回る第6電圧を印加する
    ことを特徴とする請求項1又は3に記載の映像処理回路。
  6. 複数の画素の各々に対応して画素電極が設けられた第1基板と、コモン電極が設けられた第2基板とで液晶を挟持し、前記画素電極、前記液晶および前記コモン電極とで液晶素子が構成された液晶パネルに対し、
    各画素に印加する電圧を、前記画素毎の電圧を指定する映像信号に基づいて規定する映像処理回路であって、
    前記映像信号で指定される電圧が第1電圧を下回る第1画素と、前記映像信号で指定される電圧が前記第1電圧よりも大きい第2電圧以上である第2画素との境界を検出する境界検出部と、
    前記境界検出部により検出された境界に対して前記第2画素の反対側で隣接し、当該境界とは反対方向に向かって連続する前記m以上の第1画素について、当該第1画素に対応する液晶素子へ印加する電圧を、前記映像信号で指定される電圧から、前記第1電圧以上で、且つ前記第2電圧を下回る第4電圧に補正する補正部と
    を備え、
    前記液晶パネルの表示を更新する時間間隔をSとし、
    前記補正部による補正後の電圧に切り替わったときの当該液晶素子の応答時間をTとした場合に、
    S<Tであるとき、
    前記mの値を、前記応答時間Tを前記時間間隔Sで割った値の整数部の値に1を加算した値に設定した
    ことを特徴とする映像処理回路。
  7. 複数の画素の各々に対応して画素電極が設けられた第1基板と、コモン電極が設けられた第2基板とで液晶を挟持し、前記画素電極、前記液晶および前記コモン電極とで液晶素子が構成された液晶パネルに対し、各画素に印加する電圧を、前記画素毎の電圧を指定する映像信号に基づいて規定する映像処理方法であって、
    前記映像信号で指定される電圧が第1電圧を下回る第1画素と、前記映像信号で指定される電圧が前記第1電圧よりも大きい第2電圧以上である第2画素との境界を検出し、
    検出された境界に対して前記第1画素の反対側で隣接し、当該境界とは反対方向に向かって連続するm個(mは1以上の整数)の前記第2画素について、当該第2画素に対応する液晶素子へ印加する電圧を、前記映像信号で指定される電圧から、前記第1電圧以上で、且つ前記第2電圧を下回る第3電圧に補正し、
    前記液晶パネルの表示を更新する時間間隔をSとし、
    前記補正部による補正後の電圧に切り替わったときの当該液晶素子の応答時間をTとした場合に、
    S<Tであるとき、
    前記mの値を、前記応答時間Tを前記時間間隔Sで割った値の整数部の値に1を加算した値に設定した
    ことを特徴とする映像処理方法。
  8. 前記検出された境界に対して前記第2画素の反対側で隣接し、当該境界とは反対方向に向かって連続する前記m以上の第1画素について、当該第1画素に対応する液晶素子へ印加する電圧を、前記映像信号で指定される電圧から、前記第1電圧以上で、且つ前記第3電圧を下回る第4電圧に補正する
    ことを特徴とする請求項7に記載の映像処理方法。
  9. 第1基板に複数の画素の各々に対応して設けられた画素電極と第2基板に設けられたコモン電極とにより液晶が挟持された液晶素子を有する液晶パネルと、
    請求項1ないし6のいずれかに記載の映像処理回路と
    を備えることを特徴とする液晶表示装置。
  10. 請求項9に記載された液晶表示装置を有することを特徴とする電子機器。
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