JP2014149426A - 映像処理回路、映像処理方法及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶の配向不良による生じる表示不具合が、移動しながら発生する場合であっても、その表示不具合をユーザーによって知覚されにくくする。
【解決手段】映像処理回路30は、各々が液晶素子を有する複数画素の各画素に対する印加電圧を、前記画素毎の印加電圧を指定した入力映像信号に基づいて規定する映像処理回路であって、現フレーム、及び、現フレームよりも前の前フレームの前記入力映像信号の各々において、前記印加電圧が第1電圧である第1画素と、前記印加電圧が前記第1電圧よりも高い第2電圧である第2画素との境界を検出する境界検出部と、現フレームの前記入力映像信号によって指定された前記画素毎の印加電圧を、前記境界検出部が検出した境界に生じる横電界を低減させるように、前フレームから現フレームにわたって移動した移動境界における補正強度を、その他の境界における補正強度よりも高くして補正する補正部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶の配向不良により生じる表示不具合の発生を抑える技術に関する。
液晶パネルは、画素毎に設けられた画素電極と、複数画素で共通に設けられたコモン電極とで液晶を挟持した構成を有している。この液晶パネルでは、隣り合う画素電極同士で生じる横電界に起因する液晶の配向不良(リバースチルトドメイン)が発生して、これが表示不具合の発生の原因となることがある。この種の表示不具合の発生を抑える技術が、特許文献1及び特許文献2に開示されている。特許文献1は、横電界が強く掛かる画素のうち、液晶配向(無機配向膜)の蒸着方向により画質不良が発生しやすい画素に生じる横電界を低減させることを開示している。特許文献2は、画像信号に基づいて、複数の画素のうち相隣接する二つの画素間における階調差を算出し、算出した階調差が小さくなるように、その階調差に応じた補正量で、画像信号を補正することを開示している。
特開2009−237366号公報 特開2009−104053号公報
液晶の配向不良により生じる表示不具合のユーザーによる知覚のされやすさは、同一箇所に静止して表示不具合が発生する場合と、画像の動きに伴って移動しながら表示不具合が発生する場合とで異なる。移動しながら表示不具合が発生する場合には、この表示不具合の発生箇所同士が相互に結びついて視認されるため、ユーザーにより特に知覚されやすい。特許文献1及び特許文献2に記載の発明では、表示不具合の発生箇所の移動について特に考慮されていない。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、その目的の一つは、液晶の配向不良により生じる表示不具合が、移動しながら発生する場合であっても、その表示不具合をユーザーによって知覚されにくくすることである。
上記目的を達成するために、本発明の映像処理回路は、各々が液晶素子を有する複数画素の各画素に対する印加電圧を、前記画素毎の印加電圧を指定した入力映像信号に基づいて規定する映像処理回路であって、現フレーム、及び、現フレームよりも前の前フレームの前記入力映像信号の各々において、前記印加電圧が第1電圧である第1画素と、前記印加電圧が前記第1電圧よりも高い第2電圧である第2画素との境界を検出する境界検出部と、現フレームの前記入力映像信号によって指定された前記画素毎の印加電圧を、前記境界検出部が検出した境界に生じる横電界を低減させるように、前フレームから現フレームにわたって移動した移動境界における補正強度を、その他の境界における補正強度よりも高くして補正する補正部とを備える。
本発明によれば、第1画素と第2画素との境界に生じる横電界を低減させるための印加電圧の補正を行う場合に、前フレームから現フレームにわたって移動した移動境界における補正強度を、その他の境界における補正強度よりも高くすることにより、表示不具合の発生箇所同士が結びついて視認されるのを抑えることができるため、液晶の配向不良により生じる表示不具合が、移動しながら発生する場合であっても、その表示不具合をユーザーによって知覚されにくくすることができる。
本発明に係る映像処理回路において、前記補正部は、前記補正強度が高いほど、補正による前記印加電圧の変化を大きくするようにしてもよい。
本発明によれば、補正強度が高いほど、隣り合う第1画素と第2画素との電圧差を小さくする補正を行うため、表示不具合の発生箇所同士が結びついて視認されるのを抑えることができる。
本発明に係る映像処理回路において、前記補正部は、前記補正強度が高いほど、補正により前記印加電圧を変化させる画素数を多くするようにしてもよい。
本発明によれば、補正強度が高いほど隣り合う補正対象の画素数を多くする補正を行うため、表示不具合の発生箇所同士が結びついて視認されるのを抑えることができる。
本発明に係る映像処理回路において、前記補正部は、前記移動境界に接する前記第1画素及び前記第2画素の前記印加電圧を補正し、前記その他の境界に接する前記第1画素又は前記第2画素の前記印加電圧を補正するようにしてもよい。
本発明によれば、補正強度が高い場合に、隣り合う第1画素と第2画素との双方の印加電圧を補正するため、境界に生じる横電界を低減させるための補正を、各画素での印加電圧の変化を小さくして行うことができる。
本発明において、前記移動境界は、前フレームから現フレームにわたって1画素分だけ移動した境界としてもよい。
本発明によれば、表示不具合の発生箇所同士の結びつきが特に視認されやすい、1フレームあたり1画素分だけ境界が移動する場合であっても、その表示不具合をユーザーによって知覚されにくくすることができる。
なお、本発明は、映像処理回路のほか、映像処理方法及び映像処理回路を含む電子機器としても概念することが可能である。
本発明の第1実施形態に係る映像処理回路を適用した液晶表示装置を示す図。 同液晶表示装置における液晶素子の等価回路を示す図。 同液晶表示装置を構成する液晶パネルのV−T特性を示す図。 同映像処理回路の構成を示す図。 同映像処理回路で実行される処理を示すフローチャート。 同映像処理回路における境界の検出手順の具体例を示す図。 同映像処理回路により出力されるデータ信号の具体例を示す図。 同映像処理回路により出力されるデータ信号の他の例を示す図。 第2実施形態に係る映像処理回路で実行される処理を示すフローチャート。 同映像処理回路により出力されるデータ信号の具体例を示す図。 同映像処理回路により出力されるデータ信号の他の例を示す図。 同液晶パネルにおいてVA方式としたときの初期配向の説明図。 液晶表示装置を適用したプロジェクターを示す図。 横電界を原因とする表示不具合の発生の様子の説明図。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態に係る映像処理回路を適用した液晶表示装置1の全体構成を示すブロック図である。図1に示すように、液晶表示装置1は、制御回路10と、液晶パネル100と、走査線駆動回路130と、データ線駆動回路140とを備える。
制御回路10には、入力映像信号Vid−inが同期信号Syncに同期して供給される。入力映像信号Vid−inは、液晶パネル100における各画素に対する印加電圧を指定するデジタルデータである。入力映像信号Vid−inは、同期信号Syncに含まれる垂直走査信号、水平走査信号およびドットクロック信号(いずれも図示省略)に従った走査の順番で供給される。
入力映像信号Vid−inは、例えば、上位装置から液晶表示装置1に供給された表示信号であって、各画素の階調値を示す表示信号を変換して得た信号である。液晶表示装置1では、例えば、図示せぬ処理回路によって、表示信号に対してガンマ補正等の所定の処理を行った後に、画素の階調値を電圧値に変換するテーブルを用いて、この表示信号を入力映像信号Vid−inに変換する。ただし、階調値に応じて画素の印加電圧が一意に定まるのであれば、入力映像信号Vid−inが各画素の階調値を指定する信号であってもよい。
制御回路10は、走査制御回路20と映像処理回路30とを備える。走査制御回路20は、各種の制御信号を生成して、同期信号Syncに同期して液晶表示装置1の各部を制御する。映像処理回路30は、入力映像信号Vid−inに対して所定の映像処理を施して、データ信号Vxを出力する。データ信号Vxは、液晶パネル100における画素毎の印加電圧を指定したアナログデータである。
液晶パネル100は、素子基板100aと対向基板100bとが一定の間隙を保って貼り合わせられるとともに、この間隙に、縦方向の電界で駆動される液晶105が挟持された構成である。素子基板100aのうち、対向基板100bとの対向面には、m行の走査線112が図においてX(横)方向に沿って設けられる一方、n列のデータ線114が、Y(縦)方向に沿って、且つ各走査線112と互いに電気的に絶縁を保つように設けられている。
なお、この実施形態では、走査線112を区別するために、図において上から順に1、2、3、…、(m−1)、m行目という呼び方をする場合がある。同様に、データ線114を区別するために、図において左から順に1、2、3、…、(n−1)、n列目という呼び方をする場合がある。
素子基板100aでは、走査線112とデータ線114との交差のそれぞれに対応して、nチャネル型のTFT116と矩形形状で透明性を有する画素電極118との組が設けられている。TFT116のゲート電極は走査線112に接続され、ソース電極はデータ線114に接続され、ドレイン電極が画素電極118に接続されている。一方、対向基板100bのうち、素子基板100aとの対向面には、透明性を有するコモン電極108が全面にわたって設けられる。コモン電極108には、図示省略した回路によって電圧LCcomが印加される。
なお、図1において、素子基板100aの対向面は紙面裏側であるので、その対向面に設けられる走査線112、データ線114、TFT116および画素電極118については、破線で示すべきであるが、見難くなるのでそれぞれ実線で示す。
図2は、液晶パネル100における等価回路を示す図である。
図2に示すように、液晶パネル100は、走査線112とデータ線114との交差に対応して、画素電極118とコモン電極108とで液晶105を挟持した液晶素子120が配列した構成である。図1では省略したが、液晶パネル100における等価回路では、実際には図2に示すように、液晶素子120に対して並列に補助容量(蓄積容量)125が設けられる。補助容量125は、一端が画素電極118に接続され、他端が容量線115に共通接続されている。容量線115は時間的に一定の電圧に保たれている。
ここで、走査線112がHレベルになると、その走査線にゲート電極が接続されたTFT116がオンとなり、画素電極118がデータ線114に接続される。このため、走査線112がHレベルであるときに、データ線114にデータ信号Vxに応じた電圧のデータ信号を供給すると、そのデータ信号は、オンしたTFT116を介して画素電極118に印加される。走査線112がLレベルになると、TFT116はオフするが、画素電極118に印加された電圧は、液晶素子120の容量及び補助容量125によって保持される。
液晶素子120では、画素電極118およびコモン電極108によって生じる電界に応じて液晶105の分子配向状態が変化する。このため、液晶素子120は、透過型であれば、印加・保持電圧に応じた透過率となる。液晶パネル100では、液晶素子120毎に透過率が変化するので、液晶素子120が画素に相当する。そして、この画素の配列領域が表示領域101となる。
なお、本実施形態においては、液晶105をVA(Vertical Alignment)方式として、液晶素子120が電圧無印加時において黒状態となるノーマリーブラックモードとする。
図1に戻って説明する。
走査線駆動回路130は、走査制御回路20による制御信号Yctrにしたがって、1、2、3、…、m行目の走査線112に、走査信号Y1、Y2、Y3、…、Ymを供給する。詳細には、走査線駆動回路130は、走査線112をフレームにわたって1、2、3、…、(m−1)、m行目という順番で選択するとともに、選択した走査線への走査信号をHレベルの選択電圧とし、それ以外の走査線への走査信号をLレベルの非選択電圧とする。
なお、フレームとは、液晶パネル100を駆動することによって、画像の1コマ分を表示させるのに要する期間をいい、同期信号Syncに含まれる垂直走査信号の周波数が60Hzであれば、その逆数である16.7ミリ秒である。
データ線駆動回路140は、映像処理回路30から供給されるデータ信号Vxを、走査制御回路20による制御信号Xctrに従って、1〜n列目のデータ線114にデータ信号X1〜Xnとしてサンプリングする。本実施形態において、最小電圧を指定する映像信号は、例えば、コモン電極108の電圧LCcomと電圧差を0Vとする印加電圧を指定する。一方、最大電圧を指定する映像信号は、例えば、コモン電極108の電圧LCcomとの電圧差を5.0Vとする印加電圧を指定する。
なお、この実施形態において、電圧については、液晶素子120の印加電圧を除き、特に明記しない限り図示省略した接地電位を電圧ゼロの基準とする。液晶素子120の印加電圧は、コモン電極108の電圧LCcomと画素電極118との電圧差であり、他の電圧と区別するためである。
図3は、ノーマリーブラックモードである液晶素子120の印加電圧と透過率との関係(V−T特性)を示すグラフである。図3に示すグラフにおいて、横軸は液晶素子120への印加電圧の大きさに対応し、縦軸は液晶素子120の透過率(具体的には、相対透過率)の大きさに対応している。液晶素子120を、入力映像信号Vid−inが示す電圧値に応じた透過率とさせるには、その電圧値の電圧を液晶素子120に印加すればよい。しかしながら、液晶素子120の印加電圧を、入力映像信号Vid−inによって規定するだけでは、リバースチルトドメインに起因する表示不具合が目立ってしまうことがある。
リバースチルトドメインに起因する表示不具合は、液晶素子120において挟持された液晶分子が不安定な状態にあるときに、横電界の影響によって乱れる結果、以後、印加電圧に応じた配向状態になりにくくなることが原因のひとつとして考えられている。
ここで、横電界の影響を受ける場合とは、互いに隣り合う画素電極同士の電圧差が大きくなる場合であり、これは、表示しようとする画像において比較的暗い暗画素(第1画素)と、比較的明るい明画素(第2画素)とが隣り合う場合である。本実施形態では、暗画素は、印加電圧(第1電圧)がノーマリーブラックモードにおける黒レベルの電圧であるVth1(第1閾値電圧)を下回る液晶素子120の画素のことである。明画素とは、印加電圧(第2電圧)がノーマリーブラックモードにおける黒レベルの電圧であるVth2(第2閾値電圧。ただし、Vth2>Vth1)を上回る液晶素子120の画素のことである。Vth1は、例えば、液晶素子の相対透過率を10%とさせる光学的閾値電圧である。Vth2は、例えば、液晶素子の相対透過率を90%とさせる光学的飽和電圧である。ただし、Vth1及びVth2の値は、他の相対透過率に対応した電圧であってもよい。
図14は、横電界を原因とする表示不具合の発生の様子を説明する図である。図14(a)は、リバースチルトドメインに起因する表示不具合が、同一箇所に静止して発生する場合を例示した図である。図14(b)は、リバースチルトドメインに起因する表示不具合が、画像の動きに伴って移動しながら発生する場合を例示した図である。図14及び他の図面において、内側が白の正方形を用いて明画素(ここでは印加電圧5V)を表し、内側が黒の正方形を用いて暗画素(ここでは印加電圧0V)を表す。
図14(a)に示すように、画像の動きがない場合には、(N−1)フレーム及びNフレームの各々で、リバースチルトドメインに起因する表示不具合が、同一箇所に発生する。一方で、図14(b)に示すように、画像に動きがある場合には、この画像の動きに伴って明画素と暗画素との境界も移動するため、(N−1)フレームとNフレームとでは、リバースチルトドメインに起因する表示不具合の発生箇所が異なる。図14(b)に示す例では、(N−1)フレームからNフレーム(つまり現フレーム)にわたって1画素分だけ境界が移動しているが、各フレームの表示不具合の発生箇所同士が相互に結びついて視認されるため、その表示不具合の発生がユーザーによって特に知覚されやすい。明画素を背景として暗画素が連続する画像パターンがフレーム毎に1画素ずつ移動する場合に、その画像パターンの動きの後縁部において、暗画素から明画素に変化すべき画素がリバースチルトドメインの発生によって明画素にならないため、この表示不具合が顕在化する。
図14を用いて説明したように、暗画素と明画素との境界の移動の仕方によって、リバースチルトドメインに起因する表示不具合のユーザーによる知覚されやすさが異なる。一般に、暗画素と明画素との電圧差を小さくして、横電界を低減させることにより、この表示不具合の発生を抑制することができる。しかしながら、境界の移動が無い場合を考慮して補正後の電圧が定められると、境界の移動がある箇所では、その表示不具合の発生を十分に抑制することができない。反対に、境界の移動がある場合を考慮して補正後の電圧が定められると、境界の移動がない箇所では補正による電圧変化が大きくなり過ぎるため、この電圧変化に起因する大きな表示変化を発生させてしまう。
本実施形態の映像処理回路30は、境界の移動の仕方に応じて、リバースチルトドメインに起因する表示不具合がユーザーによって知覚されにくくするための映像処理を、入力映像信号Vid−inに対して施して、液晶素子120に対する印加電圧を補正する。
図4は、映像処理回路30のハードウェア構成を示すブロック図である。図4に示すように、映像処理回路30は、遅延回路31と、フレームメモリー32と、境界検出部33と、電圧差算出部34と、補正値演算部35と、補正部36と、D/A変換部37とを備える。
遅延回路31は、FIFO(First In First Out:先入れ先出し)メモリーや多段のラッチ回路等を有し、供給された入力映像信号Vid−inを蓄積して、所定時間経過後に読み出して、映像信号Vid−dとして出力する。
なお、遅延回路31における蓄積及び読出は、走査制御回路20によって制御される。
フレームメモリー32は、表示領域101に対応して縦m行×横n列の画素配列に対応した記憶領域を有し、1フレーム分の入力映像信号Vid−inを格納するフレームメモリーである。フレームメモリー32における格納及び読出は、例えば、走査制御回路20の制御の下で、液晶パネル100における駆動タイミングに応じて図示せぬメモリーコントローラーにより行われる。
境界検出部33は、Nフレーム及び(N−1)フレームの入力映像信号Vid−inの各々において、暗画素と明画素との境界を検出して、検出した境界の位置情報を出力する。境界検出部33は、Nフレームの入力映像信号Vid−inについては上位装置から取得し、(N−1)フレームの入力映像信号Vid−inについてはフレームメモリー32から取得する。すなわち、現フレームよりも1フレーム前のフレーム(以下単に「前フレーム」という。)の入力映像信号Vid−inにおいて、暗画素と明画素との境界を検出できるように、フレームメモリー32が設けられている。
境界検出部33は、(N−1)フレームからNフレームにわたって1画素分だけ移動した境界(以下「移動境界」という。)の位置情報と、移動境界以外の境界の位置情報とを、各々を区別可能な形式で出力する。移動境界は、本実施形態では、(N−1)フレームからNフレームにわたって、境界の延伸方向の直交方向に移動した境界と、境界の延伸方向に移動した境界とを含むものとする。移動境界以外の境界は、具体的には、Nフレームと(N−1)フレームとで同じ位置にある境界、及び、2画素分以上移動した境界を含む。
電圧差算出部34は、Nフレームの入力映像信号Vid−inにおいて、境界検出部33により検出された境界を挟んで隣り合う、暗画素の印加電圧と明画素との印加電圧との電圧差ΔVを算出する。電圧差算出部34は、高電位側の画素(つまり明画素)に指定された印加電圧から、低電位側の画素(つまり暗画素)に指定された印加電圧を減じて、電圧差ΔVを算出する。
補正値演算部35は、第1補正係数α及び第2補正係数βを記憶するメモリーを有し、境界検出部33によりNフレームの入力映像信号Vid−inにおいて検出された境界に接する暗画素及び明画素に対応して、補正値を算出する。具体的には、補正値演算部35は、移動境界に接する暗画素及び明画素に対応して、電圧差算出部34により算出された電圧差ΔVに第2補正係数βを乗じた後に、更に、第1補正係数α(ただし、α>1)を乗じた補正値ΔRE1を算出する。一方、補正値演算部35は、移動境界以外の境界に接する暗画素及び明画素に対応して、電圧差算出部34により算出された電圧差ΔVに第2補正係数βを乗じた補正値ΔRE2を算出する。
ここにおいて、第1補正係数αが1よりも大きい値であるため、補正値演算部35は、第1補正係数αの乗算によって、補正値を大きくする。
補正部36は、Nフレームの入力映像信号Vid−inによって指定された画素毎の印加電圧を、境界検出部33が検出した境界に生じる横電界を低減させるように補正して、映像信号Vid−outとして出力する。具体的には、補正部36は、移動境界に接する暗画素については、遅延回路31により出力された映像信号Vid−dが示す電圧値に補正値ΔRE1を加算し、移動境界に接する明画素については、映像信号Vid−dが示す電圧値から補正値ΔRE1を減算する。補正部36は、移動境界以外の境界に接する暗画素については、映像信号Vid−dが示す電圧値に補正値ΔRE2を加算し、移動境界以外の境界に接する明画素については、映像信号Vid−dが示す電圧値から補正値ΔRE2を減算する。
補正値ΔRE1>ΔRE2であるから、補正部36は、移動境界を挟んで隣り合う暗画素及び明画素の印加電圧の補正による電圧変化を、その他の境界を挟んで隣り合う暗画素及び明画素の印加電圧の補正による電圧変化よりも大きくするように、映像信号Vid−dを補正する。補正部36が行う印加電圧の補正は、隣り合う暗画素と明画素との電圧差を小さくするものであるから、補正による印加電圧の変化が大きいほど高い強度で補正が行われたことになり、横電界の低減効果が高くなる。すなわち、補正部36が行う印加電圧の補正の強度は、境界に生じる横電界が低減される程度に応じたものとなる。
一方で、補正部36は、境界検出部33により検出された境界に隣り合わない画素については、映像信号Vid−dをそのまま、映像信号Vid−outとして出力する。
D/A変換部37は、デジタルデータである映像信号Vid−outを、アナログのデータ信号Vxに変換する。液晶105に直流成分が印加されるのを防止するため、データ信号Vxの電圧は、ビデオ振幅中心である基準電圧に対して高位側の正極性電圧と低位側の負極性電圧とに例えばフレーム毎に交互に切り替えられる。
なお、コモン電極108に印加される電圧LCcomは、基準電圧とほぼ同電圧と考えてよいが、nチャネル型のTFT116のオフリーク等を考慮して、基準電圧よりも低位となるように調整されることがある。
図5は、映像処理回路30で実行される処理を示すフローチャートである。図6は、映像処理回路30による境界の検出手順の具体例を示す図である。図7は、映像処理回路30により出力されるデータ信号Vxの具体例を示す図である。ここでは、説明を簡単にするために、8行17列(X方向に17個、Y方向に8個)の画素配列からなる領域を例示して、映像処理回路30の動作を説明する。図6及び図7に示す各画素に対応して示した数値は、行及び列の位置を表す。ここにおいて、入力映像信号Vid−inにおいて暗画素に指定された印加電圧を「Vb0」とし、明画素に指定された印加電圧を「Vc0」とする(透過率との関係は図3を参照)。
映像処理回路30は、図5に示す処理に先立って、(N−1)フレーム及びNフレームの入力映像信号Vid−inの各々において暗画素と明画素との境界を検出しているものとする。ここでは、映像処理回路30は、(N−1)フレームの入力映像信号Vid−inにおいて、図6(a)に破線で示す位置において境界B(N−1)を検出し、Nフレームの入力映像信号Vid−inにおいて、図6(b)に破線で示す位置において境界B(N)を検出したものとする。図6(a)、(b)を見て分かるように、ここでは、明画素からなる画像領域を背景として、暗画素からなるパターンが図中左から右方向に向かって、1画素分だけ移動している。
映像処理回路30は、入力映像信号Vid−inによって印加電圧が指定された各画素に着目して、図5に示す処理ステップを実行する。
まず、映像処理回路30は、Nフレームの入力映像信号Vid−inにおいて検出した境界の位置情報を参照して、着目画素に接する境界を検出したかどうかを判断する(ステップS1)。映像処理回路30は、着目画素に接する境界を検出したと判断すると(ステップS1;YES)、この境界に接する暗画素と明画素(どちらかが着目画素である。)との電圧差ΔVを算出する(ステップS2)。次に、映像処理回路30は、算出した電圧差ΔVに、第2の補正係数βを乗じた補正値を算出する(ステップS3)。
次に、映像処理回路30は、着目画素に接する境界が、(N−1)フレームからNフレームにわたって1画素分だけ移動した移動境界かどうかを判断する(ステップS4)。ここでは、映像処理回路30は、Nフレームの入力映像信号Vid−inにおいて、図6(c)に実線で示す位置において移動境界BNaを検出し、破線で示す位置において、移動境界以外の境界として境界BNbを検出したものとする。
映像処理回路30は、着目画素に接する境界が移動境界であると判断した場合には(ステップS4;YES)、ステップS4の処理で算出したΔV×βの値に、第1の補正係数αを乗算して、補正値ΔRE1(=ΔV×β×α)を算出する(ステップS5)。そして、映像処理回路30は、ステップS5の処理で求めた補正値ΔRE1を用いて、着目画素の印加電圧を補正した映像信号Vid−outを算出し(ステップS6)、データ信号Vxを出力する(ステップS7)。
一方で、映像処理回路30は、着目画素に接する境界が移動境界以外の境界であると判断した場合には(ステップS4;NO)、ステップS3の処理で算出したΔV×βの値である補正値ΔRE2を用いて、着目画素の印加電圧を補正した映像信号Vid−outを算出し、データ信号Vxを出力する(ステップS6、S7)。
図7に示すように、移動境界BNaに接する暗画素の印加電圧は、印加電圧Vb0から印加電圧Vb2に補正され、移動境界BNaに接する明画素の印加電圧は、印加電圧Vc0から印加電圧Vc2に補正される。一方、境界BNbに接する暗画素の印加電圧は、印加電圧Vb0から印加電圧Vb1(<Vb2)に補正され、境界BNbに接する明画素の印加電圧は、印加電圧Vc0から印加電圧Vc1(>Vc2)に補正される。
すなわち、移動境界BNaに接する画素の印加電圧の方が、境界BNbに接する画素の印加電圧に比べて、補正による電圧変化が大きく補正強度が高いため、横電界の低減効果も高くなっている。
ここにおいて、移動境界BNa及び境界BNbの双方に接する画素については、リバースチルトドメインによる表示不具合の発生の抑制を優先させる理由で、映像処理回路30は、移動境界BNaに基づいて補正値を算出する。各印加電圧と透過率との関係は、図3に示したとおりである。
なお、ステップS1の処理で、映像処理回路30が着目画素に接する境界を検出しなかった場合には(ステップS1;NO)、映像信号Vid−dを補正せずに、ステップS7の処理を実行する。
以上説明した第1実施形態では、映像処理回路30は、前フレームから現フレームにわたって1画素分だけ移動した移動境界に接する暗画素及び明画素の印加電圧を補正する場合に、横電界を低減させるために行う補正強度を、移動境界以外の境界の場合の補正強度よりも高くする。映像処理回路30が、リバースチルトドメインに起因した表示不具合のユーザーによる知覚されやすさを考慮した補正強度で、各画素の印加電圧を補正することにより、表示不具合の発生箇所同士が結びついてユーザーによって視認されるのを防止することができる。一方で、移動境界以外の境界に接する暗画素及び明画素については、比較的表示不具合が知覚されにくく、補正強度を過度に高くする必要がないので、補正によって生じる電圧変化に起因した表示変化がユーザーによって知覚されるのを抑制することができる。
ところで、以上の映像処理回路30の動作説明では、映像処理回路30が、補正強度の高低に関わらず、境界に接する暗画素及び明画素の印加電圧を補正していた。これに代えて、映像処理回路30は、移動境界に接する暗画素及び明画素については双方の印加電圧を補正し、移動境界以外の境界に接する暗画素及び明画素については、これらの一方の印加電圧を補正することにより、両者の補正強度を異ならせてもよい。
図8(a)は、境界BNbに接する暗画素及び明画素のうち、暗画素の印加電圧を補正し、明画素の印加電圧を補正しない場合のデータ信号Vxを例示する図である。図8(b)は、境界BNbに接する暗画素及び明画素のうち、明画素の印加電圧を補正し、暗画素の印加電圧を補正しない場合のデータ信号Vxを例示する図である。
図8(a)、(b)に示すように印加電圧が補正された場合、元々表示不具合がユーザーにより知覚されにくいという理由で、移動境界以外の境界に接する暗画素又は明画素のどちらか一方だけしか補正されない。これにより、リバースチルトドメインの発生に起因した表示不具合の発生を抑えつつも、補正による表示変化がユーザーに知覚されるのを抑制することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
この実施形態でも、映像処理回路30は、前フレームから現フレームにわたって移動した移動境界に接する暗画素及び明画素の印加電圧を補正する場合に、横電界を低減させるために行う補正の強度を、移動境界以外の境界の場合の補正強度よりも高くする。上述した第1実施形態と異なる点は、この実施形態の映像処理回路30が、補正強度に応じて、補正画素数を異ならせる点にある。
以下の説明において、第1実施形態と同じ構成要素及び処理ステップについては同一の符号を付して表し、その説明を省略する。また、この実施形態の液晶表示装置1のハードウェア構成は、第1実施形態の構成と同じでよいから、その説明を省略する。
ただし、補正値演算部35は、補正値を算出する際に第1補正係数αを乗算する処理を行わず、電圧差Δに第2補正係数βを乗算して補正値ΔRE2を算出する。
図9は、映像処理回路30で実行される映像処理の手順を示すフローチャートである。図10は、映像処理回路30により出力されるデータ信号Vxの具体例を示す図である。ここでは、第1実施形態と同様、図6に示すように、(N−1)フレームからNフレームにわたって画像が移動する場合の映像処理回路30の動作を説明する。
映像処理回路30は、上述した第1実施形態と同様にして、ステップS1〜S3の処理を実行すると、着目画素に接する境界が移動境界かどうかを判断する(ステップS4)。映像処理回路30は、着目画素に接する境界が移動境界であると判断した場合には(ステップS4;YES)、補正対象の画素である補正画素を設定する(ステップS11)。ここでは、映像処理回路30(補正部36)は、移動境界BNaから見て、この境界に接する暗画素の方向に連続する3個の暗画素を補正画素として設定し、且つ、移動境界BNaから見て、この境界に接する明画素の方向に連続する3個の明画素を補正画素として設定する。
そして、映像処理回路30は、ステップS6、S7の処理を実行して、着目画素の映像信号Vid−dを補正し、データ信号Vxを出力する。
次に、別の着目画素について図9に示す処理を実行したとき、映像処理回路30(補正部36)は、ステップS1の処理で、着目画素に接する境界を検出したかどうかを判断する。ここで、映像処理回路30は、着目画素に接する境界を検出しなかった場合には(ステップS1;NO)、ステップS12の処理に進む。
次に、映像処理回路30は、着目画素が補正画素かどうかを判断する(ステップS12)。ここで、映像処理回路30は、着目画素がステップS11の処理で設定した補正画素であると判断した場合には(ステップS12;YES)、ステップS6の処理に進んで着目画素の印加電圧を補正し、ステップS7の処理でデータ信号Vxを出力する。一方、映像処理回路30は、着目画素が境界に接しておらず、且つ、ステップS11の処理で設定した補正画素でないと判断した場合には(ステップS12;NO)、着目画素の印加電圧を補正しないで、ステップS7の処理でデータ信号Vxを出力する。
また、映像処理回路30は、ステップS4の処理で移動境界以外の境界と判断した場合には(ステップS4;NO)、ステップS6の処理に進んで、上述した第1実施形態と同様、境界に接する暗画素及び明画素の印加電圧を補正する。
図10に示すように、ここでは、移動境界BNaから見て、この境界に接する暗画素の方向に連続する3個の暗画素の印加電圧が、印加電圧Vb0から印加電圧Vb1に補正される。また、移動境界BNaから見て、この境界に接する明画素の方向に連続する3個の明画素の印加電圧が、印加電圧Vc0から印加電圧Vc1に補正される。また、境界BNbに接する暗画素の印加電圧は、印加電圧Vb0から印加電圧Vb1に補正され、境界BNbに接する明画素の印加電圧は、印加電圧Vc0から印加電圧Vc1に補正される。
移動境界BNaを検出した場合の補正画素数が、境界BNbを検出した場合の補正画素数に比べて多くなることにより、境界に接しない画素によっても、境界に生じる横電界の低減効果を奏するため、横電界の低減効果は高くなる。
以上説明した第2実施形態でも、映像処理回路30は、前フレームから現フレームにわたって移動した移動境界に接する暗画素及び明画素の映像信号を補正する場合に、移動境界以外の境界の場合の補正強度よりも高くすることにより、上述した第1実施形態と同様に、表示不具合の発生箇所同士が結びついてユーザーにより視認される表示不具合の発生を抑えつつも、補正によって生じる電圧変化に起因した表示変化がユーザーに知覚されるのを抑制することができる。
以上の動作説明では、映像処理回路30は、移動境界BNaを検出した場合の補正画素を、暗画素及び明画素のそれぞれについて3個とし、境界BNbを検出した場合の補正画素を、暗画素及び明画素のそれぞれについて1個としているが、移動境界BNaを検出した場合の方の補正画素数を多くする限りは、これ以外の個数としてもよい。また、暗画素と明画素との補正画素数が同じでなくてもよく、それぞれ異ならせてもよい。
また、映像処理回路30は、上述した第1実施形態のように、補正強度に応じて補正後の印加電圧を異ならせる構成と併用して、補正強度に応じて補正画素数を異ならせてもよい。
また、この第2実施形態においても、映像処理回路30は、移動境界に接する暗画素及び明画素についてはこれらの双方の印加電圧を補正し、移動境界以外の境界に接する暗画素及び明画素については、これらの一方の印加電圧を補正して、両者の補正強度を異ならせてもよい。
図11は、境界BNbに接する暗画素及び明画素のうち、暗画素の印加電圧を補正し、明画素の印加電圧を補正しない場合のデータ信号Vxを例示する図である。この場合、元々表示不具合が知覚されにくいという理由で、移動境界以外の境界に接する暗画素又は明画素のどちらか一方の印加電圧しか補正されないので、補正による表示変化がユーザーに知覚されるのを抑制することができる。
また、境界BNbに接する暗画素及び明画素のうち、明画素の印加電圧を補正し、暗画素の印加電圧を補正しないようにしてもよいが、ここでは、図10の場合と同じデータ信号Vxとなるので、図示を省略する。
<変形例>
本発明は、上述した実施形態と異なる形態で実施することが可能である。また、以下に示す変形例は、各々を適宜に組み合わせてもよい。
(変形例1)
上述した各実施形態において、映像処理回路30は、前フレームから現フレームにわたって1画素分だけ移動する境界を移動境界としていたが、2画素分以上移動する境界を移動境界に含めてもよい。前フレームから現フレームにわたって2画素分以上移動する境界については、リバースチルトドメインが発生する画素が離散的となるので、表示不具合が視覚的に目立たないと考えられるが、静止している場合に比べれば、ユーザーに知覚されやすいと考えられるからである。
この場合、映像処理回路30は、前フレームから現フレームにわたって1画素分だけ移動する移動境界を検出した場合と、2画素分以上移動する移動境界を検出した場合とで、補正強度を同一にしてもよいし、異ならせてもよい。補正強度を異ならせる場合、映像処理回路30は、前フレームから現フレームにわたって移動する画素数分が小さいほど補正強度を高くする。例えば、1画素分移動、2画素分以上移動、移動なし、という順で、補正強度を高くすることが考えられる。
また、映像処理回路30は、現フレームの1つ前の前フレームの入力映像信号Vid−inに基づいて境界を検出するのではなく、現フレームの2つ以上前の前フレームの入力映像信号Vid−inに基づいて境界を検出してもよい。この場合であっても、映像処理回路30は、過去のフレームの入力映像信号Vid−inにおける画像の動き(境界の移動)に基づいて、現フレームの入力映像信号Vid−inにおける各画素の印加電圧の補正強度を決定するとよい。
また、補正後の液晶素子120の印加電圧の決定の仕方について、補正部36は、演算式を用いて補正値を算出するのではなく、例えば、ルックアップテーブルを参照して補正値を算出してもよい。
(変形例2)
上述した各実施形態において、映像処理回路30は、境界を挟んで隣り合う暗画素及び明画素の双方の印加電圧を補正していたが、境界を挟んで隣り合う暗画素又は明画素の印加電圧を補正してもよい。この場合も、映像処理回路30は、着目画素が移動境界に接するかどうかに応じて、補正強度を異ならせるとよい。
本発明における印加電圧の補正は、補正強度が高いほど横電界の低減効果が高くなる(つまり横電界が弱くなる)ように行われればよく、その具体的な補正方法については種々の変形が可能である。
(変形例3)
映像処理回路30は、液晶素子120における液晶分子のチルト方位角及びチルト角に基づいて、印加電圧を補正する画素を決定してもよい。液晶分子の初期配向状態を考慮して検討すると、暗画素と明画素との位置関係によって、リバースチルトドメインが発生する場合と発生しない場合とがあるためである。
図12(a)は、液晶パネル100において互いに縦方向および横方向に隣り合う2×2の画素を示す図であり、図12(b)は、液晶パネル100を、図12(a)におけるp−q線を含む垂直面で破断したときの簡易断面図である。
図12に示すように、VA方式の液晶分子は、画素電極118とコモン電極108との電圧差(液晶素子の印加電圧)がゼロである状態において、チルト角がθa、チルト方位角がθb(=45度)で、初期配向しているものとする。ここで、リバースチルトドメインは、上述したように画素電極118同士の横電界に起因して発生することから、画素電極118が設けられた素子基板100aの側における液晶分子の振る舞いが問題となる。このため、液晶分子のチルト方位角およびチルト角については、画素電極118(素子基板100a)の側を基準にして規定する。
詳細には、チルト角θaとは、図12(b)に示すように、基板法線Svを基準にして、液晶分子の長軸Saのうち、画素電極118側の一端を固定点としてコモン電極108側の他端が傾斜したときに、液晶分子の長軸Saがなす角度とする。一方、チルト方位角θbとは、データ線114の配列方向であるY方向に沿った基板垂直面を基準にして、液晶分子の長軸Saおよび基板法線Svを含む基板垂直面(p−q線を含む垂直面)がなす角度とする。なお、チルト方位角θbについては、画素電極118の側からコモン電極108に向けて平面視したときに、画面上方向(Y方向の反対方向)から、液晶分子の長軸の一端を始点として他端に向かう方向(図12(a)では右上方向)までを、時計回りで規定した角度とする。
VA方式(ノーマリーブラックモード)の液晶において、チルト方位角θbが45度である場合、図12(c)に示すように、黒から白に変化する白画素Wtに対して、黒画素BKが右上側、右側又は上側で隣り合うときに、その白画素Wtで、リバースチルトが右辺及び上辺に沿った内周領域にて発生しやすい。言い換えれば、黒画素BKに対して、黒から白に変化する白画素Wtが左下側、下側又は左側で隣り合うとき、その白画素Wtで、リバースチルトが右辺及び上辺に沿った内周領域にて発生しやすい。そこで、境界検出部33は、入力映像信号Vid−inで示す画像を解析して、暗画素と明画素とが垂直又は水平方向で隣り合う部分があるか否かを判別する。そして、境界検出部33は、明画素に対して、暗画素が右上側、右側又は上側に位置する場合に、これらの画素に挟まれる境界を検出するとよい。
また、チルト方位角θbが別の角度であってもよい。チルト方位角θbが225度である場合、境界検出部33は、明画素に対して、暗画素が左下側、左側又は下側に位置する場合に、これらの画素に挟まれる境界を検出すればよい。また、チルト方位角θbが90度である場合、境界検出部33は、明画素に対して、暗画素が右側、下側又は上側に位置する場合に、これらの画素に挟まれる境界を検出すればよい。ここにおいて、斜め方向に暗画素と明画素とが隣り合う場合には、上述した各実施形態と同様、映像処理回路30がこれらの画素を補正対象としないようにしてもよい。
このようにして、境界検出部33は、暗画素と明画素との境界の一部の境界であって、液晶105のチルト方位で定まる境界を検出する。
(変形例4)
液晶表示装置1は、1フレームを複数フィールドに分割し、分割した各フィールドでデータ信号を書き込む、いわゆる倍速駆動(例えば4倍速駆動)の構成を有していてもよい。この場合に、映像処理回路30は、1フレームに含まれる複数フィールドで、各画素の印加電圧を同じ補正強度で補正してもよいし、1フレームに含まれる複数フィールドの少なくとも一部で、補正強度を異ならせてもよい。
このように、映像処理回路30は、1コマ分の入力映像信号Vid−inに対応した表示期間(例えば、複数フレーム期間)内で補正強度を異ならせることも可能である。
(変形例5)
上述した各実施形態では、液晶105にVA方式を用いた例について説明したがTN(Twisted Nematic)方式としてもよい。ノーマリーホワイトの液晶パネルの場合、液晶素子120に印加する電圧と透過率との関係が、ノーマリーブラックのパネルの場合とは逆となり、透過率が低い場合ほど、液晶素子120に印加されるべき電圧が大きくなる。
上述した各実施形態において、液晶素子120は、透過型に限られず、反射型であってもよい。
(変形例6)
暗画素及び明画素は、上述した実施形態の条件以外の条件によって決められてもよい。例えば、液晶素子120の印加電圧が予め決められた閾値(第3閾値電圧)以上である画素を暗画素とし、液晶素子120の印加電圧がこの閾値よりも大きい閾値(第4閾値電圧)以上である画素を明画素としてもよい。また、隣り合う画素の印加電圧の差(電圧差ΔV)が閾値以上である場合に、高電位側の画素を明画素とし、低電位側の画素を暗画素としてもよい。
暗画素及び明画素は、隣り合う2つの画素であって、液晶素子120の或る印加電圧を指定する画素と、液晶素子120に対してこれよりも大きい印加電圧を指定する画素との組み合わせで構成されればよく、それ以外の条件については変更されてもよい。
(変形例7)
上述した各実施形態の液晶表示装置1が、R(赤)色、G(緑)色、B(青)色といった複数の色成分の画像を表示可能である場合、色成分毎に補正強度を異ならせてもよい。例えばG色は、R色及びB色に比べて補正による映像信号の変化がユーザーに知覚されにくいので、映像処理回路30は補正強度を高くしてもよい。
<電子機器>
次に、上述した各実施形態に係る液晶表示装置を用いた電子機器の一例として、液晶パネル100をライトバルブとして用いた投射型表示装置(プロジェクター)について説明する。図13は、このプロジェクターの構成を示す平面図である。
図13に示すように、プロジェクター2100の内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット2102が設けられている。このランプユニット2102から射出された投射光は、内部に配置された3枚のミラー2106及び2枚のダイクロイックミラー2108によってR色、G色、B色の3原色に分離されて、各原色に対応するライトバルブ100R、100G及び100Bにそれぞれ導かれる。なお、B色の光は、他のR色やG色と比較すると、光路が長いので、その損失を防ぐために、入射レンズ2122、リレーレンズ2123及び出射レンズ2124からなるリレーレンズ系2121を介して導かれる。
このプロジェクター2100では、液晶パネル100を含む液晶表示装置が、R色、G色、B色のそれぞれに対応して3組設けられる。ライトバルブ100R、100G及び100Bの構成は、上述した液晶パネル100と同様である。R色、G色、B色のそれぞれの原色成分の映像信号がそれぞれ外部上位回路から供給されて、ライトバルブ100R、100G及び100がそれぞれ駆動される構成となっている。
ライトバルブ100R、100G、100Bによってそれぞれ変調された光は、ダイクロイックプリズム2112に3方向から入射する。そして、このダイクロイックプリズム2112において、R色及びB色の光は90度に屈折する一方、G色の光は直進する。したがって、各原色の画像が合成された後、スクリーン2120には、投射レンズ2114によってカラー画像が投射されることとなる。
なお、ライトバルブ100R、100G及び100Bには、ダイクロイックミラー2108によって、R色、G色、B色のそれぞれに対応する光が入射するので、カラーフィルターを設ける必要はない。また、ライトバルブ100R、100Bの透過像は、ダイクロイックプリズム2112により反射した後に投射されるのに対し、ライトバルブ100Gの透過像はそのまま投射されるので、ライトバルブ100R、100Bによる水平走査方向は、ライトバルブ100Gによる水平走査方向と逆向きにして、左右を反転させた像を表示する構成となっている。
電子機器としては、図13を参照して説明したプロジェクターの他にも、テレビジョンや、ビューファインダー型・モニター直視型のビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、デジタルスチルカメラ、携帯電話機、タッチパネルを備えた機器等が挙げられる。そして、これらの各種の電子機器に対して、上記液晶表示装置が適用可能である。
1…液晶表示装置、30…映像処理回路、100…液晶パネル、100a…素子基板、100b…対向基板、105…液晶、108…コモン電極、110…画素、118…画素電極、120…液晶素子、31…遅延回路、32…フレームメモリー、33…境界検出部、34…電圧差算出部、35…補正値演算部、36…補正部、37…D/A変換部、2100…プロジェクター。

Claims (7)

  1. 各々が液晶素子を有する複数画素の各画素に対する印加電圧を、前記画素毎の印加電圧を指定した入力映像信号に基づいて規定する映像処理回路であって、
    現フレーム、及び、現フレームよりも前の前フレームの前記入力映像信号の各々において、前記印加電圧が第1電圧である第1画素と、前記印加電圧が前記第1電圧よりも高い第2電圧である第2画素との境界を検出する境界検出部と、
    現フレームの前記入力映像信号によって指定された前記画素毎の印加電圧を、前記境界検出部が検出した境界に生じる横電界を低減させるように、前フレームから現フレームにわたって移動した移動境界における補正強度を、その他の境界における補正強度よりも高くして補正する補正部と
    を備える映像処理回路。
  2. 前記補正部は、
    前記補正強度が高いほど、補正による前記印加電圧の変化を大きくする
    請求項1に記載の映像処理回路。
  3. 前記補正部は、
    前記補正強度が高いほど、補正により前記印加電圧を変化させる画素数を多くする
    請求項1又は2に記載の映像処理回路。
  4. 前記補正部は、
    前記移動境界に接する前記第1画素及び前記第2画素の前記印加電圧を補正し、
    前記その他の境界に接する前記第1画素又は前記第2画素の前記印加電圧を補正する
    請求項1から3のいずれか1項に記載の映像処理回路。
  5. 前記移動境界は、
    前フレームから現フレームにわたって1画素分だけ移動した境界である
    請求項1から4のいずれか1項に記載の映像処理回路。
  6. 各々が液晶素子を有する複数画素の各画素に対する印加電圧を、前記画素毎の印加電圧を指定した入力映像信号に基づいて規定する映像処理方法であって、
    現フレーム、及び、現フレームよりも前の前フレームの前記入力映像信号の各々において、前記印加電圧が第1電圧である第1画素と、前記印加電圧が前記第1電圧よりも高い第2電圧である第2画素との境界を検出し、
    現フレームの前記入力映像信号によって指定された前記画素毎の印加電圧を、検出した前記境界に生じる横電界を低減させるように、前フレームから現フレームにわたって移動した移動境界における補正強度を、その他の境界における補正強度よりも高くして補正する
    映像処理方法。
  7. 各々が液晶素子を有する複数画素を含む液晶パネルと、
    前記複数画素の各画素に対する印加電圧を、前記画素毎の印加電圧を指定した入力映像信号に基づいて規定する映像処理回路と
    を備え、
    前記映像処理回路が、
    現フレーム、及び、現フレームよりも前の前フレームの前記入力映像信号の各々において、前記印加電圧が第1電圧である第1画素と、前記印加電圧が前記第1電圧よりも高い第2電圧である第2画素との境界を検出する境界検出部と、
    現フレームの前記入力映像信号によって指定された前記画素毎の印加電圧を、前記境界検出部が検出した境界に生じる横電界を低減させるように、前フレームから現フレームにわたって移動した移動境界における補正強度を、その他の境界における補正強度よりも高くして補正する補正部と
    を有する電子機器。
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