JP2014137436A - 画像処理回路、画像処理方法及び電子機器 - Google Patents

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Junichi Wakabayashi
淳一 若林
Hiroyuki Hosaka
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Abstract

【課題】ディスクリネーションが発生する場所を少なくする。
【解決手段】境界検出部22は、斜め方向に隣り合う一方の画素への印加電圧と他方の画素への印加電圧との差が閾値以上となる境界を検出する。補正部25は、検出された境界に隣り合う一方の画素への印加電圧と他方の画素への印加電圧との差が小さくなるように、隣り合う少なくとも一方の画素への印加電圧を補正し、補正された印加電圧を表す第2表示データDa−outを出力する。液晶パネル100は、第2表示データDa−outに基いて、表示パネルが有する画素を駆動する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ディスクリネーションの発生を抑える技術に関する。
液晶パネルにおいては、隣り合う画素間の電位差に起因して、隣り合う画素電極の方向に向かう横電界が発生し、液晶分子が所期の配向方向とは異なる方向に配向する、所謂、ディスクリネーションが発生することがある。ディスクリネーションの発生は、液晶パネルの表示品位の低下の原因となるため、例えば特許文献1〜5に開示されているように、ディスクリネーションの発生を抑える発明がなされている。
特開2009−25417号公報 特開2009−104053号公報 特開2009−104055号公報 特開2009−237366号公報 特開2009−237524号公報
ところで、特許文献1−5に開示された発明は、横方向に隣り合う画素間や縦方向に隣り合う画素間について、横電界の発生を抑えるように画素へ印加する電圧を補正している。しかしながら、横電界が発生するのは、横方向に隣り合う画素間や縦方向に隣り合う画素間だけではなく、他の方向で隣り合う画素間についても生じ得る。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、ディスクリネーションが発生する場所を少なくすることにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像処理回路にあっては、第1方向と、前記第1方向と交差する第2方向とへ配置された複数の画素へ電圧を印加して前記画素を駆動する電気光学装置の表示を制御する画像処理回路であって、隣り合う一方の画素への印加電圧と他方の画素への印加電圧との差が閾値以上となる境界を検出する境界検出部と、前記境界検出部で検出された境界を挟んで前記第1方向に隣り合う一方の画素への印加電圧と他方の画素への印加電圧との差が小さくなるように、隣り合う少なくとも一方の画素への印加電圧を補正し、前記境界検出部で検出された境界を挟んで前記第2方向に隣り合う一方の画素への印加電圧と他方の画素への印加電圧との差が小さくなるように、隣り合う少なくとも一方の画素への印加電圧を補正し、前記境界検出部により検出された境界を挟んで前記第1方向及び前記第2方向と交差する第3方向に隣り合う一方の画素への印加電圧と他方の画素への印加電圧との差が小さくなるように、隣り合う少なくとも一方の画素への印加電圧を補正する補正部とを備える。
この構成によれば、第1方向や第2方向だけでなく、境界を挟んで第3方向に隣り合う一方の画素への印加電圧と他方の画素への印加電圧との差が小さくなるように印加電圧が補正され、ディスクリネーションが発生する場所を少なくすることができる。
本発明において、前記補正部は、前記境界を挟んで前記第3方向に隣り合う画素への印加電圧の補正量を、前記境界を挟んで前記第1方向に隣り合う画素への印加電圧の補正量及び前記境界を挟んで前記第2方向に隣り合う画素への印加電圧の補正量より小さくする構成としてもよい。
この構成によれば、境界を挟んで第3方向で隣り合う画素については、境界を挟んで第1方向で隣り合う画素や境界を挟んで第2方向で隣り合う画素より補正量が小さくされ、補正前の印加電圧に近い印加電圧を画素へ印加し、画素の階調を、補正しないときの階調に近い階調にすることができる。
本発明において、前記補正部は、前記境界を挟んで隣り合う画素のうち、印加電圧が高い画素への印加電圧を補正する構成としてもよい。
この構成によれば、境界を挟む両方の画素への印加電圧を補正する構成と比較して、印加電圧が補正される画素を少なくすることができる。
本発明において、前記補正部は、前記境界を挟んで隣り合う画素のうち、印加電圧が低い画素への印加電圧を補正する構成としてもよい。
この構成によれば、境界を挟む両方の画素への印加電圧を補正する構成と比較して、印加電圧が補正される画素を少なくすることができる。
なお、本発明は、画像処理回路のほか、画像処理方法、画像処理回路を含む電子機器としても概念することが可能である。
本発明の第1実施形態に係る電気光学装置の全体構成を示すブロック図。 実施形態に係る液晶パネルの構成を示す図。 実施形態に係る液晶パネルの等価回路を示す図。 ノーマリーブラックモードにおけるV−T特性を示す図。 ディスクリネーションが発生する部分を説明する図。 液晶分子の配向を示した図。 第1実施形態の動作を説明するための図。 本発明の第2実施形態に係る電気光学装置の全体構成を示すブロック図。 第2実施形態の動作を説明するための図。 本発明の第3実施形態に係る電気光学装置の全体構成を示すブロック図。 第3実施形態の動作を説明するための図。 第3実施形態の変形例の動作を説明するための図。 第3実施形態の変形例の動作を説明するための図。 電子機器の一例を示した図。
[第1実施形態]
(実施形態の構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る電気光学装置1(液晶装置)の全体構成を示したブロック図である。図1に示すように、電気光学装置1の構成は、タイミング制御回路10と、液晶パネル100と、画像処理回路20とに大別される。
タイミング制御回路10は、図示せぬ外部装置から与えられる同期信号Syncに同期して各種の制御信号を生成し、電気光学装置1の各部を制御する。
画像処理回路20は、電気光学装置1の表示を制御する回路である。画像処理回路20には、同期信号Syncに同期して外部装置から第1表示データDa−inが供給される。第1表示データDa−inは、液晶パネル100が有する複数の画素(後述する、表示領域101)の各画素の階調値を指定するデジタルデータである。階調値は、画素の明るさを規定するパラメーターである。ここでは、第1表示データDa−inを8ビットとして、画素で表現すべき階調を、十進値で最も暗い「0」から最も明るい「255」までの「1」刻みで256階調を指定している。第1表示データDa−inは、同期信号Syncに含まれる垂直走査信号、水平走査信号及びドットクロック信号(いずれも図示省略)に従った走査の順番で供給される。画像処理回路20は、第1表示データDa−inを処理して第2表示データDa−outを液晶パネル100に出力する。
液晶パネル100は、例えば、各画素をトランジスターなどのスイッチング素子により駆動するアクティブ・マトリクス型の表示装置(表示部)である。液晶パネル100は、画像処理回路20から供給される第2表示データDa−outに基づいて画像を表示する。
図2は、液晶パネル100の構成を示す図である。図2に示すように、液晶パネル100のうち画像が表示される表示領域101では、1、2、3、・・・、m行の走査線112が、X方向に延在するように設けられる。また、表示領域101では、1、2、3、・・・、n列のデータ線114が、走査線112に直交するY方向に延在するように設けられる。各データ線114と各走査線112とは互いに電気的に絶縁を保つように設けられる。そして、これらm行の走査線112とn列のデータ線114との交点のそれぞれに対応して、画素110がそれぞれ設けられる。したがって、この実施形態では、表示領域101において、画素110が縦m行×横n列でマトリクス状に配列される。
表示領域101の周辺には、走査線駆動回路130とデータ線駆動回路140とが配置されている。
走査線駆動回路130は、タイミング制御回路10から供給される選択信号Yctrによって指定される走査線112を選択する。走査線駆動回路130は、選択した走査線112に対する走査信号を選択電圧に相当するH(High)レベルとする一方、他の走査線112に対する走査信号を非選択電圧に相当するL(Low)レベルとする。図2においては、1、2、3、・・・、m行目の走査線112に供給される走査信号をそれぞれG1、G2、G3、・・・、Gmと表記している。
データ線駆動回路140は、第2表示データDa−outに基づいて、いわゆる電圧変調方式で画素110を駆動するものである。具体的には、データ線駆動回路140は、タイミング制御回路10から供給される選択信号Xctrに従って1〜n列目のデータ線114に、それぞれ第2表示データDa−outに応じた大きさの電圧のデータ信号を供給する。
画素110は、画素電極とコモン電極とで液晶を挟持した液晶素子を有し、走査線112が選択されたときに、データ線114に供給されたデータ信号が画素電極に印加されるものである。
以上の構成を有する走査線駆動回路130及びデータ線駆動回路140の協働により、電気光学装置1における駆動回路が実現される。
図3は、液晶パネル100の等価回路を示した図である。図3に示すように、液晶パネル100は、走査線112とデータ線114との交差に対応して、画素電極118とコモン電極108とで液晶105を挟持した液晶素子120が配列された構成である。液晶パネル100における等価回路では、液晶素子120に対して並列に補助容量(蓄積容量)125が設けられている。補助容量125は、一端が画素電極118に接続され、他端が容量線115に共通接続されている。なお、容量線115は時間的に一定の電圧に保たれている。
ここで、走査線112がHレベルになると、その走査線にゲート電極が接続されたTFT(Thin Film Transistor)116がオンとなり、画素電極118がデータ線114に接続される。このため、走査線112がHレベルであるときに、データ信号がデータ線114に供給されると、そのデータ信号は、オンとなったTFT116を介して画素電極118に供給される。走査線112がLレベルになると、TFT116はオフとなるが、画素電極118に印加された電圧は、液晶素子120の容量性及び補助容量125によって保持される。
液晶素子120では、画素電極118及びコモン電極108によって生じる電界に応じて液晶105の分子配向状態が変化する。このため、液晶素子120は、透過型であれば、印加・保持電圧に応じた透過率となる。液晶パネル100では、液晶素子120ごとに透過率が変化するので、画素110の各々が液晶素子120を有する。なお、本実施形態においては、液晶105をVA(Vertical Alignment)方式として、液晶素子120が電圧無印加時において黒状態となるノーマリーブラックモードとなっている。
図4は、ノーマリーブラックモードの液晶素子120における印加電圧と透過率との関係を表した曲線(以下、「V−T特性」という。)を表すグラフである。図4に示すグラフにおいて、横軸は液晶素子120への印加電圧の大きさに対応し、縦軸は液晶素子120の透過率(具体的には、相対透過率)の大きさに対応している。液晶素子120を表示データDa−inで指定された階調値に応じた透過率とさせるには、その階調値に応じた大きさの電圧が液晶素子120に印加されればよい。ノーマリーブラックモードでは、階調値が高い場合ほど、液晶素子120に印加されるべき電圧が大きくなる。
なお、液晶105の劣化を防止するため、液晶パネル100においては液晶素子120を交流駆動することが原則であるが、液晶素子120を交流駆動する場合、ある階調を表現するように液晶素子120を駆動する際に、振幅中心電圧に対して高位側とする正極性と、振幅中心電圧に対して低位側とする負極性との2種類が必要となる。
なお、実施形態の電圧については、液晶素子120の印加電圧を除き、特に明記しない限り図示省略した接地電位を電圧ゼロの基準とする。液晶素子120の印加電圧は、コモン電極108の電圧LCcomと画素電極118との電位差である。液晶素子120に階調に応じた電圧を保持させる際、書込極性が正極性の場合には、コモン電極108の電圧LCcomよりも画素電極118の電位が高くなり、書込極性が負極性の場合には、コモン電極108の電圧LCcomよりも画素電極118の電位が低くなる。
ところで、液晶素子120に対する印加電圧の差が大きい画素が隣り合ったとき、この印加電圧の差に起因して横電界が強くなり、ディスクリネーションが発生することがある。これらの画素のうち、低電位(低階調側)の画素(第1画素)は、最小階調付近の黒状態又は黒状態に近い状態を示す場合もあれば、中間階調付近の比較的明るい状態を示す場合もある。一方、高電位(高階調側)の画素(第2画素)は、中間階調付近の明るさの状態を示す場合もあれば、最大階調付近の白状態又は白状態に近い状態を示す場合もある。このように、ディスクリネーションは隣り合う画素間の電位差に起因して発生するが、その発生領域周辺の明るさは様々である。
図5は、マトリクス状に画素が配置された表示領域101において、ディスクリネーションが発生する部分を説明するための図であり、第1表示データDa−inが表す画像の一部を示している。例えば、図5に示した1行1列目の画素と1行2列目の画素のように、黒状態である画素と白状態である画素とが、行列で配置された複数の画素の列方向(第2方向)、即ち、走査線の延在するX方向(以下、説明の便宜上、横方向と称する)で隣り合った場合、本来、各画素は均一の透過率となるべきである。しかしながら、横方向に隣り合う黒状態の画素(低電位側の画素)と白状態の画素(高電位側の画素)との境界付近(図5において斜め線のハッチングで示した部分)においては、横電界に起因するディスクリネーションが発生し、これらの境界付近では、表示品位が低下する。
また、例えば、図5に示した11行8列目の画素と12行8列目の画素のように、黒状態である画素と白状態である画素とが、行列で配置された複数の画素の行方向(第1方向)、即ち、走査線と直交するY方向(以下、説明の便宜上、縦方向と称する)で隣り合った場合、本来、各画素は均一の透過率となるべきである。しかしながら、縦方向に隣り合う黒状態の画素(低電位側の画素)と白状態の画素(高電位側の画素)との境界付近(図5において斜め線のハッチングで示した部分)においても、横電界に起因するディスクリネーションが発生し、これらの境界付近では、表示品位が低下する。
また、例えば、図5に示した4行1列目の画素と3行2列目の画素のように、黒状態である画素と白状態である画素とが、斜め方向(第1方向及び第2方向と交差する第3方向)で隣り合った場合、斜め方向に隣り合う黒状態の画素(低電位側の画素)と白状態の画素(高電位側の画素)との境界付近(図5において斜め線のハッチングで示した部分)においても、横電界に起因するディスクリネーションが発生し、これらの境界付近では、表示品位が低下する。
ここで、2つの画素の境界付近で発生するディスクリネーションの発生を抑えるためには、一方の画素の電位と他方の画素の電位との電位差を小さくする必要がある。そこで、本実施形態に係る電気光学装置1は、画素の境界付近にディスクリネーションが発生し得る場合、横方向と縦方向だけではなく、斜め方向についても、隣り合う画素との間で電位差(階調差)が小さくなるように、画像処理回路20において画素110に印加する電圧を補正する。
ここで、図1に戻り、画像処理回路20の構成について説明する。画像処理回路20は、フレームメモリー21、境界検出部22、電圧差演算部23、補正値演算部24、補正部25及び変換部26を備える。
変換部26は、外部装置から供給される第1表示データDa−inを取得する。変換部26は、画素の階調を第1表示データDa−inが表す階調にするときに画素110に印加する電圧を求める。変換部26は、この求めた電圧を表す第1電圧データDV1(第1データ)を出力する。具体的には、変換部26は、階調値と、当該階調値にする際に画素に印加する電圧値とを対応付けたテーブルを備えており、このテーブルを用いて第1表示データDa−inから電圧を求める。なお、このテーブルにおいて電圧は、後述する演算が容易になるように正規化された値となっていてもよい。
フレームメモリー21は、表示領域101に対応して縦m行×横n列の画素配列に対応した記憶領域を有し、変換部26から供給される1コマ(1フレーム分)の第1電圧データDV1を記憶する。各記憶領域は、それぞれに対応する画素110に印加する予定の電圧を示す第1電圧データDV1を記憶する。ここで、フレームとは、液晶パネル100を駆動することによって、画像の1コマ分を表示させるのに要する期間をいう。その期間は、例えば同期信号Syncに含まれる垂直走査信号の周波数が60Hzであれば、その逆数である16.7ミリ秒である。なお、フレームメモリー21に対する第1電圧データDV1の書き込み、及びフレームメモリー21からの第1電圧データDV1の読み出しは、例えば、タイミング制御回路10の制御の下で、液晶パネル100における駆動タイミングに応じて図示せぬメモリーコントローラーにより行われる。
境界検出部22は、フレームメモリー21から読み出された複数の画素の第1電圧データDV1を解析し、隣り合う2つの画素に印加される印加電圧の差が閾値以上となる(つまり、ディスクリネーションが発生し得る印加電圧差となる)境界を検出する。
具体的には、境界検出部22は、第1電圧データDV1に基づいて、横方向で隣り合う2つの画素において、左側の画素への印加電圧が右側の画素への印加電圧より高く、この両画素で印加電圧の差が閾値以上となった場合に、両画素間を境界として検出する。なお、印加電圧の差に対する閾値については、例えば試験的に算出された値が画像処理回路20において設定されている。
また、境界検出部22は、第1電圧データDV1に基づいて、縦方向で隣り合う2つの画素において、上側の画素への印加電圧が下側の画素への印加電圧より低く、この両画素で印加電圧の差が閾値以上となった場合に、両画素間を境界として検出する。
また、境界検出部22は、図2において画素110が配列する行の順番をi、画素110が配列する列の順番をjで表した場合、i行j列目の画素への印加電圧がi+1行j−1列目の画素への印加電圧より低く、この両画素で印加電圧の差が閾値以上となった場合に、両画素間を境界として検出する。
境界検出部22は、境界を検出すると、検出した境界の位置を表す位置情報Posを出力する。
なお、境界を検出する際に上記のように境界を検出するのは以下の理由による。図6の(a)は、液晶パネル100において互いに縦方向および横方向に隣接する2行2列の画素を示す図であり、図6の(b)は、液晶パネル100を、図6の(a)におけるp−q線を含む垂直面で破断したときの簡易断面図である。図6の(b)に示すように、液晶分子は、画素電極118とコモン電極108との電位差(液晶素子120への印加電圧)がゼロである状態において、チルト角がθa、チルト方位角がθbで、初期配向しているものとする。なお、ディスクリネーションは、画素電極118間の電位差で発生する横電界により発生することから、画素電極118側における液晶分子の振る舞いが問題となる。このため、液晶分子のチルト方位角およびチルト角については、画素電極118の側を基準にして以下のように規定する。
チルト角θaとは、図6(b)に示すように、法線Svを基準にして、液晶分子の長軸Saのうち、画素電極118側の一端を固定点としてコモン電極108側の他端が傾斜したときに、液晶分子の長軸Saがなす角度とする。また、チルト方位角θbとは、データ線114の配列方向であるY方向に沿った垂直面に対して、液晶分子の長軸Saおよび法線Svを含む垂直面(p−q線を含む垂直面)がなす角度とする。なお、チルト方位角θbについては、画素電極118の側からコモン電極108に向けて平面視したときに、画面上方向(Y方向の反対方向)から、液晶分子の長軸の一端を始点として他端に向かう方向(図6の(a)では右上方向)までを、時計回りで規定した角度とする。
図6の(a)に示すようにチルト方位角θbが45度である場合に、図6の(c)に示したように高電位(高階調)の画素Wtの上側と右側に低電位(低階調)の画素BKが位置した場合を想定する。
高電位側の画素においては、液晶分子のチルト角θaが大きくなり、液晶分子は画素電極118に対して寝た状態となる。しかし、高電位側の画素の画素電極118と低電位側の画素の画素電極118との電位差により高電位側の画素の画素電極と低電位側の画素の画素電極との間には横電界が発生する。すると、高電位側の液晶素子の液晶分子のうち低電位側の画素電極118に近いものは、横電界の影響によって図6の(d)に示したようにチルト角θaがマイナスの角度となり、画素電極118に対して立った状態となる。つまり、液晶分子が所期の配向方向とは異なる方向に配向し、図6の(c)に示したように高電位側の画素の右側と上側にディスクリネーションが発生する。
このため、本実施形態に係る境界検出部22は、横方向に隣り合う2つの画素において左側の画素への印加電圧が右側の画素への印加電圧より高い場合、縦方向に隣り合う2つの画素において上側の画素への印加電圧が下側の画素への印加電圧より低い場合及び斜め方向に隣り合う2つの画素において左下の画素への印加電圧が右上の画素への印加電圧より低い場合に画素間を境界として検出している。
電圧差演算部23は、フレームメモリー21から読み出された第1電圧データDV1に基づいて、隣り合う2つの画素のうち一方の画素への印加電圧と他方の画素への印加電圧との電圧差ΔVを算出する。ここでは、電圧差演算部23は、高電位側の画素への印加電圧から、低電位側の画素への印加電圧を減じて電圧差ΔVを算出する。電圧差ΔVが大きいほど、一方の画素の画素電極118への印加電圧と他方の画素の画素電極118への印加電圧の差が大きいことになる。
補正値演算部24は、第1補正係数αを記憶するメモリーを有し、電圧差演算部23により算出された電圧差ΔVに第1補正係数αを乗じて、補正値ΔRE1を算出する。
補正部25は、境界に接する画素の第1電圧データDV1に補正処理を施し、第2表示データDa−outを出力するものである。
具体的には、補正部25は、位置情報Posで示される位置にある境界に接する画素ののうち、高電位側の画素について、第1電圧データDV1から補正値ΔRE1を減算した結果を印加電圧とし、この印加電圧を表す第2表示データDa−outを出力する。なお、補正部25は、位置情報Posで示される位置にある境界に接する画素のうち、低電位側の画素については、第1電圧データDV1を補正せずに第2表示データDa−outとして出力する。また、補正部25は、位置情報Posで示される位置にある境界に接していない画素については、第1電圧データDV1を補正せずに第2表示データDa−outとして出力する。
(第1実施形態の動作例)
続いて、本実施形態の動作例について説明する。なお、以下の説明においては、図5に示した画像を表す第1表示データDa−inが画像処理回路20に供給された場合を例にして説明を行う。
図5に示した画像を表す第1表示データDa−inが画像処理回路20に供給されると、変換部26は、各画素への印加電圧を表す第1電圧データDV1を出力する。変換部26が出力した各画素の第1電圧データDV1は、フレームメモリー21に記憶される。
境界検出部22は、フレームメモリー21に記憶された第1電圧データDV1を取得し、境界を検出する(境界検出ステップ)。例えば、境界検出部22は、3行1列目の画素への印加電圧が3行2列目の画素への印加電圧より高く、3行1列目の画素への印加電圧と3行2列目の画素への印加電圧との差が閾値以上である場合、図5に示したように、3行1列目の画素と3行2列目の画素との間を境界として検出し、検出した境界の位置を表す位置情報Posを出力する。また、境界検出部22は、4行2列目の画素への印加電圧が3行2列目の画素への印加電圧より高く、4行2列目の画素への印加電圧と3行2列目の画素への印加電圧との差が閾値以上である場合、図5に示したように、3行2列目の画素と4行2列目の画素との間を境界として検出し、検出した境界の位置を表す位置情報Posを出力する。また、境界検出部22は、4行1列目の画素への印加電圧が3行2列目の画素への印加電圧より高く、4行1列目の画素への印加電圧と3行2列目の画素への印加電圧との差が閾値以上である場合、図5に示したように、4行1列目の画素と3行2列目の画素との間を境界として検出、検出した境界の位置を表す位置情報Posを出力する。なお、境界検出部22は、他の画素についても、隣り合う画素との間で境界を検出し、検出した境界の位置を表す位置情報Posを出力する。
補正部25は、位置情報Posを取得すると、フレームメモリー21から供給される第1電圧データDV1を補正する(補正ステップ)。具体的には、図5に示したように、3行1列目と3行2列目との間が境界である場合、電圧差演算部23は、3行1列目の画素への印加電圧と3行2列目の画素への印加電圧との電圧差ΔVを算出する。補正値演算部24は、電圧差演算部23により算出された電圧差ΔVに第1補正係数αを乗じて補正値ΔRE1を算出する。そして、補正部25は、境界に接する2つの画素のうち、高電位側の3行1列目の画素について、第1電圧データDV1から補正値ΔRE1を減算した結果を3行1列目の画素への印加電圧とし、この電圧を表す第2表示データDa−outを出力する。
また、図5に示したように、3行2列目と4行2列目との間が境界である場合、電圧差演算部23は、3行2列目画素への印加電圧と4行2列目の画素への印加電圧との電圧差ΔVを算出する。補正値演算部24は、この算出された電圧差ΔVに第1補正係数αを乗じて補正値ΔRE1を算出する。そして、補正部25は、境界に接する2つの画素のうち、高電位側の4行2列目の画素について、第1電圧データDV1から補正値ΔRE1を減算した結果を4行2列目の画素への印加電圧とし、この電圧を表す第2表示データDa−outを出力する。
また、図5に示したように、3行2列目と4行1列目との間が境界である場合、電圧差演算部23は、3行2列目の画素への印加電圧と4行1列目の画素への印加電圧との電圧差ΔVを算出する。補正値演算部24は、この算出された電圧差ΔVに第1補正係数αを乗じて補正値ΔRE1を算出する。そして、補正部25は、境界に接する2つの画素のうち、高電位側の4行1列目の画素について、第1電圧データDV1から補正値ΔRE1を減算した結果を4行2列目の画素への印加電圧とし、この電圧を表す第2表示データDa−outを出力する。
補正部25は、他の画素についても、境界に接する画素のうち高電位側の画素について印加電圧の補正を行う。印加電圧の補正が行われた画素を図7に示す。図7は、第2表示データDa−outに基いて液晶パネル100で表示される画像のうち、図5の部分に対応した部分を示した図である。図7においては、印加電圧に補正が施された画素を、斜線を交差させたハッチングで示している。なお、図7においては、実際には表示されないが、境界の位置を容易に理解できるようにするため、境界として検出された部分を斜線のハッチングで示している。
本実施形態によれば、例えば、4行1列目の画素と3行2列目の画素のように、斜め方向に隣り合い、印加電圧の電圧差が閾値以上の2つの画素において、高電位側の4行1列目の画素への印加電圧が低くなるように補正される。つまり、横方向や縦方向だけではなく、斜め方向で隣り合う画素間においても、印加電圧の電圧差が小さくなるため、横電界の発生が抑えられ、ディスクリネーションの発生が抑えられる。
[第2実施形態]
次に本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態に係る電気光学装置1Aは、画素への印加電圧を補正する際に境界に対して低電位側となる画素について印加電圧を補正する点が第1実施形態と異なり、この態様を実現するため、補正部25aと、補正値演算部24aを備える。なお、他の構成は第1実施形態と同じであるため、以下、第1実施形態との相違点について説明し、第1実施形態と同じ構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
図8は、本実施形態に係る電気光学装置1Aの全体構成を示したブロック図である。本実施形態に係る補正値演算部24aは、第1補正係数αに替えて第2補正係数βを記憶している点で第1実施形態の補正値演算部24と相違する。補正部25aは、境界に隣り合う画素のうち、低電位側となる画素への印加電圧を補正し、高電位側となる画素については印加電圧を補正しない点が第1実施形態の補正部25と異なる。なお、第2補正係数βは、第1補正係数αと同じ値であってもよく、また、異なる値であってもよい。
(第2実施形態の動作例)
続いて、本実施形態の動作例について説明する。なお、以下の説明においては、図5に示した画像を表す第1表示データDa−inが画像処理回路20に供給された場合を例にして説明を行う。
図5に示した画像を表す第1表示データDa−inが画像処理回路20に供給されると、変換部26は、各画素への印加電圧を表す第1電圧データDV1を出力する。変換部26が出力した各画素の第1電圧データDV1は、フレームメモリー21に記憶される。境界検出部22は、フレームメモリー21に記憶された第1電圧データDV1を取得し、第1実施形態と同様に、図5に示した境界を検出し、位置情報Posを出力する(境界検出ステップ)。
補正部25aは、位置情報Posを取得すると、フレームメモリー21から供給される第1電圧データDV1を補正する(補正ステップ)。具体的には、図5に示したように、3行1列目と3行2列目との間が境界である場合、電圧差演算部23は、3行1列目の画素への印加電圧と3行2列目の画素への印加電圧との電圧差ΔVを算出する。補正値演算部24aは、電圧差演算部23により算出された電圧差ΔVに第2補正係数βを乗じて補正値ΔRE2を算出する。そして、補正部25aは、境界に接する2つの画素のうち、低電位側の3行2列目の画素について、第1電圧データDV1に補正値ΔRE2を加算した結果を3行2列目の画素への印加電圧とし、この電圧を表す第2表示データDa−outを出力する。
また、図5に示したように、3行2列目と4行2列目との間が境界である場合、電圧差演算部23は、3行2列目の画素への印加電圧と4行2列目の画素への印加電圧との電圧差ΔVを算出する。補正値演算部24aは、この算出された電圧差ΔVに第2補正係数βを乗じて、補正値ΔRE2を算出する。そして、補正部25aは、境界に接する2つの画素のうち、低電位側の3行2列目の画素について、第1電圧データDV1に補正値ΔRE2を加算した結果を3行2列目の画素への印加電圧とし、この電圧を表す第2表示データDa−outを出力する。
また、図5に示したように、4行2列目と3行3列目との間が境界である場合、電圧差演算部23は、4行2列目の画素への印加電圧と3行3列目の画素への印加電圧との電圧差ΔVを算出する。補正値演算部24aは、この算出された電圧差ΔVに第2補正係数βを乗じて、補正値ΔRE2を算出する。そして、補正部25aは、境界に接する2つの画素のうち、低電位側の3行3列目の画素について、第1電圧データDV1に補正値ΔRE2を加算した結果を3行3列目の画素への印加電圧とし、この電圧を表す第2表示データDa−outを出力する。
補正部25aは、他の画素についても、境界に接する画素のうち低電位側の画素について印加電圧の補正を行う。印加電圧の補正が行われた画素を図9に示す。図9は、第2表示データDa−outに基いて液晶パネル100で表示される画像のうち、図5の部分に対応した部分を示した図である。図9においては、印加電圧に補正が施された画素を、縦線のハッチングで示している。なお、図9においては、実際には表示されないが、境界の位置を容易に理解できるようにするため、境界として検出された部分を斜線のハッチングで示している。
本実施形態によれば、例えば、4行2列目の画素と3行3列目の画素のように、斜め方向に隣り合い、印加電圧の電圧差が閾値以上の2つの画素において、低電位側の3行3列目の画素への印加電圧が高くなるように補正される。つまり、横方向や縦方向だけではなく、斜め方向で隣り合う画素間においても、印加電圧の電圧差が小さくなるため、横電界の発生が抑えられ、ディスクリネーションの発生が抑えられる。
[第3実施形態]
次に本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態に係る電気光学装置1Bは、画素への印加電圧を補正する際に境界に対して低電位側となる画素と高電位側となる画素の両方について印加電圧を補正する点が第1実施形態と異なり、この態様を実現するため、補正部25bと、補正値演算部24bを備える。なお、他の構成は第1実施形態と同じであるため、以下、第1実施形態との相違点について説明し、第1実施形態と同じ構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
図10は、本実施形態に係る電気光学装置1Bの全体構成を示したブロック図である。本実施形態に係る補正値演算部24bは、第1実施形態の第1補正係数αに加えて第2実施形態の第2補正係数βを記憶している点で第1実施形態の補正値演算部24と相違する。補正部25bは、境界に隣り合う画素のうち、低電位側となる画素への印加電圧と、高電位側となる画素への印加電圧との両方を補正する点が第1実施形態の補正部25と相違する。
(第3実施形態の動作例)
続いて、本実施形態の動作例について説明する。なお、以下の説明においては、図5に示した画像を表す第1表示データDa−inが画像処理回路20に供給された場合を例にして説明を行う。
図5に示した画像を表す第1表示データDa−inが画像処理回路20に供給されると、変換部26は、各画素への印加電圧を表す第1電圧データDV1を出力する。変換部26が出力した各画素の第1電圧データDV1は、フレームメモリー21に記憶される。境界検出部22は、フレームメモリー21に記憶された第1電圧データDV1を取得し、第1実施形態と同様に、図5に示した境界を検出し、位置情報Posを出力する(境界検出ステップ)。
補正部25bは、位置情報Posを取得すると、フレームメモリー21から供給される第1電圧データDV1を補正する(補正ステップ)。具体的には、図5に示したように、3行1列目と3行2列目との間が境界である場合、電圧差演算部23は、3行1列目の画素への印加電圧と3行2列目の画素への印加電圧との電圧差ΔVを算出する。補正値演算部24bは、電圧差演算部23により算出された電圧差ΔVに第1補正係数αを乗じて補正値ΔRE1を算出し、電圧差ΔVに第2補正係数βを乗じて補正値ΔRE2を算出する。そして、補正部25bは、境界に接する2つの画素のうち、高電位側の3行1列目の画素について、第1電圧データDV1から補正値ΔRE1を減算した結果を3行1列目の画素への印加電圧とし、この電圧を表す第2表示データDa−outを出力する。また、補正部25bは、低電位側の3行2列目の画素について、第1電圧データDV1に補正値ΔRE2を加算した結果を3行2列目の画素への印加電圧とし、この電圧を表す第2表示データDa−outを出力する。
また、図5に示したように、3行2列目と4行2列目との間が境界である場合、電圧差演算部23は、3行2列目の画素への印加電圧と4行2列目の画素への印加電圧との電圧差ΔVを算出する。補正値演算部24bは、この算出された電圧差ΔVに第1補正係数αを乗じて補正値ΔRE1を算出し、電圧差ΔVに第2補正係数βを乗じて補正値ΔRE2を算出する。そして、補正部25bは、境界に接する2つの画素のうち、高電位側の4行2列目の画素について、第1電圧データDV1から補正値ΔRE1を減算した結果を4行2列目の画素への印加電圧とし、この電圧を表す第2表示データDa−outを出力する。また、補正部25bは、境界に接する2つの画素のうち、低電位側の3行2列目の画素について、第1電圧データDV1に補正値ΔRE2を加算した結果を3行2列目の画素への印加電圧とし、この電圧を表す第2表示データDa−outを出力する。
また、図5に示したように、4行1列目の画素と3行2列目の画素との間が境界である場合、電圧差演算部23は、4行1列目の画素に印加される電圧と3行2列目の画素に印加される電圧との電圧差ΔVを算出する。補正値演算部24bは、この算出された電圧差ΔVに第1補正係数αを乗じて補正値ΔRE1を算出し、電圧差ΔVに第2補正係数βを乗じて補正値ΔRE2を算出する。そして、補正部25bは、境界に接する2つの画素のうち、高電位側の4行1列目の画素について、第1電圧データDV1から補正値ΔRE1を減算した結果を4行1列目の画素への印加電圧とし、この電圧を表す第2表示データDa−outを出力する。また、補正部25bは、境界に接する2つの画素のうち、低電位側の3行2列目の画素について、第1電圧データDV1に補正値ΔRE2を加算した結果を3行2列目の画素への印加電圧とし、この電圧を表す第2表示データDa−outを出力する。
また、図5に示したように、4行2列目と3行3列目との間が境界である場合、電圧差演算部23は、4行2列目の画素への印加電圧と3行3列目の画素への印加電圧との電圧差ΔVを算出する。補正値演算部24bは、この算出された電圧差ΔVに第1補正係数αを乗じて補正値ΔRE1を算出し、電圧差ΔVに第2補正係数βを乗じて補正値ΔRE2を算出する。そして、補正部25bは、境界に接する2つの画素のうち、高電位側の4行2列目の画素について、第1電圧データDV1から補正値ΔRE1を減算した結果を4行1列目の画素への印加電圧とし、この電圧を表す第2表示データDa−outを出力する。また、補正部25bは、低電位側の3行3列目の画素について、第1電圧データDV1に補正値ΔRE2を加算した結果を3行3列目の画素への印加電圧とし、この電圧を表す第2表示データDa−outを出力する。
補正部25bは、他の画素についても、境界に接する画素への印加電圧の補正を行う。印加電圧の補正が行われた画素を図11に示す。図11は、第2表示データDa−outに基いて液晶パネル100で表示される画像のうち、図5の部分に対応した部分を示した図である。図11においては、印加電圧に補正が施された画素を、ハッチングで示している。なお、図11においては、実際には表示されないが、境界の位置を容易に理解できるようにするため、境界として検出された部分を斜線のハッチングで示している。
本実施形態によれば、例えば、4行1列目の画素と3行2列目の画素のように、斜め方向に隣り合い、印加電圧の電圧差が閾値以上の2つの画素において、高電位側の4行1列目の画素への印加電圧が低くなるように補正される。また、本実施形態によれば、例えば、4行2列目の画素と3行3列目の画素のように、斜め方向に隣り合い、印加電圧の電圧差が閾値以上の2つの画素において、低電位側の3行3列目の画素への印加電圧が高くなるように補正される。つまり、横方向や縦方向だけではなく、斜め方向で隣り合う画素間においても、印加電圧の電圧差が小さくなるため、横電界の発生が抑えられ、ディスクリネーションの発生が抑えられる。
なお、第3実施形態においては、斜め方向に隣り合い、印加電圧の電圧差が閾値以上の2つの画素について、両方とも印加電圧が補正されるが、この構成に限定されるものではない。例えば、図5においては、斜め方向に隣り合い、印加電圧の電圧差が閾値以上の2つの画素として、4行1列目の画素と3行2列目の画素の組や、4行2列目の画素と3行3列目の画素の組がある。この場合、補正部25bは、図12に示したように、4行1列目の高電位側の画素については印加電圧を補正し、3行3列目の低電位側の画素については印加電圧を補正しない構成としてもよい。また、補正部25bは、図13に示したように、3行3列目の低電位側の画素については印加電圧を補正し、4行1列目の高電位側の画素については印加電圧を補正しない構成としてもよい。
[電子機器]
次に、上述した実施形態に係る電気光学装置を用いた電子機器の例について説明する。図14は、上述した電気光学装置1の液晶パネル100をライトバルブとして用いた3板式プロジェクターの構成を示す平面図である。プロジェクター2100の内部には、ハロゲンランプ等の白色光源を備えたランプユニット2102が設けられている。このプロジェクター2100において、ランプユニット2102から射出された光は、内部に配置された3枚のミラー2106および2枚のダイクロイックミラー2108によってR(赤)、G(緑)、B(青)の3原色に分離されて、各原色に対応するライトバルブ100R、100Gおよび100Bにそれぞれ導かれる。なお、B色の光は、他のR色やG色と比較すると、光路が長いので、その損失を防ぐために、入射レンズ2122、リレーレンズ2123および出射レンズ2124からなるリレーレンズ系2121を介して導かれる。
ここで、ライトバルブ100R、100Gおよび100Bの構成は、上述した実施形態における液晶パネル100と同様であり、外部装置(図示省略)から供給されるR、G、Bの各色に対応する第2表示データDa−outでそれぞれ駆動されるものである。ライトバルブ100R、100G、100Bによってそれぞれ変調された光は、ダイクロイックプリズム2112に3方向から入射する。そして、このダイクロイックプリズム2112において、R色およびB色の光は90度に屈折する一方、G色の光は直進する。したがって、各色の画像が合成された後、レンズユニット2114によって正転拡大投影されるので、スクリーン2120には、カラー画像が表示されることとなる。
ライトバルブ100R、100Bの透過像は、ダイクロイックプリズム2112により反射した後に投射されるのに対し、ライトバルブ100Gの透過像はそのまま投射されるので、ライトバルブ100R、100Bにより形成される画像と、ライトバルブ100Gにより形成される画像とは左右反転の関係にある。
電子機器としては、プロジェクターの他にも、リアプロジェクション型のテレビジョンや、直視型、例えば携帯電話や、パーソナルコンピューター、ビデオカメラのモニター、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS(Point Of Sales)端末、ディジタルスチルカメラ、タッチパネルを備えた機器等などが挙げられる。そして、これらの各種の電子機器に対しても、本発明に係る電気光学装置1を適用することができる。
なお、電子機器においては、電気光学装置1に替えて第2実施形態に係る電気光学装置1A又は第3実施形態に係る電気光学装置1Bを適用してもよい。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。例えば、上述の実施形態を以下のように変形して本発明を実施してもよい。なお、上述した実施形態および以下の変形例は、各々を組み合わせてもよい。
上述した実施形態においては、高電位側の画素を補正する場合、第1補正係数αを用いて補正量ΔRE1を算出しているが、この構成に限定されるものではない。
例えば、高電位側の画素を補正する場合、横方向で隣り合う画素のうち境界の左側に位置する画素と、縦方向で隣り合う画素のうち下側に位置する画素については、第1補正係数αを用いて補正量ΔRE1を算出し、斜め方向で隣り合う画素のうち境界の左下に位置する画素については、第3補正係数γ1を用いて補正量ΔRE3を算出するようにしてもよい。この場合、横方向で隣り合う画素のうち境界の左側に位置する画素と、縦方向で隣り合う画素のうち下側に位置する画素については、第1電圧データDV1から補正量ΔRE1を減算した結果を印加電圧とし、斜め方向で隣り合う画素のうち境界の左下に位置する画素については、第1電圧データDV1から補正量ΔRE3を減算した結果を画素への印加電圧とする。なお、第3補正係数γ1は、第1補正係数αより小さい構成であるのが好ましい。
また、例えば、低電位側の画素を補正する場合、横方向で隣り合う画素のうち境界の右側に位置する画素と、縦方向で隣り合う画素のうち上側に位置する画素については、第2補正係数βを用いて補正量ΔRE2を算出し、斜め方向で隣り合う画素のうち境界の右上に位置する画素については、第4補正係数γ2を用いて補正量ΔRE4を算出するようにしてもよい。この場合、横方向で隣り合う画素のうち境界の右側に位置する画素と、縦方向で隣り合う画素のうち上側に位置する画素については、第1電圧データDV1に補正量ΔRE2を加算した結果を印加電圧とし、斜め方向で隣り合う画素のうち境界の右上に位置する画素については、第1電圧データDV1に補正量ΔRE4を加算した結果を画素への印加電圧とする。なお、第4補正係数γ2は、第2補正係数βより小さい構成であるのが好ましい。
上述した第1実施形態においては、斜め方向に隣り合う画素のうち高電位側の画素への印加電圧を補正しているが、低電位側の画素についても印加電圧を補正するようにしてもよい。
また、上述した第2実施形態においては、斜め方向に隣り合う画素のうち低電位側の画素への印加電圧を補正しているが、高電位側の画素についても印加電圧を補正するようにしてもよい。
上述した実施形態においては、液晶パネル100はノーマリーブラックのパネルとなっているが、ノーマリーホワイトのパネルであってもよい。ノーマリーホワイトの液晶パネルの場合、液晶素子120に印加する電圧の関係が、ノーマリーブラックのパネルの場合とは逆となり、階調値が低い場合ほど、液晶素子120に印加されるべき電圧が大きくなる。
上述した実施形態においては、図2に示したマトリクス状に配置された画素において、境界の左側の画素への印加電圧が境界の右側の画素への印加電圧より高い場合、境界の下側の画素への印加電圧が境界の上側の画素への印加電圧より高い場合及び境界の左下の画素への印加電圧が境界の右上の画素への印加電圧より高い場合に印加電圧の補正を行なっているが、この構成に限定されるものではない。例えば、液晶分子の配向が図6と異なり、チルト角θaが−45度の場合、境界の右側の画素への印加電圧が境界の左側の画素への印加電圧より高い場合、境界の上側の画素への印加電圧が境界の下側の画素への印加電圧より高い場合及び境界の右上の画素への印加電圧が境界の左下の画素への印加電圧より高い場合に印加電圧の補正を行うようにしてもよい。
1,1A,1B…電気光学装置、20…画像処理回路、21…フレームメモリー、22…境界検出部、23…電圧差演算部、24,24a,24b…補正値演算部、25,25a,25b…補正部、26…変換部、100…液晶パネル、101…表示領域、105…液晶、108…コモン電極、110…画素、112…走査線、114…データ線、118…画素電極、120…液晶素子、130…走査線駆動回路、140…データ線駆動回路、2100…プロジェクター

Claims (6)

  1. 第1方向と、前記第1方向と交差する第2方向とへ配置された複数の画素へ電圧を印加して前記画素を駆動する電気光学装置の表示を制御する画像処理回路であって、
    隣り合う一方の画素への印加電圧と他方の画素への印加電圧との差が閾値以上となる境界を検出する境界検出部と、
    前記境界検出部で検出された境界を挟んで前記第1方向に隣り合う一方の画素への印加電圧と他方の画素への印加電圧との差が小さくなるように、隣り合う少なくとも一方の画素への印加電圧を補正し、前記境界検出部で検出された境界を挟んで前記第2方向に隣り合う一方の画素への印加電圧と他方の画素への印加電圧との差が小さくなるように、隣り合う少なくとも一方の画素への印加電圧を補正し、前記境界検出部により検出された境界を挟んで前記第1方向及び前記第2方向と交差する第3方向に隣り合う一方の画素への印加電圧と他方の画素への印加電圧との差が小さくなるように、隣り合う少なくとも一方の画素への印加電圧を補正する補正部と
    を備える画像処理回路。
  2. 前記補正部は、前記境界を挟んで前記第3方向に隣り合う画素への印加電圧の補正量を、前記境界を挟んで前記第1方向に隣り合う画素への印加電圧の補正量及び前記境界を挟んで前記第2方向に隣り合う画素への印加電圧の補正量より小さくする請求項1に記載の画像処理回路。
  3. 前記補正部は、前記境界を挟んで隣り合う画素のうち、印加電圧が高い画素への印加電圧を補正する請求項1又は請求項2に記載の画像処理回路。
  4. 前記補正部は、前記境界を挟んで隣り合う画素のうち、印加電圧が低い画素への印加電圧を補正する請求項1又は請求項2に記載の画像処理回路。
  5. 第1方向と、前記第1方向と交差する第2方向とへ配置された複数の画素へ電圧を印加して前記画素を駆動する電気光学装置の表示を制御する方法であって、
    隣り合う一方の画素への印加電圧と他方の画素への印加電圧との差が閾値以上となる境界を検出する境界検出ステップと、
    前記境界検出ステップで検出された境界を挟んで前記第1方向に隣り合う一方の画素への印加電圧と他方の画素への印加電圧との差が小さくなるように、隣り合う少なくとも一方の画素への印加電圧を補正し、前記境界検出ステップで検出された境界を挟んで前記第2方向に隣り合う一方の画素への印加電圧と他方の画素への印加電圧との差が小さくなるように、隣り合う少なくとも一方の画素への印加電圧を補正し、前記境界検出ステップで検出された境界を挟んで前記第1方向及び前記第2方向と交差する第3方向に隣り合う一方の画素への印加電圧と他方の画素への印加電圧との差が小さくなるように、隣り合う少なくとも一方の画素への印加電圧を補正する補正ステップと
    を有する画像処理方法。
  6. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の画像処理回路を有する電子機器。
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