JP5597814B2 - 疎水性ポリマー材料の光表面改質法 - Google Patents
疎水性ポリマー材料の光表面改質法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5597814B2 JP5597814B2 JP2008228265A JP2008228265A JP5597814B2 JP 5597814 B2 JP5597814 B2 JP 5597814B2 JP 2008228265 A JP2008228265 A JP 2008228265A JP 2008228265 A JP2008228265 A JP 2008228265A JP 5597814 B2 JP5597814 B2 JP 5597814B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polymer
- group
- side chain
- chain containing
- structural unit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Description
しかしながら、これらの手法では、例えば、ポリマー鎖の運動性(官能基の向きなおり)が高いシリコーンゴム(ポリジメチルシロキサン(PDMS)等)のようなポリマー材料の表面を長期間安定して親水化させることはできないという問題があった。すなわち、シリコーンゴム等においては、一旦発生させた親水性官能基が、時間経過と共に再度ポリマー材料内部に進入するため、長期にわたり安定した表面親水性が得られないという問題があった。
さらに、疎水性ポリマー材料を用いて義歯等のオーダーメイドのデバイスを作製した場合、このようなデバイスは、表面処理によって変形してはならないため、表面親水化の際、プラズマ処理等の厳しい処理条件の手法は適しておらず、穏やかで且つ簡便な処理条件による手法が必要であると考えられている。
(1)下記一般式(2)で示される構造を有するポリマー。
本発明のポリマーとしては、例えば、一般式(2)中のm及びnに関して、n/(m+n)の値が0.30〜0.98であるものが挙げられる。
本発明のポリマー組成物は、例えば、ホスホリルコリン基を含む側鎖とアジド基を含む側鎖とを有するポリマーが、下記一般式(1)で示される構造を有するポリマーであるものが挙げられる。
上記一般式(1)及び(2)で示される構造を有するポリマーとしては、例えば、n/(m+n)の値が0.30〜0.98であるものが挙げられる。
上記一般式(3)及び(4)で示される構造を有するポリマーとしては、例えば、q/(p+q)の値が0.30〜0.95であるものが挙げられる。
本発明のポリマー組成物は、例えば、組成物中のポリマー成分全体に対する、アルキル基を含む側鎖を有するポリマーの割合が30重量%以上であるものや、組成物中のポリマー成分全体の濃度が5重量%以上であるものが挙げられる。
本発明の表面処理剤は、基材の表面を親水化し得るものであることが好ましい。
本発明の表面処理剤は、例えば、光照射処理を利用して表面処理を行うものが挙げられる。
本発明の表面処理剤は、例えば、表面処理剤中のポリマー成分全体の濃度が0.1重量%以上であるものが挙げられる。
本発明の表面処理方法は、基材の表面を親水化する方法であることが好ましい。また、本発明の表面処理方法は、例えば、前記塗布する工程の前に、基材の表面にプラズマ処理をする工程を含むことができる。
本発明の表面処理剤は、各種疎水性ポリマー材料の表面を効率的且つ簡便に親水化することができるほか、例えば、シリコーンゴム等のようなポリマー鎖の運動性が高い材料に対しても、長期間にわたり安定した表面親水化をすることができる点で、極めて有用である。また、本発明の表面処理方法は、従来の手法であるプラズマ処理等と組合せて、より一層効率的且つ耐久性に優れた表面親水化をすることができ、一方、オーダーメイドのデバイスのように、プラズマ処理等の厳しい条件下での表面処理による変形等を避けるべきものに対しては、本発明の表面処理剤を用いた穏やかな条件下での表面処理が可能であり、処理対象となる疎水性ポリマー材料の物性や用途等に応じて適した表面処理を行うことができる点で、極めて実用性に優れたものである。
1.表面処理剤
本発明の表面処理剤は、ホスホリルコリン基を含む側鎖とアジド基を含む側鎖とを有するポリマーと、アルキル基を含む側鎖を有するポリマーとを含むポリマー組成物を、主要成分として含んでなるものである。また、本発明の表面処理剤としては、ホスホリルコリン基を含む側鎖とアジド基を含む側鎖とを有するポリマーのみを主要成分とするものも含まれる。
表面処理剤の主要成分となるポリマー組成物としては、前述の通り、ホスホリルコリン基を含む側鎖とアジド基を含む側鎖とを有するポリマーと、アルキル基を含む側鎖を有するポリマーとを含む(すなわちブレンドした)ポリマー組成物が挙げられる。
式(1)中、X1を含む構造単位の具体例としては、限定はされないが、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、2−アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、N−(2−メタクリルアミド)エチルホスホリルコリン、4−メタクリロイルオキシブチルホスホリルコリン、6−メタクリロイルオキシヘキシルホスホリルコリン、10−メタクリロイルオキシデシルシルホスホリルコリン、ω−メタクリロイルジオキシエチレンホスホリルコリン及び4−スチリルオキシブチルホスホリルコリン等に由来する構造単位が好ましく挙げられる。これらの中でも、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに由来する構造単位が特に好ましい。2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンは、“Kazuhiko Ishihara, Tomoko Ueda, and Nobuo Nakabayashi, Polymer Journal, 22, 355-360 (1990)”に記載の方法等により調製することができ、また、その他のホスホリルコリン系化合物(モノマー化合物)についても、当該方法及び常法に基づいて容易に調製できる。
なお、式(1)で示されるポリマー構造において、X1を含む構造単位とY1を含む構造単位とは、ランダムな順序で結合していてもよく、限定はされない。
上記式(1)及び(2)で示されるポリマーの重量平均分子量は、限定はされないが、例えば、5,000〜1,000、000が好ましく、より好ましくは10,000〜300,000である。
上記式(1)及び(2)で示される構造を有するポリマーは、必要に応じ、他のモノマー由来の構造単位を含むものであってもよく、限定はされないが、通常、他のモノマー由来の構造単位の割合は、ポリマーを構成する全構造単位に対して、30モル%以下であることが好ましく、より好ましくは10モル%以下である。
当該ポリマーは、アルキル基を含む側鎖を有するものであればよく、限定はされないが、例えば、さらにホスホリルコリン基を含む側鎖を有するポリマーであることが好ましい。このようなポリマーとしては、例えば、下記一般式(3)で示される構造を有するポリマーが好ましく挙げられる。
式(3)中、X2を含む構造単位の具体例としては、限定はされないが、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、2−アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、N−(2−メタクリルアミド)エチルホスホリルコリン、4−メタクリロイルオキシブチルホスホリルコリン、6−メタクリロイルオキシヘキシルホスホリルコリン、10−メタクリロイルオキシデシルシルホスホリルコリン、ω−メタクリロイルジオキシエチレンホスホリルコリン及び4−スチリルオキシブチルホスホリルコリン等に由来する構造単位が好ましく挙げられる。これらの中でも、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに由来する構造単位が特に好ましい。
なお、式(3)で示されるポリマー構造において、X2を含む構造単位とY2を含む構造単位とは、ランダムな順序で結合していてもよく、限定はされない。
上記式(3)及び(4)で示されるポリマーの重量平均分子量は、限定はされないが、例えば、5,000〜1,000,000が好ましく、より好ましくは溶解性の観点から10,000〜300,000である。
上記式(3)及び(4)で示される構造を有するポリマーは、必要に応じ、他のモノマー由来の構造単位を含むものであってもよく、限定はされないが、通常、他のモノマー由来の構造単位の割合は、ポリマーを構成する全構造単位に対して、30モル%(mol%)以下であることが好ましく、より好ましくは10モル%以下である。
本発明のポリマー組成物は、組成物中のポリマー成分全体に対する、アルキル基を含む側鎖を有するポリマーの割合が、限定はされないが、30重量%(wt%)以上であることが好ましく、より好ましくは35重量%以上であり、さらに好ましくは45重量%以上である。アルキル基を含む側鎖を有するポリマーの割合が上記範囲内であることにより、最終的に(光照射後において)より高い親水性(ぬれ性)を付与することができる。
また、本発明のポリマー組成物は、組成物中(すなわちポリマー溶液中)の全ポリマー成分の濃度が、限定はされないが、5重量%以上であることが好ましく、より好ましくは10重量%以上である。
本発明の表面処理剤は、前述の通り、上記ポリマー組成物を主要成分として含むものであり、基材の表面を親水化することができるものである。また、上記ポリマー組成物を構成するポリマーのうち、ホスホリルコリン基を含む側鎖とアジド基を含む側鎖とを有するポリマー(光反応性ポリマー)のみを主要成分とする表面処理剤も、本発明の表面処理剤に含まれ、上記ポリマー組成物を含む表面処理剤と同様に、基材表面の親水化を行うことができる。
本発明の表面処理剤は、後述するように、対象基材の表面に塗布後、光照射処理を利用して表面処理を行うことができるものである。
本発明の表面処理剤は、上記ポリマー組成物以外に、一般的に基材の表面処理剤の成分として用いられる任意の他の成分(例えば、各種溶媒等)を含むものであってもよく、限定はされない。溶媒としては、例えば、水とエタノールとの混合溶媒等が好ましく挙げられる。
2.表面処理方法
本発明の表面処理方法は、基材の表面を親水化する方法であり、具体的には、上述した本発明の表面処理剤を基材の表面に塗布する工程(塗布工程)、及び、塗布された当該処理剤に光照射処理をする工程(光照射工程)を含む方法である。
塗布工程においては、前述したポリマー組成物又は光反応性ポリマーを主要成分として含む表面処理剤を用いて行えばよく、限定はされない。
光照射工程は、好ましくは基材に塗布した表面処理剤(液)が乾燥した後、当該処理剤に光を照射すればよく、限定はされない。照射光としては、アジド基がラジカルを生じさせることができるものがよいため、紫外線(UV光)が好ましい。照射光の線量は、限定はされず、当業者の通常の技術常識に基づいて、適宜設定することができる。
本発明においては、上記塗布工程の前に、処理対象となる基材表面にプラズマ処理をする工程を含めることもできる。プラズマ処理を施した状態の基材表面に、さらに本発明の表面処理剤を用いて親水化を行うことにより、従来プラズマ処理だけでは親水化の耐久性がなかったような基材に対しても、高い親水性と耐久性とを併せ持つ表面処理を施すことができる。例えば、ポリジメチルシロキサン(PDMS)等のシリコーンゴムに対しては、従来プラズマ処理だけでは官能基の向きなおりの影響で耐久性に優れた親水化処理を行えなかったため、有効であるといえる。但し、一定の形状を保つ必要のある基材(オーダーメイドのデバイス等)に対しては、プラズマ処理等の厳しい条件下での処理は、その基材の形状を変化させてしまうおそれがあるため、避けるべき場合もある。
基材の形状は、特に限定はされず、例えば、板状、ビーズ状及び繊維状の形状のほか、板状の基材に設けられた穴や溝なども挙げられる。
また、基材の用途としては、限定はされないが、例えば、各種医療用デバイス、コンタクトレンズ、歯科用器具、義歯、人工臓器、バイオチップ、バイオセンサー、酸素富加膜及び細胞保存器具等が挙げられる。
以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1)光反応性モノマー(メタクリロイルオキシエチルオキシカルボキシ4-フェニルアジド(MPAz))の合成
アジド安息香酸(12.3g)をベンゼン(74.0g)に溶解し、チオニルクロライド(37.1g)を加えた後、80°Cで4時間沸点還流した。不溶物をろ過後、エバポレートし、60gのリグロインに溶解した。再度、80°Cで沸点還流し、不溶物をろ過後、エバポレートによりアジド安息香酸クロライドを回収した。得られたアジド安息香酸クロライド(9.00g)を4つ口フラスコに入れ、クロロホルム90mLを加えて溶解した。トリエチルアミン(5.01g)と2-エチルヘキシルメタクリレート(HEMA) (6.51g)を滴下ロートに入れゆっくり滴下した。12時間室温で反応させた後、未反応のHEMAとMPAzを分離するため、HCl水溶液で抽出を行った。得られたMPAzクロロホルム溶液に無水硫酸マグネシウムを加え脱水した。無水硫酸マグネシウムをろ過後、エバポレートによりクロロホルムを除去し、オイル状のMPAzを得た。
ガラス製のアンプルに2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)(1.85g)およびMPAz(1.72g)、開始剤として、2,2'-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)(10.2mg)を秤量した。エタノールを用いてモノマー濃度0.5mol/L、開始剤濃度25mmol/Lとなるように希釈した。十分に溶液中の酸素をアルゴンで除去後、アンプルを封管した。反応はシリコーンオイルバスを用いて60℃にて15時間行なった。反応終了後、エーテル:クロロホルム=8:2の溶媒を用いて再沈殿法により未反応のモノマーを除去した。減圧乾燥し白色粉末のPMPAzを得た。得られたPMPAzは、下記構造式において、n/(m+n)の値が0.75のものであった。
2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)とブチルメタクリレート(BMA)とのモノマー組成比(MPC:BMA(mol比))が80:20のポリマーであるPMB80、同比が50:50のポリマーであるPMB50、同比が30:70のポリマーであるPMB30、及び、同比が100:0のポリマーであるPMPCの計4種のポリマーを、日油株式会社より入手した(製品名;PMB80:LIPIDURE-PMB(登録商標)82、PMB50:LIPIDURE-PMB(登録商標)55、PMB30:LIPIDURE-PMB(登録商標)37、PMPC:LIPIDURE(登録商標)-HM)。
シリコーンゴムであるポリジメチルシロキサン(PDMS)の試片に対して、その表面を、まず約30秒間、常法により酸素プラズマ処理し、その後、直ちに表面処理剤としての各種試料溶液に浸漬した。なお、試料溶液は、PMPAzと、PMB80、PMB50、PMB30又はPMPCとを所望の割合で混合したポリマー組成物の溶液を使用した(下記4.(1)〜(4)項参照)。
浸漬したPDMS試片を風乾後、試片表面にUV光(254nm)を約1分間照射することにより、PMPAzをPDMS試片の表面に架橋してコーティングした。
以下の(1)〜(4)に示す通り、添加ポリマーの量、種類、ポリマー濃度、溶媒の種類が表面ぬれ性に及ぼす影響を、前記コーティング後のPDMS試片表面の接触角測定(液滴法)により評価した。実際の測定は、自動接触角計(協和界面科学社製、製品名:CA-W)を用い、室温、常圧のもとで2μLの水滴を表面に接触させ、表面の接触角を測定した。
PMPAzにPMB80を0〜100%の割合で加え、試料溶液を調製した。試料溶液の溶媒には、水:エタノール=1:1を用い、全体のポリマー濃度は0.25 wt%とした(図1)。
表面処理無しのPDMS試片表面の接触角が110度程度であるのに対し、PMPAz溶液で表面処理後の接触角は70度程度と親水的であった。PMPAz溶液にPMB80を添加すると接触角はさらに低下し、PMB80を50%以上添加した系では20度程度と非常に小さい値を示した。PMB80のBMAユニットがPDMS試片表面に吸着し、光架橋点を提供すると共に、表面にホスホリルコリン基が集積したことにより親水化したと考えられた。
PMPAzに4種のポリマー(PMPC, PMB80, PMB50, PMB30)を、1:9の割合(PMPAzが1)で混合し、試料溶液を調製した。試料溶液の溶媒には、水:エタノール=1:1を用い、全体のポリマー濃度は0.25 wt%とした(図2)。
PMPC、PMB50及びPMB30を添加した系では、接触角が60〜70度程度であり、添加していない系とほぼ変わらない値を示した。PMPCはアジド基と反応できるアルキル基がなく、一方、PMB50やPMB30は疎水基であるBMAユニットの含有率が高いので接触角の低下が見られなかったと考えられた。添加ポリマーとしては、アジド基と反応するアルキル基(BMAユニット)を有し、かつホスホリルコリン基の含有率が高いPMB80が適していることが分かった。
PMPAzとPMB80とを1:9(PMPAz:PMB80)の割合で混合し、溶媒には、水:エタノール=1:1を用いて試料溶液を調製した。溶液全体のポリマー濃度は0.1〜0.5 wt%とした(図3)。
いずれのポリマー濃度においても、表面処理後は、未処理のPDMS試片に比べ低い接触角を示した。しかしながら、完全に表面がポリマーで覆われるためには0.25 wt%以上のポリマー濃度が好ましいことが分かった。
PMPAzとPMB80とを1:9(PMPAz:PMB80)の割合で混合し、水:エタノールの組成比を0〜100%の割合で変えた溶媒を用いて、試料溶液を調製した。溶液全体のポリマー濃度は0.25 wt%とした(図4)。
いずれの組成比の溶媒を用いても、表面処理後は、未処理のPDMS試片に比べ低い接触角を示した。有機溶媒を用いずに、水系での処理が可能であった。PDMS試片表面が撥水性のため、エタノールの含有量が増加するほど、表面張力が下がり、ポリマー中のアジド基とPDMS試片表面が反応しやすくなった結果、PDMS試片表面が完全にポリマーで覆われたため、より低い接触角を示した。
次いで、ポリメタクリル酸メチル(メタクリル樹脂;PMMA)の試片に対して、その表面を、まず約30秒間、常法により酸素プラズマ処理し、その後、直ちに表面処理剤としての上記試料溶液(ポリマー濃度:0.1〜0.5 wt%)に浸漬した。
浸漬したPMMA試片を風乾後、試片表面にUV光(254nm)を約1分間照射することにより、PMPAzをPMMA試片の表面に架橋してコーティングした。
図5の結果から、PMMA基板をPMPAzで表面処理することにより、接触角が120度程度から170度程度になり、親水化したことが示された。
Claims (17)
- 下記一般式(2):
で示される構造を有するポリマー。 - 一般式(2)で示される構造を有するポリマーは、n/(m+n)の値が0.30〜0.98である、請求項1記載のポリマー。
- 下記一般式(2):
で示される構造を有するポリマーと、アルキル基を含む側鎖を有するポリマーとを含む、ポリマー組成物。 - 一般式(2)で示される構造を有するポリマーは、n/(m+n)の値が0.30〜0.98である、請求項3記載の組成物。
- アルキル基を含む側鎖を有するポリマーが、さらにホスホリルコリン基を含む側鎖を有するポリマーである、請求項3又は4記載の組成物。
- アルキル基を含む側鎖を有するポリマーが、下記一般式(3):
で示される構造を有するポリマーである、請求項5記載の組成物。 - 一般式(3)で示される構造を有するポリマーが、下記一般式(4):
で示される構造を有するポリマーである、請求項6記載の組成物。 - 一般式(3)及び(4)で示される構造を有するポリマーは、q/(p+q)の値が0.30〜0.95である、請求項6又は7記載の組成物。
- 組成物中のポリマー成分全体に対する、アルキル基を含む側鎖を有するポリマーの割合が30重量%以上である、請求項3〜8のいずれか1項に記載の組成物。
- 組成物中のポリマー成分全体の濃度が5重量%以上である、請求項3〜9のいずれか1項に記載の組成物。
- 請求項1若しくは2記載のポリマー又は請求項3〜10のいずれか1項に記載の組成物を含む、表面処理剤。
- 基材の表面を親水化することができるものである、請求項11記載の処理剤。
- 光照射処理を利用して表面処理を行うものである、請求項11又は12記載の処理剤。
- 表面処理剤中のポリマー成分全体の濃度が0.1重量%以上である、請求項11〜13のいずかれ1項に記載の処理剤。
- 請求項11〜14のいずれか1項に記載の処理剤を基材の表面に塗布する工程、及び、塗布された当該処理剤に光照射処理をする工程を含む、基材の表面処理方法。
- 基材の表面を親水化する方法である、請求項15記載の方法。
- 前記塗布する工程の前に、基材の表面にプラズマ処理をする工程を含む、請求項15又は16記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008228265A JP5597814B2 (ja) | 2008-09-05 | 2008-09-05 | 疎水性ポリマー材料の光表面改質法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008228265A JP5597814B2 (ja) | 2008-09-05 | 2008-09-05 | 疎水性ポリマー材料の光表面改質法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010059346A JP2010059346A (ja) | 2010-03-18 |
JP5597814B2 true JP5597814B2 (ja) | 2014-10-01 |
Family
ID=42186515
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008228265A Expired - Fee Related JP5597814B2 (ja) | 2008-09-05 | 2008-09-05 | 疎水性ポリマー材料の光表面改質法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5597814B2 (ja) |
Families Citing this family (22)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5898703B2 (ja) * | 2012-02-07 | 2016-04-06 | 国立大学法人 東京大学 | 疎水性材料の表面処理剤、及び表面処理方法 |
MX2015010853A (es) | 2013-02-21 | 2016-07-20 | Univ California | Modificaciones universales de superficie escalables y rentables. |
WO2016140259A2 (ja) | 2015-03-03 | 2016-09-09 | 国立大学法人東京大学 | ポリマーおよびその架橋体 |
TWI689523B (zh) * | 2015-09-16 | 2020-04-01 | 國立大學法人東京大學 | 共聚物及其製備方法 |
JP2017149917A (ja) * | 2016-02-26 | 2017-08-31 | 住友ベークライト株式会社 | 高分子化合物、コーティング材、成形体、細胞培養容器および成形体の製造方法 |
JP2017149918A (ja) * | 2016-02-26 | 2017-08-31 | 住友ベークライト株式会社 | 分岐型高分子化合物、コーティング材、成形体、細胞培養容器および成形体の製造方法 |
JP6752507B2 (ja) * | 2016-03-31 | 2020-09-09 | 東ソー株式会社 | 光反応性モノマー及び重合体 |
JP6645324B2 (ja) * | 2016-03-31 | 2020-02-14 | 東ソー株式会社 | 表面修飾フィルム |
JP6890883B2 (ja) * | 2016-03-31 | 2021-06-18 | 東ソー株式会社 | 光反応性ポリマー |
JP6747030B2 (ja) * | 2016-04-15 | 2020-08-26 | 東ソー株式会社 | 表面修飾フィルムおよびその製造方法 |
JP2017213218A (ja) * | 2016-05-31 | 2017-12-07 | 京セラ株式会社 | 医療機器の製造方法 |
JP6961587B2 (ja) * | 2016-06-29 | 2021-11-05 | 日油株式会社 | 滑り性付与剤および滑り性付与方法 |
JP7061426B2 (ja) * | 2016-06-29 | 2022-04-28 | 日油株式会社 | 共重合体およびその用途 |
JP7024718B2 (ja) * | 2016-09-22 | 2022-02-24 | 日油株式会社 | 2剤式医療機器用コーティング剤 |
KR102500328B1 (ko) | 2016-12-01 | 2023-02-14 | 더 리전트 오브 더 유니버시티 오브 캘리포니아 | 에너지 제공 장치 및 그 응용 |
JP6678959B2 (ja) * | 2017-08-22 | 2020-04-15 | 芳人 川瀬 | 樹脂成形物の表面へのコーティング層形成方法。 |
JP7254299B2 (ja) * | 2017-08-30 | 2023-04-10 | 国立大学法人 東京大学 | 薬剤担持薄膜 |
JP7095292B2 (ja) * | 2017-09-29 | 2022-07-05 | 東ソー株式会社 | 表面修飾多孔質膜及びその製造方法 |
WO2019107372A1 (ja) * | 2017-11-28 | 2019-06-06 | 国立大学法人東京大学 | 芳香族ポリエーテルケトン基材の表面改質方法 |
JP7285532B2 (ja) * | 2017-11-28 | 2023-06-02 | 国立大学法人 東京大学 | 芳香族ポリエーテルケトン基材の表面改質方法 |
TW201930485A (zh) * | 2017-12-01 | 2019-08-01 | 美國加利福尼亞大學董事會 | 抗生物結垢塗層及其製備及使用方法 |
WO2020247629A1 (en) | 2019-06-05 | 2020-12-10 | The Regents Of The University Of California | Biofouling resistant coatings and methods of making and using the same |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4923843B1 (ja) * | 1970-08-10 | 1974-06-19 | ||
JP2870727B2 (ja) * | 1996-07-04 | 1999-03-17 | 科学技術振興事業団 | 2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン共重合体 |
JPH11302421A (ja) * | 1998-04-23 | 1999-11-02 | Dainippon Ink & Chem Inc | 表面親水性成形物の製造方法 |
-
2008
- 2008-09-05 JP JP2008228265A patent/JP5597814B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010059346A (ja) | 2010-03-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5597814B2 (ja) | 疎水性ポリマー材料の光表面改質法 | |
JP5598891B2 (ja) | 疎水性基材の表面処理方法 | |
Zoppe et al. | Surface-initiated controlled radical polymerization: state-of-the-art, opportunities, and challenges in surface and interface engineering with polymer brushes | |
JP5898703B2 (ja) | 疎水性材料の表面処理剤、及び表面処理方法 | |
Navarro et al. | Enzymatically degassed surface-initiated atom transfer radical polymerization with real-time monitoring | |
Gam-Derouich et al. | Electrografted aryl diazonium initiators for surface-confined photopolymerization: a new approach to designing functional polymer coatings | |
He et al. | Preparation of hydrophilic poly (dimethylsiloxane) stamps by plasma-induced grafting | |
Harant et al. | Thiol− Ene Photopolymer Grafts on Functionalized Glass and Silicon Surfaces | |
JP6645324B2 (ja) | 表面修飾フィルム | |
Inoue et al. | Stimuli-sensitive thin films prepared by a layer-by-layer deposition of 2-iminobiotin-labeled poly (ethyleneimine) and avidin | |
VanDelinder et al. | Simple, benign, aqueous-based amination of polycarbonate surfaces | |
JP2006291266A (ja) | フッ素化合物の気相表面処理法 | |
Chen et al. | Photoinduced surface zwitterionization for antifouling of porous polymer substrates | |
Larson et al. | Long-term reduction in poly (dimethylsiloxane) surface hydrophobicity via cold-plasma treatments | |
JP6407513B2 (ja) | 医療材料の表面修飾用ポリマー | |
Walker Jr et al. | Generating surface-anchored zwitterionic networks and studying their resistance to bovine serum albumin adsorption | |
EP3243862B1 (en) | Surface modification method | |
WO2016163435A1 (ja) | 表面処理用剤および表面処理方法 | |
JP5430396B2 (ja) | 表面改質されたポリマー構造体の製造方法 | |
JP6956403B2 (ja) | 多孔質体の表面処理ポリマー | |
Ghoreishi et al. | Hydrophilicity improvement of silicone rubber by interpenetrating polymer network formation in the proximal layer of polymer surface | |
Griesser et al. | Plasma surface modifications for structural and biomedical adhesion applications | |
JP6111052B2 (ja) | 耐汚染性を付与するための水溶性表面処理剤、および表面処理方法 | |
JP2021161208A (ja) | 親水性改質基材 | |
WO2012029731A1 (ja) | 細胞培養基材の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110905 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20121121 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121127 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20131029 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131128 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140624 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140708 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5597814 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |