JP5597324B2 - プリンタ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プリンタヘッドからインクを吐出して印刷を施すプリンタ装置に関し、さらに詳細には、プリンタヘッドにインクを供給する供給経路に関する。
上記プリンタ装置(インクジェットプリンタ)は一般的に、プリンタヘッドを印刷媒体に対して相対移動させながら、プリンタヘッドの下面に形成された吐出ノズルからインクを吐出させて、所定のパターンでプラテン上の印刷媒体に付着させて印刷を施すように構成されている。このプリンタヘッドから吐出されるインクは、例えばプリンタ装置に着脱可能に搭載されたインクカートリッジからチューブを介して供給される。例えば特許文献1の図1には、フレーム8に対してインクカートリッジ9B,9C,9M,9Yが着脱可能に搭載され、これらに貯留されたインクは、チューブ10、サブタンク7B,7C,7M,7Yを介して記録ヘッドに供給される構成が開示されている。商業用の大判広告やのぼり等を印刷する大型のプリンタ装置では、多量のインクが比較的短時間のうちにプリンタヘッドから吐出されて消費されるため、一般的に大容量のインクカートリッジがプリンタ装置に搭載される。
このように構成されるプリンタ装置において、プリンタヘッドの内圧が大気圧よりも高くなると、吐出ノズルからインクが押し出されて印刷媒体上に滴下し、いわゆる「ぼた落ち」の問題を生じる。この問題を解決するための1つの方法として、プリンタヘッドに対してインクカートリッジを低い位置に搭載し、プリンタヘッドの内圧が大気圧よりもわずかに低い微負圧とすることで、吐出ノズルの先端部にメニスカスを形成する水頭式のインク供給方式がある。
上記水頭式のインク供給方式を採用した従来のプリンタ装置の一例として、図6にプリンタ装置500の概略図(一部省略し、且つ後述するインクカートリッジ520のみ断面図)を示す。プリンタ装置500には、インクが貯留されたインクパック540を、保持容器530の内部に備えて構成されたインクカートリッジ520が、装置本体510の後方から取り付けられている。このインクパック540は、インクパック540に対して水頭値H1となるように配設されたプリンタヘッド580と、供給チューブ550を介して接続されている。このように構成することで、プリンタヘッド580の内圧を微負圧に保持しつつインクを吐出させることができる。このプリンタヘッド580からの吐出量に応じて、インクパック540に貯留されたインクが、供給チューブ550を介してプリンタヘッド580に供給されるようになっている。そして、インクパック540内のインクが全て供給されて空になった場合には、新たなインクカートリッジ520と交換される。
国際公開WO2003/041963号公報
最近において、インクパック540の容量を大きくして多量のインクを貯留させておき、長期間にわたってインクカートリッジ520を交換することなく連続して印刷を行いたいという要求がある。この要求に対して、例えばインクパック540(インクカートリッジ520)を大型化する方法が考えられる。しかし、インクカートリッジ520の大型化に伴い、装置本体510におけるインクカートリッジ520を搭載するスペースを拡大することは、プリンタ装置500全体の大型化に繋がる虞があった。
他の方法として、大量のインクを貯留した追加インクタンク600を、装置本体510の上面(プリンタヘッド580およびインクカートリッジ520よりも高い位置)に搭載して、インクパック540と接続する方法が考えられる。この構成の場合、プリンタ装置500全体の大型化に繋がらない反面、インクカートリッジ520と追加インクタンク600との間に水頭値H2が発生する。このままでは、追加インクタンク600がプリンタヘッド580よりも高い位置にあるため、上記「ぼた落ち」が発生してしまう。そこで、この水頭値H2を打ち消すために、例えばインクパック540に空気穴を設けると、インクパック540の内部に空気が存在することになり、インクが空気と接触することによるインクの物性変化、この空気穴からのインクの漏出、およびこの空気がプリンタヘッド580に到達して吐出不良を引き起こす虞があった。
さらに別の方法として、追加インクタンク700を、インクカートリッジ520と同一高さに位置させてインクパック540と接続する方法が考えられる。この構成では、インクカートリッジ520と追加インクタンク700との間に水頭差が発生しない反面、プリンタ装置500全体の大型化に繋がる虞があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、インクカートリッジを用いた既存のインク供給構成を大きく変えることなく追加インクタンクを設けることで、インク容量を増大させることが可能なプリンタ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るプリンタ装置は、印刷媒体(例えば、実施形態における印刷シートM)に対してプリンタヘッドを対向させた状態で相対移動させながらインクを吐出させて前記印刷媒体に所定の印刷を施すプリンタ装置であって、前記プリンタヘッドよりも下方に位置し、インクを貯留するインク貯留部(例えば、実施形態におけるインクパック58)を内部に備えるとともに前記インク貯留部が前記プリンタヘッドと流出側供給路(例えば、実施形態における第2供給チューブ71、第3供給チューブ72)を介して接続されて前記プリンタヘッドにインクを供給する中継タンク(例えば、実施形態におけるインクカートリッジ54)と、前記中継タンクよりも上方に位置し、内部にインクを貯留するとともに前記インク貯留部と流入側供給路(例えば、実施形態における第1供給チューブ53)を介して接続されて前記インク貯留部にインクを供給する上流側タンク(例えば、実施形態における追加インクタンク51)と、前記流出側供給路に設けられて、前記インク貯留部から前記プリンタヘッドへのインク供給を制御する流路開閉バルブ(例えば、実施形態における第1開閉バルブ60)とを有して構成される。前記流路開閉バルブが、前記流出側供給路のうち前記流路開閉バルブから前記プリンタヘッドに至る下流側供給路(例えば、実施形態における第3供給チューブ72)におけるヘッド側内圧と大気圧とが作用して、前記ヘッド側内圧と大気圧とのバランスに応じて変位する可撓部(例えば、実施形態におけるフィルム部材61a)と、前記可撓部と繋がって前記可撓部とともに変位し且つ前記流出側供給路のうち前記インク貯留部から前記流路開閉バルブに至る上流側供給路(例えば、実施形態における第2供給チューブ71)と前記下流側供給路との連通部(例えば、実施形態におけるテーパ部61b)に配設されて、前記ヘッド側内圧が大気圧を下回ったときに前記連通部を開放して連通状態にし、前記ヘッド側内圧が大気圧を上回ったときに前記連通部を閉じる栓部材(例えば、実施形態における閉止栓64)とを備える。
なお、前記栓部材は、前記可撓部と同一方向に変位するように構成されており、前記流路開閉バルブが、前記栓部材が前記連通部を連通させる方向に変位したときに、前記可撓部および前記栓部材を前記連通させる方向とは反対の方向に付勢する付勢部材(例えば、実施形態における上ばね66a、下ばね66b)を備えた構成が好ましい。
また、前記流入側供給路における前記上流側タンクとの接続部分近傍に、前記流入側供給路を開閉可能な上流側開閉バルブ(例えば、実施形態における第2開閉バルブ52)が設けられた構成が好ましい。
本発明に係るプリンタ装置は、上方に位置した上流側タンクからインクが供給されるインク貯留部とプリンタヘッドとを接続する流出側供給路に、流路開閉バルブが設けられており、この流路開閉バルブが、ヘッド側内圧と大気圧とのバランスに応じて変位する可撓部と、流出側供給路を構成する上流側供給路と下流側供給路との連通部に配設され、且つ可撓部とともに変位する栓部材とを備えている。この構成より、プリンタヘッドからインクが吐出されて下流側供給路の内圧(ヘッド側内圧)が低下して大気圧を下回ると、連通部を開放するように可撓部とともに栓部材が移動されて、インク貯留部からプリンタヘッド(下流側供給路)へ自動でインク供給できる。一方、プリンタヘッド(下流側供給路)に所定量のインクが供給されて、ヘッド側内圧が上昇して大気圧を上回ると、連通部を閉じるように可撓部とともに栓部材が移動されて、インク供給を自動で規制(停止)できるようになっている。よって、既存の中継タンク(インクカートリッジ)を用いたインク供給構成を大きく変えることなく、単に流路開閉バルブを設けることにより、水頭差によって上流側タンクから供給されたインクを、ヘッド側内圧と大気圧とのバランスにより自動で制御しながらプリンタヘッドに供給可能となり、上流側タンクの容量分だけインク容量を増大させることができる。また、流路開閉バルブはそれ自体で、ヘッド側内圧と大気圧とのバランスにより自動で開閉作動を行うので、流路開閉バルブに対する例えば制御用の配線等は不要であり、既存のプリンタ装置の改造を最小限に抑えてシンプルに構成可能である。
また、栓部材が連通部を連通させる方向に変位したときに、可撓部および栓部材をこの連通させる方向とは反対の方向に付勢する付勢部材が、流路開閉バルブに備えられた構成が好ましい。上記付勢部材として例えばばねを用いて構成すると、可撓部および栓部材の変位量に応じた上記反対の方向(栓部材が連通部を閉じる位置に戻る方向)の付勢力を、可撓部および栓部材に作用させることが可能である。そのため、連通部が閉じられた状態から一気に連通状態とされて、急激に上流側供給路から下流側供給路にインクが流入することを防止して、徐々に連通状態に移行させることができるので、インク貯留部からプリンタヘッドへのインクの供給を高精度に行うことが可能となる。
なお、上記プリンタ装置において、流入側供給路における上流側タンクとの接続部分近傍に、流入側供給路を開閉可能な上流側開閉バルブが設けられたことが好ましい。このように構成すると、例えば上流側タンクを交換する際に、この上流側開閉バルブにより流入側供給路を閉じておくことで流入側供給路に空気が流入することを防止でき、そのため、この空気がプリンタヘッドに達して吐出不良等を引き起こすことを防止可能となる。
本発明を適用したプリンタ装置の正面図である。 上記プリンタ装置の側面図である。 ヘッドユニットの周辺を示した斜視図である。 図1中のIV−IV部分を示した断面図である。 第1開閉バルブの断面図であって、(a)は移動弁が上動した閉状態を、(b)は移動弁が下動した開状態を、(c)は移動弁が上動した閉状態をそれぞれ示している。 従来のプリンタ装置の概略図(一部省略し、且つインクカートリッジのみ断面図)である。
以下、図面を参照ながら、本発明の好ましい実施形態について説明する。説明の便宜上、各図面に示す矢印方向を前後、左右および上下と定義して説明を行う。まず、図1〜図4を参照しながら、本発明を適用したインクジェットプリンタの一例としての、プリンタ装置10の構成について説明する。図1はプリンタ装置10を前方から見た図を、図2はプリンタ装置10を左方から見た図を、図3は後述するヘッドユニット20の周辺を、図4は図1中のIV−IV部分の断面図(一部省略)をそれぞれ示している。
プリンタ装置10は、図1に示すように、左右の支持脚11a,11bを有した支持脚11と、支持脚11により支持された中央ボディ部12と、中央ボディ部12の左側に設けられた左ボディ部13と、中央ボディ部12の右側に設けられた右ボディ部14と、左右ボディ部13,14を繋ぐとともに中央ボディ部12の上側に離間して平行に延びた上ボディ部15とを備えて構成される。中央ボディ部12には、その上面に露出して左右に延びたプラテン12aが設けられている。
図3に示すように、上ボディ部15の下部には、複数のクランプ装置15aが左右に並んで取り付けられている。このクランプ装置15aの前方先端部には、ピンチローラ15cが回転自在に取り付けられている。ピンチローラ15cの下方には、左右に延びる円筒状の送りローラ12bがプラテン12aに露出して配設されている。クランプ装置15aは、ピンチローラ15cが送りローラ12bに押し付けられた状態のクランプ位置と、送りローラ12bに対して離間した状態のアンクランプ位置とに設定可能となっている。この構成より、印刷対象物であるシート状の印刷シートMを、ピンチローラ15cと送りローラ12bとの間に挟み、クランプ装置15aをクランプ位置に設定した上で、送りローラ12bを回転させることにより、印刷シートMを所定距離だけ前方または後方に送ることができるようになっている。
図1に示すように、左ボディ部13の前面側には、操作スイッチ類や表示装置類等から構成された操作部13aが設けられている。また、左ボディ部13の内部には、プリンタ装置10の各構成部に作動信号を出力して作動制御を行うとともに、後述する検出センサ59における検出信号を入力可能なコントローラ13b、およびプラテン12aの左方に位置したメンテナンスユニット40が配設されており、このメンテナンスユニット40の詳細については後述する。図3に示すように、上ボディ部15の内部には左右に延びたガイドレール15bが設けられ、このガイドレール15bに沿って左右へ往復移動可能にヘッドユニット20が取り付けられている。
ヘッドユニット20は、キャリッジ21、プリンタヘッド22およびサブタンク23を主体に構成される。キャリッジ21は、その後面がガイドレール15bと嵌合して、ガイドレール15bに沿って左右に往復移動自在であり、また、プリンタヘッド22およびサブタンク23の取り付けベースとなっている。プリンタヘッド22は、例えばマゼンタ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)およびブラック(K)の各色のプリンタヘッド22M,22Y,22C,22Kから構成される。これらプリンタヘッド22M,22Y,22C,22Kの下面には、それぞれ下方に向けてインクを吐出する複数の吐出ノズル(図示せず)が形成されている。サブタンク23は、上記4色に対応したサブタンク23M,23Y,23C,23Kから構成され、内部に所定量のインクが貯留可能となっている。これらサブタンク23の各々は、対応するプリンタヘッド22の真上に配設されており、貯留したインクをプリンタヘッド22へ供給可能に接続されている。
メンテナンスユニット40は、ベースプレート41、ユニット本体42、キャップ部材45を主体に構成される。ベースプレート41には、上記プリンタヘッド22の個数に対応した(4つの)キャップ部材45が左右に並んで取り付けられており、このベースプレート41は、ユニット本体42に対して上下に移動可能となっている。この構成より、ヘッドユニット20をメンテナンスユニット40の上方に移動させ、ベースプレート41を上動させてキャップ部材45とプリンタヘッド22の下面とを当接させた状態で、吸引ポンプ(図示せず)を駆動させてキャップ部材45の内部を負圧に設定することで、吐出ノズル内のインクや空気を吸引することができるようになっている。
図1および図2に示すように、右ボディ部14の上部には、例えば直方体に形成され内部に大量のインクが貯留された色毎の(4つの)追加インクタンク51が搭載される。また、右ボディ部14の後面には、色毎に(4つの)インクカートリッジ54が後方から着脱可能に取り付けられている。
インクカートリッジ54は、図4に示すように、収容ケース55、保持容器56、貼り付け板57、インクパック58、検出センサ59、第1開閉バルブ60および第2供給チューブ71を主体に構成される。インクパック58は、可撓性を有した例えば樹脂材料を用いて袋状に形成されており、内部に貯留されたインクの容量に応じて膨張および伸縮自在となっている。貼り付け板57は、上記インクパック58の例えば右側面に貼り付けられており、インクパック58の膨張および伸縮に伴って左右に移動されるようになっている。この貼り付け板57の前端下部には、左右(紙面の奥から手前)に延びる検出爪部57aが取り付けられている。保持容器56は、略直方体に形成されており、インクパック58および貼り付け板57を内部に収容している。収容ケース55は、上記インクカートリッジ54の各構成部材を内部に収容するとともに、右ボディ部14の後面に対して着脱可能な略直方体に形成されている。第2供給チューブ71は、インクパック58の前端部と第1開閉バルブ60とを接続している。
検出センサ59は、例えば検査光を発射する発光部(図示せず)およびこの検査光を受光する受光部(図示せず)を備えて、保持容器56の下部における検出爪部57aと対向可能な位置に配設されている。上記受光部における検出結果は、コントローラ13bに出力されるようになっている。この構成から、インクパック58内のインクが減少して、貼り付け板57(検出爪部57a)が所定距離だけ左方に移動されて、検出爪部57aと検出センサ59とが対向すると、検出センサ59が例えばOFF状態からON状態に切り替わり、コントローラ13bにおいて、インクパック58内のインクが減少したことを検出できるようになっている。インクパック58内のインクが減少するということは、追加インクタンク51からのインク供給が何らかの原因で途絶えたということであり、後述する第1供給チューブ53に異常が発生したり、または追加インクタンク51が空になったことを検出可能となっている。
上記第1開閉バルブ60の構成について、図5を追加参照しながら説明する。図5(a)〜(c)は、第1開閉バルブ60の断面図(一部省略)をそれぞれ示している。
第1開閉バルブ60は、図5(a)に示すように、大別するとバルブ本体部61と、このバルブ本体部61に対して上下移動可能に組み込まれた移動弁62とを主体に構成される。バルブ本体部61の内部には、第2供給チューブ71と繋がった流入側インク室67と、後述する第3供給チューブ72と繋がった流出側インク室68とが形成され、図5(b)に示すように、これら流入側インク室67と流出側インク室68とは、テーパ部61bで連通している。移動弁62は、上板63、閉止栓64、連結部材65、上ばね66a、下ばね66bから構成されており、上板63と閉止栓64とが連結部材65により連結されている。バルブ本体部61に移動弁62が組み込まれた状態において、上記流出側インク室68の上側が、可撓性を有した例えば樹脂材料からなるフィルム部材61aで覆われるとともに、このフィルム部材61aと上板63とが溶着されている。また、上ばね66aは上板63を上方へ付勢しているとともに、下ばね66bは閉止栓64を上方へ付勢している。
この構成より、流出側インク室68の内圧が上昇して大気圧を上回ると、フィルム部材61aの撓み分だけ移動弁62が上動され、フィルム部材61aが上方に押し拡げられて流出側インク室68の容積が増大するとともに、閉止栓64がテーパ部61bを閉止(以下において、この状態を「閉状態」と称する)できるようになっている。図5(a)および図5(c)にこの閉状態を示しており、このときの大気圧Aと流出側インク室68の内圧Bとの大小関係は、A<Bとなっている。
一方、流出側インク室68の内圧が減圧されて大気圧を下回ると、上ばね66aおよび下ばね66bの変位量に応じた付勢力に抗しながら移動弁62が徐々に下動し、流出側インク室68の容積が上記閉状態と比較して減少するとともに、閉止栓64とテーパ部61bとの間に隙間ができて、流入側インク室67と流出側インク室68とを連通状態(以下において、この状態を「開状態」と称する)とすることができる。このとき、上板63および閉止栓64には、その下方への変位量に応じた上ばね66aおよび下ばね66bの付勢力が作用するので、移動弁62が一気に下動して開状態となることを防止できる。図5(b)には開状態を示しており、このときの大気圧Aと流出側インク室68の内圧B'との大小関係は、A>B'となっている。なお、移動弁62の上下動については後述する。
このように構成されたプリンタ装置10のインク供給経路について、図4を参照しながら説明する。追加インクタンク51と下端部近傍とインクパック58の後端部とが、第1供給チューブ53で接続されるとともに、この第1供給チューブ53における追加インクタンク51との接続部分近傍には第2開閉バルブ52が取り付けられている。この第2開閉バルブ52としては、例えば追加インクタンク51の交換時等に自動で開閉可能ないわゆるカプラや、手動式開閉バルブを用いることが可能である。また、上述のように、第2供給チューブ71によりインクパック58の前端部と第1開閉バルブ60とが接続され、第1開閉バルブ60とサブタンク23とが、第3供給チューブ72によって接続されている。プリンタヘッド22とインクカートリッジ54とは、水頭値H1となるように配設され、一方、追加インクタンク51とインクカートリッジ54とは、水頭値H2(>水頭値H1)となるように配設されている。
以上ここまでは、プリンタ装置10の構成について説明したが、以下に、プリンタ装置10を用いて印刷シートMに印刷を施すときの各部材の作動について説明する。
印刷時においては、図2に示すように、ロール状に巻かれた印刷シートMが繰り出され、図3に示すようにプラテン12a上に送られる。このプラテン12a上に位置した印刷シートMに対して、ガイドレール15bに沿ってキャリッジ21を左右に往復移動させながら、プリンタヘッド22の下面の吐出ノズルから下方に向けてインクを吐出させ、所定のパターンで付着させて印刷を施す。そして、送りローラ12bを回転させて、印刷シートMを所定距離だけ前方に送った後、再びキャリッジ21を左右に往復移動させながら、印刷シートMにインクを付着させる。この作動を繰り返して行うことで印刷が施された印刷シートMは、図2に示すように、プリンタ装置10の前側においてロール状に巻き取られるようになっている。
上述のように、印刷時にはプリンタヘッド22からインクが吐出され、その吐出されたインク量に対応するインクが、インクパック58から第2供給チューブ71、第1開閉バルブ60、第3供給チューブ72およびサブタンク23を経由してプリンタヘッド22に供給される。インクパック58のインクは、プリンタヘッド22へ供給されることで減少するが、一方でその減少分は、水頭差H2により追加インクタンク51から自動的に供給されるので、常時所定量(満杯)貯留された状態にすることが可能である。
以下においては、インクパック58からプリンタヘッド22へのインク供給方法について説明する。以下では、インク供給方法のうち、特に本発明の特徴的部分である第1開閉バルブ60の作動を、一部空気が混在するプリンタヘッド22にインクを供給して充填させた後、連続して印刷を行う場合を例示して説明する。
プリンタヘッド22に一部空気が混在する場合、第1開閉バルブ60は例えば図5(a)に示すように、流出側インク室68の内部に存在するインクおよび空気により、内圧Bは大気圧Aよりも大きくなっているため、移動弁62は上動して閉状態となっている。そのため、流入側インク室67に充填されたインクは、流出側インク室68に供給されないように規制されている。この状態において、プリンタヘッド22にインクを充填するために、ヘッドユニット20をガイドレール15bに沿って左動させてメンテナンスユニット40の上方に位置させた後、メンテナンスユニット40によりプリンタヘッド22内のインクおよび空気を吸引して排出させる。そうすることにより、プリンタヘッド22から流出側インク室68までにおける内圧が減圧され、流出側インク室68の内圧Bが内圧B'となって、上ばね66aおよび下ばね66bの変位量に応じた付勢力に抗しながら移動弁62が徐々に下動して開状態となり、流入側インク室67に充填されたインクが流出側インク室68に供給されて、プリンタヘッド22から流出側インク室68までにインクを充填できる。
このようにして、流出側インク室68にインクが充填されるに従って内圧が徐々に上昇し、内圧B'から内圧Bになることにより、フィルム部材61aが上方に押し拡げられ移動弁62が上動し閉状態となる。よって、プリンタヘッド22から流出側インク室68までに、インクが充填された状態において閉状態とすることができるので、追加インクタンク51をプリンタヘッド22およびインクカートリッジ54よりも高い位置に搭載した場合でも、水頭値H2の影響によって過剰なインクがプリンタヘッド22に供給されることを防止でき、プリンタヘッド22内を微負圧に維持することが可能となる。そのため、ぼた落ち等の不具合が発生することなく、印刷品質を向上させることが可能となる。
上記インクが充填された状態で、ヘッドユニット20を印刷シートMの上方を左右に移動させながらプリンタヘッド22からインクを吐出させて印刷を施すに従い、プリンタヘッド22から流出側インク室68までに充填されていたインクが減少して、流出側インク室68の内圧が、再び内圧Bから内圧B'へと減圧される。そうすると、上述のように移動弁62が徐々に下動して開状態となり、流入側インク室67に充填されていたインクが流出側インク室68に供給されて、プリンタヘッド22から流出側インク室68までにインクを充填できる。このようにして、流出側インク室68(プリンタヘッド22)の内圧変化に応じて、移動弁62が開状態および閉状態に自動的に変化することで、プリンタヘッド22から流出側インク室68までを微負圧に維持し、且つ過剰なインクがプリンタヘッド22側に供給されることを防止しつつ、一定量のインクを充填させておくように自動でインクの供給制御を行うことが可能となる。
また、追加インクタンク51のインクが無くなるまで長期間にわたって、インクカートリッジ54を交換等することなく継続して印刷を行うことが可能となる。なお、追加インクタンク51のインクが無くなった場合には、このことが検出センサ59がOFF状態からON状態に切り替わることで検出され、追加インクタンク51を新たな追加インクタンク51と交換する。この交換時に、第2開閉バルブ52を閉状態としておくことで、第1供給チューブ53内に空気が流入することを防止できるので、プリンタヘッド22内に空気が混在することがなく、安定してインクを吐出させることができる。
以上説明したように、追加インクタンク51を右ボディ部14の上部に設置し、インクカートリッジ54内に第1開閉バルブ60を設ける構成により、インク容量を飛躍的に増大させることができるとともに、追加インクタンク51の高さ位置に影響されることなく、プリンタヘッド22に対して自動でインクの供給制御を行うことが可能となる。また、図4に示すように、第1開閉バルブ60をインクカートリッジ54内に設けた場合、プリンタ装置10は既存のものをそのまま流用できるので、低コストでありながらインク容量を増大させるという効果を達成できる。また、追加インクタンク51の高さ位置は、インクカートリッジ54よりも上方であれば良く、設計の自由度を向上させることができる。さらに、追加インクタンク51を、例えば右ボディ部14の上部に搭載することができるので、プリンタ装置10を大型化させることなくコンパクトに構成できる。
上述の実施形態において、サブタンク23をプリンタヘッド22に接続した構成を例示したが、この構成に限定されない。プリンタヘッド22からの単位時間あたりインクの吐出量が比較的少ないプリンタ装置においては、例えばサブタンク23を搭載せず第3供給チューブ72を直接プリンタヘッド22に接続して構成しても良い。
上述の実施形態において、追加インクタンク51を右ボディ部14の上部に搭載した構成を例示して説明したが、この構成に限定されない。例えば、プリンタ装置10の周囲に十分スペースがあるような場合、追加インクタンク51を載置させるための載置台を別途設けることで、右ボディ部14の大きさに関係なく大型の追加インクタンク51を用いることが可能となる。
上述の実施形態において、既存のプリンタ装置本体に対して第1開閉バルブ60を内蔵したインクカートリッジ54を搭載する構成を例示して説明したが(図4参照)、この構成に限定されない。例えばインクパック58からプリンタヘッド22に至るインク供給路中の任意に位置に第1開閉バルブ60を配設することが可能である。
上述の実施形態では、本発明を適用したプリンタ装置の一例として、一軸印刷媒体移動、一軸プリンタヘッド移動タイプのプリンタ装置10に適用した構成例について説明したが、本発明はこの構成に限定して適用されるものではない。例えば、二軸プリンタヘッド移動タイプのプリンタ装置や、二軸印刷媒体移動タイプのプリンタ装置にも適用することができ、また使用するインクについても、紫外線硬化型インクなど他の種類のインクを用いたプリンタ装置にも適用することが可能である。
M 印刷シート(印刷媒体)
10 プリンタ装置
13b コントローラ(残留インク検出手段)
22 プリンタヘッド
51 追加インクタンク(上流側タンク)
52 第2開閉バルブ(上流側開閉バルブ)
53 第1供給チューブ(流入側供給路)
54 インクカートリッジ(中継タンク)
58 インクパック(インク貯留部、インク容器)
59 検出センサ(撓み検出手段)
60 第1開閉バルブ(流路開閉バルブ)
61a フィルム部材(可撓部)
61b テーパ部(連通部)
64 閉止栓(栓部材)
66a 上ばね(付勢部材)
66b 下ばね(付勢部材)
71 第2供給チューブ(流出側供給路、上流側供給路)
72 第3供給チューブ(流出側供給路、下流側供給路)

Claims (2)

  1. 印刷媒体に対してプリンタヘッドを対向させた状態で相対移動させながらインクを吐出させて前記印刷媒体に所定の印刷を施すプリンタ装置であって、
    前記プリンタヘッドよりも下方に位置し、インクを貯留するインク貯留部を内部に備えるとともに前記インク貯留部が前記プリンタヘッドと流出側供給路を介して接続されて前記プリンタヘッドにインクを供給する中継タンクと、
    前記中継タンクよりも上方に位置し、内部にインクを貯留するとともに前記インク貯留部と流入側供給路を介して接続されて前記インク貯留部にインクを供給する上流側タンクと、
    前記流出側供給路に設けられて、前記インク貯留部から前記プリンタヘッドへのインク供給を制御する流路開閉バルブと
    前記流入側供給路に設けられて、前記流入側供給路を開閉可能な上流側開閉バルブとを有し、
    前記流路開閉バルブが、
    前記流出側供給路のうち前記流路開閉バルブから前記プリンタヘッドに至る下流側供給路におけるヘッド側内圧と大気圧とが作用して、前記ヘッド側内圧と大気圧とのバランスに応じて変位する可撓部と、
    前記可撓部と繋がって前記可撓部とともに変位し且つ前記流出側供給路のうち前記インク貯留部から前記流路開閉バルブに至る上流側供給路と前記下流側供給路との連通部に配設されて、前記ヘッド側内圧が大気圧を下回ったときに前記連通部を開放して連通状態にし、前記ヘッド側内圧が大気圧を上回ったときに前記連通部を閉じる栓部材とを備え
    前記上流側開閉バルブに前記流入側供給路のうち前記インク貯留部側から加わるインクの圧力は、大気圧よりも低い負圧であることを特徴とするプリンタ装置。
  2. 前記栓部材は、前記可撓部と同一方向に変位するように構成されており、
    前記流路開閉バルブが、
    前記栓部材が前記連通部を連通させる方向に変位したときに、前記可撓部および前記栓部材を前記連通させる方向とは反対の方向に付勢する付勢部材を備えたことを特徴とする請求項1に記載のプリンタ装置。
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